JP6395582B2 - 位相特異点評価方法および位相特異点評価装置 - Google Patents

位相特異点評価方法および位相特異点評価装置 Download PDF

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本発明は、位相特異点評価方法および位相特異点評価装置に関するものである。
非特許文献1は、波面センサを用いて、光ビームに含まれる位相特異点の有無を検出する装置を提案する。特許文献1及び非特許文献2は、相関マッチング法を用いて、位相特異点の位置情報などを取得することを開示する。
特開2013−250525号公報
M. Chen, "Detection of phase singularities with a Shack Hartmann wavefrontsensor", Journal of the Optical Society of America A, Vol. 24, No. 7,1994-2002 (2007). C. Huang, "Correlation matching method for high-precision position detection ofoptical vortex using Shack Hartmann wavefront sensor", Optics Express,Vol. 20, No. 24, 26099-26109 (2012). Mitsuo Takeda, Hideki Ina and Seiji Kobayashi, "Fourier-transformmethod of fringe-pattern analysis for computer-based topography andinterferometry", The Journal of the Optical Society of America, Vol. 72, No. 1,pp.156-160 (January 1982).
近年、例えば空間光変調器(Spatial Light Modulator;SLM)を用いて光ビームを空間的に変調することにより、様々な空間モードの光ビームを生成できることが知られている。このような光ビームには、例えば、超空間分解能の顕微計測、光マニピュレーション、光計測、光学系のアライメントなど、幅広い応用が期待されている。これらの応用では、光ビームに含まれる位相特異点(例えば光強度ゼロの中心点、若しくはらせん状位相分布の軸点など)の位置等の特徴を正確に評価することが望まれる。光ビームの空間モードの例としては、光渦(ラゲール・ガウスビーム)のような、位相特異点の周りにらせん状の位相分布を有するものがある。図23はそのような空間モードの概念図である。
位相特異点の有無を検出する方法としては、例えば、波面センサや干渉計などによって計測された位相勾配を用いる周回積分法(Contour Sum法)がある。しかしながら、波面センサや干渉計などにおいて、位相特異点のため一部のデータが欠落する場合がある。位相特異点の周囲の状況によっては、このようなデータ欠落領域が大きくなり、計測結果に大きな誤差が生じたり、計測不能になるなどの問題が生じる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、データ欠落領域が存在する場合であっても位相特異点の特徴を精度良く評価することができる位相特異点評価方法および位相特異点評価装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明による位相特異点評価方法は、光ビームに含まれる位相特異点を評価する方法であって、光ビームの波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する波面状態取得ステップと、波面データにおけるデータ欠落領域を特定し、データ欠落領域に関する情報を取得するデータ欠落領域特定ステップと、この情報に基づいて、二次元の波面データを複数の評価領域に分割する評価領域設定ステップと、波面データのうち複数の評価領域それぞれに属するデータに基づき、各評価領域毎に位相勾配を算出する位相勾配算出ステップと、各評価領域の位相勾配に基づいて位相特異点を評価する位相特異点評価ステップとを含む。
また、本発明による位相特異点評価装置は、光ビームに含まれる位相特異点を評価する装置であって、光ビームの波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する波面状態取得部と、波面データにおけるデータ欠落領域を特定し、データ欠落領域に関する情報を取得するデータ欠落領域特定部と、情報に基づいて、二次元の波面データを複数の評価領域に分割する評価領域設定部と、波面データのうち複数の評価領域それぞれに属するデータに基づき、各評価領域毎に位相勾配を算出する位相勾配算出部と、各評価領域の位相勾配に基づいて位相特異点を評価する位相特異点評価部とを備える。
これらの位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置では、データ欠落領域特定ステップ若しくはデータ欠落領域特定部において、データ欠落領域に関する情報を取得する。前述したように、このデータ欠落領域は位相特異点に起因するものであるため、位相特異点はデータ欠落領域に必ず含まれる。そして、この情報に基づき、評価領域設定ステップ若しくは評価領域設定部において、波面データを複数の評価領域に分割する。このとき、例えばデータ欠落領域が二以上の領域に分割され、各領域が何れかの評価領域に含まれる。そうすると、位相勾配算出ステップ若しくは位相勾配算出部において算出される、データ欠落領域の周囲の評価領域の位相勾配は、データ欠落領域内における位相特異点の位置などの特徴に影響されることとなる。従って、位相特異点評価ステップ若しくは位相特異点評価部において、各評価領域の位相勾配に基づいて位相特異点の特徴を精度良く評価することができる。
上記の位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置では、データ欠落領域に関する情報が、データ欠落領域の大きさ及び中心位置を含んでもよい。上記の位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置によれば、例えばこのような位相特異点の特徴を精度良く評価することができる。
上記の位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置では、データ欠落領域特定ステップの際に若しくはデータ欠落領域特定部が、波面データを構成する各画素の画素値に基づいてデータ欠落領域を特定してもよい。これにより、データ欠落領域を精度良く特定することができる。
上記の位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置では、波面状態取得ステップの際に、複数の集光レンズを含むレンズアレイと、該レンズアレイを通過した光ビームの複数の集光点を検出するエリアイメージセンサとを有する波面センサを用いて波面データを生成してもよい。同様に、波面状態取得部は、複数の集光レンズを含むレンズアレイと、該レンズアレイを通過した光ビームの複数の集光点を検出するエリアイメージセンサとを有する波面センサを含んでもよい。例えばこのような波面センサ(典型的には、シャックハルトマン型センサ)を用いて波面データを生成することによって、データ欠落領域の特定、複数の評価領域の設定、及び位相勾配の算出を好適に行うことができる。また、この場合、データ欠落領域特定ステップの際に若しくはデータ欠落領域特定部が、エリアイメージセンサによって検出された複数の集光点の形状に基づいてデータ欠落領域を特定してもよい。このような方法によっても、データ欠落領域を好適に特定することができる。
上記の位相特異点評価方法及び位相特異点評価装置では、波面状態取得ステップの際に、干渉光学系と、干渉光学系を通過した光ビームの干渉像を検出するエリアイメージセンサとを有する干渉計を用いて波面データを生成してもよい。同様に、波面状態取得部は、干渉光学系と、干渉光学系を通過した光ビームの干渉像を検出するエリアイメージセンサとを有する干渉計を含んでもよい。例えばこのような干渉計を用いて波面データを生成する場合であっても、データ欠落領域の特定、複数の評価領域の設定、及び位相勾配の算出を好適に行うことができる。
本発明による位相特異点評価方法および位相特異点評価装置によれば、データ欠落領域が存在する場合であっても位相特異点の特徴を精度良く評価することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る位相特異点評価装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る位相特異点評価方法を示すフローチャートである。 図3は、波面状態取得部としての波面センサの構成を示す図である。 図4は、波面センサから出力される画像データを概念的に示す図である。 図5は、波面センサから出力される画像データを概念的に示す図である。 図6は、評価領域の設定例を示す図である。 図7は、位相勾配算出ステップを構成する各ステップを示すフローチャートである。 図8は、各小領域の位相勾配を概念的に示す図である。 図9は、複合位相勾配を概念的に示す図である。 図10は、位相特異点評価ステップを構成する各ステップを示すフローチャートである。 図11は、循環値計算を概念的に示す図である。 図12は、一例として、位相特異点の周りに0〜2hπ(rad)(hは正の整数)の連続的な位相変化を有する光渦を、シャックハルトマン型の波面センサを用いて計測した場合の計測データを示す図である。 図13は、位相特異点評価方法を示すフローチャートである。 図14は、一例として、2つのデータ欠落領域を特定した様子を示している。 図15は、図14に示された例において、評価領域を設定した様子を示している。 図16は、図14に示された例において、評価領域を設定した様子を示している。 図17は、3行3列の閉経路の循環値を周回積分によって求める様子を示す図である。 図18は、波面状態取得部に好適な干渉計の例として、点回折を利用するものを示す。 図19は、干渉光像の例を示す図である。 図20は、レンズの焦点面に円環状の光強度分布が形成される様子を示す図である。 図21は、検証において用いられた光学系を示す図である。 図22は、算出された位相特異点の位置と、波面変調素子における螺旋中心の移動量との関係を示すグラフである。 図23は空間モードの概念図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明による位相特異点評価方法および位相特異点評価装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る位相特異点評価装置(以下、単に評価装置という)1Aの構成を示すブロック図である。この評価装置1Aは、光ビームB1に含まれる位相特異点を評価する装置である。位相特異点の評価とは、光ビームB1に含まれる位相特異点を検出すること、及び位相特異点の有無、位相特異点の位置、位相特異点の数などの情報を取得することを含む。また、評価対象となる光ビームB1は、空間光変調器によって生成されたものに限らず、位相板によって生成されたものや、光ビームを対象物に照射して得られた反射光、透過光、若しくは散乱光などであってもよい。対象物からのこれらの光を評価することにより、光ビームがどのように変化したか(すなわち、対象物の特性)を知ることができる。または、自然界において発生した光の中に、位相特異点が存在するか否かを調べることもできるので、自然界で発生した光を評価対象としてもよい。
図1に示されるように、本実施形態の評価装置1Aは、波面状態取得部10と、データ欠落領域特定部20と、評価領域設定部30と、位相勾配算出部40と、位相特異点評価部50とを備えている。データ欠落領域特定部20、評価領域設定部30、位相勾配算出部40、及び位相特異点評価部50は、例えば一つのコンピュータ2内部に実現される。波面状態取得部10は、コンピュータ2と電気的に接続される。但し、データ欠落領域特定部20、評価領域設定部30、位相勾配算出部40、及び位相特異点評価部50のうち一部が波面状態取得部10とともに一つの装置内部に実現されるなど、これらの組み合わせは様々に変更され得る。コンピュータ2は、例えばキーボードといった入力装置2aと、例えばディスプレイといった表示装置2bと、記憶装置2cとを備えるとよい。
また、図2は、本発明の一実施形態に係る位相特異点評価方法を示すフローチャートである。この位相特異点評価方法は、波面状態取得ステップS1と、データ欠落領域特定ステップS2と、評価領域設定ステップS3と、位相勾配算出ステップS4と、位相特異点評価ステップS5とを含む。例えば、波面状態取得ステップS1は波面状態取得部10によって行われ、データ欠落領域特定ステップS2はデータ欠落領域特定部20によって行われ、評価領域設定ステップS3は評価領域設定部30によって行われ、位相勾配算出ステップS4は位相勾配算出部40によって行われ、位相特異点評価ステップS5は位相特異点評価部50によって行われる。
波面状態取得ステップS1では、波面状態取得部10が、評価対象である光ビームB1を受けて、その光ビームB1の波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する。波面状態取得部10は、例えばシャックハルトマン型センサといった波面センサ、若しくは干渉計などによって構成され得る。本実施形態では、波面状態取得部10が特に波面センサによって構成される場合について説明する。波面状態取得部10によって生成された波面データは、コンピュータ2へ送られる。
データ欠落領域特定ステップS2では、データ欠落領域特定部20が、波面状態取得部10から波面データを受ける。データ欠落領域特定部20は、位相特異点に起因する欠落データを有する一又は複数の画素からなるデータ欠落領域を特定し、データ欠落領域に関する情報を取得する。データ欠落領域に関する情報は、例えば、データ欠落領域の中心位置や大きさを含む。一例では、データ欠落領域特定部20は、波面データを構成する各画素の画素値(すなわち光強度)に基づいて、データ欠落領域を特定する。
評価領域設定ステップS3では、評価領域設定部30が、データ欠落領域特定部20からのデータ欠落領域に関する情報に基づいて、二次元の波面データを複数の評価領域に分割する。これにより、データ欠落領域が1つの評価領域に含まれるか、若しくは分割されて、それぞれが二以上の評価領域に含まれることとなる。
位相勾配算出ステップS4では、位相勾配算出部40が、波面データのうち複数の評価領域それぞれに属するデータに基づき、各評価領域毎に位相勾配を算出する。位相特異点評価ステップS5では、位相特異点評価部50が、各評価領域の位相勾配に基づいて位相特異点を評価する。
以下、本実施形態の波面状態取得ステップS1、データ欠落領域特定ステップS2、評価領域設定ステップS3、位相勾配算出ステップS4、及び位相特異点評価ステップS5の詳細、並びに、波面状態取得部10、データ欠落領域特定部20、評価領域設定部30、位相勾配算出部40、及び位相特異点評価部50の詳細な構成について説明する。
<波面状態取得ステップ>
図3は、波面状態取得部10としての波面センサ10Aの構成を示す図である。波面センサ10Aは、いわゆるシャックハルトマン型波面センサであって、レンズアレイ11と、エリアイメージセンサ12とを有する。レンズアレイ11は、複数の集光レンズ11aを含む。複数の集光レンズ11aは、光ビームB1の光軸方向から見て複数行及び複数列の二次元状に配列されている。レンズアレイ11は、入射した光ビームB1の波面を複数の小波面に分割する。分割された小波面が集光レンズ11aを透過すると、エリアイメージセンサ12上において複数の集光点Pが生成される。但し、位相特異点では集光点Pが形成されない場合がある。エリアイメージセンサ12は、各集光レンズ11aよりも十分に小さい複数の画素が二次元状に配列されて成り、該レンズアレイ11を通過した光ビームB1の複数の集光点Pの位置及び光強度を検出する。エリアイメージセンサ12は、検出結果を二次元の画像データ(波面データ)として出力する。
<データ欠落領域特定ステップ>
データ欠落領域特定部20は、波面センサ10Aから出力された画像データに基づいて、データ欠落領域を特定する。図4(a)は、波面センサ10Aから出力される画像データH1を概念的に示す図である。図4(b)に示されるように、画像データH1は、二次元状に配列された複数の小領域A1を含む。一つの小領域A1は一つの集光レンズ11aによって定義される。なお、以下の説明では、第i行第j列の小領域A1をA1(i,j)と称することがある。i,jは1以上の整数である。図4(b)は、一つの小領域A1の拡大図である。各小領域A1は、図4(b)に示されるように、U行V列(但し、U,Vは2以上の整数)にわたって二次元状に配列された複数の画素Hから構成される。なお、以下の説明では、各小領域A1に含まれる第u行第v列の画素をH(u,v)と称することがある。uは1以上U以下の整数であり、vは1以上V以下の整数である。
本実施形態のデータ欠落領域特定部20は、或る小領域A1(i,j)に属する各画素H(u,v)の画素値I(u,v)の総和B(i,j)を求める。そして、総和B(i,j)が所定の閾値T以下である小領域A1(i,j)を、欠落小領域として特定する。図4(a)は、例として、中央付近の4行4列の小領域A1がそれぞれ欠落小領域である場合を示している。図中の×印は、集光点Pが形成されていないか、若しくは微弱であることを表している。閾値Tは、例えば、既知のらせん状位相板を用いて発生した光渦の波面を波面センサ10Aによって予め計測し、取得された画像データに基づいて設定されてもよい。或いは、閾値Tは、欠落小領域であるか否かの判定対象である小領域A1の周囲に位置する小領域A1の総和Bから求められてもよい。または、欠落小領域であるか否かの判定対象である小領域A1の周囲に位置する小領域A1の総和Bの平均値のb倍(b<1)を閾値Tとしてもよい。
次に、データ欠落領域特定部20は、互いに隣接する複数の欠落小領域を、ハッチング(平行斜線)により示される1つのデータ欠落領域A2として特定する。但し、或る欠落小領域に隣接する他の欠落小領域が存在しない場合には、その欠落小領域のみを1つのデータ欠落領域A2として特定する。従って、1つのデータ欠落領域A2は、1つ以上の欠落小領域によって構成される。
続いて、データ欠落領域特定部20は、特定されたデータ欠落領域A2の個数、各データ欠落領域A2の形状、大きさ及び中心位置といった、データ欠落領域A2に関する情報を算出する。これらの情報は、データ欠落領域A2を構成する欠落小領域の集合、行方向及び列方向において連続する欠落小領域の個数、データ欠落領域A2の幾何中心といった情報を基に算出される。例えば、図4に示される例では、行方向におけるデータ欠落領域の数nxΠ、及び列方向における欠落小領域の数nyΠは共に4である。また、左上の点を原点(0,0)としたとき、データ欠落領域A2の幾何中心の行方向の位置icΠ、及び列方向の位置jcΠは共に6である。
なお、データ欠落領域特定部20は、総和B(i,j)を計算する前に、元の画素値I(u,v)に対し、バイアス処理やノイズ低減処理のような前処理を行ってもよい。また、上記の例では、データ欠落領域A2内に欠落小領域ではない小領域A1(以下、非欠落小領域という)を含まない場合を示したが、例えば図5(a)若しくは図5(b)に示されるように、データ欠落領域A2は非欠落小領域を含んでもよい。また、例えば、欠落小領域に隣接する非欠落小領域を含めてデータ欠落領域A2を特定してもよい。
<評価領域設定ステップ>
評価領域設定部30は、データ欠落領域特定部20によって得られたデータ欠落領域A2の情報、例えばデータ欠落領域A2の位置や大きさに基づいて、画像データを複数の評価領域に分割する。図6は、評価領域A3の設定例を示す図である。図6において、評価領域A3は太い実線で示されている。一例では、評価領域A3はデータ欠落領域A2よりも小さい領域である。各評価領域A3は、n行n列(nは1以上の整数)の小領域A1からなる。この例では、n=3として、データ欠落領域A2の中心位置を通るように評価領域A3の境界が設定されている。これにより、データ欠落領域A2が分割されて、それぞれが二以上(この例では4つ)の評価領域A3に含まれることとなる。なお、データ欠落領域A2に1つの欠落小領域しか含まれない場合には、n=1となり、データ欠落領域A2は分割されずに1つの評価領域A3に含まれることとなる。
(i,j)を評価領域A3の開始位置の小領域A1の座標としたとき、評価領域A3の大きさnは、データ欠落領域A2を構成する小領域A1の行方向の最大数nxΠ及び列方向の最大数nyΠに基づいて、数式(1)に従って求められる。また、評価領域A3の開始位置の小領域A1の座標(i,j)は、データ欠落領域A2の中心位置(icΠ,jcΠ)に基づいて、数式(2)に従って決定される。

上の数式(1)及び(2)において、INT()は小数点以下を切り捨てて整数とする処理であり、Round()は小数点以下の四捨五入を行う処理であり、MOD()は除算の剰余を求める処理である。図4に示される例では、(nxΠ,nyΠ)=(4,4)であるので、n=3となる。また、左上の点を原点(0,0)としたとき、(icΠ,jcΠ)=(6,6)であるので、(i,j)=(0,0)となる。
<位相勾配算出ステップ>
位相勾配算出部40は、画像データのうち複数の評価領域A3それぞれに属するデータに基づいて、各評価領域A3毎に位相勾配を算出する。図7は、位相勾配算出ステップS4を構成する各ステップを示すフローチャートである。図7に示されるように、位相勾配算出ステップS4は、各小領域A1の集光点Pの重心位置を計算するステップS41と、各小領域A1の位相勾配を計算するステップS42と、評価領域A3の位相勾配(以下、複合位相勾配という)を計算するステップS43とを含む。
図8は、各小領域A1の位相勾配を概念的に示す図である。例えば本実施形態のようにシャックハルトマン型波面センサ(図3を参照)を用いる場合、(I×J)個の集光レンズ11aを有するレンズアレイ11が入射波面を複数の小波面に分割し、複数の集光点Pが生成される。集光点Pの基準位置からのズレ量は、小波面の傾き、つまり各集光レンズ11aの領域内での平均的な位相勾配と比例する。従って、ステップS41において集光点Pの重心位置を計算することにより、ステップS42において、図8に示されるような複数の位相勾配に関するベクトルデータが得られる。すなわち図8には、各小領域A1毎に、集光点Pを起点とする行方向の位相勾配ベクトルs及び列方向の位相勾配ベクトルsが示されている。
次の数式(3)において、m(i,j)は零次モーメントであり、m(i,j)は行方向の1次モーメントであり、m(i,j)は列方向の1次モーメントである。また、Ωijは第i行第j列の集光レンズ11aに対応するエリアイメージセンサ12の画素の集合である。i=0,1,・・・,N−1とし、j=0,1,・・・,M−1とする。
ステップS42において、位相勾配算出部40は、上の数式(3)によって求められた零次モーメントm(i,j)、1次モーメントm(i,j)、及び2次モーメントm(i,j)に基づいて、位相勾配ベクトルs及びsを、次の数式(4A)及び(4B)に従って計算する。
上の数式(4A)及び(4B)において、cは、各集光点Pの位置ずれを波面の勾配に変換する係数である。また、(u(i,j)、v(i,j))は、小領域A1(i,j)の基準点の座標である。例えば集光レンズ11aの光軸とエリアイメージセンサ12との交点が、基準点として定義される。
図9は、複合位相勾配を概念的に示す図である。複合位相勾配は、各評価領域A3に含まれる(n×n)個の小領域A1の位相勾配(評価領域A3に欠落小領域が含まれている場合には、欠落小領域を除く小領域A1の位相勾配)から合成される。ステップS43において、位相勾配算出部40は、評価領域A3(I,J)の複合位相勾配の行方向ベクトルS(I,J)及び列方向ベクトルS(I,J)を、次の数式(5)に従って求める。

なお、上の数式(5)において、cは非ゼロの係数である。この処理により、図9に示されるような複合位相勾配ベクトルの分布図が得られる。
<位相特異点評価ステップ>
位相特異点評価部50は、各評価領域の位相勾配に基づいて位相特異点を評価する。図10は、位相特異点評価ステップS5を構成する各ステップを示すフローチャートである。図10に示されるように、位相特異点評価ステップS5は、循環値分布を計算するステップS51と、循環値がピークとなる位置を計算するステップS52と、ピークとなる位置からのずれ量を算出するステップS53と、位相特異点の位置を算出するステップS54とを含む。
ステップS51において、位相特異点評価部50は循環値分布を計算する。すなわち、位相特異点評価部50は、複合位相勾配のベクトルデータに基づいて、次の数式(6)に従って循環値D(p,q)を計算する。

なお、上の数式(6)において、(p,q)は、互いに隣り合う4つの評価領域A3(I,J),A3(I+1,J),A3(I+1,J+1),及びA3(I,J+1)の交点の位置を示す。また、cは非ゼロの定数であり、例えば評価領域A3の一辺の長さの半分である。このような数式(6)を用いることにより、各交点(p,q)において循環値Dが計算され、循環値Dの分布が得られる。
上の数式(6)によって算出された循環値D(p,q)は、閉経路内における位相特異点の有無、及び閉経路に対する位相特異点の相対位置に依存する。すなわち、循環値D(p,q)がゼロ若しくは略ゼロの場合、閉経路内には位相特異点は存在しない。また、循環値D(p,q)がゼロより十分大きい場合、閉経路内には位相特異点が存在し、且つその大きさは、トポロジカルチャージ、及び位相特異点と閉経路との相対位置に依存する。
図11は、上記の循環値計算を概念的に示す図である。図において、四角形の破線は閉経路を示す。この例では、閉経路は、2行2列の評価領域A3それぞれの中心を四隅として定義されている。図11から解るように、位相特異点が交点(p,q)(すなわち閉経路の中心)に存在する場合には、循環値D(p,q)が最も大きくなる。そして、位相特異点が交点(p,q)から離れるほど、循環値D(p,q)が小さくなる。
続いて、位相特異点評価部50は、循環値Dの分布に基づいて、位相特異点の位置を特定する。具体的には、ステップS52において、循環値Dの分布に基づき、次の数式(7)のように、循環値Dがピーク(すなわち循環値Dの絶対値が最大)となる評価領域(pmax,qmax)を求める。

上の数式(7)において、MAXPOS()はピーク位置(すなわちD(p,q)の絶対値が最大となる位置)を求める処理である。このとき、位相特異点は、交点(pmax,qmax)周りの閉経路内に存在する。そして、ステップS53において、位相特異点評価部50は、3行3列の9個の評価領域A3(pmax+k,qmax+l)(k=−1,0,1、l=−1,0,1)の循環値Dを用いて、次の数式(8A)及び(8B)により、交点(p,q)からの位相特異点のずれ量(u2c,v2c)を計算する。
最後のステップS54において、位相特異点の位置(P,P)は、次の数式(9)によって計算される。なお、数式(9)の数値1.0は、座標原点の調整用の定数である。また、数式(9)によって計算される位置は、小領域A1の大きさにより規格化されたものである。
以上に説明した位相特異点の評価方法および評価装置1Aによって得られる効果について、従来の課題とともに説明する。前述したように、近年、例えば空間光変調器を用いて光ビームを空間的に変調することにより、様々な空間モードの光ビームを生成できることが知られている。このような光ビームには、例えば、超空間分解能の顕微計測、光マニピュレーション、光計測、光学系のアライメント、光通信、光量子情報処理など、幅広い応用が期待されている。これらの応用では、光ビームに含まれる位相特異点の位置等の特徴を正確に評価することが望まれる。
位相特異点の有無を検出する方法としては、波面センサや干渉計などによって計測された位相勾配を用いる周回積分法(Contour Sum法)がある。また、位相特異点の位置を計測する方法としては、相関マッチング法がある。これらの方法を組み合わせることにより、位相特異点の検出および位置の計測を行うことは可能である。しかしながら、波面センサや干渉計などにおいて、位相特異点のため一部のデータが欠落する場合がある。位相特異点の周囲の状況によっては、このようなデータ欠落領域が大きくなり、計測結果に大きな誤差が生じたり、計測不能になるなどの問題が生じる。
図12は、一例として、位相特異点の周りに0〜2hπ(rad)(hは正の整数)の連続的な位相変化を有する光渦を、シャックハルトマン型の波面センサを用いて計測した場合の計測データを示す図である。図12(a)はh=1の場合を示し、図12(b)はh=10の場合を示し、図12(c)はh=20の場合を示す。また、これらの図には、波面センサのレンズアレイによって集光された複数の光点が示されている。
光渦のhの値が小さい場合、すなわちトポロジカルチャージが小さい場合には、図12(a)に示されるように、データの欠落が見られない。これは、トポロジカルチャージが小さい場合には、光強度がゼロとなる領域(以下、ダーク領域という)も小さい。より具体的には、ダーク領域の大きさが、計測単位である個々のレンズの大きさよりも小さい場合には、多少のデータの乱れはあってもデータの欠落は生じない。
しかし、光渦のhの値が大きくなると(すなわちトポロジカルチャージ大きくなると)、図12(b)に示されるように、徐々にデータの欠落が現れる。そして、図12(c)に示されるように、欠落するデータの数(データ欠落領域の大きさ)は、トポロジカルチャージが増大するほど大きくなる。このようなデータ欠落領域が存在すると、位相特異点の正確な情報を掴むことが困難となってしまう。
本実施形態の評価方法及び評価装置1Aでは、データ欠落領域特定ステップS2において、データ欠落領域特定部20が、データ欠落領域A2に関する情報を取得する。前述したように、このデータ欠落領域A2は位相特異点に起因するものであるため、位相特異点はデータ欠落領域A2に必ず含まれる。そして、この情報に基づき、評価領域設定ステップS3において、評価領域設定部30が、波面データを複数の評価領域A3に分割する。このとき、例えばデータ欠落領域A2が二以上の領域に分割され、各領域が何れかの評価領域A3に含まれる。そうすると、位相勾配算出ステップS4において位相勾配算出部40が算出する、データ欠落領域A2の周囲の評価領域A3の位相勾配は、データ欠落領域A2内における位相特異点の位置などの特徴に影響されることとなる。従って、位相特異点評価ステップS5において、位相特異点評価部50は、各評価領域A3の位相勾配に基づいて位相特異点の特徴を精度良く評価することができる。
また、本実施形態のように、データ欠落領域A2に関する情報は、データ欠落領域A2の大きさ及び中心位置を含んでもよい。本実施形態の評価方法及び評価装置1Aによれば、例えばこのような位相特異点の特徴を精度良く評価することができる。
また、本実施形態のように、データ欠落領域特定ステップS2の際に、データ欠落領域特定部20が、波面データを構成する各画素の画素値I(u,v)に基づいてデータ欠落領域A2を特定してもよい。これにより、データ欠落領域A2を精度良く特定することができる。
また、本実施形態のように、波面状態取得部10は、複数の集光レンズ11aを含むレンズアレイ11と、該レンズアレイ11を通過した光ビームの複数の集光点Pを検出するエリアイメージセンサ12とを有する波面センサ10Aを含んで構成され、波面状態取得ステップS1において、このような波面センサ10Aを用いて波面データを生成してもよい。例えばこのような波面センサ10Aを用いて波面データを生成することによって、データ欠落領域A2の特定、複数の評価領域A3の設定、及び位相勾配の算出を好適に行うことができる。
なお、本実施形態では、位相特異点の評価として位相特異点の位置を求める場合を例示したが、位相特異点の評価としては、他にも位相特異点の数、トポロジカルチャージ、位相特異点の周りの螺旋状位相分布のらせん方向(時計周り、反時計周り)などがある。位相特異点の数を求める場合については、後述する第1変形例において詳しく述べる。螺旋方向を求める場合については、循環値ピークにおける循環値Dの符号(正または負)によって求めることができる。循環値Dの符号は、定義する座標系に依存する。例えば、行方向を左から右へ、列方向を上から下へと定義すると、循環値Dが正である場合は時計周り、負である場合は反時計周りとなる。
トポロジカルチャージは、循環値ピークの数値を或る定数により除算した数値から求められる。除算結果の実数の小数点部分を切り捨て、或いは、四捨五入により整数に変換する。こうして得られた整数は、トポロジカルチャージを示す。理論上、循環値Dはトポロジカルチャージと比例する。従って、上記定数は、トポロジカルチャージが既知である光ビームB1を計測することにより求められる。また、トポロジカルチャージが既知である位相特異点を仮定して、数値計算により上記定数を求めてもよい。
(第1の変形例)
上記実施形態では、光ビームB1に単一の位相特異点が含まれる場合について例示したが、光ビームB1に複数の位相特異点が含まれる場合であっても、各位相特異点毎に循環値分布を求め、循環値が局所的にピークとなる部分の数とそれらの位置を求めることによって、各位相特異点を精度良く評価することができる。
図13は、このような場合の位相特異点評価方法を示すフローチャートである。図13に示されるように、まず、光ビームB1の波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する(波面状態取得ステップS11)。次に、複数の小領域A1の中から欠落小領域を検出し、連続する欠落小領域のグループをデータ欠落領域A2として特定する。本変形例では、N個(Nは2以上の整数)のデータ欠落領域A2を特定する(データ欠落領域特定ステップS12)。図14は、一例として、2つのデータ欠落領域A2(1)、A2(2)を特定した様子を示している。
続いて、以降の各ステップS14〜S16をZ回繰り返し行う(ステップS13)。すなわち、第z番目(z=1,2,・・・,Z)のデータ欠落領域A2について、形状、大きさ、位置といった情報を取得する。そして、当該データ欠落領域A2についての評価領域A3を設定する(評価領域設定ステップS14)。続いて、当該評価領域A3の位相勾配の計算を行う(位相勾配算出ステップS15)。
続いて、位相特異点の評価を行う(位相特異点評価ステップS16)。このステップでは、まず、循環値分布を計算する。次に、循環値分布における局部的な複数のピークの位置を求める。すなわち、1つ目の局部ピークの位置を計算し、その位置を整数部とする。次に、当該局部ピークの周辺の循環値を用いて、小数部を計算する。このとき、重心計算、或いは相関マッチング法を使用するとよい。その後、整数部と小数部とを合計する。そして、循環値分布の座標から、小領域A1を単位とする座標系に変換する。これらの処理を、複数の局部的なピークの個々について繰り返し行う。
図15及び図16は、図14に示された例において、評価領域A3を設定した様子を示している。図15は、データ欠落領域A2(1)に対応する評価領域A3(1)を示しており、図16は、データ欠落領域A2(2)に対応する評価領域A3(1)を示している。
その後、データ欠落領域A2以外の領域において、位相特異点の有無を調べる(ステップS17)。低次の位相特異点は、欠落小領域を生じない場合もあるため、データ欠落領域A2以外の領域において、評価領域A3に含まれる小領域の数を1として評価する。すなわち、循環値分布を求め、局部的なピークの位置を求める。なお、複数の小領域A1の中から欠落小領域が検出されない場合には、このステップS17のみを行うとよい。位相特異点の数は、ステップS16において求められた局部ピークの数と、ステップS17において求められた局部ピークの数との総和となる。
なお、上記の方法において、欠落小領域は例えば次のようにして検出される。まず、各小領域A1の画素値分布の特徴量を計算する。特徴量としては、画素値の総和、最大画素値、分布の広がり、分布の歪度などが挙げられる。次に、特徴量と閾値とを比較する。閾値は、予め決められた(例えばデバイスの特性に関する)定数であってもよく、周囲の分布から求められた、小領域A1毎に異なる数値であってもよい。特徴量が閾値を超えない小領域を欠落小領域とする。その他の小領域を非欠落小領域とする。そして、連続する欠落小領域を1つのデータ欠落領域に設定する。連続してない欠落小領域は、別個のデータ欠落領域とする。
(第2の変形例)
上記実施形態では、データ欠落領域特定ステップS2において、データ欠落領域特定部20が、波面センサ10Aのエリアイメージセンサ12における画素値I(u,v)に基づいてデータ欠落領域A2を特定している。しかしながら、データ欠落領域特定部は、エリアイメージセンサ12によって検出される複数の集光点Pの形状に基づいてデータ欠落領域A2を特定してもよい。
通常は、集光レンズ11aによって分割された光ビームB1は略均一な光振幅分布を有しており、集光レンズ11aにより、ほぼガウス分布に従う光強度分布を有する集光点Pが得られる。しかし、位相特異点付近では、光電場の振幅分布が不均一であることから、集光レンズ11aにより形成される集光点Pの光強度分布は、ガウス分布が崩れて欠落の拡がりや変形を生じる。また、その欠落の広がり及び変形の程度は、トポロジカルチャージ及び位相特異点の位置に影響される。従って、集光点Pの光強度分布の欠落や変形の度合いを計測することにより、データ欠落領域A2を特定することができる。
本変形例のように、データ欠落領域特定ステップS2の際に、データ欠落領域特定部20は、エリアイメージセンサ12によって検出された複数の集光点Pの形状に基づいてデータ欠落領域A2を特定してもよい。このような方法によっても、データ欠落領域A2を好適に特定することができる。
(第3の変形例)
上記実施形態では、評価領域設定ステップS3において、評価領域設定部30が、数式(1)及び数式(2)を用いて評価領域A3の大きさn及び初期値i,jを求めたが、大きさn及び初期値i,jは別の方法によっても算出することができる。
例えば、データ欠落領域A2に含まれる欠落小領域の数を求め、欠落小領域の数を略4等分するように、データ欠落領域A2を4つのサブデータ欠落領域に分割する。そして、分割したサブデータ欠落領域の大きさに基づき、評価領域A3の大きさnを決定してもよい。例えば、4つのサブデータ欠落領域の大きさよりも大きいサイズを評価領域A3の大きさnとしてもよい。
(第4の変形例)
位相勾配算出ステップS4において、位相勾配算出部40は、各評価領域A3に含まれる小領域A1の位相勾配の和を、位相勾配が非ゼロである小領域A1の数で除算し、その結果を当該評価領域A3における位相勾配としてもよい。すなわち、位相勾配算出部40は、以下の数式(10)に従って各評価領域A3の位相勾配を算出してもよい。

なお、上の数式(10)において、aIJは評価領域A3に含まれる欠落小領域の数である。
(第5の変形例)
位相特異点評価ステップS5において、位相特異点評価部50は、相関マッチング法を用いて位相特異点の位置(P,P)を算出してもよい。すなわち、本変形例では、交点(pmax,qmax)を中心とする3行3列の循環値Dの分布と、予め計算した多数の参照分布T(k,l;u,v)とを比較して、下記の数式(11)によって求められる相関係数R(u,v)が最も大きくなる参照分布T(k,l;u,v)に対応する(u0max,v0max)を決める。

なお、上の数式(11)において、DaveはD(k,l)の平均である(数式(12))。

なお、参照分布T(k,l;u,v)は、位相特異点が位置(u,v)にあると仮定した場合に計算した循環値Dの理論分布である。参照分布T(k,l;u,v)は、例えば特許文献1に開示した方法で計算できる。Tave(u,v)はT(k,l;u,v)の平均である(数式(13))。数式(14)のMAXPOS()はピーク位置(すなわちR(u,v)の絶対値が最大となる位置)を求める処理である。位相特異点の位置(P,P)は、次の数式(15)によって計算される。なお、数式(15)の数値1.0は、座標原点の調整用の定数である。また、数式(15)により計算される位置は、小領域A1の大きさにより規格化されたものである。


(第6の変形例)
位相特異点評価ステップS5において、位相特異点評価部50は、以下の計算によって位相特異点を評価してもよい。本変形例では、まず、図17に示されるような3行3列の閉経路Cの循環値D’(I,J)を次の数式(16)に示される周回積分によって求める。なお、閉経路Cは、例えば3行3列の最外周に位置する小領域A1の各中心点を結ぶ経路である。

ここで、cは非ゼロの定数である。交点(I,J)は小領域A1(I,J)の中心と一致する。各交点において、循環値D’を計算し、循環値の分布が得られる。その後、以下の数式(17)〜(19)に示されるように、循環値の分布において、循環値D’の絶対値が最大となるピーク位置(Imax,Jmax)と、ピーク位置(Imax,Jmax)の周囲3行3列における重心位置(u2c,v2c)とを求めることにより、位相特異点の位置(P,P)が得られる。


或いは、第4変形例のように、ピーク位置(Imax,Jmax)の周囲3行3列における循環値の分布と、理論式から求められた多数の参照分布T’(k,l;u,v)とを比較して、相関係数R(u,v)が最も大きくなる参照分布T’(k,l;u,v)に対応する位置を、位相特異点の位置(P,P)としてもよい(数式(20)〜(22))。参照分布T’(k,l;u,v)は、位相特異点が位置(u,v)にあると仮定した場合に3行3列の閉経路において計算した循環値Dの理論分布である。なお、以下の数式(20)において、D’aveはD’(k,l)の平均である。また、T’ave(u,v)はT’(k,l;u,v)の平均である。数式(21)のMAXPOS()はピーク位置(すなわちR(u,v)の絶対値が最大となる位置)を求める処理である。位相特異点の位置(P,P)は、次の数式(22)によって計算される。なお、数式(22)により計算される位置は、小領域A1の大きさによって規格化されたものである。


(第7の変形例)
上記実施形態では、波面センサ10Aのエリアイメージセンサ12が内部処理機能を有していない場合について説明したが、エリアイメージセンサ12は内部処理機能を有してもよい。その場合、データ欠落領域特定ステップにおける欠落小領域の検出は、エリアイメージセンサ12の内部で行われてもよい。その場合は、波面状態取得部10から、波面データとデータ欠落領域の情報とが出力される。
(第8の変形例)
上記実施形態では、波面状態取得部10としてレンズアレイ11及びエリアイメージセンサ12を有する波面センサ10Aを用いたが、波面センサに代えて、別の光学系によって波面状態取得部10を構成することも可能である。例えば、波面状態取得部10は、干渉光学系と、干渉光学系を通過した光ビームB1の干渉像を検出するエリアイメージセンサとを有する干渉計によって構成されてもよい。
図18は、波面状態取得部10に好適な干渉計の例として、点回折を利用するものを示す。図18に示される干渉計60は、ビームスプリッタ61及び62と、4f光学系63及び64と、ピンホール65と、反射鏡66及び67と、エリアイメージセンサ68とを備えている。4f光学系63は、一対のレンズ63a及び63bによって構成され、レンズ63aとレンズ63bとの距離は、レンズ63aの焦点距離とレンズ63bの焦点距離との和に等しい。同様に、4f光学系64は、一対のレンズ64a及び64bによって構成され、レンズ64aとレンズ64bとの距離は、レンズ64aの焦点距離とレンズ64bの焦点距離との和に等しい。ピンホール65は、一方の4f光学系63のレンズ63aとレンズ63bとの間の共通焦点面に配置されている。
この干渉計60に入射した或る波面の光ビームB1は、まずビームスプリッタ61によって2つの光ビームB11及びB12に分岐される。一方の光ビームB11は、4f光学系63を通過する。このとき、光ビームB11は、レンズ63aとレンズ63bとの間の共通焦点面においてピンホール65を通過する。ピンホール65は、集光された光ビームB11の一部(中心部分)を通過させ、他の部分(周囲部分)を遮断する。ピンホール65を通過した光ビームB11は、レンズ63bにより平行化されて参照光となる。その後、光ビームB11は、反射鏡66によって向きを変え、ビームスプリッタ62に達する。
また、他方の光ビームB12は、反射鏡67によって向きを変えたのち、4f光学系64を通過する。4f光学系64にはピンホールが配置されておらず、光ビームB12は物体光として用いられる。その後、光ビームB12は、ビームスプリッタ62に達する。光ビームB11及びB12はビームスプリッタ62において合波されて干渉光像となったのち、エリアイメージセンサ68に入射する。エリアイメージセンサ68は、この干渉光像を基に、波面状態を含む画像データを生成する。
図19は、干渉光像の例を示す図である。この干渉光像は、トポロジカルチャージをh=3とした光渦の波面と、略斜め入射の平面波とを重ね合わせることによって得られたものである。
なお、光ビームB11の光軸とピンホール65の中心とのずれ量を調整することにより、参照光の入射角を調整することができる。これにより、干渉光像における干渉縞の間隔、すなわち干渉縞の空間キャリア周波数を変えることができる。また、反射鏡66のチルト角度を調整することによっても、空間キャリア周波数を調整できる。
上記の干渉計60において、入射した光ビームB1が位相特異点を含まない場合、光ビームB11がレンズ63aにより集光されると、集光点付近のゼロ次成分と、その周りのN次成分(Nは1以上の整数)に分けられる。ピンホール65はゼロ次成分のみを通過させ、N次成分を遮断する。こうしてピンホール65を通過した光ビームB11は、レンズ63bを経て平面波となる。
これに対し、入射した光ビームB1が位相特異点を含む場合、図20に示されるように、レンズ63aの焦点面に円環状の光強度分布CIが形成される。従って、ピンホール65を円環の中心(すなわち光軸)Oからずらして円環上に配置し、一部の光のみを通過させることにより、光ビームB11はレンズ63bを経て参照平面波となる。
また、ピンホール65が円環の中心(光軸)Oからずれて配置されるので、生成された参照平面波の波面は、光ビームB11の光軸に垂直な面に対して傾斜する。さらに、中心(光軸)Oからのずれ量を変化させることにより、参照平面波の波面の傾斜角をも調整できる。すなわち、物体光と参照光との干渉により形成される干渉縞のキャリア周波数を変えることができる。そして、ピンホール65が円環上にあるときに、干渉縞のコントラストが最大となる。干渉縞のコントラストを基に、ピンホール65の位置が適切か否かを判断することができる。
上記のようにして得られた干渉光像の干渉縞に基づいて、例えば、非特許文献3に記載されたフーリエ変換を用いて位相分布を算出することができる。そして、この場合においても、位相特異点に起因するダーク領域においては位相分布が算出できず、データ欠落領域A2となる。なお、この例では、エリアイメージセンサ68から得られた画像データの各画素が、上記実施形態における小領域A1に相当する。
算出された位相分布をφ(i,j)とすると、次の数式(23)によって位相勾配ベクトルs及びsが算出される。

ここで、cは非ゼロの定数である。なお、φ(i,j),φ(i+1,j),φ(i,j+1)のいずれかがゼロ若しくは計算できない場合、位相勾配ベクトルs及びsをゼロとする。
このように、波面状態取得部10として干渉計60を用いて画像データ(波面データ)を生成する場合であっても、データ欠落領域A2の特定、複数の評価領域A3の設定、及び位相勾配の算出を好適に行うことができる。
(実施例)
上記実施形態による位相特異点評価方法を用いて検証を行った実施例について説明する。図21は、この検証において用いられた光学系70を示す図である。図21に示されるように、光学系70は、波面センサ10Aと、波面変調素子71と、光源72と、アパーチャ73と、ビームスプリッタ74と、2つのレンズ77,78からなるリレー光学系とを備えている。なお、波面センサ10Aの詳細な構成は、上述した実施形態と同様である。また、波面変調素子71は、例えば位相変調型の空間光変調器である。
光源72は、波長633nmのレーザ光Laを出射する。レーザ光Laは、ほぼ平行光である。レーザ光Laは、アパーチャ73を通過し、ビームスプリッタ74を透過して波面変調素子71に入射する。そして、レーザ光Laは、波面変調素子71によって反射されるとともに変調され、光ビームB1として波面変調素子71から出力される。光ビームB1はビームスプリッタ74において反射し、レンズ77,78を通過して波面センサ10Aに入射する。波面センサ10Aは、光ビームB1の位相勾配の分布を示す画像データ(波面データ)を出力する。なお、波面センサ10Aは、波面変調素子71の光学共役面に配置されている。
この実施例では、波面変調素子71に螺旋状の位相パターン(例えば図23を参照。トポロジカルチャージはh=10)を呈示させるとともに、螺旋の中心を1画素ずつ移動しながら波面センサ10Aにおいて画像データを生成し、その画像データに基づいて、上記実施形態に示された方法により位相特異点の位置を算出した。図22は、算出された位相特異点の位置と、波面変調素子71における螺旋中心の移動量との関係を示すグラフである。図22において、縦軸は位相特異点の位置を示し、横軸は螺旋中心の移動量を示している。また、グラフG11は従来の方法により計測した結果を示し、グラフG12は上記実施形態の方法により計測した結果を示す。なお、グラフG13は理論予測値を示す。
図22に示されるように、上記実施形態の方法では、予測値に対する計測値の最大誤差は0.25であり、誤差のRMS値は0.13であった。また、最小2乗法により求めた直線の傾きは1.0002であり、予測値の傾き1と精度良く合致した。これに対し、従来の方法では、予測値に対する計測値の最大誤差は0.95であり、誤差のRMS値は0.45であった。また、最小2乗法により求めた直線の傾きは1.16であり、予測値の傾き1に対して大きな誤差を伴った。この結果から、上記実施形態の方法によれば、従来の方法と比較して、位相特異点の特徴を精度良く評価できることがわかる。
1A…評価装置、2…コンピュータ、2a…入力装置、2b…表示装置、10…波面状態取得部、10A…波面センサ、11…レンズアレイ、11a…集光レンズ、12…エリアイメージセンサ、20…データ欠落領域特定部、30…評価領域設定部、40…位相勾配算出部、50…位相特異点評価部、60…干渉計、61,62…ビームスプリッタ、63,64…4f光学系、65…ピンホール、66,67…反射鏡、68…エリアイメージセンサ、70…光学系、71…波面変調素子、72…光源、73…アパーチャ、74…ビームスプリッタ、77,78…レンズ、A1…小領域、A2…データ欠落領域、A3…評価領域、B1…光ビーム、H…画素、H1…画像データ、P…集光点。

Claims (12)

  1. 光ビームに含まれる位相特異点を評価する方法であって、
    前記光ビームの波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する波面状態取得ステップと、
    前記波面データにおけるデータ欠落領域を特定し、前記データ欠落領域に関する情報を取得するデータ欠落領域特定ステップと、
    前記情報に基づいて、前記二次元の波面データを複数の評価領域に分割する評価領域設定ステップと、
    前記波面データのうち前記複数の評価領域それぞれに属するデータに基づき、各評価領域毎に位相勾配を算出する位相勾配算出ステップと、
    各評価領域の前記位相勾配に基づいて位相特異点を評価する位相特異点評価ステップと、
    を含む、位相特異点評価方法。
  2. 前記情報は、前記データ欠落領域の大きさ及び中心位置を含む、請求項1に記載の位相特異点評価方法。
  3. 前記データ欠落領域特定ステップの際に、前記波面データを構成する各画素の画素値に基づいて前記データ欠落領域を特定する、請求項1または2に記載の位相特異点評価方法。
  4. 前記波面状態取得ステップの際に、複数の集光レンズを含むレンズアレイと、該レンズアレイを通過した前記光ビームの複数の集光点を検出するエリアイメージセンサとを有する波面センサを用いて前記波面データを生成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相特異点評価方法。
  5. 前記データ欠落領域特定ステップの際に、前記エリアイメージセンサによって検出された前記複数の集光点の形状に基づいて前記データ欠落領域を特定する、請求項4に記載の位相特異点評価方法。
  6. 前記波面状態取得ステップの際に、干渉光学系と、前記干渉光学系を通過した前記光ビームの干渉像を検出するエリアイメージセンサとを有する干渉計を用いて前記波面データを生成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相特異点評価方法。
  7. 光ビームに含まれる位相特異点を評価する装置であって、
    前記光ビームの波面状態を測定することにより、二次元の波面データを生成する波面状態取得部と、
    前記波面データにおけるデータ欠落領域を特定し、前記データ欠落領域に関する情報を取得するデータ欠落領域特定部と、
    前記情報に基づいて、前記二次元の波面データを複数の評価領域に分割する評価領域設定部と、
    前記波面データのうち前記複数の評価領域それぞれに属するデータに基づき、各評価領域毎に位相勾配を算出する位相勾配算出部と、
    各評価領域の前記位相勾配に基づいて位相特異点を評価する位相特異点評価部と、
    を備える、位相特異点評価装置。
  8. 前記情報は、前記データ欠落領域の大きさ及び中心位置を含む、請求項7に記載の位相特異点評価装置。
  9. 前記データ欠落領域特定部は、前記波面データを構成する各画素の画素値に基づいて前記データ欠落領域を特定する、請求項7または8に記載の位相特異点評価装置。
  10. 前記波面状態取得部は、複数の集光レンズを含むレンズアレイと、該レンズアレイを通過した前記光ビームの複数の集光点を検出するエリアイメージセンサとを有する波面センサを含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の位相特異点評価装置。
  11. 前記データ欠落領域特定部は、前記エリアイメージセンサによって検出された前記複数の集光点の形状に基づいて前記データ欠落領域を特定する、請求項10に記載の位相特異点評価装置。
  12. 前記波面状態取得部は、干渉光学系と、前記干渉光学系を通過した前記光ビームの干渉像を検出するエリアイメージセンサとを有する干渉計を含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の位相特異点評価装置。
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