JP5092354B2 - 両面プリント配線基板、電子機器及び両面プリント配線基板の製造方法 - Google Patents
両面プリント配線基板、電子機器及び両面プリント配線基板の製造方法 Download PDFInfo
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Description
スルーホール実装部品は、プリント配線基板に設けられたスルーホールに、半田付け用のリードが挿入され、この状態で半田付けすることで、プリント配線基板内部の導電層に接続される。
なお、プリント配線基板の例えば電源層やグランド層として用いられる導電層は、略一面に(べたに)導体領域が形成されたべたパターンとされる。
図11乃至図14を参照して、両面プリント配線基板101に、表面実装部品102を搭載する場合について説明する。
このため、矩形状の両面プリント基板を用いる場合に、この両面プリント基板の長手方向に直交する方向に沿って、導体領域の面積が大きい方の側の導体領域内に、銅箔が除去されてなるスリット状の非導体領域(銅箔抜き領域)を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。
すなわち、例えば、両面プリント基板は、単純にその長手方向に沿って反るとは限らず、両面プリント基板の形状や、表面側及び裏面側に形成されたべた領域を含む配線パターンの形成状態等によって、変形のしかたが異なる。
また、このように、両面プリント基板に反りが発生することによって、電子部品の接続不良を招き、信頼性を低下させると共に、両面プリント基板の実質な厚さの増大化を招き、特に小型の電子機器においては、筐体内に収まらなくなり、薄形化及び小型化の妨げとなってしまう。
表面実装部品4は、スルーホール6,6,…を介して、接続端子5が対応する導電層2に接続されて、両面プリント配線板1に取り付けられる。
各表面実装部品4は、両面プリント配線板1の表面及び裏面に設けられた部品配置領域9a(9b,9c,…)に配置される。
ここで、表面実装部品4の接続端子5が配置される表面保護膜12,13には開口14が形成されて、上部導電層16及び下部導電層17が露出され、かつ、上部導電層16及び下部導電層17の露出箇所(接続箇所)には、金属めっき(金めっき等)が施されている。
上部導電層16は、信号配線21a,21b,21cが形成された配線領域と、スルーホール6,6,…と、スルーホール6,6,…の周りの非銅箔領域(クリアランスホール)を除いて略一面に(べたに)導電性領域が形成されたべたパターンとされている。
信号配線21a(21b,21c)は、銅箔領域の両側に銅箔が除去されて形成された筋状の溝部21p,21p(21q,21q、21r,21r)によって、例えば、べたパターンから分離(絶縁)されることによって形成されている。
すなわち、信号配線21a,21b,21cの直下には、下部導電層17の銅箔領域が重なるように配置されている。
このように、スリット状非銅箔領域23a,23b,…(スリット状非銅箔領域24a,24b,…)が、べたパターン領域31,32間を分断するように形成されていても、比較的短い上記電流経路によって、べたパターン領域31,32間が結ばれることによって、電位の不安定化を回避することができる。
ここで、昇温によって、上部導電層16及び下部導電層17を構成する銅箔は熱膨張する。
したがって、両面プリント配線板1に反り等の変形が発生することが抑制される。これにより、表面実装部品4が搭載される両面プリント配線板1の搭載面(表面及び裏面)の平坦度が維持され、表面実装部品4の接続不良が回避される。
また、両面プリント基板1の反りによって、電子機器の筐体に収納不能となるような不具合を防止し、かつ、両面プリント基板1の実質な厚さの増大化を防止し、両面プリント基板1が実装される電子機器の薄形化及び小型化に寄与することができる。
このため、例えば、携帯電話機等の小型の電子機器に搭載されるプリント配線基板に適用して好適である。また、両面プリント基板に比較的大型の電子部品を搭載する場合に適用して好適である。
したがって、スリット状非銅箔領域23a,23b,…(スリット状非銅箔領域24a,24b,…)が形成されていても不要電磁波放射が抑制される。
この例の構成が上述した第1の実施例の構成と大きく異なるところは、信号配線の形成領域に対応させて、2箇所にスリット状非銅箔領域を形成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、第1の実施例と同一の構成要素については、図8において、図1乃至図3で用いた符号と同一の符号を付して、その説明を簡略にする。
導電層42は、両面プリント配線板1Aの表面側に形成された上部導電層45、又は裏面側に形成された下部導電層46からなっている。
この例では、配線領域49に、信号配線48a,48bが、両面プリント配線板1Aの中央部に斜め方向に沿って形成されていると共に、配線領域52に、信号配線51a,51bが、信号配線48a,48bの配線方向に略直交する方向に沿って形成されている。
加えて、比較的長い直線状の信号配線が、複数箇所に、かつ、配線方向が異なるような場合でも、複雑な変形を招くことなく確実に、反りの発生を抑制し、両面プリント配線板1Aの平坦度を維持することができる。
例えば、上述した実施例では、導体を構成する金属箔として、銅箔を用いる場合について述べたが、例えば、銀箔やアルミニウム箔を用いる場合に適用できる。また、半田パッドにおいて、金めっきに限らず、銀めっきや銅めっきによって表面層を構成しても良い。
また、配線の形成方法として、絶縁層に接着した金属箔をエッチングして形成する方法のほか、めっきによって形成する方法を用いる場合に適用できる。
この場合は、両面プリント配線板1Bは、絶縁層75と導電層74とが積層されてなり、導電層74は、上部導電層76、下部導電層77、又は半田パッド71を含む表面層72.73からなっている。
また、第1の実施例で、必ずしも、スリット状非銅箔領域に分割せずに、長尺な帯状に形成しても良い。
2,41,75 絶縁層
3,42,74 導電層
4 表面実装部品(電子部品)
11,43 絶縁性基板
16,45,76 上部導電層(表面側導電層)
17,46,77 下部導電層(裏面側導電層)
21a,21b,21c、48a,48b、51a,51b 信号配線(配線)
22a,22b,59,61 シールド配線
23a,23b,…、24a,24b,… スリット状非銅箔領域(反り防止用非導体パターン、スリット状領域)
Claims (8)
- 絶縁性の基板と、該基板の表面側に第1のべた層として形成されてなると共に、配線パターン領域によって、当該配線パターン領域の長さに見合う分、当該配線パターン領域の両側に前記第1のべた層が分断状態とされた金属箔からなる表面側導電層と、前記基板の裏面側に第2のべた層として形成された金属箔からなる裏面側導電層とから構成される両面プリント配線基板であって、
電子部品のリフロー実装時の加熱による前記絶縁性の基板の反りを防止するための反り防止用非導体パターンが、前記配線パターン領域内の配線に沿って、前記基板の裏面に設けられていて、かつ、
前記反り防止用非導体パターンは、前記裏面側導電層がスリット状に除去されてなる非導体領域からなることを特徴とする両面プリント配線基板。 - 絶縁性の基板と、該基板の表面側に第1のべた層として形成されてなると共に、該表面の中央部領域又はその近傍領域を通過する配線パターン領域によって、当該配線パターン領域の長さに見合う分、当該配線パターン領域の両側に前記第1のべた層が分断状態とされた金属箔からなる表面側導電層と、前記基板の裏面側に第2のべた層として形成された金属箔からなる裏面側導電層とから構成される両面プリント配線基板であって、
電子部品のリフロー実装時の加熱による前記絶縁性の基板の反りを防止するための反り防止用非導体パターンが、前記配線パターン領域内の配線に沿って、前記基板の裏面に設けられていて、かつ、
前記反り防止用非導体パターンは、前記裏面側導電層がスリット状に除去されてなる非導体領域からなることを特徴とする両面プリント配線基板。 - 左右の分断比は、3/1乃至1/3の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2記載の両面プリント配線基板。
- 前記配線パターン領域内に複数の配線が形成され、かつ、互いに隣接する前記配線間には、シールド配線が形成されていると共に、前記反り防止用非導体パターンは、前記シールド配線と重なるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の両面プリント配線基板。
- 前記絶縁性の基板の裏面側に、前記反り防止用非導体パターンとして、複数のスリット状領域が、前記配線パターン領域内の配線に沿って配列され、互いに隣接する前記スリット状領域の間の間隙は、前記複数のスリット状領域を挟んだ両側の前記べた層を構成する導電領域同士を接続する電流経路とされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の両面プリント配線基板。
- 請求項1乃至5のいずれか1に記載の両面プリント配線基板を備えたことを特徴とする電子機器。
- 絶縁性の基板と、該基板の表面側に第1のべた層として形成されてなると共に、配線パターン領域によって、当該配線パターン領域の長さに見合う分、当該配線パターン領域の両側に前記第1のべた層が分断状態とされた金属箔からなる表面側導電層と、前記基板の裏面側に第2のべた層として形成された金属箔からなる裏面側導電層とから構成される両面プリント配線基板の製造方法であって、
電子部品のリフロー実装時の加熱による前記絶縁性の基板の反りを防止するための反り防止用非導体パターンを、
前記配線パターン領域内の配線に沿って、前記裏面側導電層をスリット状に除去することで、前記基板の裏面に形成することを特徴とする両面プリント配線基板の製造方法。 - 絶縁性の基板と、該基板の表面側に第1のべた層として形成されてなると共に、該表面の中央部領域又はその近傍領域を通過する配線パターン領域によって、当該配線パターン領域の長さに見合う分、当該配線パターン領域の両側に前記第1のべた層が分断状態とされた金属箔からなる表面側導電層と、前記基板の裏面側に第2のべた層として形成された金属箔からなる裏面側導電層とから構成される両面プリント配線基板の製造方法であって、
電子部品のリフロー実装時の加熱による前記絶縁性の基板の反りを防止するための反り防止用非導体パターンを、
前記配線パターン領域内の配線に沿って、前記裏面側導電層をスリット状に除去することで、前記基板の裏面に形成することを特徴とする両面プリント配線基板の製造方法。
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