JP5086816B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
具体的には、ロアメンバーの前端部と連結部材とが溶接で接合され、連結部材とフロントサイドフレームの前端部とが溶接で接合されている(例えば、特許文献1参照。)。
これにより、ロアメンバーで衝撃荷重を受け、ロアメンバーに作用した衝撃荷重をアッパメンバーに伝えて好適に分散、吸収することができる。
このため、ロアメンバーの前端部や連結部材などに相手車両が衝突した場合に、ロアメンバーの前端部と連結部材との接合部や、連結部材とフロントサイドフレームの前端部との接合部が剥離することが考えられる。
しかし、連結部材の接合面を大きくすることで、部材の重量や溶接部の重量が増し、そのことが軽量化を図る妨げになっていた。
加えて、連結部材の接合面が大きくなることで、溶接箇所が増え、そのことが組付け作業の容易化を図る妨げになっていた。
よって、傾斜部に水平部を手間をかけないで強固に連結することができる。
これにより、従来技術のように、傾斜部および水平部を溶接で接合する必要がないので、それぞれの部材の接合面を大きく形成して、傾斜部に水平部を溶接で強固に接合する手間を省くことができる。
よって、フロントサイドフレームの前端部に水平部を手間をかけないで強固に連結することができる。
これにより、従来技術のように、フロントサイドフレームの前端部および水平部を溶接で接合する必要がないので、それぞれの部材の接合面を大きく形成して、フロントサイドフレームの前端部に水平部を溶接で強固に接合する手間を省くことができる。
また、パイプ部材で傾斜部および水平部を屈曲部を介在させて一体に曲げ形成することで、部品点数を減らすことができるという利点がある。
よって、水平部と平行な荷重がフランジから作用した場合に、作用した荷重を円筒部材で支えることができる。
これにより、フロントサイドフレームの前端部に水平部を一層強固に取り付けることができるという利点がある。
よって、傾斜部の基端部を支持ブラケットでアッパメンバーの前端部内に強固に接合することが可能になる。
これにより、相手車両が衝突した場合に、衝突により作用した衝撃荷重を、ロアメンバーからアッパメンバーに効率よく伝えることができるという利点がある。
車体前部構造10は、車体前部の左右側部にそれぞれ設けられた左右のフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)11,12と、左右のフロントサイドフレーム11,12の外側に設けられた左右のアッパメンバー(アッパメンバー)14,15と、左アッパメンバー14を左フロントサイドフレーム11に連結する左ロアメンバー(ロアメンバー)16と、右アッパメンバー15を右フロントサイドフレーム12に連結する右ロアメンバー(ロアメンバー)17と、左右のフロントサイドフレーム11,12の前端部11a,12aに設けられたフロントバルクヘッド19と、左右のフロントサイドフレーム11,12の前端部11a,12aに架け渡されたフロントバンパービーム21とを備えている。
なお、右フロントサイドフレーム12は、左フロントサイドフレーム11と左右対称の部材であり、以下右フロントサイドフレーム12の説明を省略する。
左アッパメンバー14の前端部14aが左ロアメンバー16を介して左フロントサイドフレーム11の前端部11aに連結されている。
右アッパメンバー15の前端部15aが右ロアメンバー17を介して右フロントサイドフレーム12の前端部12aに連結されている。
また、右ロアメンバー17は、左ロアメンバー16と左右対称の部材であり、以下右ロアメンバー17の説明を省略する。
左ロアメンバー16は、左アッパメンバー14を左フロントサイドフレーム11の前端部11aに連結する中空のパイプ部材35と、左フロントサイドフレーム11の前端部11aを挟持する内外のフランジ(一対のフランジ)36,37とを備えている。
このパイプ部材35は、左アッパメンバー14から前下方へ傾斜された傾斜部41と、傾斜部41から車体内側に曲げられた屈曲部42と、屈曲部42から左フロントサイドフレーム11の前端部11aに向けて略水平に延出された水平部43とを備えている。
なお、第1実施の形態では、傾斜部41を略く字状に形成した例について説明するが、傾斜部41の形状はこれに限定するものではなく、例えば、直線状に延出することも可能である。
水平部43は、屈曲部42の内端部42aから左フロントサイドフレーム11の前端部11aまで略水平な状態で直線状に延出された部位である。
よって、傾斜部41に屈曲部42を介在させて水平部43を手間をかけないで強固に連結することができる。
これにより、従来技術のように、屈曲部42および水平部43を溶接で接合する必要がないので、それぞれの部材の接合面を大きく形成して、屈曲部42に水平部43を溶接で強固に接合する手間を省くことができる。
また、パイプ部材35で屈曲部42および水平部43を一体に曲げ形成することで、部品点数を減らすことができる。
左ロアメンバー16は、傾斜部41の基端部41bが支持ブラケット45で左アッパメンバー14の前端部14a内に接合されている。
アウタパネル48は、上面部51と、下面部52と、上下の面部51,52を連結する外壁部53と、上面部51から上方に突出された上張出片54と、下面部52から下方に突出された下張出片55とで断面略コ字状に形成されている。
収容凹部57は、傾斜部41の基端部41bのうち、車体内側の部位64を収容可能に、基端部41bの外径に比して僅かに大きな内径で半円弧状に形成されている。
また、上接合片61が、インナパネル47の上辺47aと、アウタパネル48の上張出片54とに挟持された状態でスポット溶接で接合されている。
加えて、傾斜部41の基端部41bのうち、外部位67がアウタパネル48の外壁部53にスポット溶接で接合されている。
よって、傾斜部41の基端部41bを支持ブラケット45で左アッパメンバー14の前端部14a内に強固に接合することができる。
左ロアメンバー16は、水平部43の先端部43aが左フロントサイドフレーム11の前端部11aに車体幅方向に貫通され、前端部11aが内外のフランジ36,37で挟持されている。
内壁部78は、水平部43の先端部43aが貫通可能な内側貫通孔81が形成されている。
外側貫通孔84は、水平部43の先端部43aが貫通可能な孔である。
上端部85が上面部76の外辺76aとスポット溶接で接合され、かつ、外壁部83の下辺83aおよび下張出片79がスポット溶接で接合されている。
この状態で、内側貫通孔81および外側貫通孔84が略水平の状態で同軸上に配置されている。
円筒部材74は、インナパネル71およびアウタパネル72間に配置されるとともに、内側貫通孔81および外側貫通孔84に同軸上に配置されている。
また、外フランジ部88が外壁部83の内面に当接され、外フランジ部88が外壁部83の内面に溶接で接合されている。
左フロントサイドフレーム11の前端部11a内に円筒部材74を設けることで、前端部11aの剛性を高めることができる。
水平部43の先端部43aが、外側貫通孔84、円筒部材74の中空部75および内側貫通孔81に貫通され、ねじ孔91にボルト92がねじ結合されている。
ボルト92は、頭部92aに内フランジ36(一対のフランジの他方)が設けられている。
そして、内フランジ36が内壁部78の外面に溶接で接合され、外フランジ37が外壁部83の外面に当接されている。
これにより、内壁部78および外壁部83(すなわち、前端部の両壁部)を内外のフランジ36,37で挟持することができる。
これにより、従来技術のように、左フロントサイドフレーム11の前端部11aおよび水平部43を溶接で接合する必要がないので、それぞれの部材の接合面を大きく形成して、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに水平部43を溶接で強固に接合する手間を省くことができる。
よって、荷重Fが矢印A方向に作用した場合に、荷重Fが外フランジ37を介して円筒部材74の外フランジ部88に作用する。
これにより、荷重Fを円筒部材74で支えることができる。
これにより、荷重Fを円筒部材74で支えることができる。
このように、荷重Fが矢印A方向や矢印B方向に作用した場合に、荷重Fを円筒部材74で支えることで、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに水平部43を一層強固に取り付けることができる。
図7(a),(b)は第1実施の形態に係る左ロアメンバーに相手車両が正面からオフセット衝突した場合を説明する図である。
(a)において、相手車両95が左ロアメンバー16の水平部43に正面からオフセット衝突した場合に、水平部43に衝撃荷重F1が作用する。
よって、左フロントサイドフレーム11の前端部11aに水平部43が強固に連結されている。
これにより、水平部43に衝撃荷重F1が作用した際に、水平部43が左フロントサイドフレーム11の前端部11aから剥離する虞がない。
よって、傾斜部41に屈曲部42を介在させて水平部43が強固に連結されている。
これにより、水平部43に衝撃荷重F1が作用した際に、作用した衝撃荷重F1を水平部43から屈曲部42および傾斜部41を経て矢印Cの如く左アッパメンバー14に効率よく伝えることができる。
(a)において、相手車両95が左ロアメンバー16の水平部43に斜め前面からオフセット衝突した場合に、水平部43に衝撃荷重F2が作用する。
これにより、衝撃荷重F3を円筒部材74で支えることができる。
一方、衝撃荷重F4が衝撃荷重F3と反対方向に作用した場合、衝撃荷重F4は内フランジ36を介して円筒部材74の内フランジ部87に矢印(黒色)の如く作用する。
これにより、衝撃荷重F4を円筒部材74で支えることができる。
第2実施の形態の車体前部構造100は、水平部43の先端部43a内にナット101が嵌合され、ナット101にボルト102をねじ結合するように構成したもので、その他の構成は第1実施の形態の車体前部構造10と同じである。
ナット101にボルト102がねじ結合されている。
ボルト102は、頭部102aに内フランジ36(一対のフランジの他方)が設けられている。
そして、内フランジ36が内壁部78の外面に溶接で接合され、外フランジ37が外壁部83の外面に当接されている。
これにより、内壁部78および外壁部83を内外のフランジ36,37で挟持することができる。
すなわち、第2実施の形態の車体前部構造100によれば、第1実施の形態の車体前部構造10と同様の効果を得ることができる。
また、中空のパイプ部材35に代えて中実のロッド部材を用いることも可能である。
Claims (1)
- 車体前後方向に向いて、車幅方向内側のインナパネルと車幅方向外側のアウタパネルとを接合して閉断面を形成するフロントサイドフレームが設けられ、
前記フロントサイドフレームの外側に、フロントピラーから車体前方向に向かって延びて、車幅方向内側のインナパネルと車幅方向外側のアウタパネルとを接合して閉断面を形成するアッパメンバーが設けられ、
前記アッパメンバーがロアメンバーを介して前記フロントサイドフレームの前端部に連結された車体前部構造において、
前記ロアメンバーは、
前記アッパメンバーから傾斜部が前下方へ傾斜され、前記傾斜部から屈曲部が車体内側に向けて曲げられ、前記屈曲部から前記フロントサイドフレームの前端部まで水平部が略水平に延出され、前記水平部が前記フロントサイドフレームの前端部を車体幅方向に貫通されたパイプ部材と、
前記水平部に設けられ、前記フロントサイドフレームのアウタパネルに対峙する外フランジと、を備え、
前記傾斜部は、基端部が、前記アッパメンパーの前端部内に接合される支持ブラケットに設けられ、
該支持ブラケットは、前記アッパメンバーのインナ及びアウタパネルに挟持され、
前記フロントサイドフレームは、前記前端部に前記水平部が貫通する円筒部材が設けられ、
前記水平部は、車幅方向内側からボルトを締結するように先端部にねじ孔を設けることで、前記先端部が前記円筒部材を貫通した後に、車幅方向内側から内フランジを介して前記ボルトを前記ねじ孔に締結することにより、前記外フランジと前記内フランジとによって、前記フロントサイドフレームの前記前端部の両側壁を挟持するように構成されていることを特徴とする車体前部構造。
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