JP5094157B2 - ドアハンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転式のドアのうち、特に静粛性を要求される建物やその室内の出入口に設けられるドアに好適なドアハンドル装置に関する。
回転式ドアに採用されるドアハンドル装置は、ドアの端面内に埋設されてドア端面から突出する係合方向へ付勢されているラッチを有したラッチユニットと、該ラッチユニットを左右に貫通した状態でドアの両側面に突出されるハンドル軸と、該ハンドル軸の両端に装着されて付勢力に抗した回動操作によりハンドル軸を介しラッチを退避して係合を解除するハンドルとを備えている。そして、ラッチは、常に突出方向へ付勢されていて、ドア枠に対するドアの閉状態でドア枠側の係止凹部に係合している。この係合状態は、ハンドルが付勢力に抗した回動操作により、ラッチを付勢力に抗して退避することで係合解除されてドアを開方向へ回動可能となる。ハンドルは、操作者が手を離すと、付勢力により元の初期状態に復帰される。
前記ドアハンドル装置において、ハンドルを初期状態に復帰する付勢力は相当な強さであり、操作者がハンドルから手を離すと、ハンドルが元の位置に回動するため、いわゆるクリック音等の衝撃や振動などの騒音が大きい。このため、例えば、病室や演奏会場となるホールの出入口用ドアなど、特に出入りに静粛性を要求される場所などでは問題になりやすい。また、グリップタイプ(握り玉)方式のハンドルの場合には特に問題にならないが、レバータイプのハンドルの場合には手を離した時点で元の位置に瞬時に回動し、その際、操作者の手を強く打つなど思わぬ傷害の原因となる。
そこで、以上のような不具合を防止するため、従来対策としては、特許文献1に開示されているように、回動復帰時におけるハンドルの動きを制動するための回転式ダンパーを備えたものが知られている。この構造では、図7に示されるように、ドアAに組み込まれるラッチユニット(ラッチアッセンブリ)10に対し両側のハンドル2,2がハンドル軸(回転軸)5を介して連繋される。具体的には、ドアAの一側面にはねじりバネ用押え板16、ねじりバネ14、座金15、エスカッション(ハンドルカバー)7が配置され、他側面には回転ダンパ用押え板19、回転ダンパ18、エスカッション(ハンドルカバー)8が配置される。そして、以上の各部材は、ねじ20がエスカッション(ハンドルカバー)8側から、回転ダンパ18、押え板19、ドアA、押え板16を介してエスカッション(ハンドルカバー)7の対応部に螺合されることで、ハンドル2とハンドル2との間にあってハンドル軸5に支持された状態に組み付けられる。
特開2002−235471号公報
しかしながら、以上のドアハンドル装置では、ねじりバネ及び回転ダンパを除いても、2つの押え板及びエスカッション並びに座金を用いるため部材数が多く、しかも全ての部材をハンドル軸上に配置した状態から、ねじが一方エスカッションから他方のエスカッションの対応部に螺合するため取付構造が複雑となる。また、各部材がドアの側面に取り付けられるため、ドアの側面からの突出量が大きく、通常の取付構造のドアハンドル装置に比べて大がかりなものとなる。しかも、外観は、前記ねじが一方エスカッションの外面に露出するため見栄えが悪い。
そこで、本発明の目的は、以上のような課題を解決して、ダンパーユニットの追加に伴う部品数を極力少なくし、しかも取付構造が簡単なドアハンドル装置を提供することにある。他の目的は、ダンパーユニット自体を偏平化することで、ドアの厚さ内に納めることができ、それによりドア側面からの突出量を最小とし、ドアハンドル廻りをシンプル化できる構造にすることにある。
請求項1の発明は、特に部品数を減らして簡易化した点から捉えたもので、図1〜図5の例で特定すると、ドア20の端面内に埋設されて通常はドア端面から突出する係合位置へ付勢されているラッチ33を有したラッチユニット21と、前記ラッチユニットを左右に貫通した状態で前記ドアの両側面に突出されるハンドル軸30と、前記ハンドル軸の両端に結合されて付勢力に抗した回動操作により前記ハンドル軸を介し前記ラッチ33を係合解除位置に退避するハンドル32,32と、ハンドル用の制動手段とを備えているドアハンドル装置において、前記制動手段は、前記ハンドル軸30と一体に回動するローター4と、該ローターの周囲部を粘性流体と共に配置する空間を区画しているハウジング2及びカバー部材3とを有して前記ドアの厚さ内にほぼ収まっているダンパーユニット1からなるとともに、前記カバー部材3が最も外側に配置されて内側を目視不能に覆う装飾用のハンドルカバーを兼ねていることを特徴としている。
請求項2の発明は、特に取付構造を簡易化した点から捉えたもので、図1〜図5の例で特定すると、請求項1のドアハンドル装置において、前記ドア20及び前記ラッチユニット21は同軸線上に穿設されている挿通孔26,24を有し、前記制動手段は前記ドアの一側面と対向する前記ダンパーユニットの前端面に付設されて前記挿通孔に挿通される略筒状ボス部13を有しており、前記ボス部を前記ドアの一側面から前記挿通孔に挿通した状態で、ねじ部材Bを前記ドアの他側面から前記挿通孔を介して前記ボス部13にねじ込むことにより、前記ダンパーユニット21をドアに固定することを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2において、前記ハウジング2の前端面に連結されて前記ボス部13を突出しているストッパー6を有していることを特徴としている。
請求項1の発明では、ダンパーユニットがハウジング及びカバー部材並びにローターとからなるとともに、カバー部材が最も外側に配置されて内側を目視不能にする装飾用のハンドルカバー(例えば、図7のエスカッション7や8に相当するカバー)を兼ねているため、従来構造に比べ部品数を減らしてコスト低減を図ったり取扱性も容易となり、それによって用途を拡大したり信頼性を向上できる。また、ダンパユニットがドアの側面から突出されないため見た目も簡素化できる。
請求項2の発明では、ダンパーユニットを、ドアの一方側に配置した(ボス部をドア及びラッチユニットの各挿通孔に挿通した)状態にし、ねじ部材をドアの他方側から挿通孔を介して筒形のボス部にねじ込むことにより固定できるため、従来構造に比べ簡素化されて取付操作が容易となりメンテナンス時の着脱性に優れ、それによって用途を拡大したり信頼性を向上できる。
請求項3の発明では、ダンパーユニットにストッパーを介してボス部を簡単に付設できる。
本発明の形態例を図面を参照しながら説明する。図1〜図3はドアハンドル装置の要部であるダンパーユニットを示し、図4及び図5は該ダンパーユニットをドアに組み込んだドアハンドル装置を示している。以下の説明では、ドアハンドル装置のうち、ドア20、ラッチユニット21、ハンドル32,32、ハンドル軸30は従来と同じか類似しているため、又、工夫点をより理解しやすくするため、要部について明らかにした後、ドアハンドル装置の全体構造、取付操作、変形例の順に述べる。
(要部)図1〜図3において、形態例のダンパーユニット1は、回転式ダンパーであり、ハンドル軸30と一体に回動するローター4と、ローター4の周囲部を粘性流体と共に配置する空間を区画しているハウジング2及びカバー部材3とを有しているとともに、ドア側に配置される前端面に連結したストッパー6を介して突出されているボス部13を有している。なお、ハンドル軸30は断面矩形のシャフトである。
このうち、ハウジング2は、概略形状が偏平なドーナッ形からなり、中心に挿通孔2aを開口している。挿通孔2aはハンドル軸30を余裕を持って挿通可能な大きさの孔である。ハウジング2の後端面(図1の下端面)には、図3のごとく挿通孔2aの内周囲と外周囲との間の部分を一段低くし、その外周側で一段高くなった壁部の端面にシールリング用周回溝2bが設けられている。ハウジング2の前端面(図1の上端面)には、図1のごとく挿通孔2aを含む径方向に延びて一段低くなった段差部2cと、段差部2c内に位置して対向した端面に突出されている左右一対の凸部2dとが設けられている。段差部2cは、後述するストッパー6側に対応した形状及び深さに設定されている。ハウジング2の外周には係止爪9が複数、つまり周囲等分する4箇所に突設されている。
カバー部材3は、概略形状がハウジング2を内側に嵌合する大きさのキャップ形からなり、中心に挿通孔3aを開口している。挿通孔3aはハンドル軸30を余裕を持って挿通可能な大きさの孔である。カバー部材3の周壁には、係止爪9と対応して周囲等分する4箇所に係止孔10が設けられているとともに、各係止孔10の両側に縦スリット11がそれぞれ形成されている。
ローター4は、中心部を形成している円筒部4aと、円筒部4aの周囲部に張り出している複数(この例では4つ)の翼部4bと、円筒部4aの筒内の前側(図1の上側)に一体化されてその中心にハンドル軸30を挿通する回り止め用の角孔5aを形成したカラー部5とを有している。円筒部4aは、前部分(図1の上側)がハウジング側挿通孔2aに挿通され、後部分(図1の下側)がカバー部材側挿通孔3aに挿通される大きさである。各翼部4bは、円筒部4aの前後(図1の上下)略中間に位置した周囲に鍔状部4cを形成し、該鍔状部4cの周囲等分する4箇所に突出されている。
ストッパー6は、中心に挿通孔12aを開口している板部12と、板部12の前面に突設された一対の略筒形ボス部13とからなる。板部12は、段差部2cに収まる形状及び板厚からなるとともに、両側の直線部にそれぞれ設けられた一対の凹部12bを有している。挿通孔12aはハンドル軸30を余裕を持って挿通可能な大きさの孔である。各凹部12bは、対応するハウジング側の凸部2dと係合可能となっている。ボス部13は、長さがドア20の厚さより短く、筒内周に形成された雌ねじ13aを有している。
以上の各部材の組立では、まず、ハウジング2とカバー部材3とを係止爪9及び係止孔10の係合を介して一体化するが、その際、ローター4の鍔状部4c及び各翼部4bを、ハウジング2とカバー部材3との間に形成される内空間に粘性流体と共に配置するようにし、同時に、外径側にあってハウジング2の後端面とカバー部材3との間に介在されるシールリング17と、内径側にあってローター側鍔状部4cの前面とハウジング2の対応部、及びローター側鍔状部4cの後面とカバー部材3の対応部との間にそれぞれ介在されるシールリング18,18とを配置する。
組立手順の一例としては、ハウジング2にローター4を組み込んだ後、カバー部材3をハウジング2に係合固定する。前者の操作では、ローター4が鍔状部4cの上面にシールリング8を配置した状態から、円筒部12aの前部分をハウジング側挿通孔2aに挿通すると、ハウジング2の後端面とローター4の対応部とがシールリング8を介して回転可能にシールされる。後者の操作では、ハウジング側周回溝2bにシールリング7を嵌合し、かつ、ローター4が鍔状部4cの下面にシールリング8を配置した状態から、円筒部12aの後部分をカバー部材側挿通孔3aに挿通してカバー部材3とハウジング2とを上下から強く押すと、ハウジング2とカバー部材3とが係止爪9及び係止孔10の係合を介して一体化される。
以上の組立状態では、ハウジング2の後端面とカバー部材3との間がシールリング7を介して、カバー部材3とローター4の対応部との間がシールリング8をしてそれぞれ回転可能にシールされる。なお、以上の組立過程において、ローター4とハウジング2との回転接触面、及びローター4とカバー部材3との回転接触面には予めシリコンオイルなどが充填塗布され、シリコンオイルの粘性により回転方向の力が加わると、緩慢な回転動作がなされる。また、ハウジング2とカバー部材3とは、以上のような係合により一体化される以外に、例えば、溶着や接着などで一体化するようにしてもよい。
(全体構造)次に、以上のダンパーユニット1を用いたドアハンドル装置について図4及び図5を参照しながら説明する。なお、図4では理解しやすくするためハンドル32に設けられているハンドル取付用のねじ(ホーロセットねじ)31の取付位置を上側として示したが、実際にはハンドル32の下側からハンドル軸30に連結されるようになっている。これは、いたずらなどで不用意に分解し難くし、かつ意匠外観も優れるよう考慮されている。
図4及び図5図において、ドア20は、縦軸部材などのヒンジを支点とした回転により開閉されるものであればよい。ドア20の端面(揺動側の端面)には矩形状の装着穴20aが開口されている。装着穴20aには箱形状のラッチユニット21が嵌合される。その状態から、ラッチユニット21は、ラッチ33を出没する前側フランジ部21aがドア20側の対応部にねじ22などによって固定される。これらは従来と同じである。
ここで、ラッチユニット21は、作図上は一部省略したり簡略化しているが、基本構造は従来と同じである。すなわち、基本構造は、ラッチケースに対しラッチ33が前後摺動自在かつ前側フランジ部21aの開口から出没可能に配置されている点、ラッチ33が不図示の付勢手段により常に前側フランジ部21aの開口から突出する係合位置方向へ付勢されている点、ラッチ33が不図示のラッチレバー23(及び該ラッチレバーを付勢するばね部材)を介して係合解除位置に退避されること、ラッチレバー23は略中央部にハンドル軸30を挿通する回り止め用の角孔23aを有している点、ラッチケースの両側面にはラッチレバー23の角孔23aを形成している部分を露出する窓孔が設けられている点、ラッチレバー23がハンドル32の操作によりハンドル軸30を介して前記ばね部材の付勢力に抗して回転されてラッチ33を係合解除位置へ退避すること、ラッチレバー23がハンドル32から手を離すと前記ばね部材に蓄えられた付勢力で逆回転され、その結果、ハンドル32がハンドル軸30を介して元の初期状態に復帰される点にある。これらは特開2005−299299号公報などを参照されたい。
以上のラッチユニット21は、ラッチケースの両側面に貫通された一対の挿通孔24を有している。各挿通孔24は、前記ラッチレバー側の角孔23aを挟み、かつ、前記したストッパー側のボス部13同士の間隔に一致させて設けられている。挿通孔23の孔径はボス部13が差込可能な大きさである。
ドア20には、以上のラッチユニット21に対応して、ドア20の一方の側面にはダンパーユニット1を嵌合するための挿通孔27(図5を参照)が開口されて、ドア20の他方の側面にはハンドル軸用の挿通孔25及びその左右にねじ部材用の挿通孔26がそれぞれ開口されている。なお、挿通孔27は、ダンパーユニット1の板部12より小さく、かつ各ボス部13より内側が収まる大きさとして形成され、ダンパーユニット1が板部12をドア20の一側面上に面当接した状態で配置されている。但し、これに代えて、ドア20の一側面には、各ボス部13を挿入する2つの挿通孔と、円筒部4aの前側を挿通する1つの挿通孔とを設けるようにしてもよい。
(取付操作)以上のドアハンドル装置では、ドア20に対してダンパーユニット1をワッシャ28及びねじ部材Bを介して取り付けた後、ハンドルカバー29とハンドル軸30及び各ハンドル32が組み付けられる。なお、ドア20を配置するドア枠34側には、ラッチ33に対応してラッチ用係止凹部36が設けられている。この係止凹部36は、ラッチ33がドア枠34の内側端面に固定されたラッチ受け金具35の孔を通じ突出することによりドア20を閉状態に保持する。
このうち、ワッシャ28は、図4のごとくキャップ状に形成され、前記した挿通孔25と挿通孔26に対応して、中心の挿通孔28a及びその左右にねじ部材用の挿通孔28bがそれぞれ開口されている。ハンドルカバー29は、ワッシャ28に係合されるキャップ状に形成され、前記した挿通孔25に対応する中心の挿通孔29aが開口されている。なお、ハンドルカバー29は、ワッシャ28に対し圧入方式で係合される例であるが、凹凸等の係合手段や接着などの手段により一体化されるようにしてもよい。
まず、ダンパーユニット1は以下の操作要領にてドア20に取り付けられる。ダンパーユニット1は、図3の組立状態で、ドア20の一側面に対して各ボス部13を挿通孔27からラッチユニット21の対応する挿通孔24にそれぞれ差し込むと、各ボス部13の先端側がラッチユニット21内に入り込むとともに、板部12がドア側面に当たって位置決めされる。その状態を保って、ドア20の他側面に対してワッシャ28を配置し、2本のねじ部材Bがワッシャ28の挿通孔28b、ドア20の挿通孔26、ラッチユニット21の挿通孔24からラッチユニット21内のボス部13の雌ねじ13aに螺入される。それにより、ダンパーユニット1はドア20の一側面に精度よく装着される。
次に、各ハンドル32及びハンドルカバー29をハンドル軸30を介して組み付ける。この操作では、ハンドルカバー29がワッシャ28に係合され、又、ハンドル軸30の一端側にハンドル32が装着される。この場合、ハンドル32は、軸挿入孔を有し、該軸挿入孔に一端を差し込んだ状態で、外周の孔から挿入されるねじ(ホーロセットねじ)31により装着される。その状態から、ハンドル軸30は、他端側がハンドルカバー29の挿通孔29a、ワッシャ28の挿通孔28a、ドア20の挿通孔25、ラッチユニット21の角孔23a、ストッパー6の挿通孔12a、ハウジング2の挿通孔2a、ローター4の角孔5a、カバー部材3の挿通孔3aから他方のハンドル32の軸挿入孔に差し込まれ、外周の孔から挿入されるねじ31により装着される。
以上のハンドル装置では、図5に示すドア閉状態から一方のハンドル32を手で掴んで下方向へ回転操作すると、上記したラッチレバー23がハンドル軸30と同期して付勢力に抗して回転されるとともに、ラッチ33が付勢力に抗してラッチユニット21内へ退避されてドア側係止凹部36との係合を解除し、ドア2が開方向へ操作可能となる。また、ハンドル32から手を離すと、ラッチレバー23が付勢力で前記と逆方向へ回転されるとともに、ラッチ33が付勢力で再び突出するが、その際はハンドル軸30がラッチレバー23の回転に同期して回転されてハンドル32を元の初期位置に戻す。この構造では、ハンドル軸30がダンパーユニット1内で粘性抵抗を受けているローター4と同期して回転されるため、つまりダンパーユニット1のダンパー作用により、ハンドル32を元の初期位置へゆっくりと戻す。これにより、ハンドル32の緩慢な復帰動作によって、急速な戻り動作に伴う衝撃や衝突音がなく、かつ、急速な戻りに起因してハンドル32で手を打つなどの不慮の事故や傷害も未然に防止できることになる。
(変形例)図6は変形例を図5に対応して示している。この変形例では、上記形態に対し、ローター4がカラー部5を別体に形成した構成と、ダンパーユニット1がドア20の一方の側面にあってドアの厚さ内に納めた構成とが変更されている。前者の構成では、例えば、カラー部5に剛性をより強く付与したいような場合、ローター4と別体に形成しておき、ローター4に対して後付けすることで容易に対処できる。後者の構成では、ドア20の一方の側面に設けられる挿通孔27aをダンパーユニット1に対応した孔形状に形成し、ドア20の一側面からダンパーユニット1の突出を抑えることで見た目もシンプルにできる。但し、この形態では、カバー部材3がハンドルカバーも兼用し、かつボス部13を除きダンパーユニット1自体は平坦な厚みとなっているので、ドア20の外側面に取付けても、大きな突出量がなく、ダンパーユニット1を含むハンドル装置をコンパクトにまとめることができる。また、ドア20の厚み内に納めた場合であっても、その外側にハンドルカバーを付設することによって、外見上は一般のドアハンドル装置と同様な外観となることも勿論である。このように本発明は、請求項1と2で特定される技術要素を備えておればよく、細部は必要に応じて種々変更可能なものである。
本発明に係るドアハンドル用ダンパーユニットの分解斜視図である。 同組立状態を示す平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 同ダンパーユニット付きのドアハンドル装置の組立構造を示す分解図である。 同組立状態を部分的に拡大して示す模式断面図である。 変形例を図5に対応して示す模式断面図である。 特許文献1に開示の構造を示す説明図である。
1…ダンパーユニット
2…ハウジング
3…カバー部材
4…ローター(5はカラー部、5aは角孔)
13…ボス部(13aは雌ねじ)
20…ドア(20aは装着穴)
21…ラッチユニット(33はラッチ)
23…ラッチレバー(23aは角孔)
24,26…挿通孔
30…ハンドル軸
32…ハンドル
B…ねじ部材

Claims (3)

  1. ドアの端面内に埋設されて通常はドア端面から突出する係合位置へ付勢されているラッチを有したラッチユニットと、前記ラッチユニットを左右に貫通した状態で前記ドアの両側面に突出されるハンドル軸と、前記ハンドル軸の両端に結合されて付勢力に抗した回動操作により前記ハンドル軸を介し前記ラッチを係合解除位置に退避するハンドルと、ハンドル用の制動手段とを備えているドアハンドル装置において、
    前記制動手段は、前記ハンドル軸と一体に回動するローターと、該ローターの周囲部を粘性流体と共に配置する空間を区画しているハウジング及びカバー部材とを有して前記ドアの厚さ内にほぼ収まっているダンパーユニットからなるとともに、前記カバー部材が最も外側に配置されて内側を目視不能に覆う装飾用のハンドルカバーを兼ねていることを特徴とするドアハンドル装置。
  2. 前記ドア及び前記ラッチユニットは同軸線上に穿設されている挿通孔を有し、前記制動手段は前記ドアと対向する前記ダンパーユニットの前端面に付設されて前記挿通孔に挿通される略筒状のボス部を有しており、前記ボス部を前記ドアの一側面から前記挿通孔に挿通した状態で、ねじ部材を前記ドアの他側面から前記挿通孔を介して前記ボス部にねじ込むことにより、前記ダンパーユニットをドアに固定することを特徴とする請求項1に記載のドアハンドル装置。
  3. 前記ハウジングの前端面に連結されて前記ボス部を突出しているストッパーを有していることを特徴とする請求項2に記載のドアハンドル装置。
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