JP5083012B2 - 防水コネクタ - Google Patents

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本発明は、防水コネクタに関するものである。
特許文献1には、一括ゴム栓を用いた防水コネクタについて記載されている。このコネクタは、内部に複数のキャビティを有するハウジングと、ハウジングの後端面に取り付けられる一括ゴム栓とを有し、一括ゴム栓には、各キャビティと対応する複数のシール孔が前後方向に貫通して形成されている。キャビティ内に端子金具が収容された状態では、端子金具の後端に接続されている電線がシール孔を貫通し、シール孔の内周が電線の外周に対して液密状に密着することで、シール孔を通ってキャビティ内へ浸水することが防止されている。また、ハウジングの後端部には、その後端面の周縁部から後方へ延出する筒状の収容部が形成され、この収容部内に一括ゴム栓が収容されている。一括ゴム栓の外周にはリップ部が形成されており、このリップ部が収容部の内壁面に対して弾性的に密着することにより、一括ゴム栓の外面に沿ってキャビティ内に浸水することが防止されている。
特開2006−324161公報
この種の防水コネクタがエンジンルーム内などの高温となる環境下で使用される場合には、合成樹脂製であるハウジングに形成されている筒状の収容部が軟化することがある。また、小型化のために収容部の厚さを薄くした場合には、収容部の剛性が低下することになる。このような場合には、収容部が、一括ゴム栓のリップ部からの弾性的な押圧力により一括ゴム栓から逃げるように外面側へ変形し、その結果、一括ゴム栓の外面に沿った浸水経路におけるシール性の低下を来すことが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、防水機能の信頼性向上を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、内部に複数のキャビティが形成され、後端部に後方へ延出する筒状の収容部が形成された形態の合成樹脂製のハウジングと、前記複数のキャビティと対応して貫通するように複数のシール孔が形成され、前記収容部内に取り付けられる一括ゴム栓と、後方から前記シール孔を通過して前記キャビティ内に挿入される複数の端子金具とを有し、前記端子金具が前記キャビティに挿入された状態では、前記端子金具の後端に接続された電線が前記シール孔を貫通し、前記シール孔の内周が前記電線の外周に対して液密状に密着するようになっているコネクタにおいて、前記一括ゴム栓における前記収容部の奥端面と対向する前端面には、前記複数のシール孔の開口領域を包囲する形態の弾性密着部が、前記一括ゴム栓の前端面から突出するように形成され、前記収容部の奥端面の一部が、前記複数のキャビティの開口領域を包囲する形態であって、前記弾性密着部が弾性的に密着するシール面となっており、前記前記収容部には、前記一括ゴム栓を前記収容部の奥端面に向けて押圧するホルダが取り付けられ、前記一括ゴム栓の後端面には、前記複数のシール孔の形成領域を包囲する形態であって、前記ホルダの前端面に対して弾性的に密着可能な補助シール部が形成され、前記収容部には、前記ホルダを前記一括ゴム栓に対して前方への押圧力を付与する本係止位置に保持する本係止部と、前記ホルダを前記一括ゴム栓に対して押圧力を付与しない仮係止位置に保持する仮係止部とが形成され、前記収容部の内壁には、前記収容部に対する前記一括ゴム栓の取付け方向に沿ったガイドリブが形成され、前記一括ゴム栓の外周には、前記ガイドリブに嵌合するガイド溝が、前記一括ゴム栓の外周面に開口するようにスリット状に切欠した形態で形成されているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ガイドリブと前記ガイド溝が、隣り合う前記シール孔の間に介在するように配されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記収容部の奥端面には、前記複数のキャビティの開口領域を包囲する形態のシール壁が形成され、前記シール壁の内周面と外周面のうち少なくとも一方の周面が前記シール面となっており、前記一括ゴム栓の前端面には、前記複数のシール孔の開口領域を包囲する形態であって、前記シール壁が嵌入されるシール溝が形成され、前記シール溝の内面には、前記弾性密着部が前記シール面に対して密着可能に形成されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記一括ゴム栓の外周に、前記収容部の内壁面に対して弾性的に密着可能な補助シール部が形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
シールを、一括ゴム栓の外周面ではなく、一括ゴム栓の前端面と収容部の奥端面において行っているので、収容部が一括ゴム栓の外周からの弾性的な押圧力によって外面側へ変形することを回避できる。したがって、収容部の外面側への変形に起因してシール性能が低下する虞はない。
また、ホルダの押圧力により、弾性密着部はシール面に対して確実に密着するので、シール性能の信頼性が高い。
また、補助シール部がホルダの前端面に密着することにより、一括ゴム栓とホルダとの隙間からシール孔内に浸水することが防止される。
また、端子金具をハウジングに挿入する際には、ホルダを仮係止位置に保持しておけば、一括ゴム栓に押圧力が付与されないので、シール孔は、端子金具を挿入するときに拡径変形し易くなり、挿入抵抗を低減できる。また、端子金具の挿入後は、そのままホルダを本係止位置まで押し込んで一括ゴム栓に押圧力を付与すれば、シール状態となる。
また、ガイドリブとガイド溝との嵌合により、収容部に対して一括ゴム栓の姿勢が不正に傾くことが防止される。これにより、弾性密着部とシール面との密着が全周に亘って均一になり、高いシール性能が発揮される。
請求項2の発明>
ガイドリブが隣り合うシール孔の間に介在するように配置されているので、一括ゴム栓がシール孔の位置を変位させるように弾性変形するのを防止できる。これにより、キャビティに対するシール孔の位置ずれを防止できる。
請求項3の発明>
シール壁によって一括ゴム栓の移動が規制されるので、一括ゴム栓が位置ずれすることに起因して収容部の内壁面に過度の押圧力が付与される虞はない。
請求項4の発明>
収容部の内面を伝ってキャビティ内に至る経路には、弾性密着部と補助シール部とが存在するので、この経路に沿った浸水を確実に防止できる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図5を参照して説明する。本実施形態の防水コネクタAは、1つのハウジング10と、複数の端子金具20と、1つの一括ゴム栓30と、1つのホルダ40とを備えて構成されている。
ハウジング10は、合成樹脂製であり、その内部には前後方向に貫通する複数のキャビティ11が上下左右に整列して形成されている。ハウジング10の後端部(図1及び図2における右側の端部)には、その後端面における外周縁から後方へ角筒状(壁状)に延出する収容部12が形成され、その内部は収容空間13となっている。この収容空間13の奥端面14(ハウジング10の後端面)には、キャビティ11の後端が開口されている。
収容空間13の奥端面14は、前後方向(後述するシール孔31に対する端子金具20及び電線23の貫通方向)と直交する平坦面となっており、この奥端面14における全キャビティ11の開口を包囲する方形領域、即ち収容部12の内壁に全周に亘って沿った方形領域は、シール面15となっている。また、収容部12の内壁には、凹み状の仮係止部16と、この仮係止部16よりも奥方(前方)に位置する凹み状の本係止部17とが、夫々、周方向に間隔を空けて複数ずつ形成されている。
さらに、収容空間13の内壁には、三対のガイドリブ18が形成されている。ガイドリブ18は、収容空間13の内壁における長辺側の壁面から周方向に間隔を空けて配置され、内壁面と略直角に壁状に突出した形態であり、収容空間13(収容部12)の後端(開口端)から奥端面14に亘って連続して形成されている。
端子金具20は、前後方向に細長く、略前半部分は相手側端子(図示せず)に接続される角筒状の接続部21となっており、略後半部分はオープンバレル状の電線圧着部22となっている。電線圧着部22には、電線23の前端部が圧着により導通可能に接続され、圧着された電線23は、端子金具20に対してほぼ一直線をなすように後方へ延出している。
一括ゴム栓30は、ブロック状をなし、収容空間13のうち奥側の空間に収容されている。一括ゴム栓30の外周面は、収容空間13の内壁面に対して面接触状に軽く当接するか、もしくは僅かなクリアランスを空けて対向する状態とされ、これにより、収容空間13内における一括ゴム栓30の上下左右方向へのガタ付きが規制されている。一括ゴム栓30の外周面から収容空間13の内壁面に対しては、一括ゴム栓30の弾性復元力に起因する弾性的な押圧力は強く作用しないようになっている。
一括ゴム栓30には、各キャビティ11と対応するように複数の円形をなすシール孔31が前後方向に貫通して形成されている。各シール孔31の内周には、前後方向に並ぶ複数のリップ部32が同心円状に形成されており、シール孔31が弾性変形していない自由状態におけるリップ部32(シール孔31)の最小内径寸法は、電線23の外径寸法よりも小さい寸法とされている。
一括ゴム栓30の外周には三対のガイド溝35が形成されている。ガイド溝35は、一括ゴム栓30の外周における長辺側の平坦領域の3箇所を、互いに間隔を空けて外周面に対して略直角をなすようにスリット状に切欠した形態であり、一括ゴム栓30の前端面33から後端面に亘って形成されている。また、ガイド溝35は、隣り合うシール孔31の間に介在する形態となっている。詳細には、両側に位置する二対のガイド溝35と、収容部12の短辺側の内壁面との間には、長辺に沿った方向において1つのシール孔31が配置され、両側に位置する二対のガイド溝35と中央に位置する一対のガイド溝35との間には、長辺に沿った方向において2つのシール孔31が並んで配置されている。
この一括ゴム栓30の前端面33は、シール孔31に対する端子金具20及び電線23の貫通方向(前後方向)に対して直交する平坦面、即ち収容空間13の奥端面14と平行をなす。この一括ゴム栓30の前端面33には、複数のシール孔31の開口領域を包囲するように、一括ゴム栓30の周縁部に沿って前方へリブ状に突出した形態の弾性密着部34が、全周に亘って連続して形成されている。かかる一括ゴム栓30は、その弾性密着部34を収容空間13の奥端面14に対して弾性的に密着させた状態で取り付けられる。
また、一括ゴム栓30の後端面は、前端面33と平行な平坦面となっており、この後端面には、弾性密着部34と同様、複数のシール孔31の開口領域を包囲するように、一括ゴム栓30の周縁部に沿って後方へリブ状に突出した形態の補助シール部36が形成されている。
ホルダ40は、合成樹脂製であり、前後方向の板厚寸法が比較的大きい肉厚の板状をなし、収容空間13内における後端部領域にガタ付きなく嵌合されている。ホルダ40の外周には周方向に間隔を空けて複数の係止突起41が形成されており、図1に示すように、係止突起41を仮係止部16に係止させることにより、ホルダ40が仮係止位置に保持されるとともに、図2に示すように、係止突起41を本係止部17に係止させることにより、ホルダ40が本係止位置に保持されるようになっている。
ホルダ40には、各シール孔31と対応する複数の貫通孔42が前後方向に貫通して形成されている。また、ホルダ40の前端面は、一括ゴム栓30の後端面と平行な平坦面となっており、このホルダ40の前端面における複数の貫通孔42の開口領域を包囲する略方形領域は、補助シール面43となっている。さらに、ホルダ40の外周には三対の嵌合溝44が形成されている。この嵌合溝44は、ホルダ40の外周における長辺側の平坦領域を互いに間隔を空けて、外周面に対して略直角をなすようにスリット状に切欠した形態であり、ホルダ40の前端面から後端面に亘って形成されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の防水コネクタAを組み付ける際には、まず、一括ゴム栓30を後方から収容空間13内に組み付ける。このとき、ガイド溝35をガイドリブ18に嵌合させることにより、一括ゴム栓30が、上下左右方向においてハウジング10に対して位置決めされるとともに、ハウジング10に対して斜め姿勢になることが規制され、こじりを生じることなく、円滑に取り付けられる。一括ゴム栓30が組み付けられると、各シール孔31の前面側の開口が、夫々、対応する各キャビティ11の後面側の開口部に対して同心状に整合する。
次に、後方からホルダ40を収容空間13内に組み付ける。このとき、嵌合溝44をガイドリブ18に嵌合させることにより、ホルダ40は、上下左右方向においてハウジング10に対して位置決めされるとともに、ハウジング10に対して斜め姿勢になることが規制され、こじりを生じることなく、円滑に取り付けられる。そして、係止突起41を仮係止部16に係止させることにより、ホルダ40を仮係止位置に保持する。この状態では、ホルダ40から一括ゴム栓30の後端面に対して押圧力は作用しない。したがって、一括ゴム栓30は、弾性撓みしない自由状態であり、シール孔31の内周部も弾性変形せず、シール孔31の内径は最も大きい状態となっている。
この後、ホルダ40を仮係止位置に保持した状態で、後方から端子金具20をハウジング10に取り付ける。取付けに際しては、端子金具20をホルダ40の貫通孔42に差し入れ、シール孔31を通過させてキャビティ11内に挿入する。キャビティ11内の正規位置まで挿入された端子金具20は、キャビティ11内のランス19の係止作用によって抜止め状態となる。また、端子金具20が正規挿入された状態では、電線23がシール孔31内を貫通し、シール孔31の内周のリップ部32が電線23の外周に対して弾性的に密着する。
全ての端子金具20の挿入が完了したら、ホルダ40を前方へ押して、本係止位置へ移動させる。ホルダ40が本係止位置へ移動すると、ホルダ40の前面が一括ゴム栓30を前方へ押圧し、一括ゴム栓30は、ホルダ40の前面と収容空間13の奥端面14との間で前後方向に僅かに押し潰されるように弾性変形する。これに伴い、一括ゴム栓30の弾性密着部34が収容空間13の奥端面14のシール面15に対して弾性的に密着し、この密着部分においては液密状にシールされる。また、一括ゴム栓30の補助シール部36がホルダ40の前面の補助シール面43に対して弾性的に密着し、この密着部分において液密状にシールされる。
また、一括ゴム栓30は前後方向に押し潰されるので、シール孔31の内周部も縮径するように弾性変形する。これにより、電線23に対するリップ部32の弾性的な押圧力が増大し、シール性が向上する。
尚、一括ゴム栓30は前後方向に押し潰されることにより、一括ゴム栓30の外周も収容空間13の内壁面に接近するように弾性変形することが懸念される。しかし、一括ゴム栓30の長辺に沿った方向については、ガイドリブ18が存在していることによって、一括ゴム栓30が長辺方向に大きく広がる虞がなく、一括ゴム栓30の短辺側の外面から収容空間13の内壁面に対して弾性的な押圧力が強く作用することはない。また、一括ゴム栓30の短辺に沿った方向についても、一括ゴム栓30のガイド溝35の奥端がガイドリブ18の延出端縁に当接することにより、一括ゴム栓30が短辺方向に大きく広がる虞がなく、一括ゴム栓30の長辺側の外面から収容空間13の内壁面に対して弾性的な押圧力が強く作用することもない。
収容空間13の内壁面とホルダ40の外面との隙間を通って浸入した液体は、補助シール部36と補助シール面43とによる防水機能により、シール孔31の後面側の開口に浸入することを阻止される。また、収容空間13の内壁面を伝ってその奥端に到達した液体は、弾性密着部34とシール面15との弾性密着による防水機能により、キャビティ11の後面側の開口への浸入を阻止される。また、ホルダ40の貫通孔42から一括ゴム栓30の後端面に到達した液体は、シール孔31のリップ部32による防水機能により、シール孔31内を通過することを阻止される。以上により、後方からキャビティ11内への液体の浸入が確実に防止される。
上述のように本実施形態においては、収容空間13の内壁面を伝う経路におけるシールを、一括ゴム栓30の外周面ではなく、一括ゴム栓30の前端面33と収容部12の奥端面14における弾性的な密着構造によって行っているので、一括ゴム栓30の外周から収容部12の内壁面に対して押圧力が作用することを回避できる。これにより、収容部12が、一括ゴム栓30からの弾性的な押圧力によって外面側へ変形する虞がなく、収容部12の外面側への変形に起因してシール性能が低下する虞はない。
また、収容部12の内壁に、収容部12に対する一括ゴム栓30の取付け方向に沿ったガイドリブ18を形成し、一括ゴム栓30の外周に、ガイドリブ18に嵌合するガイド溝35を形成したので、ガイドリブ18とガイド溝35との嵌合により、収容部12に対して一括ゴム栓30の姿勢が不正に傾くことが防止される。これにより、弾性密着部34とシール面15との密着が全周に亘って均一になり、高いシール性能が発揮される。
また、ガイドリブ18とガイド溝35が、隣り合うシール孔31の間に介在するように配されているので、一括ゴム栓30がシール孔31の位置を変位させるように弾性変形するのを防止できる。これにより、キャビティ11に対するシール孔31の位置ずれを防止できる。
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図6及び図7を参照して説明する。本実施形態2の防水コネクタBは、一括ゴム栓60の前端面33と収容部12の奥端面14に設けられるシール構造を上記実施形態1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
ハウジング50は、実施形態1と同様の収容部12と収容空間13とを有している。収容空間13の奥端面14にシール壁51が形成されている。シール壁51は、複数のキャビティ11の開口領域を包囲するような略方形の筒状をなし、全周に亘って連続しているとともに、後方へ突出されている。このシール壁51の突出寸法は、収容空間13の奥行き寸法よりも小さく、一括ゴム栓60の厚さ寸法(前後方向の寸法)よりも小さい。このシール壁51の内周面と外周面は、いずれも、シール面52となっている。また、収容空間13の内壁面は、補助シール面53となっている。
一括ゴム栓60は、実施形態1と同様に複数のシール孔31を有している。一括ゴム栓60には、その前端面33における複数のシール孔31の開口領域を包囲する形態の略方形領域を切欠した形態のシール溝61が形成されている。シール溝61は、全周に亘って連なっており、シール溝61の外側の内周面と内側の内周面には、夫々、周方向に連続するとともにリブ状に突出した形態の弾性密着部62が形成されている。また、一括ゴム栓60の外周には、周方向に連続してリップ状に突出する補助シール部63が形成されている。
収容空間13内に一括ゴム栓60を組み付けると、シール溝61がシール壁51に嵌合し、その内周側の弾性密着部62と外周側の弾性密着部62が、夫々、対応するシール面52に対して弾性的に密着する。また、一括ゴム栓60の外周の補助シール部63が、収容空間13の補助シール面53に対して弾性的に密着する。
本実施形態2においては、収容空間13の内壁面を伝う経路で浸入した液体は、補助シール部63と補助シール面53による防水機能により、収容空間13の奥方への浸入を阻止される。また、補助シール部63と補助シール面53との密着部分を通過した液体が、収容空間13の奥端面14に到達しても、弾性密着部62とシール面52との密着による防水機能により、それ以上の浸入が阻止されるので、キャビティ11の開口にまで到達することはない。
特に、収容空間13の奥端面14におけるシール壁51よりも外周側の領域から内周側の領域に至る沿面経路の途中には、収容空間13の奥端面14に対してシール壁51の外周面が直角に連なることによる屈曲経路と、シール壁51の外周面に対して内周面が折り返し状に連なることによる折り返し経路と、シール壁51の内周面に対して収容空間13の奥端面14が直角に連なることによる屈曲経路とが存在する。このような複雑な経路は、液体を移動し難くしているので、シール性能の向上に寄与する。
また、一括ゴム栓60が、収容空間13の奥端面14に沿って上下左右方向に移動しようとしても、シール壁51によって移動を規制されているので、一括ゴム栓60が移動することに起因して、一括ゴム栓60の外周から収容空間13の内壁面に対して弾性的な押圧力が過度に作用する虞はない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、端子金具がタブを有しない雌形の端子金具である場合について説明したが、本発明は、前端にタブを有する雄形の端子金具にも適用できる。
(2)上記実施形態1では、ホルダを一括ゴム栓に対して押圧力を付与しない仮係止位置に保持するようにしたが、本発明によれば、収容部に対するホルダの取付け位置を1カ所のみとし、この取付け位置にホルダが取り付けられた状態で、ホルダが一括ゴム栓を前方に押圧する構成としてもよい。
(3)上記実施形態1では、ガイドリブとガイド溝を三対設けたが、本発明によれば、ガイドリブとガイド溝の数は、三対より少なくてもよく、三対より多くてもよい。
(4)上記実施形態2ではシール壁の内周面と外周面の両方をシール面として機能させたが、本発明によれば、シール壁の内周面と外周面のうちいずれか一方の周面のみをシール面として機能させてもよい。
(5)上記実施形態2では一括ゴム栓の外周に補助シール部を形成したが、本発明によれば、一括ゴム栓の外周に補助シール部を形成しない形態としてもよい。
実施形態1において一括ゴム栓によるシール機能が発揮されていない状態をあらわす断面図 一括ゴム栓がホルダによって押圧されてシール機能が発揮されている状態をあらわす断面図 収容部に一括ゴム栓とホルダが取り付けられている状態をあらわす背面図 一括ゴム栓の正面図 ホルダの背面図 実施形態2の部分拡大断面図 実施形態2の一括ゴム栓の正面図
符号の説明
A…防水コネクタ
10…ハウジング
11…キャビティ
12…収容部
14…収容部の奥端面
15…シール面
16…仮係止部
17…本係止部
18…ガイドリブ
20…端子金具
23…電線
30…一括ゴム栓
31…シール孔
33…一括ゴム栓の前端面
34…弾性密着部
35…ガイド溝
36…補助シール部
40…ホルダ
B…防水コネクタ
50…ハウジング
51…シール壁
52…シール面
60…一括ゴム栓
61…シール溝
62…弾性密着部
63…補助シール部

Claims (4)

  1. 内部に複数のキャビティが形成され、後端部に後方へ延出する筒状の収容部が形成された形態の合成樹脂製のハウジングと、
    前記複数のキャビティと対応して貫通するように複数のシール孔が形成され、前記収容部内に取り付けられる一括ゴム栓と、
    後方から前記シール孔を通過して前記キャビティ内に挿入される複数の端子金具とを有し、
    前記端子金具が前記キャビティに挿入された状態では、前記端子金具の後端に接続された電線が前記シール孔を貫通し、前記シール孔の内周が前記電線の外周に対して液密状に密着するようになっているコネクタにおいて、
    前記一括ゴム栓における前記収容部の奥端面と対向する前端面には、前記複数のシール孔の開口領域を包囲する形態の弾性密着部が、前記一括ゴム栓の前端面から突出するように形成され、
    前記収容部の奥端面の一部が、前記複数のキャビティの開口領域を包囲する形態であって、前記弾性密着部が弾性的に密着するシール面となっており、
    前記前記収容部には、前記一括ゴム栓を前記収容部の奥端面に向けて押圧するホルダが取り付けられ、
    前記一括ゴム栓の後端面には、前記複数のシール孔の形成領域を包囲する形態であって、前記ホルダの前端面に対して弾性的に密着可能な補助シール部が形成され、
    前記収容部には、前記ホルダを前記一括ゴム栓に対して前方への押圧力を付与する本係止位置に保持する本係止部と、前記ホルダを前記一括ゴム栓に対して押圧力を付与しない仮係止位置に保持する仮係止部とが形成され、
    前記収容部の内壁には、前記収容部に対する前記一括ゴム栓の取付け方向に沿ったガイドリブが形成され、
    前記一括ゴム栓の外周には、前記ガイドリブに嵌合するガイド溝が、前記一括ゴム栓の外周面に開口するようにスリット状に切欠した形態で形成されていることを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記ガイドリブと前記ガイド溝が、隣り合う前記シール孔の間に介在するように配されていることを特徴とする請求項1記載の防水コネクタ。
  3. 前記収容部の奥端面には、前記複数のキャビティの開口領域を包囲する形態のシール壁が形成され、
    前記シール壁の内周面と外周面のうち少なくとも一方の周面が前記シール面となっており、
    前記一括ゴム栓の前端面には、前記複数のシール孔の開口領域を包囲する形態であって、前記シール壁が嵌入されるシール溝が形成され、
    前記シール溝の内面には、前記弾性密着部が前記シール面に対して密着可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の防水コネクタ。
  4. 前記一括ゴム栓の外周に、前記収容部の内壁面に対して弾性的に密着可能な補助シール部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の防水コネクタ。
JP2008109115A 2008-04-18 2008-04-18 防水コネクタ Expired - Fee Related JP5083012B2 (ja)

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