JP5073615B2 - 押込み深さ計測機構及び材料試験機 - Google Patents

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Description

本発明は、押込み深さ計測機構及び材料試験機に関する。
従来、試料表面に圧子の先端を所定荷重で押し込む際の押込み深さ(圧子の変位量)を変位計によって測定し、その変位量と荷重の関係から、試料の硬さ等の物性値を測定する押込み深さ計測機構が知られている。
この押込み深さ計測機構により測定された押し込み深さは、加えられた荷重により生じる押込み深さ計測機構の構成部材の歪によって影響を受けることが問題であった。
そこで、圧子の周辺に、試料表面と接触する接触部が設けられた押込み深さ計測機構等が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
上記特許文献1〜3記載の発明によると、接触部を深さ計測の基準として、その接触部をあらかじめ試料表面に接触させた状態から押し込み深さを計測できる。つまり、押込み深さ計測機構の構成部材が歪んだとしても、常に試料表面からの圧子の押込み深さを計測することができるので、上述の押込み深さ計測機構の構成部材の歪による計測結果への影響は、圧子軸に起因したもののみとなる。そして、通常、圧子軸の変形は無視できる程度に小さいため、歪による計測結果への影響を十分小さくすることが可能となる。
特開昭63−223539号公報 実開平7−20548号公報 特開2000−292332号公報
しかしながら、上述のように接触部を設けたとしても、押込み深さ計測機構の押込み荷重が増加するに従って試料が傾斜していった場合、接触部の一部が試料表面と接触しなくなり、深さ計測の基準とする位置にずれが生じ、計測結果に誤差が生じるという問題や、試料の表面粗さが大きい場合や平面度が悪い場合、接触部全面が試料表面に接触しないことにより、深さ計測の基準が不安定となり、計測結果に誤差が生じるという問題があった。
本発明の課題は、押込み荷重により試料が傾斜したとしても、または、試料の表面粗さが大きい、あるいは平面度が悪い場合であっても、精確な計測結果を取得できる押込み深さ計測機構及び材料試験機を提供することにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
回動可能に軸支される荷重レバーと、この荷重レバーの一端側における下部に備えられた圧子と、前記荷重レバーの上部に備えられ前記圧子と連動する圧子連動部と、前記荷重レバーの他端側に備えられ当該荷重レバーを回動させる荷重レバー駆動部と、前記荷重レバーとほぼ同じ軸心を有するように回動可能に軸支される基準レバーと、この基準レバーの一端側における下部に備えられ前記圧子の先端部の位置基準となる圧子基準部と、前記圧子基準部の上部に備えられ前記圧子連動部の変位量を検出する圧子位置検出部と、前記圧子基準部を試料表面に当接させた状態から前記荷重レバーを回動させて、試料表面に当接させた前記圧子を前記試料に押し付けた際の押し込み深さ量を、前記圧子位置検出部が前記圧子連動部の変位量を検出することによって測定する測定手段と、を備えた押込み深さ計測機構において、
前記圧子基準部は、
前記圧子の先端部を中心とする同心円上に等間隔で配置され、試料表面に当接する複数の試料表面接触部を備え、
前記圧子の軸方向と直交する方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する回動支持部を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の押込み深さ計測機構において、前記試料表面接触部は、前記回動支持部の中心軸及び前記圧子の軸の双方に直交する軸上に、等間隔で2つ配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の押込み深さ計測機構において、前記回動支持部の前記中心軸及び前記圧子の軸の双方に直交する方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する第2回動支持部を備え、前記試料表面接触部は、前記同心円上に等間隔で3つ配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の押込み深さ計測機構において、前記回動支持部の上方に、当該回動支持部の前記中心軸と同一方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する上回動支持部を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の材料試験機は、請求項1〜4の何れか一項に記載の押込み深さ計測機構を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、測定手段による圧子の位置基準となる圧子基準部に、試料表面に当接する複数の試料表面接触部を備え、圧子の軸方向と直交する方向を中心軸として圧子基準部を回動自在に支持する回動支持部が設けられており、圧子を試料に押し付ける際に、試料表面が傾斜すると、その傾斜に応じて、複数の試料表面接触部が試料表面に当接する状態を保つように圧子基準部を傾斜させることができる。
したがって、押込み深さ計測機構の押込み荷重が増加するに従って試料が傾斜したとしても、それに追従して、圧子基準部も傾斜し、圧子基準部が試料表面に当接させた状態を保つことが出来るので、深さ計測の基準とする位置にずれが生じず、試料の傾斜による計測結果の誤差を防ぐことが出来る。さらに、試料表面へ接触する箇所(試料表面接触部)が複数設けられているので、試料の表面粗さが大きい場合や平面度が悪い場合であっても、深さ計測の基準を安定させることが出来る。
つまり、本発明にかかる押込み深さ計測機構は、押込み荷重により試料が傾斜したとしても、または、試料の表面粗さが大きい、あるいは平面度が悪い場合であっても、精確な計測結果を取得できる押込み深さ計測機構であるといえる。
以下、図を参照して、本発明に係る押込み深さ計測機構及び押込み試験機について、詳細に説明する。
なお、本実施形態における材料試験機としての押込み試験機100は、圧子4に付与する試験力(荷重)と、圧子4の押込み深さとを連続してモニター可能な計装化押込み試験機である。
ここで、図1は、本発明に係る押込み試験機を一部断面視した側面図であり、図2は、本発明に係る押込み試験機のレバー部分を示す上面図であり、図3は、本発明に係る押込み試験機の要部構成を示すブロック図であり、図4は、本発明に係る押込み試験機の荷重レバーの一端側の構造の拡大図であり、(a)は図2のIV(a)−IV(a)断面図、(b)は図2のIV(b)−IV(b)断面図、(c)は荷重レバーの一端側の底面図である。
また、図4(c)における、横方向をX軸方向、縦方向をY軸方向とする。
押込み試験機100(材料試験機)は、図1〜図4に示すように、試料Sに試験力(荷重)を付与する押込み深さ計測機構1と、表示部300と、操作部400等を備えて構成されている。
押込み深さ計測機構1は、試料Sが載置される試料保持台2と、押込み試験機100のベース部101に設けられた支持部30に回動可能に軸支される荷重レバー3と、荷重レバー3の一端側の下部に備えられる圧子4と、荷重レバー3の一端側の上部に備えられ、上面視にて環状に形成された、圧子連動部としての変位センサ可動部5aと、荷重レバー3の他端側に備えられる荷重レバー駆動部である第1フォースモータ6と、支持部30に回動可能に軸支される基準レバー7と、基準レバー7の一端側の下部に着脱可能に備えられる圧子基準部であるコンタクタ8と、コンタクタ8を回動支持するジンバル機構部13と、基準レバー7の一端側の上部に備えられ、上面視にて環状に形成された、圧子位置検出部としての変位センサ固定部5bと、基準レバー7の他端側に備えられる基準レバー駆動部である第2フォースモータ10と、基準レバー7の他端側に当接するストッパ12と、押込み深さ計測機構1の各部を制御する制御部200と、等を備えている。
試料保持台2は、その上面に載置された試料Sを保持し、その試料Sが試験測定中にずれないように支持する。
この試料保持台2は、XYZステージ2aによって上下方向、左右方向、前後方向に移動されて、圧子4に対する試料Sの位置を調整可能になっている。
荷重レバー3は、支持部30において回動軸3aによって回動可能に軸支されており、荷重レバー3の一端側の下部に圧子4を備えている。また、荷重レバー3の他端側の上部に第1フォースモータ6を備えている。
第1フォースモータ6は、例えば、フォースコイル6aとマグネット6bとにより構成されており、マグネット6bがつくる磁界とフォースコイル6aに流れる電流との電磁誘導に応じて発生する力を駆動力として用い、荷重レバー3を回動させて、荷重レバー3の一端側を押し下げたり、押し上げたりする。そして、第1フォースモータ6の駆動によって、荷重レバー3の一端側を押し下げるようにして、圧子4に荷重を負荷し、その圧子4を試料Sの表面に押し付けることが可能になっている。
また、荷重レバー3の一端側の上部には、変位センサ可動部5aが備えられており、この変位センサ可動部5aは、荷重レバー3によって押し上げられたり押し下げられたりする圧子4と連動して上下に移動する。
基準レバー7は、荷重レバー3とほぼ同じ軸心を有するように回動軸7aによって回動可能に軸支されており、その一端側の下部にコンタクタ8を着脱可能に備えている。また、基準レバー7の他端側の上部に第2フォースモータ10を備えている。
なお、基準レバー7は、図2に示すように、上面視した際に、荷重レバー3の周囲を囲うように配されており、略枠形状を有している。
第2フォースモータ10は、例えば、フォースコイル10aとマグネット10bとにより構成されており、マグネット10bがつくる磁界とフォースコイル10aに流れる電流との電磁誘導に応じて発生する力を駆動力として用い、基準レバー7を回動させて、基準レバー7の一端側を押し下げたり、押し上げたりすることが出来る。
また、基準レバー7の一端側の上部には、荷重レバー3の変位センサ可動部5aが移動した際の変位量を検出する変位センサ固定部5bが備えられている。
圧子変位センサ5は、電極板で構成された変位センサ可動部5aと、変位センサ可動部5aに挟まれるように離間して配される上下一対の電極板で構成された変位センサ固定部5bと、を備え、圧子4の移動量(変位量)を静電容量方式で計測するセンサであって、変位センサ可動部5aと変位センサ固定部5bとの距離に応じて変化する電極板間の静電容量に基づき、圧子4の変位量を計測する。
つまり、圧子変位センサ5は、変位センサ固定部5bに対する変位センサ可動部5aの変位を計測するようにして、圧子4の変位量を計測するようになっている。なお、圧子変位センサ5は、計測した圧子4の変位量に関するデータ(信号)を制御部200に出力する。
コンタクタ8は、図4(a)〜(c)に示すように、基準レバー7の一端側の下部に備えられており、荷重レバー3の一端側の下部に備えられている圧子4の先端部の上下方向の位置基準となる部材であり、中央部に圧子の先端部を挿通可能な孔を備え底面視においてドーナツ円形状を有している。コンタクタ8の下面部の孔部近傍には、下方に向けて突出した試料表面接触部8aを備えている。
試料表面接触部8aは、圧子4の先端部を中心とする同心円上に等間隔に3つ備えられており、この試料表面接触部8aが試料Sの表面と当接するため、コンタクタ8が圧子4の先端部の位置基準となる。
ジンバル機構部13は、図4(a)〜(c)に示すように、コンタクタ8の外周を所定の隙間を有して囲むように配置された、底面視においてリング形状の第1リング部材13lと、コンタクタ8と第1リング部材13lを連結し、コンタクタ8を、Y軸方向を中心軸として回動自在に支持する第2回動支持部13a、13aと、第1リング部材13lの外周を所定の隙間を有して囲むように配置され、上端部が基準レバー7に固定された底面視においてリング形状の第2リング部材13mと、第1リング部材13lと第2リング部材13mを連結し、コンタクタ8を、X軸方向を中心軸として、回動自在に支持する第1回動支持部13b、13bと、を備えて構成される。
第2回動支持部13a、13aは、コンタクタ8の中心点である回動支点13dを挟んでY軸方向に沿って設けられた一対のジンバル機構用の筐体と筐体内に配置された十字バネ等で構成されており、圧子4が負荷する荷重により、試料Sの表面がY軸方向を中心として所定角傾斜すると、それに追随してコンタクタ8を、Y軸方向を中心軸として回動させることができる。
第1回動支持部13b、13bは、回動支点13dを挟んでX軸方向に沿って設けられた一対のジンバル機構用の筐体と筐体内に配置された十字バネ等で構成されており、圧子4が負荷する荷重により、試料Sの表面がX軸方向を中心として所定角傾斜すると、それに追随してコンタクタ8を、X軸方向を中心軸として回動させることができる。
したがって、荷重レバー3により圧子4が試料Sに荷重を負荷し、試料SがY軸方向、X軸方向のいずれを中心軸として傾斜したとしても、コンタクタ8の試料表面接触部8aが、傾斜後の試料Sの表面に当接するように、第2回動支持部13a、第1回動支持部13bが、Y軸方向、X軸方向を中心軸としてコンタクタ8を所定角度回動させるため、常に圧子4の先端部の位置基準であるコンタクタ8(試料表面接触部8a)が、試料Sの表面と接触した状態を保つことが出来る。
ストッパ12は、基準レバー7の基準位置を規定するように、基準レバー7の他端側上面に当接する部材である。
このストッパ12は、例えば、マイクロメータヘッドからなり、送りねじを回すことで高さ調整が可能となっている。つまり、ストッパ12の高さ調整を行うことによって、ストッパ12に当接する基準レバー7の回動角度を調節したり、ストッパ12が基準レバー7に当接しないように調節したりすることができる。
制御部200は、図3に示すように、CPU210と、RAM220と、記憶部230を備えている。そして、制御部200は、システムバスなどを介して、XYZステージ2a、第1フォースモータ6、圧子変位センサ5、第2フォースモータ10、表示部300と、操作部400等と接続している。
CPU210は、例えば、記憶部230に記憶されている押込み試験機用の各種処理プログラムに従って、各種制御処理を行う。
RAM220は、例えば、CPU210によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入力データや処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備えている。
記憶部230は、例えば、押込み試験機100で実行可能なシステムプログラムや、そのシステムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU210によって演算処理された各種処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部230に記憶されている。
具体的には、記憶部230は、例えば、試料表面基準測定プログラム232と、荷重調整プログラム233と、等を記憶している。
試料表面基準測定プログラム232は、圧子4の先端部とコンタクタ8を試料表面に当接させた状態から荷重レバー3を回動させて、その圧子4を試料Sに押し付けた際の押し込み深さ量を、変位センサ固定部5bと変位センサ可動部5aとの間の静電容量の変化量を検出することによって測定する機能をCPU210に実現させるプログラムである。
つまり、CPU210が試料表面基準測定プログラム232を実行することにより、第1フォースモータ6を駆動させて荷重レバー3を回動させ、その荷重レバー3に備えられている圧子4を試料Sに押し付けた際の押し込み深さ量を、圧子変位センサ5により計測される圧子4の変位量を検出することによって測定する測定手段として機能する。
具体的には、ストッパ12を基準レバー7から離した配置に調節し、コンタクタ8が試料Sに当接した状態から圧子4を試料Sに押し付けて、その押し込み深さ量を測定する。
荷重調整プログラム233は、測定手段としてのCPU210が、押し込み深さ量を測定する間、コンタクタ8を試料Sに押し付ける荷重を一定に調整する機能をCPU210に実現させるプログラムである。
つまり、CPU210が荷重調整プログラム233を実行することにより、第2フォースモータ10の出力を調節するようにして、基準レバー7の駆動を調整し、コンタクタ8を試料Sに押し付ける荷重を一定に調整する。
具体的には、CPU210は、基準レバー7がコンタクタ8を押し下げる際の押し付け力であって、コンタクタ8が試料Sに押し付けられる荷重が一定になるように、基準レバー7の駆動を調整し、コンタクタ8を試料Sに押し付ける際の荷重を一定に調整する。
表示部300は、例えば、液晶表示パネル等であって、制御部200から入力される表示信号に従って、試験結果等、各種表示画面の表示処理を行う。
操作部400は、例えば、キーボードなどの操作キー群であって、ユーザにより操作されると、その操作に伴う操作信号を制御部200に出力する。なお、操作部400は、必要に応じてマウスやタッチパネルなどのポインティングデバイスや、リモートコントローラなど、その他の操作装置を備えるようにしてもよい。
そして、この操作部400は、ユーザが試料Sの押込み試験を行う指示入力を行う際に操作される。
「変形例1」
図5は図4に示す荷重レバーの一端側の構造の変形例を示す拡大図であり、図6は、圧子が負荷する荷重により試料が傾斜した状態を説明する説明図である。
図5に示すように、ジンバル機構部13に加え、ジンバル機構部13の上部に、回動支点14dを中心として、コンタクタ8を回動自在に支持する上ジンバル機構部14を設け、コンタクタ8の回動支点を回動支点13d、14dの上下2箇所としてもよい。
この上ジンバル機構部14は、取付部15により基準レバー7に取り付けられており、Y軸方向を中心軸として回動自在に支持する第1上回動支持部14a(上回動支持部)と、コンタクタ8をX軸方向を中心軸として、回動自在に支持する第2上回動支持部14b(上回動支持部)と、等を備えて構成される。
第1上回動支持部14a、14aは、回動支点14dを挟んでY軸方向に沿って設けられた一対のジンバル機構用の筐体と筐体内に配置された十字バネ等で構成されており、圧子4が負荷する荷重により、試料Sの表面がY軸方向を中心として所定角傾斜すると、それに追随してコンタクタ8を、Y軸方向を中心軸として回動させることができる。
第2上回動支持部14b、14bは、回動支点14dを挟んでX軸方向に沿って設けられた一対のジンバル機構用の筐体と筐体内に配置された十字バネ等で構成されており、圧子4が負荷する荷重により、試料Sの表面がX軸方向を中心として所定角傾斜すると、それに追随してコンタクタ8を、X軸方向を中心軸として回動させることができる。
ここで、図6(a)(b)に示されるように、コンタクタ8にジンバル機構部13による回動支点13dのみが備えられている場合、(a)の試料Sの表面が水平な状態から、(b)のように、圧子4が試料Sに荷重を負荷し、試料Sが押し込まれ、かつ、傾斜したとする。この試料Sが傾斜した状態でさらに荷重が負荷されると、試料Sは傾斜面方向にも荷重を受け、試料Sが傾斜面方向へ移動する。そのため、たとえ複数の試料表面接触部8aが、ジンバル機構部13の回動によって試料Sの表面と当接することが出来たとしても、その当接位置は、もとの当接位置とはずれたものとなる。
一方で、図6(c)(d)に示されるように、回動支点13dに加え、コンタクタ8に上ジンバル機構部14による回動支点14dが備えられている場合、(c)の試料Sの表面が水平な状態から(d)のように、圧子4が試料Sに荷重を負荷し、試料Sが押し込まれ、かつ、傾斜したとする。この場合も、(b)と同様に試料Sが傾斜した状態で、さらに荷重が負荷されると、試料Sは傾斜面方向にも荷重を受け、試料Sが傾斜面方向へ移動するが、コンタクタ8のうち、回動支点13dより上方の部分も回動支点14dにより回動させることが出来る。そのため、試料Sの傾斜面方向への移動に応じて、ジンバル機構部13及び上ジンバル機構部14が回動するので、試料表面接触部8aは(c)での当接位置と同じ位置で当接することとなる。
つまり、図6(a)(b)のように、回動支点13dが一箇所のみ設けられている場合は、凸部の当接位置のずれや、当接位置のずれに起因した試料Sの表面粗さや平面度の影響等によって、圧子4の先端部の位置基準に誤差が生じるおそれがあるが、図6(c)(d)のように、回動支点14dをさらに設けることにより、試料表面接触部8aの当接位置にずれが生ずることが無いので、試料Sの傾斜による計測結果の誤差をより好適に防ぐことが出来る。
「変形例2」
図7は、図4に示すジンバル機構部13及びコンタクタ8の変形例であり、(a)は側面を、(b)は正面を、(c)は底面を示す図である。
図7(a)〜(c)に示すように、ジンバル機構部13は、第1回動支持部13bを支持し、上端部が基準レバー7に固定された底面視においてロ字状のロ字状部材13uと、コンタクタ8をX軸方向又はY軸方向の何れか一方を中心軸(図7(c)では、X軸)として回動自在に支持する第1回動支持部13bと、を含んで構成される。
この場合、荷重レバー3により圧子4が試料Sに荷重を負荷し、試料SがX軸方向を中心として傾斜したとしても、試料表面接触部8aが、傾斜後の試料Sの表面に当接するように、回動支持部13bが所定角度回転するため、常に圧子4の先端部の位置基準であるコンタクタ8が、試料Sの表面と接触した状態を保つことが出来る。一方、試料SがY軸方向を中心として傾斜した場合、試料表面接触部8aは、その傾斜に影響を受けることが無いため、試料Sの表面に当接した状態を保つ。そのため、図7(a)〜(c)に示すジンバル機構部13及びコンタクタ8は、図4(a)〜(c)に示すジンバル機構部13及びコンタクタ8と同様の効果を発揮することが出来るといえる。
なお、図5に示す場合と同様に、図7(a)〜(c)に示すジンバル機構部13の回動支点13dに加え、ジンバル機構部13の上部にコンタクタ8を回動自在に支持する上ジンバル機構部14を設け、コンタクタ8の回動支点を上下2箇所としても勿論よい。
以上のように、本発明に係る押込み深さ計測機構1は、荷重レバー3と、圧子4と、変位センサ可動部5aと、第1フォースモータ6と、基準レバー7と、コンタクタ8と、変位センサ固定部5bと、を備え、試料表面基準測定プログラム232により押込み深さを計測する押込み深さ計測機構であって、コンタクタ8には試料Sの表面に当接する複数の試料表面接触部8aが備えられており、そのコンタクタ8はジンバル機構部13により回動自在に支持されている。
したがって、押込み深さ計測機構1の押込み荷重が増加するに従って試料Sが傾斜したとしても、それに追従して、コンタクタ8も傾斜し、コンタクタ8が試料Sの表面に当接させた状態を保つことが出来るので、深さ計測の基準位置にずれが生じず、試料Sの傾斜による計測結果の誤差を防ぐことが出来る。さらに、試料表面接触部8aが複数設けられているので、試料Sの表面粗さが大きい場合や平面度が悪い場合であっても、深さ計測の基準を安定させることが出来る。
つまり、本発明にかかる押込み深さ計測機構は、押込み荷重により試料が傾斜したとしても、または、試料の表面粗さが大きい、あるいは平面度が悪い場合であっても、精確な計測結果を取得できる押込み深さ計測機構であるといえる。
つまり、本発明にかかる押込み深さ計測機構は、押込み荷重により試料が傾斜したとしても、精確な計測結果を取得できる押込み深さ計測機構であるといえる。
また、図7に示すように、試料表面接触部8aは、ジンバル機構部13の中心軸及び圧子4の軸の双方に直交する軸上に、等間隔で2つ配置されているので、試料Sがジンバル機構部13の中心軸を中心に傾斜したとしても、ジンバル機構部13の回動により、コンタクタ8の試料表面接触部8aが試料Sの表面と当接した状態を保つことが出来、また、試料Sがジンバル機構部13の中心軸と直交する方向を中心に傾斜したとしても、コンタクタ8の試料表面接触部8aは影響を受けることが無いので、コンタクタ8が試料Sの表面と当接した状態を保つことが出来る。
また、図4に示すように、ジンバル機構部13に、第1回動支持部13bに加えて、第1回動支持部13bの中心軸と直交する方向を中心軸として、コンタクタ8を回動自在に支持する第2回動支持部13aを設け、試料表面接触部8aを同心円上に等間隔で3つ配置することで、試料Sの表面がX軸又はY軸方向の何れを中心軸として所定角傾斜しても、それに追随してコンタクタ8の試料表面接触部8a(凸部)をX軸又はY軸方向を中心に回動させることができるので、コンタクタ8が試料Sの表面と接触した状態を保つことが出来る。
また、図5に示すように、ジンバル機構部13の上部にコンタクタ8を回動自在に支持する上ジンバル機構部14を設け、コンタクタ8の回動支点を2箇所としたので、コンタクタ8の回動支点を1箇所とした場合と比べ、試料表面接触部8aの当接位置にずれが生ずることが無く、当接位置のずれに起因した試料Sの表面粗さや平面度の影響等を受けることも無いため、試料Sの傾斜による計測結果の誤差をより好適に防ぐことが出来る。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記コンタクタ8及びジンバル機構部13、上ジンバル機構部14にかえて、図8に示すように、回動支点としての板ばね15の下端部にコンタクタ8及び試料表面接触部8aを、上端部に圧子基準部8bをコンタクタ8と別に設け、圧子4により試料Sに荷重が負荷されて試料Sの表面が変形しても、板ばね15のたわみにより、試料表面接触部8aが当接状態を保つようにしてもよい。また、板ばね15にかえてベアリング等を用いたものであっても良い。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明に係る押込み試験機を一部断面視した側面図である。 本発明に係る押込み試験機のレバー部分を示す上面図である。 本発明に係る押込み試験機の要部構成を示すブロック図である。 本発明に係る押込み試験機の荷重レバーの一端側の構造の拡大図であり、(a)は図2のIV(a)−IV(a)断面図、(b)は図2のIV(b)−IV(b)断面図、(c)は荷重レバーの一端側の底面図である。 図4に示す荷重レバーの一端側の構造の変形例を示す拡大図である。 圧子が負荷する荷重により試料が傾斜した状態を説明する説明図である。 図4に示すジンバル機構部13及びコンタクタ8の変形例であり、(a)は側面を、(b)は正面を、(c)は底面を示す図である。 本発明に係るコンタクタ及びジンバル機構にかえて、板ばねを用いた場合を模式的に示す図である。
符号の説明
1 押込み深さ計測機構
3 荷重レバー
4 圧子
5 圧子変位センサ
5a 変位センサ可動部(圧子連動部)
5b 変位センサ固定部(圧子位置検出部)
6 第1フォースモータ(荷重レバー駆動部)
7 基準レバー
8 コンタクタ(圧子基準部)
8a 試料表面接触部(凸部)
10 第2フォースモータ(基準レバー駆動部)
13 ジンバル機構部
13a 回動支持部(第2回動支持部)
13b 回動支持部(第1回動支持部)
14 上ジンバル機構部
14a、b 第1、第2上回動支持部(上回動支持部)
100 押込み試験機(材料試験機)
200 制御部
210 CPU(測定手段)
230 記憶部
232 試料表面基準測定プログラム(測定手段)
S 試料

Claims (5)

  1. 回動可能に軸支される荷重レバーと、この荷重レバーの一端側における下部に備えられた圧子と、前記荷重レバーの上部に備えられ前記圧子と連動する圧子連動部と、前記荷重レバーの他端側に備えられ当該荷重レバーを回動させる荷重レバー駆動部と、前記荷重レバーとほぼ同じ軸心を有するように回動可能に軸支される基準レバーと、この基準レバーの一端側における下部に備えられ前記圧子の先端部の位置基準となる圧子基準部と、前記圧子基準部の上部に備えられ前記圧子連動部の変位量を検出する圧子位置検出部と、前記圧子基準部を試料表面に当接させた状態から前記荷重レバーを回動させて、試料表面に当接させた前記圧子を前記試料に押し付けた際の押し込み深さ量を、前記圧子位置検出部が前記圧子連動部の変位量を検出することによって測定する測定手段と、を備えた押込み深さ計測機構において、
    前記圧子基準部は、
    前記圧子の先端部を中心とする同心円上に等間隔で配置され、試料表面に当接する複数の試料表面接触部を備え、
    前記圧子の軸方向と直交する方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する回動支持部を備えることを特徴とする押込み深さ計測機構。
  2. 請求項1記載の押込み深さ計測機構において、
    前記試料表面接触部は、前記回動支持部の中心軸及び前記圧子の軸の双方に直交する軸上に、等間隔で2つ配置されていることを特徴とする押込み深さ計測機構。
  3. 請求項1記載の押込み深さ計測機構において、
    前記回動支持部の前記中心軸及び前記圧子の軸の双方に直交する方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する第2回動支持部を備え、
    前記試料表面接触部は、前記同心円上に等間隔で3つ配置されていることを特徴とする押込み深さ計測機構。
  4. 請求項1記載の押込み深さ計測機構において、
    前記回動支持部の上方に、当該回動支持部の前記中心軸と同一方向を中心軸として、前記圧子基準部を回動自在に支持する上回動支持部を備えることを特徴とする押込み深さ計測機構。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の押込み深さ計測機構を備えたことを特徴とする材料試験機。
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