JP5089382B2 - 塞栓フィルタ搬出システム - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明は、塞栓トラップ、すなわち塞栓症予防装置を除去するためのカテーテルに関する。特に、本発明は、3次元フィルタマトリクスを有し得る塞栓症予防装置を、塞栓の放出を低減又は解消して患者の導管から除去しやすくする吸引カテーテルに関する。本発明は、さらに、迅速な交換が可能であり、患者から除去する間、3次元フィルタマトリクス用の保護ルーメンを形成することができる改良型吸引カテーテルに関する。
(発明の背景)
体内の脈管系又はその他の導管に入り、血流の閉塞を引き起こす可能性のある異質材料及び/又は固有材料を含むどのような粒子も、塞栓となり得る。塞栓は、フィブリン、血球若しくはその断片、コラーゲン、コレステロール、プラーク、脂肪、石灰化プラーク、気泡、動脈組織の凝固塊、及び/又はその他の多種多様な断片、或いはそれらの組合せから形成され得る。塞栓は、主要な器官に血液を送る中程度の寸法の血管の、狭くなった領域に留まり得る。周囲組織への血流が途絶えると、局所的な細胞死又は微小梗塞が生じる。微小脳梗塞によって脳卒中が引き起こされることがあり、その結果、意識障害、言語障害、麻痺、視覚障害、平衡障害が生じ、ひいては死に至ることもある。心臓では、塞栓は、心筋梗塞、すなわち心臓発作を引き起こす恐れがある。心筋梗塞症は、心筋層区画、すなわち心臓筋の中間層の壊死を指す。心筋梗塞は、冠状動脈又はその支脈の少なくとも部分的な閉塞から起こり得る。冠状動脈に関連する毛細管の閉塞に対応して、微小梗塞症(microinfarction)/微小梗塞(microinfarc)が発症し得る。結果として生じる障害は、しばしば短期的であるが、恒久的になることもある。
動脈硬化症や深部静脈血栓症を含む疾患状態、老化、さらには妊娠によってさえも、導管壁にプラークやフィブリンが蓄積することになり得る。このプラークを解体(loosen)又は分解(break up)したものが塞栓を形成し得る。塞栓による臨床的な派生問題が膨大にある。頸動脈の動脈硬化から生じた塞栓だけでも、米国で年間生じる500,000件の脳卒中の25%を引き起こしている(2002年米国心臓病協会及び脳卒中年間統計(2002 American Heart Association And Stroke annual statistics))。
例えば、冠状動脈、頸動脈、及び末梢脈への介入を含めた多くの臨床手技によって、塞栓が生じ得る。こうした場合では、例えば、プラーク、懐死組織片、及び血栓を含めた粒子状物質が、介入部位の遠位に塞栓を形成することがある。その結果、遠位の血管床への血流が減弱することがあり、周術期における末端器官の虚血や梗塞が生じ得る。バルーン膨張又はステント展開等の介入時に生じた大型粒子による遠位での塞栓形成によって、大型の心外膜血管が閉塞する恐れがあり、また、より小型の粒子(15〜100のミクロン程度)によって、微小梗塞及び/又は心筋梗塞、並びに左心室機能不全が生じる恐れがある。
毎年、全世界で、約800,000件の心肺バイパス(CPB)を伴う心臓外科症例がある。これらの心臓外科症例のうち、約48,000件が脳卒中を患い、約300,000件が、何らかの神経認知障害を被っている。これは、重大な臨床問題である。こうした合併症は、大部分がCPBによって生じた塞栓に起因する。心肺バイパスを受けた患者の、Trans Cranial Doppler(TCD)によって測定された塞栓の平均数は、183(3〜947の範囲)である。塞栓の大部分が脳血管系の最遠位、すなわち末端細動脈及び毛細管に達し、微小梗塞(すなわち周囲組織への血流不足)を引き起こす。
皮肉にも、動脈硬化のプラークを除去又はバイパスするのに使用する外科的介入(例えば、バルーン膨張血管形成術、動脈内膜除去術、バイパス移植術、及びステント術)は、それ自体がプラークを分裂させてしまうことがある。最も一般的な心血管介入の1つに、冠状動脈バイパス移植術(CABG)がある。歴史的に見て、全CABG介入の10〜20%が、心筋梗塞症を引き起こすほど大きな塞栓を生じている。これは、使用する移植片が伏在静脈に由来するものである場合、特にそうである。しかし、CABGだけが、塞栓を生じ得る唯一の手技というわけではない。実際には、ドップラー超音波によって、心臓介入症例のほぼ全てにおいて微小塞栓形成の証拠が示されている。年間180万件を超える介入手技が実施されており、そのうちの10%を超える手技で、神経認知障害及び/又は虚血性事象が起きている。こうした障害は、しばしば短期的であるが、恒久的になることもある。
現在、10パーセントは、許容可能な合併症率と考えられているが、手技数が増加し続ける(特定の手技に応じて年間15〜35%増加(Medical And Healthcare Marketplace Guide,17版 1巻, Research Reports 2001-2002、参照により本明細書に組み込む))につれて、影響を受ける患者の総数も増加する。この数字が増加するにつれて、患者の医療費も増大する。さらに厄介なことに、費用計算には、退院後に家族が負う社会的、経済的負担が含まれていない。要約すると、経皮血管術を困難にする塞栓的事象によって、神経障害及び心血管疾患が高率で臨床的に観察され、その結果、生活の質が低下し、患者の医療費が増大する。したがって、有害な塞栓的事象を効果的に予防することが臨床的に強く求められている。
経皮的手技の間の虚血性傷害の大きな原因に、より細い遠位血管を閉塞する塞栓の形成があり得る。この合併症を抑制する手法の1つとして、介入時に薬理学的治療が使用されてきている。カルシウム経路遮断薬、アデノシン、及びニトロプルシドナトリウムを用いた治療の成功には限界があることが報告されてきている(Webb, JG, Carere, RG, Virmani, R, Baim, D, Teirstein, PS, Whitlow, P, McQueen, C, Kolodgie, FD, Buller, E, Dodek, A, Mancini, GB, & Oesterle, S「伏在静脈移植介入後の粒子状懐死組織片の回収及び分析」J Am Coll Cardiol 2000, 34:468-475、参照により本明細書に組み込む)。経皮冠状動脈介入では、血小板凝集を低減させるために糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤が使用されてきているが、やはり、有意義な長期的臨床の効果を示すには至っていない(Mathew, V, Grill, DE, Scott, CG, Grantham, JA, Ting, HH, Garratt, KN, & Holmes, DR, Jr.「大動脈冠動脈静脈移植介入後の臨床転帰に対するアブシキマブの使用効果」J Am Coll Cardiol 1999, 34:1163-1169、及び Mak, KH, Challapalli, R, Eisenberg, MJ, Anderson, KM, Califf, RM, & Topol, EJ「大動脈冠動脈伏在静脈移植による経皮的血管再生の間の、遠位での塞栓形成に対する血小板糖タンパク質IIb/IIIa受容体阻害の効果」、EPIC Investigators、「虚血性合併症予防におけるIIb/IIIa血小板受容体拮抗剤7E3の評価」Am J Cardiol 1997, 80:985-988、どちらも参照により本明細書に組み込む)。塞栓形成はしばしば、繊維状プラークの物理的な分裂から発達するので、血小板凝集及び血液凝固の防止を特に目標とした治療による塞栓予防機構では、これらの既に形成された、塞栓となり得るプラークにはほとんど効果がない。
また、腎動脈狭窄治療用の外科的手技によっても、塞栓が生じ得る。治療患者の36%が、粥状塞栓に起因する細動脈性腎硬化症を患っていることを示唆する臨床的証拠がある。粥状塞栓的事象のある患者の5年の生存率は、粥状塞栓のない患者の生存率よりも大幅に低い(それぞれ54%対85%)[Krishmamurthiら、 J Urol. 1999, 161:1093-6]。こうした患者もやはり、遠位保護装置による恩恵を受けることができるであろう。
血流中の異物によって、乱流又は低流が生じ得る。かかる血流状態によって、感染率が増大することが示されてきている。血栓によって、塞栓が生じるだけでなく、感染の危険が増す。(9)
多種多様な塞栓的事象によって、臨床的症状が高率で観察され、生活の質が低下し、患者の医療費が増大することは明白である。フィルタ装置は、特定の血流から、問題となる塞栓のいくつか、又は全てを捕集することができる。しかし、ほとんどの場合、この装置は、ある時点、一般には塞栓的事象の原因はがもはや存在しなくなった後に、血流から除去される。患者から装置を除去する際、この装置の機能を妨害することがあり、その結果、装置から塞栓が幾分放出されることがある。放出された塞栓は、血流に乗って流れ、患者に危険を与える恐れがある。
塞栓フィルタ搬出システムを提供する。
(発明の要旨)
第1の態様では、本発明は、患者の導管から塞栓症予防装置を除去する方法に関する。この方法は、吸引カテーテルを介して吸引を加えながら、塞栓症予防装置を吸引カテーテル内に引き込むことを含む。この塞栓症予防装置は、3次元フィルタマトリクスを有する。
別の態様では、本発明は、患者の導管から塞栓症予防装置を除去する方法に関し、この方法は、吸引カテーテルを介して吸引を加えながら、塞栓症予防装置を吸引カテーテル内に引き込むことを含む。塞栓症予防装置の吸引カテーテル内への引込みは、塞栓症予防装置を、導管内腔全体にわたる拡張形状から、導管内腔の断面にわたる面積が縮小した回収形状へと変形させることを含む。塞栓症予防装置の変形は、塞栓症予防装置を拡張形状まで拡張させる作動要素を解除することを含む。
別の態様では、本発明は、吸引装置と、近位部分と、遠位部分と、遠位部分と近位部分との間に連結されたシャフトとを含む吸引カテーテルに関する。吸引装置は、近位部分に取り付けられて、近位部分から遠位部分まで延びる連続したルーメンを介して、遠位部分に吸引を加える。遠位部分は、平均直径が、シャフトの平均直径よりも少なくとも約20%大きい、約10センチメートル以内の拡張区画を含み、且つ、この遠位部分は、シャフトの平均直径よりもやはり少なくとも約20%大きい遠位開口を有する。
別の態様では、本発明は、吸引装置と、近位部分と、遠位端を有する迅速交換セグメントと、近位部分と迅速交換セグメントとの間に取り付けられたシャフトとを含む迅速交換吸引カテーテルに関する。一般に、迅速交換セグメントは、シャフトと、遠位部分の平均直径がシャフトよりも大きい迅速交換セグメントとの間の連結部に隣接したポートを含む。吸引装置は、近位部分に取り付けられ、近位部分から遠位部分まで延びる連続したルーメンを介して遠位端に吸引を加える。特に対象となる実施態様では、迅速交換セグメントは、長さが少なくとも約10センチメートルである。
特に対象となるいくつかの実施態様では、吸引カテーテルは、単一ルーメン設計を有する。単一ルーメン設計では、塞栓フィルタを捕捉する遠位ポートと、ガイドワイヤの出口ポートとして機能する側部ポートと、近位吸引ポートとが、同じルーメンを共有している。側部出口ポートは、対応するワイヤの直径がポート径の大部分を占め、したがって、遠位先端で吸引を行うことが可能となるように寸法設定することができる。また、装填中に、ワイヤを側部ポートに誘導するために、小型の薄壁装填チューブを使用することができる。このチューブは、ワイヤが主要ルーメン中に引き込まれ、側部ポートから出る軌道を作る。装填後、このチューブは除去することができ、一般には廃棄される。代替実施態様では、複数のルーメンを使用して、装填を容易にし、且つ側部ポートを吸引から分離させることができる。
さらに、本発明は、ガイドワイヤと、3次元フィルタマトリクス備えた拡張形状及び回復形状を有する塞栓症予防装置と、吸引カテーテルとを含む、塞栓症予防システム用キットに関する。一般に、吸引カテーテルは、塞栓症予防装置を回収形状で収容できる適当な寸法及び形状を備えた遠位区画を含む。
(発明の詳細な説明)
患者から塞栓を捕捉し除去するための改良型システムは、吸引カテーテルを使用するものであり、いくつかの実施態様では、この吸引カテーテルは、カテーテルの遠位端に吸引を伝達し、カテーテル中に液体を吸引すると共に、患者から塞栓症予防装置を除去する際にその中でこの装置を引き抜く保護ルーメンともなる。したがって、塞栓症予防装置を除去するには、吸引を加えながらカテーテル内でこの装置を引き抜くことができる。次いで、この吸引カテーテルは、塞栓症予防装置を除去するための搬送手段(vehicle)として働く。吸引を外筒カテーテルシステムと共に使用することによって、塞栓症予防装置を除去する間のどのような塞栓の放出も大幅に低減、又は解消することができる。いくつかの実施態様では、吸引カテーテルは、その中に塞栓症予防装置が回収形状で引き込まれる拡張区画を含む。いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、フィルタリング中、塞栓が詰まりにくく、且つ展開中、又は回収時の吸引中に流動をほとんど遮断しない流動網となる3次元フィルタマトリクスを含む。特に対象となるいくつかの実施態様では、3次元フィルタマトリクスは、表面毛細繊維等の繊維を含む。こうした繊維を、ガイドワイヤの遠位端に取り付けることができる。吸引カテーテルは、ワイヤ被覆構造又は迅速交換設計とすることができる。特に、迅速交換吸引カテーテルは、単一ルーメン設計とすることができる。多くの装置は、塞栓症予防システム内に組み込むのに特に適しているが、いくつかの装置は、追加の様々な医療用途にも適している。
塞栓症予防装置は、様々な状況に応じて送達することができる。例えば、この装置は、塞栓を放出する可能性のある医療手技を実施する前に送達することができる。同様に、1つ以上の装置を、塞栓を形成且つ/又は放出し得る傷害又は外傷の後に埋設することもできる。さらに、1つ以上の装置を、生理的状態が悪化して塞栓を生じ得る個体に埋設することもできる。こうした装置は、他の1つ(又は複数)の治療装置及び/又は薬物治療等の治療と共に使用することができる。
装置が埋設される状況に関わらず、多くの実施態様では、引き続き装置の除去、すなわち回収を要求する指示がある。回収は、例えば、特定の医療手技の完了後、特定の危険が去った後、又は別の塞栓症予防装置と取り替える際に実施することができる。塞栓症予防装置の操作によって、装置内に捕捉されていた塞栓が外れ、塞栓が患者の血液又は他の体液のいずれかの液流中に放出されることに伴って危険が生じる恐れがある。本明細書に記載の装置及び手順によって、装置の除去中の、捕捉塞栓の喪失が低減、又は解消されるように塞栓症予防装置を除去することが容易になる。この装置及び手順は、送達後に独立させる(not attached)塞栓症予防装置、又は送達後も取り付けておく塞栓症予防装置に使用することができる。これらの手順及び装置は、一般に、哺乳類、特に人間の患者に使用される。同様に、これらの装置は、患者の血管、尿管、又はその他のどの導管にも使用することができる。
いくつかの実施態様では、本明細書に記載の塞栓症予防システム及び対応する工程は、患者の導管から塞栓症予防装置を回収するのに吸引カテーテルを利用している。吸引カテーテルの改良設計のいくつかの特徴について、本明細書で説明する。一般に、塞栓症予防システムによって、塞栓症予防装置の送達及び展開、塞栓症予防装置の回収、及び場合によっては追加の治療用機構の展開が実現される。これらの機能を遂行するために、このシステムは、一般に、1つ以上のガイドワイヤ、塞栓症予防装置、吸引カテーテル、塞栓症予防装置を送達するための任意の外筒、送達ツール、回収ツール、及び他の任意の構成要素を含む。いくつかの実施態様では、システムのこれらの構成要素の1つ又は複数を、一体にすることができる。特に、使用中に塞栓症予防装置を取り付けておく実施態様では、単一のガイドワイヤを使用すること、並びに送達ツールと回収ツールとを組み合わせることができる。さらに、取り付けておく、すなわち繋がれた状態の実施態様では、塞栓症予防装置は、他の構成要素、具体的には、ガイドワイヤ、送達ツール、及び回収ツールと一体にすることができる。
特に、塞栓症予防システムは、互いに協働して動作するように設計された構成要素を用いて、塞栓症予防装置の送達、塞栓症予防装置の展開、及び塞栓症予防装置の回収を実現することができる。いくつかの対象となる実施態様では、このシステムは、ガイドワイヤ、ハイポチューブ等に取り付けられた塞栓症予防装置の送達、及び患者の導管内で塞栓症予防装置を展開させる装置の作動を実現することができる。次いで、ガイドワイヤ/ハイポチューブを用いて、ステント、血管形成バルーン等の治療装置を展開させることができる。その後、同じガイドワイヤ/ハイポチューブを用いて、塞栓症予防装置を除去するための吸引カテーテルを送達することができる。かかる一体型システムは、塞栓症予防装置によって保護しながら導管内で効率良く治療を送達し、同時に、塞栓症予防装置を効率良く、且つ安全に除去するのに、非常に有効である。
吸引カテーテルは、吸引カテーテルの遠位端に吸引をもたらすことができる。さらに、吸引カテーテルは、その遠位端に、塞栓症予防装置を引き込むための特定の区画を有することができ、したがって、この区画は、塞栓症予防装置を引き込む際、この装置の外筒として働くことになる。一般に、直径が拡大した遠位部分が、この区画に適している。吸引は、一般に、吸引カテーテルの近位端に連結された、シリンジ又はポンプ等の適当な吸引装置によって伝達される。これらの実施態様では、カテーテル中を近位端から遠位端まで延びる開放ルーメンがある。
吸引カテーテルは、展開させた塞栓症予防装置付近の適当な位置に送達することができる。吸引カテーテル及び/又は塞栓症予防装置には、患者の体内で、且つ互いに対して装置の位置決めを容易にする放射線不透過性マーカーを含めることができる。吸引カテーテルは、カテーテルが、その全長にわたってワイヤ上を覆って延びるワイヤ被覆設計とすることができる。代替実施態様では、吸引カテーテルは、迅速交換設計を有する。迅速交換設計では、ポートによって、ワイヤがカテーテルから出る移行が実現される。いくつかの実施態様では、チャネル又は開放ルーメンが、近位端から遠位端まで延びている。こうした実施態様では、ワイヤをポートに向けて送ることは困難となることがある。グリッド(grid)等を、ポート付近のルーメン開口上に配置して、使用中にカテーテルを通る流動を妨げずにワイヤをポートに誘導することができる。ワイヤが側部ポートを通り抜けて主要ルーメンへ進むように、複数のルーメンを構築することもできる。或いは、又はさらに、ポートを通してチューブを一時的に挿入することもできる。このチューブ内にワイヤを通してポートから送ることができる。ワイヤがポートを通り抜けた後は、チューブを除去することができる。
適当な塞栓症予防装置の様々な設計を、本明細書に記載のシステムに組み込むことができる。3次元フィルタマトリクスを備えた塞栓症予防装置は、特に望ましい特性をもたらすことができる。特に、フィルタマトリクスは、その表面上ではより大型の塞栓を、マトリクス内ではより小型の塞栓を捕捉し、したがって、流動をより遮断しにくい改善されたフィルタリングが実現される。さらに、このフィルタによって、有効孔径の分散が実現される。さらに、3次元フィルタマトリクスは、一般に、装置を回収形状に変形させる間の吸引を妨げることがない。本明細書に記載の繊維ベースフィルタでは、その繊維構造によって、小型塞栓を捕捉しながらも、流体を流れやすくすることが可能となる。3次元マトリクスは、一般に、導管壁形状と共形となる(conform)程かなり可撓であり、したがって、フィルタの有効孔径よりも大きい間隙が生じるのを効果的に防止する。また、この3次元フィルタは、かなりのフィルタ容量を有し、詰まることにはならない。したがって、3次元フィルタマトリクスを備えた塞栓症予防装置は、フィルタリング中、且つ/又は除去中に、改善された性能を発揮することができる。また、塞栓症予防装置の位置決めを容易にするために、この装置上に放射線不透過性マーカーを含めることも、望ましくなり得る。
塞栓症予防装置の特定の設計は、特に好適となり得る。例えば、いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、患者の導管内への展開後に自己拡張可能とすることができる。かかる塞栓症予防装置は、所望の拡張を実現する助けとなるポリマーを含むことができる。具体的には、塞栓症予防装置は、ヒドロゲル、形状記憶ポリマー等の膨張可能なポリマーを含むことができる。いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、表面毛細繊維を含む。表面毛細繊維は、表面毛細内ではより小型の塞栓を、繊維間ではより大型の塞栓を捕捉することができ、極めて効果的に塞栓をフィルタリングできるので、特に望ましい。表面毛細繊維は、塞栓症予防装置内で束ねて使用することができる。繊維の本数と特性は、導管を通る所望の流動を可能としながら、選択された特性を備えた塞栓を捕捉するように選択することができる。対象となる実施態様では、塞栓症予防装置は、導管を通る流動にほとんど抵抗を与えない。
いくつかの対象となる実施態様では、塞栓症予防装置は、一体型ガイド装置の一部であるコアワイヤの端部付近に取り付けられる。次いで、塞栓症予防装置は、操向可能な一体型ガイド装置を用いて導管内に送達される。また、この一体型ガイド装置を用いて、塞栓症予防装置の展開を作動させることもできる。塞栓症予防装置を作動させる適当な一体型ガイド装置には、コアワイヤを覆うハイポチューブを含めることができる。ハイポチューブは、従来のガイドワイヤの外径にほぼ等しい外径とすることができ、したがって、血管形成バルーン又はステント等の治療機構を、塞栓症予防装置を展開するために用いたのと同じ一体型ガイド装置を介して送達することができる。コアワイヤに沿ってトルクを伝達しやすくするために、ハイポチューブとコアワイヤとを、少なくとも選択された回数回転させるように結合することができる。これらの実施態様では、コアワイヤは、ハイポチューブを回転させることによって操向することができる。この構造は、塞栓症予防装置を作動させるために、ハイポチューブがコアワイヤに対して長手方向に動くことができるように設計することができる。
いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、遠位端がコアワイヤに取り付けられた表面毛細繊維の束を含む。それらの繊維は、近位端がハイポチューブに取り付けられ、このハイポチューブは、コアワイヤ上に重なったチューブによってコアワイヤとは分離されている。これらの実施態様では、ハイポチューブをコアワイヤに対して長手方向に遠位方向に動かすことにより、繊維の両端部が一体となって、繊維の中央部分が外方にフレア状に広がる。次いで、このフレア状繊維は、導管内腔全体にわたって広がり、導管を通過する流動をフィルタリングすることができる。塞栓症予防装置を回収するには、繊維を外筒内に曲げ込むことによって圧縮形状に変形させて、回収の間、塞栓症予防装置を収容しておくか、又は、装置を、繊維がさらに伸長した形状まで伸ばすことができる。除去に際しては、外筒をコアワイヤに対して近位方向に移動させることによって繊維を伸ばして、塞栓症予防装置が基本的に展開しないようにすることができる。
送達後に塞栓症予防装置を独立させる実施態様では、把持装置を用いて、装置を回収しやすくすることができる。この把持装置を用いると、塞栓症予防装置をより小さい形状に圧縮して外筒内に引き込み、除去することができる。把持装置は、把持装置を遠位端で支持するシャフトの遠位端から作動させることができる。把持工程の間、且つ/又は装置を外筒内に引き込んで除去する間、吸引を加えることができる。
ガイドワイヤ、ハイポチューブ等を定位置に配置した後は、塞栓症予防装置に連結されているか否かに関わらず、様々な治療機構を塞栓症予防装置の上流位置に送達して、所望の治療を実施することができる。適当な治療機構には、例えば、血管形成バルーン、ステント等が含まれる。これらの治療装置は、ガイドワイヤ、ハイポチューブ、又は適当な他の機構上に重ねて挿入することができる。
一般に、塞栓症予防装置の送達及び展開は、塞栓症予防装置によってもたらされる所望の保護を示唆する治療法の適応(medical indication)によって決まる。状況によっては、塞栓症予防装置は、繋ぎとめずに、又は他の装置を取り付けずに、長時間にわたって展開させておくことがある。例えば、この装置は、数時間、数日間、数週間、数月間、又は場合によってはそれよりも長く展開させておくことができる。例えば、より長期にわたる展開は、塞栓を形成し得る外傷が十分に治癒するまで見守るのに適し得る。本明細書に記載の手順及び装置を用いると、塞栓症予防装置を、選択された時点で除去することができる。
他の実施態様では、塞栓症予防装置は、使用中も取り付けられたまま、又は繋ぎとめたままとなる。これらの実施態様では、展開時間は一般に比較的短い。具体的には、これらの実施態様では、特定の治療手技を実施する前に、塞栓症予防装置を短期的に展開させることができる。次いで、治療完了後、この塞栓症予防装置を、短期間体内に残し、その後除去することができる。テザー(tether)又は他の取付け機構自体は、装置を除去しやすくするために使用することができる。
一般に、様々な実施態様のいずれにおいても、ある時点で、患者から塞栓症予防装置を除去することが望ましいであろう。塞栓症予防装置の有益な効果の少なくともいくつかが無効となるのを回避するために、塞栓症予防装置を回収する間、塞栓が放出を回避することが望ましい。吸引のみ用いて、又は塞栓症予防装置を外筒で覆うことと組み合わせて、回収中に、塞栓が塞栓症予防装置から放出されるのを低減又は解消することができる。
一般に、吸引は、塞栓症予防装置を、展開形状から、引込み時のより狭い輪郭の形状まで変形させるときに加えることができる。塞栓症予防装置は、装置を展開形状から回収形状に直接変形させる、ハイポチューブとコアワイヤとの一体型システム等の作動装置を用いて、展開形状から変形させることができる。或いは、又はさらに、塞栓症予防装置は、機械的に回収形状に圧縮することもできる。回収形状では、この装置は、導管内腔の断面全体にわたって広がることはなく、したがって、ガイドワイヤ及び/又はカテーテルにほぼ沿ってこの装置を導管から引き抜くことができる。いくつかの実施態様では、外筒を回収形状にある塞栓症予防装置用の保護ルーメンとして使用することができる。塞栓症予防装置を除去するための外筒は、一般に、吸引カテーテルの遠位端区画として設けられる。塞栓症予防装置をその回収形状に圧縮させ、外筒を使用する場合には、その中に引き込んだ後、塞栓症予防装置と吸引カテーテルとを患者の導管から引き抜くことができる。塞栓症予防装置を圧縮する前の短期間、塞栓症予防装置の圧縮中、塞栓症予防装置を外筒内に引き込む間、塞栓症予防装置を引き抜く期間のうちのある期間、及び/又は塞栓症予防装置の除去工程のいずれかの、若しくは全ての段階の選択された部分で、吸引を加えることができる。
本明細書に記載の改良型吸引カテーテル設計により、吸引と、除去のための外筒内への装置の引込みとを組み合わせることによって、塞栓症予防装置の回収に改善がもたらされる。適当な効果を有する塞栓症予防装置の選択と組み合わせると、本明細書に記載のシステム及び手順によって、導管を通る流動を抑制することなく塞栓を効果的にフィルタリングすることができ、且つ、流動中に塞栓を著しく放出せずに装置を除去することができる。この手順全体を通して、塞栓症予防装置の展開、使用、及び除去は、塞栓症予防装置を外筒中に引き込む間吸引が加わるしばらくの期間だけ、流動を遮断することになる。したがって、塞栓症を予防し、且つ患者を手技前の状態に回復させる、効率が良く、使いやすく、且つ効果的な手法が実施される。
(塞栓症予防システム及び吸引カテーテル)
一般に、塞栓症予防システムは、塞栓症予防装置、任意の治療システム、適当な送達構成要素、及び適当な回収構成要素を含むことができ、これらは、共通の要素を有しても有しなくてもよい。送達構成要素は、一般に、ガイドワイヤ等と、塞栓症予防装置を送達位置に搬送する適当な装置とを含む。同様に、回収構成要素も、ガイドワイヤ等と、塞栓症予防装置を回収する適当な装置とを含むことができるが、1つ以上の構成要素は、この装置を送達するのに使用するのと同じ要素でもよい。具体的には、独立させる塞栓症予防装置では、いくつかの送達構成要素が、装置回収用に使用するいくつかの構成要素と同じであってもなくてもよい。塞栓症予防装置を取り付けておく実施態様では、送達構成要素は、一般に、装置回収用に使用する構成要素と共通の要素を有する。一般に、回収構成要素は、吸引カテーテルを含む。塞栓症予防装置の特定の設計を、以下の見出しの節でさらに説明する。また、繊維ベースの塞栓症予防装置を展開し回収するための特定の一体型システムについても以下で説明する。
塞栓症予防システム100を、図1に概略的に示す。いくつかの実施態様では、塞栓症予防システム100は、塞栓症予防装置102、任意の治療システム104、送達構成要素106、及び回収構成要素108を含む。適当な塞栓症予防装置102について以下で論じる。治療システム104は、患者の導管の閉塞、動脈瘤、又は導管内の他の容態を治療するための経皮的送達に適した、適当などのような治療装置でもよい。適当な治療システムには、例えば、血管形成バルーン、ステント、及びプラークを機械的に分裂させるツールが含まれる。適当な血管形成バルーンについては、例えば、Hamlinの米国特許第6132824号、名称「多層カテーテルバルーン」(参照により本明細書に組み込む)にさらに記載されている。ステント送達については、例えば、Euteneuerらの米国特許第6610069号、名称「ステント送達用カテーテル支持体」(参照により本明細書に組み込む)にさらに記載されている。様々なステント及び血管形成バルーンが市販されている。
一般に、送達構成要素106は、ガイドワイヤ120と、塞栓症予防装置を患者の導管内の送達位置まで搬送することができる送達ツール122とを含む。塞栓症予防装置は、シリンジ、カテーテル、カニューレ、把持装置、又は他の便宜的な手法によって展開させることができる。本明細書では、いくつかの特定の手法を記載しているが、当業者であれば、本明細書の教示に基づいて他の送達手法を適合させることができる。いくつかの実施態様では、従来のガイドワイヤを使用することができる。様々な市販のガイドワイヤ、例えば外径0.014インチ(約0.36mm)のステンレス鋼シャフトを備え、先端が特に可撓な設計であり、低摩擦コーティングを備えた、米国インディアナ州インディアナポリスのGuidant社から入手可能なHi−Torque Spatacore(商標)ガイドワイヤ等が利用可能である。従来のガイドワイヤの代替物として、一体型ガイド装置を特定の実施態様として以下で説明する。送達ツール122は、ガイドワイヤ120と連係して、塞栓症予防装置を送達位置まで誘導することができる。代替実施態様では、ガイドワイヤ120を用いてカテーテルを配置し、このカテーテルを介して、送達ツール122を送達することができ、ガイドワイヤは、除去してもしなくてもよい。いくつかの実施態様では、送達ツールがガイドワイヤと一体になっており、したがって、単一の装置に双方の特徴が組み込まれている。この送達ツールは、例えば、外筒、カニューレ、及び把持ツールでよい。塞栓症予防装置は、この装置を収容して送達するカニューレ内に配置することができる。
同様に、回収構成要素108は、吸引カテーテル124、ガイドワイヤ126、及び患者の導管内で塞栓症予防装置を展開形状から把持し除去できる回収ツール128を含むことができる。これらの構成要素は、対応する送達構成要素と同じでも、又はそれらとは異なってもよい。同様に、いくつかの実施態様では、ガイドワイヤと回収ツールとを、単一の装置に一体にすることができる。ガイドワイヤは、例えば、従来の設計及び構成を含めた様々な設計及び構成を有することができる。塞栓症予防装置は、導管壁内部に接触するまで拡張するので、この装置を除去しやすくする構造を導入することが望ましいであろう。塞栓症予防装置を送達ツールに取り付けておく場合、送達ツールを同様に用いて、装置を抜き取りやすくすることができるが、以下で説明するように、いくつかの実施態様では、回収ツールを用いて装置を機械的に圧縮せずに、作動装置によって、塞栓症予防装置を除去に適した形状に変形させることができる。他の実施態様では、塞栓症予防装置をある期間中患者の導管内に残し、それから回収ツールを用いてこの装置を回収することができる。回収ツールは、例えば、把持装置、又は回転によって塞栓症予防装置を圧縮するコイル構造でよい。送達ツールと回収ツールとの関係は、塞栓症予防装置が展開時に取り付けておく否かに影響され得る。
送達後も装置を取り付けておく実施態様では、送達ツールは、装置を抜き取るために適当に配置された、1つ以上のチューブ、外筒、剛性延長部、ワイヤ、ストリング、フィラメント、テザー等を含むことができる。いくつかの実施態様では、ストリングを引くと、装置が圧縮して、導管壁との摩擦が低減又は解消されるように、ストリングが配置される。例えば、ストリングは、これを引くと装置の外面が導管の中央の方に引き寄せられるように、導管壁に接触する装置外縁部、又はその付近に配置することができる。また、テザー等は、導管内で塞栓症予防装置を送達位置に保持するのに有用となり得る。したがって、テザー、ガイドワイヤ、又は塞栓症予防装置の位置を導管内の流動に対して保持するための他の取付け構造を共に用いると、この塞栓症予防装置によって、導管内壁に対してかなりの力を加えたり、又は加えないことができる。
さらに、回収ツールは、装置を把持し、物理的な力によってその装置の寸法を縮小し、それによって塞栓症予防装置をカテーテル等を介して除去することができる、把持要素を含むことができる。同様に、この装置は、コルク抜き式に回転させて、トルクと、ポリマーの圧縮可能な性質とによって、装置の直径を縮小することもできる。同様の手法を用いて外筒内に装置を配置して、装置を送達することができる。いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、患者から装置を除去する間に塞栓が装置から漏れ出す可能性を低減するように、導管壁に向かう有孔率(porosity)が、導管壁から離れる向きの有孔率に比べて小さいことが望ましい。
送達後も塞栓症予防装置を取り付けておく実施態様では、テザー又は他の取付け構造が、患者の体外にある構成要素と、塞栓症予防装置自体との間で連結されたままとなる。この取付け構造は、ガイドワイヤ、ハイポチューブ、カテーテル等、又は類似の構造の組合せを含むことができる。塞栓症予防装置を取り付けておく場合、いくつかの構成要素が、手技の間中塞栓症予防装置に繋がれたままとなり、こうした取付け構造を用いてどのような構造も引き続き誘導することができるので、回収構成要素にガイドワイヤを含める必要はない。いくつかの取付け式実施態様では、ガイドワイヤ又はコアワイヤが、手技の間中、塞栓症予防装置に取り付けられたままとなり、したがって、装置の送達及び回収にこの同じガイドワイヤ又はコアワイヤを利用することができる。
適当な送達ツール及び回収ツールが、Ogleの同時係属の米国特許出願第10/414909号、名称「塞栓症予防装置」、及びOgleらの同第10/795131号、名称「繊維ベース塞栓症予防装置」に記載されている(両出願を参照により本明細書に組み込む)。
吸引カテーテル124は、ワイヤ被覆設計又は迅速交換設計を含むことができる。いくつかの実施態様では、吸引カテーテルの遠位端に、フィルタを展開位置から収縮させた後に、塞栓症予防装置を流動から引き込むための区画がある。図2を参照すると、吸引カテーテル140は、シャフト142、遠位区画144、近位端146、吸引連結部148、及び吸引装置150を含む。シャフト142は、ほぼ一定な直径、変動する直径、且つ/又は直径が異なる区間を有することができる。いくつかの実施態様では、シャフト142の平均外径は、約0.010インチ(約0.25mm)〜約0.065インチ(約1.65mm)の範囲であり、追加の実施態様では、約0.030インチ(約0.76mm)〜約0.055インチ(約1.40mm)である。血管への介入では、シャフト142は、一般に、少なくとも長さが20cmであり、いくつかの実施態様では、約50cm〜約300cm、さらなる実施態様では約100cm〜約225cmである。遠位区画144は、一般に、隣接するシャフト区画に比べて直径が大きくなっている。特に、いくつかの実施態様では、遠位区画144の直径は、遠位区画144に隣接する10センチメートルのシャフトの平均直径の約200パーセント〜約110パーセントであり、さらなる実施態様では、約175パーセント〜約120パーセントである。遠位区画144の長さは、約0.2センチメートル(cm)〜約3cm、さらなる実施態様では、約0.5cm〜約2cmとすることができる。追加の範囲の寸法が企図され、こうした範囲の寸法も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。遠位区画又はその一部分に、X線撮影等の撮影技術を用いた視覚化を実現する放射線不透過性マーカーを含め、それによって患者の体内でカテーテルを位置決めすることができる。
近位端146は、ハンドル、ポート、又は吸引カテーテル140を操作するための他の便宜的な制御構造、及び/又は吸引カテーテル140のインターフェイス、及び他の介入装置を含むことができる。吸引連結部148によって、吸引カテーテル140と吸引装置150との連結がもたらされる。吸引連結部148は、都合により近位端、又は近位端付近の他の位置に配置することができる。一般に、吸引連結部148は、吸引装置150との封止連結をもたらす継手152等を含む。適当な継手には、例えば、シリンジ針をそこから挿入できるエラストマー性ダイアフラム、又はLuer lock等の従来の継手が含まれる。適当な吸引装置には、シリンジ、圧縮式ブラッダ(bladder)、蠕動ポンプ又はピストンポンプ等のポンプの他、選択された吸引量を送ることができるどのような吸引装置も含まれる。チューブ等を用いて、吸引装置を吸引連結部148に連結することができる。
吸引カテーテル140は、例えば、ステンレス鋼又は合金、例えばNitinol(登録商標)等の金属、又はポリエーテルアミドブロック共重合体(PEBAX(登録商標))、ナイロン(ポリアミド)、ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、若しくは他の適当な生体適合性ポリマー等のポリマーを含めた1つ以上の生体適合材料から形成することができる。プラチナ−イリジウム、若しくはプラチナ−タングステン等のマーカーを加えることによって、又は、例えば、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、粉末状タングステン、又は粉末状タンタル等の造影剤をポリマー樹脂に加えることによって、放射線不透過性をもたらすことができる。一般に、吸引カテーテル140の様々な区画は、区画ごとに異なる材料から形成することができ、吸引カテーテル140の諸区画は、様々な位置で、且つ/又は特定の位置で複数の材料を含むことができる。特に、適当なポリウレタン、ポリジメチルシロキサン、及びポリテトラフルオロエチレン等のエラストマー性ポリマーから、遠位区画144又はその一部分を形成することが望ましい。さらに、カテーテルの選択された区画を複数の材料で形成して、カテーテルのその特定の区画に所望の剛性/可撓性を持たせることができる。同様に、継手152も1つ以上の金属及び/又は1つ以上のポリマー等の適当な材料から形成することができる。
迅速交換吸引カテーテルの実施態様を図3Aに示す。吸引カテーテル170は、シャフト172、遠位区画174、迅速交換セグメント176、及び近位部分178を有する。シャフト172はガイドワイヤ上に重なってはいないので、シャフト172は、図1のシャフト142よりも直径を小さくすることができる。遠位区画174は、一般に、図1の遠位区画144と同様の特徴を有することができる。近位部分178は、適当な連結部を介して吸引を加えることができる。
使用時には、迅速交換セグメント176をガイドワイヤ上に重ねる。したがって、迅速交換セグメント176は、一般にシャフト172よりも直径を大きくすることができる。ガイドワイヤは、シャフト172から遠位区画174に伝達される吸引を遮断せずにポート180から出る。ガイドワイヤをポート180から挿入しやすくするために、図3Bに示すように、シャフト172の、シャフト172と迅速交換セグメント176との間にある開口にグリッド182を設けることができる。いくつかの実施態様では、図3Cに示すように、ポート180からチューブ184を挿入して、ポート180からのガイドワイヤの挿入を誘導している。具体的には、このチューブにガイドワイヤを通してポートから挿入することができる。次いで、このチューブは、患者の導管にカテーテルを挿入するために除去することができる。
いくつかの実施態様では、迅速交換セグメント176は、長さが約1cm〜約35cmであり、他の実施態様では、約2cm〜約30cm、さらに他の実施態様では、約5cm〜約25cmである。迅速交換セグメント176は、一般にシャフト172よりも剛性であるので、迅速交換区画の長さは、所望の送達特性をもたらすように選択することができる。迅速交換セグメントは、一般に、外径が約0.030インチ(約0.76mm)〜約0.050インチ(約1.27mm)であり、いくつかの実施態様では、約0.035インチ(約0.89mm)〜約0.045インチ(約1.14mm)である。追加の範囲の寸法が企図され、こうした範囲の寸法も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。
迅速交換吸引カテーテルの特定の実施態様を、図4に示す。この実施態様では、迅速交換吸引カテーテル190は、長さ1.70cm、内径0.35インチ(約8.9mm)、及び外径0.048インチ(約1.2mm)の管状遠位区画192を有する。迅速交換セグメント194は、長さ18.3cm、及び外径0.040インチ(約1.02mm)である。迅速交換セグメント194と、シャフト198との境界部にポート196がある。ポートは、直径0.014インチ(約0.36mm)のガイドワイヤを使用する場合、少なくとも0.0145インチ(約0.37mm)の直径を有する。シャフト198は、長さが100cmである。近位部分200は、ほぼ円筒形の剛性構造である。近位部分200の近位端にはLuer lock202が取り付けられている。Luer lockは、従来より静脈系及び他の医療系に使用されている、シリンジとの連結をもたらす継手である。
いくつかの実施態様では、吸引カテーテルは、塞栓症予防装置が吸引カテーテルの遠位端内に引き込まれるときに、吸引を維持する助けとなる特定の特徴を備えて設計されている。例えば、遠位端には、圧縮した塞栓症予防装置が、カテーテルに流れ込む流動を完全に遮断してしまわないように、遠位端に隣接した複数の側部ポートを設けることができる。吸引を維持することによって、塞栓が全く、又は僅かしか放出されない。図5及び6を参照すると、吸引カテーテル210は側部ポート212を有し、導管214内に示してある。流動を矢印で示すように、吸引によって、カテーテル210の遠位端から、又は側部ポート212から流体を吸い込むことができる。図5及び6には6つの側部ポートが示されている。当業者なら、適当な吸引が得られるように、塞栓症予防装置の特定の設計として、ポートの寸法、数(1つ、2〜5つ、又は7つ以上等)、及び特定の配置を決定することができる。図6に示すように、塞栓症予防装置216は、吸引カテーテル210の遠位端に入る。
追加の、又は代替の実施態様では、吸引カテーテルは、二重ルーメンを有する。図7及び8を参照すると、導管232内に示した吸引カテーテル230は、外側外筒234と内側チューブ236とを有する。図8に示すように、塞栓症予防装置238の回収時には、この装置は内側チューブ236内に引き込まれる。一般に、外側外筒234と内側チューブ236のどちらにも吸引が加えられる。吸引が内側チューブ234内で遮断される場合でも、吸引は、外筒234のルーメン内で引き続き行われ、したがって、塞栓240を吸い込むことができる。二重ルーメン構造は、吸引カテーテルの全長に沿って延ばすことも、又は全長の一部分だけが重なるようにすることもできる。二重ルーメンを用いた実施態様では、両ルーメンの遠位端は、一般に、カテーテルのシャフトに比べて拡張されている。当業者であれば、内側チューブと外側シャフトとの間隔を、十分な吸引を維持しながら、塞栓症予防装置を収容できるように選択することができる。
(塞栓症予防装置)
塞栓症予防装置は、展開前後の有効な外側表面に関して、また、構造の断面全体にわたる材料の配置に関して、様々な寸法及び形状を取ることができる。例えば、薄膜ベースフィルタ塞栓症予防装置がいくつか市販されている。しかし、3次元フィルタマトリクスを備えた塞栓症予防装置は、望ましいフィルタリング特性及び除去特性を実現することができる。3次元フィルタマトリクスでは、複数の流路を備えた流動網が形成され、したがって、より小型の塞栓が捕捉されるにつれて、マトリクスを通る流動が遮断されてしまうことにはならない。いくつかの実施態様では、3次元フィルタマトリクスを備えた塞栓症予防装置は、ヒドロゲル及び/又は形状記憶繊維等の材料を組み込んだ拡張構造を有する。他の実施態様では、塞栓症予防装置は、展開時に患者の導管内腔全体にわたって繊維が拡張して、3次元フィルタマトリクスを形成することができる、表面毛細繊維等の繊維を組み込む。展開及び回収を可能とする一体型の構造内に、適当な塞栓症予防装置を組み込むことができ、その特定の一実施態様を以下で説明する。
塞栓とは、本明細書では、生きた細胞の他に、哺乳類体内の導管内にある少なくとも直径約5ミクロンの粒子を広く指す。この判定に関して、直径とは、粒子の表面上の2点間の最も広い間隔と考えられる。したがって、塞栓には、血液中の塞栓、並びに腎臓結石等が含まれよう。脈管塞栓は、ほぼ凝固血液のみで構成されると考えられる。大動脈手術又は血管内介入の際に生じる動脈塞栓は、他の成分からも構成され得るが、一般には、こうした塞栓はほとんど全て、フィブリン成分を多少なりとも含むと考えられている。この装置の材料及び構造は、白血球(約7〜20ミクロン)、赤血球(8〜9ミクロン)、及び血小板(2〜4ミクロン)等の血液成分は通すが、塞栓は捕集するような有孔率を有するように選択することができる。一方、塞栓は、一般に寸法が直径約20ミクロン〜約3.5mmの範囲であり、いくつかの実施態様では、約45ミクロン〜約1000ミクロン、他の実施態様では、約50ミクロン〜200ミクロンである。追加の範囲の塞栓が明確な範囲内で企図され、こうした範囲の塞栓も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。
市販のフィルタ装置には、例えば、米国インディアナ州インディアナポリスのGuidant社から入手可能なRX Accunet(商標)Embolic Protection Systemが含まれる。このGuidant社製のフィルタは、メッシュ状のニッケル−チタン合金から形成されている。また、Boston Scientific社(米国マサチューセッツ州ボストン)から、Filter Wire EX(商標)Embolic Protection Systemが販売されている。Boston Scientific社製の装置には、ポリウレタンフィルタが用いられている。また、Boyleらの米国特許第6695813号、名称「塞栓予防装置」及びKimらの米国特許第6391045号、名称「大静脈フィルタ」(どちらも参照により本明細書に組み込む)も参照されたい。
いくつかの実施態様では、塞栓症予防装置は、ポリマー性基材(媒体(media)、海綿)、特に、膨張ポリマー、記憶ポリマー、又は圧縮ポリマー等の拡張可能なポリマーを含むことができる。具体的には、いくつかの実施態様では、本明細書に記載の塞栓症予防装置は、一般に、血液又は他の体液等の水溶液と接触すると概ね自発的に拡張する膨張ポリマーを含む。膨張とは、海綿、ヒドロゲル等によって、流体/液体が材料構造内に吸収又は他の形で取り込まれることにより生じる、大幅な寸法変化を表すと広く考えられる。ヒドロゲルは、一般に、吸水性は高いが、水溶液には可溶でない親和性ポリマーである。一般に、ヒドロゲルはそれらが可溶とならないよう防止するために架橋結合されている。ヒドロゲル及び/又は形状記憶繊維等の膨張ポリマーを含む塞栓症予防装置が、Ogleの同時係属の米国特許出願第10/414909号、名称「塞栓症予防装置」(参照により本明細書に組み込む)にさらに記載されている。この係属中の出願はまた、塞栓症予防装置を用いた生物活性剤の送達についても記載している。
装置の外面形状に関して、この形状は、例えば、ほぼ球形、円筒形、凹形、又は鞍形とすることができる。とはいえ、ほぼ球形又は他の形状の装置では、平均的な全体形状周りの表面輪郭はほぼ不規則でもよく、この表面は、拡張すると、導管内壁に向かい、そこに適合する(adjust)ことができる。いくつかの代表的な例を以下に示す。特定のどのような装置も、装置のおよその寸法選択をしておくと、一般に、導管内側の特定の寸法及び形状と共形にすることができる。特定の装置寸法は、特定の導管寸法に依存するものの、一般に人間の患者の導管内で拡張させた後の塞栓症予防装置は、流動方向に垂直な直径が約50ミクロン〜約35ミリメートル(mm)となり得、追加の実施態様では約100ミクロン〜約9mm、さらなる実施態様では、約500ミクロン〜約7mmとなり得る。追加の範囲の装置直径が明確な範囲内で企図され、こうした範囲の装置直径も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。
本明細書に記載の繊維ベースの実施態様では、装置の外側表面は、一般に、構造の外側部分に沿って隣接する繊維間から推定することによってしか画定することができない。装置全体にわたる材料配置の性質は、一般に、適当な寸法を超える塞栓が装置を通過して流れないように塞栓を捕捉しながらも、装置を通る流動を維持するよう一定となるように策定されている。したがって、この装置は、折り曲げると特定の構造を形成する単一の繊維、様々な形に配置された複数の繊維を含むことができ、この構造は、1つ以上の繊維を含むことができ、こうした繊維を1つ以上の追加の材料と組み合わせて塞栓症予防装置のフィルタ部分を形成することができる。例えば、こうした繊維を束に組織して、導管内で展開させることができる。繊維束には、繊維と導管壁との相互作用を媒介する布カバーが付随していてもいなくてもよい。塞栓症予防装置は、複数の領域を含むことができ、それらの領域の一方又は両方に繊維が含まれている。
表面毛細繊維(SCF)の繊維は、繊維の表面に、表面チャネル又は毛細管が形成されることを特徴とする。表面毛細管は、繊維長に沿った繊維表面に、毛細管部分が露出していることを特徴とする。表面毛細管によって、表面が平滑で直径が同じ繊維に比べて、繊維の表面積が大幅に増大することになる。表面毛細管は、一般に、繊維長に沿って延びる。いくつかの実施態様では、繊維の表面に、その繊維長に沿って複数の表面チャネル又は毛細管がある。SCF繊維は、基本的に繊維束の大部分を占める表面チャネルを有することができ、したがって、繊維内部の質量が、1つ以上の表面毛細管の壁と必ず関連することになる。特に、SCF繊維基体は、比較的複雑な横断形状で形成することができる。適当な繊維には、市販の4DG(商標)繊維(米国テネシー州ジョンソンシティー、Fiber Innovation Technology, Inc.)が含まれるが、より優れた流体搬送若しくは流体吸収、又は湿潤力をもたらす、新たな進歩した幾何形状も含まれる。SCF製造の適当な手法が、例えば、Thompsonらの米国特許第5200248号、名称「開放毛細構造、チャネル構造の改良製造法、及び本方法で使用の押出しダイ」(参照により本明細書に組み込む)に記載されている。代替の繊維構造を以下に記載する。
表面毛細繊維等の繊維から形成された塞栓症予防装置がOgleらの同時係属の米国特許出願第10/795131号、名称「繊維ベース塞栓症予防装置」(参照により本明細書に組み込む)にさらに記載されている。
塞栓症予防装置のどの実施態様でも、塞栓症予防装置が導管内に配置された後も、塞栓を捕捉しながら、装置を通る適当な流動を維持しなければならない。したがって、流動の向きに関して、こうした装置では、有孔率が制御されている。この有孔率の制御は、材料の性質によって、且つ/又は特定の構造によって確立することができる。具体的には、装置内の繊維密度及び繊維構造によって、塞栓を捕捉しながらも、所望の流動をもたらすように、孔を有効に分散することができる。特に、SCF繊維は、表面毛細管内ではより小型の塞栓を捕捉し、その表面に沿って、且つ/又は、塞栓症予防装置構造全体の繊維間ではより大型の塞栓を捕捉することができる。
一般に、所望のフィルタ特性及び対応する平均孔径、並びに塞栓症予防装置における孔径の分散は、その装置が送達される特定の導管の特定の位置に依存する。しかし、多くの応用例では、直径が約0.001mm未満の粒子の大部分を流動可能としながら、直径が少なくとも約0.2mmの粒子の大部分の流動を阻止できることが望ましく、また、他の実施態様では、直径が約0.01mm未満の粒子の大部分を流動可能としながら、直径が少なくとも約0.1mmの粒子の大部分の流動を阻止できることが望ましい。追加の範囲のフィルタ能力が明確な範囲内で企図され、こうした範囲のフィルタ能力も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。粒子の大部分とは、少なくとも約99パーセントとなると考えられる。
図9を参照すると、左の図は、導管304内でカテーテル302に隣接している、繊維メッシュから形成されたほぼ球状の塞栓症予防装置300を示す。図9の右側の図は、拡張後に導管304の内腔を満たしている装置300を示す。2つの図間の矢印は、装置300が導管304の内腔全体にわたって拡張する時間の進行を示している。この実施態様では、装置300は、装置300の内部を形成する繊維状ポリマーのランダムな配列を有する。拡張は、繊維の形状記憶によって駆動することができるが、他の機構も可能である。図10の代替実施態様を参照すると、塞栓症予防装置320は、概ね格子状に配置された繊維マトリクス322を備え、ほぼ円筒形である。円筒の外側表面は、布324で覆われており、円筒の両端部は露出しており、すなわち、布で覆われていない。布324が十分に目の粗い織りである場合は、円筒構造の両端部もこの布で覆うことができる。図10では、装置320は、ガイドワイヤ326を用いて、外筒324と共に送達することができる繊維マトリクスを有する。図11に示すように、螺旋状装置340(上面図を挿入図Aに示す)によって、繊維マトリクス342を圧縮して、外筒344中に装填することができる。この塞栓症予防装置は、拡張した装置の端部が外筒内に嵌まるようにテーパを付けることができる。次いで、テザー又は他の取付け構造を用いる等して、装置を外筒に対して引くと、装置を外筒内に圧縮し、装置を外筒内に入れて患者の体内から除去することができる。
塞栓症予防装置は、塞栓から保護するように十分な時間が経過した後に、装置を除去しやすくする取付け構造を含むことができる。図12を参照すると、塞栓症予防装置350は、装置350を繋ぐ2本のストリング352、354を含むが、単一のストリング、又は3本以上のストリングを使用することもできる。図12の左側の図では、カテーテル又はハイポチューブ356内で未拡張の形状にある装置350が示されており、図12の右側の図では、この装置が拡張した形で示されている。2本のストリングを設けることにより、それらのストリングが互いに間隔を置いて装置に取り付けられている場合、ストリングを引くと、それらのストリングが共に引かれて装置を圧縮することになる。図13に示すように、矢印358で示す、ストリング352、354にかかる張力によって、装置350の直径が縮小することになり、これに応じて右から左への動きが生じ、この動きによって、装置350を吸引カテーテル360内に引き込むことができる。他の構成のストリングを用いて塞栓症予防装置を繋ぎ、それによって装置を圧縮し、除去しやすくすることもでき、これは、装置の特定の形状及び構造に依存し得る。
繊維ベースの装置に適合可能な他の塞栓症予防装置の構成が、Ogleの同時係属の米国特許出願第10/414909号、名称「塞栓症予防装置」(参照により本明細書に組み込む)に記載されている。
上記に指摘したように、塞栓症予防装置は、装置の送達及び/又は回収を実現する一体型システムの一部分とすることができる。特に、この装置は、閉塞部に手技を施す前に塞栓症予防装置を展開することができるように、閉塞部を過ぎて配置するのに適している。いくつかの実施態様では、一体型装置は、一般に、ガイドワイヤ、ハイポチューブ及び塞栓症予防装置を含む。ガイドワイヤに重なったハイポチューブを長手方向に相対的に動かすことによって、塞栓症予防装置を展開させることができる。いくつかの実施態様では、ハイポチューブは、閉塞部を治療するために治療機構をハイポチューブに重ねて配置できるように寸法設定されている。
いくつかの特定の実施態様では、ガイドワイヤは、ハイポチューブの遠位端を越えて延び、一方、ハイポチューブの近位端からも延びるような長さである。一般に、ガイドワイヤは、ハイポチューブとは独立して、特に長手方向の動きに操作できるように、ハイポチューブの近位端から延び、且つ、把持装置又は塞栓症予防装置等の医療装置を取り付けられるように遠位端からも延びている。一般に、ガイドワイヤの近位端から遠位端へと回転運動をそれほど弱めることなく、ガイドワイヤの先端を回転させることができるように、ハイポチューブからガイドワイヤにトルクを伝達できることが望ましい。この目的を達成するために、ハイポチューブの、ガイドワイヤに対する長手方向の動きを妨げずに、ハイポチューブを回転式に結合させることが可能である。例えば、この結合は、キー/キー溝相互作用、トルクを加えることにより結合するコイル、又は圧縮結合によって実現することができる。ハイポチューブとガイドワイヤとのトルク結合については、Picorneyらの、同時係属の2004年3月6日出願の米国特許仮出願第60/550880号、名称「操向可能なガイドワイヤ及び小径シャフト」(参照により本明細書に組み込む)にさらに記載されている。
特定の一実施態様を図14〜17に示す。この実施態様では、一体型装置は、ハイポチューブ400、ガイドワイヤ402、及び塞栓症予防装置404を含む。図14の断面図及び図15の側面図を参照すると、ハイポチューブ400は、その遠位端に、従来のガイドワイヤにあるテーパに似たテーパ区画416を有する。このテーパ区画416の上に重ねてワイヤコイル418が配置されている。図16に示すように、ガイドワイヤ402は、その遠位端がコイル420で被覆されている。コイル420は、はんだ部422と溶接部424とによって連結されているが、他の取付け手法を使用することもできる。ハイポチューブ400、ガイドワイヤ402、ワイヤコイル418、コイル420及び把持部426は全て、ステンレス鋼から形成することができるが、他の適当な材料を使用することもできる。
この実施態様では、塞栓症予防装置404は、図15及び17に示すように、第1の取付け部432と、第2の取付け部434とに取り付けられたSCF繊維束430を含む。ポリイミドポリマーから形成できる長さ0.1インチ(2.54mm)のチューブ436が、第2の取付け部434内に配置され、このチューブの内部にはガイドワイヤ402が延びている。これらの繊維は、2つの取付け部432、434で、放射線不透過バンドを用いて直径0.033インチ(約0.84mm)になるまでスエージ加工/圧着されている。圧着後、これらの繊維束の各端部を、シアノアクリレート等の接着剤で接着してある。
束内の繊維の本数は、一般に、所望のフィルタ度、並びに繊維の厚みに依存する。一般に、繊維の本数は、少なくとも10本からの範囲とすることができ、他の実施態様では25本〜1,000,000本の繊維、他の実施態様では、50本〜10,000本の繊維、及び追加の実施態様では、100本〜5,000本の繊維でよい。繊維長は、対応する導管の寸法に基づいて選択することができる。展開時には、繊維の中央部が導管内腔全体にわたって突出する。したがって、取付け構造286と288との間の繊維の、非圧縮時の長さは、少なくとも導管半径の2倍でなければならない。複数の繊維を用いて患者の導管内腔内を拡張させることに関するいくつかの実施態様では、導管半径の約2.2〜約10倍の長さを有する繊維を使用するのが一般に適当であり、いくつかの実施態様では、導管半径の約2.4〜約5倍、他の実施態様では、導管半径の約2.6〜約4倍である。人間の導管内で配置するには、繊維は、一般に長さ約0.5mm〜約100mmであり、他の実施態様では約1mm〜約25mm、さらに他の実施態様では約2mm〜約15mmである。繊維本数及び繊維長の追加の範囲が明確な範囲内で企図され、こうした範囲の繊維本数及び繊維長も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。特定の一実施態様では、この装置は、480−6デニールのSCF繊維を束で含み、断面輪郭が0.033インチ(約0.84mm)(2.5フレンチ)である。
(吸引カテーテルの使用、及び塞栓症予防装置の除去)
一般に、本明細書に記載の吸引カテーテルは、様々な手技に使用することができる。しかし、こうした吸引カテーテルは、患者の導管から塞栓症予防装置を除去するのに特に有用である。特に、吸引によって、塞栓症予防装置を展開配置から除去に適した配置に変形させる間に放出されるどのような塞栓も捕捉されるという効果が得られる。回収工程を安定させるために、塞栓症予防装置を外筒内の、一般には吸引カテーテルの遠位区画内に引き込むことができる。塞栓症予防装置が吸引カテーテルの遠位区画内に具合良く収まった後は、塞栓が放出される危険は十分に低減し、したがって、吸引を停止し、塞栓症予防装置を安全に引き抜くことができる。したがって、塞栓症予防装置をカテーテルの遠位区画に引き込むことによって、吸引による流動の乱れは、流動させるための分路を使用せずにすむ程度に維持することができる。この工程の様々な段階で、位置決めのために放射線不透過性マーカーを使用することができる。
一般に、吸引を加える時間は、導管を通る流動の望ましくない乱れを回避するように低い値に保つことが望ましい。本明細書及び本明細書に引用の同時係属出願に記載の改良型塞栓症予防装置を使用すると、患者の導管を通る流動を遮断することなく、安全に手技を実施することができる。同様に、3次元マトリクスを備えた塞栓症予防装置を使用することにより、マトリクスを通る流動による、カテーテル中への吸引を遮断せずに、且つ/又は、流動を遮断しない回収形状を持たせることによって、装置を吸引カテーテル内に除去することが可能となるが、カテーテルの側部ポートによって、カテーテルの遠位先端からの吸引を補完することができる。導管に応じて、流動の乱れが問題なく許容され得る量を推定することができ、したがって、塞栓症予防装置の回収工程はそれに応じて決定することができる。流動の乱れをより低いレベルに保つために、一般に、吸引は、回収工程を開始する直前に加え始める。吸引は、一般に、遠位区画内に嵌め込むために装置構成を圧縮する間、及び装置を遠位区画内に引き込む間、維持することができる。吸引は、一般に、装置が遠位区画内に収まり、吸引カテーテルに対して動かなくなった後は停止する。装置が遠位区画内に安全に収まった後は、吸引カテーテルを塞栓症予防装置と共に患者の体内から除去することができる。
塞栓症予防装置を吸引カテーテルの遠位区画内に引き込むには、塞栓症予防装置を、導管内腔全体にわたる展開形状から、一般に導管内腔の断面全体にわたる面積が縮小した回収形状に変形させることができ、この回収形状で、装置がカテーテルの遠位区画内に嵌まり込むことになる。塞栓症予防装置を回収形状に直接変形させることにより、カテーテル端部に対して圧力を加えることによって装置を機械的に圧潰しやすくする金属支柱等の構造部材を用いずに、塞栓症予防装置を形成することができる。こうした形状変形は、装置を異なる形状間で直接変形させる作動要素によって実現することができる。回収形状は、送達形状と同様でも同様でなくてもよい。作動要素を備えた特定の実施態様では、塞栓症予防装置を送達形状から展開形状に、次いで回収形状に変形させる。他の実施態様では、ある種の把持装置又は係合ツールを用いて、塞栓症予防装置を機械的に回収形状に圧縮することができる。追加の実施態様では、塞栓症予防装置を遠位区画内に引き込む工程によって、塞栓症予防装置を回収形状に圧縮することができる。この機械的圧縮を容易にするために、遠位区画の端部にテーパを付け、且つ/又は塞栓症予防装置の近位端にテーパを付けて、装置の頭部をこの区画内に入りやすくすることができる。したがって、装置の回収形状への変形、及び遠位区画内への装填は、同時段階又は連続段階とすることができる。
回収工程の全般的な時間的調節には、吸引を加える期間を所望の範囲内に保つという全体的な目的の範囲内で、いくつかの要因間でのバランスが関係する。この目的を達成するには、塞栓症予防装置を回収形状に変形させ、塞栓症予防装置を遠位区画内に比較的迅速に装填することが望ましい。しかし、装置に激しい衝撃や急激な動きを与えると、塞栓が放出される可能性が高まる。したがって、装置の装填は、滑らかな動きで、できる限り迅速に実施することができる。一般に、装置を回収形状に変形させ、遠位区画内に装填する全所用時間は、約5分以下となることが望ましく、他の実施態様では約3分以下、追加の実施態様では約2秒〜約2分、さらなる実施態様では約5秒〜約1.5分である。一般に、吸引は、装置が回収形状に変形し始める前に約10秒以下で加えられ、いくつかの実施態様では5秒以下、さらなる実施態様では2秒以下である。同様に、吸引はまた、塞栓症予防装置が遠位区画内に装填された後も、一般に約10秒以下で加えられ、いくつかの実施態様では5秒以下、さらなる実施態様では2秒以下である。追加の範囲の時間が明確な範囲内で企図され、こうした範囲の時間も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。
吸引は、導管内の流動に反し、そうでない場合は比較的抑制されない。吸引量は、導管内の流量又は一部の流量よりも高くすることができる。具体的には、吸引量は、導管流量の約125パーセント以下とすることができ、他の実施態様では、導管流量の約110パーセント以下、さらなる実施態様では約25パーセント〜約100パーセント、追加の実施態様では、導管を通る抑制のない流量の約50パーセント〜約80パーセントでよい。特定の例として、大動脈を通る抑制のない流量が毎分5リットルである場合、吸引流量を、この流量の125パーセント、すなわち毎分6.25リットルとすることができ、又は、吸引流量を、この流量の25パーセント、すなわち毎分1.25リットルとすることができる。追加の範囲の流量及び流率が明確な範囲内で企図され、こうした範囲の流量及び流率も本開示に含まれることが当業者には理解されるであろう。吸引流量が本来の流量よりも大きい場合、吸引によって、流体が塞栓症予防装置の両側から吸引カテーテル内に引き込まれる傾向がある。吸引流量が本来の流量未満である場合、吸引によって、流体が吸引カテーテルの開口に隣接した導管部分から引き込まれる傾向がある。吸引流量は、流動の乱れと、放出された塞栓を回収する回収率とのバランスを取るように選択することができる。いくつかの実施態様では、回収工程の様々な時点で流量を変えることができる。吸引流量が可変の実施態様では、吸引流量は、一般に、回収工程の開始時でより大きく、装置を回収形状に圧潰させた後は低減させる。
図18〜21は、図14〜17の塞栓症予防装置の回収の様子を示す。図18は、患者の導管452内で、塞栓症予防装置404のすぐ下流にある吸引カテーテル450を示す。塞栓454が、装置404内、及び装置表面の下流に沿って概略的に示されている。導管を通る流動が、流動矢印456で示されている。図19に示すように、吸引が塞栓症予防装置404の直前で加えられて、装置が回収形状に再形成される。吸引による流動が、流動矢印458で示されている。図20は、回収形状に再形成された塞栓症予防装置404を示す。吸引がなおも加えられている。図21を参照すると、塞栓症予防装置404が、吸引カテーテル450の遠位区画460内に引き込まれている。図21では、吸引はオフになっており、導管452内には基本的に抑制されていない流動が回復している。
(医療装置の配送)
本明細書に記載の医療装置は、一般に、滅菌容器に梱包されて、医療専門家が使用するように配送される。こうした物品は、電子ビーム照射法、ガンマ線照射法、紫外線照射法、化学的滅菌法等の様々な手法を用いて、且つ/又は、滅菌製造及び滅菌梱包処理を用いて、滅菌することができる。こうした物品には、例えば、その物品が十分機能する状態にあると考えられる適当な期日をラベル表示することができる。
本明細書に記載の様々な装置は、便宜上キットとして共に梱包することができる。例えば、吸引カテーテルは、塞栓症予防装置を送達し且つ回収するための一体型システムと共に梱包することができる。こうしたキットには、例えば、食品医薬品局(Food and Drug administration)によって表示が指定されている情報等、使用上の指示に関するラベル表示及び/又は警告をさらに含めることができる。かかるラベル表示は、パッケージの外側に貼り、且つ/又はパッケージ内に別紙を添付することができる。
上述の実施態様は、例示的なものであり、限定的なものではない。追加の実施態様は、特許請求の範囲に含まれる。本発明を好ましい実施態様に関して記載してきたが、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、その形状及び細部に変更を加えることができることが、当業者には理解されるであろう。
塞栓症予防装置の送達、使用、及び回収用システムの概略図である。 ワイヤ被覆設計を備えた吸引カテーテルの側面図である。 迅速交換設計を備えた吸引カテーテルの側面図である。 迅速交換セグメントとシャフトとの間にグリッドを有する、図3Aの吸引カテーテルの実施態様の断面図である。 ガイドワイヤをポートから導入するためのチューブをポート内に有する、図3Aの吸引カテーテルの実施態様の部分側面図である。 迅速交換吸引カテーテルの特定の実施態様の側面図である。 展開させた塞栓症予防装置に近接して示したカテーテルの遠位端付近にある、側部流路を備えた吸引カテーテルの部分側面図である。 塞栓症予防装置が、吸引カテーテルの遠位端内に引き込まれるように回収形状に再形成された、図5の吸引カテーテルの部分側面図である。 展開させた塞栓症予防装置付近に示した二重ルーメンを備えた、吸引カテーテルの部分側面図である。 塞栓症予防装置が吸引カテーテルの遠位端内に引き込まれるように回収形状に再形成された、図7の吸引カテーテルの部分側面図である。 患者の導管内にある塞栓症予防装置の概略側面図であり、左の図は塞栓症予防装置が展開装置から展開する様子を示し、右の図は展開後の塞栓症予防装置を示す。 ガイドワイヤを用いて、繊維マトリクスを外筒から展開させる様子を示す、代替実施態様の概略斜視図である。 外筒内に装填できるように塞栓症予防装置を圧縮するツールの概略図であり、この装置の上面図を挿入図Aに示す。 患者の導管内で除去しやすくするテザーを備えた、塞栓症予防装置の代替実施態様の概略側面図であり、左の図は装置が展開装置から展開する様子を示し、右の図は展開後の装置を示す。 テザーを用いて図12の装置を除去する様子を示す概略側面図である。 塞栓症予防装置及び送達ツールの一体型装置の特定の実施態様の側断面図である。 図14の一体型装置の側面図である。 図14の一体型装置のガイドワイヤの側面図である。 図14の装置の、塞栓症予防装置を拡張させた後の側面図である。 図14〜17の展開させた塞栓症予防装置付近の患者の導管内に配置した、吸引カテーテルの側面図である。 図18の吸引カテーテルに吸引を加えた側面図である。 図18の吸引カテーテルに吸引を加え、塞栓症予防装置を回収形状に変形させた側面図である。 塞栓症予防装置が図18の吸引カテーテルの遠位区画内にある様子を示す側面図である。

Claims (10)

  1. ガイド構造と、吸引装置と、近位部分と、遠位吸引開口を備える遠位端を有する迅速交換セグメントと、前記近位部分と前記迅速交換セグメントとの間に取り付けられたシャフトとを含む迅速交換吸引カテーテルであって、
    前記迅速交換セグメントが、前記シャフトと前記迅速交換セグメントとの間の連結部に隣接する迅速交換ポートを含み、前記迅速交換セグメントが前記シャフトよりも大きな直径を有し、
    前記ガイド構造が、前記シャフトの外側を延び、前記迅速交換ポートを通り抜けて前記迅速交換セグメントの内側を延びて、前記迅速交換セグメントを通り前記遠位吸引開口を通り抜けることが可能であり、
    前記吸引装置が、前記近位部分に取り付けられて、前記近位部分から前記遠位吸引開口まで延びる単一の連続したルーメンを介して前記遠位吸引開口に吸引をもたらす、前記迅速交換吸引カテーテル。
  2. 前記迅速交換セグメントの長さが、約2cm〜約30cmである、請求項記載の迅速交換吸引カテーテル。
  3. 前記シャフトの直径がほぼ一定である、請求項記載の迅速交換吸引カテーテル。
  4. 前記迅速交換セグメントが、前記迅速交換セグメントの遠位端に、拡張区画を備える遠位先端を含み、かつ前記遠位先端がほぼ円筒形で、その平均直径が前記シャフトの平均直径よりも少なくとも約20パーセント大きい、請求項1記載の迅速交換吸引カテーテル。
  5. 前記シャフトと前記迅速交換セグメントとが異なる材料から構成される、請求項1記載の迅速交換吸引カテーテル。
  6. さらに、前記カテーテルの遠位端にまたはその付近に、放射線不透過性マーカーを備える請求項1記載の迅速交換吸引カテーテル。
  7. さらに、前記ガイド構造の遠位端にまたはその付近に取り付けられたフィルタ装置を備える、請求項記載の迅速交換吸引カテーテル。
  8. 前記フィルタ装置は繊維の束を備え、前記ガイド構造はハイポチューブ内を延びるコアワイヤを備え、前記繊維の第一端はコアワイヤと共に移動するように取り付けられ、前記繊維の第二端はハイポチューブと共に移動するように取り付けられ、ハイポチューブのコアワイヤに対する相対運動が、前記繊維の束を拡張し展開した形状と縮径された形状との間で移動させる、請求項7記載の迅速交換吸引カテーテル。
  9. 前記繊維が表面毛細繊維である、請求項記載の迅速交換吸引カテーテル。
  10. 前記迅速交換ポートは、前記ガイド構造がポート径の大部分を占め、したがって、前記遠位吸引開口で吸引を行うことが可能となるように寸法設定される、請求項記載の迅速交換吸引カテーテル。
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