JP5092957B2 - 光学素子のリサイクル方法および光学素子の再利用方法 - Google Patents

光学素子のリサイクル方法および光学素子の再利用方法 Download PDF

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Description

この発明は、光学素子のリサイクル方法および光学素子の再利用方
従来、液晶表示装置では、視野角や輝度などの改善を目的として多数の光学素子が用いられている。これらの光学素子としては、拡散フィルムやプリズムシートなどのフィルム状やシート状のものが用いられている。
図15に、従来の液晶表示装置の構成を示す。この液晶表示装置は、光を出射する照明装置101と、照明装置101から出射された光を拡散する拡散板102と、拡散板102により拡散された光を集光や拡散などする複数の光学素子103と、液晶パネル104とを備える。
ところで、近年の画像表示装置の大型化に伴って、光学素子の自重やサイズが増大する傾向にある。このように光学素子の自重やサイズが増大すると、光学素子の剛性が不足するため、光学素子の変形が発生してしまう。このような光学素子の変形は、表示面への光学指向性に影響を与え、輝度ムラという重大な問題を招いてしまう。
そこで、光学素子の厚さを増すことで、光学素子の剛性不足を改善することが提案されている。しかしながら、液晶表示装置が厚くなってしまい、薄型かつ軽量という液晶表示装置の利点が損なわれてしまう。そこで、光学素子同士を透明粘着剤により貼り合わせることにより、シート状またはフィルム状の光学素子の剛性不足を改善することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−301147号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、光学素子同士を透明粘着剤により貼り合わせるため、光学素子の厚さを増す改善方法ほどではないが、液晶表示装置自体がやはり厚くなってしまうという問題がある。また、透明接着剤により、液晶表示装置の表示特性が劣化してしまうおそれもある。
このような問題点を解決するために、本出願人は、液晶表示装置の厚みの増加、または液晶表示装置の表示特性の劣化を抑えつつ、光学素子の剛性不足を改善すべく、鋭意検討を行った結果、光学素子および支持体を包括部材により包括してなる光学素子包括体、およびそれを備えるバックライトおよび液晶表示装置を提案するに至った。(特願2007−246293参照)
ここで、環境問題への配慮という点に鑑みれば、光学素子包括体またはその内包物である光学素子はリサイクルまたは再利用されることが望ましい。例えば、光学素子をそのまま再利用したり、光学素子を溶解するなどして原料の状態に戻した後に、再び光学素子として、或いは他の製品としてリサイクルしたりすることが望ましい。
一方で、光学素子は光学素子包括体にその一部または全部が包括されているため、光学素子に関する機能、材質などを包括部材の外部から判別することは難しい。しかも包括部材によって包括される光学素子は一つとは限らず、複数の光学素子が包括される場合には、光学素子の材質、構成などによって、再利用またはリサイクル可能なものと、不可能なものが混在している場合がある。よって、再利用またはリサイクル工程などにおいて、再利用またはリサイクル可能な光学素子を特定する必要がある。
したがって、この発明の目的は、光学素子のリサイクル、再利用および分別を容易に行うことができる光学素子のリサイクル方法および光学素子の再利用方法提供することにある。
上述した課題を解決するために、本願発明者等は、包括部材に包括された光学素子に関する情報を、光学素子包括体の外部から認識するために、包括部材に光学素子に関する情報が付与された識別素子を設けることを提案する。さらに、かかる識別素子を備えた光学素子包括部材に包括された光学素子のリサイクル方法および再利用方法提案する。
すなわち、上述した課題を解決するために、第1の発明は、
1または2以上の光学素子と、光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの包括部材に、1または2以上の光学素子のうちリサイクル可能な光学素子および該光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、情報を認識し、
認識した情報に基づいてリサイクル可能な光学素子を分別し、光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法である。
第2の発明は、
1または2以上の光学素子と、光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの包括部材に、1または2以上の光学素子のうち再利用可能な光学素子および該光学素子の機能を特定する情報を格納した識別素子を設け、
識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、情報を認識し、
認識した情報に基づいて、再利用可能な光学素子を分別し、光学素子包括体の内包物として再利用する光学素子の再利用方法である。
第3の発明は、
1または2以上の光学素子と、光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの包括部材に、1または2以上の光学素子のうち再利用可能な光学素子および該光学素子の機能を特定する情報を格納した識別素子を設け、
識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、情報を認識し、
情報に基づいて再利用可能な光学素子を分別し、光学素子包括体の内包物として再利用し、
再利用可能な光学素子を分別する際、またはその前後に、再利用可能な光学素子の検査を行い、光学素子が再利用不可能な場合に光学素子を光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法である。
第9の発明は、
光源と、1または2以上の光学素子、および、光学素子を包括する包括部材を有し、光源から発せられた光の入射面と出射面とを備えた光学素子包括体とを含む表示装置のうちの、包括部材
表示装置が光学素子包括体を有することを示す情報および1または2以上の光学素子のうちのリサイクル可能な光学素子および光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
識別素子に格納した情報を外部から読み取ることにより、情報を認識し、
認識した情報に基づいて、光学素子包括体を表示装置から取り外し、
認識した情報に基づいてリサイクル可能な光学素子を分別し、光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法である。
第10の発明は、
光源と、1または2以上の光学素子、および、光学素子を包括する包括部材を有し、光源から発せられた光の入射面と出射面とを備えた光学素子包括体とを含む照明装置のうちの、包括部材
照明装置が光学素子包括体を有することを示す情報および1または2以上の光学素子のうちの再利用可能な光学素子および光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
識別素子に格納した情報を外部から読み取ることにより、情報を認識し、
認識した情報に基づいて、光学素子包括体を照明装置から取り外し、
認識した情報に基づいて再利用可能な光学素子を分別し、光学素子包括体の内包物として再利用する光学素子再利用方法である。
第1の発明および第2の発明では、光学素子包括体は、1または2以上の光学素子を包括部材で包括する構成を有するので、光学素子は該包括部材によって保護されている。したがって、光学素子包括体の内包物である光学素子は、再利用またはリサイクルに極めて適している。
ここで、本明細書において、リサイクル(Recycle)とは、光学素子包括体、光学素子などを溶融するなどして原料の状態に戻した後に、再び光学素子として、或いは他の製品として利用することを意味する。一方、再利用(Reuse)とは、光学素子包括体、光学素子などをそのままの状態で(或いは所定の検査などを経た後に)再び利用することを意味する。ただし、再利用には、光学素子の一部を打ち抜いて、より画面サイズの小さい表示装置などに組み込んだりする場合も含む。また、本明細書において、特に言及しない限り、「光学素子」は1または2以上の光学素子を意味する。
第1および第2の発明において、リサイクル可能または再利用可能な光学素子は、単一の材質で形成されていることが望ましい。単一の材質で形成されていることにより、特にリサイクルした場合に高純度の原材料を得ることができる。単一の材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET、PETE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ乳酸(PLA)、ポリプロピレン(PP)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、ポリエステル、ABS樹脂(ABS)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリアセタール樹脂(POM)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBC)などが挙げられる。
また、リサイクル可能または再利用可能な光学素子としては、代表的には、プリズムシート、ムラ消しシート、拡散シート、拡散板または反射型偏光子が挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、例えばプリズムシートの場合、上述のとおり、ベース部分とレンズ部分とが単一の材質で一体形成されていることが望ましい。
第1の発明において、光学素子包括体中に、材質の異なるリサイクル可能な光学素子が複数ある場合には、該複数の光学素子を材質ごとに分別すればよい。一方、第2の発明において、機能の異なる再利用可能な光学素子が複数ある場合には、該複数の光学素子を機能ごとに分別すればよい。
なお、光学素子が複数ある場合、上記の特許文献1(特開2005−301147号公報)のように、光学素子同士を透明粘着剤により貼り合わせないことが望ましい。貼り合わせると、光学素子をリサイクルまたは再利用する際に、光学素子同士を剥がしたりするなどの手間がかかってしまう、或いは、リサイクルまたは再利用が不可能となってしまうからである。
包括部材および光学素子に関しても、同様のことが言える。包括部材および光学素子は、シワやたるみによる光学特性の劣化を防止するため、密着していることが望ましいが、リサイクルまたは再利用の観点から、接着剤などで貼り合わされていないことが望ましい。
なお、包括部材には、構造体付与、形状付与、微粒子添加、ボイド付与、異方性付与などにより光学機能を持たせても良い。例えば、光拡散機能、光集光機能、反射型偏光機能、光分割機能を持たせることができる。包括部材にこれらの機能を持った光学機能層を積層してもよい。
光学素子包括体には、光学素子を支持するための支持体を別途設けても良い。光学素子がシートまたはフィルム状で膜厚が薄い場合には、支持体を設けることにより剛性を確保することができるので望ましい。支持体としては、プラスチックのような透明板のほか、例えば、拡散板のような光学機能を有する支持体を用いることもできる。光学機能を有する支持体は、本発明における光学素子に含まれるものであり、当然、リサイクルまたは再利用の対象となるものである。
第1および第2の発明において、識別素子は、光学素子の材質、機能のほか、光学素子のスペック、構造、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、さらに格納していることが望ましい。他にも、識別素子に格納される情報として、光学素子、光学素子包括体、包括部材に関するあらゆる情報を含み得る。
識別素子としては、例えばバーコード、2次元コード、ICタグなどを用いることができる。バーコードや2次元コードは、包括部材22に直接印刷などすることにより設けることができるので簡便である。
一方、ICタグは、格納できる情報量が大きく、書き込み、消去が可能なものもあるので、光学素子に関する多くの情報を格納したり、情報を更新したりする場合に有利である。また、ICタグは電磁波によって外部から読み取ることが可能なので、光学素子包括体が、照明装置(例えば、液晶ディスプレイのバックライトユニット)や、表示装置などに組み込まれている場合であっても、外部からリーダ/ライタ機器によって情報の読み出しや書き込みなどが可能となる。
識別素子は、情報の読み出しなどに支障がない限り、包括部材のみならず、包括部材に包括された光学素子に設けるようにしてもよい。
第2の発明において、再利用可能な光学素子を分別する際、またはその前後においては、再利用可能な光学素子に対し所定の検査を行ってもよい。例えば、光学特性、品質の検査など、新製品の光学素子の製造工程に準ずるような検査をすればよい。
第3の発明のように、検査によって、光学素子が再利用可能でないと判断した場合には、必要に応じて裁断などの工程を経た後、光学素子を溶融し、原材料を生成することにより、光学素子をリサイクルすることも可能である。
例えば、光学素子をリサイクルする場合には、光学素子の材質に関する情報を識別素子に格納させることにより、該情報をもとに光学素子を分別することができる。一方、光学素子を再利用する場合には、例えば、光学素子の機能に関する情報を識別素子に格納させることにより、該情報をもとに光学素子を分別することができる。
第9〜第10の発明は、光学素子包括体が搭載された照明装置または表示装置のうち、該光学素子包括体そのものの再利用方法に関する。第9〜第10の発明では、光学素子包括体は、1または2以上の光学素子が包括部材に包括されているため、光学素子は該包括部材によって保護されているということができる。したがって、上述のとおり、内包物である光学素子は、再利用またはリサイクルに極めて適している。さらに、包括部材そのものにも光学特性、品質などの問題がなければ、光学素子包括体そのものを再利用することも可能である。
第9〜第10の発明では、光学素子包括体の包括部材、または光学素子包括体を除く照明装置若しくは表示装置の一部分には、識別素子が設けられており、該識別素子には、該照明装置または表示装置が光学素子包括体を有することを示す情報が格納されている。このため、識別素子に格納された情報を外部から読み取ることにより、該照明装置または表示装置が光学素子包括体を搭載していることを外部から容易に認識することができ、光学素子包括体の再利用に寄与することができる。
第9〜第10の発明において、照明装置または表示装置の外部から光学素子包括体の存在を認識しやすいように、識別素子としては、遠隔からの情報認識が可能なICタグを用いるのが望ましい。
第9〜第10の発明において、光学素子包括体を照明装置または表示装置から取り外した後に、光学素子包括体について所定の検査を行うことが望ましい。仮に検査の結果、光学素子包括体そのものとしては再利用不可能と判断した場合には、包括部材を取り除き、第1〜第4の発明で提案する方法に準じて、内包物である光学素子を分別し、リサイクルまたは再利用することが可能である。
また、第9〜10の発明において、識別素子は、光学素子包括体の構成、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、さらに格納していることが望ましい。加えて、内包物である光学素子自体をリサイクルまたは再利用する場合もあることを想定し、識別素子は、前記光学素子の材質、機能、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、さらに格納していることが望ましい。
なお、照明装置または表示装置の外部から光学素子包括体の存在を認識しやすいように、識別素子としては、遠隔からの情報認識が可能なICタグを用いるのが望ましい。
この発明によれば、光学素子包括体を構成する光学素子のリサイクル、再利用、分別を容易に行うことができる。また、光学素子包括体の再利用を容易に行うことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
まず、この発明の理解を容易にするため、この発明が適用される光学素子および光学素子を内包物として含む光学素子包括体について説明する。
この発明が適用される光学素子包括体は、照明装置(代表的には、液晶ディスプレイのバックライトユニット)、表示装置(代表的には、液晶テレビ)など、あらゆる電子機器に組み込むことが可能なものである。例えば、光学素子包括体は、液晶表示装置の表示特性を改善するために、液晶表示装置を構成する部材として用いられるものである。
図1を参照しながら、光学素子包括体を用いた液晶表示装置の一構成例を説明する。この液晶表示装置は、図1に示すように、光を出射するバックライト4と、バックライト4から出射された光に基づき画像を表示する液晶パネル3とを備える。
バックライト4は、光を出射する照明装置1と、照明装置1から出射された光の特性を調整し、液晶パネル3に向けて出射する光学素子包括体2とを備える。照明装置1は、例えば直下式の照明装置であり、光を出射する光源11と、光源11から出射された光を反射して液晶パネル3の方向に向ける反射板12とを備える。光源11としては、例えば、冷陰極蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)、熱陰極蛍光管(HCFL:Hot Cathode Fluorescent Lamp)、有機エレクトロルミネッセンス(OEL:Organic ElectroLuminescence)、無機エレクトロルミネッセンス(IEL:Inorganic ElectroLuminescence)、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などを用いることができる。反射板12は、例えば1または複数の光源11の下方および側方を覆うように設けられ、1または複数の光源11から下方および側方などに出射された光を反射して、液晶パネル3の方向に向けるためのものである。
液晶パネル3は、光源11から供給された光を時間的空間的に変調して情報を表示するためのものである。液晶パネル3としては、例えば、ツイステッドネマチック(Twisted Nematic:TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(Super Twisted Nematic:STN)モード、垂直配向(Vertically Aligned:VA)モード、水平配列(In-Plane Switching:IPS)モード、光学補償ベンド配向(Optically Compensated Birefringence:OCB)モード、強誘電性(Ferroelectric Liquid Crystal:FLC)モード、高分子分散型液晶(Polymer Dispersed Liquid Crystal:PDLC)モード、相転移型ゲスト・ホスト(Phase Change Guest Host:PCGH)モードなどの表示モードのものを用いることができる。
光学素子包括体2は、光学素子積層体21と、光学素子積層体21を包括する包括部材22とを備える。画像の劣化を抑制する観点から、光学素子積層体21と包括部材22とは密着していることが好ましい。光学素子積層体21は、照明装置1から出射された光を拡散や集光などの処理を施して光の特性を調整する1または複数の光学素子24Aと、1または複数の光学素子24Aを支持する支持体23とを積層したものである。包括部材22は、光学素子積層体21に入射する光が透過する第1の領域R1と、光学素子積層体21から出射される光が透過する第2の領域R2とを有する。
以下では、光学素子24A、支持体23、包括部材22、および光学素子積層体21の面のうち、照明装置1からの光が入射する面を入射面、この入射面から入射した光を出射する面を出射面、および入射面と出射面との間に位置する面を端面と称する。また、入射面と出射面とを総称して主面と適宜称する。
1または複数の光学素子24Aは、少なくとも集光素子を含んでいる。光学素子包括体2が複数の光学素子24Aを備える場合、集光素子以外の光学素子は特に限定されるものではなく、所望とする液晶表示装置の特性に応じて適宜選択することができる。具体的には、集光素子以外の光学素子24Aとしては、例えば光拡散素子、光制御素子などを用いることができる。光学素子24Aの数や種類は、特に限定されるのもではなく、所望とする液晶表示装置の特性に応じて適宜選択することができる。光学素子Aの形状としては、例えば、フィルム状、シート状、板状などが挙げられるが、特にこれらの形状に限定されるものではなく、求められる液晶表示装置の特性に応じて任意に選択することができる。具体的には、光学素子24Aの厚さは、5〜1000μmであることが好ましい。
集光素子とは、基材と、基材の一主面に形成されたプリズム列とを備え、光を集光する機能を有する光学素子である。プリズム列を形成するプリズムは、例えば、多角形状、円形状、双曲線、楕円形状など断面形状を有する柱状体であり、好ましくは三角形状の断面形状を有する柱状体であることが好ましい。このような柱状体を有する光学素子としては、例えば、3M社のBEFなどが挙げられる。集光素子の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエンチレンナフタレート、スチレンブタジエン共重合体、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマーなどの高分子材料を主成分とする材料を用いることができる。基材上のプリズム列は、例えば、基材の一主面に熱転写によりパターンを転写することにより形成することができる。また、基材に紫外線硬化樹脂を塗布し、パターン転写後硬化させることにより形成するようにしてもよい。
支持体23は、例えば、板状の形状を有する。支持体23は、例えば、照明装置1から出射された光を透過する透明板、または照明装置1から出射された光を拡散や集光などの処理を施して光の特性を調整する光学板である。このような光学板としては、例えば拡散板、位相差板またはプリズム板などを用いることができる。支持体23の厚み、断面幅、長さ、および剛性(弾性率)は、光学素子24および支持体23を包括部材22により包括したときに包括部材22に加わる張力を考慮して選択することが好ましい。具体的には、支持体23の厚さは、好ましくは50〜10000μm、より好ましくは100〜5000μmである。
支持体23は、例えば高分子材料を主成分とするものであり、その透過率は30%以上であることが好ましい。また、液晶表示装置を40℃の高温環境下に保存したときに、液晶表示装置点灯時の装置内温度が約60℃まで上昇することと、実際の液晶表示装置などでは、70℃で偏光子が劣化することを回避するために温度上昇抑制機能を設けていることを考慮すると、支持体23としては、70℃まで剛性の変動が小さく、かつ、ある程度の弾性を有しているものが好ましい。このような特性を有する支持体23の材料としては、例えば、ポリカーボネート(弾性率2.1GPa)、ポリスチレン(弾性率2.8GPa)、シクロオレフィン樹脂としてゼオノア樹脂(弾性率2.1GPa)、アクリル系樹脂(弾性率3GPa)などを主成分とするものが挙げられ、これらの材料のうちで最も弾性率の低い、ポリカーボネート樹脂の弾性率以上(2.1GPa以上)の弾性率を有する材料を主成分とするものが好ましい。
光学素子24Aおよび支持体23の主面には、凹凸処理を施すこと、または微粒子を含有させることが好ましい。こすれや摩擦を低減できるからである。また、光学素子24Aおよび支持体23には、必要に応じて光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤および酸化防止剤などの添加剤を含有させることにより、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能および静電抑制機能などを光学素子24Aおよび支持体23に付与するようにしてもよい。また、光学素子24Aおよび支持体23には、アンチグレア処理(AG処理)やアンチリフレクション処理(AR処理)などの表面処理を施すことにより、反射光の拡散や反射光そのものの低減を図るようにしてもよい。また、光学素子24Aおよび支持体23の表面に、紫外線や赤外線を反射するための機能を持たせるようにしてもよい。
包括部材22には、光学素子24Aおよび支持体23を包括した状態において張力が加わっていることが好ましい。包括部材22に対するしわなどの発生を抑制し、画像の表示特性の劣化を抑制することができるからである。包括部材22における張力の有無の確認、張力の測定は、セイコー社製のTMA(熱・応力・歪測定装置 EXSTAR6000 TMA/SS)を用いて、例えば以下のようにして行うことができる。
まず、包括部材22に張力が加わった状態において、光学素子包括体2の中央部から長方形の金型により5mm×50mmの試験片を切り出す。この際、試験片の長辺、短辺がそれぞれ支持体23の長辺と短辺と平行となるようにして試験片を切り出す。次に、硝子板に試験片を挟んでたるみのない状態とした後、トプコン社製の工具顕微鏡により長さを測定する。切り出した試験片は張力が開放された状態となっているため、50mmよりも収縮した状態となっている。この収縮状態から、最初の50mmの状態へ戻すように寸法換算して、TMA用に試験片を再カットしてセットする。次に、初期の温度25℃時点での張力を測定する。張力の測定機については、所定の長さへの引っ張り応力を加えられて、応力測定ができるものであれば使用可能であり、張力の有無を確認できる。
包括部材22は、例えば、フィルム状またはシート状を有する。包括部材22の形状としては、例えば、筒状または袋状を挙げることができるが、特にこれらの形状に限定されるものではなく、所望とする光学素子包括体2の特性や形状に応じて適宜選択することができる。また、包括部材22は、例えば、1または複数の包括部材を備え、この包括部材の周縁部を必要に応じて接合することにより包括部材22を筒状または袋状などにしてもよい。包括部材22を接合する場合には、その接合位置は光学素子積層体21の表示エリア外とすることが好ましい。
包括部材22は、1または複数の開口部を有することが好ましい。このような開口部を有することにより、光学素子積層体21を包括部材22により包括するときに、包括部材22内のエアを外部に排出し、光学素子積層体21と包括部材22とを密着させることで、画像不良の発生を抑制することができる。また、このような開口部を有することにより、包括部材22により包まれた支持体23や光学素子24Aの構成材料が揮発したときに、この揮発成分を光学素子包括体2の外部に排出し、包括部材22内における揮発成分の結露や凝固などを抑制することで、画像不良の発生を抑制することができる。包括部材22に複数の開口部を設ける場合には、光学素子積層体21の端面のうち、対向する端面またはその近傍に開口部をそれぞれ設けることが好ましい。上記揮発成分を光学素子包括体2の外部に効率良く排出し、包括部材22内における揮発成分の結露や凝固などをより抑制することで、画像不良の発生をより抑制することができるからである。
開口部は、光学素子積層体21の表示エリア外に対応する位置に設けることが好ましく、光学素子積層体21の端面またはその近傍に対応する位置に設けることがより好ましい。このような位置に開口部を設けることで、開口部による画質低下を防ぐことができる。光学素子積層体21が角部を有する場合には、光学素子積層体21の角部に対応する部分に開口部を設け、この開口部から角部を露出させることが好ましい。具体的には、光学素子積層体21が全体として矩形状を有する場合、包括部材22は光学素子積層体21の4つの角部に対応する位置にそれぞれ開口部を設け、この開口部から光学素子積層体21の角部をそれぞれ露出させることが好ましい。開口部のサイズや形状は、光学素子包括体2の作製工程におけるエアの排出性能、光学素子積層体21の形状や大きさ、および包括部材22の耐久性などを考慮して選択することが好ましく、例えば、円形状、楕円形状、半円形状、三角形状、四角形状、菱形形状、スリット状などが挙げられるが、これらの形状に限定されるものではない。
包括部材22は、例えば透明性を有する単層もしくは複数層のフィルム、またはシートである。包括部材22の厚さは、例えば5〜5000μmに選ばれる。また、包括部材22の厚さが、第1の領域R1と第2の領域R2とで異なるようにしてもよい。第1の領域R1および第2の領域R2のうち、どちらの厚さをより厚くするかは、所望とする目的に応じて選ぶことができる。例えば、光源11から発生される熱から支持体23や光学素子24を保護し、これらの形状変化を抑制するためには、第1の領域R1の厚さを第2の領域R2の厚さに比べて厚くすることが好ましい。また、包括部材22が、骨材としての構造体を内包するようにしてもよい。
少なくとも集光素子と偏光子の間に配置された包括部材22は位相差を有している。位相差を有することで、プリズムシートなどの集光素子により立ち上げられた光の成分を包括部材22により変換し、偏光子3aを透過する光を増加させることができる。また、包括部材22は、収縮性および伸縮性の少なくとも一方を有していることが好ましい。このような特性を有することで、包括部材22に張力が加わった状態で光学素子積層体21を包括することができる。したがって、包括部材22、支持体23および光学素子24を密着することができ、かつ、包括部材22にしわが発生することを抑制できる。収縮性としては、例えば、熱収縮性または赤外線収縮性を挙げることができる。また、包括部材22としては、延伸処理されたものが好ましい。延伸処理では、包括部材22に位相差と収縮性という、2つの特性を付与することができるからである。すなわち、光学素子包活体2は、位相差素子を集光素子と偏光子3aの間に配置するものよりも、光学素子を包括するという機能を有している点において優れている。
包括部材22の材料としては、熱収縮性を有し、かつ、位相差を発現可能な高分子材料を主成分とする材料を用いること好ましい。このような高分子材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエンチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ブタジエン、スチレンブタジエン共重合体、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。これらの材料を単独のみならず混合して用いてもよい。なお、包括部材22の材料は、上記材料に限定されるものではなく、求められる包括部材22の特性に応じて任意に選択することができる。
包括部材22の熱収縮率は、好ましくは0.2%以上、より好ましくは5%以上、さらにより好ましくは10%以上、最も好ましくは20%以上である。このようにすることで、包括部材22と光学素子積層体21との密着性を高めることができるからである。上記の熱収縮率とは、光学素子積層体21を包括部材22により包括するプロセスにおいての熱収縮率である。熱収縮プロセスは光源11から発生される熱により上昇する照明装置内の温度よりも高い方が好ましい。具体的には、100℃〜150℃にて熱収縮プロセスを行うことが好ましい。よって、上記の熱収縮率とは100℃〜150℃における収縮率のことを意味する。包括部材22の熱変形温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上である。光源11から発生される熱により包括部材22が変形しないことにより、光学素子包括体に反り、しわ、などが生じないようにするためである。
また、包括部材22の材料としては、赤外線を吸収して熱収縮する高分子材料を主成分とするものも好ましい。このような高分子材料としては、例えば、赤外領域に吸収域を有する材料を含有するものが挙げられる。このような材料を用いることで、赤外線を光学素子包括体2に照射したときに、主として包括部材22のみに赤外線を吸収させることができる。したがって、光学素子包括体2の構成部材のうち、主として包括部材22のみの収縮を進行させることができる。赤外線により収縮プロセスを行う場合でも、その収縮率は好ましくは0.2%以上、より好ましくは5%以上、さらにより好ましくは10%以上、最も好ましくは20%以上である
包括部材22は、表面の耐傷性、液晶パネル3に対する密着防止、包括された光学素子24や支持体23への貼り付き防止、または、輸送時における振動時により擦れ傷防止などの観点から、1種または2種以上のフィラーを含有していることが好ましい。
また、包括部材22には、必要に応じて光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤および酸化防止剤などの添加剤をさらに含有させて、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能および静電抑制機能などを包括部材22に付与するようにしてもよい。また、包括部材22に、アンチグレア処理(AG処理)およびアンチリフレクション処理(AR処理)などの表面処理などを施すことにより、反射光の拡散や反射光そのもの低減などを図るようにしてもよい。さらには、UV−A光(315〜400nm程度)などの特定波長領域の光を透過する機能を付与してもよい。
なお、上述した表示装置の一構成例において、光学素子24Aを省略した構成としてもよい。その場合、包括部材22に光学機能を持たせてもよい。また、上述した表示装置の一構成例において、後述の図14に示すように、包括部材22そのものを省略した構成としてもよい。
(第1の実施の形態)
次に、この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法について説明する。まず、図2を参照しながら、この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法の概要について説明する。この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法は、図2aに示すように、光学素子包括体2を回収し、図2b〜図2cに示すように、内包物である光学素子積層体21を構成する光学素子24の中から、リサイクル可能な光学素子24を分別し、リサイクルを行うものある。
図3は、光学素子包括体2の例の概観を示す。図3Aに示す光学素子包括体2は、帯状の包括部材22によって、複数の光学素子で構成される光学素子積層体21を包括した構成を有するものである。この例では、光学素子包括体2の端面に開口部が設けられており、内包物の光学素子積層体21が取り出しやすい構成とされている。図3Bに示す光学素子包括体2は、光学素子積層体21の角部に対応して、光学素子積層体21の角部が露出するように、開口部が設けられた包括部材22によって、光学素子積層体21を包括した構成を有するものである。図3Bに示す光学素子包括体2では、内包物の光学素子積層体21を取り出し易いようにするため、包括部材22にミシン目42が設けられている。
第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法では、図3に示すように、光学素子包括体2の包括部材22に、識別素子41を設けている。識別素子41には、光学素子24がリサイクル可能か不可能かを示す情報、さらには、光学素子包括体2または内包物の光学素子24の材質、機能、フィルム構成、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期などの少なくとも一に関する情報が格納されている。識別素子41としては、例えばバーコード、2次元コード、IC(Integrates Circuit)タグなどを用いることができる。後述するが、識別素子41に格納されている情報に基づいて、光学素子包括体2の内包物の光学素子24のうち、リサイクル可能な光学素子24を特定する。
図4に、この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法のフローチャートを示す。ステップS11において、光学素子包括体2を回収し、ステップS12において、包括部材22に設けられた識別素子41の情報を読み取り、ステップS13において、光学素子24に関する情報を取得する。識別素子41の情報の読み取りは、例えば、バーコードリーダ、ICタグ用リーダなどを用いて行う。
取得した情報は、作業者が本発明に係るリサイクルシステムを管理しやすいようにモニタ16などに表示される。モニタ16には、例えば、光学素子包括体のフィルム構成と各光学素子24の機能材質、リサイクルの可否情報が表示されている。なお、モニタ16による取得情報の表示は必ずしも必要ではなく省略してもよい。
ステップS14において、包括部材22から光学素子24Aを抜き取る。ステップS15において、取得した情報に基づいてリサイクル可能な光学素子24とリサイクル不可能な光学素子24とを分別する。分別は、例えば、光学素子24の材質や、リサイクル可否に関する情報に基づいて行うことができる。異なる材質からなる光学素子24が複数ある場合には、材質毎に光学素子24を分別すると良い。
ステップS15の分別工程によってリサイクル可能とされた光学素子24は、ステップS16において溶融などの工程を経て原材料に分解され、ステップS17において、リサイクルされた原材料として生成される。例えば、樹脂であれば、通常ペレット状に加工される。
リサイクルされた原材料は、ステップS18において、例えば光学シートに代表される光学素子24に成形され、ステップS19において、光学素子包括体の製造工程で再度、光学素子包括体2の内包物として利用することができる。ステップS20において、光学素子包括体2が製品化され、ステップ11において、光学素子包括体2が再度回収された場合には、上述した工程によって、光学素子24をリサイクルまたは後述する第2の実施形態の光学素子の再利用方法によって、再利用することができる。
勿論、リサイクルされた原材料によって成形された光学素子24は、光学素子包括体2の内包物としてではなく、光学素子24単体として利用することもできる。また、リサイクルされた原材料は、ステップS21のように、光学素子24とは別の他製品として再生することもできる。
一方、リサイクル不可能とされた光学素子24は、ステップ31において裁断、溶融など必要な処理を経て、ステップ32において廃棄される。
この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法によれば、光学素子包括体2の包括部材22に識別素子41を設け、該識別素子41に、リサイクルまたは再利用可能な光学素子24およびその材質若しくは機能などを特定する情報を格納しておくことにより、かかる光学素子24を外部から認識し、分別することが容易となる。例えば、光学素子24をリサイクルする場合には、光学素子24の材質に関する情報を識別素子41に格納させることにより、該情報をもとに光学素子24を分別することができる。
この発明の第1の実施の形態によるリサイクル方法を適用したシステムの構成例について、図5を参照しながら説明する。このシステムでは、識別素子41として、ICチップ216を用いている。ICチップ216は、CPU(Central Processing Unit)201と、メモリ202と、入力インターフェース203および出力インターフェース204と、入力アンテナ205および出力アンテナ206とを備える。リーダ/ライタ217は、出力アンテナ207および入力アンテナ208と、出力インターフェース209および入力インターフェース210と、コントローラ211とを備える。
CPU201は、ICチップ216とリーダ/ライタ217との間におけるデータの送受信をコントロールする。メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等)などで構成され、CPU201の動作プログラムや、光学素子24に関する情報などが記憶されている。出力/入力アンテナ205〜208は、ICチップとリーダ/ライタとの間の通信や、ICチップ216への電力供給のために使用される。例えば、リーダ/ライタ217から発信される電磁波に基づく誘導起電力が電力として供給される。入力/出力インターフィース203〜204は、ICチップ216とリーダ/ライタ217との間の通信制御を行う。
ICチップ216が、出力/入力アンテナ205〜208を介して、リーダ/ライタ217とで電磁波300による通信を行い、メモリ201に格納された光学素子24に関する情報(データ)のやり取りが行われる。リーダ/ライタ217のコントローラ211は、コンピュータ212と接続されており、その動作が制御されている。
コンピュータ212は、ICチップ216から取得した光学素子24に関する情報をデータベース215に格納された情報と照合し、リサイクル可能な光学素子24を特定する。なお、モニタ219には、取得した光学素子24に関する情報が表示される。そして、コンピュータ212によって、コントローラ213を制御し、光学素子分別機構214の動作により、光学素子24をリサイクル可能なものと、リサイクル不可能なものとに分別する。そして、分別されたリサイクル可能な光学素子24は、溶融などの工程を経て原材料に分解して、リサイクルされる。
(第2の実施の形態)
この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法について説明する。まず、図6を参照しながら、この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法の概要について説明する。この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法は、図6aに示すように、光学素子包括体2を回収し、図6b〜図6cに示すように、内包物の光学素子積層体21を構成する複数の光学素子24の中から、再利用可能な光学素子24を分別し、再利用を行うものである。
第2の実施の形態による光学素子の再利用方法では、第1の実施の形態と同様に光学素子包括体2の包括部材22に識別素子41を設ける。
識別素子41には、光学素子24が再利用可能か不可能かを示す情報、さらには、光学素子包括体2または内包物の光学素子24の材質、機能、フィルム構成、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期などの少なくとも一に関する情報が格納されている。識別素子41としては、例えばバーコード、2次元コード、ICタグなどを用いることができる。後述するが、識別素子41に格納されている情報に基づいて、光学素子包括体2の内包物の光学素子24のうち、再利用可能な光学素子24を特定する。
図7は、この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法のフローチャートである。図7に示すように、ステップS41〜ステップS43において、光学素子包括体2を回収し、包括部材22に設けられた識別素子41の情報を読み取り、光学素子24に関する情報を取得する。識別素子41の情報の読み取りは、バーコードリーダ、ICタグ用リーダなどを用いて行う。
取得した情報は、作業者が本発明に係る再利用システムを管理しやすいようにモニタ20などに表示するとよい。モニタ20には、例えば、光学素子包括体2のフィルム構成と各光学素子24の機能、材質、再利用の可否の情報が示されている。なお、モニタ16による取得情報の表示は必ずしも必要ではなく省略してもよい。
ステップS44において、包括部材22から光学素子24を抜き取る。ステップS45において、取得した情報に基づいて再利用可能な光学素子24を分別する。分別は、光学素子24の機能や、再利用可否に関する情報に基づき行うことができる。異なる機能の光学素子24が複数ある場合には、機能毎に光学素子24を分別すると良い。
ステップS45の分別工程によって再利用可能と判定された光学素子24は、ステップS46において、必要に応じて、所定の検査を経ることで、最終的に再利用可能な光学素子24と判定される。所定の検査の一例としては、光学特性などの各種スペック(全光線透過率、ヘイズ、屈折率、色度、膜厚、光学素子の光学形状、ピッチ、サイズ、電気抵抗、重量、体積、密度など)の検査や、品質検査(ムラ、スジ、ヌケ、汚れ、白点、黒点、ピンホール、打痕、キズ、クラック、シワ、たわみ、破れなどの有無・程度の確認など)が挙げられる。
ステップS46の所定の検査で、最終的に再利用可能とされた光学素子24は、ステップS47において、光学素子包括体2の製造工程で再度、光学素子包括体2の内包物として利用することができる。
ステップS48において、光学素子包括体2が製品化され、ステップ41において、光学素子包括体2が再度回収された場合には、上述した工程により、光学素子24を再利用することができる。或いは、第1の実施の形態で説明した工程により、光学素子24をリサイクルすることができる。勿論、再利用される光学素子24は、光学素子包括体2の内包物としてではなく、光学素子24単体として利用することもできる。
一方、ステップS46において、識別素子41から取得した情報または所定の検査によって再利用不可と判定された光学素子24であって、リサイクル可能である光学素子24については、ステップS51〜ステップS52において、溶融などの工程を経て原材料に分解し、例えばペレット状に加工され、リサイクルされた原材料として生成することができる。
そして、ステップS52において、リサイクルされた原材料は、ステップS55において、光学シートに代表される光学素子24に成形され、ステップS47において、光学素子包括体2の製造工程で再度、光学素子包括体2の内包物などとして利用することができる。
ステップS45の光学素子分別工程で、再利用不可能およびリサイクル不可能とされた光学素子は、ステップS53〜ステップS54において、裁断、溶融など必要な処理を経て、廃棄される。
この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法によれば、光学素子包括体2の包括部材22に識別素子41を設け、該識別素子41に、再利用可能な光学素子24およびその材質若しくは機能などを特定する情報を格納しておくことにより、かかる光学素子24を外部から認識し、再利用可能な光学素子24を分別して、再利用することが容易となる。
この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法を適用したシステムは、第1の実施の形態で説明したシステム構成を適宜変更して構成することができる。この際、識別素子41には、再利用可能な光学素子を特定する情報が格納され、この情報に基づいて、光学素子分別機構214で、光学素子24のうち、再利用可能な光学素子24が分別され、再利用される。
(第3の実施の形態)
この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法について説明する。まず、図8を参照しながら、この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法の概要について説明する。図8に示すように、この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法は、図8aに示すように、光学素子包括体2を回収し、光学素子包括体2中に、リサイクル可能な光学素子(第1の光学素子)24と、再利用可能な光学素子(第2の光学素子)24とが混在している場合に、図8b〜図8cに示すように、内包物の光学素子積層体21を構成する複数の光学素子24の中から、分別工程において、一度に第1の光学素子24と第2の光学素子24とを分別できるものである。
第3の実施の形態による光学素子の分別方法では、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様に光学素子包括体2の包括部材22に識別素子41を設ける。第3の実施の形態による光学素子の分別方法では、第1の実施の形態および第2の実施の形態で説明した分別工程と同様に、この識別素子41に格納された情報を読み取り、取得した情報に基づいて、第1の光学素子24と第2の光学素子24とを分別する。
光学素子24をリサイクルする場合には、光学素子24の材質に関する情報を識別素子41に格納し、該情報をもとに光学素子24を分別することができる。一方、光学素子24を再利用する場合には、例えば、光学素子24の機能に関する情報を識別素子41に格納し、該情報をもとに光学素子24を分別することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)からなる拡散板は再利用可能、ポリカーボネート(PC)からなるプリズムシートはリサイクル可能、といった情報を識別素子41に格納し、該情報を読み取ることにより、再利用可能な光学素子24とリサイクル可能な光学素子24とを分別することができる。そして、分別後、リサイクル可能な光学素子24は、リサイクルされる。また、再利用可能な光学素子24は、必要に応じて所定の検査を行い再利用される。
この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法では、包括部材22に識別素子41を設け、リサイクルまたは再利用可能な光学素子24およびその材質若しくは機能を特定する情報を格納しておくことにより、かかる光学素子24を外部から認識し、分別することが容易となる。
この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法を適用したシステムは、第1の実施の形態で説明したシステム構成を適宜変更して構成することができる。この際、識別素子41には、リサイクル可能な光学素子24と再利用可能な光学素子24とを特定する情報が格納され、この情報に基づいて、光学素子分別機構214で、光学素子24のうち、リサイクル可能な光学素子24と再利用可能な光学素子24とが分別され、分別に応じて光学素子24がリサイクルまたは再利用される。
(第4の実施の形態)
この発明の第4の実施の形態による光学素子包括体の再利用方法について説明する。第4の実施形態による光学素子包括体の再利用方法は、光学素子包括体2が組み込まれた電子機器から光学素子包括体2を回収し、再利用する方法である。第4の実施の形態による光学素子包括体2の再利用方法では、識別素子41を、光学素子包括体2および/または電子機器(例えば、図1に示す表示装置など)に設ける。
図9は、この発明の第4の実施の形態による光学素子包括体の再利用方法のフローチャートを示す。ステップS61において、電子機器から光学素子包括体2を回収し、ステップS62〜ステップS63において、光学素子包括体2の包括部材22または電子機器の一部に設けられた識別素子41の情報を読み取り、該電子機器に光学素子包括体2が搭載されているという情報を取得する。識別素子41の取得は、例えば、バーコードリーダ、ICタグ用リーダなどを用いて行う。
識別素子41には、他に、光学素子包括体2に関するスペックなどの情報を格納させておいても良い。取得した情報は、作業者が本発明に係る再利用システムを管理しやすいようにモニタなどに表示する。モニタ30による取得情報の表示は必ずしも必要ではなく省略してもよい。
ステップS64において、さらに、取得した情報に基づいて、光学素子包括体2が搭載された電子機器から光学素子包括体2を取り出す。ステップ65において、その後、必要に応じて、所定の検査を経ることで、最終的に再利用可能な光学素子包括体2と判断される。所定の検査の一例としては、光学特性などの各種スペック(全光線透過率、ヘイズ、屈折率、色度、膜厚、光学素子の光学形状、ピッチ、サイズ、電気抵抗、重量、体積、密度など)の検査や、品質検査(キズ、シワ、反り、たわみ、破れの有無の確認など)が挙げられる。
ステップS66において、最終的に再利用可能と判断された光学素子包括体2は、照明装置、表示装置などの電子機器の製造工程で再度利用することができる。ステップS67において、該電子機器が製品化され、再度回収された場合には、再び上記の工程によって、光学素子包括体2を再利用することができる。
一方、ステップS71において、識別素子41から取得した情報または所定の検査によって再利用不可と判定された光学素子包括体2については、第1の実施形態〜第3の実施の形態で説明した工程に従って、分別し、内包物である光学素子24をリサイクルまたは再利用することが可能である。そのような場合も想定して、識別素子41には、光学素子24に関する情報も格納しておくことが望ましい。
第4の実施の形態では、光学素子包括体2の包括部材22、または光学素子包括体2を除く照明装置若しくは表示装置の一部分に識別素子41を設け、該識別素子41に、該照明装置または表示装置が光学素子包括体2を有することを示す情報を格納しておくことにより、光学素子包括体2の存在を外部から容易に認識することができ、光学素子包括体2の再利用に寄与することができる。
この発明の第4の実施の形態による光学素子包括体2の再利用方法を適用したシステムは、例えば、第1の実施の形態で説明したシステム構成を適宜変更して構成することが可能である。
(第5の実施の形態)
この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体2について説明する。この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体2は、包括部材22に配置される識別素子41による表示特性の劣化を防止するものである。例えば、図3に示すように、光学素子包括体2の包括部材22に識別素子41を設け、且つ、識別素子41が表示装置の表示領域に相当する領域にある場合、バックライト4から発せられた光によって、識別素子41の像が視認されてしまうおそれがある。仮に表示領域に相当する領域になくとも、バックライト4から表示領域外に漏れた光が、識別素子41によって遮断されることにより、その部分だけ出射光にムラができ、表示特性を損なう可能性もある。
この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体2では、図1に示すような表示装置に用いた場合において、上述した光学素子のリサイクル方法、光学素子の再利用方法および光学素子の分別方法に適しており、且つ、識別素子41の設置が表示装置の表示特性に影響を与えないような構成を有するものである。以下、この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第1〜第6の例について説明する。
可視光を透過する識別素子の採用(光学素子包括体の第1の例)
この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第1の例は、識別素子41として、可視光を透過し、不可視光(非可視光)を反射させるバーコードまたは2次元コードを採用する。例えば、不可視光である紫外光、赤外光によって読み取り可能なバーコードまたは2次元コードを用いる。これらの識別素子41は、可視光を透過するので、例えば、表示装置のバックライト4などの光源11からの光を透過するため、識別素子41の像が表示装置に表示されることがない。バーコードはまたは2次元コードは、印刷などの方法によって、光学素子包括体2の包括部材22に形成することができる。読み取りに支障がなければ、包括部材22以外の光学素子24に形成しても良い。
なお、紙幣処理装置の分野において、当該紙幣処理装置を用いて紙幣の真贋をチェックするために、紙幣に付与された通し番号(人間の目に見える特徴)に替えて、光を発したり、特殊な磁気特性を有する特殊な材料(人間の目では簡単には気がつかない特徴)で、コード(例えば、バーコード)を作成し、紙幣のチェックに用いることが提案されているが(特表2005−526304号公報の段落[0713]〜[0714]、[0791]、[0794]の記載を参照)、このようなバーコードを用いても良い。
拡散機能光学素子による識別素子の像消去(光学素子包括体の第2の例)
図10に、識別素子41を、包括部材22のうち表示装置の表示面側に設け、かつ、光学素子包括体2の表示面側に拡散機能光学素子24cを設けた例を示す。識別素子41の存在によって、照明装置1からの光が若干遮断されたとしても、拡散機能光学素子24cの拡散機能によって光を散乱させることにより、表示特性に影響を与えないようにすることができる。
一方、図11に、識別素子41を、包括部材22のうち照明装置1側に設け、且つ、光学素子包括体2の内部に拡散機能光学素子24cを内包させた例を示す。識別素子41の存在によって、照明装置1からの光が若干遮断されたとしても、拡散機能光学素子24cの拡散機能によって光を散乱させることにより、表示特性に影響を与えないようにすることができる。拡散機能光学素子24cとしては、拡散フィルム、拡散板などを用いることができる。
この場合、拡散機能光学素子24cに替えて、あるいはそれに加えて、光学素子24bに拡散機能を持たせてもよい。あるいは、拡散機能光学素子24cに替えて、あるいはそれに加えて、包括部材22自体(照明装置1側でも、表示面側でも、その両方でもよい。)に拡散機能を持たせてもよい。特に、光学素子包括体2の内包物が支持体のみであり、光学素子を設けない場合には、包括部材22自体に拡散機能を持たせればよい。拡散機能を持たせるには、例えば、包括部材22の表面に拡散材(例えば、有機または無機微粒子)を含有した樹脂を塗布して拡散層を設けたり、包括部材の材料の中に該拡散材を内添したりする方法を用いることができる。
表示領域以外に識別素子を設けた例(光学素子包括体の第3の例)
図12に、包括部材22のうち、表示領域80に対応する部分以外に識別素子41を設けた例を示す。このような構成とすることにより、バックライト4からの光を識別素子41によって遮断されることがなく、またはその影響を低減することができ、識別素子41の存在による表示特性の劣化を防止することができる。また、識別素子41は、光学素子包括体2の側面に設けても良い。
光学素子包括体の開口部に識別素子(光学素子包括体の第4の例)
図13に、光学素子包括体2のうち、包括部材22の端部に設けられた開口部に識別素子41を設けた例を示す。包括部材22は、光学素子積層体21のほぼ全体を覆っている。包括部材22は、1または複数の開口部70を有する。このような開口部70を有することにより、光学素子積層体21を包括部材22により包むときなどに、包括部材22内のエアを外部に排出し、光学素子積層体21と包括部材22とを密着させることで、画像不良の発生を抑制することができる。また、このような開口部70を有することにより、包括部材22により包まれた支持体23や光学素子24の構成材料が揮発したときに、この揮発成分を光学素子包括体2の外部に排出し、包括部材22内における揮発成分の結露や凝固などを抑制することで、画像不良の発生を抑制することができる。包括部材22に複数の開口を設ける場合には、光学素子積層体21の端面のうち、対向する端面またはその近傍に開口をそれぞれ設けることが好ましい。上記揮発成分を光学素子包括体2の外部に効率良く排出し、包括部材22内における揮発成分の結露や凝固などをより抑制することで、画像不良の発生をより抑制することができるからである。
このような開口部70は、通常、表示領域に対応する包括部材22の部分には設けられないため、かかる開口部70に識別素子41を設けることで、識別素子41を表示領域に対応する部分に設けることを自ずと回避することができる。図13では、包括部材22ではなく、そこから露呈した光学素子24cの端部に識別素子41を設けている。ただし、これは一例であって、他の光学素子24の露呈部分に識別素子41を設けてもよい。
識別素子41を設ける際には、光学素子24を作製した後に、光学素子24の端部に識別素子41としてバーコードまたは二次元バーコードなどを印刷したり、ICチップを設けたりする方法が挙げられる。或いは、開口部から露出した光学素子の側面に、例えば、カラーリング、マーキングなどによって目印を付けておき、それによって、リサイクルまたは再利用の可否を判別できるようにしても良い。勿論、このような目印も識別素子41に含み得る。このような方法を採用することで、バーコードやICチップなどを設ける必要がなくなり、リサイクルまたは再利用工程において、それらを読み取るためのリーダ(Reader)も省略することができる。
微小サイズの識別素子を設けた例(光学素子包括体の第5の例)
識別素子41として、バーコードまたは二次元コードを採用する場合において、バックライトからの光を遮断し表示特性に影響を与えないように、バーコードなどのサイズを微小にすることが望ましい。通常バーコードまたは二次元コードは、全体で縦横2〜4cmの長方形または正方形をしているが、本実施形態においては、縦横2cm未満、好ましくは1cm未満のサイズのバーコードまたは二次元コードを採用することが望ましい。このような識別素子を、特に表示領域に相当しない領域に設けた場合には、バックライトからの光が遮断されることはない、または遮断されたとしても最小限に抑えることができるため、表示特性を損なうことはない。
一方、微小識別素子として、ICタグなどの無線認証できる識別素子(RFID(Radio Frequency Identification)チップなどとも呼ばれるが、その呼称は限定されない。)を採用しても良い。ICタグは、通常のサイズがmmオーダーまたはそれ以下(例えば、日立製作所製μチップの場合、0.05mm角のサイズ、厚さ5μm)であり、非常に微小である。したがって、ICタグを、特に表示領域に相当しない領域に設けた場合には、バックライトからの光が遮断されることはない、または遮断されたとしても最小限に抑えることができるため、表示特性を損なうことはない。
ICタグに格納された情報を読み取る場合の電磁波としては、遠隔地点からの情報の読み取りが可能な、300MHz〜30GHzの波長のマイクロ波を用いる(かかる通信方式は一般にマイクロ波型と呼ばれる。通常2.45GHz帯を用いる。)ことが望ましい。この場合、通信距離は〜2m程度である。勿論、通信距離は若干劣るが、3KHz〜300MHzの波長の電磁波を用い、電磁誘導型または電磁結合型の通信方式によって情報の読み取りを行うことも可能である。この場合、通信距離は、電磁誘導型で〜1m程度、電磁結合型で数ミリ程度である。
上述のとおり、ICタグを用いた場合には、光学素子包括体2を視認できない遠隔地点からも情報を読み取ることができる(例えば、表示装置を分解せずに、外部から光学素子に係る情報を読み取ることができる。)ことに加え、その他の利点として、情報量が大きいこと、再書き込みが可能であること、生産・流通経路において移動中での読み取りが可能であること、多数の情報を一括読み取り可能であること、などが挙げられる。
特に、移動中での読み取りが可能であることにより、生産・流通経路におけるトレーサビリティ(追跡性)が向上し、生産工程管理、在庫管理、物流工程管理、商品管理などが容易になる。
また、多数の情報を一括読み取り可能であることにより、例えば、複数の表示装置や照明装置に搭載された、複数の光学素子包括体についての情報を一度に読み取ることができ、生産・流通経路における管理、リサイクル、再利用における情報の認識が容易となる。
識別素子を光学素子において、表示領域外に位置する領域に設けた例(光学素子包括体の第6の例)
図14は、識別素子41を光学素子24の表示領域外に設けた例を示す。図14Aは、識別素子41を表示領域外の光学素子24の端部に設けた例である。図14Aにおいて、光学素子積層体21は、ムラ消しフィルム111、支持体23である拡散板112、拡散シート113、プリズムシート114と、反射型偏光子115と構成されている。光学素子積層体21を構成する光学素子24は、表示装置の表示領域外にある光学素子接合部107において、接合されている。光学素子24の接合方法は、例えば、熱溶着による接合、粘着剤による接合、貫通孔を設けてビスで固定するなどで行うことができるが、これらに限定されるものではない。識別素子41は表示装置の表示領域外にある、反射型偏光子の端部に設けられている。図14Bは、識別素子を光学素子24の接合部に設けた例である。図14Bでは、識別素子41は、反射型偏光子において、表示装置の表示領域外にある接合部107に位置する領域に設けられている。
第6の例のように、光学素子24において、表示領域外に位置する領域に設けることによって、識別素子41の像が視認されるのを防止できる。識別素子41を設ける位置は、上述した例に限定されるものではなく、例えば、拡散板112の側面に設けるようにしてもよい。なお、光学素子の種類および配置はあくで一例で、上述した例に限定されるものではない。また、光源116は、CCFL直下型のみならず、HCFL直下型、LED直下型(RGB3色またはW1色)なども採用可能である。或いは、上記光源を用いたエッジライト(サイドライト)型や、フレームの角部から照射するタイプなどの採用し得る。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、光学素子包括体の内包物である光学素子の種類および構成は、あくまで一例であり、上述した例に限定されるものではない。また、包括部材の材質、形態などもあくまで一例であり、上述した例に限定されるものではない。
この発明が適用される光学素子包括体を用いた液晶表示装置の一構成例を概略図である。 この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法の概要を説明する概略図である。 この発明が適用される光学素子包括体の例を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態による光学素子のリサイクル方法を適用したシステムの構成を示すブロック図である。 この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法の概要を説明するための概略図である。 この発明の第2の実施の形態による光学素子の再利用方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の第3の実施の形態による光学素子の分別方法の概要を説明するための概略図である。 この発明の第4の実施の形態による光学素子包括体の再利用方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第2の例を示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第2の例を示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第3の例を示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による光学素子包括体の第4の例を示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による光学素子包活体の第6の例を示す略線図である。 従来の液晶表示装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1・・・照明装置
2・・・光学素子包括体
3a・・・偏光子
3・・・液晶パネル
4・・・バックライト
11・・・光源
12・・・反射板
21・・・光学素子積層体
22・・・包括部材
23・・・支持体
24・・・光学素子
24A・・・光学素子
41・・・識別素子

Claims (20)

  1. 1または2以上の光学素子と、前記光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの前記包括部材に、前記1または2以上の光学素子のうちリサイクル可能な光学素子および該光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
    前記識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、前記情報を認識し、
    認識した前記情報に基づいて前記リサイクル可能な光学素子を分別し、前記光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法。
  2. 前記リサイクル可能な光学素子は、単一の材質で一体形成されている
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  3. 前記リサイクル可能な光学素子は、プリズムシート、ムラ消しシート、拡散シート、拡散板または反射型偏光子である
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  4. 前記情報に基づいて、複数の前記リサイクル可能な光学素子を材質ごとに分別し、リサイクルする
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  5. さらに、前記リサイクル可能な光学素子の機能、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、前記識別素子に格納した
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  6. 前記識別素子は、バーコードまたは2次元コードである
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  7. 前記識別素子は、ICタグである
    請求項1記載の光学素子のリサイクル方法。
  8. 1または2以上の光学素子と、前記光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの前記包括部材に、前記1または2以上の光学素子のうち再利用可能な光学素子および該光学素子の機能を特定する情報を格納した識別素子を設け、
    前記識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、前記情報を認識し、
    認識した前記情報に基づいて、前記再利用可能な光学素子を分別し、前記光学素子包括体の内包物として再利用する光学素子の再利用方法。
  9. 前記情報に基づいて、複数の前記再利用可能な光学素子を同じ機能ごとに分別し、再利用する
    請求項8記載の光学素子の再利用方法。
  10. さらに、前記再利用可能な光学素子の材質、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、前記識別素子に格納した請求項8記載の光学素子の再利用方法。
  11. 前記再利用可能な光学素子を分別する際、またはその前後に、前記再利用可能な光学素子の検査を行い、前記光学素子が再利用可能な場合に前記光学素子の再利用を行う
    請求項8記載の光学素子の再利用方法。
  12. 1または2以上の光学素子と、前記光学素子を包括する包括部材とを有する光学素子包括体のうちの前記包括部材に、前記1または2以上の光学素子のうち再利用可能な光学素子および該光学素子の機能を特定する情報を格納した識別素子を設け、
    前記識別素子に格納した情報を外部から読み取ることによって、前記情報を認識し、
    前記情報に基づいて前記再利用可能な光学素子を分別し、前記光学素子包括体の内包物として再利用し、
    前記再利用可能な光学素子を分別する際、またはその前後に、前記再利用可能な光学素子の検査を行い、前記光学素子が再利用不可能な場合に前記光学素子を前記光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法。
  13. 光源と、1または2以上の光学素子、および、前記光学素子を包括する包括部材を有し、前記光源から発せられた光の入射面と出射面とを備えた光学素子包括体とを含む表示装置のうちの、前記包括部材
    前記表示装置が前記光学素子包括体を有することを示す情報および前記1または2以上の光学素子のうちリサイクル可能な光学素子および該光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
    前記識別素子に格納した情報を外部から読み取ることにより、前記情報を認識し、
    認識した前記情報に基づいて、前記光学素子包括体を前記表示装置から取り外し、
    認識した前記情報に基づいて前記リサイクル可能な光学素子を分別し、前記光学素子包括体の内包物としてリサイクルする光学素子のリサイクル方法。
  14. さらに、前記光学素子包括体の構成、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造地および製造時期の少なくとも一に関する情報を、前記識別素子に格納した請求項13記載の光学素子のリサイクル方法。
  15. さらに、前記光学素子の材質、機能、スペック、サイズ、重量、型番、モデル、製造者、製造置および製造時期の少なくとも一に関する情報を、前記識別素子に格納した請求項13記載の光学素子のリサイクル方法。
  16. 光源と、1または2以上の光学素子、および、前記光学素子を包括する包括部材を有し、前記光源から発せられた光の入射面と出射面とを備えた光学素子包括体とを含む照明装置のうちの、前記包括部材に、
    前記照明装置が前記光学素子包括体を有することを示す情報および前記1または2以上の光学素子のうち再利用可能な光学素子および該光学素子の材質を特定する情報を格納した識別素子を設け、
    前記識別素子に格納した情報を外部から読み取ることにより、前記情報を認識し、
    認識した前記情報に基づいて、前記光学素子包括体を前記照明装置から取り外し、
    認識した前記情報に基づいて前記再利用可能な光学素子を分別し、前記光学素子包括体の内包物として再利用する光学素子再利用方法。
  17. 前記光学素子包括体は、少なくとも一の端面に開口部が設けられたものである請求項1〜7および12〜15の何れかに記載の光学素子のリサイクル方法。
  18. 前記包括部材は、ミシン目が設けられたものである請求項1〜7および12〜15の何れかに記載の光学素子のリサイクル方法。
  19. 前記光学素子包括体は、少なくとも一の端面に開口部が設けられたものである請求項8〜11および16の何れかに記載の光学素子の再利用方法。
  20. 前記包括部材は、ミシン目が設けられたものである請求項8〜11および16の何れかに記載の光学素子の再利用方法。
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