JP5088076B2 - 車両底面監視装置及び車両底面監視方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、このような列設された複数のビデオカメラ各々の撮像画像に必要な画像処理を行うことにより合成された全体画像を得る技術が記載されている。
また、エリアカメラにより2次元画像を断続的に撮像し、これらを合成する監視装置も提案されている。
したがって、撮像画像の合成においては、画像同士の繋ぎ目付近における歪みや、コントラスト、輝度等の不一致を効果的に除去し、可能な限り鮮明な車両底面画像を生成する必要がある。
上記の問題は、撮像画像のうち歪みなく鮮明な中央部分のみを切り出して合成に用いることでカバーすることが試みられている。この方法では、撮像画像全体を用いる場合に比べて、カメラのシャッタ間隔を短く取り、より多くの画像を撮像しなければならないことになる。ところが、ビデオカメラ、エリアカメラ等によって撮像された2次元画像をメモリに格納する際には、画素列を一列ずつ走査して読み出し記憶するため、メモリ格納には一定の時間が必要となる。すなわち、一定の限界を超えてカメラのシャッタ間隔を短くすることは不可能である。
また、比較的高速で通過する車両の全体画像を得られるようにするためにも、カメラのシャッタ間隔を短くできるのが望ましい。
前記画像合成手段は、前記加工された撮像画像を順に繋ぎ合わせて車両底面の2次元画像に合成する編集機能を有しており、前記表示手段は、合成された2次元画像を拡大や縮小などの表示制御機能を有することを特徴とする車両底面監装置及び車両底面監視方法を提供するものである。
本発明の車両底面監装置及び車両底面監視方法において、前記撮像手段は、前記ラインカメラのレンズとして魚眼レンズを用いることを特徴とする。魚眼レンズは、広視野角でピント合わせが不要であるという特徴をあわせもつため、ラインカメラ6と車両底面との距離が設置状態や車種によって多少変動しても、撮像画像の視野角が狭くなったり、焦点が合わなくなったりすることがないという利点がある。
本発明の車両底面監装置及び車両底面監視方法において、前記画像加工手段は、前記撮像された画像に対して、コントラスト及び輝度の補正、並びに前記ラインカメラのレンズの性質に依存する画像の歪みの補正を行うことを特徴とする。これにより、鮮明な合成画像を得ることが可能となる。
前記放熱手段は熱電変換素子及び当該素子の冷却手段から構成されることを特徴とする。例えば、ペルチェ素子とこれを水冷する手段とから構成することができる。
また、本発明の車両底面監装置及び車両底面監視方法は、前記密閉された内部空間内に除湿手段を有していることを特徴とする。これにより、レンズカバーと装置内部との温度差がある場合であっても、レンズカバー内部側表面に結露が生じるのを防ぐことができる。
また、本発明の車両底面監装置及び車両底面監視方法において、前記レンズカバーの外気に面する表面には、太陽光を受光して発熱する物質(主として2酸化チタンを原料とする光触媒など)などが塗布されていることを特徴とする。これにより、レンズカバーの外面と外気との間に温度差が生じてレンズカバー外面に結露が生じるのを防ぐことができる。
また、本発明では、従来の監視装置に比べて小型化することも可能であり、可搬形の装置構成することで簡単に移動や仮設をすることができ、車両の通行の妨げともならない。
図1において、本実施形態の車両底面監装置1は、路面に設置されており、その上を通過する車両2の底面を撮像する。
車両底面監装置1は、車両の近接を検知するセンサ3と、カメラ等を保護する透明なカバー4と、魚眼レンズ等を用いた広視野角のレンズ5と、車両進行方向に対して直交する方向に一列に配置されるラインカメラ6と、車両底面を照射する照明7と、ラインカメラ6による撮像画像を処理する画像処理部8と、その映像を表示するモニタ9と、画像処理部8からのデータを有線又は無線を介して監視室などや外部装置と送受信するネットワーク10と、ラインカメラ6から放出される熱を吸収するペルチェ素子11と、ペルチェ素子11が吸収した熱を放熱するための冷却水を供給するチラーユニット12と、ネットワーク10の先に接続されるコンピュータ13と、を備えている。
具体的な素材としては、例えば酸化チタンなどを塗布することであり、太陽光の紫外線を吸収することにより活性化され親水効果が得られるものである。
また、カバー4の温度が装置内部温度より低い場合には、カバー4のレンズ側表面に結露が発生するため、カバー4の内部空間を気密構造とした上で、シリカゲル等の乾燥剤を入れておくことが好ましい。
車両底面監装置1は、ラインカメラ6から放出される熱の放熱手段としてペルチェ素子11及びチラーユニット12をラインカメラ近傍に配置し、ペルチェ素子11が吸収した熱を、チラーユニット12から供給される冷却水により放熱する。
放熱手段はペルチェ素子11及びチラーユニット12に限った物ではなく、一般的なCPU、マイクロコンピュータ等の冷却に使われるものを応用したり、ペルチェ素子以外の熱電変換素子を用いてもよいが、車両底面監装置1の本体に放熱手段をも内蔵することで、可搬形や小型化の本装置が実現できる。
図2に示すように、本車両底面監装置では、ラインカメラ6の近傍に、放熱手段として、ペルチェ素子11及びチラーユニット12を備えている。ペルチェ素子11は通電されると、ラインカメラ6から放出される熱を吸収する。ペルチェ素子11が吸収した熱は、チラーユニット12から供給される冷却水により放熱される。ペルチェ素子11及びチラーユニット12は、一般的なCPU、マイクロコンピュータ等の冷却に使われるものを応用することができる。ペルチェ素子以外の熱電変換素子を用いてもよい。
そこで、本実施形態の車両底面監装置では、ペルチェ素子11及びチラーユニット12からなる放熱手段を備えることにより、カメラ部の過熱による不具合の発生を防止している。
図2における他の部分に関しては、後述する。
まず、本装置上を通過しようとする車両2の接近をセンサ3が検知すると、ラインカメラ6が所定間隔で撮像を開始する。また、撮像タイミングに合わせて照明7が作動する。撮像された画像は画像処理部8に出力され、1ラインずつ蓄積される。センサ3により車両が通過し終わったことを検知すると、撮像動作を終了する。本実施形態においては、1ラインのデータをメモリに蓄積乃至読み出すことにより、シャッタ間隔を短くすることができる。
このように、撮像画像をデジタルデータ化して蓄積しておくことにより、被検査車両データベースを構築できるという利点がある。
図3において、魚眼レンズであるレンズ5を通した撮像視野A〜Dのうち、ラインカメラ6は、その中央部分、1ライン分を撮像する。各ラインの撮像画像は画像処理部8に出力され、画像処理部8において感度、明るさの補正及び歪み除去の補正が行われる。各ラインの撮像画像を合成することにより、車両底面の2次元画像が得られる。
これによって本実施形態による車両底面監視装置は、装置幅を250mmとしたときでも、第2光源部72、第3光源部73及び第4光源部74により、幅L:1400mm且つ高さH:1080mmの高低差のある範囲の車両底面を各高さにおいて同様な輝度で照射することができる。
Claims (16)
- 地面に設置され、その上を通過する車両の底面を撮像することにより通過車両を監視する装置であって、
車両が当該装置上を通過するのを検知する検知手段と、
当該装置上を通過する車両の底面を所定のタイミングで撮像する撮像手段と、
前記撮像手段から地面垂直上方向に向う所定高さを複数に分割した各エリアを個別に照射する複数の光源部と、
前記撮像された画像を加工する画像加工手段と、
前記加工された撮像画像を合成する画像合成手段と、
前記合成された画像を当該装置外部に対して送受信をするための通信手段と、
前記合成された画像を表示する表示手段と、を備え、
前記撮像手段は、複数のセンサを車両進行方向に対してほぼ直交する方向に一列に配置してなるラインカメラを有しており、
前記画像合成手段は、前記加工された撮像画像を順に繋ぎ合わせて1台ごとの車両底面の2次元画像に合成する編集機能を有しており、
前記表示手段は、合成された2次元画像を拡大縮小表示する機能を備えていることを特徴とする車両底面監視装置。 - 前記撮像手段のセンサとしてCCDセンサを用い、前記ラインカメラのレンズとして魚眼レンズを用いることを特徴とする請求項1に記載の車両底面監視装置。
- 前記画像加工手段は、前記撮像された画像に対して、コントラスト及び輝度の補正、並びに前記ラインカメラのレンズの性質に依存する画像の歪みの補正を行うことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の車両底面監視装置。
- 前記撮像手段は、外気に面する表面に、太陽光を受光して親水効果を成す物質を塗布したレンズカバーを備え、
前記レンズカバーと当該装置とにより密閉された内部空間が形成され、
当該内部空間において前記放熱手段を備えることにより、当該装置を可搬型装置として構成可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両底面監視装置。 - 前記放熱手段は熱電変換素子及び当該素子の冷却手段からなり、前記密閉された内部空間内に除湿手段を有していることを特徴とする請求項4に記載の車両底面監視装置。
- 前記複数の光源部が、
前記撮像手段の近傍に配置され、前記分割したエリア中の撮像手段と最も近接する第1エリアを下方向から照射する第1光源部と、
前記撮像手段から地面垂直上方向に向う所定高さの中の前記第1エリアを除く他エリアを地面垂直上方向に対して斜めから照射する第2光源部とを有することを特徴とする請求項1記載の車両監視装置。 - 前記第2光源部が、車両進行方向に並べた複数のランプと、該複数のランプから照射される照射光が前記所定高さのエリアへ到達する範囲を制限する複数の遮光板とを有することを特徴とする請求項6記載の車両底面監視装置。
- 前記第2光源部が、車両進行方向に並べられ、且つ照射光が前記所定高さのエリアへ到達する範囲を制限する凹面反射鏡を有する複数のランプを有することを特徴とする請求項6記載の車両底面監視装置。
- 車両の侵入を検知する検知手段と、該侵入した車両の底面を所定のタイミングで撮像する撮像手段と、前記撮像手段から地面垂直上方向に向う所定高さを複数に分割した各エリアを個別に照射する複数の光源部と、前記撮像した画像を加工する画像加工手段と、前記加工した撮像画像を合成する画像合成手段と、前記合成した画像を外部に対して送受信をするための通信手段と、前記合成された画像を表示する表示手段とを備える車両底面監視装置を地面に設置し、該車両底面監視装置上を通過する車両の底面を撮像することにより通過車両を監視する車両底面監視方法であって、
前記複数の光源部が前記所定高さのエリアを分割した各エリアを個別に照射しながら前記撮像手段により、複数のセンサを車両進行方向に対してほぼ直交する方向に一列に配置したラインカメラを用いて車両底面の複数のライン画像を撮像し、
該撮像した複数のライン画像を前記画像合成手段により、前記加工された撮像画像を順に繋ぎ合わせて1台ごとの車両底面の2次元画像に合成し、
該合成した車両底面の2次元画像を表示手段により、拡大縮小表示する車両底面監視方法。 - 前記撮像手段のセンサとしてCCDセンサを設け、前記ラインカメラのレンズとして魚眼レンズを用い、該CCDセンサが魚眼レンズを通して車両底面を撮像することを特徴とする請求項9に記載の車両底面監視方法。
- 前記画像加工手段が、前記撮像された画像に対して、コントラスト及び輝度の補正、並びに前記ラインカメラのレンズの性質に依存する画像の歪みの補正を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の車両底面監視方法。
- 前記撮像手段の外気に面する表面に太陽光を受光して親水効果を成す物質を塗布したレンズカバーを設け、前記レンズカバーと当該装置とにより密閉された内部空間を形成し、当該内部空間において前記放熱手段を設け、当該装置を可搬型装置として構成可能であることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の車両底面監視方法。
- 前記放熱手段を熱電変換素子及び当該素子の冷却手段から構成し、前記密閉された内部空間内に除湿手段を設けたことを特徴とする請求項12に記載の車両底面監視方法。
- 前記複数の光源部を、前記撮像手段の近傍に配置され、前記分割したエリア中の撮像手段と最も近接する第1エリアを下方向から照射する第1光源部と、前記撮像手段から地面垂直上方向に向う所定高さ中の前記第1エリアを除く他エリアを地面垂直上方向に対して斜めから照射する第2光源部とから構成し、該複数の光源部が照明光を照射した状態で車両底面を撮像することを特徴とする請求項13記載の車両監視方法。
- 前記第2光源部を、車両進行方向に並べた複数のランプと、該複数のランプから照射される照射光が前記所定高さのエリアへ到達する範囲を制限する複数の遮光板とから構成し、該第2光源部が照明光を照射した状態で車両底面を撮像することを特徴とする請求項14記載の車両監視方法。
- 前記第2光源部を、車両進行方向に並べられ、且つ照射光が前記所定高さのエリアへ到達する範囲を制限する凹面反射鏡を有する複数のランプから構成し、該第2光源部が照明光を照射した状態で車両底面を撮像することを特徴とする請求項14記載の車両監視方法。
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