JP2003348573A - 車両底面監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両底面部の監視が簡単、かつ、確実に行え
る車両底面監視装置を提供すること。 【解決手段】 車両底面監視装置は、車両１が通過する
場所に設置され車両底面１Ａを撮影する撮影手段２と車
両底面１Ａを照明する照明手段３とが内蔵されて配設さ
れた撮影装置本体４と、この撮影装置本体４からの撮影
信号が供給されるモニター装置５とを備えている。前記
撮影装置本体４は、上りスロープを有する第１のガイド
部材６、下りスロープを有する第２のガイド部材７、及
び両ガイド部材６、７の間に設けられた本体ユニット８
とからなり、この本体ユニット８には上面に開口９、１
０が設けられるとともに、車両底面１Ａを撮影する撮影
手段２と車両底面１Ａを照明する照明手段３とが内蔵さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両底面部の異常
の有無をチェックしたり、車両底面部に仕掛けられた爆
弾等の異質物、不審物を発見するのに使用する車両底面
監視装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、重要施設等においては、構内に進
入する車両を検問所で一旦停止させ、目視によって車両
の異常の有無をチェックしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両底
面全体を目視でチェックするのは昼間でも難しいため、
車両底部に爆弾等の異質物、不審物が仕掛けられていて
も、これを見過ごす心配があり、テロ対策等のチェック
を十分に行えない心配があった。

【０００４】そこで本発明は、上記の点に鑑み、車両底
面部の監視が簡単、かつ、確実に行える車両底面監視装
置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため第１の発明で
は、車両が通過する場所に設置され車両底面を撮影する
撮影手段と車両底面を照明する照明手段とを有する撮影
装置本体と、前記撮影手段からのからの映像を映し出す
モニター装置とを備えたことを特徴とする。

【０００６】また第２の発明では、第１の発明におい
て、前記撮影装置本体は、上りスロープを有する第１の
ガイド部材と、下りスロープを有する第２のガイド部材
と、両ガイド部材の間に設けられた本体ユニットとから
なり、この本体ユニットにはその上面に複数の開口を開
設するとともに車両底面を前記開口を介して撮影する複
数の撮影手段と車両底面を前記開口を介して照明する複
数の照明手段とを内蔵したことを特徴とする。

【０００７】また第３の発明では、第２の発明におい
て、前記撮影装置本体を構成する第１のガイド部材、第
２のガイド部材及び本体ユニットは、それぞれ車両の幅
方向に分割された複数の部材からなることを特徴とす
る。

【０００８】更に第４の発明では、第２又は第３の発明
において、前記本体ユニットに内蔵された撮影手段は、
斜め上前方に向けて取り付けられていることを特徴とす
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図に基
づき説明する。本発明の車両底面監視装置は、図１及び
図２に示すように、車両１が通過する場所に設置され、
車両底面１Ａを撮影する撮影手段２と車両底面１Ａを照
明する照明手段３とが内蔵されて配設された撮影装置本
体４と、この撮影装置本体４からの撮影信号が供給され
るモニター装置５とを備えている。

【００１０】前記撮影装置本体４は、図３ないし図８に
示すように、上りスロープを有する第１のガイド部材
６、下りスロープを有する第２のガイド部材７、及び両
ガイド部材６、７の間に設けられた本体ユニット８とか
らなり、この本体ユニット８には上面に開口９、１０が
設けられるとともに、車両底面１Ａを撮影する撮影手段
２と車両底面１Ａを照明する照明手段３とが内蔵されて
いる。

【００１１】撮影装置本体４を構成する第１のガイド部
材６、第２のガイド部材７及び本体ユニット８は、それ
ぞれ車両１の幅方向に分割された複数の部材からなる。
すなわち、第１のガイド部材６及び第２のガイド部材７
は、それぞれ４つの部材６Ａないし６Ｄ、７Ａないし７
Ｄからなる。また、本体ユニット８は、３つの部材８Ａ
ないし８Ｃを順次連結したものである。３つの部材８Ａ
ないし８Ｃの連結は、雌雄のジョイント１１Ａ、１１Ｂ
と締付ボルト１２を用いて行っている（図６及び図７参
照）。また、本体ユニット８とガイド部材６、７との連
結は、本体ユニット８の両側面に設けられた係合部１３
Ａ、１３Ｂにガイド部材６、７上部のフック１４Ａ、１
４Ｂを引っ掛けることにより行われている（図５参
照）。ガイド部材６、７は強化プラスチックの等の硬質
の合成樹脂製であり、本体ユニット８は鋼板製である。

【００１２】撮影手段２としては、ＣＣＤカメラが使用
され、照明手段３としては、一対のＬＥＤライトが使用
されている。この一対のＬＥＤライトはハの字形状に成
るように配設され、光の照射範囲を拡大させている。本
体ユニット８の各部材８Ａ、８Ｂ、８Ｃの上面には撮影
手段２を臨ませた開口９がそれぞれ２個、４個、２個設
けられており、照明手段３を臨ませた開口１０が開口９
とは位置を交互にずらして、各３個ずつ設けられてい
る。そして、８個の撮影手段（ＣＣＤカメラ）２と８個
の照明手段（一対のＬＥＤライト）３とは、図８に示す
ように、それぞれカメラユニット１５及び光源ユニット
１６として組み込まれており、撮影装置本体４の本体ユ
ニット８に左方から順次挿入され、各撮影手段２と各照
明手段３とがそれぞれの開口９、１０に臨むように位置
合わせされている。また、各撮影手段２は、各開口９を
介して斜め上前方を撮影するように、しかも例えば６０
度の範囲を撮影できるように斜め上前方に向けて取り付
けられている。

【００１３】図９は本発明の車両底面監視装置のシステ
ム構成を示すものであり、撮影装置本体４に組み込まれ
たカメラユニット１５及び光源ユニット１６からなる撮
像システム部１７と、モニター装置５に設けられた映像
システム部１８Ａ、１８Ｂと、システムコントロール部
１９と、センサー検出部２０とよりなる。

【００１４】映像システム部１８Ａ、１８Ｂには各モニ
ター装置５に映像を映し出す映像出力ユニット２１Ａ、
２１Ｂと、映像切替ユニット２２Ａ、２２Ｂが設けられ
ている。この映像切替ユニット２２Ａ、２２Ｂには、撮
像手段２からの８個の映像信号のうち、４個ずつが供給
されており、この４個の映像信号を各映像出力ユニット
２２Ａ、２２Ｂに４個同時に、又はいずれか１つを切替
えて表示させたり、複数の映像を合成して表示させるも
のである。

【００１５】システムコントロール部１９はシステム全
体を司るものであり、撮像システムコントロール部２
３、電源部コントロール部２４、映像システム部コント
ロール２５、センサー検出部コントロール２６及び外部
入出力コントロール２７よりなる。

【００１６】センサー検出部２０は人体検出ユニット２
８、車両検出ユニット２９及び環境検出ユニット３０か
らなる。車両検出ユニット２９は、撮影装置本体４の手
前の車両通路に設置され、例えば、光反射式のセンサー
が用いられている。すなわち、車両１が通過すると、光
の反射でこれを検知し、車両検出信号を発する。このと
き、システムコントロール部１９のセンサー検出部コン
トロール２６は、撮像システム部１７及び映像システム
部１８Ａ、１８１Ｂが所定時間作動するように、電源部
コントロール２４に指示する。

【００１７】人体検出ユニット２８は、撮影装置本体４
の側方に設置され、例えば、赤外線センサーが用いられ
る。すなわち、人体検出ユニット２８近くの所定範囲内
に人がいると、その赤外線を検出し、人体検出信号を発
する。このとき、センサー検出部コントロール２６は、
撮像システム部１７及び映像システム部１８Ａ、１８Ｂ
が作動しないように、電源部コントロール２４に指示
し、女性のスカートの中の盗撮などに悪用されないよう
にしている。

【００１８】環境検出ユニット３０は、例えば照度セン
サーが用いられる。センサー検出部コントロール２６
は、環境検出ユニット３０からの信号に応じ電源部コン
トロール２４を制御し、周囲の明るさに応じて光源ユニ
ット１６の電源を制御し、照明手段３の明るさを適度に
調整する。

【００１９】以上のような構成にしたために、先ず徐行
しながら車両１が接近すると、車両検出ユニット２９が
これを検出し、撮像システム部１７及び映像システム部
１８Ａ、１８Ｂに電源が供給され、これらが作動する。
カメラユニット１５に組み込まれた８個の撮影手段２は
斜め上前方に向けて取り付けられているため、はじめ
に、車両のナンバープレートが撮影され、モニター装置
５に映し出される。

【００２０】次いで、移動する車両底面１Ａがその前部
から光源ユニット１６の８個の照明手段３により順次照
明されながら、８個の撮影手段２により撮影される。こ
のため、各映像出力ユニット２１Ａ、２１Ｂによって、
４個に分割された車両裏面１Ａの画像が前部から順次後
部に向けて、しかも、車両１の全幅にわたって、夜間で
も各モニター装置５に明瞭に映し出されので、監視員は
車両底面１Ａの異常を簡単、かつ、確実にチェックでき
る。

【００２１】また、何か不審のある場合、映像切替ユニ
ット２２Ａ、２２Ｂにより、映像出力ユニット２１Ａ、
２１Ｂでの画像を４分割から１個の画像に切替え拡大
（あるいは合成）して確認したり、システムコントロー
ル部１９に保存された映像データを再度、映像システム
部２１Ａ、２１Ｂに再生させ、再確認することができ
る。

【００２２】すなわち、撮影手段２及び照明手段３は、
その撮影範囲が一部重複するように適数個（この実施態
様では8個）横に並べられており、斜め上前方に向けた
取り付け角度や開口９の形状も、地上高９０ミリメート
ルの法定最低地上高、地上高１５０ミリメートルの一般
車両最低地上高、さらには地上高２００ミリメートルの
小型トラック車両等の最低地上高等に対応しており、各
種の車両底面を撮影できるように設定されている。

【００２３】上述した実施態様のものでは、撮影装置本
体４を構成する第１のガイド部材６、第２のガイド部材
７及び本体ユニット８が、それぞれ車両１の幅方向に分
割された複数の部材で構成されているので、車両底面監
視装置全体の大きさや撮影手段２及び照明手段３の個数
を車両の大きさに合せて予め選択可能であり、また、分
解可能であるので、移動が容易であるとともに、保管ス
ペースが小さくて済むメリットがある。

【００２４】また、撮影装置本体４を上りスロープのあ
る第１のガイド部材６と、下りスロープのある第２のガ
イド部材７と、これら両ガイド部材の間に設けられた本
体ユニット８とで構成したので、検問所を通過する車両
がこの撮影装置本体４を乗り越える際、車両スピードが
必然的に遅くなり、車両底面１Ａの監視をゆっくりと行
うことができ、また、本体ユニット８の高さは８２ミリ
メートル程度で良いので、車両運転者に不安を与えた
り、車両が転倒する心配はない。

【００２５】以上本発明の実施形態について説明した
が、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替
例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸
脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包
含するものである。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両が通過する場所に設置され車両底面を撮影する撮影手
段と車両底面を照明する照明手段とを有する撮影装置本
体と、前記撮影手段からのからの映像を映し出すモニタ
ー装置とを備えているので、昼間は勿論のこと夜間であ
っても、車両底面を簡単、かつ、確実に撮影し、その映
像をモニター装置に映し出して監視することができ、重
要施設等に進入する車両のテロ対策等を的確に行うこと
ができる。

【００２７】また、前記撮影装置本体は、上りスロープ
を有する第１のガイド部材と、下りスロープを有する第
２のガイド部材と、両ガイド部材の間に設けられた本体
ユニットとからなり、この本体ユニットにはその上面に
複数の開口を開設するとともに車両底面を前記開口を介
して撮影する複数の撮影手段と車両底面を前記開口を介
して照明する複数の照明手段とを内蔵したので、通過車
両を減速させながら、車両底面全体をその全長及び全幅
にわたって監視することができる。

【００２８】また、前記撮影装置本体を構成する第１の
ガイド部材、第２のガイド部材及び本体ユニットは、そ
れぞれ車両の幅方向に分割された複数の部材から構成し
たので、車両底面監視装置全体の大きさや撮影手段及び
照明手段の個数を車両の大きさに合せて調整できるばか
りでなく、分解可能であるので、移動が容易であるとと
もに、保管スペースが小さくて済む利点がある。

【００２９】更に、前記本体ユニットに内蔵された撮影
手段は、斜め上前方に向けて取り付けられているので、
車両のナンバープレートの撮影から始まり、高さがまち
まちの車両底面を連続して撮影し、車両底面の異常の有
無を的確にチェックできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本車両底面監視装置の全体構成説明図である。

【図２】同じく上方から見た要部構成説明図である。

【図３】撮影装置本体の一部を破断して示す平面図であ
る。

【図４】同じく撮影装置本体の断面図である。

【図５】同じく撮影装置本体を構成する本体ユニットと
２つのガイド部材との結合状態を示す説明図である。

【図６】本体ユニットを構成する複数の部材の結合状態
を示す平面図で、（ａ）図は結合前、（ｂ）図は結合後
を示す。

【図７】同じく本体ユニットを構成する複数の部材の結
合状態を示す正面図で、（ａ）図は結合前、（ｂ）図は
結合後を示す。

【図８】カメラユニット及び電源ユニットの本体ユニッ
トへの組み込み状態を示す平面図で、（ａ）図は組み込
み前、（ｂ）図は組み込み後を示す。

【図９】車両底面監視装置のシステム構成を示すブロッ
ク図である。 １ 車両 １Ａ 車両底面 ２ 撮影手段 ３ 照明手段 ４ 撮影装置本体 ５ モニター装置 ６ 第１のガイド部材 ７ 第２のガイド部材 ８ 本体ユニット ９、１０ 開口 １５ カメラユニット １６ 光源ユニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉沢 聡 群馬県太田市東新町660−２ ケイコムエ ンジニアリング株式会社内 Ｆターム(参考） 5C022 AA04 AB15 AC01 AC61 AC78 5C054 AA01 AA05 CA04 CC03 CE01 EA01 HA30 5C086 AA34 AA60 BA22 CA28 CB36 DA02 DA07 DA33 EA45 FA18

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両が通過する場所に設置され車両底面
   を撮影する撮影手段と車両底面を照明する照明手段とを
   有する撮影装置本体と、前記撮影手段からのからの映像
   を映し出すモニター装置とを備えたことを特徴とする車
   両底面監視装置。
2. 【請求項２】 前記撮影装置本体は、上りスロープを有
   する第１のガイド部材と、下りスロープを有する第２の
   ガイド部材と、両ガイド部材の間に設けられた本体ユニ
   ットとからなり、この本体ユニットにはその上面に複数
   の開口を開設するとともに車両底面を前記開口を介して
   撮影する複数の撮影手段と車両底面を前記開口を介して
   照明する複数の照明手段とを内蔵したことを特徴とする
   請求項１に記載の車両底面監視装置。
3. 【請求項３】 前記撮影装置本体を構成する第１のガイ
   ド部材、第２のガイド部材及び本体ユニットは、それぞ
   れ車両の幅方向に分割された複数の部材からなることを
   特徴とする請求項２に記載の車両底面監視装置。
4. 【請求項４】 前記本体ユニットに内蔵された撮影手段
   は、斜め上前方に向けて取り付けられていることを特徴
   とする請求項２又は３に記載の車両底面監視装置。