JP5088688B2 - 電池パック - Google Patents
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Description
【0001】
【技術分野】
【0002】
本発明は、各種電子装置の電源として用いられる、例えばリチウムイオン電池など充放電可能な二次電池の電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
鉛蓄電池は従来から二次電池として広範囲に使用されている。安価に製造可能で、取り扱いが比較的容易である等の事情によるものである。しかし、鉛蓄電池は人体に有害な物質である鉛を使用していること、さらに電力密度が低いこと等から用途に限界がある。かかる事情を背景として、近年、蓄電媒体として高い電力密度を有し、小型化が可能なリチウムイオン電池が普及しつつある。図8にリチウムイオン電池の一形態であるラミネート型リチウムイオン電池の構造を示す。ラミネート型リチウムイオン電池としてのリチウムセル1は、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)やマンガン酸リチウム(LiMnO2)などの正極材料2と、例えばグラファイト(炭素)などの負極材料3との間に絶縁のためセパレータ4を挿入し、これらを何層かに積層した積層構造体5とした後、この積層構造体5を電解液と共に上下からアルミラミネート6,6で封止した構造になっている。正極材料2及び負極材料3には、それぞれ正極電極2aと負極電極3aが形成されており、アルミラミネート6,6の貼合わせ部分から外部へ突出している。なお、電極の取り出し方,形状,材質、ラミネート電池全体の大きさなどは特に制限されず、種々のものがある。
【0004】
このような構造を有するリチウムセル1は蓄電媒体として高い電力密度を有するものの高温時に可燃性ガスを発生する材料を使用しているため、例えば過充電等の異常が電池に生じると、発煙や発火につながる危険性がある。リチウムセル1内部に発生する可燃性の内部ガスとしては、例えば過電圧により電解液から発生する蒸発ガス(ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート)や、熱暴走により電解液から発生するCH4,C2H4,C2H6などがあり、リチウムセル1の高温時には、電池内部にこれらの内部ガスが発生してアルミラミネート6,6の膨張を引き起こす。この状態が継続すると、アルミラミネート6,6が破裂する場合もあり危険である。そして、アルミラミネート6,6が破裂すると電解液が流出し、高温の場合には電解液は蒸発して視認できる程度の煙が発生する。さらに、過充電等の異常状態が継続するとリチウムセル1内部のセパレータ4が溶融して正負両電極2a,3aが内部短絡し、一気に着火する危険性がある。そこで、かかる事態を回避するため、リチウムセル1には正負両電極2a,3aが設けられた反対側の端部に安全弁7が設けられている。具体的にはリチウムセル1の内圧が所定圧力以上になると、アルミラミネート6,6の熱溶着部に設けられた弁孔7aへの最短パス7bが開放され、内部ガスを弁孔7aからリチウムセル1外へ放出するようにされている。
【0005】
図9に電池セルとしてリチウムセル1を段積みした電池スタック8を示す。このような電池スタック8は、電池パックとしての必要電力容量を考慮して設計された樹脂または金属製のケース(図示せず)に収納される。したがって、電池スタック8に過充電等の異常か生じると、リチウムセル1から気化した内部ガスが放出され、内部ガスが電池パックのケース内に充満することになる。そして、ケース内の圧力が上昇すると、内部ガスがケース外に漏れることになる。一方、ガスの漏洩を防止すべくケースを気密構造にすると、ケースの内圧が上昇することにより最悪の場合、ケースが破裂する危険性がある。
【0006】
このような事情からリチウムイオン電池のケース自体に防爆弁を設け、電池内の圧力が所定値以上に上昇した場合、この防爆弁から電池内の内部ガスを電池外へ放出して、ガス抜きすることにより爆発を防いでいるものがある(例えば特許文献1)。
【特許文献1】
特開平11ー283599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、電池パックに防爆弁を設けて気化した内部ガスをそのまま電池パックのケース外へ放出すると、周囲環境に悪影響を及ぼすことになる。したがって、別途何らかのガス処理が必要になる。一方、電池パックからのガスの漏洩を防止すべくケースを気密構造にすると、ケースの内圧が上昇して最悪の場合、ケースが破裂する危険性があることは先述したとおりである。
【0008】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、電池セルを用いた電池パックにおいて、過電圧印加等により気化した内部ガスを電池パックのケース内で処理してケース外へのガス漏れを防止するとともに、電池の熱暴走によりケースの内圧が上昇するような事態に至った場合であっても、ケースの破裂が生じることのない、安全で取扱いが容易な電池パックを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、前記ガス処理部は仕切壁により仕切られてなる前記ガスの流路を有する金属体からなり、前記仕切壁は、前記ガス処理部の対向する内壁から互い違いに突出すると共に、前記仕切壁の先端が基端に対して、前記ガスの流路の出口方向に傾斜するように設けられたものであることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は、電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、前記ガス処理部と電池パックのケースとの間に断熱材を配設したことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明は、電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、前記電池セルを積層した電池スタックのガス排出部から流出した電解液を吸収する液吸収材を配設したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電池パックによれば、電池パック内において電池セルから発生する内部ガスを液化して処理することができるので、別途ガス処理手段を講ずる必要がなくなる。したがって、過電圧印加等により気化した内部ガスを電池パックのケース内で処理してケース外へのガス漏れを防止するとともに、電池の熱暴走によりケースの内圧が上昇するような事態に至った場合であっても、ケースの破裂が生じることのない、安全で取扱いが容易な電池パックを実現することができる。
【0013】
また、電池セルのガス噴出部より電池パックのガス排気孔までの経路を長くして、ガスが当該流路を流れる間に液化することができ、さらに仕切壁によって挟まれた空間内にガスを留め易くして効果的に液化することができる共に、液化したガスを当該空間内に留め易くすることができる。
【0014】
また、本発明の電池パックによれば、ガス処理部と電池パックのケースとの間に断熱材を配設したことから、ケースからガス処理部たる金属体への熱伝導を遮断することができる。その結果、金属体の温度上昇を抑制して内部ガスを効率的に液化することができる。
【0015】
また、本発明の電池パックによれば、電池スタックのガス排出部から流出した電解液を吸収する液吸収材を配設したことから、電池スタックから電解液が流出した場合であっても、液吸収材により流出した電解液を吸収することができる。したがって、電池パックのケース外への電解液の漏洩を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明における電池パックの好ましい各実施例について説明する。なお、従来例と同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
【実施例1】
【0017】
図1は、充放電可能な二次電池の電池セルたるリチウムセル1を用いた電池パック10と、これを使用する場合の概略構成を示すブロック図である。同図において、電池パック10にはリチウムセル1が保護回路11と共に組み込まれている。保護回路11は、例えば電流ヒューズや温度ヒューズ、過電圧保護などを備えたものであり、過電流,過電圧,温度異常時にリチウムセル1へ供給される充電電力を遮断し保護するものである。この図とは異なり、保護回路11を電池パック10と分離した別置きとして構成することも、もちろん可能である。
【0018】
電池パック10の前段には、リチウムセル1に充電電力を供給する充電器12が接続される。充電器12は、安定化した充電電力を生成する安定化電源13と、当該充電電力を用いてリチウムセル1を充電する充電回路14とから構成される。充電回路14は、充電電圧または充電電流を一定にしてリチウムセル1をリニア充電する定電圧・定電流回路や、充電電流をパルス状に供給してリチウムセル1をパルス充電するパルス充電回路などからなり、これらは電池の性能や寿命などにより適宜決定される。
【0019】
図2は電池パック10の内部構成を示す斜視図であり、図3は電池パック10の平面断面を、図4は図3中のA−A矢視断面を夫々示している。また、図5はガス処理部15の主要部材を示す分解斜視図である。
【0020】
電池パック10は、その外郭を形成する電池パックのケース16内に、リチウムセル1を収納する電池セル収納部17と、該リチウムセル1から発生するガスを液化処理するガス処理部15とを有している。電池セル収納部17にはリチウムセル1を必要数だけ積層して接続した電池スタック8が収容される。本実施例では24V対応の電池パック10とするため、6個のリチウムセル1を積層して電池スタック8を構成している。保護回路11を有する仕様の場合には、リチウムセル1を積層した電池スタック8とともに、保護回路11の回路部品が実装されたプリント基板(図示せず)も電池セル収納部17に収容される。
【0021】
電池スタック8は複数のリチウムセル1を上下に段積みした構成となっており、各リチウムセル1間にアルミ板等の放熱性に優れた層間部材21が挿入するようにしてもよい。電池スタック8は、その中心部に熱が篭り易く、その中心部に位置するリチウムセル1は他のものに比べ高温になりやすい。放熱性に優れた層間部材21を各リチウムセル1間に設けることにより各リチウムセル1の熱が速やかに放熱されるため、電池スタック8の中心部に熱が篭らず、リチウムセル1の温度上昇を抑制することができる。
【0022】
なお、リチウムセル1を積層した電池スタック8の正極電極2a及び負極電極3aは、接続ケーブル23により接続され、保護回路11とも電気的に接続されている。
【0023】
ここで、本実施例のリチウムセル1には、正極電極2a及び負極電極3aが設けられた反対側の端部に安全弁7が設けられている。そして、この安全弁7の後方、すなわち正極電極2a及び負極電極3aが設けられた反対側に隣接してガス処理部15が設けられている。このガス処理部15は、リチウムセル1の過充電時などに安全弁7から噴出した内容物としての内部ガス、すなわち発煙,発火に直結する電解液の蒸発ガス,揮発性有機ガスなどに含まれる可燃性物質を導入して処理するために設けられる。
【0024】
ガス処理部15はアルミなど熱伝導性がよく、放熱性に優れた金属部材を箱状にして形成され、電池セル収納部17とガス処理部15は別空間とされている。そして、電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入孔25により連通されている。また、ガス処理部15は仕切壁26により幾つかの空間27a〜27fに仕切られており、仕切壁26には隣接する空間27a〜27fを連通する通気孔28が設けられている。ここで、ガス流入孔25は、仕切壁26に設けられる通気孔28より下部に配設することが望ましい。そのように配設することによりガス処理部15の空間内に液化されたガスが溜まるのを防止できるので、電池パック10の実装姿勢の自由度が高まる。また、通気孔28の大きさは、内部ガスがそのまま空間27a〜27fを通り抜けることがないよう大き過ぎず、かつ電池が熱暴走した際にケース16が内圧により変形することがないよう小さ過ぎない大きさとする必要がある。
【0025】
ガス処理部15は電池セル収納部17とは別体として構成されている。具体的には図3〜図5に示すように、ガス処理部15の主要部材は平面視6つの空間27a〜27fを有するアルミ押し出し材たる管材29と、該管材29の両端開口部を閉塞する下部蓋31と上部蓋32とからなる。管材29は仕切壁26により内部が6つの空間27a〜27fに仕切られ、各仕切壁26には隣接する空間27a〜27fを連通する通気孔28が設けられている。さらに管材29の両端に位置する空間27a,27fの側壁には、ガスgの入口となるガス流入孔25およびガスgの出口となる排気孔33が設けられている。下部蓋31と上部蓋32は管材29の開口部の大きさに対応する寸法を有する平板からなり、管材29の両端開口部を閉塞すべくタイボルト34及びナット35で締め付けて組み立てられる。また、下部蓋31および上部蓋32を組み立てる際には、各空間27a〜27fの気密性を確保するため、管材29の端面と各蓋31,32との接合面および各蓋31,32とタイボルト34及びナット35が当接する部位には液体シーラントが塗布される。なお、液体シーラントの代わりにガスケットを用いて気密性を確保するようにしてもよい。
【0026】
ここで、ガス処理部15におけるガス液化能力を向上させるため、管材29および下部蓋31や上部蓋32の材質、厚み、形状、仕切壁の数は、実験等により適宜決定する必要がある。また、仕切壁26に設ける通気孔28の位置はガスの流通経路が長くなるよう仕切壁26毎に異なるようにしてもよい。さらに、各空間27a〜27fの内部に金属たわし状の充填物を充填してガス液化能力を向上させるようにしてもよい。
【0027】
ガス流入孔25は電池セル収納部17に面して配設される。具体的には電池スタック8のガス排出部近傍30に配設され、該ガス排出部近傍30には液吸収材36が配設される。このことにより電池スタック8から電解液が流出した場合であっても、液吸収材36により流出した電解液を吸収することができる。したがって、電池パック10のケース16外への電解液の漏洩を防止することができる。ここで、液吸収材36は連通多孔質体からなり、150℃程度の温度においても使用できる耐熱性も有している。このような多孔質体の難燃性材料として、例えばバソテクト(株式会社イノアックコーポレーション製)を挙げることができる。ガス排気孔33は外郭部材たるケース16の内面と気密になるよう配設され、電池が熱暴走することにより内部ガスが液化しきれなかった場合の発煙を排気することができる。
【0028】
金属体たるガス処理部15と電池パック10のケース16との間には、断熱材37が配設される。過電圧が印加されることによりリチウムセル1の安全弁7が作用して内部ガスが排出される際のリチウムセル1の表面温度は90〜110℃程度になる。その結果、電池スタック8を収納している電池パック10のケース16の温度も電池スタック8からの伝熱により上昇する。したがって、ガス処理部15とケース16とが直に当接していると、ケース16からの伝熱によりガス処理部15の温度も上昇することになり、ガス処理部15としてのガス液化能力が低下することになる。このような弊害を避けるべく、ガス処理部15と電池パック10のケース16との間には断熱材37が配設される。
【0029】
次に、電池パック10の過電圧・過充電時における作用について説明する。
【0030】
充電器12から電池スタック8へ過電圧が印加されると、リチウムセル1内部の電解液の分解が加速され、熱が発生してリチウムセル1の温度上昇が始まる。それと同時に、リチウムセル1内部に電解液の蒸発ガスが発生してアルミラミネート6,6の膨張を引き起こす。さらに温度上昇が進み電解液の熱分解が発生すると、例えばCH4,C2H4,C2H6などの揮発性有機の内部ガスgが発生する。このとき、リチウムセル1内の圧力が所定値以上に上昇すると、安全弁7からリチウムセル1内の電解液の蒸発ガスや揮発性有機ガスなどの内部ガスgが噴出する。安全弁7を有しないものや、安全弁7が詰まっているなど異常がある場合、リチウムセル1のアルミラミネート6,6の封止が破れ、そこから内部ガスgが噴出する。
【0031】
リチウムセル1から内部ガスgが噴出すると、電池セル収納部17たる空間の圧力が上昇し始める。電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入孔25で連通しており、しかもガス処理部15内の圧力は大気圧状態であることから、噴出した内部ガスgは圧力差により電池セル収納部17からガス処理部15へと流入する。電池セル収納部17からの内部ガスgは、先ずガス処理部15の空間たる第一室27aに流入し、ガス処理部15の内面に接することになる。金属体からなるガス処理部15は比較的熱容量が大きく形成され、内部ガスgに比べ著しく温度が低い状態になっているため、ガス処理部15の内面に内部ガスgが接触すると結露して液化され、液化ガス38となる。そして、第一室27aへの内部ガスgの流入が時間的に継続する場合には、第一室27aの内面だけで内部ガスgのすべてを液化することができないため、液化しきれなかった内部ガスgは仕切壁26に設けられた通気孔28から隣接する第二室27bに流出することになる。そして、第二室27bに流入した内部ガスgが第二室27bの内面に接触すると、結露して液化されることになる。リチウムセル1からの内部ガスgの発生がさらに継続する場合には、第一室27aと第二室27bの内面だけで内部ガスgのすべてを液化することができないため、液化しきれなかった内部ガスgは仕切壁26に設けられた通気孔28から隣接する第三室27cへ流出することになる。そして、第三室27cに流入した内部ガスgが第三室27cの内面に接触すると、結露して液化されることになる。このようにして内部ガスgの発生が時間的に継続する場合には、第一室27aから第二室27bへ、第二室27bから第三室27cへというように、次々と内部ガスgが流入することになり、この過程で各室の内面において接触した内部ガスgが結露して次々と液化されることになる。内部ガスgが大量に発生し、最終室27fに至っても液化されなかった内部ガスgが存在する場合には、最終室27fに設けられた排気孔33に到達して外部へ排気されることになる。
【0032】
ここで留意すべきは、高温の内部ガスgが各室の内面に接触して液化すると体積が大幅に減少することになり、ガス圧力も低下することである。すなわち、電池パック10内でのガス圧力に関して観察すると、電池セル収納部17がもっとも高圧となり、次にガス処理部15の第一室27a、第二室27b、第三室27c・・・最終室27fという順序でガス圧力は低下することになる。また、ガスgの温度も同様の順序で低下し、最終室27fから外部へ排出されるガスgの濃度は薄くなる。その結果、最終室27fにおけるガスの体積はリチウムセル1から噴出した体積に比較すると極めて僅かなものとなり、過電圧印加により発生するガスの量程度では、最終室27fから外部へ排出されるガスgはほとんど無い。このようにして過電圧印加により気化した内部ガスgを電池パック10のケース16内で処理して外部へのガス漏れを極力防止するとともに、電池の熱暴走により大量のガスが発生してケース16の内圧が継続して上昇するような事態に至った場合であっても、ケース16の破裂が生じることがない、安全で取扱いが容易な電池パック10を提供することができる。なお、ガス処理部15に溜まった液化された内部ガス38は、必要に応じて抽出され適切な処理が施される。
【実施例2】
【0033】
図6は本第2実施例における電池パック10の平面断面を示している。電池パック10は、ガス処理部15の構成以外は第1実施例と同様である。すなわち、電池パック10は、その外郭を形成する電池パック10のケース16内に、リチウムセル1を段積みしてなる電池スタック8を収納する電池セル収納部17と、該リチウムセル1から発生するガスを液化処理するガス処理部15とを有している。本第2実施例におけるガス処理部15は、リチウムセル1の噴出部たる安全弁7よりパックの排気孔までの経路を長くして、ガスが当該経路を流れる間に冷却壁で液化されるものである。
【0034】
ガス処理部15はアルミなど熱伝導性がよく、放熱性に優れた金属部材を箱状にして形成され、電池セル収納部17とガス処理部15は別空間とされている。そして、電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入口40により連通されている。
【0035】
ガス処理部15の主要部材は平面視大きく蛇行する流路41を有するアルミ押し出し材たる管材42と、該管材42の両端開口部を閉塞する下部蓋(図示せず)と上部蓋(図示せず)とからなる。また、管材42の内部には仕切壁に相当する複数の冷却壁43,43aが左右方向(管材42の長手方向)から互い違いに並設されており、これら冷却壁43で仕切られた管材42の内部空間が流路41となる。最もリチウムセル1側となり、管材42の一側壁を形成する冷却壁43aの切れ目が、流路41の入口となるガス流入口40である。さらに冷却壁43aに対向する管材42の他側壁には、流路41の出口となる排気孔33が設けられている。ガス処理部15の材質・厚み仕様は、気化ガスが流路41を通るに従い、十分に高温のガスが冷却され液化し、最終的には、ガス処理部15外部には気化ガスが目視できないようなレベルまで液化するよう冷却可能な材質・厚み・外形・仕切り数・流路41の形状にする必要がある。気化ガスが十分に冷却されない場合は、冷却壁43の数を増やして流路41を例えば複雑な迷路状などとして、流路41の全長を長くしてもよい。
【0036】
下部蓋と上部蓋は管材42の開口部の大きさに対応する寸法を有する平板からなり、管材42の両端開口部を閉塞すべく図示しないタイボルト及びナットで締め付けて組み立てられる。また、下部蓋および上部蓋を組み立てる際には、流路41の気密性を確保するため、管材42の端面と各蓋との接合面および各蓋とタイボルト及びナットが当接する部位には液体シーラントが塗布される。必要に応じてゴム製のシートを当該接合部分に挿入してもよい。流路41の気密性を確保することにより、ガス処理部15内のガスが外に漏れないようにでき、また流路41における回り込みを防止することができる。なお、液体シーラントの代わりにガスケットを用いて気密性を確保するようにしてもよい。
【0037】
ここで、ガス処理部15におけるガス液化能力を向上させるため、管材42および下部蓋や上部蓋の材質、厚み、形状、仕切壁の数は、実験等により適宜決定する必要がある。さらに、流路41の内部に金属たわし状の充填物を充填してガス液化能力を向上させるようにしてもよい。
【0038】
また、ガス流入口40,流路41,排気孔33の径や位置は、ガスの量や内圧値により適切に設計される必要がある。これは、ガスの量や内圧値はセル(電池)の種類や仕様、電池スタック8の仕様、ケース16の強度等によって異なるが、少なくとも、内部ガスがそのまま通り抜けることがないよう大き過ぎず、かつ電池が熱暴走した際にケース16が内圧により変形することがないよう小さ過ぎない大きさとする必要がある。とりわけ、排気孔33の位置は、装置としての排気を考慮した位置にあることが望ましい。
【0039】
ガス流入口40は電池セル収納部17に面して配設される。具体的には電池スタック8のガス排出部近傍30に配設され、該ガス排出部近傍30には液吸収材36が配設される。このことにより電池スタック8から電解液が流出した場合であっても、液吸収材36により流出した電解液を吸収することができる。したがって、電池パック10のケース16外への電解液の漏洩を防止することができる。ガス排気孔33は外郭部材たるケース16の内面と気密になるよう配設され、電池が熱暴走することにより内部ガスが液化しきれなかった場合の発煙を排気することができる。
【0040】
ガス処理部15と電池パック10のケース16との間には断熱材37が配設される。ケース16は電池パックの過充電により、ケース16自体も高温となっているため、効率よく冷却壁43,43aで高温ガスを液化するためには、ケース16の温度がガス処理部15の冷却壁43,43aに伝わらないような構造になっていることが望ましい。前述のように、ガス処理部15とケース16とが直に当接していると、ケース16からの伝熱によりガス処理部15の温度も上昇することになり、ガス処理部としてのガス液化能力が低下することになる。他方、ガス処理部15の温度が上がると、一旦液化したガスが再気化する虞がある。そこで、このような弊害を避けるべく、ガス処理部15と電池パックのケース16との間には断熱材37が配設される。なお、流路41内に溜まっている液化したガス38がその温度により再気化する可能性を考慮して、ガス排気孔33付近には液化したガス38が溜まらないような設計をするのが好ましい。
【0041】
その他、電池スタック8を構成する各リチウムセル1の安全弁7から排出される気化ガスが、ガス処理部15のガス流入口40に集まるような電池スタック8及び機構設計が必要となる。また、ケース16の実装される方向(縦置き,横置き等)を考慮して、ガス処理部15の設計がされることが必要である。
【0042】
次に、電池パック10の過電圧・過充電時における作用について説明する。
【0043】
リチウムセル1から内部ガスgが噴出すると、電池セル収納部17たる空間の圧力が上昇し始める。電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入口40で連通しており、しかもガス処理部15内の圧力は大気圧状態であることから、噴出した内部ガスgは圧力差により電池セル収納部17からガス処理部15へと流入する。電池セル収納部17からの内部ガスgは、ガス流入口40からガス処理部15の流路41に流入し、先ずガス流入口40付近において流路41の壁面たる冷却壁43,43aに接することになる。冷却壁43,43aひいては金属体からなるガス処理部15は比較的熱容量が大きく形成され、内部ガスgに比べ著しく温度が低い状態になっているため、冷却壁43,43aに内部ガスgが接触すると結露して液化され、液化ガス38となる。そして、流路41への内部ガスgの流入が時間的に継続する場合には、ガス流入口40付近の冷却壁43,43aだけで内部ガスgのすべてを液化することができないため、液化しきれなかった内部ガスgは迷路状の流路41を奥へ奥へと進むように流出することになる。この流路41を進む過程で流路41内において各冷却壁43に接触した内部ガスgが結露して次々と液化されることになる。内部ガスgが大量に発生し、流路41の末端に至っても液化されなかった内部ガスgが存在する場合には、流路41の末端に設けられた流路41の出口たる排気孔33に到達して外部へ排気されることになる。
【実施例3】
【0044】
図7は本第3実施例における電池パック10の平面断面を示している。電池パック10は、ガス処理部15の構成以外は第1及び第2実施例と同様である。すなわち、電池パック10は、その外郭を形成する電池パックのケース16内に、リチウムセル1を段積みしてなる電池スタック8を収納する電池セル収納部17と、該リチウムセル1から発生するガスを液化処理するガス処理部15とを有している。本第3実施例におけるガス処理部15は、上記第2実施例と同様、リチウムセル1の噴出部たる安全弁7よりパックの排気孔までの経路を長くして、ガスが当該経路を流れる間に冷却壁で液化されるものである。
【0045】
ガス処理部15はアルミなど熱伝導性がよく、放熱性に優れた金属部材を箱状にして形成され、電池セル収納部17とガス処理部15は別空間とされている。そして、電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入口40により連通されている。
【0046】
ガス処理部15の主要部材は平面視蛇行する流路51を有するアルミ押し出し材たる管材52と、該管材52の両端開口部を閉塞する下部蓋(図示せず)と上部蓋(図示せず)とからなる。また、管材52の内部には仕切壁に相当する複数の冷却壁53が前後方向(管材42の短手方向)から互い違いに並設されており、これら冷却壁53で仕切られた管材52の内部空間が流路51となる。すなわち、本第3実施例のガス処理部15は、上記第2実施例のガス処理部15における冷却壁43の配置をちょうど90度回転させた構成となる。但し、本第3実施例の冷却壁53は、その先端が基端に対して流路51の出口方向へ傾斜するように、それぞれ所定の角度をつけて設けられている。従って、当該流路51は、上記第2実施例の流路51のような略一定幅の流路とは違い、各冷却壁53により略三角形状に仕切られた空間たる第一室51a〜第七室51gを出口側に位置する頂点部分で連通させた形状になっている。最もリチウムセル1側となり、管材52の一側壁を形成する冷却壁43aの切れ目が、流路51の入口となるガス流入口40である。さらに冷却壁43aに対向する管材52の他側壁には、流路51の出口となる排気孔33が設けられている。ガス処理部15の材質・厚み仕様は、気化ガスが流路51を通るに従い、十分に高温のガスが冷却され液化し、最終的には、ガス処理部15外部には気化ガスが目視できないようなレベルまで液化するよう冷却可能な材質・厚み・外形・仕切り数にする必要がある。気化ガスが十分に冷却されない場合は、冷却壁53の数を増やして流路51を長くしてもよい。
【0047】
下部蓋と上部蓋は管材52の開口部の大きさに対応する寸法を有する平板からなり、管材52の両端開口部を閉塞すべく図示しないタイボルト及びナットで締め付けて組み立てられる。また、下部蓋および上部蓋を組み立てる際には、流路51の気密性を確保するため、管材52の端面と各蓋との接合面および各蓋とタイボルト及びナットが当接する部位には液体シーラントが塗布される。必要に応じてゴム製のシートを当該接合部分に挿入してもよい。流路51の気密性を確保することにより、ガス処理部15内のガスが外に漏れないようにでき、また流路51の各部屋51a〜51gへの回り込みを防止することができる。なお、液体シーラントの代わりにガスケットを用いて気密性を確保するようにしてもよい。
【0048】
ガス流入口40は電池セル収納部17に面して配設される。具体的には電池スタック8のガス排出部近傍30に配設され、該ガス排出部近傍30には液吸収材36が配設される。このことにより電池スタック8から電解液が流出した場合であっても、液吸収材36により流出した電解液を吸収することができる。したがって、電池パック10のケース16外への電解液の漏洩を防止することができる。ガス排気孔33は外郭部材たるケース16の内面と気密になるよう配設され、電池が熱暴走することにより内部ガスが液化しきれなかった場合の発煙を排気することができる。
【0049】
ガス処理部15と電池パックのケース16との間には断熱材37が配設される。ケース16は電池パックの過充電により、ケース16自体も高温となっているため、効率よく冷却壁43a,53で高温ガスを液化するためには、ケース16の温度がガス処理部15の冷却壁43a,53に伝わらないような構造になっていることが望ましい。前述のように、ガス処理部15とケース16とが直に当接していると、ケース16からの伝熱によりガス処理部15の温度も上昇することになり、ガス処理部としてのガス液化能力が低下することになる。他方、ガス処理部15の温度が上がると、一旦液化したガスが再気化する虞がある。そこで、このような弊害を避けるべく、ガス処理部15と電池パックのケース16との間には断熱材37が配設される。なお、流路41内に溜まっている液化したガス38がその温度により再気化する可能性を考慮して、ガス排気孔33付近には液化したガス38が溜まらないような設計をするのが好ましい。
【0050】
その他、電池スタック8を構成する各リチウムセル1の安全弁7から排出される気化ガスが、ガス処理部15のガス流入口40に集まるような電池スタック8及び機構設計が必要となる。また、ケース16の実装される方向(縦置き,横置き等)を考慮して、ガス処理部15の設計がされることが必要である。
【0051】
次に、電池パック10の過電圧・過充電時における作用について説明する。
【0052】
リチウムセル1から内部ガスgが噴出すると、電池セル収納部17たる空間の圧力が上昇し始める。電池セル収納部17とガス処理部15とはガス流入口40で連通しており、しかもガス処理部15内の圧力は大気圧状態であることから、噴出した内部ガスgは圧力差により電池セル収納部17からガス処理部15へと流入する。電池セル収納部17からの内部ガスgは、ガス流入口40からガス処理部15の流路51に流入し、先ず流路51の第一室51aに流入し、ガス処理部15の内面及び冷却壁53に接することになる。冷却壁53ひいては金属体からなるガス処理部15は比較的熱容量が大きく形成され、内部ガスgに比べ著しく温度が低い状態になっているため、ガス処理部15の内面及び冷却壁53に内部ガスgが接触すると結露して液化され、液化ガス38となる。そして、第一室51aへの内部ガスgの流入が時間的に継続する場合には、第一室51aの内面及び冷却壁53だけで内部ガスgのすべてを液化することができないため、液化しきれなかった内部ガスgは冷却壁53の切れ目たる連通部から隣接する第二室51bに流出することになる。そして、第二室51bに流入した内部ガスgが第二室51bの内面及び冷却壁53に接触すると、結露して液化されることになる。このとき、第ニ室51bが四角形状の部屋に比べて内面との衝突が少ない略三角形状になっているため、第ニ室51b内での内部ガスgの多くは流れが速い渦流となる。従って、内部ガスgは、第三室51cへ流出し難く、第二室51bの内面と熱交換し易い。これにより、内部ガスgを第二室51b内で効果的に液化することができる。なお、冷却壁53の当該効果をさらに高めるために、冷却壁53の先端部分をガス流入口40側へ湾曲させてもよい。
【0053】
リチウムセル1からの内部ガスgの発生がさらに継続する場合には、第一室51aと第二室51bの内面及び冷却壁53だけで内部ガスgのすべてを液化することができないため、液化しきれなかった内部ガスgは冷却壁53の切れ目たる連通部から隣接する第三室51cへ流出することになる。そして、第三室51cに流入した内部ガスgが第三室51cの内面及び冷却壁53に接触すると、結露して液化されることになる。このようにして内部ガスgの発生が時間的に継続する場合には、第一室51aから第二室51bへ、第二室51bから第三室51cへというように、次々と内部ガスgが流入することになり、この過程で各室51a〜51fの内面において接触した内部ガスgが結露して次々と液化されることになる。このとき、各室51a〜51fは略三角形状になっており、内部ガスgが前述のように各室51a〜51fに留まり易い構造になっていることに加え、各室51a〜51fの連通部にいくに従って各冷却壁53間が徐々に狭くなることから、当該連通部付近で液化ガス38と各冷却壁53との接触面積が大きくなるため、液化ガス38はその表面張力により連通部を通過しづらい。すなわち、液化ガス38は各室51a〜51fに留まることとなり、各室51a〜51fひいてはガス処理部15からの液化ガス38の漏れを防止することができる。内部ガスgが大量に発生し、最終室51gに至っても液化されなかった内部ガスgが存在する場合には、最終室51gに設けられた排気孔33に到達して外部へ排気されることになる。
【0054】
以上、本発明を各実施例に基づいて説明したが、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施が可能である。例えば本発明が適用可能な二次電池はリチウムイオン電池に限らず、過電圧・過充電時などに内部ガスgなどの内容物を噴出するものであれば、どのようなものでもよい。また、ガス処理部15でのガスの液化を促進するために、ガス処理部15にフィンを並設して冷却性能を向上させるよう構成してもよく、冷却ファンによる空冷を採用することもできる。さらに、上記実施例では、ガス処理部15を電池セル収納部17の後方(電極のある位置の反対側)に設けたが、ガス処理部15と電池セル収納部17の相対位置関係は適宜変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施例としての電池パックの使用状態を示すブロック図である。
【図2】同上、電池パックの内部構造を示す斜視図である。
【図3】同上、電池パックの平面断面図である。
【図4】同上、図3中のA−A矢視断面図である。
【図5】同上、ガス処理部の主要部材を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例としての電池パックの平面断面図である。
【図7】本発明の第3実施例としての電池パックの平面断面図である。
【図8】リチウムセルの構成を示す斜視図である。
【図9】電池パックの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0056】
1 リチウムセル(電池セル)
8 電池スタック
10 電池パック
15 ガス処理部(金属体)
17 電池セル収納部
25 ガス流入孔
26 仕切壁
28 通気孔
30 ガス排出部近傍
33 ガス排気孔
36 液吸収材
37 断熱材
41,51 流路
43,43a,53 冷却壁(仕切壁)
Claims (3)
- 電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、
前記ガス処理部は、仕切壁により仕切られてなる前記ガスの流路を有する金属体からなり、
前記仕切壁は、前記ガス処理部の対向する内壁から互い違いに突出すると共に、前記仕切壁の先端が基端に対して、前記ガスの流路の出口方向に傾斜するように設けられたものであることを特徴とする電池パック。 - 電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、
前記ガス処理部と電池パックのケースとの間に断熱材を配設したことを特徴とする電池パック。 - 電池セルを収納する電池セル収納部と、前記電池セルから発生するガスを液化処理するガス処理部とを有し、
前記電池セルを積層した電池スタックのガス排出部から流出した電解液を吸収する液吸収材を配設したことを特徴とする電池パック。
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