JP2004347531A - 光波干渉寸法測定方法及びその装置 - Google Patents

光波干渉寸法測定方法及びその装置 Download PDF

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Yuichiro Yokoyama
雄一郎 横山
Yutaka Kuriyama
豊 栗山
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Abstract

【課題】本発明の目的は、干渉縞の傾きにロバストな光波干渉寸法測定方法を提供することにある。
【解決手段】光波干渉測定(S10)により得られたワーク測定面とその周囲の干渉縞画像83の測定面領域と周囲領域の位相データを求める位相算出工程(S18)と、該位相算出工程(S18)により得られた位相データのうち少なくとも該周囲領域の位相データを位相接続する位相接続工程(S20)と、該測定面領域上の中央位相検出点の位相情報φ、及び該位相接続工程(S20)により得られた位相データに基づいて該周囲領域上の各基準位相検出点の位相情報φ,φを得る位相情報抽出工程(S22)と、該中央位相検出点の位相情報φ及び二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて該干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める位相差取得工程(S24)と、を備えたことを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光波干渉寸法測定方法及びその装置、特に干渉縞の傾きにロバストな位相差演算手法及びその機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ブロックゲージ等のワークの中央寸法を求めるため、光波干渉測定によりブロックゲージの測定面中央とその周囲に発生する干渉縞を得ている。従来は、寸法測定前に干渉縞の傾き調整作業が必要であった。
すなわち、ブロックゲージの中央寸法は、例えばブロックゲージの相対向する測定面のうち、一方の測定面をオプティカルフラット等のべースプレートにリンギングし、他方の測定面中央を光波干渉計により測定している(特許文献1参照)。
【0003】
この光波干渉測定により、ブロックゲージ測定面中央と該ブロックゲージにリンギングしたベースプレート等の基準面に発生する干渉縞より、ブロックゲージ測定面中央と基準面との位相差を測定している。
このブロックゲージ測定面と基準面との位相差は、干渉縞のブロックゲージ測定面中央位相検出点とその両脇位相検出点より検出される位相に基づいて求められる。
【0004】
例えば、このブロックゲージ測定面中央と基準面との位相差は、図11に示されるような干渉視野10において、干渉縞画像の測定面領域の中央位相検出点14の位相と、中央位相検出点14と同位置(中央)での位相検出を行うために用いられる、中央位相検出点14の両脇に位置する基準面上の左脇位相検出点18、右脇位相検出点20の位相に基づいて求められる。
【0005】
ブロックゲージの絶対寸法Lは、前述のようにして求められたブロックゲージ測定面中央と基準面との位相差φによる1波長以下の端数部φ/2π、該波長の整数部N(予備値)、及び光波干渉計に使用した光源の波長をλとすると、下記数3より求められる。
【数3】
L=λ/2(N+φ/2π)
【0006】
ところで、従来方法による位相差φの測定では、ワーク測定面の両脇の位相に関しては、左脇位相検出点と右脇位相検出点においてそれぞれ独立に算出を行っている。そのため、算出した基準面の位相は、±πを超える情報が得られない。そこで、従来は、寸法測定前に、三点を用いて干渉縞の傾き調整作業が必要であり、ベースプレート及びブロックゲージに傾きを与えて、干渉縞の傾き調整をしていた。
すなわち、干渉縞の傾きの調整作業には中央位相検出点、両脇位相検出点の三点を用いる必要があった。
【0007】
例えば図12(A)に示すように各位相検出点14,18,20を結ぶ線に対して干渉縞22が大きく傾いていると、つまり左脇位相検出点18と右脇位相検出点20間の光路長が半波長以上ずれていると、寸法測定が不可能となる。
このために従来は、寸法測定前に、例えば図12(B)に示すように各位相検出点14,18,20を結ぶ線に対して干渉縞22ができるだけ平行になるように、つまり左脇位相検出点18と右脇位相検出点20間の光路長が半波長以内となるように、干渉縞22の傾き調整作業を行っていた。このために従来は、例えばベースプレート及びブロックゲージに傾きを与えており、さらにブロックゲージ測定面の中央を中心に、ベースプレート及びブロックゲージを回転させることもあった。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−341809号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光波干渉寸法測定は非接触測定が行える点で非常に優れているものの、干渉縞の傾きに対するロバスト性は、改善の余地が残されていた。
すなわち、前述のような干渉縞の傾き調整作業は非常に難しいため、干渉縞の傾き調整ミスが生じ易くなるので、測定ミスも生じ易くなる。
【0010】
また前記干渉縞の傾き調整作業は時間と手間もかかるので、測定効率を下げる。また測定の完全自動化の妨げにもなっており、特に多数個のブロックゲージを測定する際に、この問題はより深刻となる。
したがって、この種の分野では、干渉縞の傾き調整作業を省略すること、さらに干渉縞の傾きにかかわらず常に安定した寸法測定結果を得ることが望まれていた。
【0011】
しかしながら、従来はこれらの要望に応えることのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は干渉縞の傾きにロバストな光波干渉寸法測定方法及びその装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが前記課題について鋭意検討を重ねた結果、干渉縞画像の周囲領域の位相情報を位相接続し連続化位相情報とすること、及び該周囲領域の位相を求めるのに、二の基準位相検出点間の連続化位相情報の平均化を行うことを組み合わせることにより、光波干渉寸法測定の際に、干渉縞の傾きに対しロバスト性が向上されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
前記目的を達成するために本発明にかかる光波干渉寸法測定方法は、位相差演算工程を備え、予め得ておいた予備値及び該位相差演算工程により得られた位相差に基づいて、ワークの相対向する測定面間の寸法を求める光波干渉寸法測定方法において、
前記位相差演算工程は、位相算出工程と、位相接続工程と、位相情報抽出工程と、位相差取得工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】
ここで、前記位相差演算工程は、前記光波干渉測定により得られた干渉縞画像のワーク測定面に対応する測定面領域とその周囲に対応する周囲領域との位相差を求める。
前記位相算出工程は、前記光波干渉測定により得られた干渉縞画像の測定面領域の位相データと周囲領域の位相データを求める。
前記位相接続工程は、前記位相算出工程により得られた位相データのうち、少なくとも前記周囲領域の位相データを位相接続する。
【0015】
前記位相情報抽出工程は、前記干渉縞画像の測定面領域上に位置する中央位相検出点の位相情報、及び前記位相接続工程により得られた位相データに基づいて該中央位相検出点を間に挟み両脇の周囲領域上に位置する各基準位相検出点の位相情報を得る。
前記位相差取得工程は、前記位相情報抽出工程により得られた中央位相検出点の位相情報、及び前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める。
【0016】
ここにいう予備値とは、前記ワーク測定面間の寸法を求める際に用いられる、前記数3中の整数部Nをいう。
本発明の光波干渉測定としては、ワーク測定面の一方をベースプレートにリンギングし、光波干渉計の光路上に配置して測定する場合と、ワークをベースプレートにリンギングすることなくそのまま光波干渉計の光路上に配置して測定する場合を含めていう。
このため、ここにいう周囲領域とは、ベースプレートを用いない場合はワーク脇の空間対応部分をいい、ベースプレートにワーク測定面をリンギングした場合はベースプレート対応部分をいう。
【0017】
なお、本発明の光波干渉寸法測定方法において、前記位相差取得工程は、下記数4に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差φを求めることが好適である。
【数4】
φ=(φ+φ)/2―φ
ただし、前記φ,φは、前記位相情報抽出工程により得られた各基準位相検出点の位相情報
前記φは、前記位相情報抽出工程により得られた中央位相検出点の位相情報
前記(φ+φ)/2は、前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報
【0018】
また本発明の光波干渉寸法測定方法においては、前記位相差演算工程が、領域識別工程を備えることが好適である。
ここで、前記領域識別工程は、前記位相接続工程よりも前段に設けられ、前記干渉縞画像の中央位相検出点を含む測定面領域と、該中央位相検出点を間に挟み両脇に位置する各基準位相検出点を含む周囲領域との識別を行う。
【0019】
また本発明の光波干渉寸法測定方法においては、周囲領域設定工程を備える。前記位相接続工程は、前記周囲領域設定工程により設定された周囲領域の任意の位相データを基準に、該周囲領域の位相データの位相接続を行うことが好適である。
ここで、前記周囲領域設定工程は、前記各基準位相検出点が繋がるような前記周囲領域を設定する。
【0020】
また本発明の光波干渉寸法測定方法においては、位相検出点設定工程を備える。前記位相差取得工程は、前記位相検出点設定工程により設定された1セット又は複数セットの位相検出点に基づいて、対応セットの位相差を求める。そして、前記位相差取得工程により求められた対応セットの位相差の平均値を、前記ワークの測定面間の寸法を求める際に用いることが好適である。
ここで、前記位相検出点設定工程は、前記干渉縞画像の中央位相検出点及びその両脇の基準位相検出点を結ぶ線が、前記ワーク測定面の辺対応部分と平行に1本又は複数本設定されるように、前記中央位相検出点及びその両脇の基準位相検出点のセットを設定する。
【0021】
本発明の位相差取得工程により求められた対応セットの位相差の平均値をワークの測定面間の寸法を求める際に用いる方法としては、例えば干渉縞をCCDで観測すれば、位相検出点のセットを複数本設定する場合では、各セットの位相差を平均化する方法が一例として挙げられ、位相検出点のセットを1本設定する場合では、位相の検出を複数の画素で行う方法、すなわち、ある面積内の各画素の位相を求め、これらの平均を取る方法が一例として挙げられる。
【0022】
また本発明の光波干渉寸法測定方法においては、前記ブロックゲージの相対向する測定面間に貫通穴が設けられた該ブロックゲージの測定面間の寸法を測定する際に、
前記位相差取得工程は、前記略穴対応部分における位相情報と、該略穴対応部分の両脇における位相情報の平均値との差に基づいて、前記ブロックゲージ測定面間の寸法を求める際に用いる位相差を求めることが好適である。
【0023】
ここにいう略穴対応部分における位相情報と、該略穴対応部分の両脇における位相情報の平均値との差とは、例えば以下に示すような場合を含めていう。
すなわち、前記位相差としては、実際には穴部分でないが、ワーク測定面上に位置する中央位相検出点の位相情報と、該中央位相検出点の両脇の周囲領域上に位置する二の基準位相検出点間の平均化位相情報との差の場合が含まれる。この場合、中央位相検出点の位置としては、例えば穴のすぐ下側等の、貫通穴の周縁部のすぐ近くに位置し測定が行えるワーク測定面上の箇所が一例として挙げられる。
【0024】
また前記位相差としては、実際に穴の略中央に位置する位相検出点の位相情報と、該穴部分の両脇に位置する位相検出点間の平均化位相情報との差を用いる場合も含まれる。この場合、穴の略中央に位置する位相検出点は周囲領域上に位置し、穴部分の両脇に位置する位相検出点は測定面領域上に位置するが、本発明の要旨の範囲内に含まれる。
さらに前記位相差としては、前記略穴対応部分における複数箇所の位相情報の平均化情報と、該略穴対応部分の両脇における複数箇所の位相情報の平均化情報との差の場合も含まれる。
【0025】
また前記目的を達成するために本発明にかかる光波干渉寸法測定装置は、干渉縞検出手段と、位相差演算手段と、を備え、予め得ておいた予備値及び該位相差演算工程により得られた位相差に基づいて、ワークの相対向する測定面間の寸法を求める光波干渉寸法測定装置において、
前記位相差演算手段は、位相算出部と、位相接続部と、位相情報抽出部と、位相差取得部と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
ここで、前記干渉縞検出手段は、前記ワーク測定面とその周囲の光波干渉測定により得られる干渉縞を撮像する。
また前記位相差演算手段は、前記干渉縞検出手段により得られた干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める。
前記位相算出部は、前記干渉縞検出手段により得られた干渉縞画像の測定面領域の位相データと周囲領域の位相データを求める。
【0027】
前記位相接続部は、前記位相算出部により得られた位相データのうち、少なくとも前記周囲領域の位相データを位相接続する。
前記位相情報抽出部は、前記測定面領域上に位置する中央位相検出点の位相情報、及び前記位相接続部により得られた位相データに基づいて該中央位相検出点を間に挟み両脇の周囲領域上に位置する各基準位相検出点の位相情報を得る。
前記位相差取得部は、前記位相情報抽出部により得られた中央位相検出点の位相情報、及び前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める。
【0028】
なお、本発明の光波干渉寸法測定装置において、前記位相差取得部は、下記数5に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求めることが好適である。
【数5】
φ=(φ+φ)/2―φ
ただし、前記φ,φは、前記位相情報抽出部により得られた各基準位相検出点の位相情報
前記φは、前記位相情報抽出部により得られた中央位相検出点の位相情報
前記(φ+φ)/2は、前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報
【0029】
本発明の干渉縞検出手段としては、例えば一次元配列の検出画素をもつラインセンサを用いることもできるが、二次元配列の検出画素をもつCCDカメラ等のエリアセンサを用いることが、高精度な位相接続が行える二次元位相接続が行えるので、より好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる光波干渉寸法測定装置の概略構成が示されている。
同図に示す光波干渉寸法測定装置30は、光波干渉計32と、干渉縞検出手段34と、画像処理手段36を備える。
【0031】
光波干渉計32は、例えばマイケルソン型を採用し、ブロックゲージ(ワーク)38の相対向する測定面38a,38bのうち、一方の測定面38bをベースプレート40にリンギングしたものが配置されている。
干渉縞検出手段34は、例えば二次元配列の検出画素をもつCCDカメラ等のエリアセンサ(以下、CCDカメラ34という)を含み、その前段には結像レンズ42が設けられている。
【0032】
この光波干渉計32により得られたブロックゲージ測定面38aと、その周囲のベースプレート40の面の干渉縞は、結像レンズ42を介してCCDカメラ34により撮像され、その干渉縞画像データは、後段の画像処理手段36に入力される。
画像処理手段36は、例えばコンピュータ等よりなり、位相差演算手段44と、寸法演算手段46を備える。そして、CCDカメラ34よりの干渉縞画像データに基づいて、ブロックゲージ38の測定面38a,38b間の寸法Lを求める。
【0033】
位相差演算手段44は、領域識別部48と、位相算出部50と、位相接続部52と、位相情報抽出部54と、位相差取得部56を備える。そして、CCDカメラ34により得られた干渉縞画像のブロックゲージ測定面38aに対応する測定面領域と、その周囲のベースプレート40の面に対応する周囲領域との位相差を求める。
領域識別部48は、干渉縞画像のブロックゲージ測定面38a上に位置する中央位相検出点を含む測定面領域と、該中央位相検出点を間に挟み両脇に位置するベースプレート40の面上の左脇位相検出点、及び右脇位相検出点(基準位相検出点)を含む周囲領域との識別を行う。
【0034】
位相算出部50は、CCDカメラ34により得られた干渉縞画像より、ブロックゲージ測定面38aに対応する測定面領域の位相データ、及びベースプレート40の面(測定面周囲)に対応する周囲領域の位相データを求める。
位相接続部52は、位相算出部50により得られた位相データのうち、少なくとも周囲領域の位相データを位相接続する。
【0035】
位相情報抽出部54は、位相接続部52により得られた位相データに基づいて、測定面領域上に位置する中央位相検出点の位相情報、及び該中央位相検出点を間に挟み両脇の周囲領域上に位置する左脇位相検出点,右脇位相検出点の位相情報を得る。
位相差取得部56は、位相情報抽出部54により得られた中央位相検出点の位相情報φ、並びに二の基準位相検出点間の平均化位相情報、つまり左脇位相検出点及び右脇位相検出点間の平均化位相情報((φ+φ)/2)に基づいて、干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差φを求める。
【0036】
寸法演算手段46は、予め得ておいたブロックゲージ38の測定面38a,38b間の寸法の予備値、及び位相差演算手段44により得られた測定面領域と周囲領域との位相差φに基づいて、ブロックゲージ38の測定面38a,38b間の寸法Lを求める。
【0037】
なお、本実施形態において、画像処理手段36は、メモリ57を備える。メモリ57は、画像メモリ58と、予備値メモリ60を備える。画像メモリ58は、CCDカメラ34よりの干渉縞画像データを記憶している。予備値メモリ60は、例えばブロックゲージ38を予備測定して得られた寸法の予備値データを記憶している。
【0038】
また本実施形態においては、マウス、キーボード等の入力部62と、ディスプレイ等の出力部64を備える。
また本実施形態においては、光波干渉計32により位相シフト法を用いて干渉縞解析を行っている。このために本実施形態においては、光波干渉計32が、レーザ光源66と、ビームエキスパンダ68と、ハーフミラー70と、参照鏡72と、オプティカルウェッジ74を備える。
【0039】
本実施形態にかかる光波干渉寸法測定装置30は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態にかかる光波干渉寸法測定装置30によれば、干渉縞の傾きにロバストな光波干渉寸法測定(特に位相差演算)を行うため、少なくとも干渉縞画像の周囲領域の位相情報を位相接続し、連続化位相情報とすること、及び該周囲領域の位相を求めるのに、二の基準位相検出点間の連続化位相情報の平均化を行うことを組み合わせている。
【0040】
すなわち、従来は、例えばブロックゲージにおいては、寸法測定前に、干渉縞の傾き調整を行う必要があったため、干渉縞の傾きに対するロバスト性は改善の余地が残されていた。例えば寸法測定前の干渉縞の傾き調整作業を省略することが望まれていた。また干渉縞の傾きにかかわらず、常に安定した寸法測定結果を得ることも望まれていた。
【0041】
そこで、本発明においては、干渉縞の傾きに対するロバスト性を向上させるため、CCDカメラ34により撮像された干渉縞画像に基づいて、少なくとも周囲領域の位相接続を行うことにより、ブロックゲージ測定面の周囲領域において連続した位相データを得ている。そして、必要箇所の位相である、中央位相検出点の位相情報φ、及び位相接続後の位相データに基づいて両脇位相検出点間の平均化位相情報を抽出し、干渉縞画像の測定面領域とその周囲領域(基準面)との位相差φを求めている。
【0042】
このために本実施形態においては、図2に示されるような干渉縞画像取得工程(S10)と、位相差演算工程(S12)と、寸法演算工程(S14)を順に行う。
干渉縞画像取得
後段の位相差演算工程(S12)で前述のような画像処理を行うため、次のような干渉縞画像取得工程(S10)を行う。
【0043】
干渉縞画像取得工程(S10)では、CCDカメラ34により、ブロックゲージ測定面38a中央とその周囲のベースプレート40の面の干渉縞を撮像し、その干渉縞画像データを画像処理手段36に得ている。
すなわち、レーザ光源66からの光76はビームエキスパンダ68でビーム径を拡大された後、ビームスプリッタ70により参照光78と測定光80に分離される。測定光80はブロックゲージ38へ、参照光78は参照鏡72へと向かい、それぞれ反射した後、再びビームスプリッタ70へ戻り、2つの光78,80が干渉し、干渉縞82を発生する。
【0044】
ここで、本実施形態においては、位相シフト法を用いて干渉縞解析を行うため、参照鏡72の手前に設置したオプティカルウェッジ74を図中矢印i方向に微動させることにより、もしくは参照鏡72を図中矢印j方向に微動させることにより、干渉縞82の位相をシフトさせる。このときの各位相情報を画像としてCCDカメラ34で取得する。
また本実施形態においては、干渉縞画像を得る際に、後述する位相差演算工程(S12)を行うので、寸法測定前に、従来の干渉縞の傾き調整作業を省略することができる。
【0045】
位相差演算
干渉縞画像取得工程(S10)の後に、次のような位相差演算工程(S12)を行う。この位相差演算工程(S12)は、ブロックゲージ測定面及びその周囲の光波干渉測定により得られた干渉縞画像のブロックゲージ測定面に対応する測定面領域と、その周囲のベースプレート面に対応する周囲領域との位相差を求める。
【0046】
このために本実施形態においては、位相差演算工程(S12)は、領域識別工程(S16)と、位相算出工程(S18)と、位相接続工程(S20)と、位相情報抽出工程(S22)と、位相差取得工程(S24)を備える。
そして、領域識別工程(S16)では、干渉縞画像取得工程(S10)で得られた干渉縞画像83の中央位相検出点を含む測定面領域12と、該中央位相検出点を間に挟み両脇の左脇位相検出点、及び右脇位相検出点を含む周囲領域16との区別を行う(同図(A)参照)。
【0047】
領域識別工程(S16)の後に、ブロックゲージ測定面領域12と周囲領域16の位相算出工程(S18)を行う。
すなわち、位相算出工程(S18)では、干渉縞画像のブロックゲージ測定面領域12および周囲領域16において最小二乗法等で位相の算出を行う(同図(B)参照)。
【0048】
ここで、算出される位相は、±πの範囲に折り畳まれた値なので、位相算出工程(S18)後に、各対応領域12,16において位相接続を行う位相接続工程(S20)を行う。
すなわち、位相接続工程(S20)では、周囲領域16の位相データの位相接続を行う。これにより位相領域16においては、前述のような±πの範囲を超える連続した位相データを作成する。(同図(C)参照)。
【0049】
また位相接続工程(S20)では、測定面領域12の位相データの位相接続を行う。これにより、測定面領域12においては、前述のような±πの範囲を超える連続した位相データを作成する。
位相接続工程(S20)後に、位相情報抽出工程(S22)を行う。
すなわち、位相情報抽出工程(S22)では、位相接続工程(S20)により位相接続された位相データに基づいて、それぞれ必要な位置の位相を抽出する。干渉縞画像83の中央位相検出点14,左脇位相検出点18,及び右脇位相検出点20より、それぞれ位相φ,φ,φを抽出する(同図(D)参照)。
【0050】
位相情報抽出工程(S22)後に、位相差取得工程(S24)を行う。
すなわち、位相差取得工程(S24)では、下記数6に基づいて、中央位相検出点14の位相情報φ、及び左脇位相検出点18と右脇位相検出点20間の平均化位相情報((φ+φ)/2)より、干渉縞画像の測定面領域12と周囲領域16との位相差φを求める。
【数6】
φ=(φ+φ)/2―φ
【0051】
この位相差取得工程(S24)では、位相差φの演算に用いる周囲領域の位相は、該周囲領域の任意の位相を基準に位相接続された情報、つまり位相が±π以上に連続した情報から得ている。
したがって、位相差取得工程(S24)においては、±πの範囲を超える位相を検出することができることになるので、干渉縞が傾いていても両脇の位相はその傾きに応じた位相値が得られる。これにより、本実施形態においては、干渉縞の傾きに依存しない中央寸法測定が行える。
【0052】
このため、寸法測定前に干渉縞の傾き調整作業が不要となるので、従来のような干渉縞の傾き調整の不具合による測定ミスを確実に防ぐことができる。また測定効率が向上するので、測定時間の短縮も図られる。
しかも、測定前の干渉縞の傾きに依存することなく、確実な位相差測定が行えるので、安定した寸法測定が行える。
【0053】
寸法演算
前記位相差演算工程(S12)の後に、寸法演算工程(S14)を行う。
寸法演算工程(S14)では、位相差演算工程(S12)により求められた位相差φによる1波長以下の端数部φ/2πと、ブロックゲージ38の予備測定で予め得ておいた予備値である波長の整数部N、及び光波干渉計32に使用した光源66の波長λから、絶対寸法Lを下記数7に基づいて求める。
【数7】
L=λ/2(N+φ/2π)
【0054】
この結果、本実施形態においては、図3(A)に示すように各位相検出点14,18,20を結ぶ線に対して干渉縞22が大きく傾いていても、その傾きに依存することなく、光波干渉寸法測定が確実に行える。つまり本実施形態においては、左脇位相検出点18と右脇位相検出点20間の位相差|φ−φ|が、±πの範囲を超えていても、該±πを超える範囲の位相を検出することができるので、干渉縞が傾いていても両脇の位相はその傾きに応じた位相値が得られる。
【0055】
また本実施形態においては、図3(B)に示すように基準面となるベースプレート40の面(周囲領域)の位相情報を得るのに、ベースプレート40上の二点間、つまり左脇位相検出点18と右脇位相検出点20間の位相平均化を行っている。
このため、ブロックゲージ測定面38a,38b及びベースプレート40の面が前記図1に示した光80の進行方向、つまり光波干渉計の光軸方向と直交せずに傾いていても、その傾きに依存することなく、光波干渉寸法測定が確実に行える。
【0056】
すなわち、本実施形態においては、同図(B)に示すようにブロックゲージ38、ベースプレート40が傾いていても、ベースプレート40上の両脇の位相はその傾きに応じた位相値が得られる。このために本実施形態においては、基準面となる周囲領域の位相情報を得るのに、ベースプレート40上の片脇位相検出点の位相を用いたものに比較し、同図(B)に示すようなブロックゲージ38、ベースプレート40の傾きにより生じる干渉縞の傾きに対してもロバストな寸法測定が行える。
したがって、本実施形態においては、干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が行える。
【0057】
位相接続
次に、本実施形態において特徴的な位相接続工程について説明する。
本実施形態においては、CCDカメラにより得られた、図4(A)に示されるような干渉縞の濃淡分布データ84を位相解析し、同図(B)に示されるような光学的位相分布データ86a〜86dを求めている(位相算出工程)。
【0058】
この位相分布データ86a〜86dを位相接続し、同図(C)に示されるような連続化後位相分布88を得ている(位相接続工程)。このような位相接続工程を、各対応領域(少なくとも周囲領域)において行う。
本実施形態の位相接続工程としては、以下に示すものを用いることが、折り畳まれた位相を正確に接続することができる点等に優れていることから、より好ましい。
【0059】
本実施形態において好適な位相接続工程では、まず各検出画素に隣接する他の検出画素の位相接続済みの位相値に基づいて、各検出画素の予測位相値を求めている。
そして、求められた予測位相値と、位相シフト法により算出された各検出画素の光学的位相値との差異に基づいて、位相シフト法により算出された各検出画素の位相値を接続している。
このような位相接続工程を行うために、画像処理手段が、下記マッピング工程、下記一次元位相接続工程、及び下記二次元接続工程を順に行うことが、特に好ましい。
【0060】
マッピング
マッピング工程では、位相シフト法により算出された干渉縞画像の各検出画素位置における位相値を、例えば図5に示すような干渉視野に対応する二次元座標上にマッピングする。これを位相マップ90とする。
この位相マップ90においては、測定面領域12が干渉縞における測定面領域に対応する検出画素群に相当し、周囲領域16が干渉縞における周囲領域に対応する検出画素群に相当する。
【0061】
またこの位相マップ90においては、例えば検出画素P(2,4)の位置が、前記左脇位相検出点18の位置に相当する。検出画素P(4,4)の位置が、前記中央位相検出点14の位置に相当する。検出画素P(6,4)の位置が、前記右脇位相検出点20の位置に相当する。
前記マッピング工程後に、位相マップ90上の各対応領域12,16において、検出画素の位相値の接続を行う。
【0062】
一次元位相接続
前記マッピング工程後に、各対応領域12,16において、一次元位相接続工程を行う。
すなわち、マッピング工程では、図5に示すような位相マップ90において、第1行の検出画素P(1,1)から検出画素P(m,1)にかけて、x方向に走査を行い、第1行の各検出画素の位相接続を行う。
【0063】
次に第1列の検出画素P(1,1)から検出画素P(1,n)にかけて、y方向に走査を行い、第1列の各検出画素の位相接続を行う。
ここで、本実施形態の一次元位相接続工程は、各対応領域12,16毎に独立して行われる。
【0064】
すなわち、前段の領域識別工程(S16)にて、周囲領域16と測定面領域12との識別が行われている。
このため、本実施形態の一次元位相接続工程では、周囲領域16の一次元位相接続の際に、走査中に測定面領域16の検出画素にぶつかると、その測定面領域12の検出画素は位相接続せずに飛ばして走査し、次の周囲領域16の検出画素と位相接続する。
【0065】
一方、本実施形態の一次元位相接続工程では、測定面領域12の一次元位相接続の際に、走査中に周囲領域16の検出画素にぶつかると、その周囲領域16の検出画素は位相接続せずに飛ばして走査し、次の測定面領域12の検出画素と位相接続する。
【0066】
二次元位相接続
前記一次元位相接続工程の後に、各対応領域12,16において二次元位相接続工程を行う。
すなわち、本実施形態の二次元位相接続工程では、検出画素P(2,2)から検出画素P(m,n)にかけて二次元位相接続を行う。
例えば二次元位相接続工程では、図6(A)に示すようなテンプレートカーネルコアを、位相シフト法により算出された未だ位相接続されていない検出画素P(x,y)と、既に位相接続済みの検出画素P(x,y−1)と、既に位相接続済みの検出画素P(x−1,y)とにより作成する。
【0067】
このテンプレートカーネルコアを参照し、検出画素P(x,y)の予測位相値φ14を次の予測位相値の演算方法1により求める。
すなわち、演算方法1では、検出画素P(x,y)の予測位相値φ14を、検出画素P(x,y−1)の位相接続済みの修正位相値φ10と検出画素P(x−1,y)の位相接続済みの修正位相値φ12とを用いて、下記数8により修正位相値φと修正位相値φ12の平均値として算出する。
【数8】
φ14=(φ10+φ12)/2
【0068】
該算出した予測位相値φ14と前記位相シフト法により算出された検出画素P(x,y)の位相値φ13との差の絶対値パラメータnを、下記数9により算出する。
【数9】
n=[(φ14−φ13)/π]
なお、[(φ14−φ13)/π]は実数(φ14−φ13)/πの整数部分である。
【0069】
次に、算出した差の絶対値パラメータnが1より大きいか否かを判別する。
1より大きいときは、検出画素P(x,y)の修正位相値φ15を、下記数10により算出する。
【数10】
φ15=φ13−2nπ
【0070】
一方、算出した差の絶対値パラメータnが1以下のときは、次に該算出した差の絶対値パラメータnが−1(所定の値)より小さいか否かを判別する。
−1より小さいときは、修正位相値φ15を下記数11により算出する。
【数11】
φ15=φ13+2nπ
【0071】
また算出した差の絶対値パラメータnが−1≦n≦1のときは、位相シフト法により算出された位相値φ13を修正位相値φ15とする。
次にこのような位相接続を第2行の検出画素P(3,2)から検出画素P(m,2)にかけて順次実行することにより、第2行の各検出画素の二次元位相接続を行う。
【0072】
次にこのような位相接続を第3行から第n行までの各検出画素に対して順次実行することにより、位相マップ90上の検出画素の位相接続を行う。
このような位相接続工程においては、y方向における隣接検出画素P(x,y−1)の位相接続による修正位相値φ10とx方向における隣接検出画素P(x−1,y)の位相接続による修正位相値φ12との平均値を、検出画素P(x,y)の予測位相値φ14とする。
【0073】
この予測位相値φ14と位相シフト法により算出された検出画素P(x,y)の位相値φ13との差の絶対値のパラメータに基づいて、位相値φ13を修正位相値φ15に接続する。
この結果、本実施形態の位相接続方法においては、検出画素の真の位相値と該検出画素に隣接する他の検出画素の位相値との差が±π以上の折り畳まれた位相であっても、正確に位相接続することできる。また接続エラーの発生を防止することもできる。
【0074】
ここで、本実施形態の二次元位相接続工程においても、前記一次元位相接続工程と同様、各対応領域12,16毎に独立して行われる。
すなわち、前段の領域識別工程(S16)にて、周囲領域16と測定面領域12との識別が行われている。
このため、本実施形態の二次元位相接続工程では、周囲領域16の二次元位相接続の際に、走査中に測定面領域12の検出画素にぶつかると、その測定面領域12の検出画素は位相接続せずに飛ばして走査し、次の周囲領域16の検出画素と位相接続する。
【0075】
一方、二次元位相接続工程では、測定面領域12の二次元位相接続の際に、走査中に周囲領域16の検出画素にぶつかると、その周囲領域16の検出画素は位相接続せずに飛ばして走査し、次の測定面領域12の検出画素と位相接続する。このように本実施形態の一次元位相接続工程、及び二次元位相接続では、周囲領域16の位相データは、同じ周囲領域16の位相データと確実に位相接続することにより、より正確な周囲領域16の位相データを得ている。同様に測定面領域12の位相データは、同じ測定面領域12の位相データと確実に位相接続することにより、より正確な測定面領域12の位相データも得ている。
【0076】
予測位相値の演算方法
<演算方法2>
検出画素P(x,y)の予測位相値φ14の演算方法としては、前記演算方法1に代えて、次のような演算方法2,3を用いることも好ましい。
すなわち、本実施形態の演算方法2としては、まず図6(B)に示すようなテンプレートカーネルコアを、位相接続されていない検出画素P(x,y)と、位相接続済みの検出画素P(x−3,y)、検出画素P(x−2,y)、及び検出画素P(x−1,y)を含むx方向における検出画素列と、同様に位相接続済みの検出画素P(x−3,y−3)、検出画素P(x−2,y−2)及び検出画素P(x−1,y−1)を含むx−y方向における検出画素列と、同様に接続済みである検出画素P(x,y−3)、検出画素P(x,y−2)及び検出画素P(x,y−1)を含むy方向における検出画素列とにより作成する。
【0077】
このように演算方法2では、テンプレートカーネルコアを参照し、検出画素P(x,y)の予測位相値φ14を、テンプレートカーネルコアにおける、全ての位相接続済みの検出画素の位相値を平均することにより求めるので、修正位相値φ15の精度を向上することができる。
【0078】
<演算方法3>
演算方法3としては、図6(C)において、まず検出画素P(x−3,y)、検出画素P(x−2,y)及び検出画素P(x−1,y)を含むx方向における検出画素列の各検出画素の位相接続済みの各位相値及び各座標に基づいて、第一の二次近似曲線を導出する。該第一の近似曲線及び検出画素P(x,y)の座標に基づいて、検出画素P(x,y)の予測近似位相値φ41を求める。
【0079】
次に検出画素P(x−3,y−3)、検出画素P(x−2,y−2)及び検出画素P(x−1,y−1)を含むx−y方向における検出画素列の各検出画素の位相接続済みの各位相値及び各座標に基づいて、第二の近似曲線を求める。
この第二の近似曲線及び検出画素P(x,y)の座標に基づいて、検出画素P(x,y)の予測近似位相値φ42を求める。
【0080】
さらに検出画素P(x,y−3)、検出画素P(x,y−2)及び検出画素P(x,y−1)を含むy方向における検出画素列の各検出画素の位相接続済みの各位相値及び各座標に基づいて、第三の近似曲線を求める。
この第3の近似曲線及び検出画素P(x,y)の座標に基づいて、検出画素P(x,y)の予測近似位相値φ43を求める。
【0081】
次に、前述のようにして求められた予測近似位相値φ41,φ42,φ43を、例えば平均法又は最小自乗法等により同定することにより、予測位相値φ14を求める。
したがって、演算方法3は、隣接する検出画素P(x,y−1),P(x−1,y−1),(x−1,y)の修正位相値との位相差が±πの範囲を超えても、検出画素P(x,y)の修正位相値φ15を、より正確に求めることができる。
【0082】
干渉縞検出手段
本実施形態においては、干渉縞検出手段としてCCDカメラを用いることが特に好ましい。
この結果、本実施形態においては、例えば中央位相検出点及び基準位相検出点のセットを、1ライン設定する場合であっても、位相の検出を複数の画素で行うことができる。すなわち、ある面積内の各画素の位相を求め、これらの平均を取ることもできる。
【0083】
本実施形態においては、例えば周囲領域のある面積内の各画素の位相を求め、これらの平均化位相情報を基準位相検出点の位相情報とすることができる。また測定面領域のある面積内の各画素の位相を求め、これらの平均化位相情報を中央位相検出点の位相情報とすることができる。そして、このような基準位相検出点の平均化位相情報と、中央位相検出点の平均化位相情報との差に基づいて、測定面領域と周囲領域との位相差情報を求めることができる。
ここで、本実施形態においては、位相接続を少なくとも周囲領域について行うことが必要であるが、例えば干渉縞検出手段としてCCDカメラを用い、前述のように測定面領域のある面積内の各画素の位相を求めて平均を取る際は、測定面領域についても位相接続することが非常に好ましい。
【0084】
また前述のような干渉縞画像処理による位相接続、特に折り畳まれた位相を正確に接続することができる点等に優れた二次元位相接続を行うためにも、本実施形態においては、干渉縞検出手段として、一次元配列の検出画素をもつラインセンサよりも、二次元配列の検出画素をもつCCDカメラ等のエリアセンサを用いることが特に好ましい。
なお、本発明は前記各構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形が可能である。
【0085】
周囲領域の選定
本実施形態においては、ブロックゲージ周囲の領域において連続した位相データを得るため、周囲領域の選定は非常に重要である。
そこで、本実施形態においては、ブロックゲージ測定面の周囲領域は、ブロックゲージ測定面の左脇の領域及び右脇の領域が一箇所以上繋がった形状をもつこと、このような周囲領域の任意の位相を基準に位相接続することが好ましい。
【0086】
ここで、例えばブロックゲージ周囲の領域は必ずしもブロックゲージ測定面以外の全てを用いなくてもよい。位相差演算に不要と思われる領域の位相差演算までも行っていたのでは、効率が悪い。
そこで、本実施形態においては、周囲領域をブロックゲージ両脇の位相が得られる最低限の領域に限定することも好ましい。
【0087】
例えば周囲領域を図7に示すように、ブロックゲージ測定面12を略コの字型に囲む周囲領域16に切り分け、それ以外の領域を、位相差演算に不要な領域92とすることも好ましい。
このようなブロックゲージ周囲領域16においても、前記構成と同様、連続した位相データを得ることができる。さらに周囲領域を、ブロックゲージ両脇の位相が得られる最低限の領域に限定することにより、位相差演算の効率化が図られる。
【0088】
位相検出点設定,位相差取得
本実施形態においては、干渉縞の傾き調整作業を不要としても、干渉縞の傾きに依存せず常に安定した寸法測定結果を得ることも重要である。
このために位相検出点設定工程、位相差取得工程において、次のような工夫をすることも好ましい。
【0089】
位相差取得工程では、ブロックゲージ測定面の短辺方向に沿って任意の間隔で複数箇所について位相差を測定した値の平均値を用いることが好ましい(方法1)。もしくは位相差取得工程では、ブロックゲージ測定面の短辺方向に沿って任意の間隔で複数箇所について位相差を測定した値の平均値を用いることも好ましい(方法2)。
この結果、ブロックゲージ両脇の位相が得られる最低限の領域においては、位相差演算に用いる位相データの数を多くすることにより、このような位相データの数が少ない場合に比較し、より精度の高い位相差演算結果が得られる。
【0090】
前記構成では、干渉縞検出手段としてCCDカメラを用い、基準位相検出点の平均化位相情報と中央位相検出点の平均化位相情報との差に基づいて、測定面領域と周囲領域との位相差を求める好適な例について説明したので、以下に、それ以外の好適な方法1,2について説明する。
すなわち、以下に示す方法1,2は、各ライン毎に、対応ライン上における測定面領域と周囲領域との位相差を求め、これらの平均を、本実施形態において求めるべき測定面領域と周囲領域との位相差とする方法である。
【0091】
<方法1>
まず位相検出点のセットを複数、短辺方向に沿って設定する。
すなわち、図8(A)に示すようにブロックゲージ測定面12の短辺方向に沿って、第一ラインをセットする。つまり第一左脇位相検出点18a、第一中央位相検出点14a及び第一右脇位相検出点20aを設定する。
また第二ラインをセットする。つまり第二左脇位相検出点18b、第二中央位相検出点14b及び第二右脇位相検出点20bを設定する。
また第三ラインをセットする。つまり第三左脇位相検出点18c、第三中央位相検出点14c及び第三右脇位相検出点20cを設定する。
【0092】
そして、各ライン毎に、ブロックゲージの死角側測定面の位相と観測側測定面12の位相差を求める。
すなわち、前記第一ラインに関しては、第一左脇位相検出点18aの位相、及び第一右脇位相検出点20aの位相の平均値を求める。これを第一ライン上における死角側測定面の位相と推定する。そして、このようにして得られた死角側測定面の位相と、第一中央位相検出点14aの位相との差に基づいて、第一ライン上における位相差φを求める。
【0093】
また前記第二ラインに関しては、第二左脇位相検出点18bの位相、及び第二右脇位相検出点20bの位相の平均値を求める。これを第二ライン上における死角側測定面の位相と推定する。そして、このようにして得られた死角側測定面の位相と、第二中央位相検出点14bの位相との差に基づいて、第二ライン上における位相差φを求める。
【0094】
また前記第三ラインに関しては、第三左脇位相検出点18cの位相、及び第三右脇位相検出点20cの位相の平均値を求める。これを第三ライン上における死角側測定面の位相と推定する。そして、このようにして得られた死角側測定面の位相と、第三中央位相検出点14cの位相との差に基づいて、第三ライン上における位相差φを求める。
【0095】
そして、前述のようにして求められた各ライン上における位相差の平均((φ+φ+φ)/3)を求める。これを本実施形態において求めるべき位相差φとする。
【0096】
<方法2>
まず位相検出点のセットを複数、長辺方向に沿って設定する。
すなわち、同図(B)に示すようにブロックゲージ測定面12の長辺方向に沿って、第四ラインをセットする。つまり第四左脇位相検出点18d、第四中央位相検出点14d及び第四右脇位相検出点20dを設定する。
また第五ラインをセットする。つまり第五左脇位相検出点18e、第五中央位相検出点14e及び第五右脇位相検出点20eを設定する。
【0097】
そして、各ライン毎に、ブロックゲージの死角側測定面の位相と観測側測定面12の位相差を求める。
すなわち、前記第四ラインに関しては、第四左脇位相検出点18dの位相、及び第四右脇位相検出点20dの位相の平均値を求める。これを第四ライン上における死角側測定面の位相と推定する。そして、このようにして得られた死角側測定面の位相と、第四中央位相検出点14dの位相との差に基づいて、第四ライン上における位相差φを求める。
【0098】
また前記第五ラインに関しては、第五左脇位相検出点18eの位相、及び第五右脇位相検出点20eの位相の平均値を求める。これを第五ライン上における死角側測定面の位相と推定する。そして、このようにして得られた死角側測定面の位相と、第五中央位相検出点14eの位相との差に基づいて、第五ライン上における位相差φを求める。
そして、前述のようにして求められた各ライン上における位相差の平均((φ+φ)/2)を求める。これを本実施形態において求めるべき位相差φとする。
なお、前記方法1,2において、複数の中央位相検出点の位相の平均に基づいて測定面領域12の位相を求める場合は、測定面領域12の位相データについても、位相接続することが好ましい。
【0099】
穴の設けられたブロックゲージ
ブロックゲージを継ぎ足したり、リンギングしたものを保持するための穴をブロックゲージに設けるときがある。本発明の光波干渉寸法測定は、このような継ぎ足し用の穴を設けたブロックゲージにおいても、好適に用いることができる。
【0100】
例えば図9に示されるような測定面12に継ぎ足し用の穴(貫通穴)94を設けたブロックゲージを測定する際に、下記方法1〜方法4のようにして位相差φを求めることが好ましい。なお、同図では、ブロックゲージの測定面間を穴が貫通しているものを想定している。
以下に、前記好適な方法1〜方法4について説明する。
【0101】
<方法1>
図9(A)に示すように穴94とほぼみなし得る、穴94のすぐ下側の測定面領域12上に位置する中央位相検出点14aにおける位相と、該中央位相検出点14aの両脇の周囲領域16上における上脇位相検出点18aの位相と下脇位相検出点20の位相の平均値との差を、寸法演算に用いる位相差φとして用いることが好ましい。
なお、同図に示されるように、測定面領域12上の中央位相検出点が中央位相検出点14aのみ、つまり1点の場合は、該測定面領域12の位相データの位相接続工程は、省略することができる。
【0102】
<方法2>
同図(B)に示すように穴94とほぼみなし得る、穴94のすぐ下側の測定面領域12上に位置する複数の中央位相検出点14a〜14cの位相の平均値と、該中央位相検出点14a〜14cの両脇の周囲領域16上における複数箇所(位相検出点18a〜18c、及び位相検出点20a〜20c)の位相の平均値との差を、寸法演算に用いる位相差φとして用いることも好ましい。
ここで、複数の中央位相検出点14a〜14cより、該測定面領域12の位相を求める際は、測定面領域12の位相データについても、位相接続することが好ましい。
【0103】
<方法3>
同図(C)に示すように穴94の略中央における位相と、該穴94の両脇における位相との差を、寸法演算に用いる位相差φとして用いることができる。
すなわち、ブロックゲージの観測側測定面12と死角側測定面間は、穴(貫通穴)94が設けられている。このため、位相検出点14aはベースプレート面と同一面上にあると推定される。したがって、ブロックゲージの死角側測定面の位相は、穴94の略中央における位相検出点14aの位相とすることができる。
【0104】
また観測側測定面12の位相は、穴94の両脇の観測側測定面12上に位置する位相検出点18aの位相と、位相検出点20aにおける位相との平均値より推定することができる。求められた位相検出点18aの位相と位相検出点20aの位相との平均値を、観測側測定面12の位相と推定することができる。
このようにして求められた観測側測定面12の位相と死角側測定面の位相との差を求める。これを本実施形態において、求めるべき位相差φとすることができる。
【0105】
なお、方法3においても、観測側測定面12上に複数の位相検出点18a,20aが設定されているので、観測側測定面12である測定面領域の位相接続を行うことが好ましい。
すなわち、前記方法3、下記方法4においては、位相検出点の設定されている領域が測定面領域か或いは周囲領域かにかかわらず、一の位相検出点の位相に基づいて対応領域の位相を求める際は、該対応領域の位相接続を省略することも可能であるが、複数の位相検出点の位相に基づいて対応領域の位相を求める際は、該対応領域の位相接続を行うことが好ましい。
【0106】
<方法4>
同図(D)に示すように穴94の中央における複数箇所の中央位相検出点14a〜14cの位相の平均値と、穴94の両脇における複数箇所(位相検出点18a〜18c、及び位相検出点20a〜20c)の位相の平均値との差を、寸法演算に用いる位相差φとして用いることもできる。
すなわち、中央位相検出点14a〜14cの位相の平均値を求める。これを死角側測定面の位相と推定することができる。
【0107】
また観測側測定面の位相は、穴94の両脇における位相の平均値より推定することができる。
すなわち、位相検出点18a〜18c、位相検出点20a〜30cの平均値を求める。これらの平均値を、観測側測定面12の位相とすることができる。
このようにして求められた観測側測定面12の位相と死角側測定面の位相との差を求める。これを本実施形態において、求めるべき位相差φとする。
ここで、方法4においても、複数の位相検出点14a〜14cの位相の平均に基づいて周囲領域16の位相を求め、かつ複数の位相検出点18a〜18c及び位相検出点20a〜20cの位相の平均に基づいて、測定面領域12の位相を求める際は、周囲領域16の位相データの位相接続は勿論、さらに測定面領域12の位相データについても位相接続することが好ましい。
【0108】
この結果、本実施形態においては、前記方法1〜4の方法を用いれば、穴が設けられたブロックゲージであっても、前記構成のような、穴の設けられていないブロックゲージと同様に、干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が行える。
【0109】
領域識別工程
高精度な寸法測定を行うためには、正確な基準面に基づいて測定面の高さを求めることが非常に重要である。
ここで、前記位相接続工程は、位相解析のダイナミックレンジを広くとるために本実施形態では非常に重要な工程であるが、測定面領域の位相データと周囲領域の位相データが混じって位相接続されてしまうと、正しい基準面と測定面との高さの関係が得られないことがある。
【0110】
そこで、本実施形態においては、位相接続を用いて高精度な寸法測定を行うため、位相接続工程よりも前段に、測定面領域と周囲領域との区別を確実に行う領域識別工程を備えることが、寸法測定以外の測定に比較し、非常に重要である。
本実施形態において、測定面領域と周囲領域との区別は、画像処理手段による干渉縞画像データの画像処理により行うことができる。
例えば画像処理手段は、隣接する検出画素における輝度のコントラストを見る。
【0111】
そしてコントラストが閾値を越えていると、画像処理手段は、測定面領域と周囲領域との境界として判断する。一方、コントラストが閾値以下であれば、画像処理手段は、隣接する検出画素を同じ領域と判断することができる。
このような画像処理を干渉縞画像上の必要な領域において順次行うことにより、干渉縞画像における測定面領域と周囲領域との区別が確実に行える。
【0112】
なお、前記構成では、領域識別工程、位相算出工程の順とした例について説明したが、位相接続工程の段階で、測定面領域と周囲領域との区別が確実に行えるものであれば、全領域において位相算出工程、領域識別工程の逆の順番とすることもできる。
【0113】
ただし、位相差演算に必要な領域に絞って位相の算出を行えば、位相差演算に不要な領域を含むであろう全領域の位相算出を行うものに比較し、計算の効率化等が図られる点で、前記構成のように領域識別工程、位相算出工程の順とした方が、より好ましい。
【0114】
位相算出工程
また位相算出工程の演算方法は、任意の演算方法を用いることができるが、最小二乗法を用いることが、計算が簡単な点で特に好ましい。
【0115】
光波干渉計
前記構成では、ブロックゲージをベースプレートにリンギングした例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CCDカメラ等の干渉縞検出手段を用いた光波干渉計であれば、任意の光波干渉計に適用することができる。
【0116】
例えばブロックゲージとベースプレートとのリンギングを行わない非密着型の光波干渉計においても適用できる。すなわち、ベースプレートを用いていない場合であっても、ビームスプリッタないし参照鏡のアライメント誤差(傾き)等のために周囲領域の干渉縞が傾くことも考えられるので、その対策として、本発明において特徴的な位相接続を用いることが非常に有用である。
その中でも、例えば図10に示されるような環状の光学配置をもつ光波干渉計に適用することが特に好ましい。
【0117】
すなわち、同図に示されるような環状の光学配置をもつ光波干渉計は、高精度な光波干渉寸法測定が、短時間に及び容易に行える点で非常に優れており、さらに干渉縞の傾きにロバストな本発明の位相差演算手段を適用することにより、前記高精度な光波干渉寸法測定が、より短時間に及び容易に行えるからである。
【0118】
なお、前記図1と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
同図に示す光波干渉寸法測定装置130は、環状の光学配置とするため、第一ビームスプリッタ194と、光軸上において所定の離隔距離をおいて配置された第二ビームスプリッタ170a及び第三ビームスプリッタ170bを備える。また第一参照鏡172a、及び第二参照鏡172bを備える。
【0119】
また第二ビームスプリッタ170aで形成される干渉光の位相差を観察するため、第一CCDカメラ(干渉縞検出手段)134aを備える。また第三ビームスプリッタ170bで形成される干渉光の位相差を観察するため、第二CCDカメラ(干渉縞検出手段)134bを備える。
第一CCDカメラ134a、第二CCDカメラ134bは、例えばコンピュータ等よりなる画像処理手段136と接続されている。
【0120】
そして、レーザ光源116から出射された波長λをもつレーザ光176は、ビームエキスパンダ168によりブロックゲージ138の測定面138a,138bよりも大きいビーム径に拡大され、反射鏡196を介して第一ビームスプリッタ194に入射される。
第一ビームスプリッタ194は、反射鏡196からのレーザ光176を図中、時計回りの光路と反時計回りの光路に二分割し、各分割光を環状の光波干渉計に入射させる。
すなわち、一方の分割光を第二ビームスプリッタ170aに入射させ、他方の分割光を第三ビームスプリッタ170bに入射させる。
【0121】
そして、第二ビームスプリッタ170aは、第一ビームスプリッタ194からのレーザ光176を二分割し、その一方をブロックゲージ138の測長方向の図中右方に向けて出射し、他方を第一参照鏡172aに入射させる。第二ビームスプリッタ170aによりブロックゲージ138の測長方向の図中右方に向けて照射された光の一部は、ブロックゲージ138の左側測定面138aに入射する。その残りの光は、ブロックゲージ138の左側測定面138aに入射することなく、その脇を通過し、第三ビームスプリッタ170bに入射する。
【0122】
一方、第一ビームスプリッタ194により分割された他方の分割光は、第三ビームスプリッタ170bに入射する。この第三ビームスプリッタ170bは、第一ビームスプリッタ194からのレーザ光176を二分割し、その一方をブロックゲージ138の測長方向の図中左方に向けて照射し、他方を第二参照鏡172bに入射させる。第三ビームスプリッタ170bによりブロックゲージ138の図中左方に向けて出射された光の一部は、ブロックゲージ138の右側測定面138bに入射する。その残りの光はブロックゲージ138の右側測定面138bに入射することなくその脇を通過し、第二ビームスプリッタ170aに入射する。
【0123】
そして、第一CCDカメラ134aにより、位相差(ε−ε)をもつ干渉縞が撮像され、干渉縞画像データが画像処理手段136に送られる。
すなわち、第二ビームスプリッタ170aにより第一参照鏡172aに向けて出射された光は、第一参照鏡172aで反射し、再度第二ビームスプリッタ170aに戻る。
【0124】
このため、第二ビームスプリッタ170aでは、ブロックゲージ138の脇を通過してきた第三ビームスプリッタ170bからのレーザ光(光路L)と第一参照鏡172aからのレーザ光とを重ね合わせて干渉させる。この第一基準干渉光は、第一CCDカメラ134aで第一基準干渉縞として観測される。この観測と同時に、この第二ビームスプリッタ170aでは、第二ビームスプリッタ170aによりブロックゲージ138の左側測定面138aに向けて出射され、該左側測定面138aで反射し、再度第二ビームスプリッタ170aに戻った光(光路L)と、第一参照鏡172aからのレーザ光を重ね合わせて干渉させる。この第一測定干渉光は、第一CCDカメラ134aに入射され、第一CCDカメラ134aで第一測定干渉縞として、第一基準干渉縞と同時に観測される。
【0125】
一方、第二CCDカメラ134bにより、位相差(ε−ε)をもつ干渉縞が撮像され、その干渉縞画像データは画像処理手段136に入力される。
すなわち、第三ビームスプリッタ170bにより、第二参照鏡172bに向けて照射された光は、第二参照鏡172bで反射し、再度第三ビームスプリッタ170bに戻る。
【0126】
このため、第三ビームスプリッタ170bでは、ブロックゲージ138の脇を通過してきた第二ビームスプリッタ170aからのレーザ光(光路L)と第二参照鏡172bからの反射光を重ね合わせて干渉させる。この第二基準干渉光は、第二CCDカメラ134bに入射され、第二CCDカメラ134bで第二基準干渉縞として観測される。この観測と同時に、この第三ビームスプリッタ170bでは、第三ビームスプリッタ170bによりブロックゲージ138の右側測定面138bに向けて出射され、該右側測定面138bで反射し、再度第三ビームスプリッタ170bに戻った光(光路L)と、第二参照鏡172bからのレーザ光を重ね合わせて干渉させる。この第二測定干渉光は第二CCDカメラ134bに入射され、第二CCDカメラ134bで第二測定干渉縞として、第二基準干渉縞と同時に観測される。
【0127】
画像処理手段136は、第一CCDカメラ134aにより撮像された第一基準干渉縞と第一測定干渉縞の位相差を読取る。
ここで、同図では、第一CCDカメラ134aにより撮像された干渉縞画像に基づいて、ブロックゲージの左側測定面及びその周囲領域の位相算出、及び各対応領域における位相接続を行う。そして、位相接続後の位相データより、必要箇所である中央位相検出点の位相情報φ、及び左脇位相検出点と右脇位相検出点間の平均化位相情報を取得し、左側測定面中央とその両脇との位相差を算出する。これを位相差情報(ε−ε)情報とする。
【0128】
また画像処理手段136は、第二CCDカメラ134bにより撮像された第二基準干渉縞と第二測定干渉縞の位相差を同時に読取る。
ここで、同図では、第二CCDカメラ134bにより撮像された干渉縞画像に基づいて、ブロックゲージの右側測定面及びその周囲領域の位相算出、及び各対応領域における位相接続を行う。そして、位相接続後の位相データより、必要箇所である中央位相検出点の位相情報φ、及び左脇位相検出点と右脇位相検出点間の平均化位相情報位相を取得し、右側測定面中央とその両脇との位相差を算出する。これを位相差情報(ε−ε)情報とする。
【0129】
したがって、本実施形態において、位相差演算に用いる周囲領域の位相は、任意の箇所の位相を基準に位相接続し、位相が±π以上に連続した情報から得ている。これにより±πの範囲を超える位相を検出できることになるので、干渉縞が傾いていても、両脇の位相はその傾きに応じた位相値が得られる。
また本実施形態においては、周囲領域の位相情報を得るのに、左脇位相検出点と右脇位相検出点間の平均化位相情報を用いているので、ビームスプリッタないし参照鏡の傾き等のために干渉縞が傾いていても、両脇の位相はその傾きに応じた位相値が得られる。
【0130】
そして、予め得ておいたブロックゲージの予備値等の情報と、前記位相差情報(ε−ε),(ε−ε)に、例えば合致法を用いてブロックゲージ138の測定面138a,138b間の寸法を求めることができる。
このように光波干渉寸法測定装置130においては、高精度な光波干渉寸法測定が短時間に及び容易に行える点で優れた環状の光学配置をもつ光波干渉計に、干渉縞の傾きにロバストな、本実施形態において特徴的な位相差演算手段を適用している。
【0131】
この結果、光波干渉寸法測定装置130においては、前記構成と同様、±πの範囲を超える位相を検出できることになるので、干渉縞の傾きに依存しない中央寸法測定が行える。
【0132】
自動校正装置
また干渉縞検出手段として、CCDカメラ等を用いたブロックゲージ自動校正装置であれば、本発明の位相差演算手段を適用することが好適である。
すなわち、作業者が完全に介在しない自動測定を行う際は、まず例えばベースプレートとブロックゲージをリンギングした状態で、複数個のブロックゲージを回転テーブル上に配置しておく。
【0133】
ここで、従来方法では、前記各ブロックゲージの測定前に、つまり回転テーブルによる測定対象となるブロックゲージの交換ごとに、傾き調整をする必要がある。
これに対し、本発明では、前述のような手段を備えるので、ベースプレートとブロックゲージをリンギングしたセットを回転テーブルに配置しておくだけで、前記干渉縞の傾きの確認と調整は不要である。
【0134】
このため、本発明では、回転テーブルによる、測定対象となるブロックゲージの交換時においても、干渉縞の傾きの確認と調整から開放される。このため、本発明では、従来極めて困難であった、作業者が完全に介在しない自動測定が容易に行える。また本発明では、回転テーブルの加工精度が従来に比較し厳しくなくてもよいため、ブロックゲージ自動校正装置のコスト低減が図られる。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる光波干渉寸法測定方法によれば、少なくとも周囲領域の位相データを位相接続する位相接続工程と、中央位相検出点の位相情報及び二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める位相差取得工程を備えることとしたので、干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が行える。
また本発明においては、前記位相差演算工程は、位相接続工程よりも前段に設けられ、干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との識別を行う領域識別工程を備えることにより、前記干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が確実に行える。
また本発明においては、前記各基準位相検出点が繋がるような周囲領域を設定する周囲領域設定工程を備えることにより、前記干渉縞の傾きにロバストな寸法測定がより確実に行える。
また本発明においては、前記各位相検出点のセットを干渉縞画像のブロックゲージ測定面の辺対応部分と平行に設定する位相検出点設定工程を備え、位相差取得工程により位相差をそれぞれ求め、該各位相差の平均値を寸法を求める際に用いることにより、より高精度な寸法測定結果が得られる。
また本発明においては、前記位相差取得工程により、略穴対応部分における位相情報と、該略穴対応部分の両脇における位相情報の平均値との差を求めることにより、穴の設けられたブロックゲージであっても、干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が行える。
また本発明にかかる光波干渉寸法測定装置によれば、少なくとも周囲領域の位相データを位相接続する位相接続部と、中央位相検出点の位相情報及び二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める位相差取得部を備えることとしたので、干渉縞の傾きにロバストな寸法測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる光波干渉寸法測定装置の概略構成の説明図である。
【図2】本実施形態にかかる光波干渉寸法測定方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態にかかる光波干渉寸法測定方法のもつ、干渉縞の傾きに対するロバスト性の説明図である。
【図4】本実施形態において特徴的な位相接続方法までの処理手順を示す説明図である。
【図5】本実施形態において特徴的な位相接続工程における位相マップの説明図である。
【図6】図5において特徴的な予測位相値の演算方法の説明図である。
【図7】本実施形態における周囲領域の切り分け例である。
【図8】本実施形態において好適な位相検出点の設定例である。
【図9】本実施形態における穴が設けられたブロックゲージに対する位相検出点の設定例である。
【図10】本実施形態における光波干渉計の変形例である。
【図11】干渉視野における位相検出点の説明図である。
【図12】干渉縞の状態と位相検出点との関係の説明図である。
【符号の説明】
30,130 光波干渉寸法測定装置
34,134a,134b CCDカメラ(干渉縞検出手段)
36,136 画像処理手段
44 位相差演算手段
50 位相算出部
52 位相接続部
54 位相情報抽出部
56 位相差取得部

Claims (8)

  1. ワーク測定面及びその周囲の光波干渉測定により得られた干渉縞画像のワーク測定面に対応する測定面領域とその周囲に対応する周囲領域との位相差を求める位相差演算工程を備え、予め得ておいた予備値及び該位相差演算工程により得られた位相差に基づいて、該ワークの相対向する測定面間の寸法を求める光波干渉寸法測定方法において、
    前記位相差演算工程は、前記光波干渉測定により得られた干渉縞画像の測定面領域の位相データ及び周囲領域の位相データを求める位相算出工程と、
    前記位相算出工程により得られた位相データのうち、少なくとも前記周囲領域の位相データを位相接続する位相接続工程と、
    前記干渉縞画像の測定面領域上に位置する中央位相検出点の位相情報、及び前記位相接続工程により得られた位相データに基づいて該中央位相検出点を間に挟み両脇の周囲領域上に位置する各基準位相検出点の位相情報を得る位相情報抽出工程と、
    前記位相情報抽出工程により得られた中央位相検出点の位相情報、及び前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める位相差取得工程と、
    を備えたことを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
  2. 請求項1記載の光波干渉寸法測定方法において、
    前記位相差取得工程は、下記数1に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差φを求めることを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
    Figure 2004347531
    ただし、前記φ,φは、前記位相情報抽出工程により得られた各基準位相検出点の位相情報
    前記φは、前記位相情報抽出工程により得られた中央位相検出点の位相情報
    前記(φ+φ)/2は、前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報
  3. 請求項1又は2記載の光波干渉寸法測定方法において、
    前記位相差演算工程は、前記位相接続工程よりも前段に設けられ、前記干渉縞画像の中央位相検出点を含む測定面領域と、該中央位相検出点を間に挟み両脇に位置する各基準位相検出点を含む周囲領域との識別を行う領域識別工程を備えたことを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光波干渉寸法測定方法において、
    前記各基準位相検出点が繋がるような前記周囲領域を設定する周囲領域設定工程を備え、
    前記位相接続工程は、前記周囲領域設定工程により設定された周囲領域の任意の位相データを基準に、該周囲領域の位相データの位相接続を行うことを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光波干渉寸法測定方法において、
    前記干渉縞画像の中央位相検出点及びその両脇の基準位相検出点を結ぶ線が、前記ワーク測定面の辺対応部分と平行に1本又は複数本設定されるように、前記中央位相検出点及びその両脇の基準位相検出点のセットを設定する位相検出点設定工程を備え、
    前記位相差取得工程は、前記位相検出点設定工程により設定された1セット又は複数セットの位相検出点に基づいて、対応セットの位相差を求め、
    前記位相差取得工程により求められた対応セットの位相差の平均値を、前記ワークの測定面間の寸法を求める際に用いることを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光波干渉寸法測定方法において、
    前記ブロックゲージの相対向する測定面間に貫通穴が設けられた該ブロックゲージの測定面間の寸法を測定する際に、
    前記位相差取得工程は、前記略穴対応部分における位相情報と、該略穴対応部分の両脇における位相情報の平均値との差に基づいて、前記ブロックゲージ測定面間の寸法を求める際に用いる位相差を求めることを特徴とする光波干渉寸法測定方法。
  7. ワーク測定面及びその周囲の光波干渉測定により得られる干渉縞を撮像する干渉縞検出手段と、該干渉縞検出手段により得られた干渉縞画像のワーク測定面に対応する測定面領域とその周囲に対応する周囲領域との位相差を求める位相差演算手段と、を備え、予め得ておいた予備値及び該位相差演算工程により得られた位相差に基づいて、該ワークの相対向する測定面間の寸法を求める光波干渉寸法測定装置において、
    前記位相差演算手段は、前記干渉縞検出手段により得られた干渉縞画像の測定面領域の位相データ及び周囲領域の位相データを求める位相算出部と、
    前記位相算出部により得られた位相データのうち、少なくとも前記周囲領域の位相データを位相接続する位相接続部と、
    前記干渉縞画像の測定面領域上に位置する中央位相検出点の位相情報、及び前記位相接続部により得られた位相データに基づいて該中央位相検出点を間に挟み両脇の周囲領域上に位置する各基準位相検出点の位相情報を得る位相情報抽出部と、
    前記位相情報抽出部により得られた中央位相検出点の位相情報、及び前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差を求める位相差取得部と、
    を備えたことを特徴とする光波干渉寸法測定装置。
  8. 請求項7記載の光波干渉寸法測定装置において、
    前記位相差取得部は、下記数2に基づいて、前記干渉縞画像の測定面領域と周囲領域との位相差φを求めることを特徴とする光波干渉寸法測定装置。
    Figure 2004347531
    ただし、前記φ,φは、前記位相情報抽出部により得られた各基準位相検出点の位相情報
    前記φは、前記位相情報抽出部により得られた中央位相検出点の位相情報
    前記(φ+φ)/2は、前記二の基準位相検出点間の平均化位相情報
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