JP5072019B2 - 燃料電池用セパレータ材料及び燃料電池用セパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子型電解質燃料電池用金属セパレータに用いられる材料及び燃料電池用セパレータに関する。
固体高分子型燃料電池用セパレータは、複数の単セルが積層された燃料電池スタックを構成する部材であって、十分なガス不透過性と、セル同士を導通するための電気伝導性が必要である。更には、酸性雰囲気に対しては高い耐食性も要求される。従来、このような燃料電池セパレータには、炭素材料あるいは金属材料が用いられてきた。炭素材料は金属材料よりも強度が低いため、炭素材料の厚みを金属材料と同レベルの厚みにすることが困難であり、また、加工費も高いため、近年は金属材料が広く検討されている。
燃料電池用金属セパレータとして金属材料を用いた場合の問題点は、耐食性と導電性の両立である。例えばステンレス鋼の場合、一般的には耐食性がよいと言われているが、燃料電池スタック内の酸性雰囲気に対しては耐食性が十分ではなく、ステンレス鋼の成分が溶出するという問題がある。一方、ステンレス鋼よりも高い耐食性があるチタンの場合、表面に数nmの厚みの非常に強固な酸化膜が存在しているため、接触抵抗が高くなる問題がある。
燃料電池用金属セパレータの特性に、耐食性と導電性を両立させる手法として、金属材料層に金属窒化物を有する保護層を設ける技術(特許文献1、2)が開示されている。
特開平11−1611225号公報 特開2004−079784号公報
しがしながら、金属材料としてチタンを用い、チタン材表面に金属窒化物を有する保護層を設けた場合、金属窒化物は、酸化性雰囲気下において窒素よりも酸素との親和性が高いため、酸素ガスが流れるセパレータにおいては金属窒化物が金属酸化物に変化し、金属酸化物の導電性は金属や金属窒化物よりも悪いため、チタンセパレータの接触抵抗が高くなるという問題があった。
また、金属材料としてチタンを用いた場合、チタンは高価な材料であるため、可能な限りチタン材の材料厚みを薄くし、材料コストを抑えたいと考えるが、材料厚みを薄くすると、チタン材の強度が不足し、セパレータ形状の維持ができなくなる問題があった。
本発明の課題は、上記問題を解決するためになされたものであり、チタン基材を用いたセパレータにおいて耐食性・導電性を有しつつ強度に優れる燃料電池セパレータ用材料及び燃料電池用セパレータを提供することにある。
本発明者は、前記耐食性、導電性と強度を併せ持つ技術を鋭意検討した結果、セパレータの基材としては耐食性に優れるチタン材、導電性を得るためのAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtからなる群より選択される少なくとも1種類以上の貴金属からなる導電性膜と、チタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上の硬化層を併せもつことにより、十分な耐食性、導電性と強度を示すことがわかった。
チタン基材を用いたセパレータにおいて耐食性・導電性を有しつつ強度に優れる燃料電池セパレータ用材料及び燃料電池用セパレータを提供することができる。
本発明は、セパレータ用材料の基板であるチタン表面に貴金属の導電性膜を成膜した燃料電池セパレータ材料において、チタン表面と貴金属との間にチタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上の硬化層を併せもつことを特徴とするものである。
すなわち、本発明は、上述した2つの問題点の解決にチタン表面と貴金属との間にチタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上の硬化層を存在させることが有効であることを見出したのである。即ち、以下の通りである。
1)貴金属を用いた導電性膜が、酸化性雰囲気下における金属窒化物の金属酸化物への変化を防止する。
2)硬化層はチタンより硬いことから、硬化層がチタン板の強度を補う役目を果たす。
以下に限定の理由を説明する。
(1)基材の種類と厚み
燃料電池用セパレータ用材料としては、耐食性及び導電性が共に要求される。そのために、基材には耐食性が求められ、本発明での基材はチタン材とする。
チタン材の種類としては、工業用純チタン材である。チタン材は反応ガス流路形成のためのプレス加工をするため、純チタンのうちでも加工性のよいJIS1種が望ましい。
基材であるチタン材の厚みは、30μm以上である。チタン材の厚みが30μmを下回るチタン材を作製するには、加工コストが高くなる。チタン材の厚みの上限ついては、技術的な制限はない。しかしながらチタン材は高価な金属であり、薄いほうが好ましく、コストを考慮して200μm以下にすることが望ましい。
チタン材表面には、チタン酸化物があることが望ましい。チタンは、チタン表面にチタン酸化物が存在することにより良好な耐食性を示す。チタン酸化物の形成は、自然酸化でも良いが、陽極酸化等の酸化をさせてもよい。但し、チタン酸化物は導電性が悪いために、酸化物の厚みは20μm以下、好ましくは10μm以下である。よって酸化膜の厚みが20μmよりも厚い場合には、チタン材表面を機械研磨、電解研磨等の研磨により酸化物の厚みを20μm以下にすることが望ましい。
(2)硬化層の種類と厚み
燃料電池用セパレータ材料としては、耐食性及び導電性が共に要求される。そのために、硬化層には導電性が求められ、本発明での硬化層は、XPS(分析エリア800μmΦ)により分析したときに検出される窒素が10at.%以上の範囲にあるチタンの窒化物、炭素が10at.%以上の範囲にあるチタンの炭化物からなる群より選択される1種類以上から構成される層とする。チタンの窒化物、炭化物は導電性があり、チタンよりも硬く、更にチタンを他の金属と合金させることなくできるため、導電性が必要なセパレータには好適な材料である。
セパレータが十分な導電性を得るためには、チタン材表面にある厚み以上の硬化層が必要であり、その厚みの下限値は1nmである。硬化層の下限が1nm以下の場合には、セパレータの接触抵抗が高くなる。また金属セパレータの厚みが薄い場合には、セパレータに十分な強度を与えるためにある厚み以上の硬化層が必要である。その厚みの下限値は片面30nm、好ましくは100nmである。硬化層の厚みが片面30nmを下回り、またチタン材の厚みが薄い場合、十分な強度が得られない。
一方、硬化層は硬く、チタン材の強度を向上させるものの、プレス加工性が悪いため、チタン材の厚みが薄い場合には硬化層形成後のプレス加工でチタン材が割れてしまう場合がある。そこで硬化層の厚みの上限については、チタン材の厚みによって異なるが、5000nm以下、好ましくは1000nm以下とすることが望ましい。
チタンの窒化物、炭化物は、スパッタ法を用いて、スパッタのターゲットとして準備したチタンの窒化物、炭化物から形成させても良いし、反応性スパッタを用いて、チタン表面に、アルゴンガスと窒素ガスまたはアセチレンガスを照射して形成させても良い。また窒素ガス雰囲気による高温の熱処理においても形成させても良い。なお本発明においては、スパッタ法や熱処理以外の方法によりチタンの窒化物、炭化物を形成させても良い。
(3)導電性膜の種類と厚み
チタン表面に形成させたチタンの窒化物、炭化物は、酸化性雰囲気下において、窒素や炭素よりも酸素との親和性が高いために、酸素ガスが流れるセパレータにおいては、チタン窒化物、炭化物がチタン酸化物と変化する。よって、チタンセパレータの接触抵抗は、チタンの窒化物、炭化物より変化したチタン酸化物の導電性が悪いために高くなる。そこで、チタン窒化物、炭化物表面を、酸化性雰囲気下で高い導電性と耐食性がある貴金属で導電性膜を被覆する必要がある
導電性膜としては用いる貴金属は、8種類ある貴金属の中で、耐食性が他の貴金属と比較すると劣るAgを除くAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtである。セパレータが十分な導電性を得るためには、チタン材にある厚み以上の導電性膜が必要であり、その厚みの下限は1nmである。導電性膜の厚みが1nmを下回ると接触抵抗が高くなる。一方、厚みの上限については、技術的な制限はない。しかしながら成分であるAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtは高価な貴金属であり、コストを考慮して100nm以下とすることが望ましい。
成膜方法としてはスパッタ法が有効である。スパッタ法は、チタン表面に窒素や炭素があっても、密着性のある導電性膜を成膜できる。
(4)硬化層表面にあるチタン酸化物
Au、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtからなる群より選択される1種類以上の貴金属からなる導電性膜の厚みが5nm以下の場合には、チタンと導電性膜の間にあるチタンの窒化物または炭化物が、酸化性雰囲気によりチタン酸化物に変化する場合がある。そこでチタン窒化物、炭化物がチタン酸化物に変化するのを防止するため、硬化層の表面を予め耐食性の良いチタンの酸化物で覆うことが望ましい。チタンの酸化物の形成は、自然酸化でもよいが、陽極酸化等の酸化をさせてもよい。但し、チタンの酸化物は導電性が悪いために、酸化物の厚みは20nm以下が好ましい。
(5)セパレータの製造方法
本発明における反応ガス流路を形成したセパレータの作製プロセスは、以下の3通りになる。
1)チタン材にプレス加工を施し、硬化層を形成し、導電性膜を成膜する工程
2)チタン材に硬化層を形成し、プレス加工を施し、導電性膜を成膜する方法
3)チタン材に硬化層を形成し、導電性膜を成膜し、プレス加工を施す方法
特に1)の方法は、硬化層を形成する前にプレス加工を施すため、加工が容易である。そのためセパレータの強度向上を図ることができるため有効な方法である。
本発明に用いたチタン材は工業用純チタン材(JIS1種)である。チタン材の厚みは表1に記載の30〜50μmである。チタン材表面には予め約60nmのチタン酸化物があるが、チタン材を機械研磨することにおりチタン酸化物の厚みを3nm未満にした。
チタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上から構成される硬化層はチタン材表面に形成し、その後硬化層表面にAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtからなる群より選択される1種類以上の貴金属からなる導電性膜を被覆した(表1参照)。
チタン材に硬化層と導電成膜を形成したチタン材の構造を図1に示す。
硬化層・導電性膜の形成条件は以下の通りである。
硬化層の形成条件
1)スパッタ法による形成
窒化チタンもしくは炭化チタンのターゲットを用いて、チタン表面に窒化チタンや炭化チタンを成膜した。
成膜条件
スパッタ装置:株式会社アルバック製
成膜条件:出力 DC50W
アルゴン圧力 0.2Pa
2)熱処理による形成
窒素雰囲気下において、チタン材を850℃の熱処理をすることによる窒化チタンと炭化チタンを含む硬化層を形成した。
導電性膜の形成条件
導電性膜の形成は、スパッタ法により次の条件で形成した。
スパッタ装置:株式会社アルバック製
成膜条件:出力 DC50W
アルゴン圧力 0.2Pa
硬化層及び導電性膜を成膜したチタン材は、硬化層及び導電性膜の組成や厚みと、密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性について次の方法で評価した。
硬化層及び導電性膜の組成及び厚みの確認
チタン材表面にある硬化層及び導電性膜の組成や厚みの確認は、導電性膜表面から深さ方向に、X線光電子分光分析(XPS、アルバック・ファイ株式会社型式5600MC、スパッタ速度:SiO換算10nm/min)をすることにより確認した。
硬化層の1つであるチタンの窒化物は、XPS分析による検出される10at%以上の窒素を、またもう1つの硬化層の1つであるチタンの炭化物は、XPS分析による検出される10at%以上の炭素を、X線光電子分光分析ソフト(アルバックファイ株式会社製、Multipak Ver.0.1)を用いて、硬化層の組成と厚みの確認を行った。
導電性膜の組成及び厚みの確認は、硬化層の組成及び厚みの確認と同様に、XPS分析による検出される5at%以上の導電性膜成分を、X線光電子分光分析ソフト(アルバックファイ株式会社製、Multipak Ver.0.1)を用いて、導電性膜の組成と厚みの確認を行った。
硬化層表面にある酸化物の組成や厚みの確認は、XPS分析による検出される10at%以上の酸素を、X線光電子分光分析ソフト(アルバックファイ株式会社製、Multipak Ver.0.1)を用いて行った。
密着性
密着性は、各試験片の導電性膜表面に1mm間隔で碁盤の目を罫書き、テープ剥離試験(導電性膜上に粘着性のあるテープをはり付け、これを急速にかつ強く引き剥がすことにより、導電性膜の密着性を調べる方法)を行った。更に、各試験片を任意に180°曲げて元の状態に戻し、曲げ部のテープ剥離試験を行った。剥離が全くない場合を○とし、一部でもある場合には×とした。
接触抵抗
接触抵抗の測定はサンプル全面に荷重を加える方法にて行った。図2に示すように40×50mmのサンプルとカーボンペーパーを積層させ、サンプルとカーボンペーパーを上下から、同サイズの銅板(10mmt)に1.0μmのNi下地めっきをし、その上に0.5μmのAuめっきした材料で鋏み、試料に10kg/cmの荷重をかけ、電流密度100mA/cmの電流を流した時の電気抵抗を4端子法で測定した。
耐食性
耐食試験は、40×50mmサイズの各試験片を、浴温90℃の硫酸水溶液(pH=2、液量350cc)に168時間(1週間)浸漬して行い、各試験片の耐食性試験前後の接触抵抗を評価した。
形状維持性
形状維持性は、次の方法で評価した。図3に示す形状にプレス成形したチタン材の上下をカーボンペーパーで鋏み、試料に10kg/cmの荷重を1度加える。その後チタン材に加えた荷重を解放し、荷重を加えた前後でのプレス加工したチタン材の凹凸形状の変化を顕微鏡で観察した。凹凸形状の変化が全くない場合を○とし、一部でも変形した場合には×とした。
Figure 0005072019
発明例No.1〜7は、厚み50μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を50nm形成し、その後各種貴金属を用いて導電性膜を10nm成膜した例である。これらサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.8〜14は、厚み50μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに炭化チタンからなる硬化層を50nm形成し、その後各種貴金属を用いて導電性膜を10nm成膜した例である。これらサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.15〜21は、厚み50μmのチタン材を用いて、加熱窒化法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を50nm形成し、その後各種貴金属を用いて導電性膜を10nm成膜した例である。これらサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.22は、厚み30μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を30nm形成し、その後Auを用いて導電性膜を10nm成膜した例である。このサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.23、24、厚み30μmのチタン材を用いて、加熱窒化法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を100、1000nm形成し、その後Auを用いて導電性膜を10nm成膜した例である。これらサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.25は、厚み50μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を3nm形成し、その後セラミックス層表面を自然酸化させ、その後Auを用いて導電性膜を3nm成膜した例である。これらサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.26は、厚み50μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を50nm形成し、その後硬化層表面を自然酸化させ、その後Auを用いて導電性膜を1nm成膜した例である。このサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
発明例No.27は、厚み50μmのチタン材を用いて、スパッタ法でチタンに窒化チタンからなる硬化層を50nm形成し、その後Auを用いて導電性膜を100nm成膜した例である。このサンプルの密着性、耐食試験前後の接触抵抗及び形状維持性は良好であった。
比較例28は、厚み50μmのチタン材を用いて、硬化層及び導電性膜を施さない例であり、耐食試験後の接触抵抗が高く、形状維持性が悪かった。
比較例29〜31は、厚み50μmのチタン材を用いて、各種硬化層を50nm形成し、導電性膜は施さない例であり、耐食試験後の接触抵抗が高かった。
比較例32は、厚み30μmのチタン材を用いて、窒化チタンからなる硬化層が薄い10nmとAuを用いて導電性膜を10nm成膜した例である。硬化層が薄いために、形状維持性が悪かった。
比較例33は、厚み30μmのチタン材を用いて、窒化チタンからなる硬化層が厚い10000nmとAuを用いて導電性膜を10nm成膜した例である。硬化層が厚いために、形状維持性が悪かった。
比較例34は、厚み50μmのチタン材を用いて、窒化チタンからなる硬化層を0.5nmとAuを用いて導電性膜を0.5nm成膜した例である。セラミックス層と導電性膜が薄いために、耐食試験後の接触抵抗が高かった。
比較例35は、厚み50μmのチタン材を用いて、窒化チタンからなる硬化層を50nmとAuを用いて導電性膜を薄い0.5nm成膜した例である。導電性膜が薄いために、耐食試験後の接触抵抗が高かった。
比較例36は、厚み50μmのチタン材を用いて、窒化チタンからなる硬化層を50nmとAuを用いて導電性膜を1.0nm成膜した例である。導電性膜が薄く、硬化層表面に酸化層がないため、耐食試験後の接触抵抗が高かった。
本発明の燃料電池セパレータ用材料の構造を示した図である。 サンプル全面に荷重を加える導電性膜を成膜したチタン材の接触抵抗測定方法を示す図である。 形状維持性を調べるためのサンプルの凹凸形状を示す図である。

Claims (11)

  1. チタン材とAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtからなる群より選択される1種類以上の貴金属からなる導電性膜との間の全面にチタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上の硬化層を有し、該硬化層が、窒素濃度が10at.%以上であるチタンの窒化物及び炭素濃度が10at.%以上であるチタンの炭化物であることを特徴とする燃料電池用セパレータ材料。
  2. チタン材とAu、Ru、Rh、Pd、Ir、Os及びPtからなる群より選択される1種類以上の貴金属からなる導電性膜との間の全面にチタンの窒化物、炭化物からなる群より選択される1種類以上の硬化層を有し、硬化層の表面にチタンの酸化物を有することを特徴とする燃料電池用セパレータ材料。
  3. 請求項に記載の硬化層が、窒素濃度が10at.%以上であるチタンの窒化物及び炭素濃度が10at.%以上であるチタンの炭化物であることを特徴とする燃料電池用セパレータ材料
  4. 前記硬化層の厚みが1nm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料。
  5. 前記導電性膜の厚みが1nm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料。
  6. 前記チタン材の厚みが、30μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料。
  7. 前記チタン材が工業用純チタンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料。
  8. 反応ガス流路形成のためにプレス加工した前記チタン材に前記硬化膜を形成し、その後、前記導電性膜を成膜した請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料を用いた燃料電池用セパレータ
  9. 前記硬化層を形成した前記チタン材に前記導電性膜を形成し、その後反応ガス流路形成のためプレス加工した請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用セパレータを用いた燃料電池用セパレータ
  10. 前記硬化層を形成した前記チタン材を反応ガス流路形成のためのプレス加工をし、その後、前記導電性膜を形成した請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用セパレータを用いた燃料電池用セパレータ
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池用セパレータ材料又は燃料電池用セパレータを用いた、燃料電池スタック。
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