以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
まず、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2の表面側(図1の紙面手前側)に遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板(不図示)を支持する部材であり、遊技盤2に対して蝶番(不図示)を介して開閉可能に構成されると共に、遊技盤2に対して着脱可能に構成されている。
枠部材3に支持されたガラス板と遊技盤2との間には、遊技球が移動する遊技領域20が形成されている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計回りに回転させると、ハンドル31の回転角度に応じた打球力で不図示の発射装置から遊技球が発射される。図には示されていないが、遊技盤2には、発射装置から発射された遊技球を遊技領域20へ案内するガイド部材が設けられており、遊技球は、このガイド部材によって遊技領域20の上部位置へ案内される。遊技球は、遊技領域20に配置された不図示の遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら、遊技盤2の表面に沿って落下する。
遊技領域20には、入賞や抽選に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24、及びゲート25が設けられている。また、遊技領域20における大入賞口23の下方には、始動口21,22、又は入賞口23,24に入らなかった遊技球を遊技領域20の外へ排出する排出口26が設けられている。
第1始動口21及び第2始動口22は、後述する画像表示装置28の下方に設けられている。第1始動口21及び第2始動口22は、第1始動口21を第2始動口22の上側として所定の間隔を隔てて上下に並んで配置されている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞することで、大当たり抽選が実行される。なお、以下の説明では、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として実行される大当たり抽選を第1特別図柄抽選と呼び、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として実行される大当たり抽選を第2特別図柄抽選と呼び、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を総称して特別図柄抽選と呼ぶものとする。
第1始動口21と第2始動口22との間には、チューリップの花を模した一対の羽根部材を有する電動チューリップ27が配置されている。電動チューリップ27は、一対の羽根部材が閉じた閉姿勢(図1参照)と、一対の羽根部材が開いた開姿勢(不図示)との間で姿勢変化可能に構成されており、不図示の電動ソレノイドが作動することによって姿勢変化する。
電動チューリップ27の一対の羽根部材が閉姿勢の状態では、第1始動口21を構成する部材及び電動チューリップ27によって第2始動口22への遊技球の進入経路が塞がれており、遊技球が第2始動口22へ入ることはない。これに対して、遊技球がゲート25を通過すると、普通図柄抽選(電動チューリップ27の開閉抽選)が実行され、この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27の一対の羽根部材が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、普通図柄抽選に当選することで、第2始動口22への遊技球の進入経路が開放されて、遊技球が第2始動口22に入賞可能となる。すなわち、第2特別図柄抽選の実行が可能な状態となる。なお、電動チューリップ27の動作に関する規定時間及び規定回数は、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じて変更されることがある。
普通入賞口24は、ゲート25の下方に配置されている。普通入賞口24に遊技球が入賞した場合、抽選は実行されないが、第1始動口21や第2始動口22に遊技球が入賞した場合よりも多い賞球が払い出される。
大入賞口23は、第2始動口22の下方に配置されている。大入賞口23は、特別図柄抽選の結果に応じて開放される。大入賞口23の開口部には、大入賞口23を開閉するプレートが設けられている。特別図柄抽選に当選していない状態では、このプレートが遊技盤2の表面と同一平面を形成する姿勢となっているために、大入賞口23に遊技球が入らない状態となっている。これに対して、特別図柄抽選に当選すると、プレートの下端側を軸としてプレートの上端側が遊技盤2の表面側へ傾倒して、大入賞口23が開放される。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、及び普通入賞口24に遊技球が入って入賞すると、入賞した場所に応じた個数の賞球(遊技球)が払い出される。例えば、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が1個入賞すると4個の賞球が払い出され、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球が払い出され、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球が払い出される。なお、遊技球がゲート25を通過しても賞球が払い出されることはない。
遊技盤2の中央部には、演出のための各種の画像を表示する画像表示装置28が設けられている。画像表示装置28は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって大当たり抽選の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示装置28は、液晶表示装置、EL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)ドット表示装置、及び7セグメントディスプレイ(以下、7セグ表示装置と記載する)によって構成されるが、他の任意の表示装置によって構成されてもよい。
画像表示装置28と近接する位置に、各種の演出に用いられる盤ランプ29及び可動役物5(本発明の可動体の一例)が設けられている。盤ランプ29は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。可動役物5は、遊技盤2に対して可動に構成されており、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば内蔵された発光素子を発光させながら動作することによって各種の演出を行う。なお、本実施形態では、遊技盤2に対して可動に構成された装飾役物が可動役物5のみである場合について説明するが、更に他の可動役物が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図1及び図2に示されるように、枠部材3には、前述したハンドル31及びレバー32の他に、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、及び皿39が設けられている。
皿39は、枠部材3からパチンコ遊技機1の正面側へ突出するように設けられており、前述の発射装置へ供給される遊技球を一時的に溜めるものである。この皿39には、前述のように払い出された賞球が排出される。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計回りに回転させると、皿39に溜められた遊技球が発射装置へ供給されて、遊技領域20へ所定の時間間隔で発射される。この遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン33を押下することによって一時的に停止される。
取り出しボタン34は、皿39と近接する位置に設けられている。遊技者が取り出しボタン34を操作すると、皿39の下面の一部が開口されて、皿39に溜まった遊技球が皿39の下方に配置された不図示の箱へ落下する。なお、この皿39は、1つの皿によって構成されてもよいし、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜める上皿と、賞球のみを溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
スピーカ35は、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ36は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更、光の照射方向の変更等の光による各種の演出を行う。
演出ボタン37及び演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する操作入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、皿39の横に設けられており、演出キー38は、中央キーと中央キーの周辺に配列された複数(ここでは4つ)の周辺キーとを有しており、演出ボタン37に隣接配置されている。例えば、遊技者は、演出キー38が備える4つの周辺キーを操作することにより、画像表示装置28に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能である。
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、前述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する情報を表示するものである。図3に示されるように、表示器4は、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を備えている。
第1特別図柄表示器41は、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として特別図柄を変動表示してから第1特別図柄抽選の結果を示す特別図柄を停止表示する。第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄抽選の保留数を表示する。第2特別図柄表示器42は、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として特別図柄を変動表示してから第2特別図柄抽選の結果を示す特別図柄を停止表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄抽選の保留数を表示する。普通図柄表示器45は、遊技球がゲート25を通過したことを契機として普通図柄を変動表示してから普通図柄抽選の結果を示す普通図柄を停止表示する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄抽選の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態(例えば、通常遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態)を表示する。
図4は、可動役物5の周辺構成を示す図であり、図4(A)は可動役物5の周辺に配置された各部材の位置関係を示し、図4(B)は可動役物5の駆動伝達機構を示している。図4(A)に示されるように、可動役物5の裏面には、円柱形状の連結部材51を介して支持部材52が可動役物5の裏面と平行に固定されている。この支持部材52には、遮光板53及びスライド部材54が固定されている。遮光板53は、後述するフォトインタラプタ60A,60Bの2つの突出部64(図6(A)参照)の間に挿通されるものであるため、2つの突出部64の離間距離よりも薄く形成されると共に、水平方向(右方向71及び左方向72)を長手方向として支持部材52の上部に垂設されている。一方のスライド部材54は、後述するステッピングモータ155(図8参照)の駆動力を可動役物5に伝達するものであり、水平方向を長手方向として支持部材52の下部に固定されている。
図4(B)に示されるように、スライド部材54の下部には、ギヤ55が有する歯と噛合するギヤ歯が形成されている。ギヤ55は、ステッピングモータ155(図8参照)の回転軸に固定されており、ステッピングモータ155の駆動力によりギヤ55が回転する。このギヤ55の回転力がスライド部材54に伝達されて、スライド部材54が、右方向71又は左方向72に移動する。その結果、連結部材51及び支持部材52を介してスライド部材54に固定された可動役物5が右方向71又は左方向72に移動する。なお、ステッピングモータ155の回転方向を時計回り又は反時計回りに切り替えることで、可動役物5の移動方向を右方向71又は左方向72に切り替えることができる。
図4(A)に示されるように、遮光板53の移動経路にフォトインタラプタ60A及びフォトインタラプタ60Bが設けられている。これらのフォトインタラプタ60A、60Bは、前述した遮光板53を検知するものである。フォトインタラプタ60Aは、可動役物5が右方向71へ移動して所定の第1停止位置(図5(A)参照)に到達した際に遮光板53を検知する位置に設けられている。一方のフォトインタラプタ60Bは、可動役物5が左方向72へ移動して所定の第2停止位置(図5(B)参照)に到達した際に遮光板53を検知する位置に設けられている。
図5は可動役物5の停止位置を説明するための図であり、図5(A)は第1停止位置を示し、図5(B)は第2停止位置を示す。可動役物5は、遊技の進行に応じて、例えば画像表示装置28に表示される演出内容に応じて、第1停止位置を起点に左方向72に移動を開始する。移動を開始した可動役物5は、第2停止位置まで移動し、その後右方向71に移動して第1停止位置まで戻る。可動役物5は、この往復動作を演出内容に応じて繰り返す。後述するランプ制御部150のCPU151(図8参照)は、可動役物5が右方向71へ移動して遮光板53がフォトインタラプタ60Aに検知された場合に可動役物5が第1停止位置(図5(A)参照)まで移動したことを検知し、可動役物5が左方向72へ移動して遮光板53がフォトインタラプタ60Bに検知された場合に可動役物5が第2停止位置(図5(B)参照)まで移動したことを検知する。
次に、フォトインタラプタ60A及びフォトインタラプタ60Bの構成について説明する。なお、フォトインタラプタ60A及びフォトインタラプタ60Bの構成は同一であり、以下の説明において特に両者の区別が必要ない場合には単にフォトインタラプタ60と称して説明を行う。
図6はフォトインタラプタ60の構成を説明するための図であり、図6(A)はその外部構造を示し、図6(B)はその内部構造を示す。図6(A)及び図6(B)に示されるように、フォトインタラプタ60は、樹脂製の筐体61と、LEDなどの発光素子62と、フォトトランジスタなどの受光素子63とを有する。筐体61は、2つの突出部64を有しており、これら2つの突出部64は、筐体61の基端部65の両側から突出している。これら2つの突出部64のうち、一方の突出部64(図6(A)では上側の突出部64)内に発光素子62が収容され、他方の突出部64(図6(A)では下側の突出部64)内に受光素子63が収容されるので、発光素子62と受光素子63とは互いに対向して配置されている。
図6(B)に示されるように、突出部64の内側の側面66にはスリット67が形成されている。スリット67は、筐体61の2つの突出部64の両方に、互いに対向するように設けられている。発光素子62から出射された光は受光素子63へ照射される。具体的には、発光素子62から出射された光は、その発光素子62が内蔵されている突出部64のスリット67を通じてその突出部64の外部へと進む。そして、この光は、受光素子63が内蔵されている突出部64のスリット67を通じてその突出部64内へ進入し、受光素子63によって受光される。このように発光素子62から出射された光が受光素子63に受光されるため、発光素子62と受光素子63との間の空間に光が通過する光路68が形成されている。なお、発光素子62からの光を受光した受光素子63は、後述するランプ制御部150に対して、受光した光の輝度(強度)に応じたレベルの電気信号を出力する。
図6(A)は、遮光板53がスリット67を覆っていない状態(すなわち、光路68が遮光板53によって遮られていない状態)を示している。図6に示されるように、遮光板53がスリット67を覆っていないとき、受光素子63が受光する光の輝度(強度)は相対的に大きなものとなり、受光素子63は、HIGHレベルの検知信号(以下「受光信号」と呼ぶ)を後述するランプ制御部150に出力する。
図7は、遮光板53がスリット67を覆っている状態(すなわち、光路68が遮光板53によって遮られている状態)を示す図であり、図7(A)はその外部構造を示し、図7(B)はその内部構造を示す。図7に示されるように、遮光板53がスリット67を覆っているとき、受光素子63が受光する光の輝度(強度)は相対的に小さなものとなり、受光素子63は、LOWレベルの検知信号(以下「遮光信号」と呼ぶ)を後述するランプ制御部150に出力する。
したがって、可動役物5の移動に伴って遮光板53が図6(A)に示される位置から右方向71に移動して図7(A)に示される位置に到達した場合、フォトインタラプタ60の受光素子63から出力される信号が、受光信号から遮光信号に変わる。このフォトインタラプタ60からの検知信号が定期的に(例えば4ms毎に)入力されるランプ制御部150は、この検知信号の変化によって可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知することができる。
ここまでパチンコ遊技機1の概略構成について説明したが、前述したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例であって、遊技盤2の盤面構成(入賞や抽選に関する役物の配置)等は、適宜変更されてもよい。例えば本発明に係る可動役物5は左右方向に移動可能としたが、上下方向に移動可能としてもよい。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側(図1の紙面奥側)には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図には示されていないが、この制御装置は、メイン基板及びサブ基板を有している。メイン基板は、内部抽選や当選の判定等を行う遊技制御部100として機能するメイン制御基板、賞球の払い出しを制御する払出制御部120として機能する払出制御基板等から構成されている。このメイン基板は、メイン基板が改変された場合にその痕跡が残るように、透明部材で構成されたケース内に密閉状態で配置されている。一方のサブ基板は、演出を統括的に制御する演出制御部130として機能する演出制御基板、画像や音による演出を制御する画像音響制御部140として機能する画像音響制御基板、各種のランプ(枠ランプ36や盤ランプ29等)や可動役物5による演出を制御するランプ制御部150として機能するランプ制御基板等から構成されている。
以下、図8を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。ここで、図8は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成の一例を示すブロック図である。図8に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、遊技制御部100、払出制御部120、演出制御部130、画像音響制御部140、及びランプ制御部150を備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。この遊技制御部100の主な機能は以下の通りである。
遊技制御部100は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を実行し、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部130へ送信する。また、遊技制御部100は、特別図柄抽選に応じて決定した当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)を示すデータ、特別図柄変動時間の短縮設定を示すデータ、特別図柄抽選に応じて決定した普通図柄変動時間の短縮設定を示すデータ等を演出制御部130へ送信する。
遊技制御部100は、電動チューリップ27の羽根部材が開姿勢となる開時間、羽根部材が開閉する回数、及び羽根部材が閉じてから次に開くまでの開閉時間間隔を制御する。また、遊技制御部100は、遊技球が第1始動口21又は第2始動口22へ入賞したことによる特別図柄抽選の保留数、及び遊技球がゲート25を通過したことによる普通図柄抽選の保留数を管理する。
遊技制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、所定条件(例えば、大入賞口23が開いてから30秒が経過、又は大入賞口23への10個の遊技球の入賞)を満たすまで、大入賞口23のプレートが突出傾倒して大入賞口23の開状態を維持するラウンドを所定回数(例えば15回)繰り返す。
遊技制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、及び普通入賞口24に遊技球が入賞すると、入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部120に指示する。払出制御部120が遊技制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払い出された賞球の個数に関する情報が払出制御部120から遊技制御部100へ送られる。遊技制御部100は、払出制御部120から取得した情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
これらの機能を実現するために、遊技制御部100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、及び普通入賞口スイッチ117が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ送る。第2始動口スイッチ112は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部113は、電動チューリップ27の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを有している。遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドが作動して、電動チューリップ27の一対の羽根部材が姿勢変化する。ゲートスイッチ114は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ送る。大入賞口スイッチ115は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ送る。大入賞口制御部116は、大入賞口23のプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを有している。遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドが作動して、大入賞口23が開閉される。普通入賞口スイッチ117は、普通入賞口24に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ送る。
また、遊技制御部100には、表示器4(図3参照)が接続されている。遊技制御部100は、第1特別図柄抽選の結果を第1特別図柄表示器41に表示させ、第1特別図柄抽選を保留している保留数を第1特別図柄保留表示器43に表示させる。遊技制御部100は、第2特別図柄抽選の結果を第2特別図柄表示器42に表示させ、第2特別図柄抽選の保留数を第2特別図柄保留表示器44に表示させる。遊技制御部100は、普通図柄抽選の結果を普通図柄表示器45に表示させ、普通図柄抽選の保留数を普通図柄保留表示器46に表示させる。遊技制御部100は、遊技状態表示器47にパチンコ遊技機1の遊技状態を表示させる。
[払出制御部120の構成]
払出制御部120は、CPU121、ROM122、及びRAM123を備えている。CPU121は、ROM122に記憶されたプログラムに基づいて、賞球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。RAM123は、CPU121が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
払出制御部120は、遊技制御部100からの指示に基づいて、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球が皿39へ払い出されるように払出モータ124を制御する。ここで、払出モータ124は、遊技盤2の裏面側に配置された球タンクから遊技球を送り出すモータである。
払出制御部120には、払出モータ124の他に、払出球検出部125、球有り検出部126、及び満タン検出部127が接続されている。払出球検出部125は、払出モータ124により球タンクから皿39へ払い出された賞球の数を検出する。球有り検出部126は、球タンクにおける遊技球の有無を検出する。満タン検出部127は、皿39が遊技球で満タンになったことを検出する。払出制御部120は、払出球検出部125、球有り検出部126、及び満タン検出部127の検出結果に応じて所定の処理を実行する。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン37又は演出キー38からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。さらに、特別図柄抽選の当選確率の変動設定を示すデータを遊技制御部100から受信した場合、特別図柄抽選の変動時間の短縮設定を示すデータを遊技制御部100から受信した場合、及び普通図柄抽選の変動時間の短縮設定を示すデータを遊技制御部100から受信した場合には、これらのデータに応じて演出内容を設定する。演出制御部130は、このようにして設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、及びRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像及び音響を制御する際の演算処理を行う。RAM143は、CPU121が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御部140は、演出制御部130から送られたコマンドに基づいて、画像表示装置28に表示する画像及びスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、ROM142には、画像表示装置28によって、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、予告演出を行うためのキャラクタやアイテム等の画像データが記憶されている。また、ROM142には、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。CPU141は、ROM142に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部130から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU141は、読み出した画像データを用いて、図柄画像表示等のための画像処理を行う。また、CPU141は、読み出した音響データを用いて音声処理を行う。そして、CPU141は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示装置28に表示させる。また、CPU141は、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力させる。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、及びRAM153を備えている。CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ29や枠ランプ36の発光、及び可動役物5の動作を制御する際の演算処理を行う。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御部150のCPU151は、ROM152に記憶されている発光パターンデータの中から、演出制御部130から送信されたコマンドに対応する発光パターンデータを読み出して、盤ランプ29、枠ランプ36、及び可動役物5に内蔵された発光素子(図示せず)の発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶されている動作パターンデータの中から、演出制御部130から送信されたコマンドに対応する動作パターンデータを読み出して、可動役物5を動作させるステッピングモータ155の回転を制御する。具体的には、CPU151は、駆動回路154に入力パルス信号(クロック信号)を出力する。そして、この入力パルス信号が入力された駆動回路154は、その回路構成と入力パルス信号に応じた励磁パルス信号を生成して、ステッピングモータ155に送信する。
この励磁パルス信号を受信したステッピングモータ155は、各相コイル(図示せず)が順次励磁されることにより、励磁パルス信号に応じた回転速度、回転方向で回転運動を行う。なお、前述したように、ステッピングモータ155は、その回転軸がギヤ55(図4(B)参照)に固定されており、ステッピングモータ155の駆動力がギヤ55を回転させる。このギヤ55の回転力がスライド部材54に伝達されて、スライド部材54は、右方向71又は左方向72に移動する。その結果、連結部材51及び支持部材52を介してスライド部材54に固定された可動役物5が右方向71又は左方向72に移動する(図4(B)参照)。
また、CPU151は、フォトインタラプタ60からの検知信号を受信する。CPU151は、この検知信号が受光信号から遮光信号に変わることを検知することにより、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知する。図9はフォトインタラプタ60と遮光板53の位置関係を示す図であり、図6(A)に示される下側の突出部64を上側の突出部64から見た図である。図9では、上側の突出部64の図示を省略している。
ここで、図9を参照しつつ、CPU151が可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知する検知条件について詳しく説明する。図9に示されるように、可動役物5の移動に伴って遮光板53が右方向71に移動する場合、遮光板53は、フォトインタラプタ60(この場合は、フォトインタラプタ60A)に近づいて行き、突出部64に設けられたスリット67との位置関係が変化する。遮光板53が右方向71に移動する際に、スリット67を覆っていない状態(図9(A)、(B)参照)では、フォトインタラプタ60から検知信号として受光信号が出力される。次に、遮光板53が右方向71に移動してスリット67を覆い(図9(C)参照)、フォトインタラプタ60から更に検知信号として遮光信号が出力される。その後、遮光板53がスリット67を覆った状態が継続して(図9(D)参照)、フォトインタラプタ60から2つ目の遮光信号が出力される。
CPU151は、定期的に(例えば4ms毎に)フォトインタラプタ60からの検知信号を受信するが、図9に示すように時系列順に連続して「受光信号」(図9(A)参照)、「受光信号」(図9(B)参照)、「遮光信号」(図9(C)参照)、「遮光信号」(図9(D)参照)を受信したときに、可動役物5が第1停止位置に到達したことを検知する。なお、上記したパターンで4つの検知信号が検知されて初めて可動役物5が第1停止位置に到達したとみなしたのは、フォトインタラプタ60の検知信号のチャタリングによる誤検知を防止するためであって、誤検知が防止されるものであれば必ずしも上記4つの検知信号を必要とするものではない。例えば、CPU151が時系列順にフォトインタラプタ60から「遮光信号」、「遮光信号」を受信したときに、可動役物5が第1停止位置に到達したものとみなしてもよい。また図9では遮光板53が右方向71に移動する場合について示したが、左方向72に移動する場合も同様である。この場合は遮光板53は、フォトインタラプタ60Bに近づいて行き、可動役物5が第2停止位置に到達したことが検知される。
また、CPU151は、ステッピングモータ155が励磁状態か無励磁状態かを判定する。具体的には、CPU151は、駆動回路154がステッピングモータ155に送信する励磁パルス信号を4ms毎に監視し、励磁パルス信号がON状態であるときをステッピングモータ155が励磁状態であると判定し、励磁パルス信号がOFF状態であるときをステッピングモータ155が無励磁状態であると判定する。
図10は、フォトインタラプタ60からの検知信号と励磁パルス信号の関係を示すタイミングチャートであり、図10(A)はCPU151がフォトインタラプタ60から受信する検知信号を示し、図10(B)及び図10(C)は駆動回路154から送信される励磁パルス信号を示す。
図10(A)に示されるように、CPU151は、4ms毎にフォトインタラプタ60からの検知信号(受光信号、又は遮光信号)を受信する。また、図10(B)に示されるように、CPU151は、定期的に(例えば4ms毎に)駆動回路154がステッピングモータ155に送信する励磁パルス信号のON/OFF状態を監視することによりステッピングモータ155が励磁状態か無励磁状態かを判定する。
ところで、図10に示されるように、フォトインタラプタ60の検知周期Tc(例えば4ms)は、パルス送信周期Tbよりも短い。このような場合、図10(A)の(1)に示されるように、CPU151がフォトインタラプタ60から時系列順に「受光信号」、「受光信号」、「遮光信号」、「遮光信号」を受信した(すなわち、可動役物5が停止位置に到達したことを検知した)とき、CPU151が監視する励磁パルス信号はON状態である(図10(B)の(2)参照)こともあれば、OFF状態である(図10(C)の(3)参照)こともある。
また、従来、可動役物5を停止させるためにCPU151が行う停止制御は、可動役物5が停止位置に到達したことが検知されたタイミングで(すなわち図10(A)の(1)のタイミングで)、CPU151が駆動回路154に出力する入力パルス信号を停止させることにより行われていた。このCPU151の停止制御により駆動回路154はステッピングモータ155へ励磁パルス信号の送信を停止し、ステッピングモータ155が停止されていた。したがって図10に示されるように、可動役物5が停止位置に到達したことが検知されたときに、励磁パルス信号がON状態(すなわち、ステッピングモータ155が励磁状態)であるとき(図10(B)参照)に上記停止制御が行われると励磁状態のステッピングモータ155の駆動を停止させることになり、ステッピングモータ155に過度の負荷がかかる。
以下に、このような問題を解決するためにランプ制御部150で行われる処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、ランプ制御部150のCPU151がROM152に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
[フォトインタラプタ60からの検知信号の処理手順]
図11は、フォトインタラプタ60からの検知信号について説明するための図であり、図11(A)はRAM153の記憶領域156の構成を示し、図11(B)はフォトインタラプタ60からの検知信号と検知信号がセットされるデータD1〜D4との対応関係を示している。
図11(A)に示されるように、ランプ制御部150のRAM153は、記憶領域156を有している。記憶領域156は、フォトインタラプタ60からの検知信号を記憶するために、第1記憶部156A、第2記憶部156B、第3記憶部156C、第4記憶部156Dから構成されている。
フォトインタラプタ60からの検知信号はアナログ信号であるが、この検知信号は、不図示の入力回路によってA/D変換されてデジタル信号としてランプ制御部150に入力される。本実施形態では、検知信号として、2ビットのデジタル信号がランプ制御部150に入力される。具体的には、受光素子63が受光した光の輝度(強度)が最大値の50%以上であれば、「1」で表されるデジタル信号が検知信号としてランプ制御部150に入力される。この「1」で表されるデジタル信号が、上述した受光信号である。一方、受光素子63が受光した光の輝度が最大値の50%未満であれば、「0」で表されるデジタル信号が検知信号としてランプ制御部150に入力される。この「0」で表されるデジタル信号が、上述した遮光信号である。
前述したように、フォトインタラプタ60からランプ制御部150へは、「0」又は「1」で表される検知信号が定期的に(4ms毎に)入力される。これに対して、ランプ制御部150のCPU151は、図11に示されるように、最初に取得した検知信号をデータD1として第1記憶部156Aに格納し、4ms後に取得した検知信号をデータD2として第2記憶部156Bに格納し、最初に検知信号を取得してから8ms後に取得した検知信号をデータD3として第3記憶部156Cに格納し、最初に検知信号を取得してから12ms後に取得した検知信号をデータD4として第4記憶部156Dに格納する。なお、検知信号が取得されていない状態では、データD1〜D4として、初期値「1」が各記憶部にセットされている。
このように、フォトインタラプタ60からの最新の検知信号がデータD4として第4記憶部156Dに格納されるので、最新の検知信号の記憶領域を確保するために、最新の検知信号のデータを格納する際に既に格納されているデータD1〜D4をシフトさせる。具体的には、データD1として第1記憶部156Aに格納されていた値を破棄し、データD2として第2記憶部156Bに格納されていた値をデータD1として第1記憶部156Aに格納し、データD3として第3記憶部156Cに格納されていた値をデータD2として第2記憶部156Bに格納し、データD4として第4記憶部156Dに格納されていた値をデータD3として第3記憶部156Cに格納する。そして、新たに取得した検知信号のデータを、データD4として第4記憶部156Dに格納する(図11(B)参照)。このように、古い検知信号のデータは破棄され、記憶領域156には、最新の連続する4つの検知信号のデータD1〜D4が格納される。
図12は、フォトインタラプタ60からの検知信号と対応するデータD1〜D4との関係を具体的に示す図である。図12(A)は、あるタイミングでのフォトインタラプタ60からの検知信号とデータD1〜D4との関係を示し、図12(B)は、図12(A)に示されるタイミングから次の検知タイミング(4ms後)におけるフォトインタラプタ60からの検知信号とデータD1〜D4との関係を示している。
図12(A)に示されるように、フォトインタラプタ60から入力された連続する4つの検知信号が「受光信号」、「受光信号」、「受光信号」、「遮光信号」であった場合、記憶領域156に格納されるデータD1〜D4の各値は、D1=1、D2=1、D3=1、D4=0となる。この状態から新たな検知信号として「遮光信号」が入力された場合、データD1〜D4の各値は、D1=1(4ms前のD2の値)、D2=1(4ms前のD3の値)、D3=0(4ms前のD4の値)、D4=0となる。
このように、データD1〜D4は、最新の検知信号が取得される毎に適宜変化する。そして、前述のようにフォトインタラプタ60のチャタリングによる誤検知を防止するために、フォトインタラプタ60からの検知信号が時系列順に「受光信号」、「受光信号」、「遮光信号」、「遮光信号」となったこと、すなわち図12(B)に示されるように、データD1が「1」であり、データD2が「1」であり、データD3が「0」であり、データD4が「0」となったことを条件として、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことがCPU151によって検知される。なお、可動役物5が到達した停止位置が第1停止位置であるか第2停止位置であるかは、ステッピングモータ155の回転方向から判断することが可能である。
[メイン処理の処理手順]
以下、上記したデータD1〜D4の処理も含めてランプ制御部150のCPU151によって実行されるメイン処理について図13を参照しつつ説明する。図13は、ランプ制御部150のCPU151によって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下のメイン処理は定期的な(4ms毎の)割り込み処理によって行われる。
図13に示されるように、まず、ランプ制御部150のCPU151は、演出制御部130からのコマンドを受信して、そのコマンドが可動役物5の可動を指示するものであるか否かを判定する(ステップS11)。CPU151は、可動役物5の可動指示があると判定した場合(ステップS11:YES)、処理をステップS12へ進める。一方、CPU151は、可動役物5の可動指示がないと判定した場合又は演出制御部130からのコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS11:NO)、処理をステップS25へ進める。
ステップS12において、駆動制御手段として機能するCPU151は、駆動回路154への入力パルス信号の出力を開始する。これに対して、入力パルス信号を受信した駆動回路154は、その回路構成と入力パルス信号に応じた励磁パルス信号を生成して、ステッピングモータ155に送信する。これにより、ステッピングモータ155が回転し、その回転力がギヤ55及びスライド部材54を介して可動役物5に伝達されて、可動役物5が右方向71又は左方向72への移動を開始する。
次に、ステップS13において、CPU151は、RAM153の記憶領域(図示せず)に格納されたデータFの値が1であるか否かを判定する。ここで、データFは、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されているか否かを判別するためのデータである。詳しくは後述するが、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されるとデータFとして値「1」がセットされる。データFには初期値として値「0」がセットされている。
ステップS13において、データFの値が「1」であると判定した場合(ステップS13:YES)、すなわち既に可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されている場合、CPU151は処理をステップS20へ進める。一方、ステップS13において、データFの値が「1」ではないと判定した場合(ステップS13:NO)、すなわち、未だ可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されていない場合、CPU151は処理をステップS14に進める。
ステップS14において、CPU151は、前述したように、フォトインタラプタ60からの最新の検知信号をデータD4として第4記憶部156Dに格納するために、図11に基づいて前述したように前回までの検知信号のデータD1〜D4の値の格納先を1つずつシフトさせる。
次に、ステップS15において、CPU151は、フォトインタラプタ60から検知信号を受信し、受信した検知信号が遮光信号であるか受光信号であるかを判別する。CPU151は、検知信号が遮光信号であると判別した場合(ステップS15:YES)、データD4として値「0」をセットし(ステップS16)、検知信号が受光信号であると判別した場合(ステップS15:NO)、第4記憶部156DにデータD4として値「1」をセットする(ステップS17)。
次に、ステップS18において、検知手段として機能するCPU151は、記憶領域156を参照して、D1=1かつD2=1かつD3=0かつD4=0であるか否かを判定する(ステップS18)。このように、CPU151は、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知するために、時間的に連続する4つの検知信号のデータD1〜D4が図12(B)に例示した値となったか否かを判定する。
CPU151は、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知した場合(ステップS18:YES)、検知したことを示すためにデータFとして値「1」をセットする(ステップS19)。一方、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知していない場合(ステップS18:NO)、CPU151はメイン処理を終了する。
可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知し(ステップS18:YES)、ステップS19の処理においてデータFとして値「1」をセットした場合、判定手段として機能するCPU151は、励磁パルス信号がOFF状態であるか否か(すなわち、ステッピングモータ155が無励磁状態か否か)を判定する(ステップS20)。そして、CPU151は、励磁パルス信号がON状態(ステッピングモータ155が励磁状態)であると判定した場合(ステップS20:NO)、励磁中のステッピングモータ155に対する停止制御を行うことなくメイン処理を終了する。
一方、励磁パルス信号がOFF状態(ステッピングモータが無励磁状態)であると判定した場合(ステップS20:YES)、駆動制御手段として機能するCPU151は、駆動回路154に対する入力パルス信号の出力を中止する(ステップS21)。これにより、駆動回路154はステッピングモータ155への励磁パルス信号の送信を停止し、ステッピングモータ155の駆動が停止する。
ステップS21において入力パルス信号の出力を中止することによりステッピングモータ155の駆動を停止させたCPU151は、次に、データFの値をリセット(初期値「0」をセット)して(ステップS22)、可動役物5の移動処理が終了したか否かを判定する(ステップS23)。
可動役物5の移動処理が終了したと判定した場合(ステップS23:YES)、CPU151は、メイン処理を終了する。ところで、可動役物5は、その移動処理が終了していない場合、第1停止位置又は第2停止位置の一方の停止位置に到達して停止(すなわちステッピングモータ155の駆動が停止)した後、所定時間経過してから他方の停止位置に向けて移動を再開する。可動役物5の移動処理が終了していないと判定した場合(ステップS23:NO)、CPU151は、上記の所定時間が経過したか否かを判定するために演出制御部130から取得した時刻情報を基に、ステッピングモータ155の駆動が停止してからの経過時間の計測を開始し(ステップS24)、メイン処理を終了する。
説明は、ステップS11に戻り、演出制御部130からのコマンドが可動役物5の可動指示ではないと判定した場合又は演出制御部130からのコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS11:NO)、CPU151は、処理をステップS25へ進め、可動役物5が可動中であるか否かを判定する。
可動役物5が可動中であると判定した場合(ステップS25:YES)、CPU151は、処理をステップS13へ進める。すなわち、最初に可動役物の可動指示を受けた(ステップS11:YES)後は、その指示に従って可動役物5が可動中であるため、CPU151は、ステップS12の処理を行うことなく、ステップS13以降の処理を行う。
一方、可動役物5が可動中でないと判定した場合(ステップS25:NO)、CPU151は、演出制御部130からの時刻情報を基に、ステップS24の処理で開始した経過時間を計測中であるか否かを判定する(ステップS26)。計測中でないと判定した場合(ステップS26:NO)、CPU151は、可動役物5が移動処理を終了し、かつ次の移動処理も必要ないものとみなし、メイン処理を終了する。一方、計測中であると判定した場合(ステップS26:YES)、CPU151は、計測中の経過時間が所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS27)。
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS27:NO)、CPU151は、可動役物5が次の移動処理のタイミングになっていないものとみなし、メイン処理を終了する。一方、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS27:YES)、CPU151は、可動役物5が次の移動処理のタイミングになったものとみなし、現在の計測中の経過時間をリセットし(ステップS28)、処理をステップS12へ進める。すなわち、CPU151は、再度入力パルス信号の出力を開始する。なお、この際CPU151は、入力パルス信号の出力を変えることにより、ステッピングモータ155の回転方向をそれまでの方向から反対方向に反転させる。これにより、可動役物5は第1停止位置から第2停止位置(又は第2停止位置から第1停止位置)へ向けて移動を開始する。
[停止制御のタイミング]
次に、図14を参照しつつ、ステッピングモータ155の停止制御のタイミング、すなわち駆動回路154が励磁パルス信号の送信を停止するタイミングについて説明する。図14は、励磁パルス信号の送信停止タイミングの一例を示すタイミングチャートであり、図14(A)は、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したときに励磁パルス信号がON状態であることを示し、図14(B)は可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したときに励磁パルス信号がOFF状態であることを示す。
図14(A)に示されるように、直近の4つの連続する検知信号が時系列順に「受光信号」、「受光信号」、「遮光信号」、「遮光信号」である場合(図14(A)上段(1)参照)、可動役物5が停止位置に到達したことをCPU151は検知する(図13のステップS18:YES)。このときに、CPU151は、励磁パルス信号がOFF状態であるか否かを判定する(図13のステップS20)が、図14(A)の例では、励磁パルス信号がON状態である(図13のステップS20:NO)ため、メイン処理を終了する。すなわち、CPU151は、入力パルス信号の出力を中止しない。このことにより、駆動回路154は、励磁パルス信号の送信を停止しない(図14(A)下段(2)参照)。
そして、次の4ms後の割り込み処理にてCPU151は、ステップS11:NO、ステップS25:YES、ステップS13:YESの順に処理を進め、ステップS20の処理において再度励磁パルス信号がOFF状態であるか否かの判定をする。ここで、励磁パルス信号がOFF状態であれば(図13のステップS20:YES)、CPU151は、入力パルス信号の出力を中止する(図13のステップS21)。このことにより、駆動回路154は、励磁パルス信号の送信を停止する(図14(A)下段(3)参照)。
一方、フォトインタラプタ60からの検知信号により可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことをCPU151が検知したとき(図13のステップS18:YES、図14(B)上段(1)参照)に、図14(B)の例では、励磁パルス信号がOFF状態である(図13のステップS20:YES)ため、CPU151は、前述した次の割り込み処理に進むことなく入力パルス信号の出力を中止する(図13のステップS21)。このことにより、駆動回路154は、可動役物5が停止位置に到達したタイミングで励磁パルス信号の送信を即座に停止する(図14(B)下段(2)参照)。
このように、CPU151は、図13に示されるメイン処理を4ms毎に行うことにより、可動役物5が停止位置に到達したことを検知すると、励磁パルス信号がOFF状態であると判定したタイミングで入力パルス信号の出力を中止する。このことにより、駆動回路154は、ステッピングモータ155への励磁パルス信号の送信を停止し、ステッピングモータ155は停止される。
[本実施形態の作用効果]
以上に説明したように、本実施形態によれば、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したとしても、ステッピングモータ155が励磁状態(励磁パルス信号がON状態)であれば駆動回路154による励磁パルス信号の送信が停止されることがない。このため、ステッピングモータ155を励磁しつつ停止させるといったステッピングモータ155に過度の負荷がかかる処理が行われるのを防止することができる。
ところで、励磁パルス信号がON状態であるか否かを判定した後に、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知する検知処理を行った場合、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達する直前には励磁パルス信号がOFF状態であったとしても、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したときには励磁パルス信号がON状態になっているという状況が起こりうる。これに対して、本実施形態によれば、まず可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されてから、励磁パルス信号がON状態であるか否か(ステッピングモータ155が励磁状態であるか否か)が判定され、励磁パルス信号がON状態であればOFF状態となってから励磁パルス信号の送信が停止される。したがって、本実施形態によれば、励磁中のステッピングモータ155を停止させるといった制御が行われるのを確実に防止することができる。
[本実施形態のメイン処理の変形例]
以下、図15を参照しつつ、本実施形態のメイン処理の変形例について説明する。図15は、ランプ制御部150のCPU151によって実行されるメイン処理の変形例を示すフローチャートである。なお、以下では、これまで説明してきた実施形態と共通する処理については同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
本実施形態の変形例の特徴は、CPU151は、励磁パルス信号がOFF状態であるか否かを先に判定し、OFF状態であるときにのみ、フォトインタラプタ60からの検知信号に基づいて可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知するとした点にある。
ランプ制御部150のRAM153の記憶領域(不図示)には、データDが格納されている。これまで説明してきたように、フォトインタラプタ60からランプ制御部150へは、「0」(遮光信号を示す)又は「1」(受光信号を示す)で表される検知信号が定期的に(4ms毎に)入力される。これに対して、ランプ制御部150のCPU151は、1つ前の検知タイミング(4ms前)に取得した検知信号をデータDとして記憶領域に格納している。なお、検知信号が取得されていない状態では、データDとして初期値「1」が記憶領域にセットされている。本変形例においては、フォトインタラプタ60からの検知信号が2回連続して遮光信号であることを条件として、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことがCPU151によって検知される。そのためにデータDは1つ前(4ms前)の検知信号が遮光信号、受光信号のいずれであるかを判別するデータとして使用される。なお、本変形例ではフォトインタラプタ60からの検知信号が2回連続して遮光信号であることを可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことがCPU151によって検知される検知条件とした。しかし、チャタリングによる誤検知を防止するためであり、チャタリングによる誤検知を防ぐ方法であれば、このような検知条件に限られるものではない。
図15に示されるように、CPU151が駆動回路154への入力パルス信号の出力を開始した場合(ステップS12)、又は可動役物5が可動中である場合(ステップS25:YES)、CPU151は、まず、励磁パルス信号がOFF状態であるか否かを判定する(ステップS31)。
励磁パルス信号がOFF状態ではない(ステッピングモータ155が励磁状態である)と判定した場合(ステップS31:NO)、CPU151は、励磁中のステッピングモータ155に停止制御を行うことなくメイン処理を終了する。一方、励磁パルス信号がOFF状態である(ステッピングモータ155が無励磁状態である)と判定した場合(ステップS31:YES)、CPU151は、フォトインタラプタ60からの検知信号が遮光信号であるか否かを判定する(ステップS32)。
検知信号が遮光信号ではないと判定した場合(ステップS32:NO)、CPU151は、データDとして受光信号を示す値「1」をセットして(ステップS33)、メイン処理を終了する。すなわち、検知信号が遮光信号ではない場合、2回連続して遮光信号であることはないので、CPU151は、前回(4ms前)の検知信号が遮光信号であるか否かを判定することなく、今回の検知信号の値「1」をデータDとしてセットしてメイン処理を終了する。
一方、検知信号が遮光信号であると判定した場合(ステップS32:YES)、CPU151は、データDの値が「0」であるか否か、すなわち前回(4ms前)の検知信号が遮光信号であり、今回の遮光信号と併せて2回連続して遮光信号であるか否かを判定する(ステップS34)。
CPU151は、データDの値が「0」であると判定した場合(ステップS34:YES)、フォトインタラプタ60からの検知信号が2回連続して遮光信号であるので、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知し、駆動回路154に対する入力パルス信号の出力を中止する(ステップS36)。その後、CPU151は、可動役物5が次に第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知するためにデータDの値をリセット(初期値「1」をセット)する(ステップS37)。
一方、データDの値が「0」ではないと判定した場合(ステップS34:NO)、CPU151は、データDとして遮光信号を示す値「0」をセットして(ステップS35)、メイン処理を終了する。すなわち、前回(4ms前)の検知信号が遮光信号ではない場合、2回連続して遮光信号であることはないので、CPU151は、今回の検知信号の値「0」をデータDとしてセットして処理を終了する。
[本変形例の停止制御のタイミング]
次に、図16を参照しつつ、ステッピングモータ155の停止制御のタイミング、すなわち駆動回路154が励磁パルス信号の送信を停止するタイミングについて説明する。図16は、励磁パルス信号の送信停止タイミングの変形例を示すタイミングチャートである。
CPU151は、4ms毎に図16上段に示されるように、励磁パルス信号がOFF状態であるか否かを判定する(図15のステップS31)。そして、CPU151は、励磁パルス信号がOFF状態であると判定したとき(図15のステップS31:YES)に、フォトインタラプタ60からの検知信号が遮光信号であるか否かを判定する(図15のステップS32、図16下段参照)。ただし、前述したようにフォトインタラプタ60からの検知信号のチャタリングによる誤検知を防ぐために、フォトインタラプタ60からの検知信号が2回連続して遮光信号であることを条件として、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことがCPU151によって検知される。(図15のステップS34:YES)。したがって、CPU151は、励磁パルス信号がOFF状態である間隔Tdの間に少なくとも2回フォトインタラプタ60からの検知信号を受信する必要がある。すなわち、フォトインタラプタ60の検知周期Tcは1/2Tdよりも小さいという検知周期の条件を満たす必要がある。
上記検知周期の条件のもとで、励磁パルス信号がOFF状態であるとき(図16上段(1)参照)に、フォトインタラプタ60からの検知信号が2回連続して遮光信号であれば、2回目の検知信号の際に可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知される(図16下段(2)参照)。そして、CPU151が駆動回路154に対する入力パルス信号の出力を中止する(図15のステップS36)ことにより、駆動回路154は、励磁パルス信号の送信を停止する(図16上段(3)参照)。
このように、CPU151は、図15に示されるメイン処理を4ms毎に行うことにより、励磁パルス信号がOFF状態であると判定すると、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことを検知したタイミングで入力パルス信号の出力を中止する。このことにより、駆動回路154は、ステッピングモータ155への励磁パルス信号の送信を停止し、ステッピングモータ155は停止される。
[本変形例の作用効果]
本変形例によれば、励磁パルス信号がOFF状態であるときにしか、フォトインタラプタ60の検知信号が遮光信号であるか否かが判定されない。すなわち、励磁パルス信号がOFF状態である(ステッピングモータ155が無励磁中である)ときに、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したか否かが判定されるので、第1停止位置又は第2停止位置に到達していれば、即座に励磁パルス信号の送信を停止させることができる。このため、ステッピングモータ155が無励磁状態になるのを待機せずに停止制御を行うことができ、ステッピングモータ155を励磁しつつ停止させるといったステッピングモータ155に過度の負荷がかかる処理が行われるのを防止することができる。
[その他の変形例]
なお、本実施形態ではフォトインタラプタ60は2つとし、CPU151は、フォトインタラプタ60Aからの検知信号に基づいて可動役物5が第1停止位置まで到達したことを検知し、フォトインタラプタ60Bからの検知信号に基づいて可動役物5が第2停止位置まで到達したことを検知するとした。しかし、フォトインタラプタ60は1つ、例えばフォトインタラプタ60Aのみとして、可動役物5が第2停止位置に到達したことは、ステッピングモータ155のステップ数に基づいてCPU151によって検知されるとしてもよい。
また、本実施形態では遮光板53が可動役物5の移動に伴ってフォトインタラプタ60において出射される光を遮光することにより、フォトインタラプタ60からの検知信号が受光信号から遮光信号に変わることで、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されるものとした。これに代えて、フォトインタラプタ60からの検知信号が遮光信号から受光信号に変わることで、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されるものとしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1は、水平方向に長い遮光板53を備え、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達していないときには、遮光板53は、フォトインタラプタ60A及びフォトインタラプタ60Bの2つの突出部64の間に挿通されており、両者のフォトインタラプタにおいて出射される光を遮光する(両者から遮光信号が出力される)。そして、可動役物5が右方向71へ移動して遮光板53の左端部がフォトインタラプタ60Bにおいて出射される光を遮光しなくなる(フォトインタラプタ60Bから受光信号が出力される)ときに可動役物5が第1停止位置まで移動したことが検知され、可動役物5が左方向72へ移動して遮光板53の右端部がフォトインタラプタ60Aにおいて出射される光を遮光しなくなる(フォトインタラプタ60Aから受光信号が出力される)ときに可動役物5が第2停止位置まで移動したことが検知される。
また、本実施形態では可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことは、フォトインタラプタ60からの検知信号に基づいてCPU151によって検知されるとした。しかし、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達したことが検知されるものであればこれに限られるものではない。例えば、可動役物5が第1停止位置又は第2停止位置に到達すると可動役物5の背面に固定された部材がパチンコ遊技機1に備えられた検知スイッチを物理的に押下するような機構であってもよい。
また、本実施形態においてステッピングモータの励磁方式については言及しなかったが、2相励磁方式であっても、1−2相励磁方式であっても、その他励磁方式であってもよい。この場合、CPU151は、各相毎に、現在ステッピングモータ155が励磁状態か無励磁状態かを判定し、その結果に応じて各相毎に入力パルス信号の出力を中止する。
また、本実施形態において遊技機はパチンコ遊技機1であり、遊技機に備えられた可動体は可動役物5であるとしたが、可動体を備える遊技機であればパチンコ遊技機1に限られるものではなくスロットマシン等であってもよい。また可動体はステッピングモータ155によって駆動されるものであれば可動役物5に限られるものではなく、移動可能な液晶表示器等であってもよい。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。