JP5092446B2 - レーザー加工用マスク - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー加工におけるマスクに関するものであり、特に微細立体構造を成形する際に底面など平らな領域の成形精度の向上を達成させるものである。
近年、MEMSなどにおいて用いられる微細加工技術として、レーザー加工が注目されている。中でも樹脂に対する加工としては、248nmの非常に短い波長特性を持ち、アブレーションにより加工を行うことが可能なKrFエキシマレーザー加工が特に注目され
ている。
しかし、エキシマレーザーによる微細構造の加工時、図2や、図8に示す急峻なテーパーを有する微細構造体を形成する場合、被加工材である樹脂に対しエキシマレーザーからのレーザービームが照射され、凹形状が掘り込まれた際に、凹部の底部とテーパー形状である側壁面で形成されるコーナー部に溝が形成され、底部に突起14が形成されるという不具合が生じる事が知られている。この事象の一つの発生原因としては、図16の加工時の断面形状に示すように、エキシマレーザーによるアブレーション加工によって、被加工材8に形成されたテーパーを有する側壁面11は、被加工材に対して照射されるレーザービーム10の単位面積当りのエネルギー密度が、加工可能な閾値を上回る事が出来ない角度の急斜面になり、被加工材8にレーザービーム10が照射された際に、この側壁面11によって反射される反射光と底部に照射されるレーザービーム10が重なり合う部分が発生し、コーナー部においてエネルギー密度が増加し、溝部13を発生させると考えられている。この事を解決する為の方法として、作製しようとする微細構造体の略断面形状の相似形のマスクを複数枚用意し、順次マスク形状を変化させながらレーザーを照射することや、エネルギー密度を変化させながら加工する方法が考案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−071451号公報
しかしながら前記従来の技術では、マスクを通過するレーザービームのエネルギー分布がマスクエッジ部でわずかに高くなる。100μmの深さを有する凹部を形成するためには、数百回のレーザーショットを必要とするため、エネルギー分布が不均一なレーザービームを数百回に渡り照射することになる。この結果、このエネルギー分布の不均一の影響が累積され、凹部の底部に溝と突起が形成されてしまい、平坦な凹部底面を形成することが出来なかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、レーザービームを用いて凹部を形成する際に、平坦性の良い凹部底面が形成出来るレーザー加工マスクを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のレーザー加工用マスクは、レーザーを被加工物に照射して凹部を形成するために用いるレーザー加工用マスクにおいて、前記凹部を形成するための複数の凹部形成孔から成る形成パターン領域と前記凹部の形成には寄与せず、前記凹部の底面形状を修正するための少なくとも一つの凹部補正孔とから成る補正パターン領域とが隣接して設置され、且つ、前記形成パターン領域の凹部形成孔と前記補正パターン領域の凹部補正孔とが直線状に形成されており、前記形成パターン領域は、第一形成孔、第二形成孔及び第三形成孔、前記補正パターン領域は、第一補正孔及び第二補正孔をそれぞれ含み、大きい開口の前記第一形成孔から小さい開口の前記第二形成孔及び前記第三形成孔の順で構成され、前記第三形成孔に隣接して、小さい開口の前記第一補正孔及び大きい開口の前記第二補正孔の順で構成され、前記凹部補正孔の最大孔の形状が、前記凹部形成孔の最小孔よりも小なることを特徴とするものである。
本発明のレーザー加工用マスクを用いれば、レーザー加工により成形する凹部の底部において発生する溝や突起を修正し、平坦性の高い底部を高精度に加工することが出来る。
以下に、本発明のレーザー加工用マスクの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるレーザー加工用マスク5aの概要図を示すものである。図2は、開口部が底面部より広いカップ形状をした凹部(カップ構造体)を持つ物体の透視図である。
図1のレーザー加工用マスク5aは、レーザーを用いて図2に示すカップ構造体を作成するための加工用マスクであり、マスクは形成孔1a、1b、1cと補正孔2a、2bから構成されている。形成孔1a、1b、1cは夫々図2中のカップ構造体水平断面3a、3b、3cの相似形で有り、相似形の倍率は、図4に示すエキシマレーザー加工機おいて、マスクを通過するレーザービームの縮小率を決定するプロジェクションレンズ7のm値により決定される。例えば、開口直径10μmの円形の凹部を作成する場合、プロジェクションレンズ7の縮小率が1/4の場合であればm値は4となり、マスクパターンの開口直径は40μmとなる。
ここで、形成孔1a、1b、1cだけを用いてレーザー加工を行うと、図3(a)の14に示すように底部に突起が形成されてしまう。この突起部を拡大したものを、図3(b)に示す。図中のSは、カップ構造体3の底面の中心を通る断面を示す。また、Ldは、面Sと突起部断面3dとの交線を、Leは、面Sと突起部断面3eとの交線を示す。
図1に示すレーザー加工用マスク5aの補正孔2a、2bは、この底部突起の修正のために用いる。この補正孔2a、2bは、底部の突起部の水平断面形状3d、3eをプロジェクションレンズのm値倍で求められ、この補正孔2a、2bはともに、形成孔内で最も小さな開口形状すなわち凹部の底部を形成するための形成孔1cより小さな開口形状になる。なお、補正孔2a、2bの詳細な形状、寸法については、エキシマレーザー加工機の光学系要素に依存するマスクエッジ部でのレーザーエネルギーの増分の影響や、作製する側壁面テーパー角度、レーザーエネルギー密度などにより発生する底部突起形状をもとに決定すれば良い。
次に、本発明のマスクを実際に用いるレーザー加工機の主要部について、図4を用い説明する。加工装置は、図示しないレーザー光源、アッテネータ、ホモジェナイザーなど、アパーチャ4、マスク5、マスクを取り付け位置制御するマスク用駆動ステージ6、レーザービームを集光し被加工材に照射するプロジェクションレンズ7、被加工材8を設置し位置制御するための被加工材用駆動ステージ9などから構成される。
各構成要素の役割を以下に示す。レーザービームは、図示しないレーザー光源から出射され、アッテネータやホモジェナイザー等の図示しない光学素子系を通り、所定のエネルギー密度と均一なエネルギー分布状態に整えられる。さらにレーザービームをアパーチャ4によりマスク5上の形成孔1個分に相当する照射面積に制御する。一方マスク5はマスク用駆動ステージ6に取り付けられ、選択的にマスクパターンをアパーチャ4の開口部を通るレーザービームの光路上に位置するよう設置する。その状態にてマスクに照射されたレーザービームは、マスク5の開口部を通過した後、レーザービームの集光、加工倍率を設定するプロジェクションレンズ7を通過し、被加工材8に照射され加工を行う。ここでのエキシマレーザー加工機の構成は一例を示したものであり、例えばアパーチャ4の配置についてはマスクの上流側に設置することを限定するものではなく、マスクの下流側、更にはプロジェクションレンズ7の下流側に設置する等、様々な構成を適宜選択すればよい。
次に本発明のレーザー加工マスク5aを用いた加工方法における、形状形成工程を図5
(a)〜(c)に示す。また、補正工程を図6(a)、(b)に示す。
図5(a)に形状形成工程1として第1段目の加工状態を示す。マスク5は、マスク用駆動ステージ6を制御し、形成孔1aを、アパーチャ4を通過したレーザービーム10が照射される位置に移動させ所定パルスのレーザービーム10を照射し一段目の加工を行う。この時は、加工回数が少ないため、側壁面11の底部のコーナー部には、溝13と底部の突起14が生じない。
図5(b)に形状形成工程2として第2段目の加工状態を示す。工程1より更に駆動ステージ6を移動させ、形成孔1bをアパーチャ4を通過したレーザービーム10が照射され、且つ第一段目の加工位置に対して整合性のある位置(ここでは第一段目の加工部のセンターと第二段目の加工部のセンターが一致する位置)に移動させ、同時に所定パルスのレーザービーム10を照射し二段目の加工を行う。この時工程1に比較して、側壁面11と底部のコーナー部に発生する溝13と底部の突起は14が形成されている。
図5(c)に形状形成工程3として第3段目の加工状態を示す。工程2より更にマスク用駆動ステージ6を制御し、形成孔1cをアパーチャ4を通過したレーザービーム10が照射され且つ第一段目及び第二段目の加工位置に対して整合性のある位置(ここでは第一段目、第二段目の加工部のセンターと第三段目の加工部のセンターが一致する位置)に移動させ、所定パルスの9レーザービームを照射し三段目の加工を行い、凹部を形成する。この時工程2に比較して、加工回数(レーザーショット数)の増加に伴い、側壁面11と底部のコーナー部に発生する溝13と底部の突起は14は更に大きくなっている。
ここでは、説明の簡略化のため形成孔を3個としたうえで、側壁部分に段差が残らないように図示したが、実際の加工においては数十から数百枚の形成孔を用いるため段差はほぼ発生せず、実際の加工ラインは図5(c)に示す滑らかな側壁面の状態を得る事が出来る。
図6(a)に補正工程4として補正加工を示す。マスク駆動ステージ6を制御し、補正孔2aをアパーチャ4を通過したレーザービーム10が照射され且つ底部突起14の位置に対して整合性のある位置(ここでは形状加工部のセンターと補正孔のセンターが一致する位置)に移動させ、所定パルスのレーザービーム10を照射し底部突起14にレーザービーム10を照射し部分的に除去する。
図6(b)に補正工程5として第2の補正加工を示す。通常、1種類の補正孔だけでは底部突起14を除去しきることが難しい場合が多く、補正孔2bを適用し底部を補正し平坦化する。マスク駆動ステージ6を制御し、補正孔2bをアパーチャ4を通過したレーザービーム10が照射され且つ底部突起14の位置に対して整合性のある位置(ここでは形状加工部のセンターと補正孔のセンターが一致する位置)に移動させ、所定パルスのレーザービーム10を照射し底部突起14にレーザービーム10を照射し部分的に除去する。
図1に示すマスクパターンは、形成孔と補正孔が一列に並んだ状態を示しているが、本実施の形態において用いる事の出来るマスクに関しては、補正孔形状を用いたマスクであれば、特に図1に示す様な一列に並んだ形状に限定されるものではない。
このように本発明のマスク5aを用いることにより、底部に平坦部を有する独立した凹部を形成する事が可能となる。
更には、図4に示す被加工材側のステージ8を位置制御することにより、別の位置にて上記加工を繰り返すことにより、連続した凹部の成形や、非連続多数個の凹部の成形も可
能である。
(実施の形態2)
図7は、本発明の第2の実施の形態におけるレーザー加工用マスク5bの一例を示すものである。図7のレーザー加工用マスクは、図8に示すように、被加工物の表面に直線上に連続するカップ構造体を作成するための加工用のマスクを示し、形成パターン領域101と補正パターン領域102から構成されており、その形成孔と補正孔は直線上に配置されている。
形成パターン領域1は形成孔101a、101b、101cから構成され、補正パターン領域102は補正孔102a、102bから構成されている。形成孔101a、101b、101cは夫々図8中に示すカップ形状の水平断面103a、103b、103cと相似形で有り、相似形の倍率は、図11に示すエキシマレーザー加工機おいて、マスクを通過するレーザービームの縮小率を決定するプロジェクションレンズ7のm値により決まる。ところが、形成孔101a、101b、101cを順次適用し連続的にレーザー加工するだけでは、実施の形態1において説明した工程1から工程3までの流れと同様底部に突起14が形成され図9(a)に示す形状となる。
図9(b)は図9(a)の状態の底部突起の拡大図を示したものである。この突起を除去する為の補正孔102a、102bは、夫々図9(b)中に示す突起形状の水平断面103d、103eの相似形とし、形成孔同様図10に示すエキシマレーザー加工機のプロジェクションレンズ7のm値より決定する。この補正孔102a、102bはともに、形成孔内で最も小さな開口形状、すなわち凹部の底部を形成するための形成孔101cより小さな開口形状となる。なお、補正孔102a、102bの詳細な形状、寸法については、エキシマレーザー加工機光学系要素に依存するマスクエッジ部でのレーザーエネルギーの増分の影響や、作製する側壁面テーパー角度と深さと加工時において設定するレーザーエネルギー密度などにより発生する底部突起形状をもとに決定すれば良い。
図7に示す各形成孔や補正孔のピッチは全て等しく、かつ成形する連続したカップ形状のピッチをプロジェクションレンズ7のm値倍したものと等しい値とする。ピッチ設定について以下に説明する。図9の連続するカップ形状3において、上面開口部の任意の点を通りカップ3の連続する方向の直線15と上面に対して垂直な面Sを想定する。その面Sと、断面103a、103b、103c、103d、103eとの交線を仮想直線La、Lb、Lc、Ld、Leとする。さらにそれらを図7のマスクの形成孔及び補正孔101a、101b、101c、102a、102b上に示したものをLa′、Lb′、Lc′、Ld′、Le′とする。これらLa′、Lb′、Lc′、Ld′、Le′の間隔を夫々ピッチPのm値倍した値P′とする。
次に、本発明のマスク5bを実際に用いるレーザー加工機の主要部について、図10を用い説明する。
加工装置は、図示しないレーザー光源、アッテネータ、ホモジェナイザーなど、アパーチャ4、マスク5、レーザービームを集光し被加工材に照射するプロジェクションレンズ7、被加工材8を設置し位置制御するための被加工材用駆動ステージ9などから構成される。
各構成要素の役割を以下に示す。レーザービームは、図示しないレーザー光源から出射され、アッテネータやホモジェナイザー等の図示しない光学素子系を通り、所定のエネルギー密度と均一なエネルギー分布状態に整えられる。さらにレーザービームをアパーチャ4によりマスク5上の全てのパターンに相当する照射面積に制御する。一方マスク5はア
パーチャ4の開口部を通るレーザービームの光路上に位置するよう設置する。その状態にてマスク5に照射されたレーザービームは、マスク5の開口部を通過した後、レーザービームの集光、加工倍率を設定するプロジェクションレンズ7を通過し、被加工材8に照射され加工を行う。ここでのエキシマレーザー加工機の構成は一例を示したものであり、例えばアパーチャ4配置についてはマスク5の上流側に設置することを限定するものではなく、マスク5の下流側、更にはプロジェクションレンズ7の下流側に設置する等、様々な構成を適宜選択すればよい。
次に本発明のレーザー加工マスク5aを実際に用いる場合の加工方法と加工状態を図11(a)〜(c)に示す形状形成工程1〜3及び図12(a)、(b)に示す補正工程4、5により説明する。
図11(a)に、工程1として第1段目の加工断面状態を示す。所定位置に取り付けられたマスク5bに対し被加工材側ステージ9を制御することにより、被加工材8を移動させ、所定パルスのレーザービーム10を照射し101a、101b、101c、102a、102bの投射パターン1011a、1011b、1011c、1021a、1021bの加工を行う。各加工部においては、レーザーショット数が少ないため、マスクエッジにおけるエネルギー密度の増加による溝部や突起は発生していない。
図11(b)に、工程2として第2段目の加工断面状態を示す。なお図中破線部は、図11(a)における破線部と同一箇所を意味する。被加工材側ステージ9を制御し、工程1の状態から被加工材8を1ピッチP分移動させ、同時に所定パルスのレーザービーム10を照射し、工程1と同様二段目の加工を行い、1012a、1012b、1012c、1022a、1022bを加工する。ここでは、形成孔での加工が2回重ねられた1012c、1012bにおいてマスクエッジにおけるレーザーのエネルギー密度の増分が累積されることにより溝部と突起が発生する。
図11(c)に、工程3として第3段目の加工断面状態を示す。なお図中破線部は、図11(a)、図11(b)における破線部と同一箇所を意味する。被加工材側ステージ9を制御し、工程2の状態から被加工材8を更に1ピッチP分移動させ、同時に所定パルスのレーザービーム10を照射し、工程2と同様三段目の加工を行い、1013a、1013b、1013c、1023a、1023bを加工する。この時、形成孔101cで加工された1013cにおいては、マスクエッジにおけるレーザーのエネルギー密度の増分が更に累積され溝部と突起がより明確に現れる。
ここでは、説明の簡略化のため形成孔を3個としたうえで、側壁部分に段差が残らないように図示したが、実際の加工においては数十から数百個の形成孔を用いるため段差はほぼ発生せず、実際の加工ラインは滑らかな側壁面の状態を得る事が出来る。
引き続き、補正工程について図12(a)、(b)を用いて説明する。
図12(a)に工程4として補正加工時の加工断面状態を示す。工程3の状態から更に1ピッチ分移動する。この時、補正孔102aの下には、1011a、1012b、1013cが重なり、底部に突起14を有する部分が設置された形となっている。この状態にて、所定パルスのレーザーをマスク5bに対し照射し1014a、1014b、1014c、1024a、1024bを加工し、1024aにおいては底部の突起14の部分的除去を行う。
図12(b)に工程5として第2段目の補正加工の加工断面状態を示す。工程4より更に1ピッチ分移動する。この時、補正孔102bの下には、1011a、1012b、1
013cが重なり合い、102aによって部分的に底部の突起14を除去された部分が設置された形となっている。この状態にて、所定パルスのレーザーをマスク5bに対し照射し1015a、1015b、1015c、1025a、1025bを加工するとともに、1025bにおいては底部突起14の残りを除去する。
以上のように本発明のマスク5bを用い、継続的に被加工材を移動させながら加工を行うことにより、底部に平坦部を有する凹部を簡単にかつ連続的に形成する事が可能となる。
実施の形態2の説明では、被加工材8をステップ状に動かし、所定の位置にて数ショットのレーザー加工を行う例を示したが、実際の加工においては数百枚の形成孔を適用する事が多く、各形成孔に対して1ショットの加工を行うこともできる。この場合、レーザービームの1ショット当りの加工時間、すなわちレーザービームの1ショットあたりの照射時間は数十nsecと非常に短く被加工材8を移動させるステージ9の移動時間に対して非常に短い時間であり、被加工材用駆動ステージ9を一定速度で動かした状態にて加工を行っても、加工痕がステージの移動方向に流れることなく加工を行うことも可能である。よって、被加工材用ステージ9の移動速度とレーザービームの照射タイミングを同期させた状態で加工を行うことによりステージを連続的に動かしながら加工を行い、加工効率を上げる事が可能である。
ここでは、形成孔を大きい開口の形成孔101aから小さい開口の形成孔101b、101cの順に適用する例を示している。特に加工する形状の側壁面が急峻なテーパー角を有し、且つ底面が非常に小さい場合、すなわちアスペクト比が高い場合において有効である。更に、補正孔102a、102bの適用方法として、小さい開口形状の補正孔102a、大きい開口形状の補正孔102bの順に適用する例を示している。図13(a)に示す様、小さい開口形状の補正孔102aにより最初に加工を行うことにより、加工エッジ17が発生するが、大きい開口形状の補正孔102bをオーバーラップさせることにより、図13(b)に示す様加工エッジ17をマージさせる効果を得る事が出来、平坦化において有効である。なおここで言う大きい開口形状とは、単純に開口面積の大小を表すのではなく、小さい開口形状の外形以上の領域を有していれば良く、例えば図14に示す補正孔202a、202bのような形状であっても良い。
また、ここでは、形成パターン領域1と補正パターン領域2が一列に並ぶ形態を示しているが、図15に示すよう、直線状に並ぶ形成パターン領域1と補正パターン領域2を複数平行に配置させたマスク5cを用い同様の加工を行うことにより、平坦部を有する凹部を平面上に効率よく多数加工することも可能である。
以上の本発明のマスクを用いることにより、高精度な凹部を形成することが可能となる。
実施の形態1、実施の形態2においては、説明の便宜上形成孔を3個、補正孔を2個とした。通常100μm程度の深さを持つ構造体を加工する場合、形成孔を数百個用いる。このとき底部には、約5μmの突起が形成される。この突起を除去する為の補正孔は数個あれば良く、この補正孔を用いた補正加工におけるマスクエッジのエネルギー分布の偏りによる溝及び突起の形成はパターン数が少ないこと、すなわち加工回数が少ないため1μm以下と無視する事が出来るレベルである。
本発明にかかるレーザー加工用マスクは、急峻なテーパー部と平坦な底部を有する凹部をレーザー加工により安定成形する為に用いるのに適している。微小構造からなる型の作
製に適しており、特にマイクロレンズ型、マイクロレンズアレイ型の作製に適している。
本発明の加工マスクを示す図 被加工物に形成されたカップ形状構造体を示す図 (a)形成孔のみによる加工状態を示す図(b)突起部を示す拡大図 エキシマレーザー加工機を示す図 本発明の加工マスクの形成孔を用いた加工状態を示す断面図 本発明の加工マスクの補正孔を用いた加工状態を示す断面図 本発明の加工マスクを示す図 被加工物に形成された連続するカップ形状構造体を示す図 (a)形成孔のみによる加工状態を示す図(b)突起部を示す拡大図 エキシマレーザー加工機を示す図 本発明の加工マスクの形成パターン領域を用いた加工状態を示す断面図 本発明の加工マスクの補正パターン領域を用いた加工状態を示す断面図 補正孔を用いた加工状態を示す図 本発明のその他の補正孔の例を示す図 本発明のその他のマスクパターンを示す図 従来例における加工の断面を示す図
1 形成パターン領域
1a、1b、1c、101a、101b、101c 形成孔
2 補正パターン領域
2a、2b、202a、202b 補正孔
3 カップ構造体
3a、3b、3c カップ構造体断面形状
4 アパーチャ
5 マスク
5a、5b、5c 本発明の加工マスク
6 加工マスク用駆動ステージ
7 プロジェクションレンズ
8 被加工物
9 被加工物用ステージ
10 レーザービーム
11 側壁面
13 溝
14 突起部
15 直線
17 エッジ
1011a、1012a、1013a、1014a、1015a 形成孔101aによる加工部
1011b、1012b、1013b、1014b、1015b 形成孔101bによる加工部
1011c、1012c、1013c、1014c、1015c 形成孔101cによる加工部
1021a、1022a、1023a、1024a、1025a 形成孔102aによる加工部
1021b、1022b、1023b、1024b、1025b 形成孔102bによる加工部
S 直線15と、上面に対して垂直な面
La 面Sとカップ断面103aとの交線
Lb 面Sとカップ断面103bとの交線
Lc 面Sとカップ断面103cとの交線
Ld 面Sと突起部断面103dとの交線
Le 面Sと突起部断面103eとの交線
La′ Laをマスク上に投影したもの
Lb′ Lbをマスク上に投影したもの
Lc′ Lcをマスク上に投影したもの
Ld′ Ldをマスク上に投影したもの
Le′ Leをマスク上に投影したもの
P 連続するカップのピッチ
P′ 形成孔、補正孔のピッチ

Claims (1)

  1. レーザーを被加工物に照射して凹部を形成するために用いるレーザー加工用マスクにおいて、
    前記凹部を形成するための複数の凹部形成孔から成る形成パターン領域と前記凹部の形成には寄与せず、前記凹部の底面形状を修正するための少なくとも一つの凹部補正孔とから成る補正パターン領域とが隣接して設置され、且つ、前記形成パターン領域の凹部形成孔と前記補正パターン領域の凹部補正孔とが直線状に形成されており、
    前記形成パターン領域は、第一形成孔、第二形成孔及び第三形成孔、前記補正パターン領域は、第一補正孔及び第二補正孔をそれぞれ含み、
    大きい開口の前記第一形成孔から小さい開口の前記第二形成孔及び前記第三形成孔の順で構成され、前記第三形成孔に隣接して、小さい開口の前記第一補正孔及び大きい開口の前記第二補正孔の順で構成され、
    前記凹部補正孔の最大孔の形状が、前記凹部形成孔の最小孔よりも小なるレーザー加工用マスク。
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