以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施形態に係る遊技機としてのスロットマシンの斜視図であり、図2は図1のスロットマシンの分解斜視図である。スロットマシン1は、前面が開口する箱形の本体100と、該本体100の前面に横開きの扉状に回動可能に取り付けた扉形前面部材200と、複数の図柄を駆動手段で変動させる図柄変動表示装置300と、本体100に対し着脱自在であるケース部材400と、任意の画像を表示する画像表示体500とを有する。
本体100は、図2に示すように底板101の左右に側板102,102を取着すると共に両側板102,102の頂部に天板103を設置して正面視縦長「口」字形の枠状となし、その枠の後端に背板104を固着して前面のみ開口する箱形に形成してなる。左右の側板102,102は前縁の上端が下端に対して後傾状態に僅かに傾斜する台形になっており、従って本体100の開口は後傾状態の傾きを有する。本体100の内側には高さ方向のほぼ中央に棚板状の仕切板105が設けられている。
本体100の内部の仕切板105より下のスペースには、遊技媒体たるメダルを前記扉形前面部材200の前面下部にあるメダル用受皿201に放出するメダル払出装置110と、メダル払出装置110からオーバーフローするメダルを貯めるメダル用補助収納箱111と、電源装置112等が設けられている。
メダル払出装置110は、駆動手段を内蔵した装置本体110aにメダル貯留用のホッパ110bを取り付けたものであり、装置本体110aの前面にメダルの排出口110cが設けられていて、ホッパ110b内にあるメダルが前記駆動手段の作動により排出口110cに向けて1枚ずつ送り出される。また、ホッパ110bには溢れたメダルを排出させるオーバーフロー樋110dが設けてあり、そのオーバーフロー樋110dの突端下方にメダル用補助収納箱111が配置されている。なお、メダル払出装置110のメダル排出機構は、現在公知のどのようなものを採用してもよく、よって詳細な説明を省略する。
一方、本体100内の仕切板105より上のスペースにはケース部材400が納められ、また、本体100の背板104の内面には後述する配線手段の中核となる配線中継部材113が取り付けられている。
図1には、扉形前面部材200の前面が示されている。また、図3は扉形前面部材200の裏面図である。扉形前面部材200は、前面の下方にメダル用受皿201を有し、前面略中央に操作部202が設けられている。操作部202には、メダル投入用のメダル投入口203と、メイン基板409(図2参照)のメモリにデータとして蓄えられているメダルから1枚のみの投入(引き落とし)を指示する1枚投入ボタン205と、同じく1回のゲームで使用可能な最高枚数(例えば3枚)の投入を指示するMAX投入ボタン206と、後述する投入メダルセレクタ2の中に詰まったメダルをメダル用受皿201に戻すためのメダル返却ボタン208と、メイン基板409のメモリにデータとして蓄えられているメダルの貯留解除命令(精算による放出命令)を入力するための貯留解除スイッチ209と、図柄変動表示装置300を作動させるための始動レバー210と、図柄変動表示装置300の各リール301a,301b,301cを停止させる3個のリール停止ボタン211a,211b,211c等が設けられている。なお、図1に示した操作部202の構成は1つの例示であり、これらに限定されるものではない。
また、メダル投入口203の裏側には投入メダルセレクタ2が設けられており、投入メダルセレクタ2の一側にメダル樋212が、また、投入メダルセレクタ2の下方に返却樋213が接続している。投入メダルセレクタ2は内蔵したソレノイド(図示せず)をオン・オフさせることによって流路を切り替えるものであり、遊技者からのメダルの投入を待つ遊技状態のときには流路をメダル樋212側に切替えている。一方、規定枚数を超えたメダルの投入など、投入されたメダルの受入を拒否する遊技状態のときには流路を返却樋213側に切替えている。メダル樋212は、扉形前面部材200が本体100の前面に重合する閉鎖位置にあるときその突端がメダル払出装置110のホッパ110b内に臨むようになっており、メダル投入口203から投入メダルセレクタ2を通ってメダル樋212に流れたメダルはホッパ110bに落下する。一方、返却樋213は前面のメダル用受皿201に連通しており、メダル投入口203から投入メダルセレクタ2を通って返却樋213に流れたメダルはメダル用受皿201に戻る。
扉形前面部材200は、本体100の前面全体をカバーする大きさであって、その上半部は、透明板を嵌めたゲーム用の透視窓214になっており、その透視窓214から画像表示体500と図柄変動表示装置300が上下に並んで視認されるようになっている。また、扉形前面部材200の自由端側の一側には専用キー(図示せず)を使って開閉操作する錠装置215が設けてある。なお、錠装置215にキーを差し込んで右方向(時計方向)に回すと解錠し、扉形前面部材200を開けることが可能となる。錠装置215にキーを差し込んで左方向(反時計方向)に回すとリセットスイッチ216(図3参照)が作動し、打止め及びエラー状態が解除される。
図柄変動表示装置300は、リール回転式表示装置であって、図示しないモータ等の駆動手段で個別に回転可能な例えば3個のリール301a,301b,301cを有し、リール301a,301b,301cの周面に描いた複数の図柄(図示せず)の組合せで遊技を行う周知のものである。また、画像表示体500は、例えば、少なくとも液晶ディスプレイ(他にもプラズマディスプレイや有機ELディスプレイ等でもよい。)で構成される画像表示可能なパネル形のユニットである。
図4は投入メダルセレクタの正面図であり、図5は投入メダルセレクタの裏面図である。投入メダルセレクタ2は、平面視コの字状のセレクタベース3と、セレクタベース3の前面に、着脱可能かつ開閉可能に重合された押し板ガイド4とを備え、セレクタベース3と押し板ガイド4との両者によりメダル通路5を形成している。
図6は押し板ガイド4を取り除いた状態の投入メダルセレクタ2の正面図である。図4及び図5から理解されるように、押し板ガイド4は、押し板ガイド4の上部一側に架設した支軸8をセレクタベース3の前面の上部一側寄りに突設された軸受部9,9に軸支させると共に、支軸8に巻回したコイルバネ10の中央の一端をセレクタベース3に穿設されている係止小開口11に引掛ることにより、セレクタベース3に着脱可能かつ支軸8の回りに開閉可能に重合される。また、押し板ガイド4は、コイルバネ10により常時セレクタベース3に向けて付勢されている。
メダル通路5は、図1のメダル投入口203に投入されたメダルを自重により1枚ずつ転動させて内方に導くものである。図6に示すように、メダル通路5は、前述のメダル投入口203に連通するメダル入口6と下方のメダル出口7とを有するL字状に形成され、メダル入口6から下方に延びる垂直通路部5aと、斜め下方に傾斜して延びてメダル出口7に至る傾斜通路部5bと、垂直通路部5aと傾斜通路部5bとを連通している略円弧状の湾曲通路部5cとからなる。メダル通路5の傾斜通路部5bの上側側縁に沿ってガイド領域5dが設定されている。
また、図5に示すように、セレクタベース3の裏面に、支軸12を支点として揺動可能に可動ガイド板13を設け、可動ガイド板13のガイド部14をセレクタベース3の開口部16aから図5、図6に示すようにメダル通路5の傾斜通路部5bのガイド領域5dの上部に臨設し、ガイド部14で傾斜通路部5bのガイド領域5dをガイドするように構成している。
さらに、可動ガイド板13には、図5に示すようにセレクタベース3の裏側に位置する排出部材としてのブロッカ15が一体に折り曲げ形成されると共に、ブロッカ15の下端のブロック部15aがメダル通路5下流側の開口部16bから傾斜通路部5bに対して出没可能に配設されている。
また、セレクタベース3の裏側には、ソレノイド17で駆動される可動板18が設けられ、可動板18の遊端18aを可動ガイド板13の上端13aに対向して配置してある。ソレノイド17のオン時には、可動板18の遊端18aで可動ガイド板13の上端13aを押圧し、可動ガイド板13が支軸12を中心としてガイド領域5dに向けて回動し、そのガイド部14でメダルの上端側を転動方向にガイドすると共に、ブロッカ15のブロック部15aを傾斜通路部5bの開口部16bから裏面側に後退させるメダル受入状態となる。これにより、有効と選別された正規のメダルは、ガイド部14でガイドされてメダル払出装置110へ搬送される。一方、無効と選別された不適合の大きさのメダル類は、可動ガイド板13のガイド部14によってガイドされないため、また、メダル通路5がメダル厚み方向に対して傾斜されているため、メダルは自重で傾斜下側に傾き、横倒れし、押し板ガイド4の排出口4aから排出して、外部の返却樋213を通じてメダル用受皿201に返却するように構成している。
一方、ソレノイド17のオフ時には、コイルバネ19の付勢により可動ガイド板13が傾斜通路部5bから離隔する方向に回動し、ガイド部14によるメダルの上端側の搬送ガイドを解除すると共に、ブロッカ15のブロック部15aを開口部16bから傾斜通路部5bへ突出させ、メダル受入不可状態となってメダル受入れを中止させている。なお、ここに至ったメダルは、転動方向へのガイドが解除されていることで横倒れし、また、ブロック部15aに衝突することで押し板ガイド4の排出口4aから排出され、外部の返却樋213を通じてメダル用受皿201に返却される。
メダル通路5の傾斜通路部5bは、該傾斜通路部5bの上下に対設される可動ガイド板13と通路の下面を形成する案内プレート27との上下に平行する平行間隔により正規のメダルの直径よりも小さなメダルを通路外に排除する外形選別を実施し、正規の大きさのメダルのみを通過させて計数するように構成している。
従って、メダル出口7からは遊技機専用に設けられた一定の大きさの円板形状を有する適正な大きさのメダルのみが受入れられる。メダル出口7の直前部分においてメダル通路5を形成するセレクタベース3の通路壁には、メダル通路5の傾斜通路部5bを通過するメダルを検知して計数する第1センサS1と第2センサS2とがメダルの転動方向に順に配設されている。
これらのセンサS1,S2は投受光してメダルの通過を検知する光学式検知センサで構成されており、メダルがメダル通路5に沿って下流側に移動し、このメダルが両センサS1,S2の光軸をこの順に遮ることで、メダルの通過を検出する。具体的には、メダルの進行方向を検出すると共に、センサ出力時間、位相差、出力順序などを検出し、メダルの真偽判定・通過メダル枚数の計数を行うため、2つのセンサS1,S2の通路方向(メダルの進行方向)の間隔は適正なメダルの直径より小さくなるように配置されている。
メダル投入口203に投入されたメダルを自重により1枚ずつ転動させて内方に導くメダル通路5のメダル入口6から下方に延びる垂直通路部5aには、不正行為防止対策のための検知レバー20が配設されている。
図7は図5のA−A線矢視断面図である。検知レバー20は、セレクタベース3の垂直通路部5aの背面側に沿って水平に架設した支軸21に検知レバー20の上端部が軸支され、支軸21を中心として検知レバー20の下側の先端部が回動自由とされている。一方、垂直通路部5aのセレクタベース3には、通路壁面を開口した開口窓28が設けられ、支軸21に設けられたコイルバネ22により、検知レバー20の先端部が開口窓28を通じて垂直通路部5aのメダルの厚さ方向の通路空間に向けて出没自在に付勢突出されている。なお、検知レバー20の先端部は、コイルバネ22に付勢されて常時セレクタベース3の外方(背面側)から内方のメダル通路5に向けて斜め下向きに軽く付勢突出させ、先端部は対向する押し板ガイド4の内面に当接して受け止められている。
そして、メダル投入口203にメダルが投入された時は、検知レバー20は、メダル投入口203より降下するメダルの降下力を受けて、メダル通路5の外方へと押し戻されて退避移動し、略垂直に降下するメダルの通過を許容している。また、メダルの通過後は再び検知レバー20は、コイルバネ22の付勢力により先端部がメダル通路5内に臨んで次の通過メダルと接触可能な元の突出位置に復帰する。
検知レバー20は、分岐片23を一体に備えた逆V字形をなしており、逆V字形の屈曲部分を回動支点に支軸21により軸支され、分岐片23を通路外のセレクタベース3の背面側に延出させている。分岐片23の先端には、一側に向けて折曲形成された検知片24が設けられ、常態においては、検知片24で後述するレバー検知用のレバーセンサS3の光軸を遮光するように配置されている。一方、メダルの通過時に検知レバー20が押し戻され、その動きと同時に分岐片23も同方向に回転移動し、分岐片23の動きに基づいて検知片24が遮光位置から退避移動するようになっている。
本実施形態では、メダル通路5に検知対象物が存在することを検知して検出信号を出力する対象物検知センサを、上記レバーセンサS3で構成している。レバーセンサS3は、分岐片23の先端の検知片24を挟む一方の位置に投光素子を配設し、他方の位置に受光素子を配設して分岐片23の検知片24の動きを光学式に検知する構成を有している。検知レバー20が垂直通路部5a内に臨んでいる状態では、投光素子からの光軸が分岐片23の検知片24によって遮光される回転角度に設定されている。これに対し、検知レバー20が垂直通路部5aから外方に押し戻された退避状態では、分岐片23の検知片24が光軸の遮光位置より退避移動して投光素子からの光軸が受光素子に受光される回転角度に設定されている。
なお、本発明にあっては、メダル通路5の対象物の有無によって機械的な動作によって回動動作する検知レバー20と、検知レバー20の検知片24の回動位置に対応して検出信号をオンオフする構成に限定されるものではなく、前記第1センサS1及び第2センサS2と同様の構成、例えば、垂直通路部5aの壁面に、投受光してメダルの通過を検知する光学式検知センサで構成してもよい。
また、図5における符号25は、押し板ガイド4を開閉させるリジェクトレバーであり、図6に示すようにセレクタベース3の裏面に支軸26を介して回動自由に軸支され、押し板ガイド4がセレクタベース3に装着されている状態では、図6に示されている一端が押し板ガイド4の裏面に当接されている。リジェクトレバー25は、メダル返却ボタン208を遊技者が押し込み操作すると、図6に示されているリジェクトレバー25の他端がメダル返却ボタン208の操作力を受け、リジェクトレバー25が支軸26を中心に回動し、押し板ガイド4を図6の紙面手前方向に向けて押すことで、開方向に回動し、メダル通路5を開放する。例えば、メダル詰りが発生した場合、メダル返却ボタン208の押し込み操作により、メダル通路5に詰まったメダルを下方に落下させ、返却樋213を経由して遊技者に返却する。
以上のように構成された投入メダルセレクタ2のメダルの選別動作は次の通りである。遊技者がスロットマシン1のメダル投入口203にメダルを投入すると、投入されたメダルは下方の投入メダルセレクタ2へと導かれる。
投入メダルセレクタ2へ導かれたメダルは、セレクタベース3と押し板ガイド4とから構成されるメダル通路5のメダル入口6を通り、垂直通路部5aを通過する。垂直通路部5aでは、メダルが無い状態では、検知レバー20は動作せず、分岐片23の検知片24がレバーセンサS3の光軸を遮光したローレベル状態にて待機している。
一方、垂直通路部5aにメダルが来ると、検知レバー20は、メダルに押されてメダル通路5に突出した状態から没入する方向に回動する。このとき、分岐片23も同時に回動することにより、先端の検知片24がレバーセンサS3の光軸を遮光したローレベル状態から透光可能なハイレベル状態に変化する。
次いで、メダルが垂直通路部5aを通過すると、コイルバネ22の付勢力により、検知レバー20が再び垂直通路部5aに突出するように回動復帰し、検知レバー20に伴って分岐片23も回動することにより、分岐片23の検知片24がレバーセンサS3の光軸を透光可能なハイレベル状態から遮光したローレベル状態に戻る。このようにレバーセンサS3の出力により、メダルが通過したか否かの有無を検知することができる。
その後、メダルは湾曲通路部5cを通過してメダル通路5の小径メダル排除用に設けられた傾斜通路部5bの上下に対設される可動ガイド板13と案内プレート27との上下の対向間隔によりガイドされながら通過し、ここで直径の小さなメダルを排除する外形選別が実施される。そして、正規の大きさのメダルのみが受入方向に通過し、このとき第1センサS1と第2センサS2とによりメダルの通過を確認し、通過したメダル数を計数する。
この場合、前後に並んだ第1センサS1と第2センサS2とは、その2つの光軸がメダルの直径よりも小さくなる間隔に配置している。このため、最初はメダル入口6に近い位置の第1センサS1が検知(オン)し、続いてメダル入口6から遠い位置の第2センサS2が検知(オン)して両者がメダルを検知する。次いで、メダルの転動に伴って第2センサS2のみが検知し(第1センサS1はオフし、第2センサS2がオン)、最後に両センサS1,S2の検知が終了する(第1センサS1がオフし、第2センサS2がオフする)という順序を確認することにより制御部30(後述)はメダルの流下方向が正常か否かを判断する。
さらに、制御部30は第1センサS1のみが検知している時間T1、両センサS1,S2が検知している時間T2、第2センサS2のみが検知している時間T3が規定の時間であるか否かを判定する。前記規定の時間はメダルの流下速度などから決定される。この決定された値に基づいて規定の時間か否かを判定することができる。
図8は、実施形態のスロットマシン1の制御系統を示すブロック図である。遊技制御を行う制御部30は、メイン基板409に配備され、CPU、ROM、RAM、入力制御回路、出力制御回路等を含んで構成される。制御部30には、投入メダルセレクタ2が接続され、投入メダルセレクタ2におけるメダルの計数やエラー検出、メダルの噛み込み予防等の各処理が制御部30により実行される。投入メダルセレクタ2から制御部30へは、第1センサS1の検出信号、第2センサS2の検出信号及びレバーセンサS3の検出信号が入力される。また、制御部30は投入メダルセレクタ2のソレノイド17のオンオフ制御を行う。
その他、制御部30には、1枚投入ボタン205、MAX投入ボタン206、始動レバー210、貯留解除スイッチ209、リール停止ボタン211a〜211c、リセットスイッチ216が接続され、各操作信号が制御部30に入力可能となっている。
また、制御部30には、表示/音声制御回路31が接続され、制御部30から出力される制御データが表示/音声制御回路31に入力される。表示/音声制御回路31は、制御部30から出力される制御データを受けると、この内容に応じて液晶表示器(画像表示体500)、各種ランプ、スピーカ等を制御して演出表示や音声表示を行う。制御部30にはメダル払出装置110が接続され、制御部30によって指令された枚数のメダルの払出が行われる。さらに、制御部30には3つのリールを独立的に回転動作させる左モータ、中モータ、右モータと、左リール原点検出スイッチ、中リール原点検出スイッチ、右リール原点検出スイッチが接続され、制御部30の制御出力により左モータ、中モータ、右モータが駆動制御されると共に、左、中、右リール原点検出スイッチの信号により回転位置の原点出しが検知される。
以下、制御部30のCPUによる投入メダルセレクタ2のメダル受付に関わる処理について説明する。図9は、CPUが実行するメダル受付処理のフローチャートであり、図10はCPUが所定の割込み周期毎に実行する割込処理のフローチャートである。まず、割込処理から説明する。図10に示すように、CPUは割込処理において、CJエラー検出処理、レバーセンサ監視処理、タイマ減算処理を行う。
図11は、CPUが実行するレバーセンサ監視処理のサブルーチンを示すフローチャートである。また、図12は、投入メダルセレクタ2におけるメダル受入不可状態からメダル受入可能状態に切替える際のレバーセンサS3、第1センサS1、第2センサS2及びソレノイド17の動作を示すタイムチャートである。レバーセンサ監視処理は、レバーセンサS3のオンオフ状態を監視し、オン状態からオフ状態に変化した時点より、タイマに規定のオフ時間(レバーセンサS3がオフ状態を維持している規定時間)をセットする処理である。上記規定時間とは、検知レバー20を通過したメダルが可動ガイド板13に干渉しない位置に移動するのに要する移動時間に相当する規定値のことである。
レバーセンサ監視処理を開始すると、ソレノイドタイマのタイマ値が0となっているか否かを判定する(ステップA01)。なお、電源投入後の初期の遊技状態においては、ソレノイドタイマにセットされているタイマ値は0となっている。ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0の場合は、ステップA01をYESと判定してステップA03に進む。一方、ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0でない場合、ステップA01をNOと判定し、ソレノイドタイマにセットされているタイマ値を減算し(タイマ値を1つ減じ)、ステップA03に進む。
そして、レバーセンサがオンとなっているか否かを判定する(ステップA03)。レバーセンサがオフである場合は、ステップA03をNOと判定し、レバーセンサ監視処理のサブルーチンを抜ける。一方、レバーセンサがオンである場合は、ステップA03をYESと判定し、ソレノイドタイマに120msの相当する値をセットしてから(ステップA04)、レバーセンサ監視処理のサブルーチンを抜ける。ステップA04でソレノイドタイマにセットされる120msは、検知レバー20を通過したメダルが可動ガイド板13に干渉しない位置に移動するのに要する移動時間(言い換えれば、ガイド領域5dを通り過ぎるのに十分足り得る時間)に相当する規定値である。
図12において、レバーセンサS3がオンである間は、割込周期毎に実行される毎回のレバーセンサ監視処理において、ソレノイドタイマに120ms(規定値)が毎回セットされるため、ソレノイドタイマのタイマ値に変化はなく、120ms(規定値)のままとなる。一方、レバーセンサS3がオン状態からオフ状態に変化した時点より、ソレノイドタイマに120ms(規定値)がセットされなくなるため、ステップA02のソレノイドタイマのタイマ値の減算結果がそのままソレノイドタイマのタイマ値となる。従って、レバーセンサS3の検出信号がオンからオフに変化した時点より、ソレノイドタイマによるレバーセンサS3がオフ状態となっている経過時間の計時が開始されることになる。
そして、レバーセンサS3がオフ状態を120ms(規定値)の間維持していると、ステップA02によりタイマ値の減算が繰り返されてソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0となる。ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0となるということは、検知レバー20を回動動作させてレバーセンサS3をオン状態としたメダルは、メダル通路5のガイド領域5dが設定されている通路部分には存在しない。
次に、噛み込み予防手段に相当するソレノイドオン処理について説明する。ソレノイドオン処理は、図9に示すメダル受付処理において実行されるメダル1枚検出処理(ステップS07)においてコールされる。図14はCPUが実行するメダル1枚検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。また、実施形態では、ソレノイドオン処理は、メダル1枚検出処理の最初に行われる(ステップS30参照)。
図16は、CPUが実行するソレノイドオン処理のサブルーチンを示すフローチャートである。ソレノイドオン処理を開始すると、まず、ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0となっているか否かを判定する(ステップS60)。ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0でない場合、ステップS60をNOと判定する処理を繰り返すことにより、ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0となるまで待機状態となる。
即ち、レバーセンサS3の検出信号がオンからオフに変化した時点より、検知レバー20を通過したメダルがメダル通路5のガイド領域5dが設定されている通路部分から排除されるまで待機する。可動ガイド板13はコイルバネ19の付勢でメダル受入不可状態となっているために、メダルがガイド領域5dにあってもメダル通路5を通過するメダルが転動方向へのガイドが解除されていることで、返却樋213に排除されることになる。
ソレノイドタイマにセットされているタイマ値が0の場合は、ステップS60をYESと判定し、ソレノイド17をオンする(ステップS61)。ソレノイド17をオンすることで、可動ガイド板13をガイド領域5dに移動させてガイド状態とするメダル受入可能状態となる。ステップS61を行うと、ソレノイドオン処理を抜けてメダル1枚検出処理にリターンする。以上の説明から明らかなように、可動ガイド板13をメダル受入可能状態に移動させる際には、メダルはメダル通路5のガイド領域5dが設定されている通路部分には存在しないから、メダルの噛み込みを確実に防止することができる。
図13は、CPUが実行するCJエラー検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。CJエラー検出処理は、レバーセンサS3のオンオフ状態を監視し、レバーセンサS3がオン状態である場合、そのオン状態となっている継続時間が異常判定のための規定時間に達した場合に、CJエラーとして検出する処理である。CJエラーとして検出する異常は、メダル詰りによりレバーセンサS3がオン状態を維持している場合や、メダル通路5への不正器具の挿入により検知レバー20が回動し、レバーセンサS3が動作してオン状態を維持している場合等である。
CJエラー検出処理を開始すると、レバーセンサがオンとなっているか否かを判定する(ステップA10)。レバーセンサがオフである場合は、ステップA10をNOと判定し、CJエラーフラグに「0(異常なし)」をセットし(ステップA11)、前回レバーセンサ状態フラグに「0(オフ)」をセットし(ステップA12)、CJエラー検出処理のサブルーチンを抜ける。
一方、レバーセンサがオンである場合は、ステップA10をYESと判定し、前回レバーセンサ状態フラグが「1(オン)」となっているか否かを判定する(ステップA13)。前回レバーセンサ状態フラグが「0(オフ)」の場合、ステップA13をNOと判定し、今回周期の処理で初めてレバーセンサがオンであることが検出されたことに応じ、レバーセンサ検出タイマに、異常判定のための設定時間(例えば、500msに相当する値)をセットし(ステップA14)、ステップA18に進み、前回レバーセンサ状態フラグに「1(オン)」をセットし(ステップA18)、CJエラー検出処理のサブルーチンを抜ける。
以後、レバーセンサS3がオンとなっている間は、割込周期毎に実行される毎回のCJエラー検出処理において、ステップA10をYESと判定し、前回レバーセンサ状態フラグに「1(オン)」がセットされていることから、ステップA13をYESと判定し、ステップA15に進む。
ステップA15では、レバーセンサ検出タイマにセットされているタイマ値を減算し(タイマ値を1つ減じ)(ステップA15)、レバーセンサ検出タイマのタイマ値が0となったか否かを判定する(ステップA16)。そして、レバーセンサ検出タイマのタイマ値が0となっていなければ、ステップA16をNOと判定し、前回レバーセンサ状態フラグに「1(オン)」をセットし(ステップA18)、CJエラー検出処理のサブルーチンを抜ける。
メダル投入口203に正規のメダルが投入されたのであれば、メダルが検知レバー20を動作させて検知レバー20を通過するのに要する時間はごく短い時間となるので、レバーセンサS3がオン状態を維持している時間は、異常判定のための設定時間(500ms)に達することはなく、メダルが通過した後は検知レバー20が元位置に復帰してレバーセンサS3がオフ状態に戻る。
一方、メダル詰りによりレバーセンサS3がオン状態を維持している場合や、メダル通路5への不正器具の挿入により検知レバー20が回動動作した場合では、検知レバー20が長い時間回動姿勢を維持したままとなるので、レバーセンサS3がオン状態を維持している時間は、異常判定のための設定時間(500ms)に達することになる。よって、レバーセンサ検出タイマのタイマ値が0となり、ステップA16をYESと判定し、CJエラーフラグに「1(異常検出)」をセットし(ステップA17)、前回レバーセンサ状態フラグに「1(オン)」をセットし(ステップA18)、CJエラー検出処理のサブルーチンを抜ける。なお、CJエラーフラグに「1(異常検出)」がセットされた場合、後述のCJエラー処理が行われてCJエラーが係員等に対して報知される。
また、図10のタイマ減算処理は、図12に示す第1センサS1のみのオン時間T1、第1センサS1及び第2センサS2が共にオンとなっているオン時間T2、第2センサS2のみのオン時間T3を計時するための監視タイマのタイマ値を減算する処理である。割込周期毎に実行されるタイマ減算処理で、監視タイマにセットされたタイマ値は、タイマ値を1つ減じられる。
次に、図9のメダル受付処理について説明する。メダル受付処理は、概略として、ゲーム開始に必要なメダルの受け付け、またはクレジットのためのメダルの受け付けに関する処理である。メダル受付処理を開始すると、まず、CJエラーフラグに「1(異常検出)」がセットされているか否かを判定する(ステップS01)。CJエラーフラグに「0(異常なし)」がセットされている場合、ステップS01をNOと判定し、ステップS03に進み、メダル受付のための処理に進む。一方、CJエラーフラグに「1(異常検出)」がセットされている場合は、ステップS01をYESと判定し、CJエラー処理を行う(ステップS02)。尚、CJエラー処理については後述する。
ステップS03に進むと、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS03)。前回行ったゲームで図柄変動表示装置300にてリプレイ役が揃った場合に当該ゲームはリプレイゲームとなる。当該ゲームがリプレイゲームでない場合、即ち、通常ゲームを開始する場合、ステップS03をNOと判定し、ステップS04に進み、メダル受付可能数をセットする(ステップS04)。ここで、メダル受付可能数は、遊技状態が通常ゲーム状態の場合では3枚、レギュラーボーナス(RB)ゲーム中では1枚がセットされる。
メダル受付可能数をセットすると、ステップS05に進み、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされているか否かを判定する(ステップS05)。ここで、始動受付可能フラグは、始動レバー210の操作が有効であるか無効であるかを識別するためのフラグである。また、ステップS04でセットされたメダル受付可能数のメダルを受け付けた場合に、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされる。一方、受け付けたメダルの数がメダル受付可能数に達していない場合は、始動受付可能フラグに初期値「0(始動レバー操作無効)」がセットされている。なお、ここでは、始動受付可能フラグに「0(始動レバー操作無効)」がセットされているとして説明する。従って、ステップS05をNOと判定し、ステップS07に進む。
ステップS07に進むと、ステップS07のメダル1枚検出処理に進む。なお、メダル1枚検出処理については後述する。メダル1枚検出処理では、第1センサS1及び第2センサS2の検出信号に基いて正常にメダルが1枚検出されたかを判別する。メダル1枚検出処理にて異常が検出された場合には、エラー処理に移行する。メダル1枚検出処理にて正常にメダルが1枚検出された場合には、メダル1枚検出処理を正常に抜ける。
メダル1枚検出処理を正常に抜けると、ステップS08に進み、始動レバー通知フラグに「1(始動レバー操作あり)」がセットされているか否かを判定する(ステップS08)。なお、ここでは、始動レバー通知フラグに「0(始動レバー操作なし)」がセットされているとして説明する。従って、ステップS08をNOと判定し、ステップS09に進む。
ステップS09に進むと、再度、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされているか否かを判定する(ステップS09)。始動受付可能フラグには「0(始動レバー操作無効)」がセットされているから、ステップS09をNOと判定し、ステップS10に進む。
ステップS10に進むと、メダル1枚検出処理(ステップS07)にて正常にメダルが1枚検出されたわけであるから、このメダル1枚を受け付けることとして、セットされているメダル受付可能数を1つ減じる(ステップS10)。次いで、メダル受付可能数が0に達したか否かを判定する(ステップS11)。メダル受付可能数が0に達していない場合には、ステップS11をNOと判定してステップS07のメダル1枚検出処理に戻る。
遊技者が、メダル受付可能数のメダルをメダル投入口203に投入すると、メダル1枚検出処理にて1枚ずつメダルが検出され、ステップS10にて、メダル受付可能数が1つずつ減算されるため、メダル受付可能数が0に達する。すると、ステップS11をYESと判定し、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」をセットし(ステップS12)、ステップS05に戻る。そして、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている結果、ステップS05をYESと判定し、ステップS06に進む。
ステップS06では、クレジット満杯フラグが「1(クレジット満杯状態)」であるか否かを判断する(ステップS06)。ここで、クレジットとは、ゲームに使用するメダルを予め預け入れておくことで、例えば、50枚までクレジットとしてメダルを予め預け入れておくことができる。また、クレジット数が50に達するとクレジット満杯状態となる。クレジット満杯フラグが「1(クレジット満杯状態)」でない場合、ステップS06をNOと判定し、ステップS07のメダル1枚検出処理に進む。なお、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされ、かつクレジット満杯フラグが「1(クレジット満杯状態)」でない場合のメダル1枚検出処理は、クレジットのために投入されるメダルを検出することになる。
メダル1枚検出処理にて正常にメダルが1枚検出された場合には、メダル1枚検出処理を正常に抜ける。メダル1枚検出処理を正常に抜けると、ステップS08に進み、ここで、始動レバー通知フラグに「0(始動レバー操作なし)」がセットされているとして説明する。従って、ステップS08をNOと判定し、ステップS09に進む。ステップS09に進むと、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている結果、ステップS09をYESと判定し、ステップS16に進む。
ステップS16に進むと、メダル1枚検出処理(ステップS07)にて正常にメダルが1枚検出されたわけであるから、このメダル1枚をクレジットとして受け付けることとして、セットされているクレジット数を+1する(ステップS16)。次いで、クレジット数が上限値50に達したか否かを判定する(ステップS17)。クレジット数が上限値50に達していない場合には、ステップS17をNOと判定してステップS05に戻る。そして、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている結果、ステップS05をYESと判定し、続くステップS06では、クレジット満杯フラグが「0(クレジット可能状態)」である結果、ステップS06をNOと判定し、ステップS07のメダル1枚検出処理に進む。
遊技者が、クレジットするためにメダルをメダル投入口203に投入し続けると、メダル1枚検出処理にて1枚ずつメダルが検出され、ステップS16にて、クレジット数が1つずつ加算されるため、クレジット数が上限値50に達する。すると、ステップS17をYESと判定し、クレジット満杯フラグに「1(クレジット満杯状態)」をセットし(ステップS18)、ステップS05に戻る。そして、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている結果、ステップS05をYESと判定し、続くステップS06では、クレジット満杯フラグが「1(クレジット満杯状態)」である結果、ステップS06をYESと判定し、ステップS20に進む。
ここで、メダル1枚検出処理について説明する。図14は、CPUが実行するメダル1枚検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。メダル1枚検出処理を開始すると、まず、ソレノイドオン処理を行う(ステップS30)。ソレノイドオン処理については先に説明したので、ここでは説明を省略する。ソレノイドオン処理を行うことで、投入メダルセレクタ2がメダル受付可能状態となる。
ソレノイドオン処理を抜けるとステップS31に進み、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされているか否かを判定する(ステップS31)。まず、始動受付可能フラグに「0(始動レバー操作無効)」がセットされている場合について説明する。始動受付可能フラグに「0(始動レバー操作無効)」がセットされている場合には、ステップS31をNOと判定してステップS34に進む。
ステップS34では、第2センサS2がオンであるか否かを判断する(ステップS34)。図12に示すように、正規のメダルの通過が検出される場合の動作は、まず最初に、第1センサS1がオンし、続いて第2センサS2がオンし、次に、第1センサS1(以下、単にセンサ1という)がオフし、最後に第2センサS2(以下、単にセンサ2という)がオフする。従って、上述の順番でセンサの信号が検出されなければ、全てエラーとなる。
ステップS34において、センサ2がオンであると判定される場合は、例えば、不正器具の挿入引き抜き操作等によってセンサ1よりも先にセンサ2が最初にオンした可能性があることになり、エラーとして処理する。この場合は、ステップS34をYESと判定し、ステップS48にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS48)、メダル逆行エラー処理に進む(ステップS49)。
ステップS34において、センサ2がオフであると判定される場合は、エラーではないから、ステップS34をNOと判定してステップS35に進む。ステップS35では、センサ1がオンであるか否かを判断する(ステップS35)。ステップS35において、センサ1がオフであると判定される場合は、センサ1がオフで、センサ2もオフであるから、メダルが投入されていない状態となる。この場合には、ステップS35をNOと判定すると、ステップS31に戻る。
従って、始動受付可能フラグに「0(始動レバー操作無効)」がセットされている場合には、メダルが投入されることによってセンサ1がオンするまで、ステップS31をNO、ステップS34をNO、ステップS35をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。
そして、メダルが投入されることによってセンサ1がオンすると、ステップS35をYESと判定してステップS36に進み、センサのオン時間を計時する監視タイマにセンサ1のみオンとなっていることを許す許容時間T1をセットし(ステップS36)、ステップS37に進み、センサ1がオフであるか否かを判断する(ステップS37)。ステップS37において、センサ1がオフであると判定される場合は、例えば、不正器具の挿入操作等によってセンサ1のみオンさせた後、不正器具の引き抜きにより、センサ1がオフした可能性があることになり(この場合、センサ2がオンしていない)、エラーとして処理する。この場合は、ステップS37をYESと判定し、ステップS48にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS48)、メダル逆行エラー処理に進む(ステップS49)。
ステップS37において、センサ1がオフでないと判定される場合は、エラーではないから、ステップS37をNOと判定してステップS38に進む。ステップS38では、監視タイマにセットされたタイマ値が0となっているか(監視時間のタイムアップとなったか)否かを判定する。監視タイマにセットされたタイマ値が0となっていなければ、ステップS38をNOと判定してステップS39に進み、センサ2がオンであるか否かを判断する(ステップS39)。センサ2がオンでなければ、ステップS39をNOと判定してステップS37に戻る。
以下、センサ2がオンするまで、ステップS37をNO、ステップS38をNO、ステップS39をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。また、監視タイマにセットされたタイマ値は、割込処理ルーチンにおけるタイマ減算処理にて減算される。ところで、正規のメダルが正常に検出される場合には、許容時間T1以内にセンサ2がオンする。しかしながら、異常発生の場合(LED付の不正器具でLEDをオンオフさせるような不正行為の場合等)、許容時間T1を超過してもセンサ2がオンとならない。許容時間T1を超過してもセンサ2がオンとならない場合には、監視タイマのタイマ値が0以下となる。この場合は、エラーとして処理する。ステップS38をYESと判定し、ステップS50にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS50)、メダル通過時間エラー処理に進む(ステップS51)。
一方、正規のメダルが正常に検出される場合、許容時間T1以内にセンサ2がオンするから、ステップS39をYESと判定し、ステップS40に進む。ステップS40では、監視タイマにセンサ1及びセンサ2の両方が共にオンとなっていることを許す許容時間T2をセットし(ステップS40)、ステップS41に進み、センサ2がオフであるか否かを判断する(ステップS41)。ステップS41において、センサ2がオフであると判定される場合は、先に述べたように、不正器具の挿入操作等によってセンサ2をオンさせた後、不正器具の引き抜きにより、センサ2がオフした可能性があることになり、エラーとして処理する。この場合は、ステップS41をYESと判定し、ステップS48にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS48)、メダル逆行エラー処理に進む(ステップS49)。
ステップS41において、センサ2がオフでないと判定される場合は、エラーではないから、ステップS41をNOと判定してステップS42に進む。ステップS42では、監視タイマにセットされたタイマ値が0となっているか(監視時間のタイムアップとなったか)否かを判定する。監視タイマにセットされたタイマ値が0となっていなければ、ステップS42をNOと判定してステップS43に進み、センサ1がオフであるか否かを判断する(ステップS43)。センサ1がオフでなければ、ステップS43をNOと判定してステップS41に戻る。
以下、センサ1がオフするまで、ステップS41をNO、ステップS42をNO、ステップS43をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。また、監視タイマにセットされたタイマ値は、割込処理ルーチンにおけるタイマ減算処理にて減算される。前述のように、正規のメダルが正常に検出される場合には、許容時間T2以内にセンサ1がオフする。しかしながら、異常発生の場合、許容時間T2を超過してもセンサ1がオフとならない。許容時間T2を超過してもセンサ1がオフとならない場合には、監視タイマのタイマ値が0以下となる。この場合は、エラーとして処理する。ステップS42をYESと判定し、ステップS50にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS50)、メダル通過時間エラー処理に進む(ステップS51)。
一方、正規のメダルが正常に検出される場合、許容時間T2以内にセンサ1がオフするから、ステップS43をYESと判定し、ステップS44に進む。ステップS44では、監視タイマにセンサ2のみがオンとなっていることを許す許容時間T3をセットし(ステップS44)、ステップS45に進み、センサ1がオンであるか否かを判断する(ステップS45)。ステップS45において、センサ1がオンであると判定される場合は、先に述べたように、不正器具の挿入操作等によってセンサ1をオンさせた可能性があることになり、エラーとして処理する。この場合は、ステップS45をYESと判定し、ステップS48にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS48)、メダル逆行エラー処理に進む(ステップS49)。
ステップS45において、センサ1がオンでないと判定される場合は、エラーではないから、ステップS45をNOと判定してステップS46に進む。ステップS46では、監視タイマにセットされたタイマ値が0となっているか(監視時間のタイムアップとなったか)否かを判定する。監視タイマにセットされたタイマ値が0となっていなければ、ステップS46をNOと判定してステップS47に進み、センサ2がオフであるか否かを判断する(ステップS47)。センサ2がオフでなければ、ステップS47をNOと判定してステップS45に戻る。
以下、センサ2がオフするまで、ステップS45をNO、ステップS46をNO、ステップS47をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。また、監視タイマにセットされたタイマ値は、割込処理ルーチンにおけるタイマ減算処理にて減算される。前述のように、正規のメダルが正常に検出される場合には、許容時間T3以内にセンサ2がオフする。しかしながら、異常発生の場合、許容時間T3を超過してもセンサ2がオフとならない。許容時間T3を超過してもセンサ2がオフとならない場合には、監視タイマのタイマ値が0以下となる。この場合は、エラーとして処理する。ステップS46をYESと判定し、ステップS50にてソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS50)、メダル通過時間エラー処理に進む(ステップS51)。
一方、正規のメダルが正常に検出される場合、許容時間T3以内にセンサ2がオフするから、ステップS47をYESと判定し、メダル1枚検出処理を抜けてメダル受付処理に戻る。
次に、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている場合について説明する。始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている場合には、ステップS31をYESと判定してステップS32に進む。
ステップS32では、始動レバー210が操作されたか否かを判定する(ステップS32)。始動レバー210が操作されていなければ、ステップS32をNOと判定してステップS34に進む。ステップS34において、センサ2がオフであると判定される場合は、エラーではないから、ステップS34をNOと判定してステップS35に進む。ステップS35では、センサ1がオンであるか否かを判断する(ステップS35)。ステップS35において、センサ1がオフであると判定される場合は、センサ1がオフで、センサ2もオフであるから、メダルが投入されていない状態となる。この場合、ステップS35をNOと判定すると、ステップS31に戻る。
従って、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされている場合では、メダルが投入されることによってセンサ1がオンするまで、もしくは、始動レバー210の操作があるまで、ステップS31をYES、ステップS32をNO、ステップS34をNO、ステップS35をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。
そして、メダルが投入されることによってセンサ1がオンした場合の処理は、ステップS35をYESと判定してステップS36に進むことになり、先に説明した処理内容と同じになるので、説明を省く。一方、始動レバー210が操作された場合は、ステップS32をYESと判定し、始動レバー通知フラグに「1(始動レバー操作あり)」をセットし(ステップS33)、メダル1枚検出処理を抜けてメダル受付処理に戻る。
メダル1枚検出処理において、始動レバー通知フラグに「1(始動レバー操作あり)」をセットした場合、メダル受付処理では、ステップS08をYESと判定し、ステップS13に進む。そして、ソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS13)、始動レバー通知フラグを0クリアして「0(始動レバー操作なし)」に戻し(ステップS14)、始動受付可能フラグを0クリアして「0(始動レバー操作無効)」に戻し(ステップS15)、メダル受付処理を終了する。
また、メダル受付処理のステップS03において、当該ゲームがリプレイゲームである場合は、ステップS03をYESと判定し、ステップS19に進み、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」をセットし(ステップS19)、ステップS20に進む。
また、先に説明したように、始動受付可能フラグに「1(始動レバー操作有効)」がセットされ、かつクレジット満杯フラグに「1(クレジット満杯状態)」がセットされている結果、ステップS06をYESと判定した場合も、ステップS20に進む。
ステップS20では、ソレノイド17をオフしてメダル受付不可状態とし(ステップS20)、ステップS21にて、始動レバー210が操作されたか否かを判定する(ステップS21)。始動レバー210が操作されていなければ、ステップS21をNOと判定する。以下、始動レバー210の操作があるまで、ステップS21をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。そして、始動レバー210が操作されるとステップS21をYESと判定し、始動受付可能フラグを0クリアして「0(始動レバー操作無効)」に戻し(ステップS22)、メダル受付処理を終了する。
[エラー処理]
図17は、CPUが実行するCJエラー処理のサブルーチンを示すフローチャートである。CJエラー処理に移行すると、CJエラー表示を行う(ステップS65)。CJエラー表示は、例えば、画像表示体500(図1参照)に表示するようにしてもよい。次いで、リセットスイッチ216がオンとなっているか否かを判定する(ステップS66)。リセットスイッチ216がオンでなければ、ステップS66をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。
エラー表示の解除は、遊技場の係員によって行われる。係員が、錠装置215(図1参照)にキーを差し込んで左方向(反時計方向)に回すとリセットスイッチ216(図3参照)が作動し、エラー状態が解除される。即ち、ステップS66をYESと判定し、ステップS67に進み、CJエラーフラグが「0(異常なし)」であるか否かを判定する(ステップS67)。CJエラーフラグが「0(異常なし)」となっていない場合、ステップS67をNOと判定してステップS66に戻る。
なお、メダル詰りの場合、メダル返却ボタン208を押すことでメダル詰りを解除でき、レバーセンサS3がオフとなり、前述のCJエラー検出処理にて、CJエラーフラグが「0(異常なし)」となる。CJエラーフラグが「0(異常なし)」となると、ステップS67をYESと判定してステップS68に進み、エラー表示を解除し(ステップS68)、CJエラー処理を抜ける。CJエラー処理を抜けると、メダル受付処理のステップS03に戻る。
図18は、CPUが実行するメダル逆行エラー処理のサブルーチンを示すフローチャートである。メダル逆行エラー処理に移行すると、メダル逆行エラー表示を行う(ステップS70)。メダル逆行エラー表示は、例えば、画像表示体500(図1参照)に表示するようにしてもよい。次いで、リセットスイッチ216がオンとなっているか否かを判定する(ステップS71)。リセットスイッチ216がオンでなければ、ステップS71をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。
前述のように係員のキー操作によってリセットスイッチ216が作動すると、ステップS71をYESと判定し、ステップS72に進み、センサ1がオンとなっているか否かを判定する(ステップS72)。センサ1がオフとなっていれば、ステップS72をNOと判定してステップS73に進み、センサ2がオンとなっているか否かを判定する(ステップS73)。センサ2がオフとなっていれば、ステップS73をNOと判定してステップS74に進み、エラー表示を解除し(ステップS74)、メダル逆行エラー処理を抜ける。メダル逆行エラー処理を抜けると、メダル1枚検出処理のステップS30のソレノイドオン処理に戻る(図15並びに図14参照)。
図19は、CPUが実行するメダル通過時間エラー処理のサブルーチンを示すフローチャートである。メダル通過時間エラー処理に移行すると、メダル通過時間エラー表示を行う(ステップS75)。メダル通過時間エラー表示は、例えば、画像表示体500(図1参照)に表示するようにしてもよい。次いで、リセットスイッチ216がオンとなっているか否かを判定する(ステップS76)。リセットスイッチ216がオンでなければ、ステップS76をNOと判定する処理ループを繰り返して待機する。
前述のように係員のキー操作によってリセットスイッチ216が作動すると、ステップS76をYESと判定し、ステップS77に進み、センサ1がオンとなっているか否かを判定する(ステップS77)。センサ1がオフとなっていれば、ステップS77をNOと判定してステップS78に進み、センサ2がオンとなっているか否かを判定する(ステップS78)。センサ2がオフとなっていれば、ステップS78をNOと判定してステップS79に進み、エラー表示を解除し(ステップS79)、メダル通過時間エラー処理を抜ける。メダル通過時間エラー処理を抜けると、メダル1枚検出処理のステップS30のソレノイドオン処理に戻る(図15並びに図14参照)。