JP5087253B2 - 干渉縞解析における位相接続方法 - Google Patents

干渉縞解析における位相接続方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5087253B2
JP5087253B2 JP2006262843A JP2006262843A JP5087253B2 JP 5087253 B2 JP5087253 B2 JP 5087253B2 JP 2006262843 A JP2006262843 A JP 2006262843A JP 2006262843 A JP2006262843 A JP 2006262843A JP 5087253 B2 JP5087253 B2 JP 5087253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
phase connection
value
interference fringe
connection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006262843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008082869A (ja
Inventor
博久 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitutoyo Corp
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitutoyo Corp filed Critical Mitutoyo Corp
Priority to JP2006262843A priority Critical patent/JP5087253B2/ja
Publication of JP2008082869A publication Critical patent/JP2008082869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5087253B2 publication Critical patent/JP5087253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、干渉計を用いて取得される干渉縞画像による光学的計測全般に適用可能な干渉縞解析における位相接続方法に係り、特に、高精度な表面形状計測等に用いられる干渉計における干渉計本体とこれに付随する解析装置全てに応用可能な解析処理手法に関するもので、平面測定・球面測定を含む形状測定は勿論、光学部品の波面収差測定等といった光学的測定全般において、干渉計を用いて、位相をシフトさせた複数枚の干渉縞画像を取得し、これらの画像処理及び演算によって、2次元的な位相情報を算出する手法を用いている、具体例としては、フィゾー型干渉計による、球面及び平面測定システムにおいて、解析ソフト内の演算手法の一部として利用が可能な、干渉縞解析における位相接続方法に関する。
干渉計を用いた各種計測のうち、CCDに代表されるような2次元の画像センサを用い、干渉縞の画像を取得することによって、干渉縞の形態を画像処理によって解析し、目的とする測定結果を取得する測定方法がある(例えば、特許文献1参照)。
代表的なものとしては、フィゾー型干渉計による平面や球面を含む形状測定であり、又、これらの応用である、光学系の波面収差等の性能評価を行なう測定等が挙げられる。その他にもマイケルソン干渉計や、それらより派生した光学系による干渉計、トワイマングリーン干渉計やマッハツェンダー干渉計による、光学材料の脈理等の測定及び評価といった手法もある。
上述のように、干渉縞の形状を考慮する2次元画像による評価・測定時においては、モニタ画像による干渉縞の目視観測のみで判断するのであれば問題無いが、数値的な定量測定が必要な場合には、干渉画像の画像解析による干渉縞の位相解析が必要となる。
この干渉縞の位相解析手法としては多種多様な方法が存在するが、一般的には、ハリハラン法と呼ばれる位相解析手法が良く知られており、実際にもこれを応用発展させた解析手法が広く活用されている。
このハリハラン法とは、干渉計において何らの手段で干渉縞の位相をシフトさせ、干渉縞位相の異なる画像を5枚取得し、この画像の明るさ分布を画素毎に演算し、干渉計における位相情報を取得する方法である。
干渉縞の位相をシフトさせる手段として一般的に広く用いられている方法には、PZTアクチュエータを用いて干渉計の基準面位置を微少量移動させ、基準面と被測定面間の光路長を変化させる方法が挙げられる。
ハリハラン法とは、まず、取得された画像の各画素位置(x,y)での明るさ強度I(x,y)が次に示す(1)〜(5)式で表わされるような関係にある画像を、位相をシフトさせながら5枚取得する。
(x,y)=I’(x,y)+I”(x,y,Δ)cos[φ(x,y)−2α] …(1)
(x,y)=I’(x,y)+I”(x,y,Δ)cos[φ(x,y)−α] …(2)
(x,y)=I’(x,y)+I”(x,y,Δ)cos[φ(x,y)] …(3)
(x,y)=I’(x,y)+I”(x,y,Δ)cos[φ(x,y)+α] …(4)
(x,y)=I’(x,y)+I”(x,y,Δ)cos[φ(x,y)+2α] …(5)
この5枚の画像は、上式からも判るように同じ位相差αずつ、位相がシフトされている。具体的な画像で示すと、図1に示すような写真のようになる。
位相シフトとは簡単に言えば、図1の写真に示すように、干渉縞の位置が変化する現象を指す。上の干渉画像でそれぞれの画像に与えられている位相差は、干渉計における使用光源の波長をλとするとλ/4である。これは例えばフィゾー型干渉計において、位相シフトを与えるために必要となる参照面の移動量(光路長差)に換算するとλ/8ずつとなる。
ハリハラン法による干渉画像上の任意点φ(x,y)における位相情報の算出とは、この5枚の干渉画像それぞれの同一画素位置(x,y)における画像の明るさ強度I〜Iに対して、次の演算処理を行なうことを言う。
φ(x,y)=tan-1{2(I−I)/(2I−I−I)} …(6)
式(1)〜(5)にも示されているように、干渉縞の明るい縞の部分と、暗い縞の部分の明るさ変化は、三角関数で与えられるため、周期的である。
干渉計を用いた形状計測等では、干渉縞は使用している光源の波長の2分の1ずつの高低差毎に現われる等高線とも考えることができるから、干渉縞が現われていてもそれは等高線であるから、被測定面は連続した滑らかな面である。
しかし、実際に上の式(6)を用いて演算した結果は、φ(x,y)がtanの逆関数で与えられていることからも明確であるが、等高線部分で切断して高さ方向に畳み込んだような位相情報としてしか得ることができない。
つまり、実際に式(6)で算出された干渉画像の各座標位置における位相情報を、位相差をZ軸として3次元的に表示すると、図2に示すようになる。
干渉縞の、縞と縞の間隔1つ分(λ/2、位相差で表わすとπ)毎に、切断された形でしか位相差が算出されないため、最終的な測定値を得るためには、この切断し分断された位相データを図3に示すように接続処理して、妥当な被測定面の形状に再構成する必要性が生じる。なお、図には擬似的な干渉縞として、等高線代わりに三角関数状に濃度の変化する縞(明暗)がZ軸方向に入れてある。
特開2004−347531号公報
しかしながら、実際には、図4に示すように、切断されている位相データの切断面は、干渉画像のノイズ等の影響や、被測定面自体の形状の影響もあり、必ずしもスムーズな状態ではなく、入り組んだ海岸線のようになっているのが一般的である。又、干渉縞の形状も、その性質上必ずしも規則的な形状ばかりとは限らない。
このため、最終的な位相分布を得るためには位相接続が必須であるが、この位相接続が困難である、という問題点があった。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、比較的容易な方法であって、且つ、実用的な速度で実行でき、画像ノイズ等の影響を受け難く、しかも接続エラーの発生が少ない、干渉縞解析における位相接続(アンラッピング)方法を提供することを課題とする。
本発明は、干渉縞の2次元画像を取得する干渉計を用いて、位相シフトして取得された複数枚の干渉縞画像を使った干渉縞解析における位相接続方法において、新たに位相接続処理を行なう対象領域に対する位相接続判定を、該対象領域の位相値と、それに±πした位相値と、既に画像内で位相接続されている複数の関連領域の位相情報の差に関する位相接続判定値に基づいて行ない、この位相接続判定結果に基づいて位相接続処理を行なうことにより、前記課題を解決したものである。
本発明においては、前記位相接続判定に使用する、既に位相接続されている関連領域の数が、接続経路上の位置に応じて変更されるようにしてもよい。その際、前記位相接続処理における接続経路が、任意点を起点として、螺旋状に接続されているようにできる。
本発明は、又、干渉縞の2次元画像を取得する干渉計を用いて、位相シフトして取得された複数枚の干渉縞画像を使った干渉縞解析における位相接続方法において、新たに位相接続処理を行なう対象領域に対する位相接続判定を、既に画像内で位相接続されている関連領域の位相情報のみを用いて行ない、この判定結果に基づいて位相接続処理を行なうに際して、新たに位相接続処理をする対象領域の初めの位相値を基に、これに対して予め複数の候補値を算出しておき、この位相接続処理時の位相接続判定に使用する、既に位相接続されている関連領域の複数の位相情報を用いて、前記複数の候補値の中から最適な位相値を選択して、前記初めの位相値と置き換えて位相接続処理するようにしたものである。その際、前記複数の候補値を、対象領域の初めの位相値にπを1以上加減算して、直前に位相接続した領域の位相値との差がπ未満になる値を基準に設定することができる。
本発明によれば、新たに位相接続処理を行なう対象領域に対する位相接続判定を、既に位相接続されている関連領域の位相情報のみを用いて行なうようにしたことにより、干渉縞解析における位相接続を、容易且つ実用的な速度で、しかも正確に行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
まず、具体的に説明する前に、本発明における位相接続方法の全体的な概要を簡単に述べると共に、位相接続処理に入る前に行なわれる一般的な前処理について、予め説明しておく。
[実施形態の概要]
本発明における位相接続方法は、干渉縞画像より算出された2次元位相データ配列の任意の領域を起点として、任意の経路に従って、順番に周囲のデータを接続していくものである。
そして、新たに位相を接続しようとする着目(対象)領域を中心として、隣り合って接している周囲の領域を、相互に位相を接続するための計算対象としているが、この時、位相接続が済んでいるものを関連領域とし、該関連領域の位相データのみを対象として位相接続の判断を行なう。即ち、対象(着目)領域に隣接していたとしても接続処理が終わっていない領域の位相データは、接続判定時の判断には使用しない。
従って、開始点となる領域以外でも、接続経路の移動形態(直進又は屈曲)に応じて、接続判断に使用される領域(例えば、以下に説明する画素)の数もまた変化することになる。
位相接続処理を、1画素毎に行なう場合(領域が1画素である場合)についての手順を簡単に下に記すと共に、対応する各手順を図5のフローチャートに示す。
(ステップ1)
新たに位相接続をしようとする2次元画像上の対象画素の位置(x,y)において、位相接続判定に使用する必要がある周囲の関連画素の数量nと、その位置関係(x,y)を予め算出する。この算出方法については後述する。
(ステップ2)
新たに位相接続をしようとする対象画素における位相値φ(x,y)と、既に直前に位相接続されている、隣接する画素(以下、直前接続画素ともいう)の位相の値との差を取り、この絶対値が、数値π=3.141592・・・(ラジアン)以内になるように、位相接続をしようとする対象画素の位相の値φ(x,y)に対して、数値πを繰り返し加算あるいは減算して、オフセットを除去した値φ(x,y)を作る。
(ステップ3)
上の計算で得た値φ(x,y)について、次式に示すように、その値自身φ(x,y)と、更に数値πを加算した値φ(x,y)と、減算した値φ(x,y)の3つの値をそれぞれ中間、上位、下位の各候補値として設定し、位相接続後に置き換わる新たな位相値の候補として用意する。
φ(x,y)=φ(x,y)−π …(7)
φ(x,y) …(8)
φ(x,y)=φ(x,y)+π …(9)
(ステップ4)
(ステップ1)で算出した位相接続判定に使用する対象のn個の関連画素位置(x,y)の位相の値φ(x,y)〜φ(x,y)それぞれに関して、(ステップ3)で算出したφ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)の3つの候補値に対し、次の計算を行ない位相接続判定値E(x,y)、E(x,y)、E(x,y)を算出する。
(ステップ5)
(ステップ4)で計算した3つの位相接続判定値E(x,y)、E(x,y)、E(x,y)を比較し、最も小さい値が算出された式に使われていたφ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)のうちの1つを選択し、位相接続の結果として最初の位相値φ(x,y)の代わりに置き換える。
(ステップ6)
次の画素の位相接続を行なうため、(ステップ1)に戻る。
[位相接続処理の前処理]
次に、位相接続処理に入る前の処理について記す。
所定量位相シフトされた干渉縞画像を複数枚取得し、既に詳細を述べた前記ハリハラン法等の位相演算手法により、2次元位相データが既に算出されているものとする。
使用する干渉計の方式や、位相シフトする方式等は、従来手法のところで既に述べた方法の何れでも良い。又、位相演算手法も、ハリハラン法に限らず、干渉縞画像による位相演算手法で、位相の接続が必要な手法、全てに応用が可能である。
画像に対する演算を行なう前の一般的な準備として、ハリハラン法によって位相演算を行なう前の干渉縞画像は、取得された画像の質に応じて、測定値に影響を与えない範囲で、必要に応じてノイズ除去等の処理を施してあれば理想的である。但し、施して無くても良い。
CCD等の、撮像素子画面の方形型に対して、干渉縞が現われているエリアが円形であったり、その他任意の形状の範囲内だけ解析したい等といったマスク処理を行ないたい場合は、位相接続処理をするかしないかを判定するための処理を、ソフトウェア内に設けておく。(例えば、画像と同サイズの判定用2次元配列を用意し、マスク形状に応じてフラグを立てておき、位相接続時にこのフラグの値により処理するかどうかを決める等。)
干渉縞の間隔が、画素サイズに対して影響を受けるほど狭くなっている部分が存在するような干渉縞画像においては、フィルタリングによってアンチエリアシング処理をすることが望ましいが、行なわなくても良い。いずれにしても、当然ながらそのような部位の演算処理結果は、正しいものでは無い場合が生じることになる。(このような部位や、例えばゴミ等の影響により、干渉画像上の画素における明るさ強度の変化率が異常で、解析から除外したいような部位に対しては、干渉縞画像における該当部分の明るさ強度を周辺部分の平均輝度で置き換える等といった処理を適宜加え、位相接続処理は通常通りに実行し、結果表示時に該当部分の結果を除外して表示する、等を行なうこともできる。)
[位相接続処理の一実施形態]
それでは、位相接続処理に関して具体的な実施形態について次に説明する。
本実施形態では、1画素毎に位相接続して行く場合、即ち領域が1画素である場合についての手法の例を紹介する。
1画素ずつ位相接続していく接続経路については、以下に説明する実施例では2次元画像の中心を起点として、反時計回りに螺旋状に接続していく方法について説明する。但し、この経路については、時計回りに螺旋状でもよく、又、起点は中心からでなく、任意位置からでもよく、更に、X軸又はY軸毎に順番にスキャンしながら行なっても良い。
要は、位相接続判定をする際に、既に接続済みの位相データのみを用いて、画像上の接続点に応じて関係する1又は2以上の判定データ(関連画素)を選択して、前述したステップ1〜6の手順からなる判定手法を用いて接続処理を行なっていくことがポイントとなる。
そこで、以下には、前記図5に示した各手順を参照とすると共に、同一のステップ番号を使用して説明する。
なお、2次元画像上での接続処理範囲を決定するマスク処理や、マスク内における特定点の除去に関する手法については、上記[位相接続処理の前処理]で既に述べた。
(ステップ1)位相接続判に使用する周囲の関連画素位置の決定
図6に、反時計回りに螺旋状に接続していく時の、新たに位相接続される対象画素(黒で示す)の位置(x,y)の移動経路と、位相接続の判定を行なう際に使用する、既に位相が接続された関連画素の個数nと、その位置関係(x,y)を模式的に示す。なお、この図では、2次元画像の中心画素を起点として、該画素に隣接する1画素目から12画素目までの場合を例示している。
最初に位相接続を行なう1画素目は、2次元画像中の起点となる画素位置の位相値を基準とするので、その画素に隣り合った、任意の画素位置を選ぶ(同図では、選択位置を直下に取り、下(Y軸方向)に進む)。この場合は、位相接続を行なう1画素目(対象画素)の位相値φ(x,y)と、起点となる画像中央の画素の位相値φ(x,y)の2つの画素のみに対し位相接続を行なう。
次に接続予定の2画素目(対象画素)の位相値φ(x,y)については、直近の画素に隣接するように反時計方向に1画素ずつ螺旋を描くように進んでいくから、次に進む方向は横(X軸方向)方向になる。
この時、位相接続する位置(x,y)の対象画素に隣接する上下左右と斜め方向について、既に位相接続が完了し、且つ隣接している関連画素の個数nは図に示すようにn=2であるから、この2つの関連画素の位相データφ(x,y)、φ(x,y)を用いて2画素目の位相値φ(x,y)の位相接続処理を行なう。
同様に3画素目(対象画素)は、既に位相接続が完了し、且つ隣接している関連画素の個数nは図に示すようにn=3であるから、この3つの画素の位相データφ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)を用いて3画素目(対象画素)の位相値φ(x,y)の位相接続処理を行なう。
4画素目(対象画素)に関しては、図に示すように既に4つの画素について位相接続を行なってきたわけであるが、着目すべきY軸方向の4画素目に対して、隣接し且つ既に位相接続が完了している、位相接続処理に関係する関連画素は2画素だけであるから、この2つの画素の位相データを用いて4画素目の位相接続処理を行なう。
5画素目(対象画素)は進行方向がY軸方向からX軸方向に切り替わり、位相接続処理に関係する関連画素は3画素となり、この3つの画素の位相データを用いて位相接続処理を行なう。
図6には、図示してある12画素目まで同様にして見ていくと、1画素目の位相接続処理を例外として除外すると、移動経路における次の進行方向がX軸あるいはY軸のどちらかから切り替わるとき(屈曲点)は、関係する隣接画素は2つであるが、それ以外の、1方向に移動する時は必ず3画素であることがわかり、次に位相接続する着目(対象)画素の接続経路上の位置に応じて、選択すべき関連画素を容易に決定することができる。
即ち、直前に位相接続された直前接続画素に対して、新たに接続する対象画素を選択する際、予め設定した接続経路に従うと共に、該対象画素に隣接する6近傍画素の中で、既に位相接続が完了している画素の数nが、直前接続画素を含めて2又は3になるように対象画素を決定していく。
このようにして、次に位相接続をしようするとする画素位置(対象画素)の位相値φ(x,y)と、これに対応して位相接続のために使用する関連画素の個数nと位置(x,y)を判定し、各対象画素毎に関連画素の位相値φ(x,y)〜φ(x,y)を抽出して、次の演算に備えて変数としてメモリに格納する。
(ステップ2)位相接続ステップA(オフセットの除外)
切断されている位相データの接続を繰り返し行なっていくと、位相接続の開始点から離れた画像周辺部においては、やがて次に接続しようとする残りのデータとの位相の値の差が、蓄積されてπ以上になってくる。
このため、新たに位相接続をしようとする対象画素の位相値φ(x,y)と、既に直前に位相接続された画素の位相の値の差の絶対値が、数値π=3.141592・・・(ラジアン)以内になるように、位相接続をしようとする対象画素の位相の値φ(x,y)に対して、数値πを繰り返し加算あるいは減算して、値φ(x,y)を作る。
数値πを加算するか減算するかは、これから位相接続しようとする画素位置の位相の値と、直前に位相接続された画素位置での接続後の位相の値の大きさを比較し決定する。
(ステップ3)位相接続ステップB(新位相値の候補を作成)
新たに位相接続をしようとする対象画素の位相値φ(x,y)の値に代わって、位相接続後に置き換わり得る3つの補償値として、前述した(8)式の中間のφ(x,y)と、これに数値πを加算した(9)式の値φ(x,y)と、逆に減算した(7)式の値φ(x,y)を作成する。
(ステップ4)位相接続ステップC(位相接続判定値の算出)
新たに位相接続をしようとする対象画素(x,y)に隣接して、位相接続判定の計算に関与する1又は複数個nの関連画素の位相値φ(x,y)〜φ(x,y)それぞれに関して、φ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)3つの場合の値に対し、前記(10)〜(12)式の計算をそれぞれ行ない、位相接続判定値E(x,y)、E(x,y)、E(x,y)を求める。
(ステップ5)位相接続ステップD(新位相値の選択)
前記(10)〜(12)式により求めた3つの値、E(x,y)、E(x,y)、E(x,y)を比較して、φ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)のうち、最も小さい値が算出されたものを、位相接続後の新たな位相の値として選択する。
つまり、(4)の演算を行なった結果が一番小さいということは、その値を選択することが、その周囲の位相データと最も整合性が高いということになる。
3つの値、φ(x,y)、φ(x,y)、φ(x,y)のうち選択した値を、対照画像の最初の位相値φ(x,y)に代えて置き換える。
(ステップ6)反復又は終了の判断
2次元画像の解析範囲の終端まで来たかどうかを判定し、終端であれば位相接続を終了し、そうでなければ(1)に戻って次の対象画素についての処理を繰り返す。
[位相接続処理の実施例]
以上詳述した本発明に係る一実施形態による位相接続手法を用いることにより、以下に示すように何ら規則性の無い干渉縞を有する干渉画像を用いても、比較的良好な位相接続結果を得ることが可能となる。
ハリハラン法を用いて位相演算を行なうのに使用した5枚の画像を図7に示す。この5枚の画像によって位相演算された結果を、図8に3D表示で示す。
更に、本発明における位相接続手法を適用し位相接続された結果を図9に示す。
上の3D表示には擬似的な干渉縞として、等高線代わりに三角関数状に濃度の変化する縞が入れてある。更にこの結果を違う角度から表示したものを図10に示す。
又、図11(A)には、解析に使用した前記図7に示した5枚の干渉画像のうちの代表画像を示し、同図(B)には左側(A)の干渉縞画像と比較できるように、本実施形態による位相接続処理を行なった後の生の形状データに対し、等高線のように、擬似的に、干渉縞の代わりとして、測定光の2分の1波長毎の高さに、三角関数状に濃度の変化する濃淡縞を入れた処理を施し、正面から見た図を示す。
図11(A)の右斜め上方の干渉縞が密になっている部分では、撮像素子の画素サイズに起因した分解能との兼ね合いや、外乱光の反射の影響で、正しい位相の接続が行なえなくなっている部分が存在するが、このような不規則な干渉縞の画像においても、同図(B)に示されるように本実施形態によれば概ね良好で、実際の干渉縞の示している位相状態をよく反映した結果が得られていることがわかる。
なお、前記実施形態では位相接続を行なう領域が一画素である場合を説明したが、これに限定されない。
本発明が適用可能な領域としては、例えば複数画素(たとえば4画素)を一つの領域とする場合を挙げることができ、この場合は複数画素の位相値の平均値を用いて、複数画素からなる領域を接続することができる。
これは、干渉縞の間隔が比較的大きい場合に有効であり、接続処理時間の短縮をはかることができる上に、ノイズ除去の効果も期待できる。
位相シフトされた干渉縞画像の写真の例を示す説明図 干渉縞画像の位相情報を3次元的に示した説明図 位相データを接続処理した被測定面形状の例を示す説明図 位相データを接続処理した一般的な被測定面形状の例を示す説明図 本発明の一実施形態による位相接続の手順を示すフローチャート 位相接続する対象画素の移動経路と、関連画素及びその位置を示す説明図 位相演算に使用した5枚の画像を示す説明図 従来法により位相演算された結果を3D表示した説明図 本発明による位相接続方法を適用した結果を示す対応する説明図 図9を違う角度から表示した説明図 解析元の干渉縞の代表画像と本発明により解析した結果を比較して示す説明図

Claims (5)

  1. 干渉縞の2次元画像を取得する干渉計を用いて、位相シフトして取得された複数枚の干渉縞画像を使った干渉縞解析における位相接続方法において、
    新たに位相接続処理を行なう対象領域に対する位相接続判定を、該対象領域の位相値と、それに±πした位相値と、既に画像内で位相接続されている複数の関連領域の位相情報の差に関する位相接続判定値に基づいて行ない、
    この位相接続判定結果に基づいて位相接続処理を行なうことを特徴とする干渉縞解析における位相接続方法。
  2. 前記位相接続判定に使用する、既に位相接続されている関連領域の数が、接続経路上の位置に応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞解析における位相接続方法。
  3. 前記位相接続処理における接続経路が、任意点を起点として、螺旋状に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の干渉縞解析における位相接続方法。
  4. 干渉縞の2次元画像を取得する干渉計を用いて、位相シフトして取得された複数枚の干渉縞画像を使った干渉縞解析における位相接続方法において、
    新たに位相接続処理を行なう対象領域に対する位相接続判定を、既に画像内で位相接続されている関連領域の位相情報のみを用いて行ない、
    この判定結果に基づいて位相接続処理を行なうに際して、
    新たに位相接続処理をする対象領域の初めの位相値を基に、これに対して予め複数の候補値を算出しておき、この位相接続処理時の位相接続判定に使用する、既に位相接続されている関連領域の複数の位相情報を用いて、前記複数の候補値の中から最適な位相値を選択して、前記初めの位相値と置き換えて位相接続処理することを特徴とする干渉縞解析における位相接続方法。
  5. 前記複数の候補値を、対象領域の初めの位相値にπを1以上加減算して、直前に位相接続した領域の位相値との差がπ未満になる値を基準に設定することを特徴とする請求項4に記載の干渉縞解析における位相接続方法。
JP2006262843A 2006-09-27 2006-09-27 干渉縞解析における位相接続方法 Active JP5087253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006262843A JP5087253B2 (ja) 2006-09-27 2006-09-27 干渉縞解析における位相接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006262843A JP5087253B2 (ja) 2006-09-27 2006-09-27 干渉縞解析における位相接続方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008082869A JP2008082869A (ja) 2008-04-10
JP5087253B2 true JP5087253B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=39353890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006262843A Active JP5087253B2 (ja) 2006-09-27 2006-09-27 干渉縞解析における位相接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5087253B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5264257B2 (ja) * 2008-04-09 2013-08-14 キヤノン株式会社 波面計測方法及びそれを用いた波面計測装置
JP2014217397A (ja) * 2011-08-22 2014-11-20 富士フイルム株式会社 放射線撮影装置及びアンラップ処理方法
JP2014217398A (ja) * 2011-08-22 2014-11-20 富士フイルム株式会社 放射線撮影装置及び放射線撮影方法
WO2013051647A1 (ja) * 2011-10-06 2013-04-11 富士フイルム株式会社 放射線撮影装置及び画像処理方法
JP6395582B2 (ja) * 2014-12-08 2018-09-26 浜松ホトニクス株式会社 位相特異点評価方法および位相特異点評価装置
JP6486259B2 (ja) * 2015-11-16 2019-03-20 国立大学法人宇都宮大学 血中尿酸値低下作用を有する物質のスクリーニング法
US11035665B2 (en) 2019-07-30 2021-06-15 Kla Corporation System and method for enhancing data processing throughput using less effective pixel while maintaining wafer warp coverage

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3148020B2 (ja) * 1992-10-09 2001-03-19 オリンパス光学工業株式会社 フリンジスキャニング干渉測定方式による波面の位相つなぎ方法
JP2000161908A (ja) * 1998-11-27 2000-06-16 Nikon Corp 縞走査干渉測定方式による波面の位相つなぎ方法
JP4251763B2 (ja) * 2000-08-11 2009-04-08 株式会社日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置
JP4758572B2 (ja) * 2001-07-27 2011-08-31 富士フイルム株式会社 縞画像解析用の位相アンラッピング方法
JP2003232605A (ja) * 2002-02-06 2003-08-22 Kobe Steel Ltd 位相データのアンラップ方法及びその装置
JP2004347531A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Mitsutoyo Corp 光波干渉寸法測定方法及びその装置
JP2006079275A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Olympus Corp 位相接続方法及びその装置並びに位相接続プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008082869A (ja) 2008-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5087253B2 (ja) 干渉縞解析における位相接続方法
CN102305602B (zh) 用于测量反射表面形状的系统及其校准方法
JP5055191B2 (ja) 3次元形状計測方法および装置
US9881400B2 (en) Method for measuring a high accuracy height map of a test surface
EP2594896B1 (en) Method and apparatus for measuring shape of surface to be inspected, and method for manufacturing optical element
JP5016520B2 (ja) 3次元形状計測方法および装置
Wang et al. 3D measurement of crater wear by phase shifting method
DE102010016997A1 (de) Inspektionssystem und Verfahren mit Mehrfachbildphasenverschiebungsanalyse
JP5663758B2 (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
JP6937482B2 (ja) 表面形状測定装置及びそのスティッチング測定方法
JPH09507293A (ja) 形状測定システム
JP3871309B2 (ja) 位相シフト縞解析方法およびこれを用いた装置
JP5746046B2 (ja) 特に歯科医療を目的とした物体表面の三次元測定方法
CN113280755B (zh) 基于曲面屏相位偏折的大曲率镜面三维形貌测量方法
US20230083039A1 (en) Method and system for optically measuring an object having a specular and/or partially specular surface and corresponding measuring arrangement
KR100954998B1 (ko) 표면 맵 측정장치
JP3837565B2 (ja) 評価値を用いる縞画像計測データ合成方法
JP2016136563A (ja) オーバーレイ計測装置およびオーバーレイ計測方法
JP2003042728A (ja) 縞画像解析用の位相アンラッピング方法
JP4062581B2 (ja) 縞解析用領域抽出方法
An et al. Pixel quality evaluation and correction procedures in ESPI
JP3880882B2 (ja) 表面形状測定方法及びその装置
EP1243894A1 (en) A range-image-based method and system for automatic sensor planning
Huang et al. Study on three-dimensional shape measurement of partially diffuse and specular reflective surfaces with fringe projection technique and fringe reflection technique
JP7408337B2 (ja) 画像処理方法、および画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110728

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120404

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5087253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250