以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る文字読取装置1の構成を示す図である。図2は、文字読取装置1の制御系を示すブロック図である。文字読取装置1は、スキャナー100とスキャナー100を制御するとともに文字認識処理をする制御ホスト200とから構成される。制御ホスト200は、文字認識のアプリケーションソフトウェアをインストールしたパーソナルコンビュータで構成される。スキャナー100は、ホッパ11、取込ローラ12、搬送経路13、搬送ローラ14、帳票検出部15(紙葉類検出器)、帳票読取部16、分岐ゲート17(振り分け部)、排出ローラ18、スタッカ部19、印字部20、制御部21、および図示しない各部の駆動部等を備える。なお、帳票読取部16で光学的に読み取られた帳票Aの帳票イメージは、文字認識のために制御ホスト200に転送され、制御ホスト200に記憶される。
ホッパ11上には、読み取りの対象である帳票A(帳票束)が積載される。ホッパ11は、積載された帳票Aが所定の位置(取込ローラ12の取込位置)となるまで上方へ移動する。ホッパ11は、積載された帳票Aが取込ローラ12により搬送経路13へ取り込まれると、積載された帳票Aが所定の位置となるよう上方向へ駆動される。取込ローラ12は、回転動作により、ホッパ11上に積載された帳票Aを所定の間隔で搬送経路13へ取り込む。搬送経路13は、取込ローラ12により取り込まれた帳票Aをスタッカ部19まで搬送する経路である。
搬送ローラ14は、搬送経路13上に複数配置される。搬送ローラ14は、駆動ローラと従動ローラとを備え、この紙葉類処理装置1で処理される帳票Aのうち最も小さい大きさ(最小サイズ)の帳票Aを搬送できる間隔で搬送経路13上に配置される。搬送ローラ14が回転動作すると、駆動ローラと従動ローラとの間を帳票Aが搬送される。搬送ローラ14は、帳票Aを順次指定されたスタッカ部19に搬送する。どのスタッカ部19に排出するかは、例えば、帳票読取部16で読み取られた画像の認識処理結果に基づいて決定される。
帳票検出部15は、搬送経路13上、および分岐ゲート17の後段にそれぞれ配置され、帳票Aを検出する。帳票検出部15は、発光部および受光部を有する光センサである。発光部からの光を受光部で受光することで帳票Aの存在の有無を検出する。
帳票読取部16は、帳票Aに光を照射する光源と、帳票Aからの反射光を受信し光電変換するためのイメージセンサー(CCDラインセンサー)と、帳票Aからの反射光をイメージセンサーへ導くためのミラーを含む光学系とから構成され、光電変換された結果として帳票イメージを出力する。この第1の実施形態では、帳票上の文字や図などは黒画素として、帳票Aの何も記録されていない部分は白画素として、帳票イメージが生成される。制御部21は、帳票読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。
分岐ゲート17は、搬送経路13と各スタッカ部19との分岐位置に設けられている。分岐ゲート17は駆動機構としてロータリーソレノイドを持ち、ソレノイドに流す電流をドライバ38で制御することにより、軸を中心にその先端部が2点の位置間で可動する構造になっている。分岐ゲート17は、先端部が移動した位置に応じて搬送されてくる帳票Aの搬送方向を切り替えるためのゲート機能を持つ。
排出ローラ18は、分岐ゲート17の後段に設けられる。排出ローラ18は、一方向に回転し、分岐ゲート17で振り分けられた帳票Aをスタッカ部19に排出する。
スタッカ部19には、排出ローラ18により排出された帳票Aが積載される。この第1の実施形態では、スタッカ部19を6段備える。最上段がリジェクトポケット、他の段はノーマルポケットである。リジェクトポケットには、読み取りエラーが発生した帳票Aが積載される。ノーマルポケットには、読み取りが成功した帳票Aが積載される。なお、スタッカ部19は、少なくとも2段(リジェクトポケットおよびノーマルポケット)あればよい。
印字部20は、搬送経路13上を搬送される帳票Aへ印字する。印字部20は、制御部21からの指示に応じて帳票Aへ印字する。
制御部21は、制御ホスト200からの指示に基づいて、スキャナー100内の各種ドライバの動作制御を行い帳票Aの搬送制御を行なう。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21a、ROM(Read Only Memory)21b、RAM(Random Access Memory)21c、NVRAM(Non Volatile RAM)21dなどを具備する。ROM21bは、CPU21aの動作コードを格納する。RAM21cは、CPU21aの作業領域として使用される。NVRAM21dは、スキャナー100の制御に必要なプログラム(ファームウェア)を保持する。このファームウェアは書換え可能である。CPU21aは、NVRAM21dに保持されているファームウェアを実行することにより帳票Aの搬送を制御する。
制御ホスト200は、帳票イメージから読み取り読みとりエラー(例えば、DFやスキュー)を検知する。
(DFの判定)
制御ホスト200は、帳票イメージから矩形を構成する各エッジ(端)を検出し、各エッジ間の傾きを比較する。制御ホスト200は、比較結果に基づいて、帳票AのDFを検出する。具体的には、制御ホスト200は、帳票イメージの上端の外側にある任意の基準線上に一定間隔で配置された複数の点から白画素を検出するまで帳票イメージに向かって走査する。制御ホスト200は、検出した白画素点を結ぶ線分(座標x,yの1次関数)を求め、この線分を帳票イメージの上端aと認識する。同様にして、制御ホスト200は帳票イメージの下端bを検出する。
次に、制御ホスト200は検出した上下端a,bの傾きを比較して、略同じであるかどうかを判定する。DFが発生していなければ(1枚の帳票Aであれば)、対向する各端a,bの傾きは略同じである。このため、検出した上下端a,bの傾きが略同じであるかどうかを判定すれば、DFが発生しているかどうかがわかる。制御部21は、検出した上下端a,bの傾きを比較し、略同じでない場合、DFが発生したと判定する。なお、左右端c,dの傾きを比較してDFを検出してもよく、上下端a,bの傾きおよび左右端c,dの傾きをそれぞれ比較してもよい。なお、DFの検出方法はこれに限らず、次のような公知の技術でも検出可能である。例えば、取込ローラ12により搬送経路13へ取り込まれた帳票Aに光を照射し帳票Aを透過した光量に基づいて検出する方法、帳票Aに超音波を照射し反射してくる超音波の時間に基づいて検出する方法などである。なお、DFの判定については、ここで説明したイメージのエッジを検出して行う手段の他に、一般的に知られる、透過光量を用いる方式や、変位量を用いる方式、超音波センサの出力を用いる方式で行ってもよい。この判定は制御部21で行ってもよい。
(スキューの判定)
制御ホスト200は、DF検知の際に求めた帳票イメージに歪みがないかどうかを判定する。具体的には、帳票イメージの上下端a,bおよび左右端c,dが所定の範囲内に収まっているかどうか、上下端a,bおよび左右端c,dを構成する線分に歪みがあるかどうかなどを判定する。帳票イメージの上下端a,bおよび左右端c,dが所定の範囲内に収まっていない場合や、上下端a,bおよび左右端c,dを構成する線分に歪みがある場合は、スキューが発生したと判定する。なお、このスキューの判定は制御部21で行ってもよい。
制御ホスト200は、帳票Aから読み取られた帳票イメージに含まれる文字イメージを文字認識した結果に基づいて、帳票Aを排出するスタッカを制御部21に指示する。この指示に基づいて、制御部21が各種ドライバの動作制御を行なう。なお、制御部21が文字認識のアプリケーションソフトウェアプログラムを実装することも可能である。
図3Aないし図3Dは、第1の実施形態に係る文字読取装置1の動作を説明する図である。以下、図3Aないし図3Dを参照して、第1の実施形態に係る文字読取装置1の動作について説明する。
ホッパ11上に積載された帳票束(帳票A1から帳票A6)を読み取り帳票イメージを記憶する処理をしている際に、帳票A3において読み取りエラー(例えば、DFやスキュー)が発生した場合を考える(図3A参照)。
制御部21は、読み取った帳票A1,A2,A5,A6の帳票イメージD1,D2,D5,D6を制御ホスト200へ転送し記憶させる。また、制御ホスト200は帳票A5の帳票イメージD5に、帳票A5に手前の帳票において読み取りエラーが発生したという情報(以下、DF情報)を関連付けて記憶する(図3B参照)。制御部21は、制御ホスト200からの指示に基づいて搬送ローラ14、分岐ゲート17等を制御して、帳票A1,A2,A5,A6は、ノーマルポケットへ、帳票A3,A4は、リジェクトポケットへそれぞれ搬送する。
ユーザは、リジェクトポケットに排出された帳票A3,A4を再度ホッパ11へ積載する。制御部21は、ホッパ11へ積載された帳票A3,A4についての読み取り処理を行う(図3C参照)。制御部21は、読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。制御ホスト200は、A3,A4の帳票イメージD3,D4をDF情報が関連付けられている帳票イメージD5と、その前の帳票イメージD2との間に挿入して記憶する(図3D参照)。
以上のように、読み取りエラーが発生した場合、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットに排出すると共に、エラー発生後に読み取った帳票イメージにDF情報を関連付けて記憶する。そして、再度読みとり処理された帳票A3と帳票A4の帳票イメージを、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直前(図3Bでは、帳票イメージD2とD5の間)に挿入する。
このため、帳票の読みとり処理を一旦停止する必要がなく、帳票Aの読みとり処理効率の低下を抑制できる。また、記憶される帳票イメージの順序が、最初にホッパ11に積載された帳票の順序と一致する。
図4は、第1の実施形態に係る文字読取装置1の動作を示すフローチャートである。以下、図4を用いて、文字読取装置1全体の動作を説明する。
ユーザは、ホッパ11上に帳票Aを積載する。次に、ユーザは、制御ホスト200を操作してノーマルモードとリジェクトモードのいずれかを選択し、帳票Aの読み取り処理を開始する。ノーマルモードは、帳票Aを読み取り処理するモードである。リジェクトモードとは、リジェクトポケットへ排出された帳票Aを再度読み取り処理する場合に使用するモードである。
処理が開始されると、制御ホスト200から制御部21へ読取モードが伝えられる。制御部21は、処理モードがノーマルモードかどうかを判定する。(ステップS101)。処理モードがノーマルモードの場合(ステップS101のYes)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読み取る(ステップS102)。
制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS103)。制御ホスト200は、帳票イメージからDFやスキュー等の読み取りエラーが発生しているかどうかを判定する(ステップS104)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS104のYes)、制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票イメージを破棄する(ステップS105)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをリジェクトポケットへ排出する(ステップS106)。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS104のNo)、帳票イメージを制御ホスト200へ転送し、記憶させる(ステップS107)。制御ホスト200は、ひとつ前の帳票Aにて、読み取りエラーが発生したかどうかを判定する(ステップS108)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS108のYes)、制御ホスト200は、ステップS107で記憶した帳票イメージにDF情報を関連付けて記憶する(ステップS109)。
制御ホスト200は、帳票Aをノーマルポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをノーマルポケットへ排出する(ステップS110)。読み取りエラーが発生していない場合(ステップS108のNo)、制御部21は、ステップS110の処理を行う。
処理モードがノーマルモードでない場合(ステップS101のNo)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送されてきた帳票Aを読み取る(ステップS111)。制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS112)、制御ホスト200は、帳票イメージをDF情報が関連づけられている帳票イメージの前に挿入する(ステップS113)。制御部21は、ステップS110の処理を行う。
以上のように、第1の実施形態に係る文字読取装置1は、帳票イメージが正常に読み込まれたかどうかを判定し、正常に読み込まれなかった場合、一つ後に搬送された帳票の帳票イメージへDF情報を関連付けて記憶する。そして、リジェクトポケットへ排出された帳票Aを再処理する際に、画像イメージをDF情報が関連づけられている帳票イメージの前に挿入する。このため、帳票の読み取りに失敗した場合でも、帳票の読み取り処理の効率低下を抑制できる。また、記憶される帳票イメージの順序が、最初にホッパに積載された帳票の順序と一致する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に係る文字読取装置1では、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合に問題となる。例えば、一つの帳票束で、読み取りエラーが2回発生した場合を考える。1回目、2回目の読み取りエラーで読み取りエラーが発生した帳票Aの枚数がそれぞれ2枚と3枚である場合、合計5枚の帳票Aがリジェクトポケットに排出される。
しかしながら、第1の実施形態に係る文字読取装置1では、1回目、2回目の読み取りエラーで読み取りエラーが発生したそれぞれの帳票Aの枚数まではわからない。つまり、帳票イメージの挿入先はわかるが、何枚分の帳票イメージを、それぞれの挿入先へ挿入すればよいのかがわからない。
第2の実施形態では、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読み取った帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る文字認識理装置の構成は、図1,2を参照して説明した第1の実施形態に係る文字読取装置1と同じ構成であるため、その説明を省略する。図5Aないし図5Dは、第2の実施形態に係る文字読取装置の動作を説明する図である。以下、図5Aないし図5Dを参照して、第2の実施形態に係る文字読取装置の動作について説明する。
ホッパ11上に積載された帳票束(帳票A1から帳票A9)を読み取り、帳票イメージを記憶する処理をしている際に、帳票A3、帳票A6において読み取りエラー(例えば、DFやスキュー)が発生した場合を考える。読み取りに失敗した帳票Aの枚数はそれぞれ2枚と3枚とする。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票A3,A6へ印字を行うよう制御部21へ指示する。印字部20は、制御部21からの指示を受け、搬送経路13を搬送される帳票A3,A6へ特定の数字や文字等(以下、特定文字P)を印字する(図5A参照)。
制御部21は、読み取った帳票A1,A2,A5,A9の帳票イメージD1,D2,D5,D9を制御ホスト200へ転送し記憶させる。この際、制御ホスト200は、帳票A5,A9にDF情報を関連付けて記憶する(図5B参照)。制御部21は、搬送ローラ14、分岐ゲート17等を制御して、帳票A1,A2,A5,A9はノーマルポケットへ、帳票A3,A4,A6ないしA8はリジェクトポケットへそれぞれ排出する。
ユーザは、リジェクトポケットに排出された帳票A3,A4,A6ないしA8を再度ホッパ11へ積載する。制御部21は、ホッパ11へ積載された帳票A3,A4,A6ないしA8の読み取り処理を行う(図5C参照)。帳票A3,A4,A6ないしA8の読み取り処理が完了すると、制御部21は、読み取った帳票イメージD3,D4,D6ないしD8を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。
この際、制御ホスト200は読み取った帳票イメージD3,D4、D6ないしD8のうち特定文字Pが印字されている帳票イメージを検索し、特定文字Pが印字された帳票イメージから次の特定文字Pが印字された帳票イメージの一つ手前までの帳票イメージを一つのグループとして、DF情報が関連付けられた帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。つまり、帳票イメージD3,D4と帳票イメージD6ないしD8をそれぞれ一つのグループとして、DF情報が関連付けられた帳票イメージD5,D9の直前へそれぞれ挿入して記憶する(図5D参照)。
以上のように、文字読取装置は、読み取りエラーが発生した帳票Aに特定文字Pを印字し、さらに、DF情報をエラー発生後に読みとった帳票イメージに関連付けて記憶する。そして、再度読みとり処理された帳票Aの帳票イメージから特定文字Pが印字されている帳票イメージを検索し、特定文字Pが印字された帳票イメージから次の特定文字Pが印字された帳票イメージの一つ手前までの帳票イメージを一つのグループとして、DF情報が関連付けられた帳票イメージの直前へそれぞれ挿入して記憶する(図5Bでは、帳票イメージD2とD5の間と、帳票イメージD5とD9の間)に挿入する。
このため、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。
図6は、第2の実施形態に係る文字読取装置の動作を示すフローチャートである。以下、図6を用いて、文字読取装置全体の動作を説明する。
ユーザは、ホッパ11上に帳票Aを積載する。次に、ユーザは、制御ホスト200を操作してノーマルモードとリジェクトモードのいずれかを選択し、帳票Aの読み取り処理を開始する。
処理が開始されると、制御ホスト200から制御部21へ読取モードが伝えられる。制御部21は、処理モードがノーマルモードかどうかを判定する(ステップS201)。処理モードがノーマルモードの場合(ステップS201のYes)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読みとる(ステップS202)。
制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS203)。制御ホスト200は、帳票イメージからDFやスキュー等の読み取りエラーが発生しているかどうかを判定する(ステップS204)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS204のYes)、制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票イメージを破棄する(ステップS205)。
制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aへ印字するよう制御部21へ指示する。印字部20は、制御部21からの指示に基づいて、読み取りエラーが発生した帳票Aへ印字する(ステップS206)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをリジェクトポケットへ排出する(ステップS207)。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS204のNo)、制御ホスト200は、帳票イメージを記憶する(ステップS208)。制御ホスト200は、ひとつ前の帳票Aにて、読み取りエラーが発生したかどうかを判定する(ステップS209)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS209のYes)、制御ホスト200は、ステップS208で記憶した帳票イメージに関連付けてDF情報を記憶する(ステップS210)。制御部ホスト200は、帳票Aをノーマルポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをノーマルポケットへ排出する(ステップS211)。読み取りエラーが発生していない場合(ステップS209のNo)、制御部21は、ステップS211の処理を行う。
処理モードがノーマルモードでない場合(ステップS201のNo)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送されてきた帳票Aの帳票イメージを読み取る(ステップS212)。制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS213)。制御ホスト200は、特定文字Pが印字されている帳票イメージを検索し(ステップS214)、特定文字Pが印字された帳票イメージから次の特定文字Pが印字された帳票イメージの一つ手前までの帳票イメージを一つのグループとして、DF情報が関連付けられた帳票イメージの直前へそれぞれ挿入する(ステップS215)。制御部21は、ステップS211の処理を行う。
以上のように、第2の実施形態に係る文字読取装置は、帳票イメージが正常に読み込まれたかどうかを判定し、正常に読み込まれなかった場合、帳票イメージが正常に読み込まれなかった帳票Aへ印字すると共に、一つ後に搬送された帳票の帳票イメージへDF情報を関連付けて記憶する。そして、リジェクトポケットへ排出された帳票Aを再処理する際に、帳票イメージから特定文字Pが印字されている帳票イメージを検索し、特定文字Pが印字された帳票イメージから次の特定文字Pが印字された帳票イメージの一つ手前までの帳票イメージを一つのグループとして、DF情報が関連付けられた帳票イメージの直前へそれぞれ挿入する。このため、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度帳票イメージの読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、読み取りエラーが発生した帳票Aへ特別文字を印字することで、一つの帳票束で読み取りエラーが複数回発生した場合でも、記憶される帳票イメージの順序を、最初にホッパ11に積載された帳票の順序と一致させる実施形態について説明した。しかしながら、帳票Aへ特別文字を印字したくない場合もある。
第3の実施形態では、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、帳票Aへ特別文字を印字することなく、再度帳票イメージの読み取りの処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる実施形態について説明する。
第3の実施形態に係る文字読取装置の構成は、図1,2を参照して説明した第1の実施形態に係る文字読取装置1と同じ構成であるため、その説明を省略する。図7Aないし図7Dは、第3の実施形態に係る文字読取装置の動作を説明する図である。以下、図7Aないし図7Dを参照して、第3の実施形態に係る文字読取装置3の動作について説明する。
ホッパ11上に積載された帳票束(帳票A1から帳票A9)を読み取り、読み取った帳票イメージを記憶する処理をしている際に、帳票A3、帳票A6において読み取りエラー(例えば、DFやスキュー)が発生した場合を考える。読み取りに失敗した帳票Aの枚数はそれぞれ2枚と3枚とする(図7A参照)。
制御部21は、読み取った帳票A1,A2,A5,A9の帳票イメージD1,D2,D5,D9を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。制御部21は、制御ホスト200からの指示に基づいて、搬送ローラ14、分岐ゲート17等を制御して、帳票A1,A2は、ノーマルポケットへ、帳票A3ないしA9は、リジェクトポケットへそれぞれ排出する。つまり、制御部21は、読みとりエラーが発生したと判定した帳票A3,A4,A6ないしA8に加えて、読み取りエラーが発生した直後の帳票A5,A9もリジェクトポケットへ排出する。
ユーザは、リジェクトポケットに排出された帳票A3ないし帳票A9を再度ホッパ11へ積載する。制御部21は、ホッパ11へ積載された帳票A3ないしA9の読み取り処理を行う(図7C参照)。帳票A3ないしA9の読み取り処理が完了すると、制御部21は、読み取った帳票イメージD3ないしD9を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。
この際、制御ホスト200は読み取った帳票イメージD3ないしD9を、前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージD1,D2,D5,D9と同一の帳票イメージを検索する。即ち、帳票イメージD5と帳票イメージD9とが同一の帳票であると検索される。そして制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、検索された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。つまり、制御ホスト200は、同一であると検索された帳票イメージD5の一つ手前の帳票イメージD4までを一つの一つのグループと認識する。即ち、帳票イメージD3と帳票イメージD4とが一つのグループと認識する。同様に制御ホスト200は、同一であると検索された帳票イメージD9の一つ手前の帳票イメージD8までを一つの一つのグループと認識する。即ち、帳票イメージD6と帳票イメージD7と帳票イメージD8とが一つのグループと認識する。この結果、図7Dに示すように、帳票イメージD5の前に帳票イメージD3と帳票イメージD4とが挿入されて記憶される。帳票イメージD9の前に帳票イメージD6と帳票イメージD7と帳票イメージD8とが挿入されて記憶される。
以上のように、第3の実施形態に係る文字認識装置は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aに加えて、読み取りエラーが発生した直後の帳票Aもリジェクトポケットへ排出する。そして再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、検索された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する(図7Bでは、帳票イメージD2とD5の間と、帳票イメージD5とD9の間に帳票イメージを挿入する。)。
このため、帳票Aへ印字することなく、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。
図8は、第3の実施形態に係る文字認識装置の動作を示すフローチャートである。以下、図8を用いて、文字認識装置全体の動作を説明する。
ユーザは、ホッパ11上に帳票Aを積載する。次に、ユーザは、制御ホスト200を操作してノーマルモードとリジェクトモードのいずれかを選択し、帳票Aの読み取り処理を開始する。
処理が開始されると、制御ホスト200から制御部21へ読取モードが伝えられる。制御部21は、処理モードがノーマルモードかどうかを判定する(ステップS301)。処理モードがノーマルモードの場合(ステップS301のYes)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読みとるよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読みとる(ステップS302)。
制御部21は、読取部16が読み取った画像の帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS303)。制御ホスト200は、帳票イメージからDFやスキュー等の読み取りエラーが発生しているかどうかを判定する(ステップS304)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS304のYes)、制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票イメージを破棄する(ステップS305)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをリジェクトポケットへ排出する(ステップS306)。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS304のNo)、制御ホスト200は、帳票イメージ記憶する(ステップS307)。制御ホスト200は、ひとつ前の帳票Aにて、読み取りエラーが発生したかどうかを判定する(ステップS308)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS308のYes)、制御ホスト200は、ステップS306の処理を行う。読み取りエラーが発生していない場合(ステップS308のNo)、制御ホスト200は、帳票Aをノーマルポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをノーマルポケットへ排出する(ステップS309)。
処理モードがノーマルモードでない場合(ステップS301のNo)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読みとるよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読みとる(ステップS310)。制御部21は、読取部16が読みとった画像の帳票イメージを制御ホスト200へ転送する(ステップS311)。制御ホスト200は、ステップS313で生成した帳票イメージと同一の帳票イメージを検索する(ステップS312)。制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、検索された帳票イメージの直前へ挿入する(ステップS313)。制御部21は、ステップS309の処理を行う。
以上のように、第3の実施形態に係る文字認識装置は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aに加えて、読み取りエラーが発生した直後の帳票Aもリジェクトポケットへ排出する。そして再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、検索された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。
このため、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読み取った帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。また、帳票Aへ印字をする必要がない。
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、一つの帳票束で、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、帳票Aへ特別文字を印字することなく、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読み取った帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる実施形態について説明した。しかしながら、ホッパ11上に積載された帳票束に同一の画像を有する帳票Aが2以上存在する場合、同一の帳票イメージが2以上検索されることとなり、検索された帳票イメージのうち、どの帳票イメージの直前へ挿入するかを判定できない。
第4の実施形態では、帳票イメージが同一の帳票Aが存在する場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読み取った帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる実施形態について説明する。
第4の実施形態に係る文字読取装置の構成は、図1,2を参照して説明した第1の実施形態に係る文字読取装置1と同じ構成であるため、その説明を省略する。図9Aないし図9Dは、第4の実施形態に係る紙葉類処理装置4の動作を説明する図である。以下、図9Aないし図9Dを参照して、第4の実施形態に係る紙葉類処理装置4の動作について説明する。
ホッパ11上に積載された帳票束(帳票A1から帳票A9)を読み取り、読み取った帳票イメージを記憶する処理をしている際に、帳票A3、帳票A6において読み取りエラー(例えば、DFやスキュー)が発生した場合を考える。読み取りに失敗した帳票Aの枚数はそれぞれ2枚と3枚とする(図9A参照)。
制御部21は、読み取った帳票A1,A2,A5,A9の帳票イメージD1,D2,D5,D9を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。この際、制御ホスト200は、帳票A5,A9にDF情報を関連付けて記憶する(図9B参照)。制御部21は、搬送ローラ14、分岐ゲート17等を制御して、帳票A1,A2は、ノーマルポケットへ、帳票A3ないしA9は、リジェクトポケットへそれぞれ排出する。つまり、制御部21は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票A3,A4,A6ないしA8に加えて、読み取りエラーが発生した直後の帳票A5,A9もリジェクトポケットへ排出する。
ユーザは、リジェクトポケットに排出された帳票A3ないしA9を再度ホッパ11へ積載する。制御部21は、ホッパ11へ積載された帳票A3ないしA9の読み取り処理を行う(図9C参照)。帳票A3ないしA9の読みとり処理が完了すると、制御部21は、読みとった帳票イメージD3ないしD9を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。
この際、制御ホスト200は、読み取った帳票イメージD3ないしD9を、前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージD1,D2,D5,D9と同一の帳票イメージを検索する。そして制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。つまり、帳票イメージD5の手前の帳票イメージD3,D4と、帳票イメージD9の手前の帳票イメージD6ないしD8をそれぞれ一つのグループとして、DF情報が関連付けられている帳票イメージD5,D9の直前へそれぞれ挿入して記憶する(図9D参照)。
以上のように、文字認識装置とは、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aに加えて、読みとりエラーが発生した直後の帳票Aの帳票イメージへDF情報を関連づけて記憶すると共に、該帳票Aをリジェクトポケットへ搬送する。そして再度読みとり処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読みとり処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直前へ挿入して記憶する(図9Bでは、帳票イメージD2とD5の間と、帳票イメージD5とD9の間に帳票イメージを挿入する。)。
このため、一つの帳票束に同一の画像の帳票Aが複数枚存在し、かつ、読みとりエラーが複数回(2回以上)発生した場合でも、再度画像の読みとり処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。
図10は、第4の実施形態に係る紙葉類処理装置4の動作を示すフローチャートである。以下、図10を用いて、文字読取装置全体の動作を説明する。
ユーザは、ホッパ11上に帳票Aを積載する。次に、ユーザは、制御ホスト200を操作してノーマルモードとリジェクトモードのいずれかを選択し、帳票Aの読みとり処理を開始する。
処理が開始されると、制御ホスト200から制御部21へ読取モードが伝えられる。制御部21は、処理モードがノーマルモードかどうかを判定する(ステップS401)。処理モードがノーマルモードの場合(ステップS401のYes)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読み取る(ステップS402)。
制御部21は、読取部16が読み取った画像の帳票イメージを制御ホスト200へ転送する(ステップS403)。制御ホスト200は、帳票イメージからDFやスキュー等の読み取りエラーが発生しているかどうかを判定する(ステップS404)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS404のYes)、制御ホスト200は、帳票イメージを廃棄する(ステップS405)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをリジェクトポケットへ排出する(ステップS406)。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS404のNo)、制御ホスト200は帳票イメージを記憶する(ステップS407)。制御ホスト200は、ひとつ前の帳票Aにて、読み取りエラーが発生したかどうかを判定する(ステップS408)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS408のYes)、制御ホスト200は、ステップS407で記憶した帳票イメージに関連付けてDF情報を記憶する(ステップS409)。次に、制御部21は、ステップS406の処理を行う。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS408のNo)、制御ホスト200は、帳票Aをノーマルポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをノーマルポケットへ排出する(ステップS410)。
処理モードがノーマルモードでない場合(ステップS401のNo)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送されてきた帳票Aの画像を読みとる(ステップS411)。制御部21は、読取部16が読み取った画像の帳票イメージをし、制御ホスト200へ転送する(ステップS412)。制御ホスト200は、ステップS412で生成した帳票イメージと同一の帳票イメージを検索する(ステップS413)。
制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直前へ挿入する(ステップS414)。制御部21は、ステップS410の処理を行う。
以上のように、第4の実施形態に係る文字認識装置は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aに加えて、読み取りエラーが発生した直後の帳票Aの帳票イメージへDF情報を関連づけて記憶すると共に、該帳票Aをリジェクトポケットへ排出する。そして再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。
このため、一つの帳票束に同一の画像の帳票Aが複数枚存在し、かつ、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。また、帳票Aへ印字をする必要がない。
(第4の実施形態の変形例)
第4の実施形態の変形例では、画像が同一の帳票Aが存在する場合でも、再度画像の読みとり処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる他の実施形態について説明する。
第4の実施形態の変形例に係る文字読取装置の構成は、図1,2を参照して説明した第1の実施形態に係る文字読取装置1と同じ構成であるため、その説明を省略する。図11Aないし図11Dは、第4の実施形態の変形例に係る文字読取装置の動作を説明する図である。以下、図11Aないし図11Dを参照して、第4の実施形態の変形例に係る文字読取装置の動作について説明する。
ホッパ11上に積載された帳票束(帳票A1から帳票A9)を読み取り、読み取った帳票イメージを記憶する処理をしている際に、帳票A3、帳票A6において読み取りエラー(例えば、DFやスキュー)が発生した場合を考える。読み取りに失敗した帳票Aの枚数はそれぞれ2枚と3枚とする(図11A参照)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生したと判定した直後の帳票A5,A9へ印字を行うよう制御部21へ指示する。印字部20は、制御部21からの指示に基づいて、搬送経路13を搬送される帳票A5,A9へ特定文字Pを印字する(図11A参照)。この際、印字部20は、帳票A5,A9毎に異なる特定文字P(例えば、通し番号)を印字する。
制御部21は、読みとった帳票A1,A2,A5,A9の帳票イメージD1,D2,D5,D9を制御ホスト200へ転送し記憶させる。(図11B参照)。制御部21は、制御ホスト200からの指示に基づいて、搬送ローラ14、分岐ゲート17等を制御して、帳票A1,A2は、ノーマルポケットへ、帳票A3ないしA9は、リジェクトポケットへそれぞれ搬送する。つまり、制御部21は、読みとりエラーが発生したと判定した帳票A3,4,A6ないしA8に加えて、読みとりエラーが発生した直後の帳票A5,A9もリジェクトポケットへ搬送する(図11A参照)。
ユーザは、リジェクトポケットに排出された帳票A3ないしA9を再度ホッパ11へ積載する。制御部21は、ホッパ11へ積載された帳票A3ないしA9の読み取り処理を行う(図11C参照)。帳票A3ないしA9の読み取り処理が完了すると、制御部21は、読み取った帳票イメージD3ないしD9を制御ホスト200へ転送し、記憶させる。
この際、制御ホスト200は、読み取った帳票イメージD3ないしD9を、前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージD1,D2,D5,D9と同一の帳票イメージを検索する。そして制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、印字された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。つまり、帳票イメージD5の手前の帳票イメージD3,D4と、帳票イメージD9の手前の帳票イメージD6ないしD8をそれぞれ一つのグループとして、印字された帳票イメージD5,D9の直前へそれぞれ挿入して記憶する(図11D参照)。
以上のように、文字認識装置は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aへ特定文字Pを印字すると共に、当該帳票Aをリジェクトポケットへ排出する。そして再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読みとり処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでの帳票イメージを一つのグループとして、印字された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する(図11Bでは、帳票イメージD2とD5の間と、帳票イメージD5とD9の間に帳票イメージを挿入する。)。
このため、一つの帳票束に同一の画像の帳票Aが複数枚存在し、かつ、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。
図12は、第4の実施形態の変形例に係る文字認識装置の動作を示すフローチャートである。以下、図12を用いて、文字認識装置全体の動作を説明する。
ユーザは、ホッパ11上に帳票Aを積載する。次に、ユーザは、制御ホスト200を操作してノーマルモードとリジェクトモードのいずれかを選択し、帳票Aの読み取り処理を開始する。
処理が開始されると、制御ホスト200から制御部21へ読取モードが伝えられる。制御部21は、処理モードがノーマルモードかどうかを判定する。(ステップS501)。処理モードがノーマルモードの場合(ステップS501のYes)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送されてくる帳票Aの画像を読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送される帳票Aの画像を読み取る(ステップS502)。
制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する(ステップS503)。制御ホスト200は帳票イメージからDFやスキュー等の読みとりエラーが発生しているかどうかを判定する(ステップS504)。読みとりエラーが発生している場合(ステップS504のYes)、制御ホスト200は、帳票イメージを破棄する(ステップS505)。制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aをリジェクトポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをリジェクトポケットへ排出する(ステップS506)。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS505のNo)、制御ホスト200は、帳票イメージを記憶する(ステップS507)。制御ホスト200は、ひとつ前の帳票Aにて、読み取りエラーが発生したかどうかを判定する(ステップS508)。読み取りエラーが発生している場合(ステップS508のYes)、制御ホスト200は、読み取りエラーが発生した帳票Aへ印字するよう制御部21へ指示する。印字部20は、制御部21からの指示に基づいて、読み取りエラーが発生した帳票Aへ印字する(ステップS509)。次に、制御部21は、ステップS506の処理を行う。
読み取りエラーが発生していない場合(ステップS508のNo)、制御ホスト200は、帳票Aをノーマルポケットへ排出するよう制御部21へ指示する。ドライバ34,37,38は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aをノーマルポケットへ排出する(ステップS510)。
処理モードがノーマルモードでない場合(ステップS501のNo)、制御部21は、ドライバ32,34へホッパ11上に積載された帳票Aを搬送するよう指示する。ドライバ32,34は、制御部21からの指示に基づいて帳票Aを搬送する。制御部21は、搬送経路13上を搬送される帳票Aの帳票イメージを読み取るよう読取部16へ指示する。読取部16は、搬送されてくる帳票Aの帳票イメージを読み取る(ステップS511)。制御部21は、読取部16が読み取った帳票イメージを制御ホスト200へ転送する。(ステップS512)。制御ホスト200は、ステップS512で生成した帳票イメージと同一の帳票イメージを検索する(ステップS513)。
制御ホスト200は、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、印字された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する(ステップS514)。制御部21は、ステップS510の処理を行う。
以上のように、第4の実施形態の変形例に係る文字認識装置は、読み取りエラーが発生したと判定した帳票Aへ特定文字Pを印字すると共に、当該帳票Aをリジェクトポケットへ排出する。そして再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージと同一の画像を前回の読み取り処理で記憶した帳票イメージから検索し、検索された帳票イメージの一つ手前の帳票イメージまでを一つのグループとして、印字された帳票イメージの直前へ挿入して記憶する。
このため、一つの帳票束に同一の画像の帳票Aが複数枚存在し、かつ、読み取りエラーが複数回発生した場合でも、再度画像の読み取り処理を行った帳票Aの帳票イメージを、先に読みとった帳票Aの帳票イメージ間へ挿入できる。その他の効果は、第1の実施形態に係る文字認識装置と同様である。
(その他の実施形態)
なお、DF情報を、読み取りエラーが発生した直後の帳票Aの帳票イメージにDF情報を関連付けているが、読み取りエラーが発生した直前の帳票Aの帳票イメージにDF情報を関連付けるようにしてもよい。この場合、再度読み取り処理された帳票Aの帳票イメージを、DF情報が関連付けられている帳票イメージの直後に挿入すればよい。