JP2008158059A - 液晶表示装置 - Google Patents

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雅信 谷川
Takeo Yasuda
剛郎 安田
Yasuhiko Uchiumi
康彦 内海
Masahito Tsujiguchi
雅人 辻口
Koichi Matsumoto
浩一 松本
Keiichiro Uda
啓一郎 宇田
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Abstract

【課題】解体の際に、誰でも短時間で、しかも確実に光学系部材を含む液晶モジュールを材料ごとに判別し、分離回収し得る液晶表示装置を提供する。
【解決手段】構成部材に材料情報が表示された液晶モジュールを備える液晶表示装置。好ましくは、液晶モジュールの構成部材の少なくとも1つに関する材料情報が纏めて表示され、より好ましくは、液晶モジュールの構成部材ごとの材料情報が表示されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、リサイクルプラントにおける解体の際に、誰でも正確に短時間で分別・回収が可能となる液晶モジュールを備える液晶表示装置に関する。
現在、液晶表示装置を構成する部材のうち、前後キャビネット、スタンド、液晶のジュール前カバーなど25g以上の重量の樹脂成形品については、資源有効利用促進法に従い、材料情報の表示がなされている。一方、液晶パネルガラス、プリズム板、拡散板などの光学系の部材を含む液晶モジュールを構成する部材については、それぞれの部品の材料純度が高いにもかかわらず、乱反射、干渉などの影響を考慮して、材料情報の表示はされていない。このため、リサイクルプラントにおいて液晶表示装置を解体する際、上述した光学系の部材を含む液晶モジュールについては、材料ごとの分離回収は作業者の経験に頼る以外なく、判断に時間がかかる上に分離回収は不確実なものであった。
また液晶パネルガラスは、ガラスメーカ、品番などにより添加元素(砒素、アンチモンなど)が異なり、異なる添加元素を含む液晶パネルガラスをブレンドしてリサイクルすると、バージン材と同等の特性が得られないという不具合がある。しかしながら、液晶表示装置の解体時の際に液晶パネルガラスがどのような添加元素を含有しているかは外観上判断することができない。その解決手段としてたとえば特開2001−201724号公報(特許文献1)には、蛍光X線により液晶パネルガラスの種類を判別する方法が提案されているが、解体の現場でX線を使うには、管理および取り扱いが面倒であり、誰にもできるものではない。また、特開2000−84531号公報(特許文献2)に記載されているように、砒素を含まないパネルガラスを破砕して、非鉄精錬の珪石代替として投入、路盤材としてリサイクルしている例もあるが、砒素含有のパネルガラスは無害化処理に費用がかかるため非鉄精錬においてもリサイクルされていないのが実情である。
2001年4月より家電リサイクル法が施行され、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目(以下、「家電4品目」と略記する)のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。近年では、パソコン、携帯端末などの液晶表示装置を用いた家電製品が急速に普及しており、上述した家電4品目に加え、液晶表示装置についてもリサイクル対象品目として追加される見込みとなっている。しかしながら、液晶モジュールの構成部材(特に上述した光学系部材)は、材料の判別が困難であるため、将来的に液晶表示装置がリサイクル対象品目として追加された場合には、リサイクルが困難となる事態が予想される。
特開2001−201724号公報 特開2000−84531号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、解体の際に、誰でも短時間で、しかも確実に光学系部材を含む液晶モジュールを材料ごとに判別し、分離回収し得る液晶表示装置を提供することである。
本発明の液晶表示装置は、構成部材に材料情報が表示された液晶モジュールを備えることを特徴とする。
ここにおいて、液晶モジュールの構成部材の少なくとも1つに関する材料情報が纏めて表示されていることが好ましい。
また本発明の液晶表示装置は、液晶モジュールの構成部材ごとに材料情報が表示されていてもよい。
本発明の液晶表示装置において、前記材料情報は、液晶モジュールの画像形成領域外に表示されていることが好ましい。
また本発明の液晶表示装置において、前記材料情報は液晶モジュールの定位置に表示されていることが好ましい。
本発明の液晶表示装置によれば、リサイクルプラントでの解体時に、誰でも短時間で、しかも確実に光学系部材を含む液晶モジュールを材料ごとに判別し、分離回収することができるため、適正なクローズドマテリアルリサイクルの実現が可能となる。
図1は、本発明の好ましい一例の液晶表示装置1を模式的に示す分解斜視図である。本発明の液晶表示装置1は、たとえば図1に示すように、後キャビネット2、スタンド3、前キャビネット4、ならびに、後キャビネット2と前キャビネット4との間に配置された制御基板5および液晶モジュール6を基本的に備える。このうち、液晶モジュール6は、バックライトシャーシ7、反射板8、バックライト9、導光板10、拡散板11、プリズム板12、光学板13、液晶パネルガラス14から構成されている。また、液晶モジュール6の液晶パネルガラス12と前キャビネット4との間には、液晶モジュール前カバー15が取り付けられている。本発明の液晶表示装置は、構成部材に材料情報が表示された液晶モジュールを備えることを特徴とするものであり、たとえば図1には、液晶モジュール7の構成部品の1つであるバックライトシャーシ7に材料情報が表示されてなる例を示している。
上述したように、液晶表示装置1では、単品で25g以上の重量の樹脂成形品である前キャビネット4および液晶モジュール前カバー15には、資源有効利用促進法に従って、たとえばPS(ポリスチロール)、PC+ABS(ポリカエービーエス)などといった材料情報の表示がなされている。このため、液晶表示装置1を解体する際には、これら前キャビネット4および液晶モジュール前カバー15については、材料ごとに容易に分別回収することができる。
制御基板5については、基板・電子部品中に金、銀、銅など有価物を多く含むため、通常、基板ごと回収され、精錬などの手段により金、銀、銅などの原材料に再生される。
また液晶モジュール6の構成部材のうち、バックライトシャーシ7などの金属製の部材は、液晶表示装置1の解体時に分離回収され、その後磁力選別や渦電流選別により鉄、アルミなどに分別し、高温処理により再び鉄、アルミなどの原材料として再生される。
また、液晶モジュール6の構成部材のうち、環境負荷物質である水銀を含むバックライト9は、材料情報の表示がされていなくとも水銀を含むことは自明であるため、液晶表示装置1の解体時には適正に分離回収され、処理される。
このため、図1には、液晶モジュール6の構成部材のうち、たとえばバックライトシャーシ7にラベル16が貼付され、このラベル16に液晶モジュール6の構成部材の材料情報が表示されてなる例を示している。ここで、図2は、図1に示した液晶表示装置1のラベル16を拡大して示す図である。図2には、ラベル16に液晶モジュール6を構成する光学系の部材である光学板13、プリズム板12、拡散板11、導光板10、反射板8、液晶パネルガラス14の材料情報が纏めて表示されてなる例が示されている。このように本発明の液晶表示装置では、液晶モジュールの構成部材の少なくとも1つに関する材料情報が纏めて表示されていることが好ましい。
図2に示す例では、光学板13にはPC(ポリカーボネート)、プリズム板12、拡散板11および反射板8にはPET(ポリエチレンテレフタレート)、導光板10にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)、液晶パネルガラス14には△△製○○○が使用されていることが一目瞭然であるように示される。このように構成部材に材料情報が表示された液晶モジュールを備える本発明の液晶表示装置によれば、リサイクルプラントでの解体時に、誰でも短時間で、しかも確実に光学系部材を含む液晶モジュールを材料ごとに判別し、分離回収することが可能となる。
ここで、本発明における液晶モジュールの構成部材に表示される材料情報は、樹脂材料については材料表示のみで殆ど無理なくマテリアルリサイクル可能である。しかしながら、液晶パネルガラス14の場合には、ガラスメーカ、品番などにより異なる添加元素(消泡剤として添加された砒素、アンチモン)を含み、外観上判別が困難であるため、図2に示す例のように、メーカ名、品番を表示しておき、メーカ、品番ごとに回収するようにすることが好ましい。メーカ、品番ごとに回収された液晶パネルガラス14は、破砕され、またはパネル形状のままガラスメーカに搬送され、1000℃以上の溶解炉で再溶解・再生される。
また、図2に示す例のようにラベル16自体の材料情報についても表示することが好ましい(図2に示す例では、ポリスチロール製であることを示す「>PS<」の表示がなされている)。このようにラベル16自体の材料情報も表示されていることで、ラベル16についてもリサイクル可能となる。
ラベル16は、前キャビネット4、後キャビネット2またはスタンド3の一部に貼付されていてもよいが、図1に示す例のように金属製のバックライトシャーシ7に貼付されてなることが特に好ましい。バックライトシャーシ7は、金属製の部材が殆どであり、バックライトシャーシ7を構成する金属をリサイクルする際には、1000℃近傍の温度で金属を再溶解する。このため、バックライトシャーシ7にラベル16を貼付しておくことで、ラベル16およびその粘着物は上記再溶解の際に燃焼消失することになるため、ラベル16をきれいに剥がす作業が不要となる。これに対し、上述した前キャビネット4、後キャビネット2、スタンド3といったプラスチック製の部材の表面にラベル16を貼付すると、ラベル16およびその粘着物を完全に剥がすのに非常に手間がかかる。また、これらのプラスチック製の部材の場合、ラベル16およびその粘着物といった異種材料は、完全に取り除かないと、リサイクル時にプラスチック中にごみの形で混入することになり、クラックなどの起点になりやすい。さらに、後キャビネット2などにラベル16を貼付すると、後キャビネット2を分解した時点で、液晶モジュール6と分離されてしまうため、液晶モジュール解体の材料判別に時間がかかる虞もある。
なお、図1および図2には、液晶モジュール6を構成する部材への材料情報の表示の一例として、バックライトシャーシ7にラベル16を貼付する例を示しているが、材料情報を表示する形態としては勿論これに限定されるものではない。図3〜図6は、本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例をそれぞれ模式的に示す図である。図3〜図6にぞれぞれ示す例は、バックライトシャーシ7に材料情報を提示している点は図1に示した例と同様であるが、それぞれ、バーコード21として材料情報を纏めて表示した例(図3)、印刷22として材料情報を纏めて表示した例(図4)、刻印23として材料情報を纏めて表示した例(図5)、ICタグ24として材料情報を纏めて表示した例を示している。バーコード21にて材料情報を表示する場合(図3)には、バーコードリーダーで使用材料の情報を読み取り、印刷22または刻印23にて材料情報を表示する場合(図4、図5)には、目視にて使用材料の情報を確認し、また、ICタグ24にて材料情報を表示する場合(図6)には、読み取り機にて使用材料の情報を読み取るようにすればよい。
本発明の液晶表示装置はまた、上記材料情報は、液晶モジュールの画像を形成する領域(画像形成領域)外に表示されていることが好ましい。たとえば、図1、図3〜図6に示した例ではそれぞれ、液晶表示装置1のパネル側からみてバックライトシャーシ7の裏面右下の隅の部分に材料情報を纏めて表示している。このように材料情報を表示した場合、液晶表示装置1が組み立てられた状態では、当該材料情報の表示は液晶モジュール前カバー15により隠される部分でありしかも液晶モジュール6の画像形成領域外となる。これによって、液晶表示装置1に画像を形成する際には目障りにならず、また、乱反射などの光学的に悪影響が及ぼされる虞がない。
また、本発明の液晶表示装置は、材料情報が液晶モジュールの定位置に表示されていることが好ましい。たとえば、図1、図3〜図6に示した例のように、液晶表示装置1のパネル側からみてバックライトシャーシ7の裏面右側の隅の部分に材料情報を表示するという規則を予め決めておけば、液晶表示装置1を解体した部材ごとに分別回収する際に、材料情報を探す無駄な手間が省け、迅速かつ確実に分別回収が行えることとなる。
本発明の液晶表示装置では、液晶モジュールの構成部材ごとに材料情報が表示されていても勿論よい。図7にはたとえば、光学系の部材の1つである拡散板11に材料情報を表示した例を示している。図7には、液晶表示装置1のパネル側からみて拡散板11の表側右下の隅部分に、当該拡散板11がPET(ポリエチレンテレフタレート)製である旨が印刷26により表示されてなる例を示している。拡散板11に印刷26にて材料情報を表示する場合、たとえばシルク印刷により表示する方法が例示される。なお、上述してきたように、ラベル、バーコード、刻印、ICタグなどを用いて拡散板11に材料情報を表示するようにしても勿論よい。なお、図7には光学系部材の1つとして拡散板11を例示しているに過ぎず、この場合には、他の光学系の部材にそれぞれ適宜の方法にて材料情報が表示される。このように、液晶モジュールの構成部材ごとに材料情報が表示されてなる場合には、液晶表示装置を解体する際に、誰でも構成部材ごとに材料情報を確実かつ短時間で把握することができ、効率的な分別回収を行うことでクローズドマテリアルリサイクルを実現できることとなる。
本発明の好ましい一例の液晶表示装置1を模式的に示す分解斜視図である。 図1の液晶表示装置1のラベル16を拡大して示す図である。 本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例を模式的に示す図である。 本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例を模式的に示す図である。 本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例を模式的に示す図である。 本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例を模式的に示す図である。 本発明の液晶表示装置における材料情報の表示の例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 液晶表示装置、2 後キャビネット、3 スタンド、4 前キャビネット、5 制御基板、6 液晶モジュール、7 バックライトシャーシ、8 反射板、9 バックライト、10 導光板、11 拡散板、12 プリズム板、13 光学板、14 液晶パネルガラス、15 液晶モジュール前カバー、16 ラベル、21 バーコード、22 印刷、23 刻印、24 ICタグ、26 印刷。

Claims (5)

  1. 構成部材に材料情報が表示された液晶モジュールを備える、液晶表示装置。
  2. 液晶モジュールの構成部材の少なくとも1つに関する材料情報が纏めて表示されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 液晶モジュールの構成部材ごとに材料情報が表示されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記材料情報は、液晶モジュールの画像形成領域外に表示されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 前記材料情報は、液晶モジュールの定位置に表示されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010023304A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Sony Corp 光学素子のリサイクル方法、光学素子の再利用方法、光学素子の分別方法、および光学素子包括体の再利用方法、並びに光学素子包括体、照明装置および表示装置
JP2017131503A (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 株式会社藤商事 遊技機

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