JP5086325B2 - 光スペクトラムアナライザおよびその波長校正方法 - Google Patents

光スペクトラムアナライザおよびその波長校正方法 Download PDF

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Description

本発明は、光スペクトラムアナライザにおいて、小型且つ安価で高い波長精度を維持するための技術に関する。
光に含まれる波長成分を検出する装置として従来から光スペクトラムアナライザが用いられている。
光スペクトラムアナライザは、基本的に入射部に入射された被測定光を、回折格子を有する分光部に入射して波長毎に分光し、その分光された各波長成分を受光部に入射させて強度を検出するという構成を有している。
ここで、分光部は、回折格子に対する被測定光の入射角を可変することで、受光部へ出射される回折光の波長を掃引させているので、正確なスペクラム特性を求めるためには、回折格子に対する被測定光の入射角と受光部に入射される回折光の波長との関係を正確に求めておく(波長校正)ことが必要である。
この波長校正としては、基本的に被測定光の代わりに波長既知の光を入射させ、その既知波長と回折格子への入射角との関係付けを行うことになるが、波長安定性などから従来ではガスの吸収線を利用している。
例えばアセチレンガスの吸収線波長は1530nmであるので、この波長を含む広帯域光(一般的にSLD光源が用いられる)をアセチレンガスの吸収セルに入射して、1530nmの波長成分が大きく減衰した光を校正用の光として入射部に入射し、その測定結果から1530nmの波長と回折格子への入射角との対応付けを行うことで、少なくともこの波長1530nm付近の校正を行うことができる。
なお、この波長校正は、入射角度対波長の関係を表す関係式に、吸収セルによって光強度が大きく減衰する入射角とその吸収線波長情報とを与えて、その関係式が成立するように補正することで行う。
この吸収セルを用いて分光部の角度情報と波長との関係を校正する技術は、例えば次の特許文献1に開示さている。
特許第3459070号公報
上記した従来の波長校正方法は、ガスの吸収によって特定波長成分が減衰したスペクトラム特性からその減衰位置を特定し、その位置を既知波長に対応させる方法であるが、広帯域光源として用いられるSLD光源の発光素子端面には一般的にARコートが施されており、このARコートの特性により広帯域光のスペクトラムにリップルが発生する。
このリップルの位置は発光素子の周囲の環境変化の影響を受けて変動するので、吸収セルによる減衰とこのリップルによる減衰とが混在すると吸収セルによる減衰位置の特定が困難になる。
この問題を解決する方法として、吸収セルの吸収率を大きくして光源のリップルと区別しやすくする必要がある。
ところが、吸収率は光の通過距離に比例し、ガスの封入圧に反比例する。したがって、吸収率を大きくするためには、通過距離を大きくし、封入圧を下げればよいが、封入圧を下げて吸収セルを作ることは技術的に難しく、また通過距離を大きくするためには、必然的にセルを大型化しなければならず、コスト高になるという問題があった。
本発明はこれらの問題を解決し、通過距離の短い安価な吸収セルを用いてもそのセルの吸収波長を容易に特定することができる光スペクトラムアナライザおよびその波長校正方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の光スペクトラムアナライザの波長校正方法は、
被測定光を入射させる入射部(21)と、入射光に含まれる波長成分をその波長に応じた方向に出射する分光素子および前記入射部から入射された光の前記分光素子に対する入射角を変化させて該分光素子から特定方向に出射される光の波長を掃引させる入射角可変機構とを含む分光部(25)と、該分光部の前記分光素子の特定方向に出射された光を選択的に光電変換素子(34)に入射させてその強度に応じた電気信号に変換する光電変換部(30)と、前記分光部の分光素子に対する光の入射角と前記光電変換部に入射する光の波長との対応関係を示す角度波長情報を予め記憶している角度波長情報記憶手段(51)を含み前記分光部の入射角可変機構の角度情報に対応した波長情報と前記光電変換部の出力信号とを対応付けて、前記入射部に入射された光のスペクトラム特性を求める信号処理部(50)とを有する光スペクトラムアナライザの波長を吸収波長が既知の吸収セル(40)を用いて校正する方法において、
SLD素子を用いた広帯域光源から出射された前記既知の吸収波長を含む広帯域光を、前記被測定光の代わりに前記入射部から前記分光部に出射した状態で、前記入射部から前記分光部を経て前記光電変換部の光電変換素子に至る光路のいずれかに、前記吸収セルを進入させて該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第1のスペクトラム特性として記憶し、前記吸収セルを前記光路から退出させて該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第2のスペクトラム特性として記憶する段階(S1〜S7)
前記第1のスペクトラム特性と第2のスペクトラム特性の差を演算して、前記SLD素子の端面特性によりスペクトラムに生じるリップルの影響がキャンセルされた前記吸収セル固有のスペクトラム特性を求める段階(S8)と、
前記吸収セル固有のスペクトラム特性と前記既知の吸収波長から前記角度波長情報記憶手段に記憶されている角度波長情報を補正する段階(S9)とを含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項の光スペクトラムアナライザは、
被測定光を入射させる入射部(21)と、入射光に含まれる波長成分をその波長に応じた方向に出射する分光素子および前記入射部から入射された光の前記分光素子に対する入射角を変化させて該分光素子から特定方向に出射される光の波長を掃引させる入射角可変機構とを含む分光部(25)と、該分光部の前記分光素子の特定方向に出射された光を選択的に光電変換素子(34)に入射させてその強度に応じた電気信号に変換する光電変換部(30)と、前記分光部の分光素子に対する光の入射角と前記光電変換部に入射する光の波長との対応関係を示す角度波長情報を予め記憶している角度波長情報記憶手段(51)を含み前記分光部の入射角可変機構の角度情報に対応した波長情報と前記光電変換部の出力信号とを対応付けて、前記入射部に入射された光のスペクトラム特性を求める信号処理部(50)とを有する光スペクトラムアナライザにおいて、
吸収波長が既知の吸収セル(40)と、
前記入射部から前記分光部を経て前記光電変換部の光電変換素子に至る光路のいずれかに、前記吸収セルを進退させる吸収セル進退機構(45)と
前記既知の吸収波長を含む広帯域光をSLD素子を用いて出射する広帯域光源(22)とを設けるとともに、
前記入射部は、前記広帯域光源から出射された広帯域光と被測定光とを選択的に前記分光部へ出射できるように構成されており、
前記信号処理部は、
前記広帯域光源からの広帯域光を前記被測定光の代わりに前記入射部から前記分光部に出射した状態で、前記吸収セルを前記光路に進入させ、該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第1のスペクトラム特性として記憶し、前記吸収セルを前記光路から退出させ、該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第2のスペクトラム特性として記憶する校正用スペクトラム特性取得手段(52)と、
前記校正用スペクトラム特性取得手段によって取得された前記第1のスペクトラム特性と第2のスペクトラム特性の差を演算して、前記SLD素子の端面特性によりスペクトラムに生じるリップルの影響がキャンセルされた前記吸収セル固有のスペクトラム特性を求める吸収セルスペクトラム特性算出手段(53)と、
前記吸収セル固有のスペクトラム特性と前記既知の吸収波長から前記角度波長情報記憶手段に記憶されている角度波長情報を補正する補正手段(54)を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2、4では、
前記吸収セルを回転移動することによって光路に対して進入、退出させるようにしている。
このように、本発明では、吸収セルの既知の吸収波長を含む広帯域光を、SLD素子を用いた広帯域光源から出射させ、その広帯域光を被測定光の代わりに入射部から分光部に出射した状態で、入射部から分光部を経て光電変換素子に至る光路のいずれかに、吸収セルを進入させて波長掃引したときに得られた第1のスペクトラム特性と、吸収セルを光路から退出させて波長掃引したときに得られた第2のスペクトラム特性との差を演算して、SLD素子の端面特性によりスペクトラムに生じるリップルの影響がキャンセルされた吸収セル固有のスペクトラム特性を求め、そのスペクトラム特性と既知の吸収波長から角度波長情報を補正するようにしている。
このため、広帯域光源としてSLD素子を用いたことによって生じる広帯域光自体のリップルのあるスペクトラムの影響をキャンセルすることができ、吸収率が低い安価な吸収セルを用いてもその吸収セル固有のスペクトラム特性を求めることができ、低コストで正確な波長校正が行える。
本発明の実施形態の構成図 実施形態の動作説明図 本発明の波長校正方法の手順を示すフローチャート 吸収セルの進入位置を変更した実施形態の構成図 吸収セルの進入位置を変更した実施形態の構成図 吸収セルの進入位置を変更した実施形態の構成図 分光部の別の構成例を示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した光スペクトラムアナライザ20の構成を示している。
図1において、入射部21は、被測定光を入射させるためのものであり、ここでは装置の筐体(図示せず)の外部から端子21aを介して入射される被測定光Pxの他に、広帯域光源22からの広帯域光Pwとを、合波器21bを介して入射できるようになっている。ただし、広帯域光Pwと端子21aからの光が選択的に入射されるように例えば広帯域光源22への電源供給が後述する信号処理部50によってコントロールされる。また、合波器21bの代わり光スイッチを用いたり、広帯域光源22とカプラの間にシャッタを設けてもよい。
ここで広帯域光源22は、SLD素子を用いたもので後述する波長校正に用いる吸収セル40の吸収波長(例えばアセチレンガスの場合、1530nm帯)を含む広帯域光を出射する。
入射部21に入射された光は、分光部25に入射される。分光部25は、入射光に含まれる波長成分をその波長に応じた方向に出射する分光素子および入射部21から入射された光の分光素子に対する入射角を変化させて分光素子から特定方向に出射される光の波長を掃引させる入射角可変機構とを含んでいる。
この実施形態の場合、分光部25の光学系は、放物面鏡26と分光素子としての回折格子27により構成され、入射角可変機構28としてモータと角度検出用のエンコーダが含まれており、後述する信号処理部50の制御によって回折格子27の回折面27aの角度を変化させる。
また、放物面鏡26の焦点は入射部21に対して設定されており、入射部21からの入射光は放物面鏡26で反射して平行光(コリメート光)に変換されて、回折格子27の回折面27aの回転中心部に入射される。
ここで回折格子27の回折面27aの角度は入射角可変機構28によって変化するため、放物面鏡26からの回折格子27に対する入射角度が連続的に変化し、その入射光に対する回折光のうち、特定方向に出射される回折光の波長が連続的に変化することになる。
この入射角と回折光波長との関係は、回折格子27の回折溝の間隔等によって決まることが前記特許文献1の第3頁左欄等に記載されているように周知であり、ここでは回折格子27から放物面鏡26側のある特定方向に出射される光の波長が、前記吸収セルの波長を含む所望の測定波長範囲となるように、各部の位置および入射角範囲が設定されているものとする。
回折格子27で回折されて放物面鏡26で反射された光のうち、前記特定方向に回折された光は、光電変換部30のスリット31を通過することにより選択される。光電変換部30は、スリット31を通過した光をコリメートレンズ32で平行光に変換し、その平行光を集光レンズ33で集光して光電変換素子(例えばフォトダイオード)34に入射させる。光電変換素子34は、入射された光の強度に応じた電気信号を出力する。
この電気信号は、A/D変換器36によってデジタル値に順次変換されて信号処理部50に出力される。
また、この光電変換部30のコリメートレンズ32と集光レンズ33の間の光路には、吸収セル40を進退できるようになっている。
この吸収セル40は、例えばアセチレンガスが封入圧67〜93kPaで外径10mm程度の球形型で、光の通過距離が比較的短く吸収率が低いが安価なものであり、前記したように吸収波長は1530nm帯にある。なお封入ガスは、アセチレンだけでなくアセチレンとメタン(吸収波長1600nm帯)との混合であってもよい。
この吸収セル40は吸収セル進退機構45に支持されている。吸収セル進退機構45は、モータ、プランジャ、エアシリンダなどの駆動源を駆動させることで、吸収セル40をコリメートレンズ32と集光レンズ33の間の光路と交差する位置に進出させ、またその位置から光路と交わらない位置へ退出させるこことができる構造を有しているがその具体的な機構は任意であり、回転移動、直進移動のいずれを用いたものであってもよい。
この吸収セル進退機構45は、信号処理部50によって制御される。
信号処理部50は、図示しない操作部によって、測定モードが指定されると、入射部21の端子21aから入射された光Pxに対するスペクトラムの測定を行い、波長校正モードが指定されると、前記吸収セル40を用いた波長校正処理を行う。
この信号処理部50には、分光部25の回折格子27に対する光の入射角とその回折光のうち光電変換部30に入射される光の波長との対応関係を示す角度波長情報を予め記憶している角度波長情報記憶メモリ51が設けられており、測定モードが指定された場合には、所望波長の光が光電変換部30に順次入射されるように回折格子27の角度を変化させるとともに、A/D変換器36の出力値(即ち強度の情報)をその波長情報に対応させて図示しないメモリに記憶することで、入射した光の波長に対する強度の変化特性、即ちスペクトラム特性を求める。
このスペクトラム特性は表示部60に出力されて横軸波長、縦軸強度のスペクトラム波形が表示される。
また、信号処理部50には、波長校正モードが指定されたときに機能する構成として、校正用スペクトラム特性取得手段52と、吸収セルスペクトラム特性算出手段53と、補正手段54が設けられている。
校正用スペクトラム特性取得手段52は、波長校正モードが指定されたときに、広帯域光源22から出射された広帯域光Pwを入射部21から入射させた状態で、吸収セル進退機構45を駆動し、吸収セル40をコリメートレンズ32と集光レンズ33の間の光路に進入させて吸収セル40の吸収波長を含む所定範囲で波長掃引させ、その波長掃引で得られたスペクトラム特性を第1のスペクトラム特性Faとして図示しないメモリに記憶する。
そして、続いて吸収セル40をコリメートレンズ32と集光レンズ33の間の光路から退出させて前記所定範囲で波長掃引させ、そのときに得られたスペクトラム特性を第2のスペクトラム特性Fbとして記憶する。なお、第1、第2のスペクトラム特性の取得順序は任意であり、先に吸収セル40が光路から退出している時の特性を求めてから吸収セル40を光路に進入させてそのときの特性を求めてもよい。
吸収セルスペクトラム特性算出手段53は、校正用スペクトラム特性取得手段52によって取得された第1のスペクトラム特性Faと第2のスペクトラム特性Fbの差を演算して、吸収セル固有のスペクトラム特性を求める。
ここで、第1のスペクトラム特性Faは、例えば図2の(a)のように、吸収セル40の吸収波長λcel(複数あり、それぞれの波長が既知であるとする)で減衰するスペクトラムと、SLD素子を用いた広帯域光PwのリップルRのあるスペクトラムとが合成されたものであって、前記したように吸収セル40の吸収率が低いために、この特性のままでは吸収セル40の固有の減衰位置を特定できない。
一方、第2のスペクトラム特性Fbは、図2の(b)のように、SLD素子を用いた広帯域光PwのリップルRのあるスペクトラムのみの特性である。
したがって、上記したように両者の差の特性を求めると、図2の(c)のように、吸収セル40の吸収波長λcelで減衰する固有のスペクトラム特性Gが得られる。この特性Gには広帯域光PwのリップルRの成分が含まれないため、吸収率が少ない場合でもその減衰位置と既知波長との対応付けが可能である。
補正手段54は、この吸収セル固有のスペクトラム特性Gと吸収セル40の既知の吸収波長から角度波長情報メモリ51に記憶されている角度波長情報を補正する。
ここで、例えば角度と波長との関係を表す式を角度波長情報とする場合には、その式に、特性Gから得られた減衰位置の角度と既知波長とを代入してその式が成立するように定数項や係数値を変更する。
また、角度と波長との対応関係がグラフ化されて記憶されている場合には、特性Gから得られた減衰位置の角度が既知波長に一致するようにグラフをオフセットする(前記式の定数項の補正と同じである)。
上記のように角度波長情報を補正した後に、広帯域光Pwに代わって端子21aに入射された光を入射部21から分光部25へ入射させて、波長掃引すれば、波長情報が正確なスペクトラム特性を得ることができる。
このように実施形態の光スペクトラムアナライザ20では、広帯域光Pwを吸収セル40に通過させたときのスペクトラム特性Faから、広帯域光Pwのみのスペクトラム特性Fbを差し引いて、吸収セル固有のスペクトラム特性Gを求め、その特性と既知の吸収波長とから分光部の角度と波長との関係を示す情報を補正しているので、吸収率が低い安価な吸収セル40を用いても、広帯域光自体のスペクトラムのリップルの影響を受けることなく正確な波長校正を行うことができ、波長精度が高い光スペクトラムアナライザを安価に提供できる。
図3は、上記した実施形態の波長校正処理の手順を示すフローチャート化したものである。以下このフローチャートにしたがって本発明の波長校正方法を説明する。
前記したように、波長校正モードが指定された場合、既知の吸収波長を含む広帯域光Pwを入射部21に入射した状態(S1)で、吸収セル40を所定光路(前記実施形態にしたがえばコリメートレンズ32と集光レンズ33の間)に進入させて(S2)、波長掃引し(S3)、そのときに得られた第1のスペクトラム特性Faを記憶する(S4)。
次に、吸収セル40を所定光路から退出させて(S5)、波長掃引し(S6)、その時得られた第2のスペクトラム特性Fbを記憶する(S7)。なお、前記したように、S2〜S4の処理と、S5〜S7の処理の順序を逆にしてもよい。
そして、得られた第1のスペクトラム特性Faと第2のスペクトラム特性Fbの差を演算して、吸収セル固有のスペクトラム特性Gを求める(S8)。
最後に、吸収セル固有のスペクトラム特性Gと既知の吸収波長から角度波長情報メモリ51に記憶されている角度波長情報を補正する(S9)。
なお、上記実施形態のように、吸収セル40を光電変換部30のコリメートレンズ32と集光レンズ33の間の光路に進入させた場合、この光路を通過する光のビーム幅が比較的狭く(例えば数mm)、安価な小径の吸収セルでも通過位置による通過距離(吸収率)の偏差が少なく、しかも平行光であるので厳密な光軸合わせが不要となる利点がある。
ただし、上記利点を無視すれば、吸収セル40を入射部21から分光部25を経て光電変換素子34に至る光路のいずれに進入させてもよい。
その変形例を図4〜図6に示す。
図4は吸収セル40を入射部21と分光部25の間の光路に進入させるようにしたものであり、図5は吸収セル40を分光部25の回折格子27と放物面鏡26の間の光路に進入させるようにしている。また、図6の例では、吸収セル40を入射部21内の広帯域光の入射路に進入させるようにしている。
なお、上記実施形態では分光部25の光学系を、放物面鏡26と回折格子27により構成していたが、図7に示すように、入射部21からの光をコリメートレンズ29aによって平行光に変換して回折格子27に入射し、回折格子27から特定方向に回折された光を集光レンズ29bによって集光して光電変換部30へ入射させる構成であってもよい。この場合でも、回折格子27の入射側、出射側のいずれにも吸収セルを進退させることができる。
また、上記実施形態では広帯域光源22を一体的に含む構成としているが、広帯域光Pwを被測定光Pxの代わりに装置外部から入射させるようにしてもよい。この場合でも、広帯域光Pw自体のスペクトラム特性の平坦性は要求されないので、安価に光源で容易に波長校正が行え、その外部光源を含むシステム全体としても安価に構成できる。
20……光スペクトラムアナライザ、21……入射部、22……広帯域光源、25……分光部、26……放物面鏡、27……回折格子、30……光電変換部、31……スリット、32……コリメートレンズ、33……集光レンズ、34……光電変換素子、36……A/D変換器、40……吸収セル、45……吸収セル進退機構、50……信号処理部、51……角度波長情報記憶メモリ、52……校正用スペクトラム特性取得手段、53……吸収セルスペクトラム特性算出手段、54……補正手段、60……表示部

Claims (4)

  1. 被測定光を入射させる入射部(21)と、入射光に含まれる波長成分をその波長に応じた方向に出射する分光素子および前記入射部から入射された光の前記分光素子に対する入射角を変化させて該分光素子から特定方向に出射される光の波長を掃引させる入射角可変機構とを含む分光部(25)と、該分光部の前記分光素子の特定方向に出射された光を選択的に光電変換素子(34)に入射させてその強度に応じた電気信号に変換する光電変換部(30)と、前記分光部の分光素子に対する光の入射角と前記光電変換部に入射する光の波長との対応関係を示す角度波長情報を予め記憶している角度波長情報記憶手段(51)を含み前記分光部の入射角可変機構の角度情報に対応した波長情報と前記光電変換部の出力信号とを対応付けて、前記入射部に入射された光のスペクトラム特性を求める信号処理部(50)とを有する光スペクトラムアナライザの波長を吸収波長が既知の吸収セル(40)を用いて校正する方法において、
    SLD素子を用いた広帯域光源から出射された前記既知の吸収波長を含む広帯域光を、前記被測定光の代わりに前記入射部から前記分光部に出射した状態で、前記入射部から前記分光部を経て前記光電変換部の光電変換素子に至る光路のいずれかに、前記吸収セルを進入させて該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第1のスペクトラム特性として記憶し、前記吸収セルを前記光路から退出させて該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第2のスペクトラム特性として記憶する段階(S1〜S7)
    前記第1のスペクトラム特性と第2のスペクトラム特性の差を演算して、前記SLD素子の端面特性によりスペクトラムに生じるリップルの影響がキャンセルされた前記吸収セル固有のスペクトラム特性を求める段階(S8)と、
    前記吸収セル固有のスペクトラム特性と前記既知の吸収波長から前記角度波長情報記憶手段に記憶されている角度波長情報を補正する段階(S9)とを含むことを特徴とする光スペクトラムアナライザの波長校正方法。
  2. 前記吸収セルを回転移動させて前記光路に対して進入、退出させることを特徴とする請求項1記載のスペクトラムアナライザの波長校正方法。
  3. 被測定光を入射させる入射部(21)と、入射光に含まれる波長成分をその波長に応じた方向に出射する分光素子および前記入射部から入射された光の前記分光素子に対する入射角を変化させて該分光素子から特定方向に出射される光の波長を掃引させる入射角可変機構とを含む分光部(25)と、該分光部の前記分光素子の特定方向に出射された光を選択的に光電変換素子(34)に入射させてその強度に応じた電気信号に変換する光電変換部(30)と、前記分光部の分光素子に対する光の入射角と前記光電変換部に入射する光の波長との対応関係を示す角度波長情報を予め記憶している角度波長情報記憶手段(51)を含み前記分光部の入射角可変機構の角度情報に対応した波長情報と前記光電変換部の出力信号とを対応付けて、前記入射部に入射された光のスペクトラム特性を求める信号処理部(50)とを有する光スペクトラムアナライザにおいて、
    吸収波長が既知の吸収セル(40)と、
    前記入射部から前記分光部を経て前記光電変換部の光電変換素子に至る光路のいずれかに、前記吸収セルを進退させる吸収セル進退機構(45)と、
    前記既知の吸収波長を含む広帯域光をSLD素子を用いて出射する広帯域光源(22)とを設けるとともに、
    前記入射部は、前記広帯域光源から出射された広帯域光と被測定光とを選択的に前記分光部へ出射できるように構成されており、
    前記信号処理部は、
    前記SLD素子を用いた広帯域光源からの広帯域光を前記被測定光の代わりに前記入射部から前記分光部に出射した状態で、前記吸収セルを前記光路に進入させ、該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第1のスペクトラム特性として記憶し、前記吸収セルを前記光路から退出させ、該吸収セルの既知の吸収波長を含む波長掃引を行い、そのときに得られたスペクトラム特性を第2のスペクトラム特性として記憶する校正用スペクトラム特性取得手段(52)と、
    前記校正用スペクトラム特性取得手段によって取得された前記第1のスペクトラム特性と第2のスペクトラム特性の差を演算して、前記SLD素子の端面特性によりスペクトラムに生じるリップルの影響がキャンセルされた前記吸収セル固有のスペクトラム特性を求める吸収セルスペクトラム特性算出手段(53)と、
    前記吸収セル固有のスペクトラム特性と前記既知の吸収波長から前記角度波長情報記憶手段に記憶されている角度波長情報を補正する補正手段(54)を有することを特徴とする光スペクトラムアナライザ。
  4. 前記吸収セル進退機構は、前記吸収セルを回転移動することによって前記光路に対して進入、退出させることを特徴とする請求項3記載の光スペクトラムアナライザ。
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