JP5091828B2 - 車両用ホイール - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ空気室内の気柱共鳴(空洞共鳴)に伴う騒音を低減する車両用ホイールに関するものである。
一般に、タイヤの空気室(以下、「タイヤ空気室」という。)内で生じる気柱共鳴が、自動車のロードノイズの要因となることが知られている。気柱共鳴とは、路面からタイヤに伝わるランダムな振動がタイヤ空気室内の空気を振動させ、その結果、タイヤ空気室の気柱共鳴周波数付近で共鳴現象が起こり、共鳴音が発生する現象である。
従来、この気柱共鳴に伴う騒音を低減するため、特許文献1に記載された車両用ホイールが知られている。この車両用ホイールは、リムの周方向に沿って複数の副気室を有している。更に詳しく説明すると、この車両用ホイールでは、ホイール周方向に延びるようにウェル部に立設された環状の縦壁と、ビードシート部側に向かうウェル部の立ち上り側壁との間に形成される環状の空間部分が蓋部材で塞がれている。そして、蓋部材とウェル部と縦壁とで区画されることとなるこの空間部分がホイール周方向に所定の間隔をあけて配置された複数の隔壁で仕切られることで各副気室が形成されている。また、タイヤ空気室と各副気室とは、蓋部材に形成された連通孔で連通している。この車両用ホイールによれば、連通孔と副気室とがヘルムホルツ・レゾネータを構成し、タイヤ空気室内の気柱共鳴音を低減することができる。
特許第3992566号公報
しかしながら、従来の車両用ホイールは現実的な構造ではなかった。すなわち、ウェル部から立ち上がるように縦壁を形成したホイールに、複数の隔壁と蓋部材とを、気密性を保ちつつ、溶接、接着、嵌め込み、締結により高精度で結合させる必要があり、気密性の確保、製造工数や製造コストの増大を考慮すると、量産化に不適であるという問題があった。
そこで、本発明者らは、副気室を有する副気室部材をウェル部の縦壁に係止させた車両用ホイールを先に提案している(特願2007−125139(未公開))。この車両用ホイールの副気室部材は、副気室を有する本体部とこの本体部から延出する縁部とを備えており、この縁部の先端がウェル部に係止されている。
この車両用ホイールによれば、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにホイールに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室を有する副気室部材をウェル部側に嵌め込むだけで製造できるので、製造工数や製造コストを削減することができると共に、量産性を向上させることができる。
そして、この車両用ホイールは、回転した際の副気室部材の回り止めを確実に行うために、連通孔を兼ねた管状の回り止め部材を副気室部材から突出させて縦壁に形成した切欠き部に嵌め込んでいる。
ところで、ヘルムホルツ・レゾネータにおいては、その共鳴周波数を求めるための後記する式からも明らかなように、消音すべきタイヤ空気室の共鳴周波数は、副気室の容積と、連通孔の長さとの関数で表すことができる。その一方で、副気室部材は、ウェル部上に配置されることから、副気室の容積は、タイヤが組み付け可能な範囲に制限される。その結果、消音すべき共鳴周波数に応じて連通孔の長さは変動することとなる。
しかしながら、副気室部材の本体部から縁部の先端までの長さ、言い換えれば本体部から縁部の先端を係止する縦壁までの距離よりも連通孔の長さが短いと、回り止め部材自体の長さが短くなる。その結果、回り止め部材の先端が縦壁まで届かずに、回り止めとしての機能を果たさない。したがって、連通孔の長さを自由に調節して消音すべき共鳴周波数を正確にチューニングしつつ、回り止めを確実に行うことができるヘルムホルツ・レゾネータを有する車両用ホイールが望まれる。
そこで、本発明は、ヘルムホルツ・レゾネータを備える従来の車両用ホイールと比較して、量産性を向上させることができると共に、消音すべき共鳴周波数を正確にチューニングしつつ、回り止めを確実に行うことができる車両用ホイールを提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明は、タイヤ空気室内で副気室部材をウェル部の外周面上に固定した車両用ホイールであって、前記ウェル部の外周面からホイール径方向の外側に立ち上がり、前記外周面のホイール周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、を備え、前記副気室部材は、前記ウェル部の外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、からなる本体部と、前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部から前記第1の縦壁面と前記第2の縦壁面とに延出して、前記第1の縦壁面と前記第2の縦壁面とのそれぞれに形成された溝部に係止される縁部と、前記本体部を部分的に前記第1の縦壁面側に突出させた突出部と、この突出部から延出して前記第1の縦壁面に係止されることで前記副気室部材を回り止めする管状の回り止め部と、を有し、前記回り止め部の内側には、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通させて前記副気室と共にヘルムホルツレゾネータを構成する連通孔が形成され、前記連通孔の断面積(S1)に対する前記突出部内の前記副気室の断面積(S2)の比(S2/S1)が5.5以上であることを特徴とする。
この車両用ホイールは、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにホイールに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて気密性を考慮しながら高精度にこれらを結合させて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室を有する副気室部材をウェル部側に係止させるだけで製造される。
また、本実施形態に係る車両用ホイールは、回り止め部の先端部が、突出部がないものと比較して、突出部の突出長さ分、更に前方に張り出るので、回り止め部の長さ自体が本体部から縁部の先端までの長さよりも短いものであっても、突出部の突出長さ分が加えられて、回り止め部の先端部が確実に第1の縦壁面に係止される。
また、本実施形態に係る車両用ホイールでは、連通孔の断面積(S1)に対する突出部内の副気室の断面積(S2)の比(S2/S1)が5.5以上であるので、突出部が無いものと比較して、副気室部材の共鳴周波数のずれが無くなっている。
本発明の車両用ホイールによれば、予め副気室を有する副気室部材をウェル部側に係止させるだけで製造されるので、従来の車両用ホイールと比較して、製造工数や製造コストを削減することができると共に、量産性を向上させることができる。また、本発明の車両用ホイールによれば、突出部の突出長さ分が加えられて回り止め部の先端部が確実に第1の縦壁面に係止されるので、確実に副気室部材の回り止めを行うことができる。また、本発明の車両用ホイールによれば、突出部が無いものと比較して、副気室部材の共鳴周波数のずれが無くなっているので、消音すべき共鳴周波数を正確にチューニングすることができる。
以下に、本発明の実施形態について図を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る車両用ホイールは、副気室が形成された副気室部材の本体部を部分的に突出させた突出部と、この突出部から延出する管状の回り止め部とを備え、副気室とタイヤ空気室とを連通する連通孔が回り止め部の内側に形成されていることを主な特徴とする。
ここでは、先ず車両用ホイールの全体構成について説明した後に副気室部材の構成について説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。図2は、図1の車両用ホイールにタイヤを装着した車輪の要部正面断面図である。図3は、図2中に示したウェル部を部分的に拡大した図である。図4は、副気室部材を上板側から見た全体斜視図である。図5は、副気室部材の回り止め部を図3のV方向から見た斜視図である。
(車両用ホイールの全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール10は、リム11と、このリム11を図示しないハブに連結するためのディスク12と、リム11のウェル部11cの外周面上に固定された副気室部材13とで主に構成されている。
図2に示すように、リム11は、ホイール幅方向Yの両端部に形成されるビードシート部11a,11aと、このビードシート部11a,11aからホイール径方向Zの外側(図2の紙面上側、以下同じ)に向かって屈曲したリムフランジ部11b,11bと、ビードシート部11a,11a同士の間の部分がホイール径方向Zの内側(図2の紙面下側、以下同じ)に向かって凹んだウェル部11cとを有する。
ビードシート部11aには、タイヤ20のビード部21aが装着される。これにより、リム11の外周面とタイヤ20の内周面との間に環状の密閉空間からなるタイヤ空気室MCが形成される。
ウェル部11cは、タイヤ20をリム11に組み付けるリム組時に、タイヤ20のビード部21a,21aを落とし込むために設けられている。
このウェル部11cの外周面には、リム11の周方向に延びるように環状の縦壁14が立設されている。
この縦壁14は、図3に示すように、ウェル部11cの外周面11dからホイール径方向Zの外側(図3の紙面上側、以下同じ)に立ち上がる第1の縦壁面15を形成するように外周面11dに立設されている。
また、ウェル部11cのホイール幅方向Yの内側(図3の紙面右側、以下同じ)に形成される側面部11eには、第1の縦壁面15と対向するように第2の縦壁面16が設けられている。なお、本実施形態での縦壁14は、リム11(図2参照)を鋳造する際にウェル部11cと一体に成形される。
そして、これらの第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16には、それぞれ溝部17が形成されている。これらの溝部17,17は、ウェル部11cの外周面11dの周方向に沿って形成されて環状の溝となっている。これらの溝部17,17には、後記する副気室部材13の縁部13eの先端部が嵌め込まれている。なお、本実施形態での溝部17,17は、縦壁14及び側面部11eのそれぞれに機械加工を施して形成される。
ディスク12は、図2に示すように、ウェル部11cのホイール幅方向Yの外側(図2の紙面左側)からホイール径方向Zの内側に連続して形成されている。リム11とディスク12とは、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量高強度材料等から製造される。なお、これらの材料は限定されるものではなく、スチール(鋼)等から形成されるものであっても良い。また、車両用ホイール10は、スポークホイールであっても良い。そして、ウェル部11cの外周面上に次に説明する副気室部材13が固定されている。
(副気室部材の構成)
副気室部材13は、図4に示すように、ホイール周方向Xに長い部材であって、本体部13aと、回り止め部18と、縁部13eとを備えている。そして、副気室部材13は、長手方向に沿って湾曲しており、図1に示すように、ウェル部11cの外周面に沿うように配置されている。ちなみに、本実施形態に係る車両用ホイール10では、図示しないが、副気室部材13がウェル部11cのホイール周方向Xに沿って等間隔に4つ配置されている。つまり、ホイール中心軸を挟んで対向する一対の副気室部材13が2組配置されている。
副気室部材13の本体部13aは、図3に示すように、底板25aと、この底板25a上に配置される上板25bとを備えている。なお、本実施形態での底板25a及び上板25bのそれぞれは、同じ厚さとなっているが、これらの厚さは相互に異なっていてもよい。
底板25aは、後記するように、ウェル部11cから立ち上がる第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16のそれぞれに向かって延出する縁部13e,13eと一体になってホイール径方向Zの内側に凸となる湾曲面を形成している。
上板25bは、ウェル部11cの外周面11dに沿うように配置された底板25a上でホイール径方向Zの外側に凸となるように湾曲して膨らみを形成している。
本体部13aは、このような底板25aと上板25bとの間に次に説明する副気室SCを形成している。
本実施形態での副気室SCは、ホイール径方向Zに薄い扁平形状となっている。
副気室SCの容積は、50〜250cc程度が好ましい。副気室SCの容積をこの範囲内に設定することで、副気室部材13は、消音効果を充分に発揮しつつ、その重量の増大を抑制して車両用ホイール10の軽量化を図ることができる。また、ホイール周方向の副気室部材13の長さは、リム11の周長と同じ長さを最大として、車両用ホイール10の重量の調整やウェル部11cに対する組付け容易性を考慮して適宜に設定することができる。
前記した回り止め部18は、図1に示す車両用ホイール10が回転した際に副気室部材13の回り止めをより確実に行うものである。
この回り止め部18は、図4に示すように、ホイール周方向X(車両用ホイール10(図1参照)の回転方向)と交差する方向に本体部13aから突出している。
更に詳しく説明すると、この回り止め部18は、図3及び図5に示すように、本体部13aを部分的に縦壁14側に、言い換えれば第1の縦壁面15(図3参照)側に突出させた突出部18aから延出している。つまり、回り止め部18の先端部の位置は、突出部18aがないものと比較して、図5に示す突出部18aの突出長さ分(R分)、更に前方に張り出る段付き構造となる。
本実施形態での突出部18aの形状は、図5に示すように、ホイール径方向Zに薄くて扁平な略直方体となっている。そして、回り止め部18は、突出部18aの縦壁14寄りの端面から延出している。
回り止め部18の先端部は、縦壁14に形成された切欠き部14aに嵌り込んでいる。なお、本実施形態での切欠き部14aは、縦壁14に機械加工を施して形成されたものであってもよいし、リム11(図1参照)を鋳造する際に縦壁14と同時に形成されたものであってもよい。
本実施形態での回り止め部18は、管部材で形成されており、図3に示すように、管部材の内側には、副気室SCとタイヤ空気室MC(図2参照)とを繋ぐ連通孔13bが形成されている。
連通孔13bの断面形状は、特に制限はなく、本実施形態では楕円形(図5参照)となっているが、円形、多角形等のいずれであってもよい。
連通孔13bの長さは、次の(式1)で示されるヘルムホルツ・レゾネータの共鳴周波数を求める式を満たすように設定される。
=C/2π×√(S1/V(L+α×√S1))・・・(式1)
(Hz):共鳴周波数
C(m/s):副気室SC内部の音速(=タイヤ空気室MC内部の音速)
V(m):副気室SCの容積(但し、Vには突出部18aの容積を含む)
L(m):連通孔13bの長さ
S1(m):連通孔13bの断面積
α:補正係数
なお、前記共鳴周波数fは、タイヤ空気室MCの共鳴周波数に合わせられる。この際、前記した4つの副気室部材13の共鳴周波数fは、全て同じに設定してもよいし、違えてもよい。具体的には、タイヤ空気室MC(図2参照)の共鳴周波数に2つの共鳴周波数(f,f)が認められる場合に、4つの副気室部材13の共鳴周波数fを(f+f)/2に設定することができる。また、リム中心を挟んで対向する一対の副気室部材13の共鳴周波数fをfに設定し、他の一対の副気室部材13の共鳴周波数fをfに設定することもできる。更に4つの副気室部材13の全ての共鳴周波数fをf、fのいずれか一方に設定しても良い。
連通孔13bの直径は、断面が円形の場合には、5mm以上が好ましい。また、円形以外の断面形状の連通孔13bは、その断面積(S1)で同じ断面積(S1)の円形に換算して直径5mm以上のものが好ましい。
連通孔13bの断面積S1(図5参照)に対する突出部18a内での副気室SCの断面積S2(図5参照)の比(S2/S1)は、5.5以上である。ここで参照する図6は、比(S2/S1)と、共鳴周波数のずれとの関係を示すグラフである。
なお、図6中、比(S2/S1)は、断面積比(S2/S1)と記す。また、共鳴周波数のずれ(Hz)は、突出部18aが無い副気室部材における前記式(1)の計算値f(Hz)から突出部18aを有する副気室部材13における前記式(1)の計算値f(Hz)を減じた値である。
図6に示すように、比(S2/S1)が5.5以上となるように設定した副気室部材13は、突出部18aが無いものと比較して、共鳴周波数のずれが無くなっている。つまり、比(S2/S1)を5.5以上とすることによって、突出部18aを形成したことによる前記式(1)の計算値f(Hz)への影響が回避されている。
前記した縁部13eは、図4に示すように、本体部13aからその周囲に延出する板状体で形成されている。更に詳しく説明すると、縁部13eは、図3に示すように、底板25aと上板25bとを結合している。そして、縁部13eは、前記したように、本体部13aからホイール幅方向Yに延出してその先端部が第1の縦壁面15及び第2の縦壁面16の溝部17に嵌り込んで係止されている。
縁部13eの厚さは、底板25a及び上板25bの厚さと同じ厚さに設定されている。なお、本実施形態での縁部13eは、その厚さや樹脂材料を適宜に選択することでバネ弾性を有している。
以上のような副気室部材13は、樹脂で形成されており、その軽量化や量産性の向上、製造コストの削減、副気室SCの気密性の確保等を考慮すると、軽量で高剛性のブロー成形可能な樹脂が望ましい。中でも、繰り返しの曲げ疲労にも強いポリプロピレンが特に望ましい。
次に、本実施形態に係る車両用ホイール10の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用ホイール10は、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)のようにリムに複数の隔壁や蓋部材を順次に組み付けて気密性を考慮しながら高精度にこれらを結合させて副気室を形成していくものと異なって、予め副気室SCを有する副気室部材13をリム11(ウェル部11c)に嵌め込むだけで製造される。したがって、車両用ホイール10は、前記した特許文献1のような従来の車両用ホイールと比較して、製造工数や製造コストを削減することができ、量産性を向上させることができる。また、車両用ホイール10は、従来の車両用ホイールと異なって、副気室SCの気密性の確保に対する特別な配慮も不要であるため、消音性能の品質を安定させることができる。
そして、副気室部材13が樹脂で形成されているので、車両用ホイール10は従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と比較して、より軽量化を図ることができる。また、副気室部材13がブロー成形等で形成することができるので、車両用ホイール10は従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と比較して、より量産性に優れる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、前記したように、副気室部材13をウェル部11cに固定する際に、縁部13eを第1の縦壁面15と第2の縦壁面16のそれぞれに設けられた溝部17に嵌め込むことで固定する。このとき、縁部13eは、前記したバネ弾性を有しているので、副気室部材13は、第1の縦壁面15と第2の縦壁面16の間に簡単にかつ強固に固定される。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、副気室部材13をリム11に嵌め込む前に副気室部材13単独で共鳴周波数の確認及び修正が可能なので不良品を削減することができる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、ホイール周方向Xと交差する方向に突出した回り止め部18が、縦壁14の切欠き部14aに嵌め込まれているので、車両用ホイール10が回転した際の副気室部材13の回り止めが確実に行われる。
そして、回り止め部18の内側には、連通孔13bが形成されているので、回り止め部18と別途に連通孔13bを形成するための部材を設けなくてもよく、車両用ホイール10は、その構造が簡素化されて更なる軽量化を達成することができる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、回り止め部18の先端部が、突出部18aがないものと比較して、突出部18aの突出長さ分(R分)、更に前方に張り出る段付き構造となるので、回り止め部18の長さ(連通孔13bの長さ)自体が本体部13aから縁部13eの先端までの長さよりも短いものであっても、突出部18aの突出長さ分(R分)が加えられて、回り止め部18の先端部が確実に縦壁14の切欠き部14aに嵌り込むこととなる。したがって、この車両用ホイール10は、確実に副気室部材13の回り止めを行うことができる。
また、本実施形態に係る車両用ホイール10は、連通孔13bの断面積(S1)に対する突出部18aの断面積(S2)の比(S2/S1)が、5.5以上であるので、突出部18aが無いものと比較して、副気室部材13の共鳴周波数のずれが無くなっている。その結果、この車両用ホイール10は、消音すべき共鳴周波数を正確にチューニングすることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。なお、以下に説明する他の実施形態に係る車両用ホイールにおいて、前記実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
前記実施形態では、副気室部材13がウェル部11cの周面に沿って等間隔に4つ配置されているが、本発明は副気室部材13の数が5以上、又は3以下であっても良い。ここで参照する図7(a)及び(b)は、他の実施形態に係る車両用ホイールの側面断面図であって、副気室部材の配置の変形例を示す図である。
図7(a)に示す車両用ホイール10は、副気室部材13をウェル部11cの周面に沿って等間隔に2つ配置している。
図7(b)に示す車両用ホイール10は、副気室部材13をウェル部11cの周面に沿って等間隔に3つ配置している。
以上のように、車両用ホイール10は、副気室部材13の数に特に制限はないが、消音効率を考慮すると4つ以上(2対以上)の副気室部材13のそれぞれを、ホイール中心軸を挟んで対向させて配置したものが望ましい。そして、車両用ホイール10の軽量化や量産性の向上を考慮すると2つから4つの副気室部材13をウェル部11cの周面に沿って等間隔に配置したものが望ましい。
また、前記実施形態では、第2の縦壁面16をウェル部11cの側面部11eに設けた車両用ホイール10について説明したが、本発明はウェル部11cに設けた他の縦壁(図示省略)に第2の縦壁面16を形成するものであってもよい。
本発明の実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。 図1の車両用ホイールにタイヤを装着した車輪の要部正面断面図である。 図2中に示したウェル部を部分的に拡大した図である。 副気室部材を上板側から見た全体斜視図である。 副気室部材の回り止め部を図3のV方向から見た斜視図である。 連通孔の断面積(S1)に対する突出部内での副気室の断面積(S2)の比(S2/S1)と、共鳴周波数のずれとの関係を示すグラフである。 (a)及び(b)は、他の実施形態に係る車両用ホイールの側面断面図であって、副気室部材の配置の変形例を示す図である。
符号の説明
10 車両用ホイール
11c ウェル部
13 副気室部材
13a 本体部
13b 連通孔
13e 縁部
14 縦壁
14a 切欠き部
15 第1の縦壁面
16 第2の縦壁面
17 溝部
18 回り止め部
18a 突出部
25a 底板
25b 上板
MC タイヤ空気室
X ホイール周方向
SC 副気室

Claims (1)

  1. タイヤ空気室内で副気室部材をウェル部の外周面上に固定した車両用ホイールであって、
    前記ウェル部の外周面からホイール径方向の外側に立ち上がり、前記外周面のホイール周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、
    前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、
    を備え、
    前記副気室部材は、
    前記ウェル部の外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、からなる本体部と、
    前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部から前記第1の縦壁面と前記第2の縦壁面とに延出して、前記第1の縦壁面と前記第2の縦壁面とのそれぞれに形成された溝部に係止される縁部と、
    前記本体部を部分的に前記第1の縦壁面側に突出させた突出部と、
    この突出部から延出して前記第1の縦壁面に係止されることで前記副気室部材を回り止めする管状の回り止め部と、
    を有し、
    前記回り止め部の内側には、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通させて前記副気室と共にヘルムホルツレゾネータを構成する連通孔が形成され、
    前記連通孔の断面積(S1)に対する前記突出部内の前記副気室の断面積(S2)の比(S2/S1)が5.5以上であることを特徴とする車両用ホイール。
JP2008267125A 2008-10-16 2008-10-16 車両用ホイール Active JP5091828B2 (ja)

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