JP5568723B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、プリペイドカード、現金などの価値担体を受け入れ、遊技者からの指示に応じて遊技機に対して貸出を要求する信号を発する装置、に接続され、前記信号に応じて球貸し動作を行なう遊技機に関するものである。
現在、パチンコ機で主流となっているCR機(以下、単に遊技機ともいう)は、遊技機の左側に設置されるCRユニットと呼ばれる装置にプリペイドカードが挿入され、遊技機が備える球貸しボタンが押されると、遊技機の備える球の払出装置が稼動して球貸しが行なわれるように構成されている。また最近は、CRユニットがプリペイドカードではなく紙幣を受け入れて、前記と同様の操作を遊技者が行なうことにより球の貸出が行なわれるものが主流である。
球貸しボタンを押してから球貸しが行なわれるまでの流れを、もう少し詳しく説明すると次のようになる。すなわち、球貸しボタンが押されると、その信号がCRユニットに送信される。この信号を受信したCRユニットは、挿入されたプリペイドカードや現金の残高の有無に応じて払出が可能か否かを判定し、可能な場合は遊技機に対して貸出要求信号を送信する。貸出要求信号を受信した遊技機の払出制御装置は、貸出要求を了解する信号をCRユニットに送信し、CRユニットから貸出指示信号を受信するのを待って貸し出し動作を行なう。
こうした制御を利用したものとして、特許文献1には、遊技機の払出制御装置とCRユニットの通信が断たれた場合に、球の発射が不可能となる技術などが提案されている。
特開2001−347054
ところで、前記した遊技機の払出制御装置とCRユニットの通信を悪用した不正行為が行なわれることがある。その手口の概要は次のようなものである。まず遊技機の払出制御装置(より詳しくはCRユニット端子板)とCRユニットを繋ぐコネクタを外す。そして、なりすまし基板と呼ばれる不正な基板をCRユニット端子板に接続し、このなりすまし基板から払出制御装置に対して擬似的な貸出要求信号を出力する。すると、払出制御装置は正規のプリペイドカードなどの残高が存在し、遊技者が貸し出し要求をしていると勘違いをして、球貸し動作を行なってしまうというものである。
前記特許文献に開示された技術に対して、なりすまし基板が接続されると、払出制御装置とCRユニットの通信が断たれた段階で遊技球の発射はできなくなるものの、なりすまし基板から擬似的な貸出要求信号が出力されると、球貸しが行なわれてしまう。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、払出制御装置に、なりすまし基板が接続されることにより行なわれる不正行為を防止することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1記載の遊技機は、価値担体を受け入れ、遊技者からの指示に応じて貸出動作を行なわせるための信号を出力する貸出要求装置、に接続され、該貸出要求装置から前記貸出動作を行なわせるための信号を受信すると、遊技盤に発射するための遊技球を遊技者に貸し出す球貸し動作を行なう払出制御装置を備えた遊技機において、前記払出制御装置は、前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたことを検出する切断検出手段と、該切断検出手段により前記接続が切断されたことが検出されると、該切断の発生を記憶する切断記憶手段とを備え、該切断記憶手段により前記切断の発生が記憶されている状態においては、前記貸出を要求する信号を受信しても、球貸し動作を行なわないものであることを特徴とする。
ここで価値担体とは、現金に相当する価値が記録された記録媒体(例えばプリペイドカード、ICカードなど)または現金自体を指す。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記貸出要求装置は、貸出動作を行なわない場合には少なくとも2種類のハイレベルの信号を、前記払出制御装置に送信し、貸出動作を行なわせる場合には該少なくとも2種類の信号を順次ロウレベルに変化させるものであり、前記切断検出手段は、前記少なくとも2種類の信号が同時にロウレベルとなった場合に、前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたと判定するものであることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に遊技機において、当該遊技機は、前記遊技盤に設けられた入賞口に遊技球が入球すると、該入賞口に対応して予め設定された数の遊技球を賞球として、前記払出制御装置に払い出させるものであり、該払出制御装置は、前記切断記憶手段により前記切断の発生が記憶されている状態においても、前記賞球を遊技者に払い出す動作は行なうものであることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記切断記憶手段が、前記切断の発生を、不揮発的に保持するものであり、当該遊技機の遊技状態を、不揮発的に保持する遊技状態記憶手段と、該遊技状態記憶手段に保持された記憶内容を消去することなく、前記切断記憶手段に保持された記憶内容を消去する貸出動作再開手段とを備えたことを特徴とする。
ここで遊技状態としては、当該遊技機が確率変動状態であるか否か、時短状態であるか否か、特別遊技状態であるか否かなどを例示できる。なお、払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断(以下、単に切断ともいう)されているか否かは、ここでは遊技状態とは呼ばないものとする。
請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機において、前記遊技盤を収納し、当該遊技機に対して開閉可能に構成された内枠の開閉を検出する枠開閉検出手段と、該枠開閉検出手段による検出結果が入力される主制御装置とを備え、前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたことが前記切断検出手段により検出された際には、該検出結果を示す信号を前記主制御装置に送信する切断情報送信手段とを備えたことを特徴とする。
なお、主制御装置は、枠の開閉の監視のみならず、遊技の当否判定など、遊技の主要な流れを司る基板として構成されることが多い。また、「切断されたことが前記切断検出手段により検出された際には、該検出結果を示す信号を前記主制御装置に送信する」とは、切断が検出されると直ちにその結果を示す信号を切断情報送信手段が主制御装置に送信する、という態様のみを示すのではない。例えば、切断検出手段により切断が検出され、その切断の発生が切断記憶手段により記憶されてから、切断情報送信手段が主制御装置に送信するという態様も含まれる。
請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の遊技機において、少なくとも遊技における演出に用いられる音声および映像を制御する演出制御装置を備え、前記主制御装置は、前記切断情報送信手段から前記信号を受信すると、前記演出制御装置にエラー出力を行なわせるための信号を出力することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の遊技機において、前記主制御装置は、前記枠開閉検出手段により前記内枠が開放された旨を示す検出結果が入力されると、該検出結果を所定期間記憶する開放記憶手段を備え、該開放記憶手段に、前記内枠が開放された旨が記憶されていない状態で、前記切断情報送信手段から前記信号を受信した場合には、前記演出制御装置にエラー出力を行なわせるための信号を出力しないことを特徴とする。
なお、「所定期間」とは、例えば「60秒」などと予め設定された固定期間でも良いし、「内枠が開放されてから閉鎖されるまで」のように動的に長さが変化する期間でもよい。
請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の遊技機において、前記開放記憶手段に、前記内枠が開放された旨が記憶されていない状態になると、前記切断記憶手段に記憶された前記切断の発生の記憶を消去する信号を、前記払出制御装置に送信することを特徴とする。
ここで「前記切断の発生の記憶を消去する」とは、切断記憶手段が切断の発生を不揮発的に記憶するように構成されている場合にも、その記憶を消去することを指す。
請求項1に記載の遊技機によれば、払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたことが切断検出手段により検出されると、これを切断記憶手段が記憶するため、なりすまし基板を接続した後でも「切断が発生した」という記憶が残る。そしてこの記憶がある限り、払出制御装置は、球貸し動作を行なわないので、なりすまし基板を用いた不正行為を効果的に防ぐことができる。
請求項2に記載の遊技機によれば、切断の発生を、少なくとも2種類の貸出動作を行なわせるための信号が同時にロウレベル(Lowまたは単にLともいう)になったことにより検出する。貸出動作を行なわせるための信号は、例えば貸出動作信号と貸出要求信号のように複数の信号から構成され、貸出動作を行なわない状態ではいずれもハイレベル(Highまたは単にHともいう)となっている。貸し出し動作を行なう場合には、例えば、まず貸出動作信号がLに立ち下がり、続いて貸出要求信号がLに立ち下がることにより、払出制御装置に球貸し動作を行なわせる。
これに対し、切断が発生すると、これら2つの信号が同時にLになる。これを検出することにより、切断が発生したことを検出することができる。なお、3つ以上の信号を用いて同様の検出を行なっても構わない。
ところで、CR機においては、払出制御装置に球貸し動作だけではなく、賞球の払出も行なわせている。請求項3に記載の遊技機によれば、切断記憶手段により切断の発生が記憶されている状態においても、賞球を遊技者に払い出す動作は行なう。このため、切断が発生していないにも関わらず、ノイズなど不慮のトラブルにより「切断が発生した」と切断検出手段が誤検出した場合にも、遊技者が受ける不利益を抑える(例えば、大当たり中であったにも関わらず、切断検出手段が誤検出したせいで賞球を大量に得損ねたといった事態を防ぐ)ことができる。
さて、CR機に限らず遊技機は、遊技状態を不揮発的に記憶可能なRWM(Read Write Memory。以下、より一般的な名称に倣いRAMと呼ぶ)に保存し、停電が発生しても、電源を再投入することにより、遊技状態を復旧することができるように構成されている。一方、前日に発生した確率変動状態等を消去したい場合には、このRAMの記憶内容をクリア(以下、RAMクリアという)する。このRAMクリアを行なうと、主制御装置の備えるRAMのみならず、払出制御装置の備えるRAMもクリアされる。この結果、未払いの賞球が払い出されることがなくなるので、パチンコホールの開店時などには有効だが、本発明に係る遊技機では不都合が生じる場合がある。
すなわち、切断が発生したことを切断記憶手段に不揮発的に記憶させた場合、この記憶を消さない限り、払出制御装置は球貸し動作を行なわない。しかしこの記憶を消すためにRAMクリアを行なうと、遊技状態まで消去されてしまう。実際になりすまし基板を用いた不正行為が行なわれたのであれば、RAMクリアをしても構わないが、切断が発生したと何らかのトラブルにより誤検出された場合にRAMクリアを行なうと、遊技者は確率変動状態や大当たり状態などの極めて有利な状況を喪失することになってしまう。切断の記憶を揮発性のものにすることも考えられるが、こうすると、電源を切断するだけで切断の記憶を消去できることになるので好ましくない。
そこで、請求項4に記載の遊技機では、遊技機の遊技状態を、不揮発的に保持する遊技状態記憶手段と、切断記憶手段に保持された記憶内容を消去する貸出動作再開手段とを備えており、この貸出動作再開手段を用いると、遊技状態記憶手段に保持された記憶内容を消去することなく、切断記憶手段に保持された記憶内容を消去することができる。このように構成された遊技機によれば、切断が発生したと誤検出された場合にも、確率変動状態や大当たり状態などの有利な状況を遊技者に喪失させることなく、球貸し動作を可能にすることができる。
請求項5に記載の遊技機では、切断が切断検出手段により検出された際には、主制御装置に、その検出結果(すなわち切断が発生したこと)を示す信号が送信される。主制御装置は、内枠の開閉を監視するものであるため、この信号を受信すると、前記検出結果のみならず、内枠の開閉状態に応じた処理を行なうことが可能となる。その具体例を示すのが請求項6〜8に記載の発明である。
すなわち、請求項6に記載の遊技機は、遊技における演出に用いられる音声および映像を制御する演出制御装置を備えており、主制御装置は、切断情報送信手段から検出結果を示す信号を受信すると、演出制御装置にエラー出力を行なわせるための信号を出力する。
払出制御装置は、基本的に球の払い出しを行なう装置であるが、主制御装置に検出結果を送信することにより、演出制御装置を介してエラー出力を行なわせる(例えば、遊技機が備えるスピーカから警告音を出したり、遊技機が備える液晶画面にエラーの発生を知らせる画像を表示したりする)ことが可能となる。
なお、通常、遊技機は、パチンコホールが備えるコンピュータ(ホールコンピュータ)と接続され、このホールコンピュータにより、大当たりの発生や入賞回数の管理を行なっている。切断情報送信手段から検出結果を示す信号を受信した場合は、このホールコンピュータに、切断が発生したことを知らせる信号を出力するように構成してもよい。
請求項7に記載の遊技機は、枠開閉検出手段により内枠が開放されたことが検出されると、これを所定期間記憶する。そしてこの記憶がある間に、切断情報送信手段から切断が発生したという信号を受信した場合には、演出制御装置にエラー出力を行なわせる(正確にはエラー出力を行なわせるための信号を出力する)が、記憶がない場合には、エラー出力を行なわせない。従って、なりすまし基板が接続された可能性が高い、内枠の開放という事態が発生した場合のみ、エラー出力が音声や画像で行なわれるので、エラー出力の頻度を適切に抑制することができる。
請求項8に記載の遊技機では、開放記憶手段に、内枠が開放された旨が記憶されていない状態になると、切断記憶手段に記憶された切断の発生の記憶を消去する信号を、払出制御装置に送信する。こうすると、球貸し動作も可能となるので、ノイズなどにより切断の発生と誤検出した場合には、球貸し動作も可能となるので、遊技者に与える影響を最小限にすることができる。
パチンコ遊技機50の正面図。 パチンコ遊技機50の遊技盤1の正面図。 パチンコ遊技機50の裏面図。 パチンコ遊技機50の電気ブロック図。 払出制御装置81が実行する球貸処理のフローチャート。 払出制御装置81が実行する賞球制御処理のフローチャート。 払出制御装置81が実行する切断判定処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する枠開閉処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する切断情報判定処理のフローチャート。 払出制御装置81が実行する切断エラー停止処理のフローチャート。 通常の球貸時の信号の様子を示すのタイムチャート。 CRユニット56と払出制御装置81と接続が断たれた場合のタイムチャート。 電源装置85の電気的構成を示すブロック図。 払出制御装置81に関連するエラーとそれに対応する処理の可否を示すテーブル。 第2実施例の払出制御装置81が実行する切断判定処理のフローチャート。 第2実施例の主制御装置80が実行する切断情報判定処理のフローチャート。 第2実施例の払出制御装置81が実行する切断エラー処理のフローチャート。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[第1実施例]
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。
外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右及び外枠下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の図示しない遊技釘が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり疑似図柄を表示する。)の画面6aを臨ませる窓5a等を備えている。
窓5aの上側にはドットマトリクスの普通図柄表示装置7及び7セグメントの特別図柄表示装置9と4個のLEDからなる普通図柄保留記憶表示装置8が設置され、下側には特別図柄保留記憶表示装置10が設置されている。
センターケース5の向かって左横には普通図柄作動ゲート17が配置されている。センターケース5の下方には、第1始動口11と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置13が配置されている。第1始動口11は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
第2始動口12は電動チューリップであり、周知の電動チューリップと同様に開閉変化するが、上方に第1始動口11があるために図示の閉鎖状態では遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過すると行われる普通図柄抽選で当り、普通図柄表示装置7に当りの普通図柄が確定表示されると、第2始動口12は開放されて入球容易になる。
複合入賞装置13の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置され、その下方にはアウト穴15が設けられている。また、複合入賞装置13の左側には第1左入賞口31と第2左入賞口32が、右側には第1右入賞口33と第2右入賞口34がガイドレール2bに沿うように設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第1右入賞口33、第2右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。
また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、この外部接続端子板78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータ87に送られる。なお、従来はホールコンピュータ87へ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)と枠用((枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87へ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には電源回路は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84、電源基板85にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31および第2左入賞口32に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a、第1右入賞口33および第2右入賞口34に入球した遊技球を検出する右入賞口スイッチ33aなどの検出信号が遊技盤中継端子板74を介して入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている特別図柄表示装置9及び普通図柄表示装置7の表示、特別図柄保留記憶表示装置10及び普通図柄保留記憶表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、遊技盤中継端子板74を介して大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。なお、普電役物とは普通電動役物を示す。
主制御装置80からの出力信号は、上記のほかにも試験信号端子や、図柄変動や大当たり等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。図4の構成では、払出制御装置81は裏配線中継端子板75と払出中継端子板76を介して払出モータ20を制御する構成である。また、本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力される構成で、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示装置25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸スイッチ57、精算を要求するための返却スイッチ58が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70、前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。なお、枠の開閉状態は、扉枠開放スイッチ18により検出される。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止スイッチ信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LEDや各種ランプを制御する。なお、音声出力に関しては、音量調整スイッチ83aにて音量を調節することができる。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ボタン67を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、疑似図柄等の演出画像を画面6aに表示させる。
図5に払出制御装置81のCPUにより実行される球貸処理のフローチャートを示す。本処理は球貸スイッチ57が押されると起動する。球貸スイッチ57が押されると、CRユニット56は払出制御装置81に対して貸出動作信号(BRDY)および貸出要求信号(BRQ)を送信する。払出制御装置81がこれらの信号を受信したと判定すると(S10:yes)、S15にて球貸が可能か否かを判定する。球貸が不可能となるステータスについて図14を用いて説明する。図14は、賞球を払い出すことが不可能な状況と、球貸しが不可能な状況を示したテーブルである。S15では球貸であるから、本表の右半分に示されたように、図14に示された6個のエラーのいずれか一つでも発生している際には、球貸が不可能と判定される。6個のエラーとは球切れスイッチ23がONになるショート球切れエラー、満杯スイッチ22がONになるオーバーフローエラー、未払い数以上に球を払い出してしまう払出過剰エラー、払出球検出スイッチ異常エラー、払出し要求数に払い出した球数が到達していない払出不足エラー、CRユニット56と払出制御装置81の接続が断たれたことを示す切断エラーである。
これらのエラーがいずれも発生していないと判定されると(S15:yes)、S20の払出開始処理を行なう。具体的には、CRユニット56に対して要求了解信号を出力し、CRユニット56から貸出指示信号を受信するのを待って貸出動作を行なう。続くS25では、25個分の払出が完了したか否かを判定する。この払出制御装置81では、100円単位(ここでは25個)で球の貸出を行なう。25個分の払出が完了している場合(S25:yes)は本処理を終了(リターン)する。25個分の払出が完了していない場合(S25:no)は、S30でリトライカウンタに3をセットし、S35にて払出リトライ処理を行なう。続くS40で不足分の払出が完了したか否かを判定し、完了している場合(S40:yes)は、貸出完了信号をCRユニット56に送信する貸出完了信号送信処理(S43)を実行してから本処理を終了する。不足分の払出が完了していない場合(S40:no)は、リトライカウンタを−1し(S45)、S50にてリトライカウンタが0になったか否かを判定する。0になっていない場合(S50:no)はS35に戻り、再度、払出リトライ処理を行なう。リトライカウンタが0になった場合(S50:yes)は、S55で払出不足エラー処理を行い、本処理を終了する。
つまり、S30〜S40およびS45〜S50の処理は、25個分の払出要求に対して、未払いの球がある場合に、3回まで払出のリトライを行ない、それでも払出を完了できない場合は、S55にて払出不足エラーを設定する処理となっている。なお、S10で貸出動作信号も貸出要求信号も受信できなかった場合(S10:no)、またはS15で球貸しができないと判定された場合(S15:no)は、そのまま本処理を終了する。
図6に、同じく払出制御装置81のCPUにより実行される賞球制御処理のフローチャートを示す。本処理は主制御装置80から賞球の払出要求信号を受信すると起動する。本処理が起動されると、S100にて未払いの賞球があるか否かを判定する。未払いの賞球があると判定すると(S100:yes)、S105にて賞球の払出が可能か否かを判定する。球貸が不可能となるステータスは図14に示したとおりで、先に挙げた6個のエラーの内、切断エラー以外の5個のエラーの内、いずれか一つでも発生している際には、賞球の払出が不可能と判定される。
これらのエラーがいずれも発生していないと判定されると(S105:yes)、S110の払出開始処理を行ない、賞球を払い出す。続くS115では、未払い分の賞球の払出が未完了か否かを判定する。未払い分の賞球の払出が完了している場合(S115:no)は、本処理を終了(リターン)する。未払い分の賞球の払出が完了していない場合(S115:no)は、S120でリトライカウンタに3をセットし、S125にて払出リトライ処理を行なう。続くS130で不足分の払出が完了したか否かを判定し、完了している場合(S130:yes)は本処理を終了する。不足分の払出が完了していない場合(S130:no)は、リトライカウンタを−1し(S135)、S140にてリトライカウンタが0になったか否かを判定する。0になっていない場合(S140:no)はS125に戻り、再度、払出リトライ処理を行なう。リトライカウンタが0になった場合(S140:yes)は、S145で払出不足エラー処理を行い、本処理を終了する。
つまり、S120〜S140の処理は、未払いの賞球がある場合に、3回まで払出のリトライを行ない、それでも払出を完了できない場合は、S145にて払出不足エラーを設定する処理となっている。なお、S100で未払いの賞球がなかった場合(S100:no)、またはS105で賞球の払出ができないと判定された場合(S105:no)は、そのまま本処理を終了する。
CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたことを切断エラーとして設定する切断判定処理を図7に示す。本処理は払出制御装置81により実行され、起動されるとまずCRユニット56と払出制御装置81の接続が切断か否かを判定する(S200)。これは前述の貸出動作信号(BRDY)および貸出要求信号(BRQ)が同時にLowになったことにより判定する(詳しくは後述)。これらの信号は通常時はいずれもHighとなっており、払出制御装置81になりすまし基板を接続するためにCRユニット56と払出制御装置81とを接続しているコネクタを外すと、貸出動作信号(BRDY)および貸出要求信号(BRQ)が同時にLowになる。これを利用して、CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたと判定している。CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されていないと判定された場合(S200:no)には、本処理を終了(リターン)する。
CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたと判定された場合(S200:yes)には、S205にて切断フラグを1にセットする。そして切断エラー設定処理(S210)を行い、切断情報信号送信処理を実行し、本処理を終了する。切断情報信号送信処理を実行すると、切断情報信号、すなわちCRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたことを示す信号が主制御装置80に送信される。
主制御装置80が実行する枠開閉処理を図8に示す。本処理はタイマ割り込みにより繰り返し起動される。本処理が起動されると、S300にて枠開放フラグが0か否かを判定し、枠開放フラグが0(すなわち前回起動時に内枠70が閉鎖されていた)であれば(S300:yes)、S305に移行し、内枠70が開放されたか否かを判定する。内枠70が開放された場合(S305:yes)は、枠開放フラグに1をセットし(S310)、枠開放信号をサブ制御装置83に送信する枠開放信号送信処理(S315)を行ない、本処理を終了(リターン)する。内枠70が開放されていない場合(S305:no)はそのまま本処理を終了する。
枠開放フラグが0ではない場合(S300:no)は、S320に移行して内枠70が閉鎖されたか否かを判定する。内枠70が閉鎖された場合(S320:yes)は、枠開放フラグを0にリセットし(S325)、枠閉鎖信号をサブ制御装置83に送信する枠閉鎖信号送信処理を行ない(S330)、本処理を終了する。内枠70が閉鎖されていない場合(S320:no)はそのまま本処理を終了する。
以上のような枠開閉処理を実行することにより、枠開放フラグが1の場合は内枠70が開放中、枠開放フラグが0の場合は内枠70が閉鎖中であることを表す。
主制御装置80が実行する切断情報判定処理を図9に示す。本処理は切断判定処理(図7)の切断情報送信処理(S215)により送信された切断情報信号を主制御装置80が受信すると起動する。すなわち、主制御装置80が切断情報信号を受信すると(S400:yes)、枠開放フラグが1か否かを判定し(S405)、1であれば(S405:yes)、切断が発生した旨をサブ制御装置83に報知させるための信号を送信する切断報知信号送信処理(S410)を行い、切断が発生した旨をホールコンピュータ87に伝えるための信号を送信する切断情報信号送信処理(S415)を行い、本処理を終了(リターン)する。一方、枠開放フラグが1でない場合(S405:no)は、切断エラークリア信号送信処理(S420)を行なって、本処理を終了する。切断エラークリア信号送信処理は、払出制御装置81に対して切断エラークリア信号を送信する処理である。
この切断エラークリア信号を受信した払出制御装置81が実行する切断エラー停止処理を図10に示す。払出制御装置81が切断エラークリア信号を受信すると(S500:yes)、切断フラグを0にリセットし(S510)、切断エラークリア設定処理(S515)を行い、本処理を終了(リターン)する。
図9および図10の処理によれば、CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたと判定された場合であっても、枠が開放されていない場合には、払出制御装置81が切断エラーを停止する。
図11のタイムチャートに、通常の球貸時の信号の様子を示す。BRDYは前述の貸出動作信号(正式名称はカードユニットREADY信号)、BRQは貸出要求信号(正式名称は台端末貸出要求完了確認信号)、PRDYはCRユニット56に払い出し動作が可能であることを伝達する信号(台READY信号とも言う)、EXSは球貸し払い出しの要望了解と貸出完了を伝達する信号である。
まず時点Aにおいて、貸出ボタン57が押されると、CRユニット56から出力され、払出制御装置81に入力されている貸出動作信号BRDYが、High(通常時)からLowに変化する。これは貸出動作の開始を意味する。続く時点Bにおいて、貸出要求信号BRQがHighからLowに変化する。このように貸出動作信号BRDYと貸出要求信号BRQとで変化のタイミングが異なる場合には、切断判定処理(図7)のS200において、CRユニット56と払出制御装置81が切断されたと判定されず、これによりPRDYがLow(通常時)のままとなる。
更に時点CにてEXSがLowとなる(貸出要求の了解)と、これを受信したCRユニット56は貸出指示を時点Dにて行い(BRQがLowからHighに変化し)、実際に貸出動作が行なわれる。続く時点Eにおいて、1回の貸出動作が完了すると、EXSがLowからHighに変化することにより貸出動作の完了をCRユニット56に報知し、これを受信したCRユニット56は、再びBRQをHighからLowに変化させ、貸出要求を払出制御装置81に対して行なう。以下、これを繰り返し、球貸スイッチ57の操作に応じた量の球を貸し出す。
図12のタイムチャートに、CRユニット56と払出制御装置81との接続が断たれた場合の信号の様子を示す。時点Aにおいて両者を接続するコネクタが取り外されると、BRDYとBRQがほぼ同時にLowとなる。この場合には、切断判定処理(図7)のS200において、CRユニット56と払出制御装置81が切断されたと判定され、これによりPRDYがLow(通常時)からHighに変化し(時点B)、払出が現在不可能である旨をCRユニット56に伝達する。
すると時点Cにおいて、不正なコネクタ接続(例えば、なりすまし基板の接続)が行なわれ、該なりすまし基板から、図11のBRDYおよびBRQを模した信号が出力されても、払出制御装置81からは要求了解信号は出力されず(EXSはHighからLowに変化せず)、貸出動作も行なわれない。
この状況はパチンコ機50の電源を切断(時点D)しても同様で、電源を再投入(時点E)してもPRDYはHighのままである。再び貸し出しを可能にするには、払出制御装置81のそなえるRAMの記憶内容をクリアすることにより行なう。これについて図13を用いて説明する。
図13は電源装置85の電源供給を示すブロック図である。
図13に示すように、電源装置85は電源回路113、停電検出回路110及びバックアップ用電源回路114、受電回路116、電源スイッチ117、共用RAMクリアスイッチ115、払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を備えている。
電源回路113は、受電回路116を経由して供給される主電源AC24Vを基にして、各制御装置やアクチュエータ等の作動電源を生成して供給する。また、受電回路116には、当該受電回路116から電源回路113への主電源AC24Vの供給を導通/非導通に切り替えられる電源スイッチ117が接続されている。
バックアップ用電源回路114は、電源回路113で生成されたDC5Vを充電し、バックアップ対象にバックアップ用電源(DC5V)として供給する。停電検出回路110は、主電源の電圧(24V)が所定電圧以下に降下すると主制御装置80、払出制御装置81に停電検出信号とリセット信号(NMI信号)を出力する。なお、主電源の電圧が所定電圧以上に上昇すると停電検出信号、リセット信号ともに出力を停止する。
また、本実施例で停電検出信号とリセット信号を主制御装置80と払出制御装置81に送信する構成としたが、必ずしもこの構成である必要はない。主制御装置80のみに送信し、主制御装置80が払出制御装置81に停電用のコマンドを送信しても良いし、その逆の構成なども考えられる。
共用RAMクリアスイッチ115は操作に応じてRAMクリアスイッチ信号を出力する。この操作を行なうと、主制御装置80および払出制御装置81の双方のRAMクリアを行なうことができる。なお、払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を操作すると、払出制御装置81のみのRAMクリアを行なうことができる。払出制御装置用RAMクリアスイッチ115を操作すると、未払いの球貸数や賞球数の記憶は消滅するが、主制御装置80に係る遊技状態の記憶、例えば確率変動状態であったか否かや、特別遊技中であったか否かは保存される。
なお、RAMクリアスイッチ115や払出制御装置用RAMクリアスイッチ118の操作によりRAMクリアスイッチ信号を出力するためのRAMクリアスイッチ信号発生用の回路は、必ずしも電源装置85に設ける必要はなく、主制御装置80や払出制御装置81のいずれかに設けることも考えられるし、主制御装置80、払出制御装置81に各々設けることも考えられる。
図12に戻る。切断エラーが発生し、PRDYがHighになった状態(球貸しができない状態)から、再び貸し出しを可能にするには、払出制御装置81の備えるRAMの記憶内容をクリアする。これにはRAMクリアスイッチ115や払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を操作すればよい。具体的には、パチンコ機50の電源を一旦切断し、RAMクリアスイッチ115または払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を押したまま電源を再投入する(時点F)。するとPRDYがHighからLowに変化し、球貸しが可能となる。なお、突発的なノイズなど、予期せぬ事態によりBRDYとBRQがほぼ同時にLowになることも考えられるため、再び球貸しを可能にするために主制御装置80のRAMクリアを行なって、例えば確率変動状態まで消滅させるのは遊技者に酷である。そこでこうした場合には、払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を用いて、払出制御装置81のみのRAMクリアを行なうとよい。こうすると、未払い分の球貸しは行なわれなくなるが、確率変動状態などは維持される。
以上、説明したパチンコ機50によれば、払出制御装置81とCRユニット56の接続が切断されたことが検出されると、切断フラグが1になるため、なりすまし基板を接続した後でも「切断が発生した」という記憶が残る。そしてこの記憶がある限り、払出制御装置81は、球貸し動作を行なわないので、なりすまし基板を用いた不正行為を効果的に防ぐことができる。
また、切断フラグが1であっても、図14に示したように、賞球を遊技者に払い出す動作は行なう。このため、切断が発生していないにも関わらず、ノイズなど不慮のトラブルにより「切断が発生した」と誤検出した場合にも、遊技者が受ける不利益を抑える(例えば、大当たり中であったにも関わらず、切断が発生したと誤検出したせいで賞球を大量に得損ねたといった事態を防ぐ)ことができる。
また、払出制御装置用RAMクリアスイッチ118を備えており、これを用いると、主制御装置80のRAMに保持された記憶内容を消去することなく、切断フラグを0にリセットすることができる。従って、何らかのトラブルにより切断が発生したと誤検出された場合にも、確率変動状態や大当たり状態などの有利な状況を遊技者に喪失させることなく、球貸し動作を可能にすることができる。
また、切断が発生したと判定された場合には、切断情報信号を主制御装置80が受信すると、主制御装置80がサブ制御装置83に切断報知信号を送信する(S410)ので、サブ制御装置83は音声や画像でエラー出力を行なうことができる。また、ホールコンピュータ87にも切断が発生した旨が送信される(S415)ので、ホールの管理者が容易に、切断の発生を把握することができる。
その一方で、切断情報信号を主制御装置80が受信した場合でも、内枠70が開放していないと判定された場合(すなわちなりすまし基板が接続された可能性が低い場合)には、エラー出力をサブ制御装置83やホールコンピュータ87に送信せず、払出制御装置81に切断エラークリア信号を送信(S420)するので、エラー出力を適切に抑制し、且つ球貸し動作も速やかに可能となる。
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。CRユニット56が本発明の「貸出要求装置」に相当し、S200の処理が本発明の「切断検出手段」に相当し、S205の処理が本発明の「切断記憶手段」に相当し、主制御装置80のRAMが本発明の「遊技状態記憶手段」に相当し、払出制御装置用RAMクリアスイッチ118が本発明の「貸出動作再開手段」に相当し、扉枠開放スイッチ1が本発明の「枠開閉検出手段」に相当し、S215の処理が本発明の「切断情報送信手段」に相当し、サブ制御装置83が本発明の「演出制御装置」に相当し、S305〜S315の処理が本発明の「開放記憶手段」に相当する。
[実施例2]
本発明の第2実施例を、図15〜図17を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、処理上の相違点を重点的に説明する。
実施例2の切断判定処理を図15に示す。本処理は払出制御装置81により実行され、起動されるとまずCRユニット56と払出制御装置81の接続が切断か否かを判定する(S600)。CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されていないと判定された場合(S600:no)には、本処理を終了(リターン)する。
CRユニット56と払出制御装置81の接続が切断されたと判定された場合(S600:yes)には、切断情報信号送信処理を実行し、本処理を終了する。切断情報信号送信処理を実行すると、実施例1と同様、切断情報信号が主制御装置80に送信される。
実施例2の切断情報判定処理を図16に示す。本処理は切断判定処理(図15)の切断情報送信処理(S605)により送信された切断情報信号を主制御装置80が受信すると起動する。すなわち、主制御装置80が切断情報信号を受信すると(S700:yes)、枠開放フラグが1か否かを判定し(S705)、1であれば(S705:yes)、切断報知信号送信処理(S710)を行い、切断情報信号送信処理(S715)を行う。ここまでは実施例1と同様である。切断情報信号送信処理が終了すると、切断エラー信号送信処理を行い、本処理を終了(リターン)する。S705で、枠開放フラグが1でないとき(S705:no)は、そのまま本処理を終了する。切断エラー信号送信処理は、払出制御装置81に対して切断エラー信号を送信する処理である。
払出制御装置81にて実行される切断エラー処理を図17に示す。払出制御装置81が切断エラー信号を受信すると(S800:yes)、切断フラグを1にセットし(S805)、切断エラー設定処理(S810)を行い、本処理を終了(リターン)する。
以上のように構成しても、払出制御装置81は、切断フラグが1になっている場合には球貸し動作を行なわないので、なりすまし基板を用いた不正行為を防止することができる。また内枠70が開放されていない場合にはエラー出力が行なわれないので、遊技者に与える影響を最小限に抑えることができる。
[他の実施例]
前記実施例では、いずれも内枠70の開閉状態に応じて、サブ制御装置83やホールコンピュータ87に切断の発生を報知する信号を送信していた(図9、図16参照)が、内枠70の状態によらず、外部(サブ制御装置83も含む)へ報知するように構成し直してもよい。もちろん、サブ制御装置83、ホールコンピュータ87のいずれか一方にのみ報知する構成としても構わない。また、切断の発生が検出された場合には、切断の発生を外部へ報知する処理を行なわず、球貸し動作を行なわないだけという仕様にしてもよい。更に、切断の発生が検出された場合にも賞球の払出は行なう構成としていたが、こうした場合には、賞球の払出も取り止めるように構成し直してもよい。
また、CRユニット56と払出制御装置81との接続の切断の検出を、貸出動作信号BRDYと貸出要求信号BRQが同時に断ち下がることを検出することにより行なっていたが、これ以外の方法で切断を検出しても良い。例えば切断検出用の信号を新設(或いは既存の信号を流用)し、これらの信号の、CRユニット56と払出制御装置8間のやり取りが断たれたことを持って切断の発生を検出しても良いし、機械的なセンサで両者の切断・接続を検出するように構成してもよい。
1 : 遊技盤 、 5 : センターケース
6 : 演出図柄表示装置 、 18 : 扉枠開放スイッチ
50 : パチンコ機 、 80 : 主制御装置
81 : 払出制御装置 、 82 : 演出図柄制御装置
83 : サブ統合制御装置 、 85 : 電源装置
114 : バックアップ用電源回路、 115 : 共用RAMクリアスイッチ
116 : 受電回路 、 117 : 電源スイッチ
118 : 払出制御装置用RAMクリアスイッチ

Claims (8)

  1. 価値担体を受け入れ、遊技者からの指示に応じて貸出動作を行なわせるための信号を出力する貸出要求装置、に接続され、該貸出要求装置から前記貸出動作を行なわせるための信号を受信すると、遊技盤に発射するための遊技球を遊技者に貸し出す球貸し動作を行なう払出制御装置を備えた遊技機において、
    前記払出制御装置は、
    前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたことを検出する切断検出手段と、
    該切断検出手段により前記接続が切断されたことが検出されると、該切断の発生を記憶する切断記憶手段と、
    を備え、
    該切断記憶手段により前記切断の発生が記憶されている状態においては、前記貸出を要求する信号を受信しても、球貸し動作を行なわないものであることを特徴とする遊技機。
  2. 前記貸出要求装置は、貸出動作を行なわない場合には少なくとも2種類のハイレベルの信号を、前記払出制御装置に送信し、貸出動作を行なわせる場合には該少なくとも2種類の信号を順次ロウレベルに変化させるものであり、
    前記切断検出手段は、前記少なくとも2種類の信号が同時にロウレベルとなった場合に、前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたと判定するものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 当該遊技機は、前記遊技盤に設けられた入賞口に遊技球が入球すると、該入賞口に対応して予め設定された数の遊技球を賞球として、前記払出制御装置に払い出させるものであり、
    該払出制御装置は、前記切断記憶手段により前記切断の発生が記憶されている状態においても、前記賞球を遊技者に払い出す動作は行なうものであることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の遊技機において、
    前記切断記憶手段が、前記切断の発生を、不揮発的に保持するものであり、
    当該遊技機の遊技状態を、不揮発的に保持する遊技状態記憶手段と、
    該遊技状態記憶手段に保持された記憶内容を消去することなく、前記切断記憶手段に保持された記憶内容を消去する貸出動作再開手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  5. 前記遊技盤を収納し、当該遊技機に対して開閉可能に構成された内枠の開閉を検出する枠開閉検出手段と、
    該枠開閉検出手段による検出結果が入力される主制御装置と、
    を備え、前記払出制御装置と前記貸出要求装置の接続が切断されたことが前記切断検出手段により検出された際には、該検出結果を示す信号を前記主制御装置に送信する切断情報送信手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 少なくとも遊技における演出に用いられる音声および映像を制御する演出制御装置を備え、
    前記主制御装置は、前記切断情報送信手段から前記信号を受信すると、前記演出制御装置にエラー出力を行なわせるための信号を出力することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記主制御装置は、前記枠開閉検出手段により前記内枠が開放された旨を示す検出結果が入力されると、該検出結果を所定期間記憶する開放記憶手段を備え、
    該開放記憶手段に、前記内枠が開放された旨が記憶されていない状態で、前記切断情報送信手段から前記信号を受信した場合には、前記演出制御装置にエラー出力を行なわせるための信号を出力しないことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記開放記憶手段に、前記内枠が開放された旨が記憶されていない状態になると、前記記憶手段に記憶された前記切断の発生の記憶を消去する信号を、前記払出制御装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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