JP2009276469A - 廃液晶表示装置の解体方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有害物質である水銀を含むバックライトを安全に回収し、かつ、素材ごとに容易に回収でき、工具取替えの手間を少なくできる廃液晶表示装置の解体方法を提供する。
【解決手段】廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含む廃液晶表示装置の解体方法。
【選択図】図1
【解決手段】廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含む廃液晶表示装置の解体方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、廃液晶表示装置を解体する方法に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(エアコン)、テレビジョン受信機(テレビ)、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどの家電製品、パーソナルコンピュータ(パソコン)、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。その結果、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。
加えて、社会における生産・消費活動全般について一般廃棄物や産業廃棄物が増加し、不法投棄や埋立地逼迫などの地球環境問題が注目を集め、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済システムから資源循環型経済システムへの転換が社会的に重要な課題となってきている。
上記のような状況を受け、2001年4月より家電リサイクル法が施行された。ここで、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目(以下、「家電4品目」と略記する)のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。
これら家電4品目においては、関係者の鋭意努力のもと、法律施行当初に比べリサイクルが格段に進んでいる。現在、家電4品目に使用されている鉄、銅、アルミなどの金属はもとより、プラスチックについてもリサイクルが拡大しつつある。また、テレビにおいては、ブラウン管表示装置のブラウン管ガラスを切断して電子銃や蛍光体を除去した後、ガラスカレットとして元のブラウン管用ガラスに再生使用するリサイクル技術が既に実用化されている。
家電製品に含まれる金属、プラスチックおよびガラスなどの素材のリサイクルに際しては、まず、様々な部品・材料から構成されている廃家電品を手解体などで解体し、部品・部材ごとに回収し、更に素材ごとに分別した後、元の素材として再生利用する方法が一般的である。
たとえば、廃ブラウン管テレビの場合には、主に、(1)後キャビネットの取り外し工程、(2)ワイヤーハーネスの取り外し工程、(3)制御基板の取り外し工程、(4)前キャビネットの取り外し工程、(5)電子銃の取り外し工程、(6)ブラウン管前後のガラスの分離工程、(7)ブラウン管ガラスの粉砕工程、という一連の工程により、手解体されている。回収された部品・部材は素材ごとに分別され、それぞれ適した方法で元の素材へ再生される。たとえば、キャビネット用プラスチック、ワイヤーハーネスおよび制御基板に含まれる金属、ブラウン管ガラスなどが再生利用されている。
ところで、近年、表示部品として液晶パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELパネル、電解放出型ディスプレイパネルなどの薄型パネルのユニット(薄型パネルユニット)を搭載した薄型テレビの需要が、省電力、省スペース、軽量かつデジタル放送の受像に適するといった特性から、近年の地球環境問題への関心の高まり、ならびにテレビ放送のデジタル化と相俟って、急激に増加している。特に、大型の薄型パネルユニットを搭載した大画面薄型テレビの需要が劇的に増加している。これに伴い、薄型テレビの廃棄量も今後急激に増加していくことが予想され、リサイクル活動などの環境活動において、リサイクル性向上などの要求が高くなってきている。
ところが、薄型テレビは比較的新しい製品であること、また、現状は比較的廃棄物の量が少ないこともあり、上述したブラウン管テレビのような適切なリサイクルは実用化されていないため、廃棄された薄型テレビは廃棄物の処理施設で破砕されて、シュレッダーダストなどとともに埋立処理あるいは焼却処理されているのが現状である。
加えて液晶パネルやプラズマディスプレイパネルなどを搭載した薄型テレビにおいては、近い将来、家電リサイクル法の適用品目として追加される動きもある。このような背景から、薄型テレビのリサイクル技術の開発は急務となっている。
資源を有効利用するという観点から、素材を再生利用するためには、上述のように、薄型テレビを部品・材料ごとに分離解体する方法が必要とされている。加えて、ブラウン管テレビには搭載されていなかった部品である薄型パネルユニットの適切なリサイクル方法が望まれている。
薄型パネルのリサイクルにおいて考慮すべき点は、ガラス、金属、有機物などの材料の再生である。薄型パネルの基材は、主にガラス基板が用いられている。ガラスはリサイクル率向上の観点からも再資源化が望ましく、再度同一製品のガラス原料として再生するなど高品位なリサイクルを行うことがより望ましい。また、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネルなどのガラス基板上には、透明導電膜としてITO(Indium Tin Oxide)などのインジウム化合物が使用されている場合が多い。インジウムは希少金属であり、昨今の薄型パネル市場拡大も影響し価格が高騰してきており、回収、リサイクルが模索されている。薄型パネルの電極材料には、アルミニウム、タンタル、チタン、銀などの金属が使用されており、これらについても資源有効利用の観点から、回収して再生利用することが望ましい。また、薄型パネルの中で最も普及している液晶パネルの2枚のガラス基板間に封入された液晶は非常に高価な材料であり、再利用する声がある。加えて、液晶はその毒性が問題にならないほど小さいことが分かってはいるが、自然には非常に分解しにくい材料であるため、高収率で回収し、環境中への拡散をできるだけ少なくすることが望ましい。
上述の観点から、液晶パネル中のガラス、インジウムおよび液晶の回収、リサイクルは非常に意義深いものであるが課題も多い。たとえばガラスの同一材料への再生においては、ガラス基板上に形成された電極材料や有機物薄膜、また、ガラス基板間に封入された液晶材料など、ガラス以外の成分は完全に除去する必要がある。特に、ガラス基板に直接付着している電極材料は、ガラスとの接着力が強固であり、かつ、液晶パネルとしての信頼性の観点から、タンタル、チタン、銀などの耐腐食性の高い金属を使用している場合もあるため、酸溶解などの手段により除去するのは容易ではない。一方、インジウムについては回収方法が種々検討されてきているが、液晶パネルからのインジウム回収は経済性が伴わず、製造工程で発生する使用済みターゲットや装置、冶具に付着したITO残渣を回収するに留まっている。また薄型パネルに使用されている液晶の量は微量であるため、少ない労力とエネルギーで液晶を高純度で劣化を伴わずに回収し再利用することが好ましい。
また、非発光型の液晶パネルを用いた液晶表示装置はバックライト光源として、水銀を含んだ蛍光管を使用している。水銀は、人体に有毒な物質であり、リサイクルの際も蛍光管の破損による大気中への漏洩などがないよう適切に回収・処理することが望ましい。
液晶表示装置の解体を容易にする方法として、たとえば特開2004−342550号公報(特許文献1)には、バックライト(蛍光灯)、インバータ基板、ランプ支持枠などをユニット化し、容易に組立、解体可能なバックライト構造が開示されている。
また、特開2001−305502号公報(特許文献2)には、液晶表示装置のパネルに用いられる液晶、金属材料およびパネルガラスのリサイクルの方法として、液晶パネルを切断して液晶を回収した後、パネルガラスを破砕し、非鉄精錬の珪石代替材料として利用する方法が開示されている。しかしながら、特許文献2には、液晶パネルをリサイクルするための液晶テレビの解体方法および解体装置などについては記載されていない。
また、特開2004−313850号公報(特許文献3)には、液晶表示装置の処理方法として、パネルの周縁を切断し、2枚の基板に分離した後、ガラス表面を電着ホイールで切削してガラスを再利用する方法が開示されている。しかしながら、特許文献3には、液晶表示装置をリサイクルするための液晶テレビの解体方法および解体装置などについては記載されていない。
さらに、特開平6−168253号公報(特許文献4)には、液晶表示装置の一部に解体方法や使用材料情報をバーコードで表示して、リサイクルプラントで解体される際に、解体ライン入口でバーコードなどを読み取り、解体作業を展開する方法およびシステムが開示されている。しかしながら、特許文献4には、具体的な解体方法、装置については記載されていない。
特開2004−342550号公報
特開2001−305502号公報
特開2004−313850号公報
特開平6−168253号公報
液晶表示装置は、省電力・省資源に貢献でき、デジタル放送の受像に適したテレビ受像機であるので、地球環境問題への注目が高まり、テレビ放送のデジタル化に伴って、急激に生産量が増大するとともに、その表示面積も大型化することが予測され、これに伴って、今後、廃棄される液晶表示装置も、数・量ともに急激に増大すると予想される。
液晶表示装置は、プラスチックの他に、ガラス、液晶材料、希少金属であるインジウムなどの金属といった部品・材料から構成されている。液晶表示装置を適切に解体し、部品・材料ごとに回収した後、部品・材料を素材ごとに分別することにより元の素材へ再生利用し、資源の有効利用を図ることが可能である。
現在、液晶表示装置のリサイクルのための適切な解体方法が確立されておらず、ブラウン管テレビその他の家電製品や部品と比較して技術確立などが遅れているのが実情である。したがって、今後、廃棄される液晶表示装置の増加に備えたリサイクルのための解体方法の確立が早急に要求される。
さらに、液晶表示装置においては、20インチ以上の液晶表示装置と20インチ未満の液晶表示装置とでは、バックライトの形状・位置や使用部材が異なることから、解体・回収に使用する工具・仕分け方法が異なり、工具の取替え・材料の適正な仕分けなどに手間がかかることが予想される。
さらに、バックライトを有する液晶表示装置は、有害物質である水銀を使用しているため、解体に際しては、水銀の大気中への漏洩を防止し、安全に処理することが望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、有害物質である水銀を含むバックライトを安全に回収し、かつ素材ごとに回収することが容易で、工具取替えの手間を少なくできる廃液晶表示装置の解体方法を提供することである。
本発明の廃液晶表示装置の解体方法は、廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含むことを特徴とする。
本発明はまた、廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含み、それぞれの解体ラインが、スタンド・キャビネットを分離する工程と、制御基板を取外す工程と、液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する工程と、バックライトシャーシ組品を解体する工程と、液晶パネルユニットを解体する工程とを含む廃液晶表示装置の解体方法についても提供する。
本発明の廃液晶表示装置の解体方法において、バックライトシャーシ組品を解体する工程および液晶パネルユニットを解体する工程を2つの解体ラインで行うことが好ましい。
本発明によれば、廃液晶表示装置を大型・小型別に解体することにより、解体工具(ドライバービット、ボックスレンチなど)の取替え回数を少なくすることができる。また本発明によれば、大型、小型の廃液晶表示装置の構成部品の違いに即して、構成部材を的確に素材ごとに回収でき、材料の混在可能性を低減することができる。さらに、本発明によれば、廃液晶表示装置に含有される有害物質である水銀を含むバックライトを安全に処理することができ、水銀による解体作業者の被害を低く抑えることができる。
図1は、本発明の廃液晶表示装置の解体方法の好ましい一例を示すフローチャートである。本発明の廃液晶表示装置の解体方法は、廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程(図1に示す例では、廃液晶表示装置の大きさ判別により分別後、解体ラインに移載する工程(ステップS2))を含むことを特徴とする。このような工程を含む本発明の廃液晶表示装置の解体方法によれば、液晶表示装置を大型・小型のサイズ別に分別して、それぞれの大きさの液晶表示装置の部品・材料毎に取り出し、解体するという手順を採ることで、効率的な廃液晶表示装置の解体が可能となり、リサイクルプラントでの廃液晶表示装置の解体に特に有効な廃液晶表示装置の解体方法を提供することができる。
本発明はまた、上述した廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程(図1に示す例ではステップS2)に加え、それぞれの解体ラインが、スタンド・キャビネットを分離する工程(図1に示す例では、スタンド・後キャビネットの取り外し工程(ステップS3)および前キャビネットと液晶モジュールに分離する工程(ステップS6))と、制御基板を取外す工程(図1に示す例では、ワイヤーハーネス・制御基板の取外し工程(ステップS5))と、液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する工程(図1に示す例ではステップS7)と、バックライトシャーシ組品を解体する工程と、液晶パネルユニットを解体する工程(図1に示す例ではステップS8)とを含むことを特徴とする廃液晶表示装置の解体方法についても提供する。このように、それぞれの解体ラインが上述した各工程を含むことで、大型、小型液晶テレビのそれぞれ外側の部品から一つ一つ部品ごとに、液晶表示装置を解体して部品を回収でき、さらに回収材料の分別も確実に行えるというような利点がある。
なお、図1には、廃液晶表示装置の大きさ判別により分別後、解体ラインに移載する工程(ステップS2)の前に、廃液晶表示装置を大きさ判別できる位置(たとえば、廃液晶テレビの製品情報を書き込んだバーコードなどの情報を読み取り、判別し得る位置)まで廃液晶表示装置を搬入する工程(ステップS1)を含み、また、スタンド・後キャビネットの取り外し工程(ステップS3)とワイヤーハーネス・制御基板の取外し工程(ステップS5)との間に、除塵工程(ステップS4)をさらに含む例が示されている。廃液晶表示装置を大きさ判別できる位置まで廃液晶表示装置を搬入する工程(ステップS1)をさらに含むことで、液晶テレビの大きさ判別を間違える可能性を少なくできるというような利点があり、また、除塵工程(ステップS4)をさらに含むことで、解体作業を清浄な雰囲気中で行え、作業員の健康に配慮できるといった利点がある。
上述した各工程の具体的な説明に先立ち、本発明の廃液晶表示装置の解体方法に供される液晶表示装置の典型的な構造について説明する。図2(a),(b)は、本発明に供される典型的な液晶表示装置である液晶テレビの構造を模式的に示す分解斜視図である。液晶テレビの構造は、一般に、図2(a)に示すような20インチ以上の大型の液晶テレビの場合と、図2(b)に示すような20インチ未満の小型の液晶テレビとの大きく2つに分類される。
20インチ以上の大型の液晶テレビの場合、図2(a)に示すように、後キャビネット1、スタンド2、前キャビネット3、ならびに、後キャビネット1と前キャビネット3との間に配置された制御基板4および液晶モジュール5を基本的に備える。このうち、液晶モジュール5は、バックライトシャーシ6、反射シート7(PETが主)、バックライトクリップ8、バックライト(蛍光灯)9、光学系シート10(プリズムシート、拡散シートなどから構成:PET、PCが主)、液晶パネルユニット11(液晶ドライバー基板11a、プラスチックケース11b、ベゼル11cおよびパネルガラス11dから構成)から構成されている。液晶材料や透明電極などは2枚のパネルガラス11dの間に封入されている。
一方、20インチ未満の小型の液晶テレビの場合、図2(b)に示すように、後キャビネット1、スタンド2、前キャビネット3、ならびに、後キャビネット1と前キャビネット3との間に配置された制御基板4および液晶モジュール5を基本的に備える。このうち、液晶モジュール5は、バックライトシャーシ6、反射シート7(PETが主)、反射シートカバー7a、バックライト(蛍光灯)9、光学系シート10(プリズムシート、拡散シートなどから構成:PETが主)、液晶パネルユニット11、反射ミラー12、導光板13(PMMAが主)から構成されている。
大型液晶テレビと小型液晶テレビとの大きな違いとしては、(1)バックライトの形状が直線タイプ(大型液晶テレビ)とL字タイプ(小型液晶テレビ)、(2)光学シートの枚数、素材が異なる場合が多い、(3)小型液晶モジュール締結用ねじはねじ頭が#0のものを使用、大型液晶モジュール締結用ねじはねじ頭が#2のものを使用、スタンド締結部品は小型が13mm、大型が17mm、19mmのナットを使用、などの項目が挙げられる。
以下、図2に示した例の大型の液晶テレビ、小型の液晶テレビについて、図1に示した手順で解体する場合を例に挙げて、詳細に説明する。
〔1〕解体ラインへ搬入する工程
まず、廃液晶表示装置(具体的には廃液晶テレビ)を解体ラインへ搬入する(ステップS1)。ここで、図3は、本発明の廃液晶表示装置の解体方法に好適に用いられ得る解体装置を模式的に示す図であり、図4は、図3に示す解体装置のうち、解体ラインへ搬入する工程に好適に用いられ得る移載装置41を模式的に示す図である。廃液晶テレビ20は、図3、4に示す例のように、通常、コンテナ30に収納された状態で供され、吸盤や爪などによる保持手段をもつ移載装置41を用いて、コンテナ30から取り出され、搬入ストッカ42上のパレット45上に載せられ、搬入される。この際、廃液晶テレビ20は、画像表示面(ディスプレイ)を下方に配置して、パレット45上に載置されるのが望ましい。さらにパレット45は、弾性を有する材料で形成された表面を有するものを用いると、廃液晶テレビ20を載置した際の衝撃をパレット45の表面で吸収し、液晶パネルユニット11の破損を防ぐことができるため、好ましい。
まず、廃液晶表示装置(具体的には廃液晶テレビ)を解体ラインへ搬入する(ステップS1)。ここで、図3は、本発明の廃液晶表示装置の解体方法に好適に用いられ得る解体装置を模式的に示す図であり、図4は、図3に示す解体装置のうち、解体ラインへ搬入する工程に好適に用いられ得る移載装置41を模式的に示す図である。廃液晶テレビ20は、図3、4に示す例のように、通常、コンテナ30に収納された状態で供され、吸盤や爪などによる保持手段をもつ移載装置41を用いて、コンテナ30から取り出され、搬入ストッカ42上のパレット45上に載せられ、搬入される。この際、廃液晶テレビ20は、画像表示面(ディスプレイ)を下方に配置して、パレット45上に載置されるのが望ましい。さらにパレット45は、弾性を有する材料で形成された表面を有するものを用いると、廃液晶テレビ20を載置した際の衝撃をパレット45の表面で吸収し、液晶パネルユニット11の破損を防ぐことができるため、好ましい。
廃液晶テレビ20は、廃液晶表示装置を大きさ判別できる位置にまで搬入される。具体的には、廃液晶テレビ20には、製品情報を書き込んだバーコードなどの情報を含む標識(ラベル)が予め施されており、この標識の情報を読み取り、判別し得る読取装置44により判別可能な位置にまで廃液晶テレビ20を移動させる。ここで、廃液晶テレビ20に予め施す標識としてはリサイクル券が好適であり、また、読取装置44としてはバーコードリーダーなどの従来公知の読取装置が好適である。
〔2〕廃液晶表示装置の大きさ判別により分別後、解体ラインに移載する工程
次に、読取装置44により製品情報を書き込んだラベルなどを読み取り、大きさを判別した後の廃液晶テレビ20は、移載装置41により、読取データに基づいてパレットごと大型液晶テレビ・小型液晶テレビに分別され、それぞれの解体ラインに分けて移載される(ステップS2)。本発明の廃液晶表示装置の解体方法において、当該工程以降の工程は、図3に示す例のように、大型液晶テレビ、小型液晶テレビの各搬送手段43上に、解体する液晶テレビをそれぞれ分別して載置した状態で、搬送しながら行うことが好ましい。搬送手段43としては、たとえば、ローラコンベアまたはベルトコンベアを用いることができる。コンベアのローラおよびベルトは弾性のある材質を用いることが望ましい。
次に、読取装置44により製品情報を書き込んだラベルなどを読み取り、大きさを判別した後の廃液晶テレビ20は、移載装置41により、読取データに基づいてパレットごと大型液晶テレビ・小型液晶テレビに分別され、それぞれの解体ラインに分けて移載される(ステップS2)。本発明の廃液晶表示装置の解体方法において、当該工程以降の工程は、図3に示す例のように、大型液晶テレビ、小型液晶テレビの各搬送手段43上に、解体する液晶テレビをそれぞれ分別して載置した状態で、搬送しながら行うことが好ましい。搬送手段43としては、たとえば、ローラコンベアまたはベルトコンベアを用いることができる。コンベアのローラおよびベルトは弾性のある材質を用いることが望ましい。
なお、読取装置44で判読、仕分け、データ取り込みされた廃液晶テレビ20の製品情報は、解体に供される液晶テレビの解体情報として、パーソナルコンピュータに転送される。パーソナルコンピュータには、読取装置44から転送された情報に基づいて、液晶テレビの再商品化率などのデータ処理を行うことが可能なプログラムが格納されている。このような処理を施すことで、再資源化処理されるまでの液晶テレビのリサイクルトレースが確認できるとともに、再商品化率などのデータ処理が確実に行える。
〔3〕スタンド・後キャビネットの取り外し工程
廃液晶テレビがスタンド(図2に示す例ではスタンド2)を備える場合には、このスタンドを取り外す(ステップS3)。スタンドの取り外しは、搬送手段43上で行ってもよいし、また、図3に示す例のように、廃液晶テレビ20を搬送手段43から作業台に移載し、作業台上でスタンド・後キャビ取り外し装置48により解体するようにしてもよい。
いずれの場合も、廃液晶テレビ20はパレット45に載置した状態でスタンドの取り外し作業を行うことが好ましい。
廃液晶テレビがスタンド(図2に示す例ではスタンド2)を備える場合には、このスタンドを取り外す(ステップS3)。スタンドの取り外しは、搬送手段43上で行ってもよいし、また、図3に示す例のように、廃液晶テレビ20を搬送手段43から作業台に移載し、作業台上でスタンド・後キャビ取り外し装置48により解体するようにしてもよい。
いずれの場合も、廃液晶テレビ20はパレット45に載置した状態でスタンドの取り外し作業を行うことが好ましい。
スタンドの取り外し方法としては、具体的には、廃液晶テレビ20の本体とスタンドとを締結しているねじを電動ドライバーなどで外して、スタンドを取り外す。このようにして、まず、廃液晶テレビ20のスタンドが回収される。回収されたスタンドからは、金属およびプラスチックなどを再生し利用することができる。なお、スタンドを備えていない廃液晶テレビを本発明の解体方法に供する場合には、当該工程は省略できる。
ここで、スタンド締結用ねじとして大型の場合は、多くは17mm、19mmのナットを採用しており、また小型の場合は、多くは13mmのナットを採用しているため、図3に示す例のように、大型の液晶テレビについては大型液晶テレビ解体ラインA、小型の液晶テレビについては小型液晶テレビ解体ラインBとそれぞれ別の解体ラインに流すことにより、工具の取替え時間を10秒間程度短くする事ができる。
次に、廃液晶テレビ20の本体から、後キャビネット(図2に示す例では後キャビネット1)を取り外す。後キャビネットの取り外しは、搬送手段43上で行ってもよいし、また、廃液晶テレビ20の本体を搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。また、スタンドの取り外しと連続して、廃液晶テレビを移動させずに、後キャビネットの取り外しを行うこともできる。いずれの場合も、廃液晶テレビ20の本体をパレット45に載置した状態で、後キャビネットの取り外し作業を行うことが好ましい。
廃液晶テレビのガラスの破損を防止するため、この廃液晶テレビ20から後キャビネットを取り外す工程は、液晶テレビの画像表示面を下方に配置した状態で行うことが、好ましい。後キャビネットの取り外し方法としては、具体的には、廃液晶テレビの本体の後キャビネットと前キャビネットとを留めているねじ、スナップフィットなどを手作業で外して、後キャビネットを取り外す方法が挙げられる。このようにして後キャビネットが回収される。回収された後キャビネットは、素材ごとに分別され、元の素材へと再生利用される。また、大型液晶テレビでは多くはねじによる締結、小型液晶テレビでは一部スナップフィットによる締結があるため、上述したように大型、小型に分けて解体ラインを設け、それぞれのラインで解体作業を行うことにより、解体作業の混乱を少なくできる。
〔4〕除塵工程
次に、後キャビネットが取り外され、内部がむき出しになった状態の廃液晶テレビから内部に蓄積した、埃、塵などを除去する(ステップS4)。除塵作業は、廃液晶テレビ20をパレット45上に載置した状態で行うことが好ましい。ここで、図5は、図3に示した解体装置のうち、除塵工程に好適に用いられ得る装置を模式的に示す図である。除塵作業は、たとえば図5に示すように、フレキシブルホースを備えるエアブロー装置46を用いて塵を吹き飛ばす方法により好適に行うことができる。また、吸引装置などを用いて塵を吸引することにより、液晶テレビの本体から埃、塵などを除去するようにしてもよい。除塵作業は、図5に示す例のように、排気装置47の下で行い、埃、塵の拡散を防止することが好ましい。このような除塵工程を行うことで、解体に従事する作業者の塵肺などの健康被害を防ぐことが可能となる。
次に、後キャビネットが取り外され、内部がむき出しになった状態の廃液晶テレビから内部に蓄積した、埃、塵などを除去する(ステップS4)。除塵作業は、廃液晶テレビ20をパレット45上に載置した状態で行うことが好ましい。ここで、図5は、図3に示した解体装置のうち、除塵工程に好適に用いられ得る装置を模式的に示す図である。除塵作業は、たとえば図5に示すように、フレキシブルホースを備えるエアブロー装置46を用いて塵を吹き飛ばす方法により好適に行うことができる。また、吸引装置などを用いて塵を吸引することにより、液晶テレビの本体から埃、塵などを除去するようにしてもよい。除塵作業は、図5に示す例のように、排気装置47の下で行い、埃、塵の拡散を防止することが好ましい。このような除塵工程を行うことで、解体に従事する作業者の塵肺などの健康被害を防ぐことが可能となる。
〔5〕ワイヤーハーネス・基板を取り外す工程
次に、ワイヤーハーネスと基板を取り外す(ステップS5)。ワイヤーハーネスと基板の取り外しは、搬送手段43上で行ってもよいし、また、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、図3に示す例のように、制御基板取外し装置49により、廃液晶テレビ20の本体をパレット45上に載置した状態でワイヤーハーネス、基板を取り外すことが好ましい。ワイヤーハーネスの取り外し方法としては、具体的には、電極間を結んでいるコネクタを外す、あるいは、ワイヤーハーネスを切断することによって、ワイヤーハーネスを取り外す方法が挙げられる。このようにしてワイヤーハーネスが回収される。回収されたワイヤーハーネスは、適切な処理を施すことにより、銅などの金属を再生して利用することができる。なお、ワイヤーハーネスを付けた状態で制御基板を回収する場合には、当該工程は省略できる。
次に、ワイヤーハーネスと基板を取り外す(ステップS5)。ワイヤーハーネスと基板の取り外しは、搬送手段43上で行ってもよいし、また、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、図3に示す例のように、制御基板取外し装置49により、廃液晶テレビ20の本体をパレット45上に載置した状態でワイヤーハーネス、基板を取り外すことが好ましい。ワイヤーハーネスの取り外し方法としては、具体的には、電極間を結んでいるコネクタを外す、あるいは、ワイヤーハーネスを切断することによって、ワイヤーハーネスを取り外す方法が挙げられる。このようにしてワイヤーハーネスが回収される。回収されたワイヤーハーネスは、適切な処理を施すことにより、銅などの金属を再生して利用することができる。なお、ワイヤーハーネスを付けた状態で制御基板を回収する場合には、当該工程は省略できる。
当該工程では、次に、制御基板(図2に示す例では制御基板4)を取り外す。制御基板の取り外し方法としては、具体的には、制御基板を固定している締結部品を手作業で外し、制御基板を取り外す方法が挙げられる。たとえば、制御基板がねじにより固定されている場合には、電動ドライバーなどを用いて、手作業でねじを取り外し、制御基板を取り外すことができる。このようにして制御基板が回収される。回収された制御基板からは、銅などの金属を再生し利用することができる。
なお、当該工程では、上述したワイヤーハーネスの取り外しを省略して、ワイヤーハーネスが付いたままの状態で制御基板を回収するようにしてもよい。当該工程を経た後の廃液晶テレビは、前キャビネットと液晶パネルモジュールとから構成されることになる。
〔6〕前キャビネットと液晶パネルモジュールとを分離する工程
次に、前キャビネット(図2に示す例では前キャビネット3)と液晶モジュール(図2に示す例では液晶モジュール5)とを、分離する(ステップS6)。前キャビネットと液晶モジュールとの分離は、搬送手段43上で行ってもよいし、また、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、液晶テレビの本体はパレット45上に載置した状態で前キャビネットと液晶モジュールとの分離作業を行うことが好ましい。図3には、この前キャビネットと液晶モジュールとの分離作業を行うための分離装置50を用いて、前キャビネットと液晶モジュールとを分離する例を示している。
次に、前キャビネット(図2に示す例では前キャビネット3)と液晶モジュール(図2に示す例では液晶モジュール5)とを、分離する(ステップS6)。前キャビネットと液晶モジュールとの分離は、搬送手段43上で行ってもよいし、また、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、液晶テレビの本体はパレット45上に載置した状態で前キャビネットと液晶モジュールとの分離作業を行うことが好ましい。図3には、この前キャビネットと液晶モジュールとの分離作業を行うための分離装置50を用いて、前キャビネットと液晶モジュールとを分離する例を示している。
なお、この前キャビネットと液晶モジュールとの分離作業は、後述の液晶パネルユニットを解体する工程における処理を施せるよう廃液晶テレビのガラスの破損を防止するため、廃液晶テレビの画像表示面を下方に配置し、パレット上に載置した状態で行うことが好ましい。分離の方法としては、前キャビネットと液晶モジュールとを固定しているねじ、スナップフィットなどを手作業で外し、前キャビネットを取り外す方法が挙げられる。このようにして前キャビネットと液晶モジュールが回収される。前キャビネットは、素材ごとに分別し、元の素材へ再生利用することができる。液晶モジュールは、後述の解体工程で解体される。
〔7〕液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する工程
次に、上記ステップS6で前キャビネットから分離された液晶モジュール(図2に示す例では液晶モジュール5)を、バックライトシャーシ組品(図2に示す例では、バックライトシャーシ6、反射シート7、バックライトクリップ8、バックライト9および光学系シート10で構成)と液晶パネルユニット(図2に示す例では液晶パネルユニット11)とに分離する(ステップS7)。バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットの分離は、搬送手段43上で行ってもよいし、または、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、液晶テレビの本体をパレット45上に載置した状態で、バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとの分離作業を行うことが好ましい。図3には、液晶モジュール分解装置51を用いて、液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する例を示している。
次に、上記ステップS6で前キャビネットから分離された液晶モジュール(図2に示す例では液晶モジュール5)を、バックライトシャーシ組品(図2に示す例では、バックライトシャーシ6、反射シート7、バックライトクリップ8、バックライト9および光学系シート10で構成)と液晶パネルユニット(図2に示す例では液晶パネルユニット11)とに分離する(ステップS7)。バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットの分離は、搬送手段43上で行ってもよいし、または、搬送手段43から作業台に移載し、作業台上で行ってもよい。いずれの場合も、液晶テレビの本体をパレット45上に載置した状態で、バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとの分離作業を行うことが好ましい。図3には、液晶モジュール分解装置51を用いて、液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する例を示している。
なお、液晶モジュールは、液晶モジュールのスナップフィットやねじを手作業で外すことで、バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離することができる。このとき、同時に、液晶パネルユニットを覆っているベゼル、プラスチックを手作業で取り外す。なお、「バックライトシャーシ組品」とは、バックライト(蛍光灯)、バックライトシャーシなどから構成される部品の組み合わせを指し、バックライトおよびバックライトシャーシ以外の構成部品としては、たとえば図2に示す例では、上述したようにバックライトシャーシ6、反射シート7、バックライトクリップ8、バックライト9および光学系シート10を含む。このようにして、液晶パネルユニットが回収される。回収されたバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットは、それぞれ専用搬送手段により後工程へと搬送され、それぞれバックライトシャーシ組品解体ラインと液晶パネルユニット解体ラインで同時並行して解体される。
〔8〕バックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットを解体する工程
当該工程では、上記ステップS7で得られたバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットを解体する(ステップS8)。具体的には、バックライトシャーシ組品のねじ、クリップ、コネクタをドライバーやはさみなどで締結を外すことによってバックライト、反射シート、バックライトシャーシ、バックライトクリップを部品ごとに回収する。バックライトシャーシ組品を解体する工程は、バックライトシャーシ組品を搬送手段上に載置して、バックライトシャーシ組品解体ラインC上で搬送しながら一連の作業を行うことが好ましい。
当該工程では、上記ステップS7で得られたバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットを解体する(ステップS8)。具体的には、バックライトシャーシ組品のねじ、クリップ、コネクタをドライバーやはさみなどで締結を外すことによってバックライト、反射シート、バックライトシャーシ、バックライトクリップを部品ごとに回収する。バックライトシャーシ組品を解体する工程は、バックライトシャーシ組品を搬送手段上に載置して、バックライトシャーシ組品解体ラインC上で搬送しながら一連の作業を行うことが好ましい。
さらに、液晶テレビには、省エネ・高効率の観点から、通常、直径3mm程度の細いガラス管を有するバックライトが用いられている。その結果、バックライトは、液晶テレビの解体作業中に余分な力が加わった場合などに割れやすくなっていて、中に封入された水銀を解体に従事する作業者(解体作業者)が水銀を吸入する虞がある。水銀は、一度人体に取り込まれると、体外に排出されず、蓄積し、吐き気、下痢、不眠症、神経異常などの障害を起こすことが確認されている。このような事態を避けるために、バックライトの解体回収作業は図3に示すような換気装置52内にて行うのが望ましい。回収したバックライトはバックライト回収箱53に回収後、適正処理を行う。
バックライトシャーシ組品の解体と並行して、液晶パネルユニットの解体も行う。この解体は、組品のねじ、スナップフィットをドライバーなどで締結を外すことによって液晶ドライバー基板、プラスチックケース、ベゼル、パネルガラスなどに分解・回収する。液晶パネルユニットを解体する工程も、液晶パネルユニットを搬送手段上に載置して、液晶パネルユニット解体ラインD上で搬送しながら一連の作業を行うことが好ましい。ここで、液晶パネルユニットの締結用ねじは大型液晶テレビの場合、多くはドライバービット#2で解体でき、小型液晶テレビの場合、多くはドライバービット#0で解体できるため、解体ラインを大型液晶テレビ用と小型液晶テレビ用とで分けることにより、解体工具の取替えが要らず10秒程度解体時間を短縮することができる。
上述した本発明の解体方法は、図1のフローチャートに示した手順に限定されるものではなく、図1に示されたうち必須のステップ以外のステップが省略されていてもよいし、順序が一部入れ替わっていてもよいし、また、図1に示されていないステップが必要により付加されていてもよい。
このように本発明によれば、大型液晶テレビと小型液晶テレビとをそれぞれの大きさに対応した解体ラインで解体作業を行うようにするため、スタンド締結部品(具体例を挙げると、小型用13mm、大型用17mm、19mmナット)や液晶モジュール締結部品(具体例を挙げると、小型液晶モジュール用ねじは#0ねじ、大型液晶モジュール用ねじは#2ねじ採用)の違いによる、ビット交換が不要となる。また、解体ラインを大型液晶テレビ用と小型液晶テレビ用とに分けることにより、構成部品の違いによる回収の間違いも少なくできるという利点もある。
1 後キャビネット、2 スタンド、3 前キャビネット、4 制御基板、5 液晶モジュール、6 バックライトシャーシ、7 反射シート、8 バックライトクリップ、9 バックライト、10 光学系シート、11 液晶パネルユニット、12 反射ミラー、13 導光板、20 廃液晶テレビ、30 コンテナ、41 移載装置、42 搬入ストッカ、43 搬送手段、44 読取装置、45 パレット、46 エアブロー装置、47 排気装置、48 スタンド・後キャビ取外し装置、49 制御基板取外し装置、50 前キャビと液晶モジュール分離装置、51 液晶モジュール分解装置、52 排気装置、53 バックライト回収箱、54 パネルガラス回収箱。
Claims (3)
- 廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含む、廃液晶表示装置の解体方法。
- 廃液晶表示装置の製品情報に従い、大型液晶テレビと小型液晶テレビとを解体ラインに投入する前に仕分けし、それぞれの大きさに対応した解体ラインに投入する工程を含み、
それぞれの解体ラインが、スタンド・キャビネットを分離する工程と、制御基板を取外す工程と、液晶モジュールをバックライトシャーシ組品と液晶パネルユニットとに分離する工程と、バックライトシャーシ組品を解体する工程と、液晶パネルユニットを解体する工程とを含む、廃液晶表示装置の解体方法。 - バックライトシャーシ組品を解体する工程および液晶パネルユニットを解体する工程を2つの解体ラインで行う、請求項1または2に記載の廃液晶表示装置の解体方法。
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- 2008-05-13 JP JP2008126288A patent/JP2009276469A/ja not_active Withdrawn
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