JP5090681B2 - 引戸の引込み装置 - Google Patents
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Description
前記引込み装置本体は、引戸の開閉方向に沿って前記係合ピンの進入案内溝が設けられたケースと、該ケース内に引戸の開閉方向に沿ってスライド可能に設けられたスライダーと、前記ケース内にピストン先端が前記スライダーに連結された状態で設けられたピストン式ダンパーと、一端が前記スライダーに係止されるとともに、他端が前記ケースに係止され、前記スライダーに引戸の引込み方向の付勢力を与えるスプリング部材と、前記スライダーに揺動可能に設けられるとともに、前記ケースに形成されたスライド案内溝に係合する係合突部を有し、かつ引戸の開閉に伴って前記ケースの進入案内溝に進入した係合ピンと係脱する関係にある作動カムとから構成され、
前記スライド案内溝の引戸端部側には、前記スライド案内溝から連続して屈曲状案内溝からなる仮停止部が形成され、引戸の開操作に伴い前記係合ピンによって前記作動カム及びスライダーが前記スプリング部材の付勢力に抗して引戸端部側に移動され、スライド案内溝の引戸端部側において作動カムの係合突部が前記屈曲案内溝側に案内されることにより前記作動カムが揺動し前記係合ピンの係合が解除されるとともに、前記作動カムの係合突部が前記屈曲状案内溝に係合することによって仮停止状態とされ、
引戸の閉操作に伴い係合ピンが前記作動カムに衝突し、該作動カムを揺動動作させることにより仮停止状態が解除され、前記ピストン式ダンパーによる制動力を受けながら前記スプリング部材の付勢力により引戸を締まり位置まで引込むようにし、
かつ前記引込み装置本体は、引戸を戸枠に建て込む際に、前記作動カムを仮停止状態に位置決めするための復帰機構を備え、
前記復帰機構は、前記鴨居にストッパー部材を設けるとともに、前記スライダーに対して、弾性部材による付勢力によって鴨居側に向けて付勢保持されるとともに、本体より水平方向に突出する係合軸が設けられ、かつ突出した状態で前記ストッパー部材に衝突する出没ボルトと、弾性部材による付勢力によって作動カム側に向けて付勢保持され、先端が前記作動カムの背面側に当接するとともに、前記出没ボルトに設けられた係合軸と摺接する傾斜辺が設けられたカムラッチとを設け、前記カムラッチは前記作動カムの揺動に伴って付勢力によって進出すると、前記傾斜辺と摺接する係合軸を押し下げることによって前記出没ボルトを没入させるように連動する機構とされ、
引戸の建込み時に、前記作動カムが仮停止状態に位置決めされていない場合、建て込んだ引戸を開方向に移動させ、前記出没ボルトをストッパー部材に衝突させた後、更に開方向に引戸を移動させると、前記スライダーが移動され、前記係合突部が前記屈曲状案内溝に係合することによって仮停止状態とされるとともに、前記カムラッチは前記作動カムの揺動に伴って付勢力によって進出し、前記傾斜辺と摺接する係合軸を押し下げることによって前記出没ボルトを没入させるようにしたことを特徴とする引戸の引込み装置が提供される。
図1は本発明に係る引込み装置1を用いた引戸の正面図であり、図2は図1のII−II線矢視図(一部)、図3は引込み装置本体10を示す図である。
〔引込み装置1の構造〕
以下、前記引込み装置本体10及び係合ピン9について具体的に詳述する。
前記ピストン式ダンパー13は、オイルがシリンダー内に封入され、ピストンの伸縮に伴うオイルの移動抵抗によって制動力を与えるものである。なお、前記オイルに代えてエアーを封入したエアー式ダンパーとしてもよい。
一方、戸枠の鴨居6Aに設けられる係合ピン9は、図10に示されるように、鴨居6Aに埋設固定されるベース材22に螺設され、螺退進により突出量を調整可能となっている。すなわち、係合ピン9の下面にねじ回し(−)の溝を設けておき、引戸2を開閉し係合ピン9を臨ませた状態で、前記係合ピン9を左右方向回転させ螺退進させることにより突出量の調整が可能となっている。
以下、図11に基づき引込み装置本体10の作動状態を説明する。
(引戸2の閉操作時)
引戸2を閉操作すると、図11(A)に示されるように、全閉の手前で引込み装置本体10の進入案内溝11aに係合ピン9が進入し、係合ピン9が作動カム15の係合用切欠き凹部15aを形成している後側起立壁に当接する。そのまま引戸を若干閉めると、作動カム15が図面半時計回り方向に回転して係合突部15dが屈曲状案内溝11d(仮停止部K)から抜け出し直線部案内溝11cに進入する。この状態になると、作動カム15(及びスライダー12)の位置は係合ピン9に係合しているため不変となるが、スプリング部材14の付勢力によってケース11が引戸2と共に閉方向に引き込まれる。この際、ピストン式ダンパー13による制動力がケース11の移動速度を減速させるため、引戸2はゆっくりと閉止位置まで引き込まれるようになる。引戸2がゆっくりと低速度で閉止されるため閉止音が無くなるとともに、前記係合ピン9と作動カム15の係合用切欠き凹部15aとが嵌合した状態が維持されているため、反動によって再び引戸が開いてしまうことも無くなる。
図11(B)に示される引戸2の閉状態から開操作を行うと、引戸2の移動と共にケース11が図面左方側に移動し、作動カム15(及びスライダー12)がスライド案内溝11bの右端に達すると、作動カム15の係合突部15dが屈曲状案内溝11d(仮停止部K)に移動するように作動カム15が時計回り方向に回転し、係合ピン9と作動カム15との係合が解除される。この際、前記スライダー12は作動カム15の係合突起15dが屈曲状案内溝11d(仮停止部K)に進入することにより、スライド案内溝11bの右端側位置(引戸端部側位置)に仮停止状態で位置決めされる。
上記第1形態例では、引戸2の建込み時に、前記作動カム15が前記仮停止状態に位置決めされていない場合、すなわち作動カム15の係合突部15dが引込みケース11の直線部案内溝11cに位置する場合、作動カム15の係合用切欠き凹部15aが上方に向いているため、この状態で引戸を閉めても、係合ピン9は作動カム15の係合切欠き凹部15aを形成している前側起立壁に衝突することになるため、係合ピン9との係合が図れない問題があった。
そこで、本第2形態例では前記引込み装置1を備えた引戸2を戸枠6に建て込む際に、作動カム35が仮停止状態にない場合でも、建て込んだ後に前記作動カム35を仮停止状態に位置決めするための復帰機構を備えた引戸2の引込み装置1を提案するものである。
なお、前記作動カム35及びピストン式ダンパー33については、前述の第1形態例と同様の構造であるので説明を省略する。
以下、図22〜図24に基づき、引戸2の建込み作業要領を説明する。図22は引戸建込み時の引戸操作要領図を示し、図23は引込み装置本体30の作動状態を示し、図24は建込み完了後の引戸閉操作時の状態を示した図である。
引戸2の閉操作時及び開操作時の作動状態は、前述の第1形態例と同様であるので省略する。
(1)上記形態例では、引戸2に対して本発明の引込み装置1を適用した場合について述べたが、引出しに対しても同様に適用が可能である。
Claims (3)
- 引戸の上端面に埋設状態で設置された引込み装置本体と、戸枠の鴨居部分に下方側に突出させた状態で固設された係合ピンとからなる引戸の引込み装置であって、
前記引込み装置本体は、引戸の開閉方向に沿って前記係合ピンの進入案内溝が設けられたケースと、該ケース内に引戸の開閉方向に沿ってスライド可能に設けられたスライダーと、前記ケース内にピストン先端が前記スライダーに連結された状態で設けられたピストン式ダンパーと、一端が前記スライダーに係止されるとともに、他端が前記ケースに係止され、前記スライダーに引戸の引込み方向の付勢力を与えるスプリング部材と、前記スライダーに揺動可能に設けられるとともに、前記ケースに形成されたスライド案内溝に係合する係合突部を有し、かつ引戸の開閉に伴って前記ケースの進入案内溝に進入した係合ピンと係脱する関係にある作動カムとから構成され、
前記スライド案内溝の引戸端部側には、前記スライド案内溝から連続して屈曲状案内溝からなる仮停止部が形成され、引戸の開操作に伴い前記係合ピンによって前記作動カム及びスライダーが前記スプリング部材の付勢力に抗して引戸端部側に移動され、スライド案内溝の引戸端部側において作動カムの係合突部が前記屈曲案内溝側に案内されることにより前記作動カムが揺動し前記係合ピンの係合が解除されるとともに、前記作動カムの係合突部が前記屈曲状案内溝に係合することによって仮停止状態とされ、
引戸の閉操作に伴い係合ピンが前記作動カムに衝突し、該作動カムを揺動動作させることにより仮停止状態が解除され、前記ピストン式ダンパーによる制動力を受けながら前記スプリング部材の付勢力により引戸を締まり位置まで引込むようにし、
かつ前記引込み装置本体は、引戸を戸枠に建て込む際に、前記作動カムを仮停止状態に位置決めするための復帰機構を備え、
前記復帰機構は、前記鴨居にストッパー部材を設けるとともに、前記スライダーに対して、弾性部材による付勢力によって鴨居側に向けて付勢保持されるとともに、本体より水平方向に突出する係合軸が設けられ、かつ突出した状態で前記ストッパー部材に衝突する出没ボルトと、弾性部材による付勢力によって作動カム側に向けて付勢保持され、先端が前記作動カムの背面側に当接するとともに、前記出没ボルトに設けられた係合軸と摺接する傾斜辺が設けられたカムラッチとを設け、前記カムラッチは前記作動カムの揺動に伴って付勢力によって進出すると、前記傾斜辺と摺接する係合軸を押し下げることによって前記出没ボルトを没入させるように連動する機構とされ、
引戸の建込み時に、前記作動カムが仮停止状態に位置決めされていない場合、建て込んだ引戸を開方向に移動させ、前記出没ボルトをストッパー部材に衝突させた後、更に開方向に引戸を移動させると、前記スライダーが移動され、前記係合突部が前記屈曲状案内溝に係合することによって仮停止状態とされるとともに、前記カムラッチは前記作動カムの揺動に伴って付勢力によって進出し、前記傾斜辺と摺接する係合軸を押し下げることによって前記出没ボルトを没入させるようにしたことを特徴とする引戸の引込み装置。 - 前記ストッパー部材は、係合ピン側の側面がストッパー用壁面とされ、反対側の側面が下り勾配の傾斜面とされる請求項1記載の引戸の引込み装置。
- 前記係合ピンは、鴨居に埋設固定されたベース材に螺設され、螺退進により突出量を調整可能としてある請求項1、2いずれかに記載の引戸の引込み装置。
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