以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機1の外観の構成を表している。なお、図1(A)は、携帯電話機1を約180度に見開いたときの正面から見た外観の構成を表しており、図1(B)は、携帯電話機1を見開いたときの側面から見た外観の構成を表している。
図1(A)および(B)に示されるように、携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第1の筐体12と第2の筐体13とがヒンジ結合されており、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図3のアンテナ31)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
第1の筐体12には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、および電子メールキーなどの操作キー14が設けられており、操作キー14を用いて各種指示を入力することができる。
第1の筐体12には、操作キー14として上部に十字キーと確定キーが設けられており、ユーザが十字キーを上下左右方向に操作することにより当てられたカーソルを上下左右方向に移動させることができる。具体的には、第2の筐体13に設けられたメインディスプレイ17に表示されている電話帳リストや電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作および画像の送り動作などの種々の動作を実行する。
また、確定キーを押下することにより、種々の機能を確定することができる。例えば第1の筐体12は、ユーザによる十字キーの操作に応じてメインディスプレイ17に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号が選択され、確定キーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、選択された電話番号を確定して電話番号に対して発呼処理を行う。
さらに、第1の筐体12には、十字キーと確定キーの左隣に電子メールキーが設けられており、電子メールキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、メールの送受信機能を呼び出すことができる。十字キーと確定キーの右隣には、ブラウザキーが設けられており、ブラウザキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、Webページのデータを閲覧することが可能となる。
また、第1の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン15が設けられており、マイクロフォン15によって通話時のユーザの音声を集音する。また、第1の筐体12には、携帯電話機1の操作を行うサイドキー16が設けられている。
なお、第1の筐体12は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
一方、第2の筐体13には、その正面にメインディスプレイ17が設けられており、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号及び送信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ(後述する図2のCCDカメラ20)で撮像した画像、外部のコンテンツサーバ(図示せず)より受信したコンテンツ、メモリカード(後述する図3のメモリカード46)に記憶されているコンテンツを表示することができる。また、メインディスプレイ17の上部の所定の位置にはレシーバ(受話器)18が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。なお、携帯電話機1の所定の位置には、レシーバ18以外の音声出力部としてのスピーカ(図示せず)も設けられている。
また、第1の筐体12と第2の筐体13の内部の所定の位置には、携帯電話機1の状態を検知するための磁気センサ19a、19b、19c、および19dが設けられる。なお、メインディスプレイ17は、例えば有機ELにより構成されるディスプレイである。
図2は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機1の他の外観の構成を表している。図2の携帯電話機1の状態は、図1の携帯電話機1の状態から矢印X方向に回動させた状態である。なお、図2(A)は、携帯電話機1を閉じたときの正面から見た外観の構成を表しており、図2(B)は、携帯電話機1を閉じたときの側面から見た外観の構成を表している。
第2の筐体13の上部には、CCDカメラ20が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮像することができる。CCDカメラ20の下部には、サブディスプレイ21が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、携帯電話機1の現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。なお、サブディスプレイ21も、メインディスプレイ17と同様に、有機ELにより構成されるディスプレイである。
図3は、本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機1の内部の構成を表している。図示せぬ基地局から送信されてきた無線信号は、アンテナ31で受信された後、アンテナ共用器(DUP)32を介して受信回路(RX)33に入力される。受信回路33は、受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)34から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路33は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号の周波数は、制御部41から出力される制御信号SYCによって指示される。
受信回路33からの受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部36に入力される。CDMA信号処理部36は、図示せぬRAKE受信機を備える。このRAKE受信機では、受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(すなわち、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号は、位相が調停された後、コヒーレントRake合成される。Rake合成後のデータ系列は、デインタリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値のデータ判定が行われる。これにより、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、CDMA信号処理部36から出力された受信パケットデータを図示せぬ多重分離部によりメディアごとに分離し、分離されたメディアごとのに対してそれぞれ復号処理を行う。例えば通話モードにおいては、受信パケットデータに含まれる通話音声などに対応するオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また、例えばテレビ電話モードなどのように、受信パケットデータに動画像データが含まれていれば、この動画像データをビデオコーデックにより復号する。さらに、受信パケットデータがダウンロードコンテンツであれば、このダウンロードコンテンツを伸張した後、伸張されたダウンロードコンテンツを制御部41に出力する。
復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCMコーデック38に供給される。PCMコーデック38は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器39に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器39にて増幅された後、レシーバ18により出力される。
圧縮伸張処理部37によりビデオコーデックにて復号されたディジタル動画像信号は、制御部41に入力される。制御部41は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタル動画像信号に基づく動画像を、図示せぬビデオRAM(例えばVRAMなど)を介してメインディスプレイ17に表示させる。なお、制御部41は、受信された動画像データだけでなく、CCDカメラ20により撮像された動画像データに関しても、図示せぬビデオRAMを介してメインディスプレイ17に表示させることも可能である。
また、圧縮伸張処理部37は、受信パケットデータが電子メールである場合、この電子メールを制御部41に供給する。制御部41は、圧縮伸張処理部37から供給された電子メールを記憶部42に記憶させる。そして、制御部41は、ユーザによる入力部としての操作キー14の操作に応じて、記憶部42に記憶されているこの電子メールを読み出し、読み出された電子メールをメインディスプレイ17に表示させる。
一方、通話モードにおいて、マイクロフォン15に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、送話増幅器40により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック38によりPCM符号化される。このPCM符号化後のディジタルオーディオ信号は、圧縮伸張処理部37に入力される。また、CCDカメラ20から出力される動画像信号は、制御部41によりディジタル化されて圧縮伸張処理部37に入力される。さらに、制御部41にて作成されたテキストデータである電子メールも、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、PCMコーデック38から出力されたディジタルオーディオ信号を所定の送信データレートに応じたフォーマットで圧縮符号化する。これにより、オーディオデータが生成される。また、圧縮伸張処理部37は、制御部41から出力されたディジタル動画像信号を圧縮符号化して動画像データを生成する。そして、圧縮伸張処理部37は、これらのオーディオデータや動画像データを図示せぬ多重分離部で所定の伝送フォーマットに従って多重化した後にパケット化し、パケット化後の送信パケットデータをCDMA信号処理部36に出力する。なお、圧縮伸張処理部37は、制御部41から電子メールが出力された場合にも、この電子メールを送信パケットデータに多重化する。
CDMA信号処理部36は、圧縮伸張処理部37から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施し、スペクトラム拡散処理後の出力信号を送信回路(TX)35に出力する。送信回路35は、スペクトラム拡散処理後の信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式などのディジタル変調方式を使用して変調する。送信回路35は、ディジタル変調後の送信信号を、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路35は、制御部41により指示される送信電力レベルとなるように、このアップコンバートにより生成された無線信号を高周波増幅する。この高周波増幅された無線信号は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31に供給され、このアンテナ31から図示せぬ基地局に向けて送信される。
また、携帯電話機1は、外部メモリインタフェース45を備えている。この外部メモリインタフェース45は、メモリカード46を着脱することが可能なスロットを備えている。メモリカード46は、NAND型フラッシュメモリカードやNOR型フラッシュメモリカードなどに代表されるフラッシュメモリカードの一種であり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。さらに、携帯電話機1には、現在の正確な現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)47が設けられている。また、地上波ディジタルワンセグ受信部48は、図示せぬ放送局からの地上波ディジタルワンセグ放送波を受信する。
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部42からRAMにロードされた、オペレーティングシステム(OS)を含む各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
記憶部42は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなり、制御部41のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。
電源回路44は、バッテリ43の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。
ところで、特許文献1に提案されている技術では、画像情報を表示する表示エリアを、時間情報に応じて、予め設定された複数の表示エリアの中からいずれか1つの表示エリアに変更することはできるが、そもそも予め設定された表示エリアにしか画像情報の表示エリアを移動させることしかできない。勿論、特許文献1に提案されている技術では、予め設定された複数の表示エリア自体をユーザの好みに応じて適宜画素単位で変更することもできるが、画面に焼き付きができないようにユーザが適宜表示エリアの画素単位での変更を行うことは多くの手間がかかってしまい、ユーザビリティ上好ましいことではない。また、予め設定された所定の時間ごとに、時間情報に応じて画像情報の表示エリアを変更するようにすると、消費電力が増加してしまう。
そこで、画像情報(例えば待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される時刻に関する画像情報やカレンダーに関する画像情報など)の表示位置を、適宜、画素単位で(例えば数画素(ドット)単位で)ずらすようにする。例えばユーザにより操作キー14が操作されることで画像情報の表示位置を変更するとの指示が受け付けられた場合に、画像情報の表示位置の変更処理に伴って、設定されている画像情報の表示位置を、画素単位で(例えば数画素(ドット)単位で)ずらすようにする。これにより、ディスプレイにおける焼き付きの発生を好適に防止することが可能となる。以下、この方法を用いた画像情報表示位置変更処理について説明する。
図4のフローチャートを参照して、図3の携帯電話機1における画像情報表示位置変更処理について説明する。なお、この画像情報表示位置変更処理は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示がなされることで、開始される。より具体的には、この画像情報表示位置変更処理の前提として、携帯電話機1の制御部41は、待ち受け画面上に所望の壁紙を設定する壁紙設定機能を有している。制御部41は、待ち受け画面に壁紙を設定するとの指示をユーザから受け付けると、壁紙設定画面上にてユーザの好みに応じた壁紙を待ち受け画面上に設定する。このとき、制御部41は、壁紙設定画面上にて、待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される画像情報の表示位置を変更するとの指示(画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示)を受け付けると、画像情報の表示位置を変更するための表示画面である画像情報表示位置変更画面をメインディスプレイ17に表示させるとともに、画像情報表示位置変更処理を開始する。
なお、メインディスプレイ17は有機ELにより構成されるディスプレイであり、少なくともマトリクス状に配列された複数の画素(例えば240×400の画素)からなる。そして、メインディスプレイ17の表示画面上の表示位置は、複数の画素の配列に対応して2つの座標軸(X軸とY軸)により表される。メインディスプレイ17の表示画面上には、画像情報を表示するための表示位置として、少なくとも1つ以上の初期表示位置(例えば図5の初期表示位置A0乃至E0に示される表示画面の左上、右上、中央、左下、右上などの表示位置など)が予め設けられている。そして、予め設定された少なくとも1つ以上の初期表示位置のうちのいずれかに、この画像情報が待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される。
その後、画像情報表示位置変更処理が実行されると、現在画像情報が表示されている表示位置から、表示画面上に予め設定された複数の表示位置(例えば図5の初期表示位置A0乃至E0)の中の他の表示位置に変更される。このとき、以下に説明する画像情報表示位置変更処理が実行される度に、画像情報表示位置の変更に伴い、画像情報が表示される表示位置が所定の画素単位で順次ずらされる。すなわち、画像情報は、まず、表示画面上にて予め設定されたいずれかの初期表示位置(図5の初期表示位置A0乃至E0)に表示されており、画像情報表示位置変更処理が1回実行されると、画像情報が表示される表示位置が所定の画素単位でずらされる。そして、その後、像情報表示位置変更処理が実行される度に、画像情報表示位置の変更に伴い、画像情報が表示される表示位置が、現在の表示位置から所定の画素単位で順次ずらされる。
なお、本発明の実施形態においては、表示画面上に予め初期表示位置(図5の初期表示位置A0乃至E0)として5つが設けられるようにしたが、このような場合に限られず、例えば5つ未満または6つ以上の初期表示位置が予め設けられるようにしてもよい。
なお、画像情報を表示する際、画像情報を表示するための2次元の広がり(表示領域)を必要とするが、一般に、例えば画像情報の表示領域が長方形として設定されている場合には各辺の長さは予め既知の値に定められている。従って、図5の初期表示位置A0乃至E0などの画像情報の表示位置は、複数の画素の配列に対応して2つの座標軸(X軸とY軸)に従った座標を用いて、例えば画像情報の表示領域に含まれる少なくとも1点の中心位置の座標によって表される。
例えば図5の初期表示位置A0の場合、その表示領域の中心位置の座標(50、320)により示される表示位置であり、図5の表示位置D0の場合、表示領域の中心位置の座標(50、90)により示される表示位置である。勿論、画像情報の表示位置を明確に示すことができさえすればよく、画像情報の表示位置を中心位置以外の座標によって表すようにしてもよい。例えば画像情報の表示領域が長方形として設定されている場合には、各頂点の座標によって画像情報の表示位置を表すようにしてもよい。また、画像情報の表示領域は長方形以外の形状(例えば台形や菱形、あるいは円形や楕円形などの2次曲線などの形状)を有していてもよい。
ステップS1において、制御部41は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、壁紙設定画面上にて、待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される画像情報(例えば待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される時刻に関する画像情報やカレンダーに関する画像情報など)の表示位置を変更するとの指示(画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示)が受け付けられたか否かを判定し、画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定するまで待機する。
より具体的には、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、壁紙設定画面上に表示される「画像情報表示位置の変更」というコマンドが選択されると、制御部41は、画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定する。
ステップS1において制御部41が、画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定した場合、制御部41はステップS2で、記憶部42に予め記憶されている、画像情報が表示されるすべての初期表示位置の座標情報(例えば画像情報の表示位置を中心位置によって表す場合、画像情報の中心位置の座標に関する情報など)を読み出す。例えば図5に示される初期表示位置A0乃至E0の中心位置の座標情報が記憶部42から読み出される。
それとともに、制御部41は、記憶部42に予め記憶されている画像情報の表示位置の差分座標情報(すなわち、画像情報の表示位置を画素単位で(数ドット単位で)ずらす際に用いられる差分座標情報)を読み出す。
例えばこの差分座標情報には、画像情報の表示位置を画素単位でずらす際に用いられる差分座標(Δx、Δy)に関する情報が含まれている。例えば画像情報の表示位置を中心位置(および各辺の長さ)によって表す場合、この差分座標は、画像情報の中心位置を画素単位でずらす際に用いられる差分座標(Δx、Δy)である。そして、例えばこれまでにユーザにより操作キー14が操作されることで画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示がなされておらず、画像情報の表示位置がいまだに変更されていない場合、差分座標(Δx、Δy)は初期値(Δx0、Δy0)であり、具体的には(0、0)である。一方、例えばこれまでにユーザにより操作キー14が操作されることで画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示がなされており、画像情報の表示位置が少なくとも1回以上変更されている場合、後述するステップS7の差分座標更新処理によって差分座標(Δx、Δy)は回数に応じて(Δx1、Δy1)や(Δx2、Δy2)などに更新されており、具体的には(0、0)から回数に応じて(1、−1)や(2、−2)などに更新されている。
ステップS3において、制御部41は、画像情報が表示されるすべての初期表示位置(例えば図5に示される初期表示位置A0乃至E0)の座標情報と、表示位置を画素単位でずらす際に用いられる差分座標情報に基づいて、画像情報が表示される次の表示位置の座標を算出する。
例えば図5に示されるように、画像情報の初期表示位置A0乃至E0のそれぞれの中心位置の座標と、差分座標(Δx、Δy)とに基づいて、図5の点線により示される各表示位置(表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の座標が算出される。例えば図5の表示位置A0の場合、中心位置の座標(50、320)により示される表示位置であり、図5の表示位置D0の場合、中心位置の座標(50、90)により示される表示位置であるとすると、表示位置A0における画像情報の次の表示位置A1は、中心位置の座標(50+Δx1、320+Δy1)により示される表示位置とされ、表示位置D0における画像情報の次の表示位置D1は、中心位置の座標(50+Δx1、90+Δy1)により示される表示位置であると算出される。より具体的には、(Δx1、Δy1)が(1、1)である場合、次の表示位置A1の中心位置の座標が(51、319)とされ、次の表示位置D1の中心位置の座標は(51、89)とされる。
また、例えば図5の表示位置A1における画像情報の次の表示位置A2は、中心位置の座標(50+Δx2、320+Δy2)により示される表示位置とされ、表示位置D1における画像情報の次の表示位置D2は、中心位置の座標(50+Δx2、90+Δy2)により示される表示位置であると算出される。より具体的には、(Δx2、Δy2)が(2、−2)である場合、次の表示位置A2の中心位置の座標が(52、318)とされ、次の表示位置D2の中心位置の座標は(52、88)とされる。
次に、ステップS4において、制御部41は、メインディスプレイ17を制御し、画像情報の表示位置を変更するための画像情報表示位置変更画面を表示させる。メインディスプレイ17は、制御部41の制御に従い、画像情報の表示位置を変更するための画像情報表示位置変更画面を表示する。ここで、ステップS3の処理により画像情報が表示される次の表示位置(表示位置A0乃至E0、表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の座標が算出されており、制御部41は、これらの表示位置(表示位置A0乃至E0、表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の座標を用いて、画像情報の表示位置として画像情報表示位置変更画面上に表示させる。具体的には、画像情報表示位置変更処理の回数に応じて、画像情報の表示位置が、予め設定された初期表示位置(図5の初期表示位置A0乃至E0)から、表示位置A1乃至E1、そして表示位置A2乃至E2へと順次ずらされて表示される。
このとき、ユーザは、画像情報表示位置変更画面上にて操作キー14のうちの例えば十字キーを操作することで、例えば図5の表示位置(表示位置A0乃至E0、表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の中のいずれかの表示位置にフォーカスをあてることができる。その後、ユーザは、操作キー14のうちの例えば確定キーを押下することで、画像情報を表示する表示位置を、例えば図5の表示位置(表示位置A0乃至E0、表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の中のいずれかの表示位置に変更することができる。
ステップS5において、制御部41は、ユーザにより操作キー14が操作されることで、画像情報変更画面上に表示される複数の画像情報の表示位置(図5の場合、表示位置A0乃至E0、表示位置A1乃至E1や表示位置A2乃至E2など)の中からいずれか1つの画像情報の表示位置の選択が受け付けられたか否かを判定し、画像情報変更画面上に表示される複数の画像情報の表示位置の中からいずれか1つの画像情報の表示位置の選択が受け付けられたと判定するまで待機する。例えば画像情報変更画面上にて、画像情報の表示位置として表示位置A1乃至E1の中から表示位置D1が選択されたり、表示位置A2乃至E2の中から表示位置C2が選択されたりする。
ステップS5において制御部41は、画像情報変更画面上に表示される複数の画像情報の表示位置の中からいずれか1つの画像情報の表示位置の選択が受け付けられたと判定した場合、制御部41はステップS6で、メインディスプレイ17を制御し、選択が受け付けられた画像情報の表示位置に画像情報を表示させる。換言すれば、制御部41は、算出された次の表示位置の中から選択が受け付けられた表示位置に基づいて、画像情報の表示位置を画素単位でずらし、画像情報の表示を更新する。
例えば画像情報表示位置変更処理前において、画像情報が現在表示位置A1に表示されている場合、画像情報表示位置変更処理が開始されると、ステップS2乃至S4の処理によって画像情報が表示される次の表示位置の座標が差分座標情報(Δx2、Δy2)を用いて算出される(表示位置A2乃至E2の座標が算出される)。その後、例えば画像情報変更画面上にて、画像情報の表示位置として表示位置A2乃至E2の中から表示位置C2が選択されると、算出された次の表示位置(表示位置A2乃至E2)の中から選択が受け付けられた表示位置C2に基づいて、表示位置C1から表示位置C2に画素単位でずらしつつ、画像情報の表示位置が画像情報表示位置変更処理前の表示位置A1から表示位置C2に変更され、画像情報の表示が更新される。
ステップS7において、制御部41は、画像情報の表示の更新後、記憶部42に記憶されている画像情報の表示位置の差分座標情報を更新して記憶部42に記憶させる。例えば画像情報表示位置変更処理開始時に、記憶部42に記憶されている画像情報の表示位置の差分座標情報(Δx、Δy)が(Δx0、Δy0)である場合、ステップS7の差分情報更新処理によって(Δx1、Δy1)に更新される。また、処理開始時に、記憶部42に記憶されている画像情報の表示位置の差分座標情報(Δx、Δy)が(Δx1、Δy1)である場合、ステップS7の差分情報更新処理によって(Δx2、Δy2)に更新される。より具体的には、差分座標(Δx、Δy)は変更処理の回数に応じて(Δx1、Δy1)や(Δx2、Δy2)、(Δx3、Δy3)…などに更新されており、例えば(0、0)から回数に応じて(1、−1)や(2、−2)、(3、−3)…などに更新される。これにより、次回の画像情報表示位置変更処理を実行する際には、記憶部42に記憶されている画像情報の表示位置の差分座標情報として更新後のものが用いられる。
ステップS8において、制御部41は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、画像情報表示位置変更処理を終了するとの指示が受け付けられたか否かを判定し、画像情報表示位置変更処理を開始するとの指示が受け付けられたと判定するまで待機する。ステップS8において制御部41が、画像情報表示位置変更処理を終了するとの指示が受け付けられたと判定した場合、画像情報表示位置変更処理は終了する。
本発明の実施形態においては、少なくともマトリクス状に配列された複数の画素からなり、複数の画素の配列に対応して2つの座標軸により表される、表示画面上に予め設定されている1つまたは複数の初期表示位置に画像情報を表示し、初期表示位置の座標情報と、表示位置を画素単位でずらす際に用いられる差分座標情報に基づいて、1つまたは複数の初期表示位置に対応して、メインディスプレイ17により画像情報が表示される1つまたは複数の次の表示位置の座標を算出し、算出された1つまたは複数の次の表示位置の座標に基づいて、画像情報を、1つまたは複数の次の表示位置のいずれか1つに表示するように制御することができる。
これにより、次の表示位置を必要に応じて高精細に自動的に算出することができ、予め設定された表示エリア(例えば5段階などの表示エリア)にしか画像情報の表示エリアを移動させることしかできない不都合を回避することができ、ユーザビリティを向上させつつ、ディスプレイにおける焼き付きの発生を好適に防止することができる。また、画像情報の表示位置を他の表示位置に変更する場合に次の表示位置を必要に応じて算出するようにしたので、頻繁に表示位置のずらしが行われることに伴って生じる消費電力の増加を極力抑制することができる。
なお、本発明の実施形態においては、表示画面上に予め設定された初期表示位置(図5の表示位置A0乃至E0)を基準として、逐次更新される差分座標情報を用いて、画像情報が表示される次の表示位置の座標を算出するようにしたが、このような場合に限られず、画像情報表示位置変更処理に応じて算出される画像情報の次の表示位置の座標を保持するようにしておき、固定の差分座標情報を用いて、画像情報が表示される次の表示位置の座標を算出するようにしてもよい。
また、画像情報の種類、すなわち、例えば待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される時刻に関する画像情報やカレンダーに関する画像情報などの種類に応じて、その画像情報が表示される表示領域の大きさに合うように、画像情報が表示される表示位置をずらす際に用いられる差分座標の大小を異なる値とし、座標情報として保持しておくようにしてもよい。
さらに、本発明の実施形態においては、図5に示されるように、予め設定された5つの初期表示位置を同一の差分座標情報を用いて平行移動させるようにしているが、このような場合に限られず、それぞれの表示位置に応じて異なる大きさの差分座標を用いて、別々に異なる方向(例えば上下左右方向のうちの異なる方向など。勿論、斜め方向などを含めるようにしてもよい)に移動させるようにしてもよい。
また、本発明の実施形態においては、画像情報の表示位置を他の表示位置に変更する場合に画像情報の表示を更新するようにしたが、画像情報の表示位置の変更処理に伴い、画像情報の表示位置が画素単位でずらされた後に予め設定された所定の時間(例えば1週間など)が経過した場合にも画像情報の表示を更新するようにしてもよい。勿論、この所定の時間はユーザの好みに応じて変更するようにしてもよい。
なお、画像情報には、例えば待ち受け画面上の壁紙に重畳して表示される時刻に関する画像情報やカレンダーに関する画像情報など以外にも、表示画面上の所定の表示領域でニュースなどを表示する場合の画像情報やアニメーションなどの画像情報なども含まれる。
なお、本発明は、携帯電話機1以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の情報処理装置にも適用することができる。
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
1…携帯電話機、11…ヒンジ部、12…第1の筐体、13…第2の筐体、14…操作キー、15…マイクロフォン、16…サイドキー、17…液晶ディスプレイ、18…レシーバ、19a乃至19d…磁気センサ、20…CCDカメラ、21…サブディスプレイ、31…アンテナ、32…アンテナ共用器(DUP)、33…受信回路(RX)、34…周波数シンセサイザ(SYN)、35…送信回路(TX)、36…CDMA信号処理部、37…圧縮伸張処理部、38…PCMコーデック、39…受話増幅器、40…送話増幅器、41…制御部、42…記憶部、43…バッテリ、44…電源回路、45…外部メモリインタフェース、46…メモリカード、47…時計回路、48…地上波ディジタルワンセグ受信部。