JP5094848B2 - 半導体集積回路、半導体集積回路の制御方法及び端末システム - Google Patents
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Description
また、論理ブロック間を接続する配線とは独立した論理ブロックにクロック信号を供給するクロック配線と論理ブロックへのクロック信号の供給と遮断とを動的に切り替えるクロック制御手段とをLSIが備えることによって、クロックスキューの発生を防ぐ技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方では、LSIなどの半導体集積回路を搭載する携帯電話機などの携帯端末は、通常、蓄電池から電力供給を受けて動作するので、携帯端末の動作時間の観点から電力消費量を抑えることが望まれる。このため、半導体集積回路にゲーティドクロック技術或いは電源遮断技術などを適用することは望ましい。
電源手段が充電動作をしている場合には、例えば商用電源から電力供給を受けていることが想定される。このため、動作時間の観点からは電力消費量を抑制する必要がない期間にクロックスキューの緩和を達成できる。
電源手段が放電動作をしている場合には、動作時間の観点から半導体集積回路は電力消費量を抑えた動作をすることが望まれる。
上記の半導体集積回路において、前記論理ブロックの動作停止情報は、当該論理ブロックが過去に停止する状態にあった停止率であり、前記状態決定手段は、前記論理ブロックを制御する状態の決定を複数の前記論理ブロックの停止率に基づいて行うようにしてもよい。
上記の半導体集積回路において、前記状態決定手段は、複数の前記論理ブロックの停止率の中から最小の停止率を特定し、前記論理ブロックのうち前記最小の停止率より所定の方法に従って定められる値以上値が大きい停止率の前記論理ブロックのみ制御する状態を動作する状態に決定するようにしてもよい。
上記の半導体集積回路において、前記動作及び停止に係る複数の状態には、劣化度が異なる複数の状態があり、前記状態決定手段は、複数の前記論理ブロックの夫々の劣化度を当該論理ブロックの前記動作停止情報に基づいて特定し、特定した各前記論理ブロックの劣化度に基づいて劣化度が大きいほど劣化する度合いが小さい状態に制御されるように各前記論理ブロックを制御する状態の決定を行うようにしてもよい。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<構成>
本実施の形態の半導体集積回路の構成について図1を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態の半導体集積回路の構成図である。但し、半導体集積回路として、FPGA(FieldProgrammable Gate Array)や再構成可能ロジック等のプログラムにより機能を変更することが可能なプログラマブル論理回路を挙げることができる。
半導体集積回路1は、更に、各論理ブロック10a〜10dにクロック信号を供給するための不図示のクロック生成回路と各論理ブロック10a〜10dとを接続するためのクロック配線40を備える。
半導体集積回路1は、更に、電源動作検出部60を備える。電源動作検出部60は、電源手段(例えば、バッテリ)の動作(放電動作、充電動作)を検出し、検出した電源手段の動作を通知するための電源動作通知信号を制御部50へ出力する。
動作量保持部70は、不図示の発振回路によって発振されたクロック信号CLKの立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの数(クロック数)を計測する。
動作量保持部70は、半導体集積回路1の動作クロック数、並びに、論理ブロック10a〜10dの動作クロック数及び動作停止状態を格納するための、図2に一例を示す格納テーブルを記憶する。なお、動作量保持部70に保持されている動作クロック数は、半導体集積回路1及び論理ブロック10a〜10dの夫々が動作している期間(例えば、現時点の構成が構成aであり、構成aの直前の構成が構成bである場合、構成bが終了するまでにおける動作している期間)におけるクロック信号CLKのクロック数である。
図1の論理ブロック10aの構成について図3を参照しつつ説明する。図3は図1の論理ブロック10aの構成図である。但し、図3では、構成制御線90aの図示を省略している。また、図3では論理素子11を1個のみ図示しているが、論理ブロック10aは1以上の論理素子11を備える。なお、論理ブロック10b〜10dは、本発明に関連する部分に関する限りにおいて、論理ブロック10aと実質的に同じ構成をしている。
論理素子11は、制御端子に入力されるクロック信号に同期して動作するフリップフロップなどである。
インバータ回路13a,13bは、入力信号の信号レベルを反転した信号を出力信号として出力する。なお、インバータ回路13a,13bは、例えば、PチャネルMOSトランジスタ(以下、「PMOSトランジスタ」と言う。)とNチャネルMOSトランジスタ(以下、「NMOSトランジスタ」と言う。)とを含むCMOS型のインバータ回路である。なお、クロックゲート回路12と論理素子11との間に設けられるインバータ回路13a、13bの個数は2個に限られるものではない。
上記の構成の論理ブロック10aでは、制御部50が状態制御線80aの制御信号の信号レベルをハイレベルにすることによって、論理素子11の制御端子にはハイレベルとローレベルとを交互に繰り返すクロック信号が入力されることになる。この結果、論理素子11は動作し、論理ブロック10aは動作状態になる。
なお、論理ブロック10b〜10dについても同様である。
図1の制御部50の構成について図4を参照しつつ説明する。図4は図1の制御部50の構成図である。なお、図4では、論理ブロック10aのクロックゲート回路12のみ図示し、他の論理ブロック10b〜10dのクロックゲート回路の図示は省略している。
制御部50は、電源動作判定部51と、放電動作処理部52と、充電動作処理部53と、状態制御部54とを備える。
図1から図4を参照して構成を説明した半導体集積回路1の動作について図5を参照しつつ説明する。図5は図1の半導体集積回路1が行う論理ブロック制御処理の手順を示すフローチャートである。
電源動作判定部51は、半導体集積回路1が構成を切り替えるタイミングにおいて、電源動作検出部60から入力される電源動作通知信号に基づいて電源手段の動作が放電動作か充電動作かを判定する(ステップS101)。
図5の放電動作ブロック制御処理(ステップS102)について図6を参照しつつ説明する。図6は図5の放電動作ブロック制御処理(ステップS102)の手順を示すフローチャートである。
放電動作処理部52は、図2の格納テーブルにおいて、半導体集積回路1全体に対応する動作クロック数及びフィールド「動作停止状態」に“動作状態”が格納されている論理ブロックに対応する動作クロック数の夫々に動作量保持部70が計測しているクロック数を加算し、格納テーブルの格納内容の更新を行う。そして、放電動作処理部52は、動作量保持部70が計測しているクロック数を“0”にリセットする(ステップS131)。
状態制御部54は、ステップS132において動作させる論理ブロックに決定された論理ブロックに対応する状態制御線の制御信号の信号レベルをハイレベルにし、動作を停止させる論理ブロックに決定された論理ブロックに対応する状態制御線の制御信号の信号レベルをローレベルにする(ステップS133)。
図5の充電動作ブロック制御処理(ステップS103)について図7を参照しつつ説明する。図7は図5の充電動作ブロック制御処理(ステップS103)の手順を示すフローチャートである。
充電動作処理部53は、図2の格納テーブルにおいて、半導体集積回路1全体に対応する動作クロック数及びフィールド「動作停止状態」に“動作状態”が格納されている論理ブロックに対応する動作クロック数の夫々に動作量保持部70が計測しているクロック数を加算し、格納テーブルの格納内容の更新を行う。そして、充電動作処理部53は、動作量保持部70が計測しているクロック数を“0”にリセットする(ステップS151)。
充電動作処理部53は、動作ブロック以外の論理ブロックの全てを後述するステップS156からステップS159の処理対象にしたか否かを判定する(ステップS155)。
充電動作処理部53は、注目している論理ブロックの停止率が動作閾値以上であると判定すると(S157:YES)、注目している論理ブロックを動作させる論理ブロック(以下、「変更動作ブロック」と言う。)に決定し(ステップS158)、ステップS155の処理へ移行する。一方、充電動作処理部53は、注目している論理ブロックの停止率が動作閾値以上でないと判定すると(S157:NO)、注目している論理ブロックを動作を停止させる論理ブロック(以下、「停止ブロック」と言う。)に決定し(ステップS159)、ステップS155の処理へ移行する。
図1から図7を参照して説明した半導体集積回路1の動作の具体例について図8を参照しつつ説明する。図8(a)及び図8(b)は図1の半導体集積回路1が行う論理ブロックの制御処理の具体例を説明するための図である。
本具体例では、半導体集積回路1は、対象となる処理を実行する上で動作させる必要がある論理ブロックが論理ブロック10a〜10dである構成A、動作させる必要がある論理ブロックが論理ブロック10aのみである構成B、動作させる必要がある論理ブロックが論理ブロック10a〜10dである構成C、動作させる必要がある論理ブロックが論理ブロック10cのみである構成Dの順番で動作するものとする。
時間T1〜T2では、電源動作判定部51は電源手段の動作が放電動作であると判定する。放電動作処理部52は論理ブック10a〜10dの全てを動作させる論理ブロックに決定し、状態制御部54は論理ブロック10a〜10dが動作するように制御信号の生成を行う(構成A)。
また、半導体集積回路1が電力消費量の抑制が不要である電源手段が充電動作をしている場合には、半導体集積回路1は論理ブロック10a〜10dの停止率、言い換えると、動作率が論理ブロック間で近づくように、論理ブロックの動作状態と停止状態との切り替え制御を行う。これによって、論理ブロック間のクロックスキューを小さくすることができ、論理ブロックの経時劣化に起因するクロックスキューによる論理ブロック間のデータの受け渡しの誤りを防ぐことができる。また、より小さいクロックスキューに基づいた半導体集積回路1の設計を行うなうことが可能なため、論理ブロック間などに挿入する遅延素子の数を少なくすることができ、半導体集積回路1の消費電力量の抑制及び半導体集積回路1の面積の増大の抑制が可能になる。
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
但し、第1の実施の形態は論理ブロックの動作を停止させるためにクロックの供給を止めるゲーディドクロック技術を用いているが、本実施の形態は論理ブロックの動作を停止させるために電力供給を止める電源遮断技術を用いる。
<構成>
本実施の形態の半導体集積回路の構成について図9を参照しつつ説明する。図9は本実施の形態の半導体集積回路の構成図である。
(論理ブロックの構成)
半導体集積回路1aには論理ブロック200a〜200dが備えられており、論理ブロック200a〜200dは本発明に関連する部分に関する限り実質的に同じ構成をしている。
インバータ回路211〜213は、入力信号の信号レベルを反転した信号を出力信号として出力する。インバータ回路211の入力端子にクロック配線40が接続され、インバータ回路211の入力端子に入力されるクロック信号はインバータ回路211〜213を通過し、インバータ回路213から出力されるクロック信号が論理素子11の制御端子に入力される。なお、インバータ回路211〜213の個数は3個に限られるものではない。
[電源遮断回路の構成]
図9の電源遮断回路220の構成について図10を参照しつつ説明する。図10は図9の電源遮断回路220の構成図である。但し、モジュール260は図9の論理素子11やインバータ回路211〜213である。
インバータ回路221の入力端子及びNMOSトランジスタ223のゲート電極は状態制御線80aに接続され、PMOSトランジスタ222のゲート電極はインバータ回路221の出力端子に接続されている。
以下、本発明の第3の実施の形態に係る半導体集積回路について図面を参照しつつ説明する。
但し、第1の実施の形態は論理ブロックの動作を停止させるために論理素子などにクロックの供給を止めるゲーディドクロック技術を用い、第2の実施の形態は論理ブロックの動作を停止させるために電力供給を止める電源遮断技術を用いている。これに対して、本実施の形態は論理ブロックの動作を停止させるためにゲーティドクロック技術及び電源遮断技術の双方を用いる。
<構成>
本実施の形態の半導体集積回路の構成について図11を参照しつつ説明する。図11は本実施の形態の半導体集積回路の構成図である。
(論理ブロックの構成)
論理ブロック300aは、論理演算処理を行うものであって、論理素子11と、クロックゲート回路310と、インバータ回路13a,13bと、電源遮断回路220bとを備える。
また、制御部50bが状態制御線81aの制御信号の信号レベルをローレベル、状態制御線82aの制御信号の信号レベルをローレベル、且つ、状態制御線83aの制御信号の信号レベルをハイレベルにすることによって、論理素子11の制御端子にはハイレベルに固定されたクロック信号が入力されることになる。この結果、論理素子11は動作することなく、論理ブロック300aは停止状態になる。なお、以下において、この停止状態を「ハイレベル固定停止状態」と言う。
本実施の形態では、論理ブロック300a〜300dは、各動作停止状態(動作状態、ハイレベル固定停止状態、ローレベル固定停止状態、電源遮断停止状態)において、図13に示す劣化特性に従って劣化するものと仮定する。そして、論理ブロック300a〜300dは、ハイレベル固定停止状態、動作状態、ローレベル固定停止状態、電源遮断停止状態の順番で劣化が進みやすいものと仮定する。
(劣化度保持部の構成)
劣化度保持部320は、不図示の発振回路によって発振されたクロック信号CLKの立ち上がりエッジの数(クロック数)を計測する。
(制御部の構成)
制御部50bは、電源動作判定部51と放電動作処理部52bと充電動作処理部53bと状態制御部54bとを備える。
図15に示すように、放電動作処理部52bは、対象の論理ブロックのフィールド「動作停止状態」に格納されている動作停止状態(動作状態、ハイレベル固定停止状態、ローレベル固定停止状態、電源遮断停止状態)に対応する劣化特性を劣化度保持部320から読み出す。そして、放電動作処理部52bは、対象の論理ブロックのフィールド「劣化度」から劣化度を読み出し、読み出した劣化度が劣化特性の曲線上に位置するように、読み出した劣化特性を時間軸方向に平行に移動する。そして、放電動作処理部52bは、劣化度保持部320が保持しているクロック数にクロック信号CLKの周期を乗算し、前回の構成の切り替わりから今回の構成の切り替わりまでの時間(以下、「処理時間」という。)を算出する。続いて、放電動作処理部52bは、移動後の劣化特性の曲線上を処理時間進めた位置の劣化度を新たな劣化度とし、対象の論理ブロックのフィールド「劣化度」に格納する。
但し、論理ブロックを動作状態にする場合、状態制御部54bは、動作状態にする論理ブロックに対応する状態制御線81aの制御信号の信号レベルをハイレベル、状態制御線82aの制御信号の信号レベルをローレベル、且つ、状態制御線83aの制御信号の信号レベルをハイレベルにする。
さらに、論理ブロックをローレベル固定停止状態にする場合、状態制御部54bは、ローレベル固定停止状態にする論理ブロックに対応する状態制御線82aの制御信号の信号レベルをハイレベル、且つ、状態制御線83aの制御信号の信号レベルをハイレベルにする。
<動作>
図11から図15を参照して構成を示した半導体集積回路1bの動作について図16を参照しつつ説明する。図16は図11の半導体集積回路1bが行う論理ブロック制御処理の手順を示すフローチャートである。
電源動作判定部51によって電源手段の動作が放電動作であると判定された場合には(S301:放電)、放電動作処理部52b及び状態制御部54bは、図17に処理手順を示す放電動作ブロック制御処理を実行する(ステップS302)。一方、電源動作判定部51によって電源手段の動作が充電動作であると判定された場合には(S301:充電)、充電動作処理部53b及び状態制御部54bは、図18及び図19に処理手順を示す充電動作ブロック制御処理を実行する(ステップS303)。
図16の放電動作ブロック制御処理(ステップS302)について図17を参照しつつ説明する。図17は図16の放電動作ブロック制御処理(ステップS302)の手順を示すフローチャートである。
放電動作処理部52bは、図14の格納テーブルにおいて、各論理ブロック300a〜300dの劣化度の算出及び更新を行い、劣化度保持部320が計測しているクロック数を“0”にリセットする(ステップS331)。
(充電動作ブロック制御処理)
図16の充電動作ブロック制御処理(ステップS303)について図18及び図19を参照しつつ説明する。図18及び図19は図16の充電動作ブロック制御処理(ステップS303)の手順を示すフローチャートである。
充電動作処理部53bは、論理ブロック300a〜300dの更新後の劣化度のうち最大の劣化度を特定し、特定した最大の劣化度に対して予め定められた第1係数、第2係数及び第3係数を乗算することによって第1閾値、第2閾値及び第3閾値を算出する(ステップS352)。なお、第1係数、第2係数及び第3係数は0以上1以下の値である。そして、第1係数の値が最も大きく、第2係数の値が2番目に大きく、第3係数の値が最も小さい。
充電動作処理部53bは、動作ブロック以外の論理ブロックの全てをステップS355〜ステップS362の処理対象にしたかを判定する(ステップS354)。
充電動作処理部53bは、注目している論理ブロックの劣化度が第1閾値以上であると判定すると(S356:YES)、注目している論理ブロックを最も劣化が進みにくい電源遮断停止状態にする論理ブロックに決定し(ステップS357)、ステップS354の処理へ移行する。一方、充電動作処理部53bは、注目している論理ブロックの劣化度が第1閾値以上でないと判定すると(S356:NO)、注目している論理ブロックの劣化度が第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS358)。
≪第4の実施の形態≫
以下、第4の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態の携帯電話機400は、図20(a)に示すように、商用電源から電力供給を受けることなく自機に取り付けられた蓄電池のみから電力供給を受けて動作する場合、動作時間の観点から低消費電力の動作を行うことが好ましい。なお、この場合、携帯電話機400に取り付けられた蓄電池(上記の電源手段に対応)の動作は放電動作である。
図20の携帯電話機400は、図21に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、アンテナ402と、通信部403と、表示部404と、操作部405と、記憶部406と、音声処理部407と、マイク407aと、スピーカ407bとを備え、携帯電話機400には蓄電池408が取り付けられている。
表示部404は、液晶ディスプレイなどにより構成されており、CPU401から入力される表示データの表示を行う。操作部405は、各種キーから構成されており、押下されたキーの押下信号をCPU401へ出力する。記憶部406には、携帯電話機400を制御するための各種制御プログラムや各種アプリケーションソフトが格納されている。
例えば、携帯電話機400は、4個の論理ブロックの動作が必要な第1の通信方式に応じた通信動作を行い、1個の論理ブロックの動作が必要な第2の通信方式に応じた通信動作を行う。この場合、携帯電話機400が備える半導体集積回路1は、図8を参照して説明したように、論理ブロック10a〜10dの動作及び停止の制御を行う。
本発明は上記各実施の形態で説明した内容に限定されず、本発明の目的とそれに関連又は付随する目的を達成するためのいかなる形態においても実施可能であり、例えば、以下であってもよい。
(1)第1から第3の実施の形態の半導体集積回路1はプログラマブル論理回路としたが、これに限られるものではなく、例えば、複数の論理ブロックを有し、1以上の論理ブロックの単位で動作及び停止の制御が可能な半導体集積回路であってもよい。
(4)第1及び第3の実施の形態では、クロックゲート回路12,310を論理ブロックの内部に設けた場合であるが、全ての論理ブロックにおいてクロックゲート回路を論理ブロックの外部に設けてもよく、一部の論理ブロックにおいてのみクロックゲート回路を論理ブロックの外部に設けてもよい。
(5)第1から第3の実施の形態では、制御部50,50bを論理ブロックとは別に設けているが、論理ブロックの何れかを制御部に利用するようにしてもよく、論理ブロックのある領域を制御部に利用するようにしてもよい。なお、制御部に利用する論理ブロックは動作を停止しないようにすればよく、また、制御部に利用する論理ブロックのある領域を動作を停止しないようにすれば良い。この場合、制御に適した論理粒度の論理ブロックを制御部に用いれば、半導体集積回路の小型化や低消費電力化を実現することができる。
(6)第1から第3の実施の形態では、論理ブロックを4個としているが、論理ブロックの数は4個に限られるものではない。
(7)第1の実施の形態の半導体集積回路では、論理素子11の動作を停止させるために、ハイレベルに固定されたクロック信号を論理素子11の制御端子に入力されるようにしているが、これに限られるものではなく、ローレベルに固定されたクロック信号を論理素子の制御端子に供給することによって当該論理素子の動作を停止させるようにしてもよい。
同様に、第3の実施の形態では、クロックゲート回路310として図12に示す回路構成のクロックゲート回路を用いているが、クロックゲート回路310の回路構成は図12に示すものに限られるものではない。
(10)第1から第3の実施の形態において、半導体集積回路1,1a,1bが対象の処理を実行する上で動作させる必要がある論理ブロック以外の論理ブロックのうち動作させる論理ブロックに関して、クロック信号に関連する部分のみ動作させるようにしてもよい。
例えば、電源手段がリフレッシュに関係しない放電動作を行っているか、リフレッシュのための放電動作を行っているかによって論理ブロックの動作及び停止の制御の内容を切り替えるようにしてもよい。この場合、リフレッシュに関係しない放電動作では、図6或いは図17のフローチャートと実質的に同じ処理を行い、リフレッシュのための放電動作では、図7或いは図18及び図19のフローチャートと実質的に同じ処理を行うようにすればよい。
(15)第1及び第2の実施の形態では、制御部50は最小の停止率に予め定められた値を加算して得られた加算値を動作閾値としているが、これに限られるものではなく、例えば次のようなものであってもよい。制御部は最小の停止率に予め定められた係数を乗算して得られた値を動作閾値としてもよい。また、制御部は、最大のクロック遅延量に対する最小のデータ遅延量の率より停止率の差に起因する遅延劣化率の差が小さくなるように定められた値を最小の停止率に加算して得られた加算値を動作閾値としてもよい。
制御部は動作ブロック以外の論理ブロックの動作停止状態を決定するために各論理ブロックの動作率を用いるようにしてもよく、動作時間そのものを用いるようにしてもよい。動作率又は動作時間を用いる場合には、例えば、制御部は動作率又は動作時間が最大の動作率又は最大の動作時間より所定の方法によって定められる値より小さい論理ブロックのみ動作させる論理ブロックに決定するようにすればよい。なお、論理ブロックの動作率は当該論理ブロックの動作クロック数を半導体集積回路全体の動作クロック数で除算することによって算出される。また、論理ブロックの動作時間は当該論理ブロックの動作クロック数にクロック信号CLKの周期を乗算することによって算出される。
更に、論理ブロック10a〜10d毎に、時間を変数とするその遅延変動量を表す関数Fを用意する。制御部は、F(Tstop)/F(Tall)を算出し、各論理ブロック10a〜10dのF(Tstop)/F(Tall)が近づくように各論理ブロック10a〜10dの動作及び停止の制御を行うようにしてもよい。なお、Tstopは、対応する論理ブロックが停止している時間、Tallは半導体集積回路が動作している時間である。
(17)第1〜第3の実施の形態では、制御部50,50bが論理ブロックの状態を制御するために専用の状態制御線を用いているが、これに限られるものではない。例えば、制御部は、半導体集積回路1,1a、1bの構成の制御用の構成制御線を用いて、各論理ブロックの動作停止状態を決定した動作停止状態になるような構成情報に基づく内部論理とすることで、各論理ブロックの動作停止状態を制御するようにしてもよい。
(19)第3の実施の形態では、ハイレベル固定停止状態、動作状態、ローレベル固定停止状態、電源遮断停止状態の順番で劣化が進みやすいものと仮定しているが、これに限られるものではなく、実際の製品において論理ブロック毎に劣化が進みやすい順番を決定するようにしてもよい。
また、第3の実施の形態の制御部50bは、ステップS332又はS353において、半導体集積回路1,1aがこれから行う処理を実行する上で必要な論理ブロックの数を決定し、劣化度に基づいて決定した数分の論理ブロックを動作させる論理ブロックに決定するようにしてもよい。
(23)第4の実施の形態では、半導体集積回路を搭載する対象として、携帯電話機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、半導体集積回路を搭載する対象は、例えば、PDA(PersonalDigital Assistant)などの携帯端末であってもよい。また、半導体集積回路を搭載する対象は、テレビ、DVDプレイヤー及びカーナビゲーションシステムなどの映像表示装置であってもよく、DVDレコーダ、ビデオカメラ、デジタルスチールカメラ、セキュリティカメラなどの映像記録装置であってもよい。更に、半導体集積回路を搭載する対象は、通信装置内の通信システムであってもよく、セキュリティ処理システムであってもよい。
ここでは、LSIとして記載したが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
10a〜10d 論理ブロック
11 論理素子
12 クロックゲート回路
13a,13b インバータ回路
50 制御部
51 電源動作判定部
52 放電動作処理部
53 充電動作処理部
54 状態制御部
60 電源動作検出部
70 動作量保持部
Claims (8)
- 動作及び停止に係る複数の状態を切り替え可能な論理ブロックを複数有する半導体集積回路において、
電源手段の動作に係る動作情報を取得する動作取得手段と、
前記動作取得手段によって取得される動作情報が電力消費量の抑制が不要な所定の動作を示す場合に、各前記論理ブロックの過去の状態に係る動作停止情報に基づいて前記論理ブロックを制御する状態を決定する状態決定手段と、
前記論理ブロックの状態を前記状態決定手段によって決定された状態に制御する状態制御手段と、
を備えることを特徴とする半導体集積回路。 - 前記所定の動作は前記電源手段の充電動作である
ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。 - 前記状態決定手段は、更に、前記動作停止情報が電源手段の放電動作を示す場合には、対象の処理を実行する上で動作する必要がある論理ブロックのみ動作する状態に決定する
ことを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。 - 前記論理ブロックの動作停止情報は、当該論理ブロックが過去に停止する状態にあった停止率であり、
前記状態決定手段は、前記論理ブロックを制御する状態の決定を複数の前記論理ブロックの停止率に基づいて行う
ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。 - 前記状態決定手段は、複数の前記論理ブロックの停止率の中から最小の停止率を特定し、前記論理ブロックのうち前記最小の停止率より所定の方法に従って定められる値以上値が大きい停止率の前記論理ブロックのみ制御する状態を動作する状態に決定する
ことを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路。 - 前記動作及び停止に係る複数の状態には、劣化度が異なる複数の状態があり、
前記状態決定手段は、複数の前記論理ブロックの夫々の劣化度を当該論理ブロックの前記動作停止情報に基づいて特定し、特定した各前記論理ブロックの劣化度に基づいて劣化度が大きいほど劣化する度合いが小さい状態に制御されるように各前記論理ブロックを制御する状態の決定を行う
ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。 - 動作及び停止に係る複数の状態を切り替え可能な論理ブロックを複数有する半導体集積回路において行われる半導体集積回路の制御方法において、
電源手段の動作に係る動作情報を取得する動作取得ステップと、
前記動作取得ステップにおいて取得される動作情報が電力消費量の抑制が不要な所定の動作を示す場合に、各前記論理ブロックの過去の状態に係る動作停止情報に基づいて前記論理ブロックを制御する状態を決定する状態決定ステップと、
前記論理ブロックの状態を前記状態決定ステップにおいて決定された状態に制御する状態制御ステップと、
を有することを特徴とする半導体集積回路の制御方法。 - 電源手段と、動作及び停止に係る複数の状態を切り替え可能な論理ブロックを複数有する半導体集積回路とを有する端末システムにおいて、
前記半導体集積回路は、
電源手段の動作に係る動作情報を取得する動作取得手段と、
前記動作取得手段によって取得される動作情報が電力消費量の抑制が不要な所定の動作を示す場合に、各前記論理ブロックの過去の状態に係る動作停止情報に基づいて前記論理ブロックを制御する状態を決定する状態決定手段と、
前記論理ブロックの状態を前記状態決定手段によって決定された状態に制御する状態制御手段と、
を備えることを特徴とする端末システム。
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