JP2001111208A - プリント回路基板の解体処理方法及び解体処理システム - Google Patents

プリント回路基板の解体処理方法及び解体処理システム

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JP2001111208A
JP2001111208A JP2000030428A JP2000030428A JP2001111208A JP 2001111208 A JP2001111208 A JP 2001111208A JP 2000030428 A JP2000030428 A JP 2000030428A JP 2000030428 A JP2000030428 A JP 2000030428A JP 2001111208 A JP2001111208 A JP 2001111208A
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holding medium
cutting
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JP2000030428A
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English (en)
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Takashi Igari
貴史 猪狩
Akio Furusawa
彰男 古澤
Shoji Nakai
章二 中井
Kenichiro Suetsugu
憲一郎 末次
Tetsuo Fukushima
哲夫 福島
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有価物質や有害物質を高い効率で回収するこ
とができるプリント回路基板の解体処理方法を提供す
る。 【解決手段】 プリント回路基板1の解体処理方法は、
基板固定槽33に充填された基板保持媒体32中にプリ
ント回路基板1の部品実装面2aに実装された電子部品
3,4を埋め込んでプリント回路基板1を固定し、プリ
ント回路基板1の半田面2bを切削する半田面切削工程
と、半田面切削工程後、プリント回路基板1を加熱しつ
つ部品実装面2aの電子部品3,4を剥ぎ取る部品剥ぎ
取り工程と、半田面切削工程で基板保持媒体32に混入
した電子部品3,4と切削くず59を、基板保持媒体3
2から分別回収する分別回収工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みの家電製
品、情報通信機器等の装置に組み込まれたプリント回路
基板の解体処理方法及び解体処理システムに関するもの
である。詳しくは、本発明はプリント回路基板を基板本
体と電子部品とに解体すると共に半田を含む種々の金属
や成形物を基板本体から除去し、有害物質と有価物質を
回収するための処理方法及び処理システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、家電製品や情報機器に組み込まれ
たプリント回路基板は、これらの装置の使用が終了する
と、電子部品が実装されたままで埋め立て処分又は焼却
処分されるのが一般的であった。しかし、近時、環境保
全と省資源化の観点から、廃棄物の再資源化(リサイク
ル)の要求が高まっている。そのため、リサイクルに供
するためにプリント回路基板を解体処理する種々の方法
が提案される。
【0003】例えば、プリント回路基板を電子部品が実
装されたままで溶融し、アルミニウム、銅、鉄及び金を
含む有価物質や、鉛を含む有害物質を回収する方法が提
案されている。
【0004】また、プリント回路基板を電子部品が実装
されたままで粉砕し、粉砕された基板本体、電子部品及
び半田等を含む混合物を得る方法が提案されている。
(特開平7−178385号公報、特開平6−2568
63号公報等参照)
【0005】さらに、熱風を吹き付けてプリント回路基
板を半田の溶融温度まで加熱しつつ、金属製造のブラシ
で基板本体から電子部品をかき取る方法が提案されてい
る。
【0006】さらにまた、薬品を使用してプリント回路
基板の解体処理を行う方法も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記プリント
回路基板を溶融する方法では、種々の有価物質や有害物
質を分別して回収するのは困難であるため、個々の有価
物質や有害物質の回収率が低い。また、上記プリント基
板を粉砕する方法も、粉砕後の混合物から種々の有価物
質や有価物質を分別することが困難であるため、個々の
有価物質や有害物質の回収率が低く、かつ、分別処理に
要するコストが高い。
【0008】さらに、上記ブラシで基板本体から電子部
品をかき取る方法では、全ての電子部品を確実に基板本
体から取り外すのは困難であるため、結果的に個々の有
価物質や有害物質の回収率は低くなる。
【0009】さらにまた、薬品を使用する場合、使用済
みの薬品を処理する工程及びそのための設備が必要であ
る。
【0010】そこで、本発明は、有価物質や有害物質を
高い効率で回収することができるプリント回路基板の解
体処理方法及び解体処理システムを提供することを課題
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、基板固定槽に充填された基板保持媒
体中にプリント回路基板の部品実装面に実装された電子
部品を埋め込んでプリント回路基板を固定し、プリント
回路基板の半田面を切削する半田面切削工程と、半田面
切削工程後、プリント回路基板を加熱しつつ部品実装面
の電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取り工程と、上記半田面
切削工程で上記基板保持媒体に混入した電子部品と切削
くずを、基板保持媒体から分別回収する分別回収工程と
を備えるプリント回路基板の解体処理方法を提供するも
のである。なお、実装という語は、電子部品のピン端子
やリード線を取付孔やスルーホールに挿入して実装する
場合と、いわゆる表面実装の場合の両方を含む。
【0012】本発明のプリント回路基板の解体方法で
は、プリント回路基板の半田面を切削する半田面切削工
程後に、電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取り工程を実行す
るため、電子部品のピン端子やリード線が半田面側でク
リンチして取り付けられている場合や、電子部品のピン
端子やリード線が半田面側でハトメにより固定されてい
る場合でも確実に基板本体から剥ぎ取って回収すること
ができる。また、上記半田面切削工程で上記基板保持媒
体に混入した電子部品と切削くずは、分別回収工程で回
収される。よって、本発明のプリント回路基板の解体方
法では、プリント回路基板を基板本体、電子部品及び切
削くずに分類して効率良く解体することができるため、
有価物質及び有害金属を高い効率で回収することができ
る。
【0013】半田面切削工程で使用する基板保持媒体は
磁性を有する粒体であり、部品実装面の電子部品を基板
保持媒体に埋め込んだ後、磁力を付与して基板保持媒体
を固定することが好ましい。
【0014】この場合、プリント回路基板は、基板保持
媒体に強固に固定されるため、半田面を確実に切削する
ことができ、半田面に半田や銅箔が残留するのを防止す
ることができる。
【0015】また、上記部品剥ぎ取り工程は、半田面を
加熱プレート上に固定してプリント回路基板を加熱し、
部品実装面上を移動する剥ぎ取りブレードにより電子部
品を剥ぎ取ることが好ましい。この場合、プリント回路
基板の半田面を均一に加熱することができるため、剥ぎ
取りブレードにより部品実装面の電子部品を確実に取り
外すことができる。
【0016】上記部品剥ぎ取り工程は、上記剥ぎ取りブ
レードにより電子部品を剥ぎ取る前に、予め定められた
特定の電子部品をプリント回路基板の部品実装面から引
き抜くようにしても良い。この場合、例えば高価な電子
部品であるICチップのみを他の電子部品とは別に回収
することができ、リサイクルを行う上で便利である。
【0017】さらに、上記分別回収工程は、基板保持媒
体、電子部品及び切削くずを含む混合物を、複数の貫通
孔を備える多孔体に通過させ、貫通孔よりも大きい電子
部品を混合物から分離する工程と、上記混合物中の非磁
性物と磁性物とを分離する工程と、上記混合物から生じ
る粉塵を吸引して回収する工程とを含むことが好まし
い。
【0018】第2の発明は、基板保持媒体が充填された
基板固定槽と、上記基板保持媒体中にプリント回路基板
の部品実装面に実装された電子部品が埋め込まれてプリ
ント回路基板が固定されるように、プリント回路基板を
押圧する押圧装置と、上記基板保持媒体に固定されたプ
リント回路基板の半田面を切削する切削工具とを備える
半田面切削装置と、半田面切削後、プリント回路基板を
加熱しつつ部品実装面の電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取
り装置と、上記半田面切削工程で上記基板保持媒体に混
入した電子部品と切削くずを、基板保持媒体から分別回
収する分別回収装置とを備えるプリント回路基板の解体
処理システムを提供するものである。
【0019】第3の発明は、基板固定槽に充填された基
板保持媒体中にプリント回路基板の部品実装面に実装さ
れた電子部品を埋め込んでプリント回路基板を固定し、
プリント回路基板の半田面を切削するプリント回路基板
の半田面切削方法を提供するものである。
【0020】第4の発明は、基板保持媒体が充填された
基板固定槽と、上記基板保持媒体中にプリント回路基板
の部品実装面に実装された電子部品が埋め込まれるよう
にプリント回路基板を押圧する押圧装置と、基板保持媒
体に固定されたプリント基板の半田面を切削する切削工
具とを備える半田面切削装置を提供するものである。
【0021】第5の発明は、プリント回路基板の半田面
を切削する際に、プリント回路基板の部品実装面に実装
された電子部品を埋め込んでプリント回路基板を固定す
るための基板保持媒体から、半田面切削時に混入した電
子部品と切削くずを分別して回収する方法であって、基
板保持媒体、電子部品及び切削くずを含む混合物を、複
数の貫通孔を備える多孔体に通過させ、貫通孔よりも大
きい電子部品を混合物から分離する工程と、上記混合物
中の非磁性物と磁性物とを分離する工程と、混合物から
生じる粉塵を吸引して回収する工程とを含む分別回収方
法を提供するものである。
【0022】上記混合物の通過時に上記多孔体を振動さ
せることが好ましい。この場合、貫通孔よりも小さい電
子部品等の通過が促進されるため、貫通孔よりも大きい
電子部品を効率良く混合物から分離することができる。
【0023】上記非磁性物と磁性物の分離は、例えばマ
グネットローラにより行う。
【0024】上記混合物の搬送路にスリットを設け、こ
のスリット通過時に作用する衝撃により基板保持媒体表
面の付着物を除去する工程を備えることが好ましい。
【0025】この場合、表面の付着物が除去された基板
保持媒体は、別途洗浄工程を経ることなく、半田面切削
装置の基板固定槽に供給してプリント回路基板の固定に
使用することができる。
【0026】第6の発明は、プリント回路基板の半田面
を切削する際に、プリント回路基板の部品実装面に実装
された電子部品を埋め込んでプリント回路基板を固定す
るための基板保持媒体から、半田面切削時に混入した電
子部品と切削くずを分別して回収する分別回収装置であ
って、基板保持媒体、電子部品及び切削くずを含む混合
物を通過させる複数の貫通孔を備え、貫通孔よりも大き
い電子部品を混合物から分離する多孔体と、上記混合物
中の磁性物を吸引することにより混合物中の非磁性物と
磁性物とを分離する磁気分離装置と混合物から生じる粉
塵を吸引して回収する吸引装置とを備える分別回収装置
を提供するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す本発明の実施形
態を詳細に説明する。本実施形態の解体処理システム
は、図1(A)〜(C)に示す4種類のプリント回路基
板1を解体処理することができる。なお、以下の説明
で、実装という語は、電子部品のピン端子やリード線を
取付孔やスルーホールに挿入して実装する場合と、いわ
ゆる表面実装の場合の両方を含む。
【0028】図1(A)に示す片面半田型のプリント回
路基板1では、基材(基板本体2)の一方の面(部品実
装面2a)にのみ小型電子部品3及び大型電子部品4が
実装されている。基板本体2の他方の面(半田面2b)
には、回路を形成する銅箔及び銅箔を被覆するソルダー
レジストが設けられている。また、ソルダーレジスト上
にはシルク印刷用シルクが付着している。さらに、片面
半田型のプリント回路基板1では、半田面2bにのみ半
田5が付着している。
【0029】上記小型電子部品3には、抵抗、ダイオー
ド、ジャンパー線、小型コンデンサ及びトランジスタを
含む10mm〜15mm程度の比較的小型の電子部品が
含まれる。また、大型電子部品4には、放熱板、シール
ド板、フライバック・トランス、アルミ電解コンデン
サ、ICチップ、トランスコイルを含む20mm〜10
0mm程度の比較的大型の電子部品が含まれる。
【0030】図1(B)に示すリフロー部品付き片面半
田型のプリント回路基板1は、基板本体2の部品実装面
2aに小型電子部品3及び大型電子部品4が実装され、
半田面2bにのみ半田5が付着している。また、半田面
2bにもジャンパー線、後付け部品及び表面実装部品を
含む小型電子部品3が実装されている。
【0031】なお、上記図1(A),(B)の片面半田
型のプリント回路基板1では、一般に基板本体2はフェ
ノールに含浸した紙(紙フェノール)製であり、基板本
体2の取付孔に部品実装面2aの小型電子部品3及び大
型電子部品4のピン端子やピン端子やリード線が挿入さ
れている。
【0032】図1(C)に示す両面半田型のプリント回
路基板1は、基板本体2の半田面2bと部品実装面2a
の両方に半田5が付着しており、部品実装面2aにのみ
小型電子部品3及び大型電子部品4が実装されている。
【0033】図1(D)に示すリフロー部品付き両面半
田型のプリント回路基板1は、部品実装面2aに小型電
子部品3及び大型電子部品4が実装され、基板本体2の
半田面2bと部品実装面2aの両方に半田5が付着して
いる。また、半田面2bにも小型電子部品3が実装され
ている。
【0034】なお、上記図1(C),(D)に示す両面
半田型のプリント回路基板1では、一般に基板本体2は
ガラスエポキシ樹脂製であり、基板本体2のスルーホー
ルに部品実装面2aの小型電子部品3及び大型電子部品
4のピン端子やリード線が挿入されている。これらのプ
リント回路基板1では、半田面2bに付着した半田5は
スルーホールを介して部品実装面2aまでにじみ出るた
め、部品実装面2aと半田面2bの両方に半田5が付着
している。
【0035】図2に概略的に示すように、本実施形態の
解体処理システムは、半田面部品除去装置10、半田面
切削装置30、部品剥ぎ取り装置70、部品面切削装置
110、基板粉砕装置120及び分別回収装置130を
備えている。なお、この解体処理システムによる解体処
理の前に、使用済みの家電製品や情報機器等の装置から
取り外されたプリント回路基板1から、シールド板、金
属枠やビス等が予め除去される。
【0036】(半田面部品除去装置)上記半田面部品除
去装置10は、図1(B),(D)のリフロー部品付き
片面半田型及びリフロー部品付き両面半田型のプリント
回路基板1の半田面2bから小型電子部品3を除去す
る。この半田面部品除去装置10は、半田面2bへ熱風
を吹き付けて半田の溶融温度以上にプリント回路基板1
を加熱し、金属製の回転ブラシにより半田面の小型電子
部品をかき取って除去する。ただし、プリント回路基板
の加熱方法は熱風の吹き付けに限定されない。また、基
板本体に振動を付与して半田面から小型電子部品を除去
してもよく、手作業で半田面から小型電子部品を除去し
てもよい。
【0037】半田面部品除去装置10により半田面2b
側の小型電子部品が除去された後、プリント回路基板は
半田面切削装置30に供給される。なお、図1(A),
(C)の片面半田型及び両面半田型のプリント回路基板
1は、半田面部品除去装置10を経ずに半田面切削装置
30に供給される。
【0038】(半田面切削装置)半田面切削装置30
は、基板本体2の半田面2bを切削して半田5、銅箔、
ソルダーレジスト等を除去する半田面切削工程を実行す
る。
【0039】図3及び図4に示すように、半田面切削装
置30は、ほぼ密閉されたケーシング31を備えてい
る。このケーシング31内には、基板保持媒体32が充
填された基板固定槽33が収容されている。
【0040】本実施形態では、個々の基板保持媒体32
は磁性体である鋼球からなり、各基板保持媒体32の直
径は均一である。
【0041】基板固定槽33の底部は、基板保持媒体排
出路34と連通しており、図示しない開閉機構を開放す
ると、基板保持媒体排出路34を介して基板固定槽33
内の基板保持媒体32を基板固定槽33から排出できる
ようになっている。
【0042】基板固定槽33の側方には、一対の電磁石
36,36が基板固定槽33を挟むように配設され、こ
れらの電磁石36,36の間には図示しないヨークが設
けられている。これら電磁石36,36とヨークは本発
明の磁力付与装置を構成している。
【0043】また、基板固定槽33内には、一対の撹拌
部材37,37が互いに対向して収容されており、基板
保持媒体32中に埋没している。各撹拌部材37,37
は、基板固定槽33の外側に配置されたシリンダ38の
ピストンロッドと、摺動自在なガイドシャフト39とに
固定されており、シリンダ38を駆動すると水平方向に
移動するようになっている。この撹拌部材37,37
は、後述するように、半田面切削後に基板固定槽33内
の基板保持媒体32を撹拌して基板保持媒体32の表面
を平坦にするためのものである。
【0044】基板固定槽33の上方には水平方向に延び
るガイドレール40が設けられている。このガイドレー
ル40にはモータ41により水平方向に移動するテーブ
ル42が吊り下げられている。
【0045】テーブル42の図において右側には複数本
(本実施形態では4本)のシリンダ43が鉛直方向を向
くように固定されており、これらのシリンダ43のピス
トンロッドには押圧板44が固定されている。シリンダ
43及び押圧板44は本発明における押圧装置を構成し
ている。押圧板44の下面には図5に示すようにゴム製
の凹凸吸収層45が形成されている。この凹凸吸収層4
5は、格子状に配置されたピン46により部分的に押圧
板44に固定されている。なお、凹凸吸収層45は、接
着等の他の手段により押圧板44に固定してもよい。
【0046】テーブル42の図において左側には、鉛直
方向に延びるガイドレール47が固定されており、この
ガイドレール47上をモータ48により駆動されてサド
ル49が上下方向に移動するようになっている。サドル
49は、図示しないモータにより回転駆動される半田面
切削用カッター(切削工具)50を備えている。また図
6に示すように、半田面切削用カッター50の前後に
は、半田面切削用カッター50から基板本体2までの距
離を測定するためのレーザーセンサからなる測距センサ
ー51A,51Bが配設されている。さらに、サドル4
9には、ノズル52が設けられており、半田面切削時に
は、図示しない空気流供給源からノズル52を介して半
田面切削用カッター50と基板本体2に向けて空気流が
吹き付けられるようになっている。
【0047】ケーシング31の上方にはダクト53を介
して集塵機54に接続された吸込口55が配設されてい
る。図3に示す制御装置56は、上記センサー測距セン
サー51A,51B及び各種スイッチを備える制御パネ
ル57からの入力信号に応じて、上記電磁石36、モー
タ41,48、シリンダ38,43及び集塵機54の動
作を制御する。
【0048】次に、処理対象が図1(A)の片面半田型
のプリント回路基板1である場合を例に、この半田面切
削装置30の動作を説明する。
【0049】まず、図示しないケーシング31の開閉扉
を開放し、図7(A)に示すように、基板固定槽33に
充填された基板保持媒体32の表面にプリント回路基板
1を載置する。この際、プリント回路基板1は、上記半
田面2bが上向きで、部品実装面2aが下向きとなるよ
うに載置される。
【0050】次に、テーブル42を移動させて、押圧板
44を基板固定槽33の上方に配置させた後、図7
(B)に示すように、シリンダ38を降下させて押圧板
44により上記プリント回路基板1を基板保持媒体32
に押し付ける。その結果、部品実装面2aの小型電子部
品3及び大型電子部品4は基板保持媒体32の中に埋め
込まれ、その周囲を取り囲む基板保持媒体32により固
定される。このように小型電子部品3及び大型電子部品
4が基板保持媒体32に固定されることにより、基板保
持媒体32に基板本体2が固定される。
【0051】基板保持媒体32の直径は、2mm〜8m
m、特に、3〜4mmであることが好ましい。これは、
基板保持媒体32の直径が8mmを上回ると、基板保持
媒体32が大きすぎるために小型電子部品3及び大型電
子部品4が基板保持媒体32中に埋め込まれず、基板本
体2を固定することができないからである。また、基板
保持媒体32の直径が2mmを下回ると基板保持媒体3
2が小さすぎて基板本体2まで基板保持媒体32に埋没
するからである。
【0052】半田面2bには、小型電子部品3及び大型
電子部品4のピン端子やリード線が突出しており、この
ピン端子やリード線の半田面2bからの突出量は個々の
電子部品毎に相違する。しかし、このピン端子やリード
線の突出量の相違による半田面2bの凹凸は、上記押圧
板44の下面に設けられた凹凸吸収層45により吸収さ
れる。よって、基板本体2の全面にほぼ均一に押圧板4
4の押圧力が作用し、部品実装面2aの小型電子部品3
及び大型電子部品4は確実かつ円滑に基板保持媒体32
に埋め込まれ、基板本体2はほぼ水平な姿勢で基板保持
媒体32に固定。
【0053】次に、押圧板44を上昇させた後、電磁石
36に通電して基板保持媒体32に磁力を作用させる。
このように磁力を作用させると、磁力線に沿って基板保
持媒体32が配列して個々の基板保持媒体32と隣接す
る基板保持媒体32間の結合力が強まる。そのため、小
型電子部品3及び大型電子部品4はより強固に基板保持
媒体32に固定され基板本体2は確実に固定される。
【0054】次に、テーブル42を移動させて半田面切
削用カッター50をプリント回路基板1の左端上に位置
させた後、半田面切削用カッター50を回転駆動する。
その後、サドル49を降下させて半田面切削用カッター
50を基板本体2に接触させる。そして、テーブル42
を移動させることにより、図7(C)に示すように、半
田面切削用カッター50を図において右向きに移動さ
せ、半田面2bの全体を切削する。半田面切削用カッタ
ー50の切込量は、半田面2bに半田5、銅箔、ソルダ
ーレジスト等が残留せず、かつ、基板本体2を過度に切
削しないように設定され、本実施形態ではこの切込量は
2mmに設定されている。
【0055】半田面2bの切削中は、半田面切削用カッ
ター50の半田面2bの切込部分にノズル52から空気
流が吹き付けられる。半田を構成する鉛等の有害重金属
を含む切削くず59はノズル52から供給される空気流
により切削中の半田面2bから基板保持媒体32へ吹き
飛ばされる。これにより、切削くず59が切削中の半田
面2bに蓄積して半田面切削用カッター50に目詰まり
を生じるのを防止することができる。また、切削に伴う
振動等により基板保持媒体32が切削中の半田面2bに
載ってしまった場合でも、この基板保持媒体32はノズ
ル52から供給される空気流により半田面2bから吹き
飛ばされるため、基板保持媒体32が半田面切削用カッ
ター50に干渉して切削を妨害するのを防止することが
できる。半田面切削中に発生する切削くず59のうち微
小なものは吸込口55に吸い込まれて、集塵機54に回
収される。
【0056】切削時には、測距センサー51A,51B
が検出した半田面2bから半田面切削用カッター50か
らまでの距離が制御装置56に入力され、制御装置56
は入力された距離に基づいて切込量が一定となるよう
に、サドル49を上昇又は降下させる。よって、基板保
持媒体32により保持されているプリント回路基板1の
姿勢が傾いている場合でも、切込量は一定に維持され、
半田5等が残留したり、基板本体2を過度に切削してし
まうのを防止することができる。
【0057】半田面切削が終了すると、電磁石36への
通電が停止され、プリント回路基板1は基板保持媒体3
2から取り出され、部品剥ぎ取り装置70に供給され
る。プリント回路基板1を取り出した後の基板保持媒体
32の表面には凹凸が生じているが、シリンダ38を駆
動して撹拌部材37を水平方向に往復移動させると、基
板固定槽33中の基板保持媒体32が撹拌され、基板保
持媒体32の表面がほぼ平坦となる。
【0058】半田面切削装置の構成は、上記のものに限
定されない。例えば、基板保持媒体は、複数種類の直径
を有するものが混在していてもよく、非球体であっもよ
い。また、基板保持媒体をセラミック等の非磁性の粒子
として、電磁石をなくしてもよい。この場合、プリント
回路基板は電子部品が基板保持媒体へ埋め込まれる力の
みによって固定される。さらに、基板固定槽に振動発生
装置を連結し、プリント回路基板を基板保持媒体に押圧
する際に、基板保持媒体に振動を付与してもよい。この
場合、電子部品が基板保持媒体へ挿入される抵抗が低減
され、迅速かつ確実にプリント回路基板を基板保持媒体
に固定することができる。
【0059】(部品剥ぎ取り装置)上記部品剥ぎ取り装
置70は、部品実装面2aから小型電子部品3及び大型
電子部品4を取り外す部品剥ぎ取り工程を実行する。図
8及び図9に示すように、部品剥ぎ取り装置70は、ほ
ぼ密閉されたケーシング71を備えている。このケーシ
ング71内には、ヒータ72が内蔵された加熱プレート
73が配設されている。
【0060】この加熱プレート73の図において左側の
端部には、熱伝導性の低い材料からなる熱遮断板74が
固定され、この熱遮断板74から隙間76をあけて支持
板75が固定されている。この熱遮断板74と支持板7
5の隙間76の下方には、基板回収用容器77が配設さ
れている。
【0061】また、加熱プレート73の左側の端部に
は、基板チャック機構78が設けられている。この基板
チャック機構78は、下端側が支持板75に固定されて
隙間76に突出する複数個(本実施形態では4個)の支
持棒79に回転自在に連結され、上端側が支持板75に
固定された4個のシリンダ80のピストンロッドに回転
自在に連結された断面形状がほぼ直角三角形状のチャッ
ク部材81を備えている。チャック部材81の先端に
は、等間隔で切込を設けることにより、複数個の爪81
aが形成されている。
【0062】加熱プレート73の両側には、水平方向に
延びる一対のガイドレール82A,82Bが設けられて
おり、これらのガイドレール82A,82Bには、スラ
イダ83A,83Bが摺動可能に取り付けられている。
各スライダ83A,83Bには保持部材85の端部が回
転可能に連結されており、保持部材85は加熱プレート
73を横断するように延在している。一方のスライダ8
3Bは、図9にのみ示すモータ86により駆動されるプ
ーリベルト機構87により水平方向に移動するようにな
っている。従って、このモータ86を駆動するとスライ
ダ82A,82Bと共に保持部材85が水平方向に移動
する。また、保持部材85の一端には部品剥ぎ取りブレ
ード88が固定されている。さらに、スライダ83A,
83Bには図示しない弾性部材が取り付けられており、
この弾性部材は、図において矢印Aで示す方向に保持部
材85を弾性的に付勢している。
【0063】加熱プレート73の右端部の下方には、部
品回収用容器89が配設されている。また、加熱プレー
ト73の右側には、図示しない駆動機構により水平方向
に移動する移動台90が配設されている。
【0064】加熱プレート73の上方には、基板押え機
構92が配設されている。この基板押え機構92は、図
8、図10及び図11に示すように、ロッド保持枠9
3、押えロッド95、ガイドシャフト96A,96B、
連結板97及びシリンダ98を備えている。上記ロッド
保持枠93には、仕切壁93aにより複数のロッド収容
室93bが形成されており、ロッド保持枠93の底壁9
3cには各ロッド収容室93bに対応してロッド挿通孔
93dが形成されている。押えロッド95は、ロッド本
体95aと、ロッド本体95に一端に設けられたロッド
本体95よりも大径の錘部95bを備えている。押えロ
ッド95は、処理対象であるプリント回路基板1の寸法
等に応じて複数のロッド収容室93bの一部又は全部に
挿入される。図11に示すように、押えロッド95はロ
ッド本体95aがロッド挿通孔93dから突出し、錘部
95bが底壁93cに係止されることによりロッド収容
室93b内に保持されており、ロッド収容室93b内で
昇降可能である。
【0065】上記ガイドシャフト96A,96Bはケー
シング71に摺動自在に保持されており、その下端にロ
ッド保持枠93が連結されている。また、ガイドシャフ
ト96A,96Bには上記連結板97が固定されてい
る。上記シリンダ98は、シリンダチューブがケーシン
グ71に固定され、ピストンロッドの先端が上記連結板
97に連結されている。このシリンダ98を駆動する
と、ロッド保持枠93が昇降する。
【0066】ロッド保持枠93の周囲には、温風供給源
99と連通するダクト100が配管されており、このダ
クト100には、一対の吹出口101A,101Bが互
いに対向して形成されている。
【0067】図8に示す廃熱ダクト103は、ケーシン
グ71内が温度が過度に上昇するのを防止するために、
ケーシング71内の空気を排出する。
【0068】図8に示す制御装置104は、各種スイッ
チを備える制御パネル105からの入力信号等に応じ
て、上記シリンダ80,98及びモータ86の動作を制
御する。
【0069】次に、処理対象が図1(A)の片面半田型
のプリント回路基板1である場合を例に、この部品剥ぎ
取り装置70の動作を説明する。なお、部品剥ぎ取り工
程の開始前から予めヒータ72を作動させており、加熱
プレート73は所定温度まで予め加熱されている。
【0070】まず、ケーシング71の開閉扉71aを開
放し、移動台90の上に半田面2bが下向き、部品実装
面2aが上向きとなるようにプリント回路基板1を載置
する。このとき、基板チャック機構78のシリンダ80
は引き込み位置にあり、チャック部材81は先端側の爪
81aが熱遮断板74から離れた開放位置にある。次
に、移動台90が図において左向きに、プリント回路基
板1の左端が上記熱遮断板74の上方に位置するまで移
動する。その後、シリンダ80が引き込み位置から突出
位置となると共に、移動台90が加熱プレート73の右
端まで移動する。その結果、図12(A)に示すよう
に、基板本体2の左端がチャック部材81と熱遮断板7
4の間に挟まれ、プリント回路基板1は加熱プレート7
3の左端に固定される。このとき、スライダ83A,8
3Bはガイドレール82A,82Bの左端側に位置して
おり、部品剥ぎ取りブレード88は、チャック部材81
上に載っている。ただし、部品剥ぎ取りブレード88の
先端はチャック部材81の先端よりも後退しており、部
品剥ぎ取りブレード88とプリント回路基板1は接触し
ていない。
【0071】次に、シリンダ98が作動してロッド保持
枠93が降下し、図12(B)に示すように、押えロッ
ド95の先端が基板本体2、小型電子部品3及び大型電
子部品4に当接し、錘部95bの自重により半田面2b
が加熱プレート73に押圧されて密着する。加熱プレー
ト73の表面からの高さは、基板本体2、小型電子部品
3及び大型電子部品4で異なるが、上記のように各押え
ロッド95はロッド収容室93b内で昇降可能であるた
め、その先端がどの位置に当接しても錘部95bの自重
で決まる同一の押圧力でプリント回路基板1を加熱プレ
ート73に押圧する。また、上記吹出口101A,10
1Bから熱風が部品実装面2aに向けて吹き付けられ、
この熱風によってもプリント回路基板1が加熱される。
プリント回路基板1が半田溶融温度まで上昇すると、ロ
ッド保持枠93が上昇して、押えロッド95がプリント
回路基板1から離れる。
【0072】次に、図13(A)に示すように、スライ
ダ83A,83Bが図において右向きに移動する。その
結果、部品剥ぎ取りブレード88の先端がチャック部材
81から部品実装面2aに移動し、スライダ83A,8
3Bが移動するのに伴って部品実装面2a上を図におい
て右向きに移動して基板本体2から小型電子部品3及び
大型電子部品4を基板本体2から剥ぎ落す。部品剥ぎ取
りブレード88が基板本体2の左端から右端に達して
も、スライダ83A,83Bはさらに右向きに移動を続
ける。その結果、部品剥ぎ取りブレード88は、剥ぎ取
った小型電子部品3及び大型電子部品4と共に、加熱プ
レート73上をさらに右向きに移動し、小型電子部品3
及び大型電子部品4を部品回収用容器89に落下させ
る。回収された小型電子部品3及び大型電子部品4はリ
サイクルに供される。
【0073】次に、図13(B)に示すように、スライ
ダ83A,83Bの移動方向が左向きに反転する。ま
た、シリンダ80が引き込み位置となり、チャック部材
81はその先端が熱遮断板74から離れた開位置とな
る。左向きに移動する部品剥ぎ取りブレード88の先端
に、基板本体2の右端部が引っ掛けられる。その結果、
基板本体2は部品剥ぎ取りブレード88と共に左向きに
移動し、基板回収用容器77に落下して回収される。
【0074】この部品剥ぎ取り装置70では、上記半田
面切削装置30により半田面2bを切削した後に部品の
剥ぎ取りを行う。また、この部品剥ぎ取り装置70で
は、押えロッド95により基板本体2を加熱プレートに
密着させるため、プリント回路基板1は半田溶融温度ま
で確実かつ速やかに上昇し、半田面2bや取付孔、スル
ーホール等に残留している半田が確実に溶融する。よっ
て、小型電子部品3や大型電子部品4のピン端子やリー
ド線が半田面側でクリンチして取り付けられている場合
や、ピン端子やリード線が半田面側でハトメにより固定
されている場合でも確実に基板本体2から剥ぎ取って回
収することができる。
【0075】図14に示すように、部品剥ぎ取り装置7
0は、予め定められた特定の電子部品を部品実装面2a
から引き抜くための選択引き抜き装置170を備えてい
てもよい。この選択引き抜き装置170は、吸着ノズル
170aと、この吸着ノズル170aとダクト170b
を介して連結されたポンプ170cとを備えている。ま
た、選択引き抜き装置170は、吸着ノズル170aを
図において左右方向、上下方向及び紙面対して垂直な方
向に移動させる駆動機構(図示せず。)を備えている。
ポンプ170c及び駆動機構は、制御装置104(図8
参照)により制御される。プリント回路基板1に実装さ
れている小型電子部品3及び大型電子部品4のうち、特
定の1個又は複数個の電子部品を選択し、この電子部品
の位置のプリント回路基板1上における位置を制御パネ
ル105から入力できるようになっている。制御装置1
04は入力された位置を記憶する。
【0076】剥ぎ取り工程の開始時の吸着ノズル170
aは、チャック機構78、保持部材85及び基板押え機
構92と干渉しない退避位置にある。そして、上記図1
2(B)に示すプリント回路基板1の加熱後であって、
上記図13(A)に示す部品剥ぎ取りブレード88によ
る小型電子部品3及び大型電子部品4の剥ぎ取り前に、
駆動機構により吸着ノズル170aが選択された電子部
品(例えば、大型電子部品4であるICチップ)の上面
に当接する位置まで移動する。次に、ポンプ170cが
吸引動作を開始し、選択された電子部品が吸着ノズル1
70aに強く吸着される。この状態で、吸着ノズル17
0aがプリント回路基板1の部品実装面2aから上昇
し、その結果、電子部品がプリント回路基板1から引き
抜かれる。その後、吸着ノズル170aは引き抜いた電
子部品と共に部品回収用容器89の上方へ移動する。吸
着ノズル170aが部品回収用容器89の上方に到達す
るとポンプ170cが停止し、電子部品は部品回収用容
器89内に落下する。複数の電子部品が選択されている
場合には、以上の動作が繰り返される。
【0077】この選択引き抜き装置170を設けた場
合、例えば高価な大型電子部品4であるICチップを、
部品剥ぎ取りブレード88によりその他の小型電子部品
3及び大型電子部品4をプリント回路基板1から剥ぎ取
る前に、予め部品回収用容器89に回収することができ
るため、リサイクルを行う上で便利である。なお、選択
引き抜き装置170は、吸着ノズル170a及びポンプ
70cに代えて機械的に電子部品に対して係合する機構
を備えていてもよい。
【0078】(部品面切削装置)処理対象が図1(B)
のリフロー部品付き片面半田型又は図1(D)のリフロ
ー部品付き両面半田型のプリント回路基板1の場合に
は、上記部品剥ぎ取り装置70の基板回収用容器77に
回収された基板本体2は、図15に示す部品面切削装置
110に供給される。
【0079】この部品面切削装置110は、回転駆動機
構(図示せず)により回転駆動される複数の基板送りロ
ーラ111、これらの基板送りローラ111との間に基
板本体2を保持する基板押えローラ112及び部品面切
削用カッター113を備えている。また、部品面切削装
置110はダクト114を介して集塵機115に接続さ
れた吸込口116を備えている。
【0080】基板本体2は、部品実装面2aが部品面切
削用カッター113側を向いた姿勢で、基板送りローラ
111と基板押えローラ112の間に挟まれ、図におい
て右方向に搬送されると共に、部品面切削用カッター1
13により、部品面が所定深さ(例えば2mm)切削さ
れる。切削時に発生する切削くず59は吸込口116か
ら回収される。
【0081】部品面切削後、プリント回路基板1は基板
粉砕装置120に供給される。なお、処理対象のプリン
ト回路基板1が図1(A)の片面半田型又は図1(C)
の両面半田型の場合には、部品剥ぎ取り工程後のプリン
ト回路基板1は、部品面切削装置110を経ることな
く、基板粉砕装置120に供給される。
【0082】部品面切削装置110の構成は上記のもの
に限定されず、部品面の前面を確実に切削できるもので
あればよい。
【0083】(基板粉砕装置)上記基板粉砕装置120
は、小型電子部品3、大型電子部品4、半田5、銅箔、
ソルダーレジストが除去された基板本体2を粉砕する。
この基板粉砕装置120としては、例えば株式会社ダル
トン製の万能粉砕機SF2型を使用することができる。
【0084】本実施形態の解体処理システムでは、上記
半田面部品除去装置10、半田面切削装置30、部品剥
ぎ取り装置70により基板本体2から小型電子部品3、
大型電子部品4、半田5、銅箔、ソルダーレジストが確
実に除去されているため、粉砕された基板本体2中の混
合物の含有率が低く、効果的かつ効率的なリサイクルを
行うことができる。
【0085】(分別回収装置)上記半田面切削装置30
による半田面切削工程において、半田5、銅箔、ソルダ
ーレジスト及び基板本体2を構成する紙フェノールやガ
ラスエポキシが切削くず59として基板保持媒体32に
落下する。また、小型電子部品3や大型電子部品4が基
板保持媒体32に落下する場合もある。そのため、半田
面切削装置30による半田面切削工程を繰り返すと、図
20(A)に示すように、基板固定槽33内の基板保持
媒体には、切削くず59、小型電子部品3及び大型電子
部品4が混入する。また、微細な切削くずが基板保持媒
体32の周囲に付着物129として付着する。
【0086】上記分別回収装置130は、この基板保持
媒体32に切削くず59、小型電子部品3及び大型電子
部品4が混入した混合物131から小型電子部品3、大
型電子部品4及び切削くず59を分別回収すると共に、
基板保持媒体32表面の付着物129を除去する分別回
収工程を実行する。
【0087】図16に示すように、分別回収装置130
は、ほぼ密閉されたケーシング132を備えている。ケ
ーシング132の上部には、装置内に混合物131を投
入するための投入口132aが設けられている。
【0088】この投入口132aから下向きに傾斜する
第1の傾斜搬送路133が設けられており、この傾斜搬
送路133は多孔体134の上方まで延びている。本実
施形態では、多孔体134は、図17に示すように正方
形の網目(貫通孔)134aを有する網状体からなり、
網目134aの一辺の長さは混合物131に含まれる基
板保持媒体32の直径の最大値の1.2倍から1.5倍
に設定されている。多孔体134の周囲には飛散防止用
のフード135が設けられている。また、多孔体134
には振動発生装置136が接続されている。さらに、多
孔体134の上方には、粉塵回収用の吸込口137Aが
配設されており、この吸込口137Aは集塵機138に
ダクト139Aを介して接続されている。この吸込口1
37Aからの吸込流量は5Nm3/minから15Nm3/minの範
囲であることが好ましい。
【0089】上記多孔体134の下方には、本発明の磁
気分離装置を構成するマグネットコンベア140が配設
されている。このマグネットコンベア140は、モータ
141により駆動される駆動ローラ142と、従動ロー
ラとなるマグネットローラ143とを備え、駆動ローラ
142とマグネットローラ143の間には、ゴム製のベ
ルト144が掛け渡されている。ベルト144には幅方
向に延びる突起144aが一定間隔で設けられている。
駆動ローラ142は、モータ141により図において反
時計方向に回転駆動され、それに伴って、ベルト144
も矢印B方向に移動する。
【0090】本実施形態では、マグネットローラ143
は電磁石を内蔵したものであり、後述する制御装置15
2により磁力を調整可能である。マグネットローラ14
3の磁力は500ガウスから1500ガウス、特に90
0ガウスが好ましい。また、マグネットローラ143の
外径は、100mmから200mm、特に150mmが
好ましい。さらに、ベルト144の進行速度は100m
m/sから300mm/sが好ましい。また、マグネッ
トローラ143より下流側にも電磁石145が配設され
ている。
【0091】上記ベルト144の移動方向側の側部に
は、ダクト139Bを介して集塵機138に接続された
吸込口137Bが配設されている。この吸込口137B
からの吸込流量は5Nm3/minから15Nm3/minの範囲であ
ることが好ましい。
【0092】ベルト144による混合物131の搬送方
向下流側(図において左側)に位置する上記マグネット
ローラ143の下方には、非磁性体回収用容器146が
配設されている。
【0093】上記非磁性体回収用容器146から下向き
に傾斜する第2の傾斜搬送路147が設けられている。
この傾斜搬送路147はベルト144の下方を通ってケ
ーシング132の下部に設けられた排出口132bまで
延びている。また、傾斜搬送路147の上方にも、ダク
ト139Cを介して集塵機138に接続された吸込口1
37Cが配設されている。この吸込口137Cからの吸
込流量は、5Nm3/minから15Nm3/minの範囲であるこ
とが好ましい。なお、混合物131から発生する粉塵の
量は、一般に、投入口132aへの投入時に最も多く、
排出口132bに向かうのに伴って減少する。従って、
集塵機138への吸込流量は、吸引口137A,137
B,137Cの順で大きく設定することが好ましい。
【0094】上記傾斜搬送路147の排出口132b側
にはスリット150が設けられており、このスリット1
50の下方には粒体付着物回収用容器151が配設され
ている。上記スリット150の幅は基板保持媒体32の
直径の30%から80%、特に60%に設定することが
好ましい。
【0095】図16において、152で示す制御装置
は、各種スイッチを備える制御パネル153からの入力
信号に応じて、振動発生装置136、集塵機138、モ
ータ141、マグネットローラ143、電磁石145の
動作を制御する。
【0096】次に、上記分別回収装置110の動作につ
いて説明する。まず、上記半田面切削装置30の基板固
定槽33内の混合物131を基板保持媒体排出路34を
介して図示しない搬送装置に回収し、分別回収装置11
0まで搬送して投入口132aから投入する。
【0097】投入された上記混合物131は、傾斜搬送
路133を介して多孔体134の上に供給される。図1
7に示すように、多孔体134は振動発生装置136に
より図において矢印Cで示す方向に振動しており、混合
物131は多孔体134によりふるい分けられる。多孔
体134の網目134aは上記のように基板保持媒体3
2の直径の最大値の1.2倍から1.5倍に設定されて
いるため、付着物129で表面が覆われた基板保持媒体
32、切削くず59及び10mm〜15mm程度の小型
電子部品3は、多孔体134を通過して、上記マグネッ
トコンベア140のベルト144上に落下する。一方、
20mm〜100mm程度の大型電子部品4は、網目1
34aよりも大きいため多孔体134の上に残留する。
【0098】なお、混合物131が多孔体134に供給
される際や、多孔体134によりふるい分けを行ってい
る際には発生する粉塵は、上記吸込口137Aにより吸
引される。
【0099】上記多孔体134からマグネットコンベア
140のベルト144上に落下する混合物131には、
図20(B)に示すように、付着物129で表面が覆わ
れた基板保持媒体32、切削くず59及び小型電子部品
3が含まれる。この混合物131がベルト144の姿勢
が鉛直方向となるマグネットローラ143に対応する位
置に到達すると、非磁性物である鉛等を含む切削くず5
9と小型電子部品3にはマグネットローラ143の磁力
は作用しないため、重力によりベルト144から離れて
非磁性体回収用容器146内に落下して回収される。な
お、非磁性物の落下時に発生する粉塵は、吸込口137
Bにより吸引される。
【0100】一方、付着物129で表面が覆われた基板
保持媒体32は鋼鉄製であり磁力が作用するため、ベル
ト144がマグネットローラ143を通過してその表面
が下向きとなってもベルト144に吸着されている。本
実施形態では、ベルト144に突起144aを設けてい
るため、マグネットローラ143の磁力により基板保持
媒体32が拘束されて滞留することなく、確実に下流側
に搬送される。また、マグネットローラ143以外にも
電磁石145を設けているため、磁力不足により基板保
持媒体32が非磁性体回収用容器146に落下するのを
防止することができる。基板保持媒体32は、電磁石1
45を通過して重力が磁力を上回ると傾斜搬送路147
上に落下し、排出口132bに向けて転がり落ちる。ベ
ルト144から落下した時点では図20(C)に示すよ
うに、混合物131には付着物129で表面が覆われた
基板保持媒体32のみが含まれる。なお、基板保持媒体
32の落下時や移動中に発生する粉塵は、吸込口138
Cにより吸引される。
【0101】上記傾斜搬送路147を転がり落ちる基板
保持媒体32は、スリット150を通過する際に、この
スリット150の縁部に衝突する。そのため、スリット
150の通過時に、基板保持媒体32に衝撃ないしは振
動が加えられる。その結果、図19に示すように、付着
物129が基板保持媒体32から剥離し、スリット15
0を介して付着物回収用容器151に落下する。一方、
スリット150を通過した基板保持媒体32は、排出口
132bからケーシング132の外に排出される。
【0102】このように、分別回収装置110に供給さ
れた混合物131は、多孔体134上の大型電子部品4
と、非磁性体回収用容器146の鉛を含む切削くず59
及び小型電子部品3と、付着物回収用容器151の付着
物129と、排出口132bから排出される基板保持媒
体32とに分別される。排出口132bから排出される
基板保持媒体32は、図20(D)に示すように、その
表面から付着物129が除去されているため、洗浄等の
工程を経ずに上記半田面切削装置30で再使用すること
ができる。非磁性体回収用容器146に回収された切削
くず59は有害物質と有価物質に分別され、小型電子部
品3はリサイクルに供される。
【0103】分別回収装置110の構成は、上記のもの
に限定されず、例えば、上記多孔体は、パンチングメタ
ル等であってもよい。
【0104】プリント回路基板1に含まれる有価物質を
リサイクルするためには、リサイクルに供される材料中
の含有率が銅の場合で10%、金の場合で10ppm以上
必要である。プリント回路基板1から小型電子部品3や
大型電子部品4を取り外すことなくそのまま粉砕した場
合、粉砕により得られる材料は銅の含有率が9%、金の
含有率が1.3ppmであり、最低限必要な含有率を下回
るためリサイクルに供することができない。これに対し
て本実施形態の解体処理システムでプリント回路基板1
を解体すれば、解体後の材料における有価物質の含有率
をリサイクルできる程度まで高めることができる。
【0105】例えば、図1(A)に示す片面半田型であ
る家庭用テレビに使用されるプリント回路基板1(45
0ton)を本実施形態の解体処理システムで解体した場
合、図21に示すように、まず、プリント回路基板1
は、半田面切削装置30で生じる切削屑59(10to
n)と、部品実装面2aを切削した後のプリント回路基
板1(440ton)に分別される。また、この切削後の
プリント回路基板1は、紙フェノール製の基板本体2
(38ton)と、小型電子部品3及び大型電子部品4
(合計402ton)に分別される。
【0106】上記基板本体2は、上記のように部品剥ぎ
取り装置70(図8参照)の基板回収用容器7から回収
され、基板粉砕装置120(図1参照)で粉砕される。
一方、小型電子部品3及び大型電子部品4は、部品剥ぎ
取り装置70の部品回収用容器89と、分別回収装置1
30(図16参照)の多孔体135及び非磁性体回収用容
器146から回収される。回収された小型電子部品3及
び大型電子部品4は、目視による手作業により分別され
る。なお、大型電子部品4のうちシールド板は解体処理
システムに供される前に手作業でプリント回路基板1か
ら取り外される。
【0107】上記解体処理及び分別処理により得られる
材料のうち、放熱板(30ton)はアルミニウムのみか
らなり、シールド板(59ton)は鉄のみからなりリサ
イクルが可能である。また、トランスコイル(51to
n)の銅の含有率は19%、ICチップ(2.3ton)の金
の含有率は230ppmであり、いずれも上記したリサイ
クルに最低限必要な含有率を上回っているためリサイク
ルが可能である。
【0108】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のプリント回路基板の解体方法及びシステムでは、プリ
ント回路基板の半田面を切削する半田面切削工程後に、
電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取り工程を実行するため、
電子部品のピン端子やリード線が半田面側でクリンチし
て取り付けられている場合や、電子部品のピン端子やリ
ード線が半田面側でハトメ金具により固定されている場
合でも確実に基板本体から剥ぎ取って回収することがで
きる。また、上記半田面切削工程で上記基板保持媒体に
混入した電子部品と切削くずは、分別回収工程で回収さ
れるため、プリント回路基板を基板本体、電子部品及び
切削くずに分類して効率良く解体することができ、有価
物質及び有害金属を高い効率で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は片面半田型のプリント回路基板を示
す側面図、(B)はリフロー部品付き片面半田型のプリ
ント回路基板を示す側面図、(C)は両面半田型のプリ
ント回路基板を示す側面図、(D)はリフロー部品付き
両面半田型のプリント回路基板を示す側面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るプリント回路基板の
解体処理システムを示す概略構成図である。
【図3】 半田面切削装置を示す概略正面図である。
【図4】 基板固定槽を示す平面図である。
【図5】 押圧板を下面側から見た斜視図である。
【図6】 プリント回路基板と切削工具及びセンサーの
関係を示す概略平面図である。
【図7】 (A)は基板固定槽の基板保持媒体にプリン
ト回路基板を載置した状態を示す要部拡大図、(B)は
押圧板によりプリント回路基板を基板保持媒体中に押し
込んだ状態を示す要部拡大図、(C)はプリント回路基
板の半田面の切削を示す要部拡大図である。
【図8】 部品剥ぎ取り装置を示す概略正面図である。
【図9】 部品剥ぎ取り装置の要部平面図である。
【図10】 基板押え機構を示す斜視図である。
【図11】 基板押え機構の要部断面図である。
【図12】 (A)はプリント回路基板の固定を示す要
部正面図、(B)はプリント回路基板の加熱を示す要部
正面図である。
【図13】 (A)は部品の剥ぎ取りを示す要部正面
図、(B)は基板本体の回収を示す要部平面図である。
【図14】 部品剥ぎ取り装置の変形例を示す要部正面
図である。
【図15】 部品面切削装置を示す概略図である。
【図16】 分別回収装置を示す概略正面図である。
【図17】 大型電子部品の分離回収工程を示す部分平
面図である。
【図18】 非磁性物と磁性物の分離工程を示す部分拡
大図である。
【図19】 基板保持媒体からの付着物除去工程を示す
部分拡大図である。
【図20】 (A)は分別回収装置への投入時の基板保
持媒体を含む混合物を示す概略図、(B)は多孔体通過
後の混合物を示す概略図、(C)はマグネットコンベア
通過後の混合物を示す概略図、(D)はスリット通過後
の基板保持媒体を示す概略図である。
【図21】 本発明の解体処理システムで解体した家庭
用テレビのプリント回路基板のリサイクルについて説明
するための概念図である。
【符号の説明】
1 プリント回路基板 2 基板本体 2a 部品実装面 2b 半田面 3 小型電子部品 4 大型電子部品 5 半田 10 半田面部品除去装置 30 半田面切削装置 31 ケーシング 32 基板保持媒体 33 基板固定槽 34 基板保持媒体排出路 36 電磁石 37 撹拌部材 38,43 シリンダ 39 ガイドシャフト 40,47 ガイドレール 41,48 モータ 42 テーブル 44 押圧板 45 凹凸吸収層 46 ピン 49 サドル 50 半田面切削用カッター 51A,51B 測距センサー 52 ノズル 53 ダクト 54 集塵機 55 吸込口 56 制御装置 57 制御パネル 59 切削くず 70 部品剥ぎ取り装置 71 ケーシング 71a 開閉扉 72 ヒータ 73 加熱プレート 74 熱遮断板 75 支持板 76 隙間 77 基板回収用容器 78 基板チャック機構 79 支持棒 80 シリンダ 81 チャック部材 81a 爪 82A,82B ガイドレール 83A,83B スライダ 85 保持部材 86 モータ 87 ベルトプーリ機構 88 部品剥ぎ取りブレード 89 部品回収用容器 90 移動台 92 基板押え機構 93 ロッド保持枠 93a 仕切り壁 93b ロッド収容室 93c 底壁 93d ロッド挿通孔 95 押えロッド 95a ロッド本体 95b 錘部 96A,96B ガイドシャフト 97 連結板 98 シリンダ 99 温風供給源 100 ダクト 101A,101B 吹出口 103 廃熱ダクト 104 制御装置 105 制御パネル 110 部品面切削装置 111 基板送りローラ 112 基板押えローラ 113 部品面切削用カッター 120 基板粉砕装置 129 付着物 130 分別回収装置 131 混合物 132 ケーシング 132a 投入口 132b 排出口 133,147 傾斜搬送路 134 多孔体 134a 網目 135 フード 136 振動発生装置 137A,137B,137C 吸込口 138 集塵機 139A,139B,139C ダクト 140 マグネットコンベア 141 モータ 142 駆動ローラ 143 マグネットローラ 144 ベルト 145 電磁石 146 非磁性体回収用容器 150 スリット 151 付着物回収用容器 152 制御装置 153 制御パネル 170 選択引き抜き装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 章二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 末次 憲一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福島 哲夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA24 BA05 CA04 CA09 CA12 CA22 CB12 5E319 AC02 BB01 CC22 CD59 CD60 GG15

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板固定槽に充填された基板保持媒体中
    にプリント回路基板の部品実装面に実装された電子部品
    を埋め込んでプリント回路基板を固定し、プリント回路
    基板の半田面を切削する半田面切削工程と、 半田面切削工程後、プリント回路基板を加熱しつつ部品
    実装面の電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取り工程と、 上記半田面切削工程で上記基板保持媒体に混入した電子
    部品と切削くずを、基板保持媒体から分別回収する分別
    回収工程とを備えるプリント回路基板の解体処理方法。
  2. 【請求項2】 上記基板保持媒体は磁性を有する粒体で
    あり、部品実装面の電子部品を基板保持媒体に埋め込ん
    だ後、磁力を付与して基板保持媒体を固定することを特
    徴とする請求項1に記載の解体処理方法。
  3. 【請求項3】 上記部品剥ぎ取り工程は、半田面を加熱
    プレート上に固定してプリント回路基板を加熱し、部品
    実装面上を移動する剥ぎ取りブレードにより電子部品を
    剥ぎ取ることを特徴とする請求項1に記載の解体処理方
    法。
  4. 【請求項4】 上記部品剥ぎ取り工程は、上記剥ぎ取り
    ブレードにより電子部品を剥ぎ取る前に、予め定められ
    た特定の電子部品をプリント回路基板の部品実装面から
    引き抜くことを特徴とする請求項3に記載の解体処理方
    法。
  5. 【請求項5】 上記分別回収工程は、基板保持媒体、電
    子部品及び切削くずを含む混合物を、複数の貫通孔を備
    える多孔体に通過させ、貫通孔よりも大きい電子部品を
    混合物から分離する工程と、 上記混合物中の非磁性物と磁性物とを分離する工程と、 上記混合物から生じる粉塵を吸引して回収する工程とを
    含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基
    板の解体処理方法。
  6. 【請求項6】 基板保持媒体が充填された基板固定槽
    と、上記基板保持媒体中にプリント回路基板の部品実装
    面に実装された電子部品が埋め込まれてプリント回路基
    板が固定されるように、プリント回路基板を押圧する押
    圧装置と、上記基板保持媒体に固定されたプリント回路
    基板の半田面を切削する切削工具とを備える半田面切削
    装置と、 半田面切削後、プリント回路基板を加熱しつつ部品実装
    面の電子部品を剥ぎ取る部品剥ぎ取り装置と、 上記半田面切削工程で上記基板保持媒体に混入した電子
    部品と切削くずを、基板保持媒体から分別回収する分別
    回収装置とを備えるプリント回路基板の解体処理システ
    ム。
  7. 【請求項7】 上記半田面切削装置の基板保持媒体は磁
    性を有する粒体であり、 上記半田面切削装置は、部品実装面の電子部品を基板保
    持媒体に埋め込んだ後、磁力を付与して基板保持媒体を
    固定する磁力付与装置を備えることを特徴とする請求項
    6に記載の解体処理システム。
  8. 【請求項8】 上記部品剥ぎ取り装置は、 プリント回路基板の半田面が載置される加熱プレート
    と、 加熱プレート上にプリント回路基板を固定する固定装置
    と、 加熱プレートに固定されたプリント回路基板の部品実装
    面上を移動して、電子部品を剥ぎ取る剥ぎ取りブレード
    とを備えることを特徴とする請求項6に記載の解体処理
    システム。
  9. 【請求項9】 上記部品剥ぎ取り装置は、上記剥ぎ取り
    ブレードにより電子部品を剥ぎ取る前に、予め定められ
    た特定の電子部品を部品実装面から引き抜くための選択
    引き抜き装置を備えることを特徴とする請求項8に記載
    の解体処理システム。
  10. 【請求項10】 上記分別回収装置は、 基板保持媒体、電子部品及び切削くずを含む混合物を通
    過させる複数の貫通孔を備え、貫通孔よりも大きい電子
    部品を混合物から分離する多孔体と、 上記混合物中の磁性物質を吸引することにより混合物中
    の非磁性物と磁性物とを分離する磁気分離装置と、 混合物から生じる粉塵を吸引して回収する吸引装置とを
    備えることを特徴とする請求項6に解体処理システム。
  11. 【請求項11】 基板固定槽に充填された基板保持媒体
    中にプリント回路基板の部品実装面に実装された電子部
    品を埋め込んでプリント回路基板を固定し、プリント回
    路基板の半田面を切削するプリント回路基板の半田面切
    削方法。
  12. 【請求項12】 上記基板保持媒体は磁性を有する粒体
    であり、部品実装面の電子部品を基板保持媒体に埋め込
    んだ後、磁力を付与して基板保持媒体を固定することを
    特徴とする請求項11に記載の半田面切削方法。
  13. 【請求項13】 基板保持媒体が充填された基板固定槽
    と、 上記基板保持媒体中にプリント回路基板の部品実装面に
    実装された電子部品が埋め込まれるようにプリント回路
    基板を押圧する押圧装置と、 基板保持媒体に固定されたプリント基板の半田面を切削
    する切削工具とを備える半田面切削装置。
  14. 【請求項14】 上記基板保持媒体は磁性を有する粒体
    からなり、 上記プリント回路基板固定時に基板保持媒体に磁力を付
    与して固定する磁力付与装置を備えることを特徴とする
    請求項13に記載の半田面切削装置。
  15. 【請求項15】 プリント回路基板の半田面を切削する
    際に、プリント回路基板の部品実装面に実装された電子
    部品を埋め込んでプリント回路基板を固定するための基
    板保持媒体から、半田面切削時に混入した電子部品と切
    削くずを分別して回収する方法であって、 基板保持媒体、電子部品及び切削くずを含む混合物を、
    複数の貫通孔を備える多孔体に通過させ、貫通孔よりも
    大きい電子部品を混合物から分離する工程と、 上記混合物中の非磁性物と磁性物とを分離する工程と、 混合物から生じる粉塵を吸引して回収する工程とを含む
    分別回収方法。
  16. 【請求項16】 上記混合物の通過時に上記多孔体を振
    動させることを特徴とする請求項15に記載の分別回収
    方法。
  17. 【請求項17】 マグネットローラにより混合物中の非
    磁性物と磁性物とを分離することを特徴とする請求項1
    5に記載の分別回収方法。
  18. 【請求項18】 上記混合物の搬送路にスリットを設
    け、このスリット通過時に作用する衝撃により基板保持
    媒体表面の付着物を除去する工程を備える請求項15に
    記載の分別回収方法。
  19. 【請求項19】 プリント回路基板の半田面を切削する
    際に、プリント回路基板の部品実装面に実装された電子
    部品を埋め込んでプリント回路基板を固定するための基
    板保持媒体から、半田面切削時に混入した電子部品と切
    削くずを分別して回収する分別回収装置であって、 基板保持媒体、電子部品及び切削くずを含む混合物を通
    過させる複数の貫通孔を備え、貫通孔よりも大きい電子
    部品を混合物から分離する多孔体と、 上記混合物中の磁性物を吸引することにより混合物中の
    非磁性物と磁性物とを分離する磁気分離装置と混合物か
    ら生じる粉塵を吸引して回収する吸引装置とを備える分
    別回収装置。
  20. 【請求項20】 上記多孔体を振動させる振動発生装置
    を備えることを特徴とする請求項19に記載の分別回収
    装置。
  21. 【請求項21】 上記磁気分離装置は、マグネットロー
    ラを備えることを特徴とする請求項19に記載の分別回
    収装置。
  22. 【請求項22】 上記混合物の搬送路にスリットを設
    け、このスリット通過時に作用する衝撃により基板保持
    媒体表面の付着物を除去するようにしている請求項19
    に記載の分別回収装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008289510A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2010036112A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Sharp Corp Led搭載製品の処理方法
CN113645556A (zh) * 2021-08-27 2021-11-12 歌尔微电子股份有限公司 Mems麦克风封装结构及封装方法

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