JP5083844B2 - 雨水浸透管用排水フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、街渠ます(集水ます)の底部を開口し、この開口を貫通する浸透管を地中に配設してなる雨水浸透管に使用される排水フィルタに関し、特に、雨水浸透管の上端に設置する排水フィルタに関するものである。
近年いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨により、下水管の処理能力を超える量の降雨があった場合には、路面に雨水が溜まり、これが河川に流入するときには河川の氾濫を招き、また、標高の低い地域に流入するときには床上浸水などの被害を生じさせることとなっていた。そこで、街渠ますに流入する雨水を効果的に地中に浸透させることができる構造体が切望されているところであるが、本願の出願人らは、街渠ますの底部から浸透性を有する地盤に至る範囲に浸透管を設置するための掘削装置を提案し、また、市街地における街渠ますから雨水を地中に浸透させることのできる雨水浸透構造体をも提案した(特許文献1参照)。
上記の雨水浸透構造体は、地中に配設した浸透管の内部にフィルタ材を充填する構成であり、街渠ますから流下する雨水が地中に浸透する際、雨水に含まれる油や金属類を除去することができるものであった。
しかし、雨水が街渠ますに流入する際には、路面に存在する土砂等をも含むことから、一般的な街渠ますは、土砂だまり(泥溜め部ともいう)と称するトラップ構造が採用され、街渠ますに流入する上澄み水を排出するように構成されていた。さらに、上記トラップを超えて浸透管に流入する雨水には、砂やゴミなどが含まれていることから、浸透管の上端の開口部にフィルタが設けられていた(特許文献2参照)。
特許第4465029号公報 特開2006−138197号公報(7ページ、図3)
前掲の特許文献2に開示されるフィルタは、網目状に形成されたフィルタ枠と、このフィルタ枠内に配置される細目フィルタとで構成され、フィルタ枠は大きなゴミの流入を防ぎ、細目フィルタは雨水に含まれる固形物(砂利や砂等)の流入を防ぐように構成されたものである。
しかしながら、土砂だまりを有する街渠ますは、多量の雨水が流入して、水位が一定の高さ(浸透管開口部の高さ)を超えるとき、浸透管の上端開口部から雨水が流入するものであり、街渠ますに流入した雨水の水位が低い場合には街渠ます内に停滞することとなるものであった。そのため、土砂だまりに停滞する雨水が長期間溜まった状態となり、これが蚊の発生源となっていた。また、土砂だまりに土砂が堆積している場合には、堆積する土砂の内部に雨水が浸透し、この浸透水が蒸発できず、堆積土砂の表面付近は乾燥しているとしても、内部には浸透水が長期間停滞することとなっていた。このような状態においてもやはり蚊の発生源となっていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、土砂だまりに停滞する雨水を排出することのできる排水フィルタを提供することである。
そこで、本発明は、街渠ますの底部を開口し、この開口を貫通する浸透管を地中に配設してなる雨水浸透構造体において、上記浸透管の上端に装着され、側壁の複数個所に浸透孔が穿設された本体部と、この本体部の内部に配置されるフィルタ材と、このフィルタ材を支持しつつ上記本体部に着脱可能に設けられるフィルタ支持部とを備えたことを特徴とする雨水浸透管用排水フィルタを要旨とする。
上記構成によれば、排水フィルタの本体部には、その内部にフィルタ材が配置され、さらに本体部の側壁に浸透孔が穿設されているので、この浸透孔からフィルタ材を経由して浸透管に雨水を流入させることができる。浸透管の上端開口部からは大量の雨水が流入することとなるが、これとは別の経路として本体部の側壁からも徐々に雨水を流入させることができるので、土砂だまりに堆積する土砂に浸透する雨水を排出できる。
上記発明において、前記本体部は、所定の長さ寸法を有し、前記浸透管の上端縁から延出するように装着されるように構成することができる。
上記構成によれば、浸透管の上端開口部の位置は、本体部の上端の位置が実質的な開口位置となり、この位置に到達する量の雨水が街渠ますに流入するとき、浸透管に雨水が流入することとなる。従って、通常の街渠ますが有する構造、すなわち土砂だまりによるトラップ構造が形成されることとなる。また、トラップを形成する排水フィルタの本体部には、その側壁に浸透孔が設けられることとなるから、土砂だまりに堆積する土砂に浸透する雨水は、水位が低い状態においても浸透管に流入されることとなる。なお、この場合、浸透管本体の上端開口部(現実の開口位置)は、街渠ますの底面付近に位置することとなる。
上記各発明において、フィルタ支持部は、底板と、天板と、上記底板および天板を連結する支柱とからなり、上記底板と天板の中間にフィルタ材が保持される構成とすることができる。
上記構成によれば、フィルタ支持部によって支持されるフィルタ材は、天板と底板の中間に保持されることから、この天板と底板との距離を変化させることによって当該フィルタ材の大きさを変更することができる。また、フィルタ材の交換は、底板を支柱から離脱させることによって可能となる。
さらに、上記構成において、前記底板は、前記本体の下端付近に配置され、前記天板は、前記本体部の上端付近に配置されてなることが好ましい。
上記構成によれば、天板と底板の中間に配置されるフィルタ材は、本体部側壁の内側に充填されることとなり、浸透孔を通過する排水がフィルタ材を経由することとなる。
また、本発明は、街渠ますの底部を開口し、この開口を貫通する浸透管を地中に配設してなる雨水浸透構造体において、上記浸透管の上端に装着される本体部と、この本体部の内部に配置されるフィルタ材と、このフィルタ材を支持しつつ上記本体部に装着されるフィルタ支持部とを備えた雨水浸透管用排水フィルタであって、上記フィルタ支持部は、底板と、天板と、上記底板および天板を連結する支柱とを備え、上記本体部は、上記浸透管の端縁に連結できる浸透管連結部と、略円筒状の胴部と、この胴部の側壁の複数個所に穿設された浸透孔と、上記フィルタ支持部の天板を保持する天板保持部とを備え、上記フィルタ支持部の天板が、上記本体部の天板保持部によって保持されるとき、フィルタ支持部の支柱がフィルタ材および底板を吊下しつつ該本体部内に配置されてなることを特徴とする雨水浸透管用排水フィルタを要旨とする。
上記構成によれば、排水フィルタの本体部は、浸透管連結部を雨水浸透管の上端に連結することによって、当該雨水浸透管に装着されることとなる。また、フィルタ支持部を構成する天板を本体部の天板保持部によって保持させることにより、支柱は天板から垂下し、その先端に連結される底板が吊下されることとなる。その際、天板と底板との中間に配置されるフィルタ材は、底板によって重量を支持されつつ天板の下方に吊下される。従って、フィルタ材の取り出しには、フィルタ支持部を引き上げることにより、つまり、天板を天板保持部から離脱させることにより、天板に垂下する支柱ならびにこの支柱によって吊下されるフィルタ材および底板を引き出すことができる。これにより、本体部から取り出したフィルタ支持部に保持されるフィルタ材を、当該本体部の外方において交換することができる。
上記発明において、前記本体部の胴部は、前記浸透管と同じ内径を有する円筒状に構成され、かつ、所定の長さ寸法を有して該浸透管を延長するように構成することができる。
上記構成によれば、本体部を浸透管に装着することにより、本体部の胴部が浸透管を延長することとなる。このとき、胴部が所定の長さ寸法を有していることから、当該胴部の長さ寸法に相当する程度の延長が可能となる。これにより、街渠ますの底面から所定高さで本体部を開口させることができ、街渠ます内にトラップ構造を形成させることができる。また、胴部には浸透孔が設けられることから、所定長さに応じて浸透孔の数または大きさを調整することができる。
また、上記各発明において、前記浸透孔は、一方方向に長尺な長孔で構成され、前記本体部を前記浸透管に装着するとき、該長孔の長手方向が鉛直方向となるように構成することができる。
上記構成によれば、浸透管に装着された状態の本体部には、鉛直方向に長尺な長孔が形成されているので、街渠ます内の土砂だまりに停滞する雨水は、その水位の高低に関係なく浸透孔を通過することができることとなる。また、本体部(またはその胴部)が所定の長さ寸法を有する場合には、当該長さ寸法に応じて浸透孔の長手方向の長さ寸法を変化させることができる。街渠ます内に停滞することができる雨水の水位は、本体部の長さ寸法に左右されることとなるから、当該本体部(または胴部)の長さ寸法が大きくなれば、長孔の長手方向の寸法を大きくすることによって、高い水位で停滞する雨水を排出することができる。
本発明によれば、街渠ますに流入した雨水は、当該街渠ますの底面付近において、本体部に設けられた浸透孔を通過することから、トラップが形成されることによって土砂だまりを構成する街渠ますにおいても、当該土砂だまりに停滞する雨水は、この本体部の浸透孔から雨水浸透管に排出することができる。このとき、本体部の内部に配置するフィルタ材を雨水が通過することにより、当該雨水を濾過しつつ浸透管に排水することとなるのである。
そして、土砂だまりに土砂が堆積している場合においても、当該土砂に浸透している雨水は、堆積土砂の下位に停滞することとなり、当該下位の堆積土砂の粒間を移動した雨水を浸透孔から排出できるのである。
このように、街渠ますの土砂だまりに停滞する雨水を排出することにより、蚊の発生源を減少させることとなり、快適な生活環境を提供することができるという効果をも奏するものである。
本発明の実施形態を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態を示す分解斜視図である。 実施形態の設置状態を示す説明図である。 IV−IV断面図である。 実施形態の使用状態を示す説明図である。 実施形態の使用状態を示す説明図である。 他の実施形態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態を示す分解斜視図である。この図に示すように、雨水浸透管(以下、浸透管という)WPの上端に接続することができる本体部1と、この内部に配置されるフィルタ材2と、このフィルタ材2を支持するフィルタ支持部3とで構成されている。
本体部1は、大別すると下端部11と、胴部12と、上端部13とに区分されている。下端部11は、浸透管WPとの連結を可能にするために、概略円筒状に形成され、その内径は、浸透管WPの外径と同径にされている。この下端部11が浸透管WPの先端付近を被覆するように、浸透管WPの外側表面に下端部11の内側表面を密着させることによって、下端部11が浸透管WPに連結することとなる。そこで、以下において、この下端部11を浸透管連結部と称する。
胴部12は、浸透管連結部11よりも小径の円筒状に形成され、軸線方向に所定の長さ寸法を有するように構成されている。さらに、胴部12の側壁には、当該胴部12の軸線方向に長尺な貫通孔(これを浸透孔という)4が穿設されている。この浸透孔4は、胴部12の全周に散在するように複数設けられており、周方向に所定間隔を有して穿設されている。また、浸透孔4の下端縁41は、浸透管連結部11に近接させており、胴部12の下位において貫通するように設けられている。なお、浸透孔4の上端縁42は、上端部13に近接しており、胴部12の所定長さの範囲内で貫通させている。
上端部13は、胴部12よりも大きい径の円筒状に形成され、胴部12との境界部分が鍔状に形成されることによって受け面14が構成されている。この受け面14には、後述のフィルタ支持部3の天板部31の端縁が当接できるようになっており、この受け面と大径の上端部13により、天板を保持する天板保持部が形成されている。
フィルタ材2は、繊維質または多孔質材料などを成形することによって構成され、本体部1の内部に配置できる形状に成形されている。ここで使用される材料は、街渠ます内の土砂が混入しない程度に濾過できればよく、そのために、粗目の濾過材が使用される。なお、フィルタ材2の中央には、上面21から底面22に至る貫通孔23が設けられており、後述のフィルタ支持部3の支柱33が挿通できるように構成されている。
フィルタ支持部3は、天板31、底板32および支柱33で構成されており、天板31は、フィルタ材2の上面21に当接し、底板32は、フィルタ材2の底面22に当接し、この両者31,32の中間にフィルタ材2が保持されるものである。
天板31には、雨水が十分に通過できるような大きめの孔34が穿設されており、また、中央には、支柱33が挿通できる貫通孔35が穿設されている。底板32は、円形の平板状に形成され、全面に無数の微細な貫通孔36が穿設されている。この貫通孔36は、雨水に混入する土砂等を排除する目的のほかに、フィルタ材を構成する材料が分離して雨水に混入することを排除する効果を有している。ただし、雨水を十分に通過させるため、多くの貫通孔36が全体的に分散して設けられているのである。なお、底板32の中央にも支柱33が挿通できる貫通孔37が穿設されている。
支柱33は、天板31の貫通孔35および底板32の貫通孔37を通過して、その先端38において底板32を固定するものである。底板32を固定するために、支柱33の先端38には雄ネジが刻設されるとともに、底板32の底面側に配置されるナットなど(例えば蝶ネジ)39が使用されている。この蝶ネジ39の螺合により、底板32が支柱33から離脱しないようになっている。支柱33の天板側には把持部5が設けられており、この把持部5の基部51が天板31の上面に当接することにより、天板31も支柱33から離脱できないようになっている。
このように、天板31と底板32が支柱33から離脱できない状況下において、天板31と底板32の中間にフィルタ材2が配置されることにより、当該フィルタ材が天板32と底板32とで保持されることとなるのである。
本体部1を浸透管WPに装着し、フィルタ支持部3によってフィルタ材2を保持した状態を図2に示す。この図に示すように、浸透管WPに装着された本体部1は、当該浸透管WPを延長するような状態となり、管体(浸透管WPと本体部1とが一体化した全体)の開口POの位置が浸透管WPの上端よりも上方に位置することとなる。なお、浸透管WPと本体部1との装着は、本体部1の浸透管連結部11の内側に浸透管WPを挿入することによって可能であるが、本体部1を強固に装着するためには、両者の当接面を接着剤等により接着すればよい。
また、図に示されるフィルタ支持部3は、フィルタ材2を天板31と底板32との中間に保持している。このとき、天板31は、フィルタ材2および底板32よりも大径に構成することにより、フィルタ材2および底板32は本体部1の胴部12に収納されるが、天板31は、本体部1の受け面14に当接した状態で支持されることとなる。このように、天板31が受け面14によって支持されるとき、支柱33は天板31から垂下する状態となり、この支柱33によって支持されるフィルタ材2および底板32は、支柱33に吊下される状態となるのである。すなわち、フィルタ材2およびフィルタ支持部3は、上方に引き上げることによってのみ本体部1から離脱させることができる。このときの引き上げには把持部5が使用されるのである。なお、フィルタ材2の高さ方向(鉛直方向)の寸法が異なる場合には、底板32の位置を調整することによって、当該底板32と天板31によるフィルタ材2の保持を可能にしており、また、フィルタ材2の位置および底板32の位置は、天板31が支持される位置および支柱33の長さによって調整されることとなる。
そこで、フィルタ材2を保持するフィルタ支持部3を本体部1に装着した状態を図3および図4に示す。この図に示すように、フィルタ支持部3の天板31は、上述した本体部1の受け面14に当接した状態で保持される。受け面14は、フィルタ支持部3を高さ方向(鉛直方向)に位置決めするが、図示のように、本体部1の上端部13が天板31の周辺を包囲することとなり、水平方向の位置を確定させている。このように、上端部13と受け面14とによって、天板31を保持しているのである。
また、この状態において、天板31に設けられた大きめの貫通孔34は、その貫通面積を総合すると、浸透管WPの内径と同程度の空間が確保されている。従って、通常の浸透管WPが開口している状態と同程度の排水量が確保されている。また、この貫通孔34の直下にはフィルタ材2が存在し、流入した排水をフィルタ材2によって濾過できるようになっている。
さらに、本体部1の胴部12は、浸透管WPを延長するように管体を形成するとともに、側壁に浸透孔4が設けられており、この浸透孔4から適度な排水が可能になっている。ここで、胴部12の内部にはフィルタ材2が配置されていることから、流入する排水をフィルタ材2で濾過できるようになっている。
なお、この浸透孔4は、説明の便宜上、大きく貫通しているように図示しているが、この浸透孔4の大きさは、適宜変更することができ、鉛直方向に長尺なスリット状に構成してもよい。また、フィルタ材2は、縦断面形状略T字形となるように構成されたものが図示されており(図4参照)、このような構成の場合には、フィルタ材2の上部を部分的に張り出した部分が、本体部1の受け面14に当接するように設置することとなるが、このような形状に限らず、円柱形に構成し、受け面14に当接させないように設置してもよい。
本実施形態は上記のとおりであるから、街渠ますに設けられる浸透管WPの上端に設置した場合、土砂だまりを有する街渠ます構造とすることができる。
すなわち、図5に示すように、街渠ますXの底面を開口し、そこに設置される浸透管WPの上端は、当該街渠ますXの底面付近に位置しているが、その街渠ますXの上端縁に本実施形態のフィルタFを接続することにより、当該浸透管WPは上方に延長された状態となり、その開口端は、街渠ますXの底面から所定の高さH1に位置することとなる。従って、街渠ますXに流入する雨水の水位が所定高さH1を超えるとき、フィルタFの上端開口部から浸透管WPに排水されることとなるのである。これとは逆に、雨水の水位が所定高さH1よりも低い場合には、フィルタFの上端開口部から排水されることがない(浸透孔4からの流入はあり得るが、ここでは考慮しないものとする)。このように、フィルタFが装着されることによってトラップが形成されるのであり、このトラップ構造によって、土砂だまりが構成されるのである。
ところで、一般的な街渠ますXには、下水道管UPが接続されており、街渠ますXに流入した雨水を下水に合流させる構造となっている。この下水道管UPは、街渠ますXの底面から所定の高さH2の位置で開口するように接続されており、この高さによっても土砂だまりが構成されるものである。従って、浸透管WPを設置しない場合であっても、一般的な街渠ますXには、土砂だまりが構成されているのであり、この土砂だまりは、下水道管UPに土砂が流入することを抑制しているのである。このように、街渠ますXには土砂だまりを構成することが一般的であり、浸透管WPを設置する場合においても、土砂だまりを構成して土砂の流出を抑制することが要求されているのである。
ここで、図5に示すような使用形態では、フィルタFの上端の高さH1よりも下水道管UPの開口が上位に設けられている。これは、いわゆるベースカット方式とするものであり、フィルタFの上端の高さを超える水位において、先に浸透管WPに排水されるが、浸透管WPへの排水量よりも多量の雨水が街渠ますXに流入し、その水位が上昇するとき、下水道管UPにも排水される構成である。この図に示す形態のほかに、いわゆるピークカット方式とする場合には、フィルタFの開口高さH1よりも下水道管UPの開口高さH2を低くするように調整するのである。そのための高さ調整は、本体部1の胴部12の長さを変更することによって容易に対応させることが可能である。
なお、このように、両者の高さH1,H2のうち一方を他方と異ならせることにより、浸透管WPまたは下水道管UPのいずれか一方からの排水を優先させることができるので、豪雨等による多量の雨水を排出する際の流量予測を可能としている。
そこで、上述のような使用形態において、街渠ますXの土砂だまりに土砂が流入する場合には、これらの土砂が浸透管WPおよび下水道管UPのいずれからも排出されないこととなり、その結果として、フィルタFの周辺に土砂が堆積することとなる。その状態を図6に示す。
この図に示すように、堆積土砂TRは、土砂だまりに堆積しているが、土砂だまりには、排水されない雨水も停滞している。そして、一般的な街渠ますに停滞する雨水は、さらに雨水が流入して水位が上昇しない限り、外部に排水されることはなく、降雨がない期間中の蒸発により水量が減少していた。これに対し、本実施形態では、フィルタFの本体部1に浸透孔4が穿設されていることから、土砂だまりに堆積する土砂TRに浸透した雨水を徐々に浸透管WPに排出することができるのである。
つまり、一度に多量の雨水を排出することはできないものの、土砂とともに停滞する雨水は、石や砂などの粒間を通過して街渠ますXの底部に溜まることとなるから、この街渠ますXの底部付近において、開口する浸透孔4に到達した雨水が当該浸透孔4を通過して、浸透管WPに流入するのである。当然のことながら、浸透孔4は、土砂が通過できるような大きさでは開口しておらず、石や砂の粒間を通過した雨水のみが排出されるのである。この排出時には、内部のフィルタ材2(図4参照)を経由することとなるから、異物が排水に混入することを回避することができるのである。
上記のような土砂だまりの停滞水の排出は、豪雨の後の残余水についてのみならず、にわか雨などの少量の降雨によって、少量の雨水が街渠ますXに流入する場合も同様である。すなわち、土砂だまりに堆積している土砂TRが乾燥している状態であっても、降雨により少量の雨水が街渠ますXに流入した場合、当該雨水が、土砂だまりの堆積土砂TRを湿潤させ程度を超えて流入するとき、堆積土砂TRの石や砂の粒間を通過して街渠ますXの底面に移動することとなるから、このように移動した雨水は、はやりフィルタFの本体部1に設けられる浸透孔4から排出されることとなるのである。
なお、上記浸透管WPは、街渠ますXの下方において、雨水が通過できる程度の孔(図示せず)が設けられ、その周辺を粒径の大きい埋め戻し砂Sは配置され、浸透管WPに流入した雨水を地中に浸透させるように構成されている。特に雨水委浸透管の下端付近では、多量の雨水を地中に浸透させるための構成がなされている。この浸透管WPの構成は本発明には直接的な関連がないので説明は割愛する。
本実施形態は上記のとおりであるから、街渠ますXに流入した雨水を浸透管WPに排出する際、フィルタFによって当該雨水を濾過させることができるものである。また、街渠ますXの内部にトラップを形成して土砂だまりを構成することができる。これらの効果を有するうえに、土砂だまりに停滞する雨水を徐々に浸透管WPに排出することができる。従って、街渠ますXに長期間雨水が停滞することがなく、蚊等の発生源となることを抑制することができるものである。
なお、上記実施形態は、本発明の一例であって、このような構成に限定されるものではない。従って、種々の態様とすることができるものである。その一例として、上記実施形態においては、フィルタ材2が繊維質または多孔質材料を所定の形状に成形したものを使用したが、このフィルタ材2を非成形品で構成してもよい。この場合、図7(a)に示すように、例えば、フィルタ支持部3を構成する天板31および底板32の中間には、金網材等で構成した籠部材20を保持させ、その籠部材20の内部にフィルタ材3を封入する構成とするものでもよい。
また、この図に示されているように、天板31は本体部1の上端部13との間で螺合させる構成とすることができる。この場合、天板31の外周面には雄ネジ31aを刻設し、本体部1の上端部13の内側表面には雌ネジ13aを刻設することにより、本体部1の上端部13に設けられる雌ネジ13aに天板31の雄ネジ31aをねじ込むことによって、両者を螺着させることができるのである。このような構成の場合、フィルタ支持部3は、本体部1と一体化するため、街渠ますXに多量の雨水が流入し、フィルタ2およびフィルタ支持部3が、その浮力によって浮上することを防止でき、また、下水道管UPへの急激な流入によって生ずる流速により、両者が分離するような事態を防止することができる。
また、図7(b)に示すように、浸透管WPの上端付近外周面に雄ネジWPaが刻設された構成の管が使用される場合には、本体部1の下端部11の内周面に上記雄ネジWPaに螺合する雌ネジ11aを刻設すれば、浸透管WPと本体部1とを螺着することができる。このような構成であれば、両者を容易に一体化させることができるうえ、接着剤を使用できない場合にも強固な装着状態を実現することができる。
さらに、上記実施形態の浸透孔4は、長孔によって構成されているが、長孔に限定されるものではなく、本体1の胴部12の所定範囲に丸孔を複数穿設したものであってもよい。この場合、長孔とした場合の浸透孔4の下端縁41および上端縁42が存在する範囲(図1参照)に、丸孔を高さ方向(鉛直方向)に散在させることが好ましい。このように高さ方向(鉛直方向)に丸孔が散在することにより、街渠ますXに停滞する雨水の量に応じて適宜排出することができる。
1 本体部
2 フィルタ材
3 フィルタ支持部
4 浸透孔
5 把持部
11 浸透管連結部(本体部の下端部)
12 本体部の胴部
13 本体部の上端部
14 本体部の受け部
21 フィルタ材上面
22 フィルタ材下面
31 天板
32 底板
33 支柱
39 蝶ネジ
41 浸透孔の下端縁
42 浸透孔の上端縁
F フィルタ
TR 堆積土砂
UP 下水道管
WP 浸透管
X 街渠ます

Claims (3)

  1. 街渠ますの底部を開口し、この開口を貫通する浸透管を地中に配設してなる雨水浸透構造体において、
    上記浸透管の上端に装着される本体部と、この本体部の内部に配置されるフィルタ材と、このフィルタ材を支持しつつ上記本体部に装着されるフィルタ支持部とを備えた雨水浸透管用排水フィルタであって、
    上記フィルタ支持部は、底板と、天板と、上記底板および天板を連結する支柱とを備え、該天板は、貫通孔が穿設されるとともに、上記フィルタ材および上記底板よりも大径に構成され、上記天板の貫通孔は、その貫通面積を総合すると上記浸透管の開口面積に相当する大きさに穿設され、
    上記本体部は、上記浸透管の端縁に連結できる浸透管連結部と、略円筒状の胴部と、この胴部の側壁の複数個所に穿設された浸透孔と、上記フィルタ支持部の天板を保持する天板保持部とを備え、該天板保持部は、該胴部よりも大径の円筒状に形成された上端部と、この上端部と該胴部の境界部分に鍔状に形成された受け面とで構成され、
    上記フィルタ支持部の天板が、その端縁を上記本体部の受け面に当接することにより、該本体部の天板保持部に保持されるとき、フィルタ支持部の支柱がフィルタ材および底板を吊下しつつ該本体部内に配置されてなることを特徴とする雨水浸透管用排水フィルタ。
  2. 前記本体部の胴部は、前記浸透管と同じ内径を有する円筒状に構成され、かつ、所定の長さ寸法を有して該浸透管を延長する胴部であることを特徴とする請求項1に記載の雨水浸透管用排水フィルタ。
  3. 前記浸透孔は、一方方向に長尺な長孔で構成され、前記本体部を前記浸透管に装着するとき、該長孔の長手方向が鉛直方向となるように構成された浸透孔である請求項1または2に記載の雨水浸透管用排水フィルタ。

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