JP4953254B2 - Led搭載製品の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光ダイオード(LED)を搭載した製品に含まれる資源の有効利用に特に有効な処理方法に関する。
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)は、おもに中小型液晶ディスプレイのバックライト光源として、携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、一部の液晶テレビなどに使用されている。今後、LEDの発光効率の向上や演色性の改善などによる光源としての性能向上により、従来の白熱灯や蛍光灯の置き換えが進み一般照明器具用光源として急速に普及するものと予測されている。また、省エネ性など低環境負荷性能により、政策レベルでの後押しがあり、LEDを光源として用いた照明器具の普及が加速されると予測される。
ところで、LEDの主な用途のひとつである、液晶テレビ、液晶モニタを含む液晶表示装置の需要が、省電力、省スペース、軽量かつデジタル放送の受像に適するといった特性から、近年の地球環境問題への関心の高まり、ならびにテレビ放送のデジタル化と相俟って、急激に増加している。特に、大型の液晶パネルを搭載した大画面液晶テレビや、インフォメーションディスプレイやコンピュータ向けの液晶モニタの需要が劇的に増加している。液晶テレビ、液晶モニタなどの液晶表示装置は、自ら光を発光しない非発光型であり、光源として、LEDを使用したものや冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorecent Lamp)を使用したものがあり、従来はCCFLを使用したものがほとんどであったが、液晶表示装置の薄型化への要望や色再現性の向上への要望からLEDを使用したバックライトは今後急激に増加すると予想されている。
上記のように、LEDを使用した照明器具および液晶表示装置の急激な普及に伴い、それらの廃棄量も今後急激に増加していくことが予想され、環境との共存が期待される循環型社会の形成の中、LEDを搭載した照明器具ならびに液晶表示装置をリサイクルし、資源を有効に利用することが望まれている。とくに、LEDは化合物半導体であるGaAs(ガリウムヒ素)、GaP(ガリウムリン)、GaN(ガリウムナイトライド)などを主成分とする発光材料を使用している。このうち、ガリウムは希少金属である。また、端子材料として銅を使用しているものがある。さらに、LEDパッケージには、ワイヤボンド材料として貴金属であり高価な金が使用されているものがある。したがって、LEDを搭載した製品(LED搭載製品)を効率的に処理し、ガリウム、銅および金などの金属資源を回収することが望まれている。
照明器具のリサイクル方法として、蛍光管を取り外し、蛍光管を破砕した後、蛍光管ガラスから水銀を除去、回収したガラスはガラスウールや蛍光管用ガラスへとリサイクルする方法が一部で実施されている。
また、特開平6−168253号公報(特許文献1)には、液晶テレビ製品の一部に処理方法や使用材料情報をバーコードで表示して、リサイクルプラントで解体される際に、解体ライン入口でバーコードなどを読み取り、解体作業を展開する方法およびシステムが開示されている。
特開2000−44237号公報(特許文献2)には、LEDを製造する際に排出されるGaPを主成分とする半導体スクラップの処理方法として、スクラップを真空加熱し、ガリウムとリンに分解し、ガリウムを回収する方法が開示されている。
また、特開2001−115289号公報(特許文献3)には、GaPを主成分とする半導体スクラップの処理方法として、スクラップを水酸化ナトリウムと水酸化カリウムからなる共晶塩とともに加熱溶融しスクラップを完全に分解させ、電解採取によりガリウムを回収する方法が開示されている。
特開平6−168253号公報 特開2000−44237号公報 特開2001−115289号公報
LED照明器具およびLEDバックライトを搭載した液晶表示装置は、地球環境問題への注目が高まる中で、省電力・省資源に貢献できることから、急激に生産量が増大するとともに、これに伴って、今後、廃棄されるLED搭載製品も、数・量ともに急激に増大すると予想される。
従来、LED搭載製品のリサイクルのための適切な処理方法が確立されておらず、蛍光管を光源として含む製品のリサイクルと比較して技術確立などが遅れているのが実情である。したがって、今後、廃棄されるLED搭載製品の増加に備えたリサイクルのための処理方法の確立が早急に要求される。
ここで、LEDには、希少金属であるガリウムや貴金属である銅および金などが使用されているものがある。したがって、LED搭載製品を効率的に解体し、ガリウム、銅および金などの金属資源を回収することが望まれている。しかしながら、現在実施されている照明器具のリサイクル方法は、光源が蛍光管であるものを対象にしており、光源がLEDである照明器具のリサイクルは、ほとんど実施されていない。また、上述した特許文献1に開示された方法には、液晶表示装置に使用されているバックライトモジュールの処理方法については記載されておらず、LEDを資源として有効に利用することはできない。
LED搭載製品は、LEDモジュールが実装された配線基板を製品の筐体またはシャーシなどに固定してあり、LEDに含まれているガリウム、金および銅などの金属資源を効率的に回収するには製品の筐体またはシャーシなどから、LEDモジュールを分離する必要がある。しかしながら、特許文献2、3に開示された方法は、LEDの製造工程から排出される工程不良材を対象としており、最終製品からLEDなどの半導体スクラップを取り出す方法については記載されていない。
また、家電リサイクルプラントなどでの運用を見据えた場合、加熱、燃焼などによるエネルギーをできるだけ使用せずに、強酸、強アルカリなどの処理困難な薬液を使用しないLED搭載製品の処理方法が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、LED搭載製品に搭載されたLEDバックライトモジュールに含まれている資源の有効利用を可能とする、LED搭載製品の処理方法を提供することである。
本発明のLED搭載製品の処理方法は、LED搭載製品から、配線基板を取り外す工程と、配線基板からLEDモジュールを取り外す工程と、LEDモジュールを破砕する破砕工程と、LEDモジュールの破砕物から化合物半導体材料および金属を分離する分離工程と、金属を含む破砕物から金属を回収する回収工程とを含むことを特徴とする。
本発明におけるLED搭載製品は、LED照明器具または液晶表示装置であることが好ましい。
本発明のLED搭載製品の処理方法において、分離工程は、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、比重差を利用した分離方法によって、化合物半導体材料および金属と、プラスチック、セラミックスとに分離する工程であることが好ましい。
また本発明のLED搭載製品の処理方法における分離工程は、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、化合物半導体材料および金属を含む重比重粒子と、プラスチック、セラミックスを含む軽比重粒子の2種類に分離する工程であることがより好ましい。
本発明における分離工程における比重差を利用した分離方法は、傾斜している揺動テーブルの上に水と破砕物を供給し、重比重粒子と軽比重粒子に分類する薄流選別を用いた方法であることが、好ましい。
また、本発明における分離工程における比重差を利用した分離方法は、回転する水槽の中に水と破砕物を供給し、遠心場を利用して比重差選別する方法であってもよい。
本発明によれば、LED搭載製品から効率的に資源を回収できる、リサイクルのためのLED搭載製品の処理方法を提供することができる。また、本発明のLED搭載製品の処理方法によれば、LED搭載製品から材料を分別回収する構成のため、ほとんど廃棄物を発生しないLED搭載製品の処理が可能となる。
図1は、本発明のLED搭載製品の処理方法の好ましい一例を示すフローチャートである。本発明のLED搭載製品の処理方法は、図1に示すように、LED搭載製品から、配線基板を取り外す工程(ステップS1)と、配線基板からLEDモジュールを取り外す工程(ステップS2)と、LEDモジュールを破砕する破砕工程(ステップS3)と、LEDモジュールの破砕物から化合物半導体材料および金属を分離する分離工程(ステップS4)と、金属を含む破砕物から金属を回収する回収工程(ステップS5)とを基本的に含む。このような本発明のLED搭載製品の処理方法によって、LEDに使用されている資源を効率的に回収することができる。また、このような本発明のLEDを搭載した製品の処理方法によれば、解体された部品・材料から効率的に資源を回収することができる。
上記各工程の具体的な説明に先立ち、本発明の処理方法に供されるLED搭載製品の典型的な構造について、まずは説明する。図2は、本発明に供される典型的なLEDを搭載した製品の一例であるLED照明器具の構造を模式的に示す分解斜視図である。本発明に供される典型的なLED照明器具は、図2に示すように、LEDモジュール1、配線基板2、筐体3、レンズ4およびカバー5を基本的に備える。
また、図3はLED搭載製品の別の例である液晶表示装置の構造を模式的に示す分解斜視図である。LED搭載製品として本発明に供される典型的な液晶表示装置は、図3に示すように、後キャビネット11、スタンド12、前キャビネット13、ならびに、後キャビネット11と前キャビネット13との間に配置された制御基板14および液晶パネルモジュール15を基本的に備える。このうち、液晶パネルモジュール15は、バックライトシャーシ16、LEDバックライト17(LEDモジュール17aおよびLED基板17bとから構成)、光学系シート18(プリズムシート、拡散シートなどから構成)、液晶パネルユニット19(液晶ドライバー基板19a、プラスチックケース19b、ベゼル19cおよびパネルガラス19dから構成)から構成されている。液晶材料や透明電極などは2枚のパネルガラス19dの間に封入されている。なお、バックライトシャーシ16、LEDバックライト17などの部品の組み合わせから、バックライトシャーシ組品20が構成される。
本発明のLED搭載製品の処理方法は、図2、図3にそれぞれ示したような構造のLED搭載製品の廃棄物に好適に適用することができる。以下、図1、図2および図3を参照しながら本発明のLEDを搭載した製品の処理方法について説明する。
〔1〕製品本体からLED基板を取り外す工程
まず、LED搭載製品の製品本体から配線基板(図2に示す例では配線基板2、図3に示す例ではLED基板17b)を取り外す(ステップS1)。配線基板2を取り外す方法としては、具体的には、筐体(図2に示す例では筐体3、図3に示す例ではバックライトシャーシ16)と配線基板2とを締結しているねじを電動ドライバーなどを用い手作業で外して、配線基板を取り外す。
配線基板(図2に示す例では配線基板2、図3に示す例ではLED基板17b)がキャビネットなどで覆われている場合は、製品本体から配線基板2またはLED基板17bを取り外す前に配線基板2またはLED基板17bを覆っている部材を取り外す。具体的には、図2に示したような構造のLED照明の場合は、まず、カバー5およびレンズ4を取り外した後、筐体3から配線基板2を取り外す。また図3に示したような液晶表示装置の場合は、キャビネット(後キャビネット11および前キャビネット13)を取り外し、制御基板14を取り外した後、液晶パネルモジュール15を液晶パネルユニット19とバックライトシャーシ組品20に分離した後、バックライトシャーシ16からLED基板17bを取り外す。
このようにして、まず、LED搭載製品から配線基板が回収される。回収された配線基板は、後述する工程で資源が回収される。
〔2〕LEDモジュールを取り外す工程
次に、配線基板からLEDモジュールを取り外す(ステップS2)。LEDを取り外す具体的な方法としては、まず、配線基板(図2に示す例では配線基板2、図3に示す例ではLED基板17b)からLEDモジュール(図2に示す例ではLEDモジュール1、図3に示す例ではLEDモジュール17a)を取り外す。
LEDモジュールの取り外し方法としては、外力により配線基板に実装されたLEDモジュールを機械的に取り外す。LEDモジュールは、通常はんだにより配線基板上に実装されており、はんだは錫系の材料で比較的軟らかいため、超硬工具で作成した押し切り刃を使用し機械的に切断し、LEDモジュールを分離することができる。外力を加える手段としては、回転ブラシやハンマーなどを使用することもできる。
また、加熱しながら外力を加えることにより、LEDモジュールを取り外すことも可能である。はんだ接合部分を好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上に加熱することにより接合強度を劣化させ、LEDモジュールの取り外しを促進する。加熱の方法としては、ホットエアーを吹き付ける方法、パネルヒータ、赤外ヒータなどによる方法を使用することができる。加熱した場合、LEDモジュールと配線基板との接合強度は低下しているため、比較的小さな外力によりLEDモジュールを取り外すことが可能である。たとえば、配線基板を振動させること、あるいは、回転ブラシなどによりせん断力を加えることでLEDモジュールを取り外すことが可能である。配線基板から取り外されたLEDモジュールは回収し、後述の破砕工程へと供される。
ここで、図4は、本発明に供される典型的な一例のLEDモジュール1,17aの構造を模式的に示す断面図である。LEDモジュールとは、LEDチップと、それを封止しているパッケージ材料と、外部との導通をとるための端子材料などからなる一体部品を指す。LEDモジュール1,17aは、たとえば図4に示す例のように、化合物半導体材料からなるLEDチップ21と、金などからなるボンディングワイヤー22と、プラスチックからなるパッケージ23と、銅などからなる端子材料24と、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などからなる封止樹脂材料25と、プラスチックあるいはセラミックスなどからなるリフレクター26とを備えるように実現される。このうち、たとえばLEDチップ21は、主成分として希少金属であるガリウムを含む。そのため、不要となったLED搭載製品から、金属材料を効率的に回収し、資源を有効に利用することが望まれている。
また配線基板2、LED基板17bは、ガラス繊維強化エポキシなどの基板材および銅などの配線材料などからなる。LEDモジュールを取り外した後の配線基板は、非鉄精錬炉に投入することにより、従来公知の非鉄精錬技術により、銅を回収するとともに、有機物を分解し熱回収、ガラス繊維成分は、スラグへと回収され、セメント材料に利用される。また、ガラス繊維強化エポキシを成形材料の強化材として用いることもできる。
〔3〕破砕工程
次に、LEDモジュールから金属を回収するために、LEDモジュールを破砕する。破砕の方法としては、従来公知の破砕手段を用いることで破砕することができる。たとえば、せん断方式の破砕機を用いて樹脂パッケージを破砕することで、物性の違いにより接合界面で、封止されている化合物半導体材料と、パッケージ材料、リードフレーム材料とが分離される。また、化合物半導体材料と、パッケージ材料、リードフレーム材料とが完全に分離されなくとも、当該樹脂パッケージの破砕によって化合物半導体材料を多く含む部分、パッケージ材料を多く含む部分に分けることができる。破砕のサイズとしては、500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。破砕の方法としては、ボールミル、ハンマーミル、タワーミルなどを用いることもできる。
破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物は、後述の分離工程と回収工程で、金属、化合物半導体材料、プラスチックおよびセラミックスなどに分離される。
〔4〕分離工程
次に、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、比重差を利用した分離方法によって、化合物半導体材料および金属と、プラスチック、セラミックスとに分離する。ここで、LEDモジュールの破砕物において、金属は、ボンディングワイヤー材料や端子材料に含まれる。またLEDモジュールの破砕物において、プラスチック、セラミックスは、封止材料やリフレクター材に含まれる。
このような分離工程を経ることで、金属および化合物半導体材料が濃縮されるため、LEDモジュールから直接金属を回収する場合に比べ、後述の回収工程で効率的に金属を回収することが可能となる。また、分離工程は、加熱や燃焼などにエネルギーを使用せず、処理困難な薬液も使用しないため、家電リサイクルプラントで実施可能である。また、金属および化合物半導体材料が濃縮されているため、後述の回収工程を非鉄精錬所で実施する場合、家電リサイクルプラントから非鉄精錬所への回収材の運搬効率も向上するという効果を奏する。
ここで、金属の銅の比重は8.9、金の比重は19.3であり、化合物半導体材料のGaNの比重は、6.1であり、プラスチックやセラミックスの比重は約1から2である。したがって、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、たとえば、重比重粒子と軽比重粒子の2種類に分離した場合、重比重粒子部分に金属、化合物半導体材料が含まれ、軽比重粒子部分にプラスチック、セラミックスが含まれる。これにより、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物から、金属および化合物半導体を多く含む重比重粒子と、プラスチックおよびセラミックスを含む軽比重粒子とに分けることができる。以下、重比重粒子と軽比重粒子の2種類に分離する場合の方法について説明する。さらに多種類に比重分離する場合も、操作を多段にすることで、同様の操作で分離可能である。
図5は、本発明における分離工程に好適に採用されうる薄流選別法を模式的に示す図である。比重差を利用した分離方法として、たとえば、薄流選別法を利用することができる。傾斜した振動テーブル上をテーブル面に沿って流れる水の中に、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を投入する方法が挙げられる。このような方法において、軽比重粒子は、薄流に乗ってより遠くまで流れるため、重比重粒子と分離することが可能となる。振動テーブルに複数の桟が平行に設けられた、図5に示すようなウィルフレーテーブルを用いることで、重比重粒子が桟の隙間に沈降するようにした方法を使用することもできる。
図5に示す例のようにウィルフレーテーブルを用いて薄流選別を行う場合、テーブル31は、そのテーブル面(上面)が、図5の紙面に関して右側から左側へ向かうにつれて上方から下方へと3〜5°傾斜しており、上方から供給された水が下方へと流れるように構成されている。また、テーブル31には、低い複数の桟32が水平方向に並んで設けられており、また、テーブル31の図5の紙面に関して右側の部分の上方に、LEDモジュールの破砕物を供給するための供給口33が設けられている。
このようなウィルフレーテーブルを用いて薄流選別において、供給されたLEDモジュールのうち、重比重粒子は桟32の隙間へと沈降する。桟32の隙間に沈降した重比重粒子は、テーブル31の左右の揺動速度が、左へ速く動き、右へゆっくりと動くため、慣性力により左側へと移動する。それに対し軽比重粒子は、沈降せず薄流に乗って水とともに下方へと流れる。このようにして、テーブル31の図5の紙面に関して、左方に重比重粒子、下方に軽比重粒子と分離される。
また、図6は、本発明における分離工程に好適に採用されうる遠心場を用いた比重選別法を模式的に示す図である。比重差を利用した分離方法として、たとえば、遠心場を利用した比重選別法を利用することができる。遠心場を利用した比重選別の例として、Falcon選別機を利用した方法を図6を用いて説明する。たとえば、高速で回転する逆円錐状の水槽41の中心に、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を含んだ水を供給口42から供給する。供給されたLEDモジュールの破砕物を含んだ水は、水槽側面に沿って上向きの薄流を作る。軽比重粒子は、薄流に乗って容器から溢れ出る。重比重粒子は、大きな遠心力を受けるので壁面に沿って流れ重粒子分離のための溝43を設けておき、分離される。
また、比重差を利用した分離方法として、ジグ選別機、エアーテーブルなどを使用することができる。
このようにして、破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、比重差を利用した分離方法によって、金属および化合物半導体を多く含む重比重粒子とプラスチックおよびセラミックスを含む軽比重粒子とに分けることができる。分離された金属および化合物半導体材料は、LEDモジュールの状態と比べ、金属の含有率が高く濃縮されているため、後述の回収工程で効率的に金属を回収することが可能となる。
この方法によれば、加熱や燃焼によるエネルギーを必要とせず、強酸や強アルカリなどの処理困難な薬液も使用しないため、低環境負荷の方法であり、家電リサイクルプラントなどにおいて実施可能であり、効率的な分離が可能となる。
分離されたプラスチック、セラミックスからは熱回収またはセメント材料などへリサイクルすることができる。
〔5〕回収工程
次に、分離工程で分離された金属および化合物半導体材料から金属を回収する。金属回収の方法としては、従来公知の製錬法を用いることができる。回収工程については、薬液を処理する設備投資が多大であり、かつ環境負荷が大きくなるため、家電リサイクルプラントで実施することは好ましくなく、廃液処理設備を備えたプラント、たとえば、非鉄精錬所などで行うことが望ましい。
金属回収の具体的方法としては、たとえば、酸溶液を用いて、金属および化合物半導体材料の混合物から金属成分を溶出(浸出)させる。溶出に使用する酸溶液としては、塩酸、リン酸、硝酸、フッ酸のいずれかを含むことが好ましい。具体的には、(1)塩酸と硝酸を主成分とする酸溶液、(2)フッ酸と硝酸を主成分とする酸溶液、(3)リン酸を主成分とする酸溶液などが好適に用いられる。
ここで、化合物半導体材料は、ガリウムリン、ガリウムヒ素、ガリウムナイトライドのいずれかからなることが好ましい。上述した(1)塩酸と硝酸を主成分とする酸溶液を用いた場合には、化合物半導体材料からガリウムリンが溶出し、(2)フッ酸と硝酸を主成分とする酸溶液を用いた場合には、化合物半導体材料からガリウムヒ素が溶出し、また、(3)リン酸を主成分とする酸溶液を用いた場合には、化合物半導体材料からガリウムナイトライドが溶出する。なお、酸溶液を用いた化合物半導体材料からの発光材料の溶出は、通常、撹拌手段を備えた浸出槽内で行われる。
上述した酸溶液を用いた溶出の後、浸出残渣と酸溶液との混合物をフィルターなどの固液分離手段により分離することで、残渣と金属含有酸溶液を得ることができる。金属含有酸溶液は、ガリウム、銅などの金属を含み((1)塩酸と硝酸を主成分とする酸溶液を用いた場合には金も含む)、この溶液から金属を回収する。金属含有酸溶液からガリウム、銅(および金)を濃縮回収する方法としては、たとえば、イオン交換法、硫化物法、水酸化物法、置換析出法、溶媒抽出法、電解採取法などを用いることができる。
本発明のLED搭載製品の処理方法の好ましい一例を示すフローチャートである。 本発明に供される典型的な一例のLED搭載製品であるLED照明器具の構造を模式的に示す分解斜視図である。 本発明に供される典型的な一例のLED搭載製品である液晶表示装置の構造を模式的に示す分解斜視図である。 本発明に供される典型的な一例のLEDモジュール17aの構造を模式的に示す断面図である。 本発明における分離工程に好適に採用されうる薄流選別法を模式的に示す図である。 本発明における分離工程に好適に採用されうる遠心場を用いた比重選別法を模式的に示す図である。
符号の説明
1 LEDモジュール、2 配線基板、3 筐体、4 レンズ、5 カバー、11 後キャビネット、12 スタンド、13 前キャビネット、14 制御基板、15 液晶パネルモジュール、16 バックライトシャーシ、17 LEDバックライト、17a LEDモジュール、17b LED基板、18 光学系シート、19 液晶パネルユニット、19a 液晶ドライバー基板、19b プラスチックケース、19c ベゼル、19d パネルガラス、20 バックライトシャーシ組品、21 LEDチップ、22 ボンディングワイヤー、23 パッケージ、24 端子、25 封止樹脂、26 リフレクター、31 テーブル、32 桟、33 供給口、41 水槽、42 供給口、43 溝。

Claims (4)

  1. LED搭載製品から、配線基板を取り外す工程と、
    配線基板からLEDモジュールを取り外す工程と、
    LEDモジュールを破砕する破砕工程と、
    破砕工程で得られたLEDモジュールの破砕物を、比重差を利用した分離方法によって、化合物半導体材料および金属を含む重比重粒子と、プラスチック、セラミックスを含む軽比重粒子の2種類に分離する
    分離工程で得られた前記重比重粒子から金属を回収する回収工程とを含む、LED搭載製品の処理方法。
  2. 前記LED搭載製品がLED照明器具または液晶表示装置である、請求項1に記載のLED搭載製品の処理方法。
  3. 前記分離工程における比重差を利用した分離方法が、傾斜している揺動テーブルの上に水と破砕物を供給し、重比重粒子と軽比重粒子に分類する薄流選別を用いた方法である、請求項1または2に記載のLED搭載製品の処理方法。
  4. 前記分離工程における比重差を利用した分離方法が、回転する水槽の中に水と破砕物を供給し、遠心場を利用して比重差選別する方法である、請求項1または2に記載のLED搭載製品の処理方法。
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