JP5087023B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載されたROMを交換する等の不正行為によって基板保護ケースを構成するケース部品が交換された形跡を確実に残して不正行為を発見可能とし、効果的に予防することができる遊技機に関する。
パチンコ遊技機、スロットマシン等の各種遊技機に搭載されるROMを不正に取り換えることにより、遊技内容を遊技者に都合よく進行させて出球を獲得する不正行為が所謂ゴト師によって行われ、その手法は巧妙化している。
ROMの不正な取り換えは、工場から出荷された遊技機が遊技場に設置される以前の段階、或いは設置後に行われる可能性が高い。
このような不正行為に対する対策として特許文献1には、制御基板上のROMを包囲するケース体とカバー体とを分離不能な結合手段によって結合することにより、結合手段を破壊した場合にはその痕跡が必ず残るようにした技術が提案されている。
しかし、不正行為者の手口が日々巧妙化することにより、結合手段を破壊してROMを交換した後で、形跡が残らないように新たな結合手段を組み付ける可能性がある。
特許文献2にも不正防止のための装置構成が開示されているが、特許文献1の場合と同様の欠点を有している。
このような不具合に対処すべく、封印シールを用いて基板保護ケースを封印することが行われているが、カッタを用いて封印シールを切断してから基板保護ケースを開放し、ROMを交換して基板保護ケースを閉止してから封印シールの切断面を修復すると、目視によって切断箇所の有無を判別できなくなるケースが多々あった。そのような不具合に対処するため、RFIDを組み込んだ封印シールが用いられるようになっている。
即ち、特許文献3には、識別情報を記憶したRFID(非接触型記憶媒体)を組み込んだ封印シールを基板保護ケースを構成するケース本体とケース蓋とに跨って接着することにより、基板保護ケースが不正に開放された場合にRFIDが破断、断線して識別情報の読取りが不可能となるようにした技術が開示されている。これによれば、読み取り装置を用いてRFIDに記憶された識別情報を読取ることができない場合に、不正に基板保護ケースが開放されたことを知ることができる。
しかし、基板保護ケースの開封前にカッタを用いてRFIDを含む封印シールを修復可能な程度に切断しておき、ROMを交換して基板保護ケースを再閉止してからRFIDを構成する導体パターン間の接続が復旧するように巧妙に修復することが可能である。この場合には、不正行為の形跡を封印シールの外観は勿論、読み取り装置によっても発見することが困難となる。
また、カラーコピー技術が進歩した現在においては、基板保護ケースから剥がした正規の封印シールを複写機によりコピーし、このコピーした封印シール面に正規封印シールから取り外したRFIDを貼り付けることにより、当該基板保護ケースに見合った正規の識別情報を記憶したRFIDを備えた不正封印シールの偽造が可能となる。
このように封印シールを用いた不正行為防止にも限界があり、新たな対策が求められている。
一方、同一の遊技機メーカーが製造する同一機種の遊技機には同一の金型で製造された同一構造のケース本体及びケース蓋から成る基板保護ケースが装備されているため、複数の遊技場(ホール)に設置された同一機種の遊技機には同一形状の基板保護ケースが装備されていることとなる。このことを利用して、例えば一つの遊技場に設置されたある機種のパチンコ遊技機のROMを不正に交換するために基板保護ケースの一部(例えば、ケース蓋)を破壊する必要がある場合に、他の遊技場で廃棄された同一機種の遊技機の基板保護ケースの一部を流用して破壊された基板保護ケースを修復して不正行為の形跡を消去することが可能となる。或いは、基板保護ケース全体を別の遊技場で廃棄された遊技機のものと交換することも可能である。
更に、同一遊技機メーカーが自社製造する異機種遊技機にほぼ同一の形状、構造を備えた基板保護ケースを使用することも一般であるため、不正行為者にとっては部品交換の為の選択の範囲が広がり、不正行為完遂のために基板保護ケース部品を入手し易い状況となっている。
このように同一機種、或いは異機種の基板保護ケースから取り出したケース部品(ケース本体、ケース蓋)を寄せ集めて一つの基板保護ケースを完成させた場合には、これが真正品であるか偽造品であるかを外観上判別することができないため、基板保護ケースの外観を手掛かりに不正行為の形跡を発見することはできなかった。
特開2006−130352公報 特開2007−160004公報 特開2000−334154公報
以上のように、不正行為者がROM交換等のために不正に基板保護ケースを開放した場合には少なくとも何れか一方のケース部品には破壊された形跡が残るものである。このため、不正行為者は、同一メーカーの同一機種、或いは他機種の基板保護ケースのケース部品を流用して交換し、不正行為の形跡を消去しようとする虞がある。即ち、ある遊技機の基板保護ケースを不正に開放した結果、一方、或いは両方のケース部品のみに不正行為の形跡が残ったとした場合、廃棄された同一機種、或いは異機種の遊技機の基板保護ケースを構成する互換性ある同一部品を不正行為の対象となる遊技機の同一部品と交換して組み付けることにより、不正行為の形跡を消去した基板保護ケースを完成することが可能となる。このように従来は、工場における製造時、及び遊技場サイドにおいて、基板保護ケースを構成する互換性あるケース部品に対して識別のための措置を講じていなかったために上記の如き不正行為が行われる余地があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ROMを交換する不正行為に際して基板保護ケースの一部が破損した場合に破損した形跡を残さずに修復するために、同一メーカーの同一機種、或いは他機種の基板保護ケースのケース部品を流用して交換する行為を防止することができる遊技機を提供することを目的としている。
特に、各ケース片の基本構造を改変することによる機種間の基板保護ケース部品の構造上の互換性を喪失させることによるメーカーサイドの不利益をもたらすことなく、不正行為者にとって有利となるケース部品間の互換性を喪失させることを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る遊技機は、制御基板を収容する着脱、或いは開閉可能な2つのケース片と、前記2つのケース片に夫々設けたケース片の整合関係識別用の識別表示部と、を有した基板保護ケースを備えた遊技機であって前記識別表示部は、前記各ケース片から突設され、識別標識面を有する突出片であり、前記各突出片は、前記2つのケース片が閉止状態となった時に前記識別標識面が重ならない位置関係となるように配置されており、前記各識別標識面に識別標識が表示、或いは形成されることを特徴とする。
同一メーカーが製造する遊技機に装備された基板保護ケースは、機種が異なっても同一構造をとっていることが多い。このため、例えば、異なった遊技場で廃棄された遊技機に装備された基板保護ケースのケース片を寄せ集めることにより一つの基板保護ケースを完成することができる。このことを利用して、ある遊技場に設置された遊技機の基板保護ケースを破壊して開封した上でROMを交換した後で、破壊されたケース部品を別の遊技機から流用した同種類のケース部品と交換して修復することが可能である。
本発明では、基板保護ケースを構成するケース片等のケース部品に機種毎に識別用の識別表示部を形成したり、或いは遊技場毎に識別表示部を形成するようにしたので、上記の如き不正行為が行われた場合に、ケース片間の識別表示部の整合性を確認することによって不正行為の有無を判定することが可能となる。なお、識別表示部を設けることによって、ケース部品間の構造上の互換性、整合性が損なわれる訳ではない。即ち、各ケース片の基本構造(結合構造)を改変する訳でないので、機種間の基板保護ケース部品の互換性を喪失させることによるメーカーサイドの不利益をもたらすことがない。
請求項2の発明は、前記各突出片は、前記2つのケース片が閉止状態となった時に前記識別標識面が直線状に近接するように配置されており、前記各識別標識面に跨って前記識別標識が表示、或いは形成されることを特徴とする。
本発明によれば、遊技機用の基板保護ケースを構成する複数のケース片の適所に夫々各ケース片の整合関係識別用の識別表示部を設けたことにより、廃棄された遊技機のケース片が他の遊技場に設置され不正行為の対象となる遊技機の基板保護ケースを修復する為の補充部品として利用されることを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る封印構造を備えた基板保護ケースの分解斜視図である。 図1の組立状態を示す斜視図である。 (a)及び(b)は図2の正面図、及び平面図である。 (a)及び(b)は基板保護ケースの要部構成を示す説明図である。 (a)及び(b)は識別表示部の構成例を示す説明図である。 (a)及び(b)は識別表示部の他の構成例を示す説明図である。 (a)及び(b)は本発明の他の構成例を示す説明図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る封印構造を備えた基板保護ケースの分解斜視図であり、図2はその組立状態を示す斜視図であり、図3(a)及び(b)はその正面図、及び平面図であり、図4(a)及び(b)は基板保護ケースの要部構成を示す説明図である。
基板保護ケース1は、ROMを始めとした電子部品を搭載した制御基板(プリント基板)50を内部に収容した状態でパチンコ遊技機等の遊技機の背面に図示しない台座を介して組み付けられる。
基板保護ケース1は、ROMを搭載した制御基板(プリント基板)50を間に挟んだ状態で内部に収容する透明な樹脂製の2つのケース片(下ケース片10、上ケース片20)から構成されている。上ケース片20は制御基板50を間に挟んで下ケース片10と嵌合した状態でカシメピン4を用いたカシメ締結部3により下ケース片10に対して固定される。
基板保護ケース1の端縁に沿った適所には、カシメピン4を用いたカシメ締結部3が配置され、締結穴3a内にカシメピン4を打ち込むことにより両ケース片10、20は閉止状態でロックされる。締結穴3aに打ち込まれたカシメピンを除去することによって両ケース片10、20は開閉、着脱可能な状態となる。
なお、図示しない台座は、遊技機の背面に対して基板保護ケース1を取り付けるための連結手段であり、下ケース片10に設けたフック部10aを台座に設けた軸部60に係合させることにより、基板保護ケース1は軸部60を中心として上下方向へ回動する。即ち、基板保護ケース1の下ケース片10がこの台座により保持されるため、基板保護ケース1は遊技機側の軸部60を中心として上下方向へ回動する。
制御基板50を収容した基板保護ケース1は、下ケース片10を台座を介してパチンコ遊技機等の遊技盤の背面に添設させた状態で組み付けられるため、遊技盤の背面側から上ケース片20を通して内部の制御基板面に搭載された電子部品を視認することができる。また、軸部60を中心として基板保護ケース1を上方に回動させることにより、透明な下ケース片10の底面から基板保護ケース内部を確認することができる。
本発明に係る基板保護ケース1は、制御基板50を収容する着脱可能な2つのケース片(下ケース片10、及び上ケース片20)と、2つのケース片に夫々設けたケース片の整合関係識別用の識別表示部11、21と、を備えた構成が特徴的である。
更に、識別表示部11、21に、基板保護ケースが設置される遊技機の機種、或いは該遊技機が設置される遊技場(ホール)を特定する識別標識12、22を表示、形成した点が特徴的である。
本発明による不正行為の防止対策は、遊技機を特定の遊技場に新たに購入、設置する際には必ず基板保護ケースの識別表示部11、22に遊技場名等の遊技場を特定する識別標識を遊技場毎に表示させるというルールを確立させることを前提として成立する。即ち、本発明は、ある遊技機に装備された基板保護ケースを構成する2つのケース片に設けた識別表示部に夫々表示、形成された識別標識の内容が一致しないか、或いは識別用に既定された特定関係にない場合(整合関係にない場合)には、両ケース片は異なった他の遊技場で廃棄された遊技機から流用されて不正に組み付けられたものであると判断できるように構成した点が特徴である。
更に本発明による不正行為の防止対策は、遊技機メーカーにおいて、異機種の遊技機に同一形状、構造を有した基板保護ケースを使用する場合には、機種毎に基板保護ケースに識別標識を設けて機種間の識別を可能にするというルールの確立を前提とする。即ち、本発明の他の特徴は、ある遊技機に装備された基板保護ケースを構成する2つのケース片に設けた識別表示部に夫々表示、形成された識別標識の内容が一致しないか、或いは識別用に既定された特定関係にない場合(整合関係にない場合)には、両ケース片は異機種の遊技機から流用されて不正に組み付けられたものであると判断できるように構成した点にある。
識別表示部11、21は、この例では下ケース片10と上ケース片20の上端面15、25に夫々突設された板状の突片であり、下ケース片の上端面15の上面側に、上ケース片の上端面25が一部オーバーラップした状態で両ケース片は閉止状態となる。この際に、各識別表示部11、21が各ケース片の長手方向に沿って直線状の位置関係となるように構成されている。
但し、両ケース片を閉止したときに識別表示部11、21が直線状の位置関係となることは必須ではない。各ケース片の厚み方向に位置ずれしていてもよい。
なお、図1に示した下ケース片10と上ケース片20を組み付けて図2に示した閉止状態にする際には、下ケース片の上端面15に設けたL字状の溝15a内に、上ケース片の上端面25の下面に設けた図示しない突起を嵌合、係止させることにより両者を結合させる。
識別標識12、22とは、識別表示部11、21の少なくとも一面に設けられた表示面(識別標識面11A、21A)に記載、或いは刻印された文字、符号、図形、或いは該識別標識自体の形状である。或いは、識別用の文字等を表示したシールを識別表示部に貼ることにより識別標識としても良い。
なお、識別表示部の識別標識面11A、21Aに標記する識別標識としては、外観上認識できる文字等以外にも、QRコード(登録商標)と称されるマトリックス型二次元バーコードや、RFID(非接触型記憶媒体、例えばICタグ)等のように特殊な読み取り装置による記憶内容(識別情報)の読み取りが可能な媒体と利用してもよい。一つの基板保護ケースを構成する2つのケース片に設けられた識別用の二次元バーコード等を読み取り装置によって読取ることにより、両ケース片が不正に差し替えられていないことを判別することができる。
このように対をなしている2つのケース片に設けられた識別表示部11、21の各識別標識面11A、21Aに夫々表示された識別標識12、22が一致した内容を有していること、或いは連続した意味内容(文字列、図形等)を有する関係にあること等を手掛かりとして、両ケース片が工場出荷時から遊技機に装備されていた正規の基板保護ケースを構成していること、或いは、遊技場に納入、設置される際に遊技場サイドによって記入、刻印、貼付された正規の識別標識であることを判定することができる。逆に言えば、各識別標識12、22が一致しない等の不整合状態にある場合には、両ケース片が不正に寄せ集めて組み付けられた物であることを容易に判別することができる。
図4(a)に示した例では、2枚の識別表示板11a、21aに跨って割り印のように特定の遊技場名(ABC)を記載、刻印することにより、各識別表示板上の表示内容が一致した場合に、各ケース片10、20の一方が他の遊技場で廃棄された遊技機から不正に流用されたものでないことを知ることができる。
或いは、同一メーカーによって製造された遊技機であっても違う機種に装備する基板保護ケースについては各識別表示部の位置を異ならせておくことにより、図4(b)に示すように異機種の基板保護ケースからケース片を流用した場合には識別表示部の位置が一致しなくなるようにしてもよい。これにより不正に組み合わされていることを知ることができる。
或いは、識別標識12、22は、図5(a)に示したように識別表示部11、21の表面に形成した筆記可能層にマジックペン等によって模倣しにくい名称、氏名等を手書きで標記したものであってもよいし、印型等を用いて刻印したものであってもよいし、或いは樹脂製の識別表示部表面に任意の文字、符号、図柄等を焼き印により標記したものであってもよい。
なお、図5(a)の構成と図4(a)の構成を組み合わせることにより、模倣しにくい名称などを2つの識別表示部11、21に跨って描くようにしてもよい。
更に、識別標識12、22は、図5(b)に示すように識別表示部11、21の形状自体に特徴(同一形状、或いは対称形状)を持たせた構成とし、工場における製造段階において基板保護ケースを装備する機種によって識別表示部の外観形状を明確に異ならせておくことにより、異なった機種に装備される基板保護ケース間でのケース片の互換性をなくするようにしてもよい。
更に、機種間で識別表示部の形状を異ならせた上で、識別表示部に遊技場を特定するための文字等からなる識別標識を記載、刻印するようにしてもよい。
なお、図5(a)の構成と図4(a)、或いは図5の構成を組み合わせても良い。
或いは、図6(a)に示すように各ケース片に設けられた識別表示部11、21の対向する各端縁の形状を互いに整合し合う凹凸等の特殊形状とし、端縁の形状同士が一致(整合)する場合には、同一機種に装備される基板保護ケースの正規なケース片同士が組み合わされていることを推認させることができるように構成してもよい。逆に言えば、端縁の形状が整合しない場合には、ケース片同士の不正な組合せが行われたことを知ることができる。
即ち、本例では、識別表示部11、21を2つのケース片10、20が閉止状態にある時に近接(接触、非接触を問わない)するように配置するとともに、近接状態にある各識別表示部の対向する各端縁に互いに整合し合う凹凸形状を設けている。
このように構成した場合、異機種の遊技機に装備されていた他のケース片を組み合わせた場合には図6(b)のように識別表示部の対向する端縁の形状が一致しなくなるため、管理者は不正行為による基板保護ケースの組立てが行われたことを知ることができる。
なお、図6(a)の構成と図4の構成、図5の構成を組み合わせても良い。
図示の実施形態では、識別表示部11、21として、両ケース片10、20を閉止したときに互いに隣接し合う位置に突設された識別表示板11a、21aを例示しているが、識別表示部は板状である必要はなく、また近接配置されている必要はない。識別表示部11、21を離間した位置に配置したとしても、両識別表示部に表示された識別標識が同一内容であったり、或いは連続した意味内容を有する関係(一定の意味を有した文字列等)にあることで、両ケース片10、20が同一(同一系統)の遊技場に所属するものであること、或いは同一機種に装備されるものであることを表示することができる。
また、上記各実施形態では各識別表示部11、21をその面方向から視認することにより記載された文字等の整合状態を確認してケース片の組合せ状態が正常であるか否かを確認するようにしているが、例えば、図7(a)(b)に示すように各識別表示部11、21をその厚さ方向(面方向と直交する方向)から見た際の形状の整合性を確認することによって、ケース片の組合せの正・不正を判断できるように構成してもよい。即ち、例えば図7(a)に示すように各ケース片から突設した識別表示部11、21をく字状に屈曲させた同一形状としておき、(b)に示すように両ケース片を閉止状態で結合させた際に、両識別表示部11、21を側方から視認したときに位置ずれなく整合していれば正規のケース片が用いられていることを確認できる。
図7の実施形態の構成を、前記各実施形態(図4(a)、図5(a)(b)、及び図6の構成と組み合わせても良い。
なお、図示した構成例において識別表示部11、21を各ケース片本体の端縁から突出させているのは、ケース片の透明な表面等に識別表示部を設けると、そこに記載された文字などによって内部の制御基板面が隠蔽される虞があるからである。従って、制御基板面を隠蔽することがない位置であれば、ケース片本体の表面、裏面等に識別表示部を設けても良い。
また、両ケース片10、20を開閉する方向はどのような方向であってもよい。即ち、本実施形態のように両ケース片を図1の(イ)(ロ)で示した互い違い方向(制御基板面と平行な方向)へ開閉するように構成してもよいし、図1の下ケース片10の右端縁に設けたヒンジ部を中心として上ケース片20を矢印(ハ)方向へ回動させるようにしてもよいし、両ケース片を制御基板面と直交する方向へ開閉させるようにしてもよい。
以上のように本発明によれば、基板保護ケースを構成するケース片等のケース部品に機種毎に識別用の識別表示部を形成したり、或いは遊技場毎に識別表示部を形成するようにしたので、廃棄された遊技機に装備された基板保護ケースのケース片を寄せ集めることにより一つの基板保護ケースを完成するといった不正行為が行われた場合に、ケース片間の識別表示部の整合性を確認することによって不正行為の存在を判定することが可能となる。なお、識別表示部を設けることによって、ケース部品間の実質的な互換性、整合性が損なわれる訳ではない。即ち、各ケース片の基本構造(結合構造)を改変する訳でないので、機種間の基板保護ケース部品の互換性を喪失させることによるメーカーサイドの不利益をもたらすことがない。
本発明に係る基板保護ケースは、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に装備される制御基板を収容する手段として利用可能である。
1…基板保護ケース、3…カシメ締結部、3a…締結穴、4…カシメピン、10…下ケース片、10a…フック部、11、21…識別表示部、11a、21a…識別表示板、12、22…識別標識、20…上ケース片、50…制御基板、60…軸部

Claims (2)

  1. 制御基板を収容する着脱、或いは開閉可能な2つのケース片と、前記2つのケース片に夫々設けたケース片の整合関係識別用の識別表示部と、を有した基板保護ケースを備えた遊技機であって
    前記識別表示部は、前記各ケース片から突設され、識別標識面を有する突出片であり、
    前記各突出片は、前記2つのケース片が閉止状態となった時に前記識別標識面が重ならない位置関係となるように配置されており、
    前記各識別標識面に識別標識が表示、或いは形成されることを特徴とする遊技機
  2. 前記各突出片は、前記2つのケース片が閉止状態となった時に前記識別標識面が直線状に近接するように配置されており、
    前記各識別標識面に跨って前記識別標識が表示、或いは形成されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機
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