JP2009020331A - 光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ - Google Patents

光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】液晶表示素子を用いたディスプレイ用バックライト・ユニットにおける照明光路制御に使用される光学シートの改良にあたり、構造として空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を使用することによって、光学的により効率的で環境耐性のある光学シートもしくは光学シート群を提供する。
【解決手段】液晶ディスプレイ用の画像表示光学系に用いられる光学シートもしくは光学シート群において、少なくとも機能として対向する光入射面と光射出面をもつ1つ以上の光透過性基材と光の方向を制御する1つ以上の光学制御要素を備え、かつ構造として空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を構成中に含有することを特徴とする光学シートもしくは光学シート群を使用する。
【選択図】図8

Description

本発明は、主に液晶表示素子を用いたディスプレイ用バックライト・ユニットにおける照明光路制御に使用される光学シートの改良に関するものであり、前記シートを搭載したバックライト・ユニットおよびディスプレイに関する。
液晶表示装置(LCD)に代表されるディスプレイは、提供される情報を認識するのに必要な光源を内蔵しているタイプの普及が著しい。通常使用される光源は線状もしくは点状であり、輝度分布に大きなムラが生じる。ディスプレイに提供される情報を認識するのには、こうした輝度ムラは大きな妨げとなる。
これらの問題を解決するためにディスプレイのバックライト部分には光源からの輝度分布を拡散し均一にする光学制御要素をもつ光学シートが使用されている。
代表的なものとしては、拡散板や拡散シートがこれにあたる。
さらに、光源で消費する電力は、電池式装置全体で消費する電力の相当部分を占める。
従って、所定の輝度を提供するのに必要な総電力を低減することで電池寿命が増大するが、これは電池式装置には特に望ましいことである。
そこで、バックライトには“軸外(off-axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on-axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する光学制御要素を持つ光学シートが使用されている。
ここで言う「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。
代表的なものとしては、米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(Brightness Enhancement Film:BEF)や、光射出面に凹凸形状を持つ拡散シートがこれにあたる。
また、剛性のない光学シートや光学シート群ではしわやたるみが発生し、表示画像のムラの原因となる。
このため、通常は剛性のある光透過性基材を光源側に配置し、他の光学シートを保持する。代表的なものとしては、拡散板がこれにあたる。
また、最近では特許文献1のようにコストダウンを目的として、上記の、拡散機能を持つ光学制御要素、集光機能を持つ光学制御要素、剛性のある光透過性基材の機能を一体化し、部品点数を減らす技術が提供されている。
この技術には、集光機能を持つ光学制御要素としてBEFにかわりレンズアレイを持つシートが使用されている。
これら従来の光学シートもしくは光学シート群の問題点として、根本的に拡散の光学制御要素の機能が不十分であることが挙げられる。
BEFを使用した構成の場合、拡散の光制御機能として拡散板と拡散シートを両方用いる必要がある。
また、一体化した構成の場合では拡散板のみでは不十分な拡散機能を補うため、反射層が設けられている。
すなわち、いずれの場合も拡散の光学制御要素として2つ以上の要素が必要であり、これを1つにすることでさらなる機能の集約が望める。機能を集約すれば、製造工程簡略化、コストダウン、薄型化が実現できる。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートとしては特許文献2に示すような多くの報告がある。
光学部材用途としては反射率の高さに着目し、バックライトの筐体に固定する反射板用の部材として使用されている。
しかし、筐体に固定しない単独の光学シートとしての使用はシートそのものに環境耐性が求められる。
特開2006-106197号公報 特許第3312513号
従来の拡散シート、拡散板はいずれも主成分となる樹脂に、屈折率の異なる有機フィラーや無機フィラーを添加し、拡散機能を出している。
しかしながら、樹脂とフィラーの屈折率差では小さすぎるため、前述のような拡散機能不足が生じている。
そこで本発明では、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートを拡散の光学制御要素として用いる。空気と熱可塑性樹脂の屈折率差は従来の樹脂とフィラーの屈折率差よりも大きく、拡散機能が高い。したがって従来の拡散シート、拡散板の置き換えが可能であるばかりか、単一の光学制御要素に機能の集約が可能になる。また、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートは従来の拡散シートの製造工程である成膜と塗工のうち、成膜工程のみで製造することができ、製造工程の簡略化が可能である。
また、液晶ディスプレイのバックライト部は光源の点灯時には高温に達するため、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートを使用する際には環境に対する耐性も求められる。特に30インチを超えるサイズでは光源の熱の影響により光学シートは50℃を超える環境での動作を求められる。さらにTV用・広告用では40インチを超え、薄型化の影響も伴い光学シートは部分的に90℃超えるような環境にさらされる。本発明では、光学制御要素としての機能、およびこれらの大インチのディスプレイにおいても環境耐性を満たす、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートを使用した、新規光学シートおよび光学シート群について開示する。
請求項1の発明は、液晶ディスプレイ用の画像表示光学系に用いられる光学シートもしくは光学シート群において、少なくとも機能として対向する光入射面と光射出面をもつ1つ以上の光透過性基材と光の方向を制御する1つ以上の光学制御要素を備え、かつ構造として空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を構成中に含有することを特徴とする光学シートもしくは光学シート群である。
光透過性基材は剛性をもち、光学シートや光学シート群のしわやたわみを抑制するもので、従来は拡散板がこれに該当する。しかしながら、本来の役割を果たすためには透明でもよく、主な材質としてはガラスでも樹脂でも良い。樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、シクロオレフィンポリマー、スチレン樹脂、メチルスチレン樹脂及びフルオレン樹脂等様々なものが使用できる。
光の方向を制御する1つ以上の光学制御要素とは、前述した拡散、集光いずれでもよく、本発明には総合的なバックライトの機能を満たす光学シート、もしくは光学シート群の他に、光学シート群を構成する個々の光学シートも含まれる。
請求項2の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも光透過性基材もしくは光学制御要素として機能することを特徴とする請求項1記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明は空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は厚みを持たせることで光透過性基材として機能する。また、本発明は空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の拡散効果の高い光学制御要素としての機能に着目したものだが、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層に直接レンズ形状など付与することで、集光機能をもたせることも可能である。
請求項3の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、全光線透過率70%以下であり、光学シートもしくは光学シート群において液晶パネルに対向する表面を除く箇所に位置することを特徴とする請求項1または2記載の光学シートもしくは光学シート群である。
この発明は、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を従来の拡散板に類似した機能として使用している。ただし、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は拡散板以上の拡散性を実現することも可能である。
請求項4の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、全光線透過率70%以上であり、光学シートもしくは光学シート群において光源に対向する表面を除く箇所に位置することを特徴とする請求項1または2記載の光学シートもしくは光学シート群である。
この発明は、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を従来の拡散シートに類似した機能として使用している。空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の拡散能力を完全に活かしてはいないが、製造工程の簡略化ができるため、置き換えのメリットは大きい発明である。
請求項5の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の厚みが、10μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明によれば、既存の拡散板の4分の1以下の薄さでも、同等以上の拡散性能を有する層が得られる。
請求項6の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の片面もしくは両面に、高さ5μm以上で高さが略同一の多角錐、円錐もしくは多角台錐もしくは円錐台もしくは多角柱もしくは円柱などの柱状、もしくは直方体もしくは球状もしくは半球状もしくは楕円体が少なくとも1種類以上、ストライプ状もしくは点状に成型されてなることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明の空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は薄いシート状であるため、ウェブで簡単にリブ形状を形成することができる。
請求項7の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の片面もしくは両面に、高さ5μm以上のプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイが成型されてなることを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明の空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は薄いシート状であるため、ウェブで簡単にレンズアレイを形成することができる。
請求項8の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも部分的に隣接する層に片面もしくは両面で接合してなることを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は内部拡散を利用しているため、複数の光学シートを接合一体化し、簡略化することが可能となる。接合は面全体でもよく、部分的でもよい。
請求項9の発明は、プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイを具備してなる光学要素層と、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも部分的に接合されており、前記光学要素層が前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層に対し、4倍以上の厚みであることを特徴とする請求項8に記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明によれば、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は薄いシート状であるため、たわみの影響を受けやすい光学要素層に厚みを持たせ、光学要素層に追従する熱可塑性樹脂の層を設けることで、環境耐性と構成の合理化を両立した光学シートを提供することができる。
請求項10の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が片面もしくは両面に、少なくともコロナ処理、易接着処理、離型処理、帯電防止処理、耐光性処理のいずれかをされてなることを特徴とする請求項1乃至9に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は内部拡散を利用しているため、表面に様々な処理を施すことができる。バックライトに求められる帯電防止処理や、請求項6の接合の前処理、もしくは空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層に直接レンズ形状など付与する場合の前処理としてコロナ処理や易接着処理、組立工程で不要な保護フィルムをはがすための離型処理を施すことができる。
請求項11の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は、厚み方向もしくは平面方向に、空気を含む微細な空洞の密度、大きさ、形状が一様でなく、分布を有することを特徴とする請求項1乃至10に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は厚み方向もしくは平面方向に空気を含む微細な空洞の密度、大きさ、形状に分布を持たせることが可能で、例えば表面付近の空洞密度を下げることで、外力に対する表面の耐性を向上させることができる。
請求項12の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、前記厚み方向に少なくとも3層に分布を有することを特徴とする請求項11に記載の光学シートもしくは光学シート群である。
請求項13の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、空気を含む微細な空洞の他に無機物もしくは有機物を含有することを特徴とする請求項1乃至12に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層へ添加剤を加える発明で、隠蔽性を付与し光学特性を調整したい場合の顔料、例えば酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、クレー、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、シリカおよびシリコン、または漂白剤や蛍光材料が挙げられる。また、空洞を作成するために必要な発泡剤や熱可塑性樹脂と相溶性のない樹脂なども挙げられる。これら添加物で光学性能と製造方法のバランスをとることが可能である。
請求項14の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の主成分が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至13に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
透明フィルムにも使用されるポリエステル系樹脂を使用することで、コストを抑え、安定製造することが可能である。
請求項15の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の主成分が、ポリエチレンテレフタラートもしくはポリプロピレンであることを特徴とする請求項1乃至14に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
透明フィルムにも使用されるポリエチレンテレフタラート(PET)やポリプロピレン(PP)を使用することで、コストを抑え、安定製造することが可能である。
請求項16の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は、熱可塑性樹脂が少なくとも一軸方向に延伸されて製造されることを特徴とする請求項1乃至15に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
成膜方法に延伸を使用することで、厚みが均一な空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を1工程で作成することができる。
請求項17の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が低熱収縮処理をされてなることを特徴とする請求項1乃至16に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
低熱収縮処理をすることで、より環境耐性のある光学シートもしくは光学シート群を提供することができる。
請求項18の発明は、前記光学制御要素の1つとして、プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイを具備してなることを特徴とする請求項1乃至17に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は集光の光学制御要素としての機能は不十分であることから、集光の光学制御要素を付与することが望ましい。空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層に直接上記レンズ形状を付与しても良いし、上記レンズ形状をもつ光学シートと組み合わせた光学シート群として使用しても良い。光学シート群の各光学シートを接合すれば、機能一体化した光学シートを得ることもできる。
請求項19の発明は、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が製品サイズよりも大きいサイズで製造され、レーザー断裁で断裁されていることを特徴とする請求項1乃至18に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明の空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は薄いシート状であるため、例えばウェブで大サイズに製造した後、所望のサイズに断裁することができる。このとき、従来の拡散板のように手間のかかる研磨で作業する必要はない。
請求項20の発明は、表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1乃至19に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群を少なくとも備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニットである。
本発明の光学シートもしくは光学シート群を使用すれば、バックライト・ユニットの薄型化、低コスト化、高機能化を実現することができる。
請求項21の発明は、前記光源と前記光学シートもしくは光学シート群との距離が、10mm以下であり、37インチ以上のサイズであることを特徴とする請求項20に記載のバックライト・ユニットである。
本発明の光学シートもしくは光学シート群は高温での環境耐性があるため、大型でも光源との距離を短くすることができ、バックライトを薄型化することができる。
請求項22の発明は、前記光源が冷陰極管もしくはLEDもしくは半導体レーザーであることを特徴とする請求項20または21に記載のバックライト・ユニットである。
本発明のバックライトは様々な光源を用いることができる。
請求項23の発明は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項20乃至22に何れか1項記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイである。
本発明のバックライト・ユニットを使用すれば、ディスプレイの薄型化、低コスト化、高機能化を実現することができる。
請求項24の発明は、前記液晶パネルと前記光学シートもしくは光学シート群との距離が、10mm以下であり、37インチ以上のサイズであることを特徴とする請求項23に記載のディスプレイである。
本発明の光学シートもしくは光学シート群は高温での環境耐性があるため、大型でも液晶パネルとの距離を短くすることができ、バックライトを薄型化することができる。
請求項25の発明は、シート状で可撓性があり、有機EL光源に用いられることを特徴とする、請求項請求項1乃至19に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群である。
本発明によれば、従来のように可撓性のない拡散板を使用する必要がないので、可撓性のある点・線光源用の光学シートもしくは光学シート群を提供できる。
空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートを拡散の光学制御要素とし、空気と樹脂の屈折率差で拡散効果を得ることにより、従来の樹脂とフィラーの屈折率差で拡散性を得ていた拡散シートや拡散板よりも優れた拡散性が得られ、拡散層の大幅な薄型化が実現できる。また、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートはウェブでの製造に用いることができ、表面付形、表面処理、断裁など従来の拡散板では難しい加工も容易である。これらの特性を利用することで、従来より高機能な光学シートの一体化部材として使用可能である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は従来のバックライトの代表的な構成を示す模式図である。
すなわち、従来のバックライトは、光源16と、光源16を収容するランプハウス15と、光源16の前方に順番に配置された拡散板14、拡散シート13、集光シート12、拡散シート11とを備えている。
現在採用されているバックライトの構成の中には集光シート不使用のものや代わりに拡散シートを増やしたものがあるが、図1を基本的な構成とする。
本発明によれば、従来のバックライトに使用される拡散シート11、13、拡散板14のうち、一部もしくは全部をに置き換えることができる。
また、従来の拡散シート11、集光シート12、拡散シート13、拡散板14の4つの部材の機能を拡散の光学制御要素、集光の光学制御要素、および光透過性基材と整理し、空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の拡散機能の高さを利用し、これらの機能をより簡単かつ合理的に統合した部材を提供することができる。
従来の拡散板14の置き換えは全光線透過率70%以下の空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シート(以下、熱可塑性樹脂シート)を用いる。
熱可塑性樹脂シートの空洞の大きさは、0.5μm以上100μm以下であることが熱可塑性樹脂シートを延伸で製造する上で好ましい。空洞の大きさが0.5μmよりも小さいと延伸不足でシート厚みが均一でなくなり、空洞の大きさが100μmよりも大きいとラインの張力でシートが切れやすくなる。
この熱可塑性樹脂シートをバックライトに収まる所定のサイズにカットする。拡散性能は拡散板よりも空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートの方が高いため、上記スペックを満たすために拡散板のように数mmの厚みが必要となることはない。しかし、厚みがないと拡散シート11、集光シート12、拡散シート13の部材を支持することができない。
そこで、図2に示すように光源側に別の剛性のある光透過性基材18を設けて支持基材とし、熱可塑性樹脂シート17を重ねる。光透過性基材18としては当該分野でよく知られた光透過性の樹脂が使用でき、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィンポリマーなどが知られている。
高温下、高温高湿下になると光透過性基材18にたわみが発生するが、これは当該分野でよく知られている拡散板に用いられる、押し出し製造の際の冷却温度の調整を光透過性基材18製造時に適用することで回避することができる。
この方法はもともと1つの部材であった拡散板14を光透過性基材18と熱可塑性樹脂シート17に部材を増やしているだけに見えるが、通常の販売価格を比較すると後者の方がコストダウンになっている。
また別の方法として、図3のように光透過性基材18と熱可塑性樹脂シート17を接合する方法が挙げられる。この場合、光透過性基材18と熱可塑性樹脂シート17のうち光透過性基材18が光源側に位置する。
接合方法としては粘着剤や接着剤を使用したり、エキシマを使用した常温接合を用いる。接合部分は面全体でも、一部でも構わない。
この方法は、図2に示した光透過性基材18と熱可塑性樹脂シート17との2枚を重ねて設ける方法に比べ接合の工程が増えているが、熱可塑性樹脂シート17の線膨張係数が光透過性基材18の線膨張係数より小さい場合、部材の反りが光源側に凸になるためより確実に表示画像を維持できるというメリットがある。
また別の方法として、図4のように光透過性基材18と熱可塑性樹脂シート17を接合する方法が挙げられる。
接合方法としては粘着剤や接着剤を使用したり、エキシマを使用した常温接合を用いる。接合部分は面全体でも、一部でも構わない。
ただし、この構成は、図3とは逆に熱可塑性樹脂シート17が光源側に位置するため、熱可塑性樹脂シート17の線膨張係数が光透過性基材18の線膨張係数より小さい場合、部材の反りが液晶パネル側に凸になり、表示画像に異常が生じる恐れがあるため、筐体の設計に余裕を持たせる必要がある。
また別の方法としては、図5のように光透過性基材18の両面に熱可塑性樹脂シート17を接合した構成でもよい。
部材の数は増えるが、この構成であれば温度や湿度によらず、反りを抑えた光学シートを提供することができる。
またいずれの構成においても、熱可塑性樹脂シート17にレンズ形状を付与することで輝度ムラの改善効果の向上ができる。
レンズ形状の作成方法としては、熱可塑性樹脂シート17にあらかじめコロナ処理や易接着処理し、処理面にUV樹脂を塗布する。その後、UV樹脂に所望のレンズ形状の金型を押し当て、熱可塑性樹脂シート17側からUVを照射し硬化させる。
熱可塑性樹脂シート17はUV透過性であるため、容易にレンズ形状を付与することができる。
全光線透過率70%以下の熱可塑性樹脂シートを液晶パネルに対向する表面に位置した場合、画面が暗くなりディスプレイが見にくくなる。
従来の拡散シート11や13の置き換えは全光線透過率70%以上の空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂シートを用いる。
拡散シートの置き換えの場合、熱可塑性樹脂シートに必ずしも剛性が必要ではない。このため、ディスプレイの大きさに比してたわみのおきにくい厚みを選択し、所定の大きさにカットした熱可塑性樹脂シートを構成中に組み込む。
熱可塑性樹脂シートの厚みはしわがよらないような製造および取り扱いの都合上10μm以上が望ましく、500μm以下であれば十分な光学性能が得られる。
全光線透過率70%以上の熱可塑性樹脂シートを光源に対向する表面に位置した場合、温度や湿度の対策の有無に関わらず、輝度ムラに対する効果が見られない。
従来の拡散シート11および13、拡散板14の置き換えは一つのバックライトで一部材のみ実施しても良いし、複数実施しても良い。
これらの光学シート群は互いに部分的、あるいは面全体で接合されていても良い。
熱可塑性樹脂シートは面全体で接合されていても特に問題はないが、それ以外の材料で拡散シート11および13、集光シート12とした場合、入射面側は空気もしくは低屈折率層があることが望ましい。すなわち、端部のみ接合したり、リブを設けたりすることが望ましい。これは、光学制御要素がプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイもしくは表面の凹凸で集光機能を付与している拡散シートの場合、入射光が拡散していると射出光の集光機能が低下するためである。
拡散シート11および13、集光シート12の接合方法としては粘着剤や接着剤を使用したり、エキシマを使用した常温接合や溶着、固定具などを用いる。
次に、部材の統合について説明する。
熱可塑性樹脂シートは従来の拡散板14以上の拡散性があるため、熱可塑性樹脂シートを用いた場合、図6に示すように、拡散シート11および13は省略することができる。
すなわち、熱可塑性樹脂シートを本発明の要領で拡散板の代わりに使用すれば、拡散の光学制御要素と光透過性基材の機能を兼ねられるため、他の部材には集光の光学制御要素を求めればよいことになる。
集光シート12としてプリズムレンズアレイを用いた場合、拡散シート13の省略は数%の輝度の低下が生じるが、コストの面から有利になる。
また、輝度上昇率はプリズムレンズアレイより劣るものの、拡散シート13の有無の影響を受けないマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイもしくは集光機能の高い拡散シートを単数もしくは複数枚を集光シート12のかわりに用いることもできる。これらの組み合わせは当該分野で知られている様々な組み合わせを用いることができる。また、構成中に複数の熱可塑性樹脂シートを用いても良い。
これらの光学シート群は互いに部分的、あるいは面全体で接合されていても良い。
熱可塑性樹脂シートは面全体で接合されていても特に問題はないが、それ以外の材料で拡散シート11および13、集光シート12とした場合、入射面側は空気もしくは低屈折率層があることが望ましい。すなわち、端部のみ接合したり、リブなどの凹凸構造を設けたりすることが望ましい。
これは、光学制御要素がプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイもしくは表面の凹凸で集光機能を付与している拡散シートの場合、入射光が拡散していると射出光の集光機能が低下するためである。
拡散シート11および13、集光シート12の接合方法としては粘着剤や接着剤を使用したり、エキシマUVを使用した常温接合や溶着、固定具などを用いる。
次に、拡散の光学制御要素、集光の光学制御要素、および光透過性基材の機能をより簡単かつ合理的に統合した光学シートの発明について説明する。
これまでの発明は光透過性基材の機能を拡散板のみに付与した光学シートもしくは光学シート群であるが、これに対し集光の光学制御要素のみに光透過性基材の機能を付与した光学シートもしくは光学シート群、両者に光透過性基材の機能を付与した光学シートもしくは光学シート群も作成可能である。
これまでは輝度ムラを解消するため、拡散板には厚みが必要だったため、必然的に光透過性基材の機能は拡散板にもたせるものであったが、熱可塑性樹脂シートは剛性のない厚みでも同等の拡散性を得ることが可能である。このため、本発明ではバックライト部材の構成を根本的に変えることが可能となっている。
集光の光学制御要素のみに光透過性基材の機能を付与した光学シートもしくは光学シート群について説明する。
熱可塑性樹脂シートは全光線透過率70%以下であり、厚みは貼合工程でしわなく貼れる10μm以上が必要である。上限は厚ければ厚いほどたわみの心配はないが、500μmあれば光学性能は十分確保できる。
集光の光学制御部材は剛性のある厚みの光透過性基材にプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイもしくは表面の凹凸で集光機能を付与した部材を用いる。
光透過性基材にプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイを付与する方法としては、当該分野でよく知られる、レンズ形状を付与した拡散板の作成方法を用いることができる。すなわち、光透過性基材を押し出し法で作成する際に、金型を用いて所望のレンズアレイ形状を付与する。もしくは、あらかじめ作成した光透過性基材にUV樹脂を塗布し、その後、UV樹脂に所望のレンズ形状の金型を押し当て、光透過性基材側からUVを照射し硬化させる。
または面精度は出にくいが、あらかじめ作成した光透過性基材に樹脂からなる透明粒子と透明樹脂を混合した溶液を塗布し、乾燥させる方法もある。
樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体;メラミン−ホルマリン縮合物の粒子;PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子;シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。
これら透明粒子は、材質や粒径を2種類以上を混合して使用してもよい。
以上のように準備した熱可塑性樹脂シートと光学制御要素つきの光透過性基材を、少なくとも部分的に空気層を介して接合する。
熱可塑性樹脂シートと光学制御要素つきの光透過性基材との接合方法としては粘着剤や接着剤を使用したり、エキシマUVを使用した常温接合や溶着、固定具などを用いる。以下に、少なくとも部分的に空気層を介して接合する方法を説明する。
少なくとも部分的に空気層を介して接合する方法は、3つに分けられる。
1つめは、部材の表示領域外(ディスプレイ装置にレンズシート1が組み込まれた場合に画像表示に使用される以外の領域をいう)のみ固定する方法で、接合方法に光学性能は求められない。
2つめは、表示領域内を固定する方法で、接合方法に光学性能や外観を低下させ過ぎないことが求められる。
3つめは、上記二つの方法を併用する方法である。
また、図8に示すように空気層を確保するためリブや凹凸構造を使用しても良い。
まず、接着剤層・粘着剤層(以下接・粘着剤層という)を用いる場合について述べる。
一例として、接・粘着剤層を付ける位置を図7(a)から図7(d)に示す。
図7(a)は、光学シート25の周辺全体に接・粘着剤層を塗る場合を示したものである。なお、図中符号29は接合部分を示す。
図7(b)及び図7(c)は、光学シート25のそれぞれ向かい合う一組の両端の辺のみを接・粘着剤層を塗る場合を示したものである。
図7(c)は、光学シート25の4つの角部に接・粘着剤層を塗る場合を示したものである。
図7(d)は、光学シート25の周辺全体に、点状に接・粘着剤層を塗る場合を示したものである。ここで、先ほどの図7(b)及び図7(c)の場合においても、必要に応じて、接・粘着剤層を点状に塗工してもよい。
尚、リブに粘・接着剤を使用する場合、粘・接着剤層はリブや光反射部のみにあっても良いし、光学シート25の全面に形成されていても構わない。
粘・接着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系の粘・接着剤が挙げられる。
いずれの場合も高温のバックライト内で使用されるため、100℃で貯蔵弾性率G’が1.0E+04 Pa以上であることが望ましい。これより値が低いと、使用中に光学シート25とレンズシート1がずれてしまう可能性がある。
また安定に間隙を確保するために、接・粘着剤層の中に透明の微粒子、例えば、ビーズ等を混ぜても良い。
また粘・接着剤は両面テープ状のものでも良いし、単層のものでもよい。
さらに、表示領域内に接・粘着剤を使用する場合、光の吸収は1%以内でなければならない。1%を超えると光学シートから射出する積算光量が減少し、レンズ形状によらず正面輝度が低下する。
接・粘着剤層を塗る方法として、コンマコーター等の各種塗工装置、印刷方式、ディスペンサーやスプレーを用いる方法、または筆等を用いた手作業による塗工であってもよい。
また表示領域内を接合する場合、空気層を確保するためにリブを用いることができる。
このリブを用いる方法により、きわめて安定に空気層を、一定の厚みで均一に固定することができるので光学密着、ムラ、ニュートンリングなどの外観特性を向上することもできる。
ここでリブは、一定の形状に成形された透明樹脂から構成される。
また透明樹脂中には、無機、有機粒子や気泡などを含有して、拡散や着色など他の効果を併せ持たせてもよい。
リブ材料の透明樹脂として、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、メチルスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー又はアクリレート系等からなる放射線硬化性樹脂などの透明樹脂が一般的に用いられるが上記の材料以外にもリブの特性を出せる樹脂等も使用することができる。
また透明樹脂中に分散させる粒子として、シリカやアルミナ、酸化チタンやカーボンブラック、ガラスビーズなどの無機物や各種樹脂ビーズ等の有機物などを使用することができる。
また透明リブに分散させる各種粒子はリブ表面に反射特性を持たせるなど、局所的に配置させたりすることもできる。
また樹脂中に気泡などを分散させて粒子の代わりに用いることもできる。これらの透明樹脂中に分散させる粒子や気泡は、使用する用途に応じて、複数種類を組み合わせて使用したり、あえて使用しなくてもよい。
リブの高さとしては剛性のないシート状部材の歪みによる光学密着を妨げるため、空気層を200nm以上保つ必要がある。
またリブの厚さが2mmを超えると、リブの視認性が上がり、ムラの原因になり、またサイドから光漏れが起こりやすくなるため好ましくない。
リブの非入射面の接地面積は、接着強度の低下や正面輝度の低下を妨げるために熱可塑性樹脂シート17の非入射面若しくはレンズ形状を付与した光透過性基材19の入射面と接するリブの総接地面積を熱可塑性樹脂シート17の非入射面若しくはレンズ形状を付与した光透過性基材19の入射面の面積に対して0.01以上60%以下にすることが望ましい。
ここで、リブを用いる場合は、上述のような表示領域外に上述の粘・接着剤層の配置の場合と同様、図7(a)から図7(d)に示すような設置位置に限定する必要はなく、熱可塑性樹脂シート17の非入射面若しくはレンズ形状を付与した光透過性基材19の入射面の全面に設置できる。
また、一つのリブ(場合によっては一群のリブ)の接地サイズは、画像表示時のリブムラの視認性を低下させるために、一方向に延在したレンチキュラー形状や台形形状、プリズム形状などの構造に関してはレンズ形状を付与した光透過性基材19に接合した部分の接地部分の線幅が50μm以下であることが好ましい。
また円錐(又は多角台錐、円錐台など)や多角柱、円柱などの柱状、直方体や球状(又は半球状)、楕円体などの構造の接地部分の面積が2500μm以下にすることが好ましい。
更に視認性を向上させるために前記線幅を3μm、面積900μm以下にすることがより好ましい。
リブの形状として一方向に延在したレンチキュラー形状や台形形状、プリズム形状などの構造や多角錐、円錐(又は多角台錐、円錐台など)や多角柱、円柱などの柱状、直方体や球状(又は半球状)、楕円体などの構造であってもよい。
またリブの作製方法によっては、リブの高さが一定であれば側面の形状は不特定の形状であってもよい。
これらのリブで空隙を確保する場合、上記の1種類のリブ構造を全体に使用しても、複数種類のリブ構造を組み合わせて使用してもよい。
またこれらのリブの配列はストライプ状や点線等の周期的なものでもランダムでもよく、設計に応じて適宜選択される。
リブの作成方法としては、前述の光透過性基材にレンズ形状を付与するのと同様に、光透過性基材の入射面に形成することができる。もしくは、前述の熱可塑性樹脂シート17にレンズ形状を付与するのと同様に、熱可塑性樹脂シートのコロナ処理や易接着処理面にUV硬化性樹脂で作成することができる。
またリブを隣接する他部材と接合する場合、リブの片面又は両面に粘着剤や接着剤を使用してレンズ形状を付与した光透過性基材19と熱可塑性樹脂シート17の間を一定の空隙を有するように一体化することができる。
更に他のリブ成形方法として、予め、粘着剤又は接着剤にリブを分散させておき、各種印刷法で塗工することで粘着または接着性を有したリブを一度に作製でき、更に散在させることができるため同様に、一定の空隙を有するように一体化することができる。
次に、複数の反射表面を有するリブもしくは、反射材を含有した接着剤層、反射材を含有した粘着剤を用いる場合について述べる。
反射材を含有した粘・接着剤層は、金属粒子または高屈折率透明粒子を上述の粘・接着剤に分散させたものを光透過性基材19もしくは熱可塑性樹脂シート17に塗工することで作成することができる。
また、反射表面を有するリブの場合は、リブを形成する透明樹脂の中に金属粒子または高屈折率透明粒子を練り混ぜて作成することができる。またリブの表面に光反射性の高い銀やアルミウム、ニッケル等の金属を蒸着やスパッタ等の乾式成膜によっても作成できる。
または、透明なリブの表面に高屈折率透明粒子を分散混合してなるインキ、もしくは、高屈折率透明粒子を分散混合してなる粘・接着剤層を塗布することによっても作成できる。
尚、上記以外に反射性を有する層の作成方法として、金属粒子または高屈折率透明粒子をバインダーに練りこんだものを転写で形成、又は白箔や金属箔のラミネート形成によっても形成できる。
ここで、高屈折率透明粒子としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、クレー、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、シリカおよびシリコーンなどが挙げられる。金属粒子または金属箔としては、例えば、アルミニウムや銀が挙げられる。
これらの高屈折率透明粒子、金属粒子または金属箔は1種類を使用しても良いし、複数種類を混ぜて使用しても良い。
さらに光反射の機能を有する層による光の吸収は1%以内でなければならない。1%を超えると光学シート37から射出する積算光量が減少し、レンズ形状によらず軸上輝度が低下する。
また反射機能を有するリブの配置は、上述の反射機能がないリブの場合と同じである。
リブの接合方法として、溶着の手法を用いる場合、例えば、熱や超音波やレーザーを使用する方法が挙げられる。これらの方法は加工法が容易であり、表示領域外の接合に適している。
リブの接合方法として、固定具を用いる場合、固定具としては、例えば樹脂や金属の止め具、ホチキス、テープなどが挙げられる。
樹脂や金属の止め具はバックライトの筺体と一体化されていても構わない。これらの方法は溶着よりもさらに加工法が容易であり、表示領域外の接合に適している。
リブの接合方法として、エキシマUVを照射し常温接合する方法を用いる場合、172nmのエキシマUVを接合する2つの素材の片方、もしくは両方に照射したのち、2つの素材をラミネートする。ラミネート時に熱をかけても良いし、ラミネート後に熱をかけても良い。
以上のように作成した光学シートは従来の光学シート群に比べ簡単かつ合理的な単体の光学シートである。
望ましくはこの光学シートのみを用いて使用するが、所望の光学性能や外観が得られない場合、拡散シートを併用しても良い。
また、拡散シートは上記に述べたいずれかの方法で接合されていても良い。
次に、レンズ形状を付与した光透過性基材と、光透過性基材の要素を有した熱可塑性樹脂シートを用いる構成について説明する。
この構成の利点は、2つの部材とも光透過性基材として剛性を有するので、図9のように部材同士を接合する必要がないことである。
レンズ形状を付与した光透過性基材の作成方法は前述の通りである。
空気層確保、光学密着防止のためにリブや凹凸形状を付与する方法についても前述の通りである。
光透過性基材の要素を有した熱可塑性樹脂シートの作成方法については、図3から図5に説明したとおりである。
空気層確保、光学密着防止のためにリブや凹凸形状を付与する方法についても前述の通りである。
以上のように作成した2枚の光学シートをバックライトに組み込み使用する。
環境耐性から2つの部材をあえて接合する必要はないが、組み込み作業を容易にするなどの目的で、2つの部材をテープなどで簡単に固定しても良い。
熱可塑性樹脂シート、および光透過性基材の要素を有した熱可塑性樹脂シートは光源の光にさらされることから、変色防止のために耐光性処理を設けても良い。
また、熱可塑性樹脂シートに低熱収縮処理を施せばより環境耐性のある光学シートが得られることは周知の技術である。また、帯電防止処理を施せば、外観不良を引き起こす異物が静電気で吸着することがなくなる。
また、微細な空洞の密度、大きさ、形状の分布を変えることもできる。例えば、熱可塑性樹脂シートの表面付近の微細な空洞の密度を下げることで、光学性能を変えずにひっかきに強いシートを作ることができる。
さらに、隠蔽性を向上させたい場合にシリカやアルミナ、酸化チタンやカーボンブラック、ガラスビーズなどの無機物や各種樹脂ビーズ等の有機物などを添加することもできる。
以上の説明により作成される光学シートもしくは光学シート群は、バックライトの輝度向上に用いる用途以外にも、LCD、ELやPDPなどディスプレイの視野角コントロールフィルムや、コントラスト向上フィルム、太陽電池用の光制御フィルム、投射スクリーンなどに用いることができる。
点状や線状にパターニングされた有機EL光源の視野角コントロールフィルムにも使用することができ、可撓性のある光源としても使用できる。
光学シートもしくは光学シート群は、光源が、冷陰極蛍光ランプの場合はもちろん、近年、ディスプレイ用光源として注目を浴びているLED、EL、半導体レーザー等を用いたディスプレイ装置にも用いることができる。
ここで、ディスプレイ装置の光源としてLEDを用いる場合、赤色、緑色、青色のLEDのアレイを使用し、導光板等で赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を混ぜ合わせ白色光として均一に出射するものや、拡散機能をもつ光学制御要素を用いて赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を混ぜ合わせ白色光として均一に出射することができるものにも使用できる。
またバックライトユニットにおいては、ますます薄型化が進んでおり、それに従い光源と光学シートの距離も短くなっているが、本願発明の光学シートもしくは光学シート群を使用すれば直下型やサイドエッジ型のバックライトユニットにおいても、光源ランプ同士の間に暗い箇所生じる等視認性の影響はなく十分に使用することができる。
さらにディスプレイ装置もますます大型化の一途をたどっており、それに伴い光学シートもしくは光学シート群のサイズも大きくなっていくが、本願発明の光学シートもしくは光学シート群は薄くて強度が強く、さらに表示品位も優れているためこういった大型ディスプレイ装置にも十分に使用できる。
以下、実施例を記載する。使用した光学シートのうち、既製品として購入可能な上拡散シートは恵和株式会社の商品名PBS072、下拡散シートは恵和株式会社の商品名BS702、拡散板は帝人化成株式会社の商品名65HLW、プリズムシートは住友スリーエム株式会社の商品名BEF IIIを使用した。
(熱可塑性樹脂シートの作製方法)
(実施例1)
熱可塑性樹脂シートを形成するため、ポリエチレンテレフタレートのチップに対して、非相溶な熱可塑性樹脂としてポリ-4-メチルペンテン-1のチップ、および分散剤として分子量4000のポリエチレングリコールを混合し180℃3時間真空管相した後に、押出機に供給し、常法により285℃で溶融してTダイ複合口金内に導入した。
得られた溶融体シートを、表面温度25℃に保たれた冷却ドラム上に密着冷却固化させ未延伸フィルムとした。
続いて、該未延伸フィルムを98度に過熱されたロール群を用いて長手方向に延伸した後、25℃のロール群で冷却し、一軸延伸フィルムとした。
次いで、該一軸延伸フィルムをクリップで保持しながらテンターに導き105℃に加熱された雰囲気下で長手方向に垂直な方向に延伸した後、さらに幅方向に弛緩しつつ、テンター内で220℃の熱処理を施し均一に除冷後、巻き取り白色ポリエステルフィルムを得た。全光線透過率はポリ-4-メチルペンテン-1の添加量と、延伸の倍率を変えることで作成した。
また、得られた熱可塑性樹脂シートは片面に易接着処理、反対面に耐光性処理をオフラインで施し、耐光性処理の際に乾燥の熱で低熱収縮処理を同時に施した。この熱可塑性樹脂シートは、厚さ方向の両面に位置する表層付近の空隙率を8%、中心の空隙率(厚さ方向の中間部の空隙率)を22%の3層構造とし、引っ掻きに対する耐性を向上させた。
(熱可塑性樹脂シートの評価)
(実施例2)
得られた熱可塑性樹脂シートはJIS K7316−1で全光線透過率を評価した。
作成した熱可塑性樹脂シートの全光線透過率は42%(厚さ50μm)だった。
熱可塑性樹脂シートにレンズアレイをのせたものと、拡散板にレンズアレイをのせたものの輝度分布比較を図10に示す。
この結果から、従来品と同じ輝度分布をもつ熱可塑性樹脂シートが作成できることが分かった。また、レーザー断裁機で所望の形状に容易に断裁することができた。
(熱可塑性樹脂シートを使用した光透過性基材の作製方法)
(実施例3)
700mm×900mmの光透過性基材にロールコーターで主成分がアクリル系樹脂の接着剤を塗布(塗布量は5g/m)し、熱可塑性樹脂シートをラミネートし、80℃、50%の乾燥炉に30分置き接着剤を硬化させて作成した。
両面に熱可塑性樹脂シートを用いる場合は両面にラミネートした後、乾燥炉に投入した。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。
その結果光透過性基材と熱可塑性樹脂シートは剥がれず、接着剤からも気泡が発生しなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、レンズシートに剥がれは発生しなかった。
(熱可塑性樹脂シートを使用した光透過性基材の作製方法)
(実施例4)
700mm×900mmの光透過性基材にあらかじめ20g/mで塗工した粘着剤シートをラミネートし、その後熱可塑性樹脂シートと光透過性基材をラミネートした。両面に熱可塑性樹脂シートを用いる場合は両面にラミネートした。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。
その結果、光透過性基材と熱可塑性樹脂シートは剥がれず、粘着剤からも気泡が発生しなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、レンズシートに剥がれは発生しなかった。
(熱可塑性樹脂シートへの成型)
(実施例5)
熱可塑性樹脂シートの易接着面にUV硬化性のアクリル樹脂を塗布し、あらかじめ所望の形状型に切削した金型を押し当て、熱可塑性樹脂シート側からUVを照射し、サンプルを得た。
今回作成した形状は一方向に延在してなる台形形状でリブ幅が60μm、高さが100μm、ピッチ間隔600μmのものを使用した。
(レンズ形状、リブや凹凸形状を有した光透過性基材)
(実施例6)
表面の凹凸を具えた光透過性基材の成形方式は以下の4種類がある。
今回は、新日鐵化学株式会社の商品名MS600を使用、拡散剤を用いる場合は市販のシリカと樹脂フィラーを混合したものを使用した。
また、市販の光透過性基材は同じく新日鐵化学株式会社の商品名MS600を使用した2mm厚の板材を使用した。
1.板材押出時に直接成形した。すなわち、押出機の一号冷却ロール或いは二号冷却ロールの表面を加工して冷却ロール表面に凹凸の型を加工した。板材押出時に、冷却ロール表面の型により板材に凹凸形状を転写して作製した。
2.モールド型を使用して成形した。アクリルモノマーを使用し平板ガラス型間でブロック重合させ、アクリル板材の製品を得ることは周知の技術である。但し実施例では平板型の表面形態を改変し、凹凸形状を金属平板型に加工し、並びに光透過性基材のモールディングを行ない、凹凸形状を光透過性基材に転写した。
3.あらかじめ準備した市販の光透過性基材に熱プレスで成型した。凹凸形状を金属上に成形して型とし、市販の光透過性基材に熱プレスで金型を押し当てることにより成型した。
4.透明の樹脂を使用して光透過性基材上に成形した。凹凸形状を金属上に成形して型とし、樹脂を市販の光透過性基材の上に塗布し、更に均一に型を被覆させ、樹脂硬化後に型より取り出し製品を得た。樹脂はアクリル、エポキシ樹脂、ポリウレタン或いは透明熱硬化型樹脂或いは紫外線硬化型樹脂のいずれかを使用できる。
今回作成したレンズアレイはピッチ50μm、頂角90°のプリズムレンズアレイで、リブ形状は一方向に延在してなる台形形状でリブ幅が60μm、高さが100μm、ピッチ間隔600μmのものを使用した。
(光学シート・バックライトユニット・液晶表示装置の作製方法)
(実施例7)
700mm×900mmの片面にレンズ形状、反対面にリブ形状を付与した光透過性基材の端部5mmにロールコーターで主成分がアクリル系樹脂の接着剤を塗布(塗布量は5g/m2)し、熱可塑性樹脂シートをラミネートし、80℃、50%の乾燥炉に30分置き接着剤を硬化させて作成した。リブ形状があるため、接着剤が端部5mmをはみ出すことはなかった。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。
その結果、拡散板とレンズシートは剥がれず、接着剤からも気泡が発生しなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルを冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、サンプルに剥がれは発生しなかった。
(光学シート・バックライトユニット・液晶表示装置の作製方法)
(実施例8)
700mm×900mmの片面にレンズ形状を付与した光透過性基材の端面5mmの範囲内に両面テープ(3M製)を貼り、リブ形状を付与した熱可塑性樹脂シートをラミネートした。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。その結果光透過性基材と熱可塑性樹脂シートは剥がれなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、熱可塑性樹脂シートに剥がれは発生しなかった。
(光学シート・バックライトユニット・液晶表示装置の作製方法)
(実施例9)
接着剤に微粒子を混ぜ込んだ場合について説明する。
市販のUV硬化性接着剤に粒子径15μmのポリスチレンフィラーを20%添加し、ロールコーターで片面にレンズ形状を付与した光透過性基材に厚さ30μm塗布した。
タックが残っている状態まで一度UVで硬化させた。その後リブ形状を付与した熱可塑性樹脂シートをラミネートし、再度UVを照射し完全に接着剤を硬化させて作成した。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。
その結果、光透過性基材と熱可塑性樹脂シートは剥がれず、接着剤からも気泡が発生しなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、熱可塑性樹脂シートに剥がれは発生しなかった。
(光学シート・バックライトユニット・液晶表示装置の作製方法)
(実施例10)
あらかじめ大きいサイズ(1000mm×1000mm)で作成した熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を重ね、間に浮きがないように軽く除電ブラシで押さえ、炭酸ガスレーザー断裁機で500mm×500mmのサイズに断裁した。この際、断裁カスが発生しサンプルに付着するため、ダクトの吸引力を強める工夫をした。
上記のように作成したサンプルを80℃に24時間入れた。この条件はバックライト点灯時の温度を想定している。その結果光透過性基材と熱可塑性樹脂シートは剥がれなかった。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、熱可塑性樹脂シートに剥がれは発生しなかった。
(光学シート・バックライトユニット・液晶表示装置の作製方法)
(実施例11)
あらかじめレンズシートと拡散板に穴を開けておき、金属の針金で熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を軽く固定した。この際、穴の直径は針金の直径よりも十分に大きくした。
また、輸送による振動状態を試験するために、作成したサンプルと冷陰極ランプが入ったランプハウスを筐体に組み込みバックライトユニットを作製し、更にバックライトユニットの上に液晶パネルを設置しバックライトユニットと液晶パネルの周辺をとめ具で固定し筐体に入れて液晶表示装置を作製した。
上述のように作製された液晶ディスプレイ装置を振動数を5Hz〜50Hz、加速度を1.0GとしZ方向に70分、X方向に20分、Y方向に20分試験した。その結果、熱可塑性樹脂シートに剥がれは発生しなかった。
従来技術に係るバックライトの構成を示す説明図である。 熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を重ねた構成を示す説明図である。 熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を貼合した構成例を示す説明図である。 熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を貼合した構成例を示す説明図である。 熱可塑性樹脂シートと光透過性基材を貼合した構成例を示す説明図である。 部材を省略したバックライトの構成を示す説明図である。 光学シートの部分的な接合方法を示す模式図である。 構成を単純化し、リブを使用して一体かされた光学シートの一例を示す説明図である。 構成を単純化し、2枚の光学シートを重ねて使用したバックライトの一構成例を示す説明図である。 従来拡散板と熱可塑性樹脂シートの輝度分布を比較した図である。
符号の説明
11……拡散シート、12……集光シート、13……拡散シート、14……拡散板、15……ランプハウス、16……光源、17……熱可塑性樹脂シート、18……光透過性基材、19……レンズ形状を付与した光透過性基材、20……リブもしくは凹凸形状、25……光学シート、29……接合部分。

Claims (25)

  1. 液晶ディスプレイ用の画像表示光学系に用いられる光学シートもしくは光学シート群において、少なくとも機能として対向する光入射面と光射出面をもつ1つ以上の光透過性基材と光の方向を制御する1つ以上の光学制御要素を備え、かつ構造として空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層を構成中に含有することを特徴とする光学シートもしくは光学シート群。
  2. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも光学制御要素として機能することを特徴とする請求項1記載の光学シートもしくは光学シート群。
  3. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、全光線透過率70%以下であり、光学シートもしくは光学シート群において液晶パネルに対向する表面を除く箇所に位置することを特徴とする請求項1または2記載の光学シートもしくは光学シート群。
  4. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、全光線透過率70%以上であり、光学シートもしくは光学シート群において光源に対向する表面を除く箇所に位置することを特徴とする請求項1または2記載の光学シートもしくは光学シート群。
  5. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の厚みが、10μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  6. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の片面もしくは両面に、高さ5μm以上で高さが略同一の多角錐、円錐もしくは多角台錐もしくは円錐台もしくは多角柱もしくは円柱などの柱状、もしくは直方体もしくは球状もしくは半球状もしくは楕円体が少なくとも1種類以上、ストライプ状もしくは点状に成型されてなることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  7. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の片面もしくは両面に、高さ5μm以上のプリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイが成型されてなることを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  8. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも部分的に隣接する層に片面もしくは両面で接合してなることを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  9. プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイを具備してなる光学要素層と、前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、少なくとも部分的に接合されており、前記光学要素層が前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層に対し、4倍以上の厚みであることを特徴とする請求項8に記載の光学シートもしくは光学シート群。
  10. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が片面もしくは両面に、少なくともコロナ処理、易接着処理、離型処理、帯電防止処理、耐光性処理のいずれかをされてなることを特徴とする請求項1乃至9に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  11. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は、厚み方向もしくは平面方向に、空気を含む微細な空洞の密度、大きさ、形状が一様でなく、分布を有することを特徴とする請求項1乃至10に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  12. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、前記厚み方向に少なくとも3層に分布を有することを特徴とする請求項11に記載の光学シートもしくは光学シート群。
  13. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が、空気を含む微細な空洞の他に無機粒子もしくは有機粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至12に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  14. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の主成分が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至13に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  15. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層の主成分が、ポリエチレンテレフタラートもしくはポリプロピレンであることを特徴とする請求項1乃至14に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  16. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層は、熱可塑性樹脂が少なくとも一軸方向に延伸されて製造されることを特徴とする請求項1乃至15に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  17. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が低熱収縮処理をされてなることを特徴とする請求項1乃至16に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  18. 前記光学制御要素の1つとして、プリズムレンズアレイもしくはマイクロレンズアレイもしくはシリンドリカルレンズアレイもしくはこれらを複合してなる形状のレンズアレイを具備してなることを特徴とする請求項1乃至17に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  19. 前記空気を含む微細な空洞を多数含有する熱可塑性樹脂の層が製品サイズよりも大きいサイズで製造され、レーザー断裁で断裁されていることを特徴とする請求項1乃至18に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
  20. 表示画像を規定する画像表示素子の背面に、光源と、請求項1乃至19に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群を少なくとも備えることを特徴とするディスプレイ用バックライト・ユニット。
  21. 前記光源と前記光学シートもしくは光学シート群との距離が、10mm以下であり、37インチ以上のサイズであることを特徴とする請求項20に記載のバックライト・ユニット。
  22. 前記光源が冷陰極管もしくはLEDもしくは半導体レーザーであることを特徴とする請求項20または21に記載のバックライト・ユニット。
  23. 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶表示素子からなる画像表示素子と、光源と、請求項20乃至22に何れか1項記載のバックライト・ユニットを備えることを特徴とするディスプレイ。
  24. 前記液晶パネルと前記光学シートもしくは光学シート群との距離が、10mm以下であり、37インチ以上のサイズであることを特徴とする請求項23に記載のディスプレイ。
  25. シート状で可撓性があり、有機EL光源に用いられることを特徴とする請求項1乃至19に何れか1項記載の光学シートもしくは光学シート群。
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