JP5074954B2 - 草刈機の集草装置 - Google Patents

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本発明は、集草容器の開口縁を載せつける容器支持面で前記集草容器を支持する容器支持部を備え、前記容器支持部に支持された集草容器の開口を覆った下降閉じ姿勢と、集草容器に対して上昇した上昇開き姿勢とに揺動昇降自在に支持された容器カバーを備えた草刈機の集草装置に関する。
上記した草刈機の集草装置として、従来、たとえば特許文献1に記載されたものがあった。
特許文献1に記載された集草装置では、集草フレームと、左右の集草部(集草容器に相当)と、案内カバー(容器カバーに相当)とを備えている。
左右の集草部は、角形袋状に縫製された布材で構成されている。左右の集草部は、集草部の上端開口縁に沿って形成された通し孔と、この通し孔に挿通された芯枠とを備えている。芯枠は、集草部の容器口縁を矩形に保持している、
集草フレームは、横フレームと、この横フレームから後ろ向きに延出された4本の支持アームとを備えている。集草フレームは、集草部の口縁を2本の支持アームおよび横フレームの上面に載せつけ支持する。
案内カバーは、ヒンジ金具を介して集草フレームに枢支されており、上下に揺動開閉する。
特許文献1に記載された集草装置では、集草部の芯枠の前端中央から突設した係止部材と、集草フレームの横フレームに固着された固定シール板に切欠き形成した開口とを備えている。係止部材を開口に差し入れて横フレームに係止することにより、集草部の集草フレーム上でのずれ動きが抑制される。
特開2005−278573号公報(段落〔0023〕−〔0026〕、図4−8)
上記した集草装置において、集草容器の容器支持部に対する位置決めを行わせるのに、従来の係止部材と開口とを備えた技術を採用すると、集草容器を容器支持部から取り外しにくい場合があった。
つまり、上記した従来の技術を採用した場合、集草容器を容器支持部から取り外す際、集草容器を容器支持面から持ち上げ操作し、集草容器の係止部材による容器支持部との係合を解除する。ところが、集草容器が回収した刈り草のために重くなっていると、集草容器を持ち上げにくく、集草容器の容器支持部に対する係合を解除しにくい場合があった。
本発明の目的は、集草容器の容器支持部に対する位置決めを行えながら、集草容器の取り外しを行いやすい草刈機の集草装置を提供することにある。
本第1発明は、集草容器の開口縁を載せつける容器支持面で前記集草容器を支持する容器支持部を備え、前記容器支持部に支持された集草容器の開口を覆った下降閉じ姿勢と、集草容器に対して上昇した上昇開き姿勢とに揺動昇降自在に支持された容器カバーを備えた草刈機の集草装置において、
集草容器の前記容器支持部に対する位置決めを行う係止部を前記容器カバーに設けるとともに、前記容器カバーの前記下降閉じ姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に係合して位置決め作用し、前記容器カバーの前記上昇開き姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に対して上昇離脱するよう構成し
前記係止部を、集草容器の前記容器支持部に対する集草装置前後方向での位置決めを行う状態で前記開口縁に係合するよう構成し、
前記集草容器が前記容器支持面に沿わせて集草装置後方側に引き出されるよう前記集草容器に案内作用する摺動ガイドを設け、
前記容器カバーと支持部とにわたって取り付けられて、前記容器カバーを前記支持部に枢支させるとともに前記容器カバーと一体揺動自在な連結金具を設け、
前記係止部を前記連結金具に一体形成してある。
本第1発明の構成によると、容器カバーを下降閉じ姿勢に切り換えると、係止部が容器カバーと共に下降して集草容器の開口縁に係合して位置決め作用する。一方、容器カバーを上昇開き姿勢に切り換えると、係止部が容器カバーと共に上昇して集草容器の開口縁に対して上昇離脱して集草容器の位置決めを解除する。
したがって、係止部の位置決め作用によって集草容器の容器支持部に対する位置決めを行わせて集草容器のずれ動きを抑制できるものでありながら、容器カバーの上昇開き姿勢への切り換え操作によって係止部の離脱操作を一挙に行うことができ、集草容器の容器支持部からの取り外しを行うに当たり、集草容器の係止部による位置決めを解除するための特別な解除操作を行わずに楽に行うことができる。
本第発明の構成によると、集草容器の係止部による位置決めが解除された状態になると、集草容器を集草装置後方側に引き操作すれば、集草容器が摺動ガイドに案内されて容器支持面に沿って移動し、集草容器の荷重を容器支持面に支持させながら取り出すことができる。
したがって、集草容器を取り出すのに、集草容器の係止部による位置決めを解除するための特別な解除操作が不要であることに加え、集草容器の荷重を容器支持面に支持させながら取り出すことができ、一層楽に取り出すことができる。
本第2発明は、集草容器の開口縁を載せつける容器支持面で前記集草容器を支持する容器支持部を備え、前記容器支持部に支持された集草容器の開口を覆った下降閉じ姿勢と、集草容器に対して上昇した上昇開き姿勢とに揺動昇降自在に支持された容器カバーを備えた草刈機の集草装置において、
集草容器の前記容器支持部に対する位置決めを行う係止部を前記容器カバーに設けるとともに、前記容器カバーの前記下降閉じ姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に係合して位置決め作用し、前記容器カバーの前記上昇開き姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に対して上昇離脱するよう構成し、
前記容器カバーと支持部とにわたって取り付けられて、前記容器カバーを前記支持部に枢支させるとともに前記容器カバーと一体揺動自在な連結金具を設け、
前記係止部を前記連結金具に一体形成してある。
本第3発明は、前記係止部を、前記集草容器の集草装置横方向に沿う開口縁における集草装置横方向での中心箇所又はその近くに係合するように配備してある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、草刈機の全体側面である。図2は、草刈機の全体平面図である。これらの図に示すように、この草刈機は、左右一対の操向操作自在な前車輪1,1と、左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走する自走車と、この自走車の車体フレーム3の前車輪1と後車輪2との間にリンク機構4を介して連結された草刈装置10と、前記自走車の後部に設けた本発明の実施例に係る集草装置20とを備えている。
この草刈機は、草刈作業を行うものである。
すなわち、前記自走車は、前記前車輪1と前記後車輪2とを備える他、車体前部に設けたエンジン5を有した原動部と、車体後部に設けた運転座席6、および運転座席6の前方に設けたステアリングハンドル7を有した搭乗型の運転部とを備えている。この自走車は、前記エンジン5の出力を前記後車輪2に伝達する他、前記草刈装置10に伝達する。
前記リンク機構4は、車体フレーム3に対して揺動昇降操作されることにより、前記草刈装置10を、接地ゲージ輪11が地面に接地した下降作業状態と、前記接地ゲージ輪11が地面から上昇した上昇非作業状態とに昇降操作する。
前記草刈装置10を下降作業状態にして自走車を走行させると、草刈装置10は、刈り刃ハウジング12の内部で回転するブレード形の刈り刃(図示せず)によって草刈りを行い、刈り草を、刈り刃の回転によって発生する搬送風によって刈り刃ハウジング12の横一端側に位置する排出筒13から搬送ダクト14に送り込み、この搬送ダクト14に沿わせて前記集草装置20に供給する。前記集草装置20は、前記搬送ダクト14からの刈り草を左右一対の集草容器21,21に回収して貯留していく。
前記集草装置20について詳述する。図3は、前記集草装置20の後面図である。図5は、前記集草装置20の縦断側面図である。これらの図に示すように、前記集草装置20は、前記左右一対の集草容器21,21を備える他、前記車体フレーム3の後部に連結装置8を介して連結されていて前記左右一対の集草容器21,21を支持する集草フレーム22と、この集草フレーム22の上端側に支持された容器カバー23とを備えている。
図4に示すように、前記集草容器21は、通気性の布を角筒状に縫製することによって作製されている。この集草容器21は、集草容器21の上端部に設けた上方向きの開口21aを備えている。前記開口21aは、刈り草の投入と排出とを行う開口であり、開口枠体24によって矩形に保形されている。
図5,6に示すように、前記集草フレーム22は、前記連結装置8に下端側が連結された支柱部25と、この支柱部25の上端側に設けた左右一対の容器支持部26,26とを備えており、各容器支持部26によって一つの前記集草容器21を吊り下げ支持する。
すなわち、図5,6,7に示すように、前記各容器支持部26は、前記支柱部25の上端側に連結された屈曲パイプ材27aの集草装置前後向き部分および集草装置横向き部分と、前記屈曲パイプ材27aの集草装置横向き部分から集草装置後方向きに延出した折り曲げ板金27bとによって構成されており、集草装置後方向きに開口したコ字形になっている。
各容器支持部26は、前記屈曲パイプ材27aと前記折り曲げ板金27bとの上端面で成る集草装置上方向きの容器支持面27を備えており、屈曲パイプ材27aと折り曲げ板金27bとの間に集草容器21の上端部を挿入されることにより、集草容器21の開口縁を容器支持面27に載せつけて支持する。
前記容器カバー23は、樹脂材の成型によって作製されている。この容器カバー23は、これの前端側の下部に取り付けられた左右一対の連結金具28,28を介して前記集草フレーム22の支持部22aに枢支されており、前記連結金具28が備える集草装置横向きの開閉軸芯Pまわりに下降閉じ姿勢と上昇開き姿勢とに揺動昇降する。
図5に実線で示す前記容器カバー23は、下降閉じ姿勢での容器カバーである。この図に示すように、容器カバー23を前記開閉軸芯Pまわりに集草フレーム22に対して集草装置後方側に下降操作し、容器カバー23の下端部23a(鍔部)が前記左右一対の容器支持部26,26の周囲に位置すると、容器カバー23は、下降閉じ姿勢になる。すると、容器カバー23は、前記左右一対の容器支持部26,26に支持された集草容器21の開口21aを覆った状態になり、下端部23aにおける水平板部23b〔図8(a)参照〕の集草容器21の開口縁21bに対するストッパ作用によって集草容器21の容器支持部26からの浮き上がりを抑制する。さらに、容器カバー23は、これの集草装置横方向での一端側に連設された導入筒29を介して前記搬送ダクト14から容器カバー23の内部に供給された刈り草を左右一対の集草容器21,21の開口21aに流動させて落下させる。このとき、容器カバー23は、これの内面側に設けた導風板30(図5,6参照)により、導入筒29からの刈り草を導入筒29が位置する側とは反対の容器カバー横端側に位置する集草容器21に向けて流動するよう案内する。前記導風板30は、容器カバー23を作製する樹脂材の成型の際に同時に作製してあり、容器カバー23と一体成形した樹脂製になっている。
図5に示すように、容器カバー23を下降閉じ姿勢にした場合、容器カバー23の遊端側に設けた閉じ具31を、前記折り曲げ板金から延出しているロックアーム32に係止させることにより、容器カバー23を下降閉じ姿勢に固定できる。
図5に二点鎖線で示す前記容器カバー23は、上昇開き姿勢での容器カバーである。この図に示すように、容器カバー23を前記開閉軸芯Pまわりに上昇操作し、前記連結金具28が前記支持部22aによって受け止め支持されると、容器カバー23は、上昇開き姿勢になる。すると、容器カバー23は、集草容器21を容器支持部26から取り外せるように、左右一対の容器支持部26,26の上方を開放する。
図5,6,7に示すように、前記容器カバー23は、容器カバー23の前端側の下部に設けた左右一対の係止部35,35を備えている。前記各係止部35は、前記連結金具28に一体成形したフック体によって構成してある。
図8(a)は、前記係止部35の作用状態での側面図である。この図に示すように、前記容器カバー23を前記下降閉じ姿勢に切り換えられると、前記係止部35が容器支持部26に装着された集草容器21の開口縁21bを跨いで係止部35の先端側が開口縁21bの車体後方側に位置し、係止部35が開口縁21bに係合した作用状態になる。すると、係止部35は、前記屈曲パイプ材27aに設けたストッパー36とによって草容器21の開口縁21bを集草装置前後側から挟み、係止部35とストッパー36とが集草容器21の容器支持部26に対する集草装置前後方向での位置決めを行って集草容器21の容器支持部26に対する集草装置前後方向のずれ動きを抑制する。
図8(b)は、前記係止部35の解除状態での側面図である。この図に示すように、前記容器カバー23を前記上昇開き姿勢に切り換えられると、前記係止部35は、集草容器21の開口縁21bに対して上昇離脱した解除状態になる。すると、係止部35は、集草容器21の位置決めを解除し、集草容器21の容器支持部26からの取り外しを可能にする。
図4,6,7に示すように、前記各容器支持部26は、容器支持面27を構成する前記屈曲パイプ材27aの集草装置前後向き部分に付設することによって容器支持面27の横側部に設けた摺動ガイド37を備えている。
前記摺動ガイド37は、集草容器21を容器支持部26から集草装置後方側に引き出し操作される際、集草容器21の開口縁21bが容器支持面27から外れないように集草容器21の開口縁21bにガイド面37aによって案内作用し、集草容器21を容器支持面27に載せて移動させる。
図4,5,6に示すように、前記集草フレーム22は、前記支柱部25に連結されたスタンド38を備えている。
図9に示すように、前記スタンド38は、集草フレーム22を機体から取り外した際、前記支柱部25を接地体にして集草フレーム22を地面に立てる。
図5に示すように、前記スタンド38は、集草フレーム22を機体に取り付けた際、集草容器21よりも集草装置前方側に位置し、自走車の発進や停止時に集草容器21が揺れ動いて後車輪2に接触することを防止するよう、スタンド38の集草装置横向きの接地部38aを集草容器21に支持作用させる。
〔別実施例〕
上記した実施例の係止部35に替え、係止部が単独で集草容器21の開口縁を車体前後方向から挟んで集草容器21の位置決めを行う構成を採用して実施しても、本発明の目的を達成することができる。
草刈機の全体側面図 草刈機の全体平面図 集草装置の後面図 集草容器と容器支持部の斜視図 集草装置の縦断側面図 集草フレームの後面図 容器支持部の平面図 (a)は、係止部の作用状態での側面図、(b)は、係止部の解除状態での側面図 スタンドの使用状態での側面図
21 集草容器
21b 集草容器の開口縁
23 容器カバー
26 容器支持部
27 容器支持面
28 連結金具
35 係止部
37 摺動ガイド

Claims (3)

  1. 集草容器の開口縁を載せつける容器支持面で前記集草容器を支持する容器支持部を備え、前記容器支持部に支持された集草容器の開口を覆った下降閉じ姿勢と、集草容器に対して上昇した上昇開き姿勢とに揺動昇降自在に支持された容器カバーを備えた草刈機の集草装置であって、
    集草容器の前記容器支持部に対する位置決めを行う係止部を前記容器カバーに設けるとともに、前記容器カバーの前記下降閉じ姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に係合して位置決め作用し、前記容器カバーの前記上昇開き姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に対して上昇離脱するよう構成し
    前記係止部を、集草容器の前記容器支持部に対する集草装置前後方向での位置決めを行う状態で前記開口縁に係合するよう構成し、
    前記集草容器が前記容器支持面に沿わせて集草装置後方側に引き出されるよう前記集草容器に案内作用する摺動ガイドを設け、
    前記容器カバーと支持部とにわたって取り付けられて、前記容器カバーを前記支持部に枢支させるとともに前記容器カバーと一体揺動自在な連結金具を設け、
    前記係止部を前記連結金具に一体形成してある草刈機の集草装置。
  2. 集草容器の開口縁を載せつける容器支持面で前記集草容器を支持する容器支持部を備え、前記容器支持部に支持された集草容器の開口を覆った下降閉じ姿勢と、集草容器に対して上昇した上昇開き姿勢とに揺動昇降自在に支持された容器カバーを備えた草刈機の集草装置であって、
    集草容器の前記容器支持部に対する位置決めを行う係止部を前記容器カバーに設けるとともに、前記容器カバーの前記下降閉じ姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に係合して位置決め作用し、前記容器カバーの前記上昇開き姿勢において、前記係止部が集草容器の開口縁に対して上昇離脱するよう構成し、
    前記容器カバーと支持部とにわたって取り付けられて、前記容器カバーを前記支持部に枢支させるとともに前記容器カバーと一体揺動自在な連結金具を設け、
    前記係止部を前記連結金具に一体形成してある草刈機の集草装置。
  3. 前記係止部を、前記集草容器の集草装置横方向に沿う開口縁における集草装置横方向での中心箇所又はその近くに係合するように配備してある請求項1又は2記載の草刈機の集草装置。
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