JP5072727B2 - 絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法 - Google Patents

絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気・ハイブリッド車両の高電圧回路とボデーとの間の絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法に関する。
従来、電気・ハイブリッド車両においては駆動源としての高電圧バッテリを搭載しているが、この高電圧により乗員等が感電する危険性を排除するため、乗員等が触れ得る車両のボデー(車体)と、バッテリを含む高電圧回路とを電気的に絶縁する構造を採用している。
ところが、異物の付着やバッテリの液漏れ、モーターの絶縁破壊のような経年劣化などにより、この車体と高電圧回路との絶縁抵抗が低下してしまう虞があり、これが進行するとボデーに触れた乗員等が感電する危険性が生じてしまう。
そこで、絶縁抵抗検出装置を設け、電気・ハイブリッド車両において乗員等が感電する危険性が生じる前に、車体と高電圧回路との間の絶縁抵抗低下を検出するようにしている(たとえば特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載の発明では、絶縁抵抗検出装置の検出精度を向上すべく、たとえば外来ノイズによって突出した検出値を誤検出とみなして、絶縁抵抗低下の判定から除外することにより、検出精度の向上を図っている。
さらに、特許文献1に記載の発明では、所定の周波数で変動する検出値の高位側ピークと低位側ピークとを併せ見ることによって検出精度の向上を図っている。
特開2007−108074号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では以下のような問題があった。
絶縁抵抗検出装置による検出値は、絶縁が正常の場合にはその振幅が大きく、絶縁が低下するにつれてその振幅が小さくなるため、この振幅の変化により絶縁低下を判定している。
ところが、特許文献1に記載の発明では、たとえば絶縁が正常で振幅が大きい状態で高電圧回路の電圧変動が続くと、高位側ピークまたは低位側ピークのいずれか側で上述の誤検出と判断されることが連続してしまう。こうなると検出値が真値からずれ(検出値の真値からの乖離が大きくなる)、正確な判定ができないという問題があった。
この場合、検出値の高位側ピークと低位側ピークとを併せ見たとしても、検出値の真値からの乖離は大きなままである。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、絶縁抵抗の低下をより正確に判定することができる絶縁抵抗検出装置および絶縁抵抗検出方法を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.車体と高電圧回路との絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出装置であって、所定の周波数信号を出力する発振回路と、一方の端子を前記高電圧回路に接続されるカップリングコンデンサと、前記カップリングコンデンサの他方の端子と前記発振回路との間に接続される検出抵抗と、前記カップリングコンデンサと前記検出抵抗との間の電位を検出する電位検出手段と、前記車体と前記高電圧回路との間の絶縁低下判定する絶縁判定手段とを備えた絶縁抵抗検出装置において、
前記絶縁判定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の振幅が所定の有効範囲にない場合には該検出を誤検出であると判定する誤検出判定手段と、前記電位検出手段によって検出した電位の前周期までの値に基づいて、前記誤検出判定手段で用いる所定の有効範囲を変動させる有効範囲設定手段とを有し、前記所定の有効範囲に基づいて電位の振幅の移動平均値を算出し、前記移動平均値が所定値以下である場合に絶縁低下であると判定することを特徴とする絶縁抵抗検出装置
手段1によれば、絶縁抵抗の低下をより正確に判定することができる。
すなわち、手段1の有効範囲設定手段は、電位検出手段によって検出した電位の前周期までの値に基づいて有効範囲を変動させるので、高電圧回路の電圧変動に追随することができ、正確な絶縁抵抗低下判定を行うことができる。
2.前記有効範囲設定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の振幅の移動平均値に基づいて、前記有効範囲を変動させることを特徴とする手段1に記載の絶縁抵抗検出装置。
手段2によれば、電位検出手段によって検出した電位の振幅の移動平均値に基づいて、有効範囲を変動させるので、前周期までに差異の大きな値があっても平均化され、真値に近い値を得ることができ、正確な絶縁抵抗低下判定を行うことができる。
3.前記有効範囲設定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の高位側ピークおよび/または低位側ピークの前周期までの値の移動平均値に基づいて、前記有効範囲を変動させることを特徴とする手段2に記載の絶縁抵抗検出装置。
手段3によれば、電位検出手段によって検出した電位の、発振回路による周波数変動を利用し、真値に近い値を得ることができ、正確な絶縁抵抗低下判定を行うことができる。
4.前記誤検出判定手段が誤検出であると判定した場合に、前記絶縁判定手段が、該検出値に代えて、該検出値に最も近い前記有効範囲内の値を検出値として用いることを特徴とする手段1ないし3のうちのいずれか1つに記載の絶縁抵抗検出装置。
手段4によれば、誤検出であると判定した場合には、単純に除外せずに、その検出値に代えて、その検出値に最も近い有効範囲内の値を以降の処理で用いるようにしたので、実際の検出値が異常に突出したものであったとしても、有効範囲内の値で反映させることによって真値に近い値を得ることができ、正確な絶縁抵抗低下判定を行うことができる。
5.車体と高電圧回路との絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出方法において、
所定の周波数信号を出力する発振回路と、一方の端子を前記高電圧回路に接続されるカップリングコンデンサと、前記カップリングコンデンサの他方の端子と前記発振回路との間に接続される検出抵抗とを備えた回路の、
前記カップリングコンデンサと前記検出抵抗との間の電位を検出し、
前記検出した電位の前周期までの値に基づいて、検出した電位の振幅の所定の有効範囲を変動させ、
前記検出した電位の振幅が前記所定の有効範囲にない場合には該検出を誤検出であると判定し、
前記検出した電位の振幅が所定値以下である場合に前記車体と前記高電圧回路との間の絶縁低下であると判定し、
前記所定の有効範囲に基づいて電位の振幅の移動平均値を算出し、前記移動平均値が所定値以下である場合に絶縁低下であると判定することを特徴とする絶縁抵抗検出方法。
手段5によれば、絶縁抵抗の低下をより正確に判定することができる。
すなわち、手段5は、検出した電位の前周期までの値に基づいて有効範囲を変動させるので、高電圧回路の電圧変動に追随することができ、正確な絶縁抵抗低下判定を行うことができる。
以下、本発明の絶縁抵抗検出装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
(構成の説明)
図1は、本発明による絶縁抵抗検出装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、高電圧回路2は、電気・ハイブリッド車両の駆動源であるバッテリ8を有し、さらにバッテリ8の出力電圧である200〜300V程度の電圧を650V程度に昇圧する昇圧回路9と、平滑コンデンサ10と、インバータ11と、電気・ハイブリッド車両を駆動するMG(モータージェネレーター)12とを有して構成される。
この高電圧回路2は、ボデー(電気・ハイブリッド車両の車体)40との間でたとえば数MΩ以上の絶縁抵抗13(ボデー間の浮遊容量)が確保される。
高電圧回路2の昇圧回路9の低圧側(バッテリ8の−側)にはカップリングコンデンサ3の一方が接続され、カップリングコンデンサ3の他方には検出抵抗4が接続される。この検出抵抗4とボデー40との間には発振回路5が設けられ、この発振回路5による発振電圧が検出抵抗4、カップリングコンデンサ3、絶縁抵抗13に直列に加わる。
カップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出された電位は、発振回路5による発振周波数を通過させるバンドパスフィルタであるフィルタ6を介してECU(電子コントロールユニット)7に入力される。
なお、本実施例においては、このカップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間に電気的に接続し、この箇所の電位を、フィルタ6を介してECU7に入力する構成が、本発明の電位検出手段を構成するものである。
絶縁抵抗検出装置1は、このカップリングコンデンサ3、検出抵抗4、発振回路5、フィルタ6、ECU7を有して構成される。カップリングコンデンサ3としてはたとえば1μF以上のものが用いられ、検出抵抗4としてはたとえば100kΩ〜150kΩ程度のものが用いられ、発振回路5としてはたとえば5Vで2.5Hzを出力するものが用いられる。
(動作の説明)
高電圧回路2とボデー40との間の絶縁抵抗13が低下すると、発振回路5による発振周波数で変動する、カップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出した電位の振幅、すなわちフィルタ6を介してECU7に入力する検出値の振幅が小さくなる。そこで、絶縁抵抗検出装置1のECU7では、この振幅が所定値よりも小さくなったかどうかを判定して絶縁抵抗13の低下を判定する。この点について図2を参照して説明する。図2は、カップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出した電位の、フィルタ6を介した後の波形を示す図である。
図2において、波形14はフィルタ6を介した後の検出電位の一例を示し、波形15はフィルタ6を介した後の検出電位の別の例を示す。この例では、波形14は絶縁抵抗13が正常な場合の検出値であり、波形15は絶縁抵抗13が低下した場合の検出値である。
また図2において、点Aは波形14の高位側ピークの振幅値であり、点Bは波形15の高位側ピークの振幅値であり、点Cは波形14の低位側ピークの振幅値であり、点Dは波形15の低位側ピークの振幅値である。値16は波形14の高位側ピークの振幅値であり、値17は波形15の高位側ピークの振幅値である。
この図2を参照すると、絶縁抵抗13が正常な場合の波形14に比べ、絶縁抵抗13が低下した場合の波形15は、その振幅値が小さくなっていることがわかる。絶縁抵抗検出装置1のECU7では、正常時の値16と絶縁低下時の値17とを区分け可能な閾値を予め記憶しておき、これと検出値(本実施例では検出値の移動平均値)とを比較することによって絶縁低下の判定処理を行う。
絶縁抵抗検出装置1のECU7は図示しないCPUのほか、各種データを一時的に記憶するRAMや、各種データを継続的に記憶するROMを有して構成され、ROMに格納されたソフトウェアプログラムをCPUで実行することによって、本実施例の処理を実行する。
上述のように、本実施例の絶縁抵抗検出装置1では、発振回路5による発振周波数で変動する、カップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出した電位の振幅の変動を観察し、これに基づいて絶縁抵抗13の低下を判定するが、その前段の処理として、外来ノイズ等の影響による誤検出を除くため、検出した電位の振幅値が有効範囲から逸脱した場合には、それに応じた処理を行う。
また、この有効範囲は、検出した電位の過去の値に基づいて変動させる。たとえば、検出した電位の振幅の直近から所定期間内の過去データについてその振幅値の移動平均処理を行い、この移動平均値に対し予め定めた変動制限量の幅を持たせた範囲を有効範囲とする。なお、この移動平均処理はたとえば直近のデータの重みを大きくするなど加重移動平均処理としてもよい。
検出した電位の振幅値が、この有効範囲を逸脱した場合、すなわち誤検出であると判定した場合には、この誤検出値に代えて、この誤検出値に最も近い有効範囲内の値を検出値として用いる。したがって、以降の処理では、この有効範囲内の値を、以降の移動平均値を求める過去データとして用いる。この過去データはECU7のRAMに格納される。
以下、本実施例の処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図3は、図1に示したECU7で実行される処理のフローチャートである。
まず、バンドパスフィルタ6を介して信号を入力したならば(S300)、今回の検出でのカップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間の電位の振幅値を得、またこれまでに算出した前周期までの移動平均値をRAMから読み出して得る(S301)。始動時のように過去データが十分になく移動平均値の算出がまだされていない場合には、予め設定した初期値を移動平均値として用いてもよいし、また、期間は短いがすでに取得完了している過去データの平均値を移動平均値として用いてもよい。
続いて、ステップ(S301)で得た今回の振幅値が、移動平均値に変動制限量を足した値である有効範囲上限値よりも大きいかを判定し(S302)、大きい場合には(S302:yes)、今回の振幅値は有効範囲内になく誤検出であると判定し、今回検出した振幅値に代えて、有効範囲上限値(移動平均値+変動制限量)を今回の検出値とし(S303)、ステップ(S307)へと進む。
一方、ステップ(S302)において、今回の振幅値が、移動平均値に変動制限量を足した値である有効範囲上限値以下である場合には(S302:no)、ステップ(S304)へと進む。
ステップ(S304)では、ステップ(S301)で得た今回の振幅値が、移動平均値から変動制限量を引いた値である有効範囲下限値よりも小さいかを判定し、小さい場合には(S304:yes)、今回の振幅値は有効範囲内になく誤検出であると判定し、今回検出した振幅値に代えて、有効範囲下限値(移動平均値−変動制限量)を今回の検出値とし(S305)、ステップ(S307)へと進む。
一方、ステップ(S304)において、今回の振幅値が、移動平均値から変動制限量を引いた値である有効範囲下限値以上である場合には(S304:no)、今回の振幅値は有効範囲上限以下であり且つ有効範囲下限以上であるので有効範囲内にあり、このまま今回の振幅値を検出値とし(S306)、ステップ(S307)へと進む。
なお、本実施例においては、ステップ(S302)、(S304)の処理が、本発明の誤検出判定手段として機能するものである。
ステップ(S307)では、今回の検出値(ステップ(S303)、(S305)、(S306)で設定した値)および所定期間内の過去データを用いて、新たな移動平均値を算出する。
なお、本実施例においては、ステップ(S302:yes)、(S303)、(S304:yes)、(S305)、(S307)の処理が、本発明の有効範囲設定手段として機能するものである。
続いて絶縁低下判定処理を行う(S308)。たとえば、ステップ(S307)で算出した移動平均値が、所定の閾値(図2に示した、正常時の値16と絶縁低下時の値17とを区分け可能な閾値)以上であれば、絶縁抵抗13は正常であると判定し、この所定の閾値よりも小さければ絶縁抵抗13が低下していると判定する。
なお、本実施例においては、ステップ(S302)、(S303)、(S304)、(S305)、(S306)、(S307)、(S308)の処理が、本発明の絶縁判定手段として機能するものである。
ところで、以上説明したように本実施例では、検出電位の移動平均値に基づいて、検出した振幅を有効とするか否かの有効範囲を変動させる(移動平均値±変動制限量)ようにしたが、有効範囲を固定にした場合との比較を以下に説明する。図4は有効範囲を固定にした場合を示す図であり、図5は、本実施例の、移動平均値に基づき有効範囲を変動させる場合を示す図である。
図4および図5において、波形14はフィルタ6を介した後の検出電位の一例であり、値16は絶縁正常時の高位側ピークの振幅値であり、値17は絶縁低下時の高位側ピークの振幅値であり、範囲18は検出した振幅を有効とするか否かの有効範囲であり、値18aは有効範囲18内の上限値であり、値18bは有効範囲18内の下限値であり、値19は検出した有効範囲18内の高位側ピークの振幅値であり、値20は検出した有効範囲18外の高位側ピークの振幅値であり、値25は高位側ピークの振幅値の前周期までの移動平均値である。
図4および図5の波形14は絶縁抵抗13が正常な場合のものであり、したがって、波形14の高位側ピークの振幅値は値16に達するはずである。しかしながら、実際の波形14は、たとえば昇圧回路9の動作の影響などを受けて変動し、高位側ピークの振幅値19、20は図4および図5に示すように上下動する。
図4は参考例であって、この例では、有効範囲18を固定にしており、点Eおよび点Fの振幅値は、有効範囲18から逸脱しているため、移動平均の算出に用いる検出値としては有効範囲18の上限値18aが用いられる。一方、点Gの振幅値は有効範囲18内にあるため、その振幅値が検出値として移動平均の算出に用いられる。
これに対して図5は、図3に示した処理を実施した場合の例であり、前周期までの移動平均値25の上下に所定の変動制限量を設定し、この範囲は有効範囲18としている。したがって、移動平均値25の変動に基づき有効範囲18も変動する。
図5において、点Eの振幅値は、有効範囲18から逸脱しているため、移動平均の算出に用いる検出値としては有効範囲18の上限値18aが用いられる。図4では点Fも有効範囲18外であったが、図5では点Fの振幅値は有効範囲18内にあるため、その振幅値が検出値として移動平均の算出に用いられる。また、図4では点Gは有効範囲18内であったが、図5では点Gの振幅値は、有効範囲18から逸脱しているため、移動平均の算出に用いる検出値としては有効範囲18の下限値18bが用いられる。
移動平均値25の、絶縁正常時の高位側ピークの振幅値16(真値)からの乖離具合を、図4と図5とで比較してみると、図4では移動平均値25が下側に位置し移動平均値25と真値16とが離れてしまっているのに対して、図5では移動平均値25が真値16の近くに位置し、より真値16に近い値を表すことができている。
次に、図3の処理で算出した移動平均値と真値との乖離具合や、他の方法による値と真値との乖離具合について、これらを比較しながら説明する。図6は、絶縁抵抗13が正常なときに昇圧回路9の動作の影響などを受けて変動する検出波形において、各算出値の真値からの乖離具合を示す図であり、21は絶縁正常時の高位側ピークの振幅値すなわち真値であり、22は有効範囲を逸脱した値を有効範囲内に変えずにそのまま用いた場合の移動平均値であり、23は有効範囲を固定した場合(図4に示した処理)の移動平均値であり、24は有効範囲を変動させた場合(図3、図5に示した本実施例)の移動平均値である。
図6を参照すると、値22は大きく変動し、真値21からの乖離は大きい。また、有効範囲を設定しこれを逸脱する場合を除外して移動平均した値23では、ばらつきは低減できるがその値は真値21よりも低下し、真値21から離れている。これに対し、本実施例によって算出した値24では、ばらつきが少なく、真値21を中心に変動し、真値21に近い値になっていることがわかる。
上述の実施例1では、図1に示したカップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出された電位の、高位側ピークの振幅値を用いて移動平均値を算出し、絶縁低下の判定を行ったが、本発明はこれに限られるものではなく、高位側ピークの振幅値または低位側ピークの振幅値のいずれかを用いてもよいし、高位側ピークの振幅値および低位側ピークの振幅値の両方を用いてもよい。この実施例2では、高位側ピークの振幅値および低位側ピークの振幅値の両方を用いる場合について説明する。なお、この実施例2の構成は実施例1と同様であるので、図1の構成にて説明する。
以下、実施例2の処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図7は、図1に示したECU7で実行される処理のフローチャートである。
まず、バンドパスフィルタ6を介して信号を入力したならば(S700)、ステップ(S701)において高位側ピークの振幅値による移動平均値を算出し、ステップ(S702)において低位側ピークの振幅値による移動平均値を算出する。このステップ(S701)の処理とステップ(S702)の処理は処理順序を問わないので、マルチタスク処理で並列実行することができる。
ステップ(S701)の処理、ステップ(S702)の処理のそれぞれは、図3に示したステップ(S301)〜ステップ(S307)の処理に相当する。すなわち、ステップ(S701)の処理は図3に示したステップ(S301)〜ステップ(S307)の処理と同様であり、ステップ(S702)では、図3に示したステップ(S301)〜ステップ(S307)では高位側ピークを用いていたのを、低位側ピークを用いるように変えた処理を行えばよい。
ステップ(S703)では、ステップ(S701)で求めた高位側ピークの移動平均値と、ステップ(S702)で求めた低位側ピークの移動平均値との平均値を算出する。なお、低位側ピークの振幅値を用いた演算においては、低位側ピークの振幅値の絶対値を用いることによって符号を揃えて、高位側ピークの振幅値を用いた演算と同様に行うことができる。
続いて絶縁低下判定処理を行う(S704)。たとえば、ステップ(S703)で算出した平均値が、所定の閾値以上であれば、絶縁抵抗13は正常であると判定し、この所定の閾値よりも小さければ絶縁抵抗13が低下していると判定する。
なお、本実施例においては、ステップ(S701)、(S702)の処理が、本発明の誤検出判定手段として機能するものであり、ステップ(S701)、(S702)、(S703)の処理が、本発明の有効範囲設定手段として機能するものであり、ステップ(S701)、(S702)、(S703)、(S704)の処理が、本発明の絶縁判定手段として機能するものである。
本実施例2のように高位側ピークの移動平均値と低位側ピークの移動平均値との平均値を用いて絶縁低下判定処理を行うようにすれば、よりばらつきの低減が可能である。
本発明は、電気・ハイブリッド車両の高電圧回路に適用でき、電気・ハイブリッド車両の安全性向上に有効である。
本発明による絶縁抵抗検出装置の一実施例の構成を示すブロック図である。 カップリングコンデンサ3と検出抵抗4との間で検出した電位の、フィルタ6を介した後の波形を示す図である。 図1に示したECU7で実行される処理のフローチャートである。 有効範囲を固定にした場合を示す図である。 本実施例の、移動平均値に基づき有効範囲を変動させる場合を示す図である。 絶縁抵抗13が正常なときに昇圧回路9の動作の影響などを受けて変動する検出波形において、各算出値の真値からの乖離具合を示す図である。 図1に示したECU7で実行される処理のフローチャートである。
符号の説明
1 絶縁抵抗検出装置
2 高電圧回路
3 カップリングコンデンサ
4 検出抵抗
5 発振器
6 フィルタ回路
7 ECU(電子コントロールユニット)
8 バッテリ
9 昇圧回路
10 平滑コンデンサ
11 インバータ
12 MG(モータージェネレーター)
13 絶縁抵抗
40 ボデー

Claims (5)

  1. 車体と高電圧回路との絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出装置であって、所定の周波数信号を出力する発振回路と、一方の端子を前記高電圧回路に接続されるカップリングコンデンサと、前記カップリングコンデンサの他方の端子と前記発振回路との間に接続される検出抵抗と、前記カップリングコンデンサと前記検出抵抗との間の電位を検出する電位検出手段と、前記車体と前記高電圧回路との間の絶縁低下判定する絶縁判定手段とを備えた絶縁抵抗検出装置において、
    前記絶縁判定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の振幅が所定の有効範囲にない場合には該検出を誤検出であると判定する誤検出判定手段と、前記電位検出手段によって検出した電位の前周期までの値に基づいて、前記誤検出判定手段で用いる所定の有効範囲を変動させる有効範囲設定手段とを有し、前記所定の有効範囲に基づいて電位の振幅の移動平均値を算出し、前記移動平均値が所定値以下である場合に絶縁低下であると判定することを特徴とする絶縁抵抗検出装置。
  2. 前記有効範囲設定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の振幅の移動平均値に基づいて、前記有効範囲を変動させることを特徴とする請求項1に記載の絶縁抵抗検出装置。
  3. 前記有効範囲設定手段が、前記電位検出手段によって検出した電位の高位側ピークおよび/または低位側ピークの前周期までの値の移動平均値に基づいて、前記有効範囲を変動させることを特徴とする請求項2に記載の絶縁抵抗検出装置。
  4. 前記誤検出判定手段が誤検出であると判定した場合に、前記絶縁判定手段が、該検出値に代えて、該検出値に最も近い前記有効範囲内の値を検出値として用いることを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載の絶縁抵抗検出装置。
  5. 車体と高電圧回路との絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出方法において、
    所定の周波数信号を出力する発振回路と、一方の端子を前記高電圧回路に接続されるカップリングコンデンサと、前記カップリングコンデンサの他方の端子と前記発振回路との間に接続される検出抵抗とを備えた回路を用い、
    前記カップリングコンデンサと前記検出抵抗との間の電位を検出し、
    前記検出した電位の前周期までの値に基づいて、検出した電位の振幅の所定の有効範囲を変動させ、
    前記検出した電位の振幅が前記所定の有効範囲にない場合には該検出を誤検出であると判定し、
    前記所定の有効範囲に基づいて電位の振幅の移動平均値を算出し、前記移動平均値が所定値以下である場合に絶縁低下であると判定することを特徴とする絶縁抵抗検出方法。
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