JP5084391B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本発明は、RFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれる情報通信技術(Information Technology)に利用される情報記録担体に関する。詳しくは、電磁波を利用して情報の入出力が可能であって、ICタグとも呼ばれる半導体装置に関する。
RFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれる情報通信技術(Information Technology)の普及が進められている。例えば、ICタグと呼ばれ、外形寸法が数センチメートルのタグにデータを記憶させ、無線通信により読み取り器と交信するものが知られている。ICタグにはアンテナと、通信回路やメモリが形成されたICチップが含まれている。
ICタグの形態として、紙の中にアンテナやICチップを漉き込んだものが知られている。例えば、紙等の被着体の中にICタグを200μm以下の厚さで埋め込むために、配線パターン又はアンテナを形成する金属層を、ICチップ等が搭載される領域において、他の領域よりも薄く形成するものが知られている(特許文献1参照)。また、ICタグを用紙基材に漉き込むために、当該ICタグの厚さを60〜70μmにする構造が開示されている(特許文献2参照)。
特開2002−049901号公報(第3頁、第1図) 特開2005−350823号公報(第5頁、第1図)
ところで、市販されている紙にはさまざまな種類がある。例えばA4版のコピー用紙の厚さは80〜90μmである。このような一般的な紙に違和感なくICタグを漉き込むには、ICタグの厚さを用紙基材の半分以下の厚さにする必要がある。しかしICタグを薄くしていくと尖頭物による押圧や曲げ応力によって破壊されやすくなることが問題となっている。
ICタグを用紙基材の表面又は内部に装着させる場合には、その製造工程においてICタグが破損しないように注意する必要がある。さらに、当該用紙基材の表面は印字可能又は筆記用具により書き込み可能であることが要求される。例えば、ボールペンで文字を記入する場合の筆圧は10MPa以上である。用紙基材に装着されるICタグはこのような筆圧にも耐えることが要求される。
そこで本発明は、ICタグ若しくはそれと同等な機能を有する半導体装置を薄型化した場合にも、丈夫さを保ち要求される機能を維持することを目的とする。
本発明は、情報の送受信、演算、記憶などの処理を行う機能回路が形成された集積回路を薄型化すると共に、当該集積回路とアンテナ又は配線が形成された構造体を貼接する場合に、セラミックス等で形成される第2の構造体を同時に装着することを要旨とする。
薄型化された集積回路には、厚さ5nm乃至200nmの半導体層の上層側及び下層側を絶縁層で挟む構造、1μm乃至100μm、好ましくは10μm乃至50μmの厚さに形成された半導体基板を用いて形成された集積回路が含まれる。薄型化された集積回路とアンテナを含む半導体装置において、セラミックス等で形成される第2の構造体を用いることで、外部から加えられる押圧や曲げ応力に対し耐性を持たせることができる。
上記第2の構造体には、アンテナと集積回路を接続する配線を形成しても良い。また、抵抗、コンデンサ、コイル等の受動部品を形成しても良い。例えば、一つの層が0.1〜1μmの誘電体層を複数層積層させたコンデンサを第2の構造体の中に含ませても良い。
このように、半導体装置の動作に必要な回路要素の一部を第2の構造体に形成することにより、集積回路に含まれていた機能の一部を第2の構造体に移すことができる。
本発明によれば、セラミックス等で形成される構造体を用いることで、半導体装置の剛性を高めることができる。それにより、ICタグ若しくはそれと同等な機能を有する半導体装置を薄型化した場合にも、丈夫さを保ち要求される機能を維持することができる。例えば、ペン先など尖頭物による押圧が加えられたときにも、集積回路に応力が加わって動作不良になってしまうのを防止することができる。また、曲げ応力に対しても耐性を持たせることができる。また、セラミックス等で形成される構造体に接続用の配線を形成して、アンテナと集積回路を接続することで、曲げ応力が加わっても接続部がはずれて動作不良を起こすことを防止できる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細をさまざまに変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる場合がある。
本発明に係る半導体装置の一態様は、アンテナが形成された第1の構造体と、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層を有し該半導体層で能動素子が形成された集積回路と、第1の構造体よりも剛性を有する第2の構造体を有している。この第2の構造体は、アンテナが形成された第1の構造体と集積回路とを接続するために用いられている。この場合、第2の構造体にはアンテナと集積回路を接続する電極が形成されていることが好ましい。
図1にこのような半導体装置の一例を示す。第1の構造体101は絶縁材料で形成されている。絶縁材料としては、プラスチックシート、プラスチックフィルム、ガラスエポキシ樹脂、ガラス板、紙、不織布などさまざまなものを適用することができる。第1の構造体は1μm〜100μm、好ましくは5μm〜30μmの厚さを有している。
第1の構造体101の少なくとも一方の面には、導電性材料でアンテナ106が形成されている。アンテナの構造は半導体装置が使用する通信周波数帯によって異ならせることが好ましい。短波帯(周波数1〜30MHzの電磁波)、超短波帯(周波数30〜300MHzの電磁波)、極超短波帯(周波数0.3〜3GHzの電磁波)の周波数を適用する場合には、その周波数に適したアンテナ形状とすれば良い。図1はダイポールアンテナであり、超短波帯、極超短波帯の通信に適したアンテナを示している。アンテナは、図1で示すようなダイポールアンテナの他に、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、スパイラルアンテナ、ループアンテナなどを適用することができる。
アンテナ106には、集積回路104と接続するためにアンテナ端子108が設けられている。集積回路104は、少なくとも一部が第1の構造体101と重なるように配置されている。第1の構造体101と集積回路104の接続を強固にするために連結体として第2の構造体102が用いられている。この接続構造の一例について、図1で示すA−B切断線に沿った断面構造を参照して説明する。
図2は、図1におけるA−B切断線に沿った半導体装置の断面構造を示している。第1の構造体101のアンテナ端子108が形成されている面には、第2の構造体102が対向するように配置されている。第2の構造体102における他方の面には集積回路104が対向するように配置されている。第2の構造体102には、アンテナ端子108に対応する位置に貫通電極110が形成されている。貫通電極110は、第2の構造体102における他方の面で、集積回路104の接続電極112と接続できるように形成されている。貫通電極110は、第2の構造体102に形成された貫通孔に金属箔や金属ペーストを使って形成されている。
第2の構造体102は、厚さが1μm〜50μm、好ましくは5μm〜30μmの厚さで形成され、第1の構造体101と比較して硬質なものであることが好ましい。また、第2の構造体102は、靱性を有し一定の曲げ応力に対しては弾性を有していることがより好ましい。第1の構造体101がプラスチックフィルムや不織布などの可撓性材料で形成されている場合に、第2の構造体102に一定の弾性力を持たせることで、曲げ応力を分散させることができるためである。それにより、貫通電極110を介して接続されるアンテナ端子108と接続電極112が断線する故障を無くすことができる。また、第2の構造体102の内側に貫通電極110を形成することで、集積回路104を小型化することができる。
第2の構造体102としては、絶縁物質として硬質プラスチック、ガラスなどを用いることができるが、特にセラミックス材料を用いることが好ましい。セラミックス材料は上記の特性を発現させるために素材の選択手が広く、また複数のセラミックスを組み合わせて複合化することができるからである。
セラミックス材料の代表例としては、高絶縁性材料としてアルミナ(Al)を用いることが好ましい。また、高容量性材料としてチタン酸バリウム(BaTiO)を用いることが好ましい。機械的強度を優先させるにはアルミナ(Al)、酸化チタン(TiO)、炭化シリコン(SiC)、強化ガラス、結晶化ガラスを用いることが好ましい。また、SiCのナノ粒子をSiに添加した複合セラミックス、六方晶BNを含む複合セラミックスを用いると、高強度、耐酸化、高靱性が得られるので好ましい。
このようなセラミックス材料を用い、一つの層の厚さを0.1μm〜2μmとして、複数の層を積層した構造としても良い。すなわち、積層基板として各層に電極を形成して積層コンデンサを内部に形成しても良い。また、セラミックス材料を活用して、第2の構造体にコイル、抵抗などの受動素子を組み入れても良い。
集積回路104は、厚さ5nm〜500nm、好ましくは30nm〜150nmの半導体層で形成された能動素子を用いて回路が形成されている。半導体層の下層及び上層側には絶縁層が形成されている。これらの絶縁層は、半導体層を保護するための層として用いられる。また、ゲート絶縁層のように機能層として利用されることもある。能動素子の代表例は、電界効果トランジスタである。上述のように半導体層が薄膜であることから、ここで形成される電界効果トランジスタは薄膜トランジスタとも呼ばれる。半導体層は、気相成長法、スパッタリング法などで形成された半導体層を熱処理及び/又はレーザービーム等のエネルギービームの照射により結晶化させた結晶性半導体層を用いることが好ましい。結晶性半導体層により、電界効果トランジスタの電界効果移動度が30〜500cm/V・sec(電子)となり、論理回路を動作させることができるからである。勿論、集積回路には能動素子の他に、抵抗、コンデンサ、コイルなどの回路要素が含まれていても良い。
集積回路104において、半導体層の上層及び/又は下層に配線を形成することで、高周波回路、発振回路、演算処理回路などさまざまな機能回路を構成することができる。集積回路104は半導体層、絶縁層、配線を形成する層を含み、合計0.5〜5μmの厚さで形成することが好ましい。この厚さで形成することで、半導体装置の薄型化に寄与することができる。また、曲げ応力に対して耐性を持たせることができる。この場合において、半導体層を島状に分離して形成することで、曲げ応力に対する耐性を向上させることができる。また、所定の基板上に集積回路を形成し、その後基板と集積回路を分離することで、該集積回路の薄型化を図っても良い。このようにして、2μm〜150μm、好ましくは10〜60μmの半導体装置を得ることができる。
また、上記の構成にすることで、図16で示すように一定の範囲内において半導体装置100に復元力を持たせて湾曲させることができる。例えば、ボールペンのペン先のように曲率Rbの尖頭物が当たった場合でも、この半導体装置は曲率Rcまで湾曲させることができる。RbとRcの関係はRb<<Rcであり、例えば3Rb≦Rcとすることができる。
第1の構造体101と第2の構造体102は、アンテナ端子108と貫通電極110が電気的に接続するように接着材114で固定する。例えば、接着材114として導電性粒子を分散させたアクリル、ウレタン又はエポキシ系接着材を用いることができる。また、アンテナ端子108と貫通電極110との接続を導電性ペースト又は半田ペーストで形成し、他の部分にアクリル、ウレタン又はエポキシ系接着材を形成して固めても良い。第2の構造体102と集積回路104も同様であり、貫通電極110と接続電極112が電気的に接続するように固定する。
封止材116は、アクリル、ウレタン、フェノール、エポキシ又はシリコーン系樹脂材料で形成し、集積回路104を保護するために設けることが好ましい。封止材116は、集積回路104が覆われるように形成し、集積回路104、第2の構造体102の側端面が覆われるように形成することが好ましい。この封止材116により、集積回路104が損傷することを防ぐことができる。また、集積回路104と第2の構造体102及び第1の構造体101との接着強度を高めることができる。
図3に第2の構造体について、図2とは異なる態様を示す。図3は、アンテナ端子108と接続電極112を電気的に接続する側面経由電極111を第2の構造体102の側端部を経由して設ける構造を示している。この構造によれば、第2の構造体102に特別な加工をする必要がないので、側面経由電極111を簡便に取り付けることができる。側面経由電極111は、印刷法やメッキ法、若しくは金属箔を張り付けることによって形成すれば良い。このような方法で側面経由電極111を形成することで、第2の構造体102を薄くすることができる。この第2の構造体102は、硬質プラスチック、ガラス、セラミックス、複合セラミックス材料で形成することができ、内部にコンデンサ、コイル、抵抗などの素子を形成することができる。図3の場合でも、第1の構造体101、第2の構造体102及び集積回路104は接着材114で固定されている。また、封止材116が形成されていることが好ましい。
図4は、第1の構造体101のアンテナ端子108と集積回路104の接続電極112を対向させて配置し、接続する構造を示している。第2の構造体102は集積回路104を保護するように背面に配置している。第2の構造体102にコンデンサ、コイル、抵抗などの受動素子を形成し、集積回路104の機能を補う場合には、集積回路104に裏面接続電極113を形成し、第2の構造体102の接続電極115と電気的に接続するようにしても良い。第1の構造体101、第2の構造体102及び集積回路104は接着材114で固定することが好ましい。図4の構成では、集積回路104の背面に第2の構造体102が配設されているので、封止材116は適宜設ければ良い。
以上の通り、本発明に係る半導体装置は、セラミックス等で形成される構造体を用いることで、半導体装置の剛性を高めることができる。それにより、ICタグ若しくはそれと同等な機能を有する半導体装置を薄型化した場合にも、丈夫さを保ち要求される機能を維持することができる。セラミックス等で形成される構造体に接続用の配線を形成して、アンテナと集積回路を接続することで、曲げ応力が加わっても接続部がはずれて動作不良を起こすことを防止できる。
本実施例は、アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体及び集積回路を組み合わせた半導体装置の一例について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は当該半導体装置の平面図であり、図6はA−B切断線、C−D切断線に対応する断面図を示す。
図5(A)は、第1の構造体101にコイル状のアンテナ106が形成されている形態を示している。第1の構造体101は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルスルホン)、ポリプロピレン、ポリプロピレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリサルフォン、ポリフタールアミド、アクリル、ポリイミドなどのプラスチック材料や不織布、紙などの絶縁材料で形成する。
アンテナ106は、第1の構造体101に印刷法、メッキ法などにより、銅、銀、アルミニウムなどの低抵抗金属材料を用いて形成する。図5ではアンテナ106の形状としてコイル状のものを示しているが、これは電磁誘導方式(例えば13.56MHz帯)を適用する場合に適している。マイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電磁波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電層の長さ等の形状を適宜設定すれば良い。この場合には、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、パッチアンテナなどを形成すれば良い。
図5(A)はアンテナ端子108に合わせて第2の構造体102、集積回路104が配設されている状態を示している。図5(B)は第2の構造体102の平面図であり、図5(C)は集積回路104の平面図である。第2の構造体102と集積回路104の外形寸法は略同一とすることが好ましい。或いは、第2の構造体102よりも集積回路104の外形寸法を小さくしても良い。
第2の構造体102はセラミックス材料で形成されていることが好ましい。この第2の構造体102には貫通電極110及び容量電極118が形成されている。集積回路104にはアンテナ端子108と接続する接続電極112と容量電極118と接続する容量部接続電極117が形成されている。次いで、第2の構造体102及び集積回路104の接続構造の詳細について図6を参照して説明する。
図6(A)はA−B切断線に対応する断面図を示している。第1の構造体101と集積回路104は第2の構造体102に形成された貫通電極110によって接続されている。これらは接着材114によって固定されている。第2の構造体102は誘電体層119と容量電極118が形成された層が交互に咬み合うように積層されている。このように誘電体層119と容量電極118を積層することでコンデンサを形成している。
誘電体層119はチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、鉛複合ペロブスカイト化合物材料などのセラミックス材料にバインダー化合物、可塑剤及び有機溶剤を含むセラミックスペーストを基板上に塗布して焼成することにより形成する。その上に銅又は銅合金、ニッケル又はニッケル合金、銀又は銀合金、スズ又はスズ合金から選ばれる電極ペーストを印刷して容量電極を形成する。なお、貫通電極を形成する場合は、その該当位置に開口が形成される形状とする。これらを乾燥させた後に所定の大きさに分断し、容量電極が交互に咬み合うように複数層積層する。これをセラミックス材料で形成された保護層120で挟み、脱バインダー及び焼成及び熱処理を施す。
図6において、誘電体層119及び容量電極118は、ナノ粒子を用いることで0.1〜1μmの厚さに形成することができる。それにより、0.2μmの厚さの誘電体層119を5層積層すると厚さは1μmとなる。また、0.1μmの厚さの誘電体層119を10層重ねても1μmの厚さで済ませることができる。
図6(B)はC−D切断線に対応する断面図であり、容量電極118と集積回路104の容量部接続電極117の構造を示している。第2の構造体102において、外周部に形成される容量電極118は、ニッケルメッキやスズメッキなどが施されている。容量電極118と容量部接続電極117の接続には接着材114により形成することができる。
以上の様に、アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体及び集積回路を備えた半導体装置が得られる。セラミックス等で形成される第2の構造体を用いることで、半導体装置の剛性を高めることができる。それにより、ICタグ若しくはそれと同等な機能を有する半導体装置を薄型化した場合にも、丈夫さを保ち要求される機能を維持することができる。セラミックス等で形成される構造体に接続用の配線を形成して、アンテナと集積回路を接続することで、曲げ応力が加わっても接続部がはずれて動作不良を起こすことを防止できる。
本実施例は、アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体、集積回路及びセラミックスアンテナ122を備えた半導体装置の一例について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は当該半導体装置の平面図であり、図8はE−F切断線、G−H切断線に対応する断面図を示す。
図7(A)は、第1の構造体101にコイル状のアンテナ106が形成されている。アンテナ106は実施例1と同様に通信に使用する周波数帯によって形状を適宜変更することができる。
図7(A)はアンテナ端子108に合わせて第2の構造体102、集積回路104、セラミックスアンテナ122が設けられた構造を示している。図7(B)は第2の構造体102の平面図であり、図7(C)は集積回路104の平面図であり、図7(D)はセラミックスアンテナ122の平面図である。第2の構造体102、集積回路104及びセラミックスアンテナ122の外形寸法は略同一とすることが好ましい。或いは、第2の構造体102及びセラミックスアンテナ122よりも集積回路104の外形寸法を小さくしても良い。
第2の構造体102はセラミックス材料で形成され、貫通電極110及び容量電極118が形成されている。集積回路104にはアンテナ端子108と接続する接続電極112と、容量電極118と接続する容量部接続電極117、セラミックスアンテナ122と接続するセラミックスアンテナ接続電極127が形成されている。次いで、第2の構造体102及び集積回路104の接続構造の詳細について図8を参照して説明する。
図8(A)はE−F切断線に対応する断面図を示している。第2の構造体102は実施例1と同様にセラミックス材料で容量部が形成されている。第1の構造体101のアンテナ端子108と集積回路104の接続電極112を接続する貫通電極110を有する構造は、図6(A)と同様である。集積回路104の背面にはセラミックスアンテナ122が配置されている。集積回路104を挟む、第2の構造体102とセラミックスアンテナ122は、保護層としての機能を兼ね備えている。
図8(B)はG−H切断線に対応する断面図であり、集積回路104とセラミックスアンテナ122の接続構造を示している。セラミックスアンテナ122は、誘電体125の一方(集積回路104側)に反射体124が形成され、他方に接地体126が形成されている。集積回路104にはセラミックスアンテナ接続電極127が形成され、これに反射体124と給電体123が接続している。接地体126には指向性を高めるためのスリットが形成されていても良い。接地体126と給電体123とは間隙をもって配置され、容量結合されている。
このセラミックスアンテナ122を給電用として用い、第2の構造体102に形成された容量部に集積回路の動作に必要な電力を蓄える構成とすることができる。この場合、情報の通信用アンテナは第1の構造体101に形成されているので、第2の構造体102の容量部には、通信信号の有無に依存せず、任意に充電する構成とすることができる。これにより集積回路の動作に必要な電力を十分蓄えることができる。
以上のように、アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体集積回路及びセラミックスアンテナ組み合わせた半導体装置が得られる。セラミックス等で形成される第2の構造体及びセラミックスアンテナを用いることで、半導体装置の剛性を高めることができる。それにより、ICタグ若しくはそれと同等な機能を有する半導体装置を薄型化した場合にも、丈夫さを保ち要求される機能を維持することができる。セラミックス等で形成される構造体に接続用の配線を形成して、アンテナと集積回路を接続することで、曲げ応力が加わっても接続部がはずれて動作不良を起こすことを防止できる。
本実施例は、通信距離を伸ばすためにブースタコイルを備えた半導体装置の一例を図9及び図10を参照して説明する。本実施例の係る半導体装置は、1次アンテナを備えた集積回路と、該1次アンテナと電磁結合する2次アンテナを備えた第2の構造体と、リーダ/ライタ装置と電磁結合する3次アンテナを備えた第1の構造体で構成されている。なお、図9は当該半導体装置の平面図であり、図10はJ−K切断線、L−M切断線に対応する断面図を示す。
図9(A)は第1の構造体101に、リーダ/ライタ装置と電磁結合する3次アンテナ105が形成されている。3次アンテナ105は実施例1と同様にして作製されるものである。
アンテナ端子108に合わせて第2の構造体102、集積回路104が配設されている。図9(B)は第2の構造体102の平面図であり、図9(C)は集積回路104の平面図である。第2の構造体102は硬質プラスチック、ガラス、ガラス繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)、セラミックス材料などで形成されている。第2の構造体102には2次アンテナ107が形成され、アンテナ接続端子121a、アンテナ接続端子121bが設けられている。2次アンテナ107と3次アンテナ105の間に設けられる結合容量103も第2の構造体102に形成されている。
集積回路104には1次アンテナ109が形成されている。集積回路104と第2の構造体102は重ね合わせて配置され、1次アンテナ109と2次アンテナ107とが電磁結合するように配置されている。このように、集積回路104に1次アンテナ109を形成することで、2次アンテナ107若しくは3次アンテナ105と接続するための電極を形成する必要がない。それにより、電極の接触不良による故障を防ぐことができる。また、第2の構造体102、集積回路104の外形寸法は略同一とすることが好ましい。或いは、第2の構造体102よりも集積回路104の外形寸法を小さくしても良い。
このような1次アンテナ109、2次アンテナ107、3次アンテナ105を有する半導体装置の等価回路を図11に示す。次いで、第1の構造体101、第2の構造体102及び集積回路104の接続構造の詳細について図10を参照して説明する。
図10(A)はJ−K切断線に対応する断面図を示している。第2の構造体102は複数のセラミックス等の絶縁層が積層され、その間に集積回路側2次アンテナ107aと、第1の構造体側2次アンテナ107bが形成されている。集積回路側2次アンテナ107aと、第1の構造体側2次アンテナ107bは、電磁結合させるため、少なくとも一部がオーバーラップするように形成されている。
図10(B)で示すように、集積回路側2次アンテナ107aと、第1の構造体側2次アンテナ107bはセラミックス等の絶縁層を挟んで形成され、該絶縁層に形成された貫通孔128で接続されている。このように、2次アンテナ107を複数の層に分けて形成することで、巻数を増やすことができ、電磁結合における感度の向上と通信距離の拡大を図ることができる。
第2の構造体102における2次アンテナ107(集積回路側2次アンテナ107a、第1の構造体側2次アンテナ107bを含む)及び結合容量103の電極は、実施例1と同様にして作製することができる。第2の構造体102の外周部に設けるアンテナ接続端子121aは結合容量103の電極と接触するように形成されている。アンテナ接続端子121bは集積回路側2次アンテナ107aの端子と接触するように形成されている。すなわち、絶縁層に挟まれた2次アンテナ107(集積回路側2次アンテナ107a、第1の構造体側2次アンテナ107bを含む)及び結合容量103の電極の一部が端部で露出するようにし、そこにアンテナ接続端子121a、アンテナ接続端子121bを形成すれば良い。
以上のように、第2の構造体102に集積回路104に形成した1次アンテナ109と電磁結合する2次アンテナ107を形成することで、集積回路104に接続電極を設けなくても信号の送受信を行うことができる。また、2次アンテナ107と3次アンテナ105の巻数(インダクタンス)を調節することで、通信距離を制御することができる。さらに、2次アンテナ107を形成する第2の構造体102をセラミックス材料で形成することで、集積回路104を保護することができる。
ICタグのようにデータを記憶させ、また個体を識別するために用いることのできる集積回路の一構成例について図12を参照して説明する。本実施例は上述の集積回路として適用できるものである。
図12は集積回路104のブロック図を示している。この集積回路はデータの送受信及び電源回路を含むアナログ回路部130と、論理回路及びメモリ部を含むデジタル回路部132を有している。アナログ回路部130として、復調回路134、変調回路133、整流回路135、定電圧回路136が含まれている。接続電極112はアンテナと接続するための端子である。接続電極112は、整流回路135、変調回路133、復調回路134と接続している。
復調回路134はLPF(Low Pass Filter)を有し、通信信号からデータを抽出する回路である。変調回路133は、論理回路から出力される返信用のデジタル信号を、例えばマンチェスター方式により通信信号にデータを重畳する回路であり、データを送信するときに用いる。発振回路138は論理回路の動作に必要なクロック信号を生成する。また、リセット回路139は送受信信号の特定のタイミングに応じてリセット信号を生成する回路である。
整流回路135は、受信信号の一部を整流し、容量部137を充電する回路である。デジタル回路部132等を駆動する電源電圧は容量部137から供給されるが、この場合定電圧回路136を介して、電圧を安定化してから供給するようにしても良い。容量部137は、集積回路104に形成されるものではなく、実施例1乃至実施例3で示すように第2の構造体に形成する。容量部137の容量は1000pF以上あることが好ましいが、第2の構造体に容量部を形成すれば容易に集積回路の動作に必要な容量を得ることができる。
デジタル回路部132は132は論理回路140、メモリ部141を含んでいる。論理回路140には、演算処理回路、無線通信用インターフェース、クロック制御回路、制御レジスタ、受信データ用レジスタ、送信データ用レジスタ、メモリコントローラなどが含まれている。復調回路134及び変調回路133は、無線通信用インターフェースを介して制御レジスタ、受信データレジスタ、送信データレジスタと信号の送受を行っている。メモリ部141は、読み出し専用メモリ(ROM)が含まれている。データを書き加えたり、変更することのできる追記型のメモリ部141を構成する場合には、不揮発性メモリを含ませても良い。不揮発性メモリとしては、フローティングゲート型不揮発性メモリ、電荷トラップ型不揮発性メモリ、強誘電体メモリなどを適用することができる。
上記したように、従来集積回路104に形成していた容量部137を、実施例1乃至実施例3で示すように、第2の構造体に形成することで、集積回路104の面積を縮小することができる。例えば、容量部137として2000pFの容量を確保するために、集積回路104の面積の25%を占めていたが、本発明によればその面積を削減し、半導体装置の小型化を図ることができる。また、従来容量部137のために使われていた面積をメモリ部として利用することができる。それにより半導体装置の記憶容量を増大させることができる。
非接触でデータの送受信を行うことのできる演算機能を備えた半導体装置の一例について図13を参照して説明する。本実施例は、上述の集積回路として適用することができるものである。
図13は集積回路104のブロック図を示している。この集積回路104はアナログ回路部130とデジタル回路部132を有している。アナログ回路部130として、共振容量を有する共振回路142、整流回路135、定電圧回路136、リセット回路139、発振回路138、復調回路134と、変調回路133を有している。デジタル回路部132は、RFインターフェース143、制御レジスタ144、クロックコントローラ145、CPUインターフェース146、CPU147、RAM148、ROM149を有している。
このような構成の集積回路104の動作は概略以下の通りである。接続電極112から入力された通信信号は共振回路142により、誘導起電力を生じる。誘導起電力は、整流回路135を経て容量部137に充電される。この容量部137は実施例4と同様に、集積回路104とは別に第2の構造体に形成されている。それにより集積回路104の動作に必要な十分な容量を確保することができる。容量部137に蓄積された電力は集積回路104の動作で消費される。容量部137から供給される電圧は定電圧回路136によって安定化される。
リセット回路139は、デジタル回路部132をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路138は、定電圧回路136により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。ローパスフィルタで形成される復調回路134は、例えば振幅変調(ASK)方式の受信信号の振幅の変動を二値化する。変調回路133は、送信データを振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信する。変調回路133は、共振回路142の共振点を変化させることで通信信号の振幅を変化させている。クロックコントローラ145は、電源電圧又はCPU147における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路150が行っている。
接続電極112から集積回路104に入力された通信信号は復調回路134で復調された後、RFインターフェース143で制御コマンドやデータなどに分解される。制御コマンドは制御レジスタ144に格納される。制御コマンドには、ROM149に記憶されているデータの読み出し、RAM148へのデータの書き込み、CPU147への演算命令などが含まれている。CPU147は、CPUインターフェース146を介してROM149、RAM148、制御レジスタ144にアクセスする。CPUインターフェース146は、CPU147が要求するアドレスより、ROM149、RAM148、制御レジスタ144のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
CPU147の演算方式は、ROM149にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておいて、プログラムをCPUで実行する方式を採用することができる。また、専用回路で演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の処理を行い、残りの演算をプログラムを使ってCPUが実行する方式を適用することができる。
いずれの場合でも、集積回路104の動作に必要な電力を供給する容量部137の容量を大きくすることにより、安定した動作を確保することができる。本実施例に係る半導体装置は、容量部137を集積回路104とは別の第2の構造体に形成することで、十分な容量を確保することができる。また、集積回路104の面積を小さくすることができる。また、第2の構造体はセラミックス等の材料で誘電体層が形成されるので、曲げ応力に対しても耐性があり、容量部137が短絡して蓄積電荷が消失してしまうのを防ぐことができる。
本実施例は、実施例1乃至実施例5の集積回路に適用することのできるトランジスタについて例示する。
図14は、絶縁表面を有する基板152に形成された薄膜トランジスタを示している。基板はアルミノシリケートガラスなどのガラス基板、石英基板などが適用される。基板152の厚さは400〜700μmであるが、研磨して5〜100μmに薄片化しても良い。実施例1乃至実施例3で示すように第2の構造体102と組み合わせることにより、機械的強度を保てるからである。
基板152上には、窒化シリコンや酸化シリコンで第1絶縁層154が形成されていても良い。第1絶縁層154は薄膜トランジスタの特性を安定化させる効果がある。半導体層156は多結晶シリコンであることが好ましい。また、半導体層156は、ゲート電極160と重畳するチャネル形成領域において結晶粒界がキャリアのドリフトに影響しない単結晶のシリコン薄膜であっても良い。
また、他の構造として基板152をシリコン半導体で構成し、第1絶縁層154を酸化シリコンで形成したものを適用することができる。この場合、半導体層156は単結晶シリコンで形成することができる。すなわちSOI(Silicon on Insulator)基板を適用することができる。
ゲート電極160はゲート絶縁層158を介して半導体層156上に形成されている。ゲート電極160の両側にはサイドウオールが形成されていても良く、それによって半導体層156に低濃度ドレインが形成されていても良い。第2絶縁層162は酸化シリコン、酸窒化シリコンなどで形成されている。これは所謂層間絶縁層であり、第1配線164がこの層上に形成されている。第1配線164は半導体層156に形成されたソース領域及びドレイン領域とコンタクトを形成する。
さらに、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化シリコンなどで第3絶縁層166と第2配線168が形成されている。図14では第1配線164と第2配線168を示すが、配線の積層数は回路構成に応じて適宜選択すれば良い。配線構造についても、コンタクトホールにタングステンを選択成長させて埋込プラグを形成しても良いし、ダマシンプロセスを使って銅配線を形成しても良い。
接続電極112は集積回路104の最表面に露出する電極である。その他の領域は、例えば第2配線168が露出しないように、第4絶縁層170によって被覆されている。第4絶縁層170は表面を平坦にするために酸化シリコンを塗布形成することが好ましい。接続電極112は印刷法やメッキ法で銅や金のバンプを形成することによって形成されている。これは、コンタクト抵抗を下げるためである。
このように、薄膜トランジスタによって集積回路を形成することで、RF帯(代表的には13.56MHz)からマイクロ波帯(2.45GHz)の通信信号を受信して動作する集積回路104を形成することができる。
本実施例は、実施例1乃至実施例5の集積回路に適用することのできるトランジスタの他の構成について図15に示す。なお、実施例6と同じ機能を示す要素には同じ符号を用いている。
図15はMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、半導体基板172を利用して形成されている。半導体基板172として代表的には単結晶シリコン基板が採用される。半導体基板172の厚さは100〜300μmであるが、研磨して10〜100μmに薄片化しても良い。実施例1乃至実施例3で示すように第2の構造体102と組み合わせることにより、機械的強度を保てるからである。
半導体基板172には素子分離絶縁層174が形成されている。素子分離絶縁層174は半導体基板172に窒化膜などのマスクを形成し、熱酸化して素子分離用の酸化膜を形成するLOCOS(Local Oxidation of Silicon)技術を使って形成することができる。また、STI(Shallow Trench Isolation)技術を使って、半導体基板172に溝を形成し、そこに絶縁膜を埋め込み、さらに平坦化することで素子分離絶縁層174を形成しても良い。STI技術を使うことで素子分離絶縁層174の側壁を急峻にすることができ、素子分離幅を縮小することができる。
半導体基板172にはnウエル176、pウエル177を形成し、所謂ダブルウエル構造としてnチャネル型トランジスタ及びpチャネル型トランジスタを形成することができる。又はシングルウエル構造としても良い。ゲート絶縁層158、ゲート電極160、第2絶縁層162、第1配線164、第3絶縁層166、第2配線168、接続電極112、第4絶縁層170は実施例6と同様である。
このように、MOSトランジスタによって集積回路を形成することで、RF帯(代表的には13.56MHz)からマイクロ波帯(2.45GHz)の通信信号を受信して動作する集積回路104を形成することができる。
実施例1乃至実施例7で説明したように、本発明に係る半導体装置は薄型化が可能あり、セラミックス等の構造体を付加することにより集積回路が保護されているので、紙媒体の中に含ませても故障せずに使用することができる。紙媒体の一例としては、例えば、紙幣、戸籍謄本、住民票、パスポート、免許証、身分証、会員証、鑑定書、診察券、定期券、手形、小切手、貨物引換証、船荷証券、倉庫証券、株券、債券、商品券、チケット、抵当証券などがある。また、上質紙、インクジェット印刷用紙なども偽造防止用の紙として機能させることができる。例えば、契約書、仕様書などの各種の極秘情報を記載した書類に本発明に係る半導体装置を含ませることができる。
このように、本発明に係る半導体装置を用いることにより紙媒体上で視覚的に示される情報以上の多くの情報を紙媒体に持たせることができる。例えば、このような紙媒体を商品ラベルなどに適用することで、商品の管理の電子システム化や、商品の盗難の防止に利用できる。本実施例では、本発明に係る紙類の一例について図17を参照して説明する。なお、以下で説明する紙若しくは紙類には、植物性の繊維を材料として樹脂又は糊などを加えて漉いて製したものの他、不織布、プラスチックフィルムなども類似なものとして適用することができる。
図17(A)は、半導体装置100を含む紙類を使用した無記名債券類178の一例である。無記名債券類178には、切手、切符、チケット、入場券、商品券、図書券、文具券、各種ギフト券、各種サービス券等が含まれる。半導体装置100にはこれら無記名債券類178の識別情報を記憶させておくことにより真贋判定を容易にすることができる。半導体装置100は一定の曲げ応力に耐性を有し、ペン先など尖頭物による押圧が加えられた場合にも故障することがないので、商品の取引に支障をきたすことがない。
図17(B)は、本発明に係る半導体装置100を抄き込んだ紙を使用した証書類179(例えば、住民票、戸籍謄本)の一例である。半導体装置100にはこれら証書類179の識別情報を記憶させておくことにより真贋判定を容易にすることができる。また、半導体装置100は一定の曲げ応力に耐性を有し、ペン先など尖頭物による押圧が加えられた場合にも故障することがないので、証書類179が発行されたあとも証明に使うことができ、認証情報の改竄を防ぐことができる。
図17(C)は、本発明に係る半導体装置100を含むラベルの一例を示す。ラベル台紙180(セパレート紙)上に、半導体装置100が付された用紙でラベル181(ICラベル)が形成されている。ラベル181は、包装箱182内に収納されて提供することができる。ラベル181上には、その商品や役務に関する情報(商品名、ブランド、商標、商標権者、販売者、製造者等)を表示する印刷面を備えている。半導体装置100には、その商品(又は商品の種類)固有の識別情報を記憶させることが可能であるため、偽造や、商標権、特許権等の知的財産権侵害、不正競争等の不法行為を容易に把握することができる。半導体装置100には、商品の容器やラベルに明記しきれない多大な情報、例えば、商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状、価格、生産方法、使用方法、生産時期、使用時期、賞味期限、取扱説明、商品に関する知的財産情報等を入力しておくことができる。そのため、取引者や消費者は、簡易なリーダによってそれらの情報にアクセスすることができる。また、半導体装置100のメモリ部に、1回書き込み可能なメモリ領域を形成することにより、データの改竄を防止することができる。
図17(D)は、半導体装置100を含むICタグ183を示している。半導体装置100を薄型化して紙の表面若しくは紙の中に含ませることにより、プラスチックの筐体を使用した従来のIDタグよりも安価に製造することができる。また、紙を用いた製品であれば、本発明の紙を用いることで、製品とIDタグとを一体にすることができる。そのような例を図17(E)に示す。図17(E)は、本発明の紙を表紙に用いた書籍184であり、表紙となる厚紙の中に半導体装置100を付している。
本発明に係る紙類で形成したラベル181やICタグ183を商品に取り付けておくことで商品管理が容易になる。例えば、商品が盗難された場合に、商品の経路を辿ることによって、その犯人を迅速に把握することができる。このように、本発明に係る紙類を用いることで、商品の原材料や産地、製造や加工、流通、販売などに至るまでの履歴管理や、追跡照会を可能にする。すなわち、商品のトレーサビリティを可能にする。また、本発明により、商品のトレーサビリティ管理システムを従来よりも低コストで導入をすることが可能となる。
(付記)以上説明したように、本発明には少なくとも以下の構成が含まれる。
アンテナが形成された第1の構造体と、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層で能動素子が形成され、該能動素子を含む集積回路と、第1の構造体よりも剛性の高い第2の構造体を有し、アンテナと、集積回路は、第2の構造体に形成された貫通電極によって接続されている半導体装置。
アンテナが形成された第1の構造体と、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層で能動素子が形成され、該能動素子を含む集積回路と、第1の構造体よりも剛性の高い第2の構造体を有し、集積回路は、第1の構造体と第2の構造体の間に設置され、アンテナと集積回路は電気的に接続されている半導体装置。
アンテナが形成された第1の構造体と、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層で能動素子が形成され、該能動素子を含む集積回路と、第1の構造体よりも剛性が高く受動素子が形成された第2の構造体を有し、アンテナと、集積回路は、第2の構造体に形成された貫通電極によって接続されている半導体装置。
アンテナが形成された第1の構造体と、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層で能動素子が形成され、該能動素子を含む集積回路と、第1の構造体よりも剛性が高く受動素子が形成された第2の構造体を有し、集積回路は、第1の構造体と第2の構造体の間に設置され、アンテナと、キャパシターとの接続部を有する半導体装置。
リーダライタ装置と電磁結合する第1のコイルが形成された第1の構造体と、コイル状アンテナと、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層で能動素子が形成され、該能動素子を含む集積回路と、該コイル状アンテナと電磁結合すると共に、第1のコイルと電気的に接続する第2のコイルとが形成された第2の構造体を有する半導体装置。
本発明に係る半導体装置の一態様を示す平面図。 図1のA−B切断線に対応した構造の一例を示す断面図。 図1のA−B切断線に対応した構造の一例を示す断面図。 本発明に係る半導体装置の一態様を示す平面図(A)と断面図(B)。 アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体及び集積回路を組み合わせた半導体装置の一例を示す平面図。 (A)アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体及び集積回路を組み合わせた半導体装置の一例を示す断面図であり図5(A)中の線A−Bに対応する図。(B)アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体及び集積回路を組み合わせた半導体装置の一例を示す断面図であり図5(A)中の線C−Dに対応する図。 アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体、集積回路及びセラミックスアンテナを組み合わせた半導体装置の一例を示す平面図。 (A)アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体、集積回路及びセラミックスアンテナを組み合わせた半導体装置の一例を示す断面図であり図7(A)中の線E−Fに対応する図。(B)アンテナが形成された第1の構造体、容量部が形成された第2の構造体、集積回路及びセラミックスアンテナを組み合わせた半導体装置の一例を示す断面図であり図7(A)中の線G−Hに対応する図。 ブースタコイルを備えた半導体装置の一例を示す平面図。 (A)ブースタコイルを備えた半導体装置の一例を示す断面図であり、図9(A)中の線J−Kに対応する図。(B)ブースタコイルを備えた半導体装置の一例を示す断面図であり、図9(A)中の線L−Mに対応する図。 ブースタコイルを備えた半導体装置の等価回路図。 データを記憶させ、また個体を識別するために用いることのできる集積回路の一構成例を示すブロック図。 非接触でデータの送受信を行うことのできる演算機能を備えた半導体装置の一例を示すブロック図。 集積回路を形成する薄膜トランジスタの構造を説明する断面図。 集積回路を形成するMOSトランジスタの構造を説明する断面図。 半導体装置の湾曲可能な曲率半径を説明する図。 本発明に係る紙類の一例について例示する図。
符号の説明
100 半導体装置
101 第1の構造体
102 第2の構造体
103 結合容量
104 集積回路
105 3次アンテナ
106 アンテナ
107 2次アンテナ
107a 集積回路側2次アンテナ
107b 第1の構造体側2次アンテナ
108 アンテナ端子
109 1次アンテナ
110 貫通電極
111 側面経由電極
112 接続電極
113 裏面接続電極
114 接着材
115 接続電極
116 封止材
117 容量部接続電極
118 容量電極
119 誘電体層
120 保護層
121a アンテナ接続端子
121b アンテナ接続端子
122 セラミックスアンテナ
123 給電体
124 反射体
125 誘電体
126 接地体
127 セラミックスアンテナ接続電極
128 貫通孔
130 アナログ回路部
132 デジタル回路部
133 変調回路
134 復調回路
135 整流回路
136 定電圧回路
137 容量部
138 発振回路
139 リセット回路
140 論理回路
141 メモリ部
142 共振回路
143 RFインターフェース
144 制御レジスタ
145 クロックコントローラ
146 CPUインターフェース
147 CPU
148 RAM
149 ROM
150 電源管理回路
152 基板
154 第1絶縁層
156 半導体層
158 ゲート絶縁層
160 ゲート電極
162 第2絶縁層
164 第1配線
166 第3絶縁層
168 第2配線
170 第4絶縁層
172 半導体基板
174 素子分離絶縁層
176 nウエル
177 pウエル
178 無記名債券類
179 証書類
180 ラベル台紙
181 ラベル
182 包装箱
183 ICタグ
184 書籍

Claims (4)

  1. アンテナが形成された第1の構造体と、
    第1の電極及び第2の電極が形成された集積回路と、
    受動素子が形成された第2の構造体とを有し、
    前記集積回路は、前記第1の構造体と前記第2の構造体の間に設置され、
    前記第1の電極は、前記アンテナと電気的に接続され、
    前記第2の電極は、前記受動素子と電気的に接続され、
    前記集積回路は、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層を含む能動素子を有し、
    前記第2の構造体は、セラミックス材料、硬質プラスチック、またはガラスを含むことを特徴とする半導体装置。
  2. リーダライタ装置と電磁結合する第1のコイルが形成された第1の構造体と、
    コイル状アンテナと、
    集積回路と、
    前記コイル状アンテナと電磁結合すると共に、前記第1のコイルと電気的に接続する第2のコイルが形成された第2の構造体とを有し、
    前記集積回路は、上層及び下層が絶縁層で挟まれた半導体層を含む能動素子を有し、
    前記第2の構造体は、セラミックス材料、硬質プラスチック、またはガラスを含むことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1において、前記受動素子として、コンデンサ、抵抗、またはコイルを含むことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1において、前記受動素子は、誘電体層と電極を複数層交互に積層したコンデンサであることを特徴とする半導体装置。
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