JP5070523B2 - 遊技台 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシンやパチンコ機などに代表される遊技台に関する。
従来より、スロット機やパチンコ機のような遊技台において、LCD(液晶表示装置)ディスプレイなどを用いて遊技の進行に応じて様々な装飾表示を行うことにより遊技演出を行う技術が知られている。
この種の遊技演出においては、遊技台の記憶容量を有効に利用し、制御負担を抑え、良好な画像品質を得て、効果的な遊技演出を行うために、異なるタイプの動画表示を組み合わせて用いることがある。例えば、スプライト画像から生成した動画フレームに続き、MPEG(Moving Picture Experts Group)などの予測符号化方式による記録された動画データから生成した動画フレームを表示したりする構成が用いられることがある。
一般に、この種の動画(ムービー)表示で表示する動画データは、データ量を減らすために圧縮された状態で記憶するのが普通であるが、この圧縮によって色変化の違和感を生じることがある。この色変化は、例えば、動画の画像データを不可逆性の圧縮方法で圧縮する際に、情報の一部が欠落し、それを伸長しても元の画像と完全に一致する画像を再生できないために生じ、動画を構成する画像データの圧縮率が高いほど顕著になる。このような色変化の違和感を与えることを軽減させる遊技機がある(特許文献1)。
特許第3971733号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載されるような構成では、ムービーを複数種類用意しなければならず、画像データ記憶の容量を多く必要とするおそれがある。例えば、他の演出に使用したかった画像データの記憶容量分を削減しなければならなくなるなどの変更を余儀なくされる問題がある。
さらに、複数のムービーを再生する準備をほぼ同タイミングで進行させるので処理負担も大きくなるおそれがある。例えば、ムービー以外の画像表示に関する処理の軽減を余儀なくされる問題がある。
本発明の課題は、スプライト動画とムービー動画のように異なるデータ形式により表現された第1動画および第2動画を切り換えて表示する場合に、違和感を生じることなく動画シーケンスをスムーズに連続させることができるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、スプライト動画データと、ムービー動画データとを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記スプライト動画データおよび前記ムービー動画データに基づいて演出画像表示装置で表示する動画を生成する画像生成手段と、を有し、前記画像生成手段は、複数種類のスプライト画像の重ね合せの表示順を制御する制御データに基づいてスプライト動画を生成し、前記画像生成手段は、前記スプライト動画および前記ムービー動画の間の過渡期間において前記スプライト動画として表示画質の低い画像フレームを生成し、前記画像フレームは、最前列に表示するスプライト画像について表示画質の低いスプライト画像とする画像フレームとした、ことを特徴とする。
上記の特徴的な構成により、本発明によれば、スプライト動画とムービー動画のように異なるデータ形式により表現された第1動画および第2動画を切り換えて表示する場合に、違和感を生じることなく動画シーケンスをスムーズに連続させることができる。
本発明に係わるスロットマシンを示した斜視図である。 図1のスロットマシンの前面扉を開いた状態で示した正面図である。 図1のスロットマシンの制御部の構成を示したブロック図である。 図1のスロットマシンの各リールに施される図柄配列に係わる構成を示したもので、(a)は図柄の配列を平面的に展開して示した説明図、(b)は図柄の配列によって表現される入賞役の種類を示した説明図である。 図1のスロットマシンの主制御部メイン処理を示したフローチャート図である。 図1のスロットマシンの主制御部が行う主制御部タイマ割込処理を示したフローチャート図である。 図1のスロットマシンの副制御部メイン処理を示したフローチャート図である。 図1のスロットマシンの副制御部が行うタイマ割り込み処理を示したフローチャート図である。 図1のスロットマシンの画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。 図9のスロットマシンの画像表示制御に続いて行うことができる第2動画から第1動画への切り換え処理を示した説明図である。 図1のスロットマシンの画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画のフレーム切り換えを示した説明図、(b)は第1動画のフレーム切り換えを示した表図、(c)は第1動画から第2動画への切り換えと遊技者の操作の関係を示した説明図である。 図1のスロットマシンの異なる画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。 図1のスロットマシンのさらに異なる画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。 図13のスロットマシンの画像表示制御を示したもので、(a)は図13のスロットマシンの画像表示制御に続いて行うことができる第2動画から第1動画への切り換え処理を示した説明図、第1動画を構成するスプライト画像の変倍の様子を示した説明図である。 図1のスロットマシンのさらに異なる画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。 図1のスロットマシンのさらに異なる画像表示制御を示したもので、(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図、(c)は第1動画から第2動画への切り換えと遊技者の操作の関係を示した説明図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態の一例として、スロット機のような遊技台に関する実施例につき詳細に説明する。
<スロット機の全体構成>
図1は本発明を採用した遊技台の一例としてスロットマシンの遊技台外観斜視図を示している。図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
下部の音孔277aはスロットマシン100内部に設けられている後述の低音スピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、上記の演出画像表示装置157は液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、上記の演出画像表示装置157の表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
本実施例において、後述の画像表示制御は、例えば演出画像表示装置157を用いた動画表示制御に関して実行される。後述の画像表示制御は、演出画像表示装置157において、第1動画(スプライト動画)および第2動画(ムービー)の間で切り換え表示を行う。
図2は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード252aが、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272(音孔143の位置に対応)を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿156に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、下部の音孔277aに対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
次に図3を参照して、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
次に図3を参照して、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口134の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322を設けており、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324を設けており、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326を設けており、さらに、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
以上に説明した主制御部300は、所定の付与条件が成立した場合、たとえば、スタート操作およびリール停止操作に基いて行う抽選結果に応じて、メダル払い出しなど、遊技者に所定の利益を付与する利益付与部として機能する。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、また、この基本回路402には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介して上述のスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)を設けている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157や各種演出用駆動装置160の制御を行う。第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置160の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を設けている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
後述の画像制御においては、第1動画(スプライト動画)および第2動画(ムービー)の間で切り換え表示を行うが、第1動画のスプライトイメージデータ、および第2動画のムービーデータは、例えばROM506に格納しておき、CPU504の制御に応じてVDP534が画像データ展開を行ない、VRAM536に画像フレームデータとして展開する。なお、第1動画のスプライトイメージデータはビットマップ形式、JPEGやTIFFなどのイメージデータ形式により、また、第2動画のムービーデータはMPEGやMJPEG(モーションJPEG)のような圧縮動画データ形式により表現され例えばROM506に格納しておく。
<図柄配列>
次に、図4(a)を用いて上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。 本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。本実施例では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、に大別するような区分けであってもよい。 <通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施例では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を連続して繰り返し実行可能とすることなく、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施例では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば8回)の入賞があった場合に終了する。BB遊技は、予め定めた回数の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップS103ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS104へ進む。
ステップS105では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップS107では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップS106では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS111では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップS111で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。ステップS117では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップS121では遊技状態制御処理を行う。以上により1ゲームが終了する。以降ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS209では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部メイン処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、SC07で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、SC07で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS307で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS501では、上記ステップS303で判定されるタイマ変数を1だけインクリメントし、ステップS503でタイマ割込に応じて実行すべき各種更新処理を実行する。
第1副制御部400のタイマ割込処理のステップS501では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS503では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部メイン処理>
次に、図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSF01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。
ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS607では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS609では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS611では、ステップS609読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS613では、ステップS609読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS603へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS801では、上記ステップS603で判定されるタイマ変数を1だけインクリメントし、ステップS803でタイマ割込に応じて実行すべき各種更新処理を実行する。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。このとき、CPU504は、第1動画(スプライト動画)、第2動画(ムービー)のいずれを表示させるかに応じて、それぞれの形式で格納されたデータのROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定する(後述の図11(b)制御データを参照)。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP536は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS903では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始し、これにより第1動画(スプライト動画)または第2動画(ムービー)の画像データから描画対象として選択されているVRAM536の表示領域AまたはBに1フレームの表示画像が生成される。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<動画表示制御>
以下、上述の動画表示制御、特に第2副制御部500の主にCPU504、VDP534、VRAM536によって行われる動画表示制御において行う本実施例の画像表示制御につき説明する。
本実施例のスロット機のような遊技台における遊技演出では、特定の物語に沿って主人公その他のキャラクタを背景表示とともに表示し、必要に応じてキャラクタ表示や背景表示を一部(あるいは全部)差し換えたり、動画表示に切り換えたりする。このような装飾表示においては、スプライト動画表示(下記の第1動画)とムービー動画表示(下記の第2動画)とを併用して画像表示を行う構成がよく用いられる。
そして、特定の遊技期間中において画像の一部差し替えが発生するシーン表示、例えば、背景表示は変更することはないが、背景表示の手前に表示する物語の主人公キャラクタ表示は遊技の進行に応じて複数用意された表示のうちの1つを選定して表示する必要がある場合にはスプライト動画表示(下記の第1動画)を行い、また、特定の期間中において画像の一部差し替えが必要ないシーン表示は、ムービー動画表示(下記の第2動画)とする、といった制御を行うことがある。
本実施例(あるいは後続の実施例)では、このように第1動画(スプライト動画)と第2動画(ムービー)の切り換えを行う画像表示制御において、動画表示の切り換えの過渡期間において(特に画質に関する)違和感を生じることなく異なるデータ形式で表現された第1動画(スプライト動画)と第2動画(ムービー)の動画シーケンスをスムーズに接続するための構成を示す。
本実施例では、特に、図8(d)に示した表示制御によって第1動画(スプライト動画)、第2動画(ムービー)が選択され、演出画像表示装置157に刻々表示される各フレームの画像データが切り換え表示されるが、以下に示すように本実施例の画像表示制御では第1動画(スプライト動画)から第2動画(ムービー)への切り換え(あるいは第2動画から第1動画への切り換え)の際、その過渡期間において表示する第1動画の画像データを適宜選択することにより第1動画および第2動画の切り換え期間において違和感なく動画シーケンスを連続的に表示できるようにする。
まず、図9〜図11を参照して、本実施例の基本的な画像表示制御につき説明する。図9(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、図9(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図、図10は図9のスロットマシンの画像表示制御に続いて行うことができる第2動画から第1動画への切り換え処理を示した説明図、図11(a)は第1動画のフレーム切り換えを示した説明図、図11(b)は第1動画のフレーム切り換えを示した表図、図11(c)は第1動画から第2動画への切り換えと遊技者の操作の関係を示した説明図である。
図9(a)は、本実施例における第1動画(スプライト動画)1001および第2動画(ムービー)1002の構成例を示している。
図9(a)の例は、襖の絵の背景Sの前で、マイクを握んだ殿様が動く(たとえば歌ったり踊ったりする)ような動画表現を行なう場合のものである。このような動画表現では、遊技演出の必要に応じてキャラクタ(この場合殿様)表示や背景表示(襖)を一部(あるいは全部)のスプライトを差し換えて、あるいはムービー表示に切り換えたりする。
図9(a)の第1動画(スプライト動画)1001はキャラクタ(殿様)のスプライト画像S1と背景Sを含む。ここではスプライト画像S1のみ示しているが、実際にはアニメーション表示を作るためにスプライト画像Sa、Sb、Sc、あるいはSe、Sf、Sg…(図9(b)、図10)のように異なるスプライト画像がROM506に用意され、上述の図8(d)のような表示制御によって、1フレームの画像を生成する際にその画像フレームの生成に必要なスプライト画像Sa、Sb、Sc、S1…あるいはSe、Sf、Sg…がVDP534に対してパラメータ指定される。
このような第1動画(スプライト動画)1001は、例えば比較的単純でおとなしい動きの動画を表現するために用いられる。なお、このようなスプライト画像は比較的単純な動きの表現にしか向かないが、通常、ビットマップのような非圧縮の画像で構成することができ、従って劣化のない高品質な画像を表示できる。
一方、第2動画(ムービー)1002は、例えば第1動画(スプライト動画)1001よりも比較的派手で激しい動きの動画を表現するために用いられる。この場合、第2動画(ムービー)1002は襖の背景の前で殿様のキャラクタが激しく動く(例えば歌い、踊る)ような動画データ(MPEG、MJPEG形式などによる)としてROM506に用意され、上述の図8(d)のような表示制御によって、1フレームの画像を生成する際にそのフレーム生成に必要な動画データがVDP534に対してパラメータ指定される。第2動画(ムービー)1002は、複雑で激しい動きも表現することができるが、圧縮形式で格納するため、通常、第1動画(スプライト動画)1001よりも表示品質は低下する(圧縮率を下げないようにすることも考えられるが、動画データのサイズが増えてしまうデメリットがある)。
従って、従来では、第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との間で表示を切り換えると、画質の点でそれを視認する遊技者に違和感を与える、という問題があった。
そこで、本実施例では第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との間で動画表示方式を切り換える際の違和感をなくす(低減する)ために、図9(a)に示すように第1動画(スプライト動画)1001にスプライト画像の一部の画像(スプライト画像S1)の画質を劣化(低画質化)させたスプライト画像S2を用意し、第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との間で動画表示方式を切り換える過渡期間においてそのスプライト画像S2を用いて生成した低画質のフレームを表示するようにした。
スプライト画像S2は、スプライト画像S1を画質を劣化(低画質化)させたものであるが、例えば、VDP534のリアルタイム処理、あるいはCPU504のリアルタイム処理により、鮮鋭度を低下させる画像処理をスプライト画像S1に加えることにより生成することができる。
このようにVDP534のリアルタイム処理、あるいはCPU504のリアルタイム処理により、フレーム生成に用いるスプライト画像S2の画質を低下させる画像処理を行なう構成によれば、第1動画(スプライト動画)をソフトウェアアップデートなどに応じて変更するような場合でも、容易に新しい第1動画(スプライト動画)に対応して以前と同じ画質低下処理を行うことができ、また、ROM506に必要なデータ領域の容量も節約することができる。ただし、スプライト画像S2をあらかじめ生成してROM506に格納しておいてもよいのはもちろんである。
スプライト画像S2は、図9(b)あるいは図10に示すように用いることができる。例えば、図9(b)は、第1動画(スプライト動画)1001aから第2動画(ムービー)1002に動画表示方式を切り換える場合の様子を、図10は第2動画(ムービー)1002から第1動画(スプライト動画)1001bに動画表示方式を復帰させる場合の様子をそれぞれ示している。
図9(b)の例では、第2動画(ムービー)1002に動画表示方式を切り換える前の第1動画(スプライト動画)1001aの表示期間を示しており、ここでは図示のように背景Sの前で、スプライト画像をSa、Sb、Sc、S1の順で用いて生成したフレームを演出画像表示装置157に表示するが、第2動画(ムービー)1002に切り換える直前に、背景Sとスプライト画像S1で生成したフレームに続いて背景Sとスプライト画像S2で生成したフレームを表示し、しかる後に第2動画(ムービー)1002に切り換える。この例ではスプライト画像S2を用いて2フレームの画像を生成して演出画像表示装置157に表示させている。
図10は、逆に第2動画(ムービー)1002から切り換えた後の第1動画(スプライト動画)1001bの表示期間を示しており、ここでは図示のように第1動画(スプライト動画)1001bに切り換えた直後、まず背景Sとスプライト画像S2で生成したフレーム(この例でも2フレーム)を表示し、続いて背景Sとスプライト画像S1で生成したフレームを表示し、しかる後に第1動画(スプライト動画)1001bでは、背景Sの前で、スプライト画像をS1、Se、Sf、Sg、の順で用いて生成したフレームを演出画像表示装置157に表示する。
図11(a)、(b)は、上記のうち、背景Sとスプライト画像S1で生成したフレームに続いて背景Sとスプライト画像S2で生成したフレームを表示する制御の様子を示している。図11(a)においては、まず第1動画(スプライト動画)1001の第mフレーム目で背景Sとスプライト画像S1で生成したフレーム1010を生成し、第1動画(スプライト動画)1001の第m+1フレーム目で背景Sとスプライト画像S2で生成したフレーム1011を生成している。
図11(b)は図11(a)のフレーム生成に用いられる制御データ(いわゆるレイヤー情報)1020、1021の構成を示している。これら制御データ1020、1021は、図8(d)のような表示制御において、1フレームの画像を生成するために必要なパラメータとして、CPU504によりVDP534に対して指定される。制御データ1020、1021は、それぞれスプライト画像1020a、1021a、VRAM座標1020b、1021b、表示サイズ情報1020c、1021c、その他の制御情報(たとえば画像エフェクトの制御情報など)1020d、1021dなどから構成される。
図11の例では、破線で示したように、制御データ(レイヤー情報)1020、1021においては、スプライト画像S1と、スプライト画像S2のVRAM座標1020b、1021bは同じ表示位置とし、また、その表示サイズ情報1020c、1021cは同じ1倍にしてある。これにより、スプライト画像S1と、スプライト画像S2は、演出画像表示装置157の同じ表示位置に同じ大きさで表示される。
また、遊技制御との関係では、例えば図11(c)に示すような制御を行うことができる(ここでは第1動画(スプライト動画)1001から第2動画(ムービー)1002への切り換えを示している)。図11(c)の制御では、上述のスタートレバー135(図1)を操作した後、ストップボタン137を操作するまでの表示期間T1においては、上記の第1動画(スプライト動画)1001を表示し、その後、ストップボタン137が操作されると、表示期間T3から第2動画を表示する、その直前の表示期間T2において上述のようにして背景Sとスプライト画像S1で生成したフレームに続いて背景Sとスプライト画像S2で生成したフレーム(例えば2フレーム分)を表示している。
以上のような制御により、第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との間で動画表示方式を切り換える際、その過渡期間において低画質のスプライト画像S2をスプライト画像S1から生成し、特にスプライト画像S2に対応する部分の第1動画(スプライト動画)1001の画質を落すことによって、スムーズに第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との動画シーケンスを連続させることができ、第1動画と第2動画から成る良好な動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができる。
なお、以上では第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との境界において表示されるスプライト画像S1に対して画質を劣化させたスプライト画像S2を1つのみ用意する構成を示したが、画質を劣化させたスプライト画像は段階的に画質を劣化させることにより複数種類の画像を用意してもよい。たとえば、スプライト画像S1に対して画質を劣化させたスプライト画像S2、S3、S4…(画質はS2、S3、S4…の順で悪くなるようにする)を用意し、これらをスプライト画像S1の後、スプライト画像S2、S3、S4…のようにフレーム生成に用いて表示してもよい。このような制御によって、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との動画シーケンスを連続させることができ、第1動画と第2動画から成る良好な動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができる。
なお、図10では、第2動画(ムービー)1002から第1動画(スプライト動画)1001に復帰する際にスプライト画像S1に先立ってスプライト画像S2を表示する例を示したが、必ずしもこの図10に示した画像表示制御は、図9(b)に示した第1動画(スプライト動画)1001から第2動画(ムービー)1002に移行する際の画像表示制御とともに実施する必要はない。
また、図9(b)、図10に示した各画像表示制御は必要な遊技制御に応じて任意に実施するか否かを決定すればよく、必ずしも両者の画像表示制御を実施する必要はない。例えば、遊技制御によっては、第1動画(スプライト動画)1001から第2動画(ムービー)1002に移行したり、第2動画(ムービー)1002から第1動画(スプライト動画)1001に移行したりした後、動画表示を停止する場合も考えられるからである。
また、図9(b)、図10に示した各画像表示制御は、いずれか一方のみを実施するようにしてもよい。例えば、第1動画(スプライト動画)1001から第2動画(ムービー)1002に移行する時に図9(b)の画像表示制御を実施し、その後、第2動画(ムービー)1002から第1動画(スプライト動画)1001に復帰させる場合に図10の画像表示制御は行わない、すなわち、スプライト画像S2から生成したフレームの挿入を省略し、スプライト画像S1からフレームを生成開始し、その後、スプライト画像Sd、Se、Sfを用いてフレームを生成するようにしてもよい。このような構成によれば、第1動画(スプライト動画)1001から第2動画(ムービー)1002への移行はスムーズな動画シーケンス表示とし、第2動画(ムービー)1002から第1動画(スプライト動画)1001への復帰時には画質の変化を生じさせることにより遊技者に唐突な印象を与えることができ、遊技者の遊技に対する興趣を効果的に刺激することができる可能性がある。
以下、第1動画(スプライト動画)1001と第2動画(ムービー)1002との間で動画表示方式を切り換える場合の画像表示制御につき異なる構成をいくつか例示する。以下では、遊技台の構成は上述と同様であるものとし、特に言及しない構成については既に説明した構成要素によりハードウェアおよびソフトウェアが構成されているものとする。上記実施例1の構成は、下記の各実施例の構成を組合せて用いることができる。例えば図13、図14に示すようなスプライト画像の変倍(拡大/縮小)を伴なう制御において、その変倍に伴なって同時に画質を劣化させたスプライト画像を用いてフレームを生成するよう制御することができる。
本実施例では、図12を参照して第1動画(スプライト動画)2001、および第2動画(ムービー)2002を切り換えて表示する場合に適用可能な、異なる画像表示制御につき説明する。図12(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、図12(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。
図12(a)、(b)は実施例1の図9(a)、(b)と同等の様式で本実施例の第1動画(スプライト動画)2001、および第2動画(ムービー)2002、およびその切り換えの際の画像表示制御を示している。本実施例の第1動画(スプライト動画)2001は、背景Sの前に同時に表示されるスプライト画像S1、Sx、Sy、Szこれらスプライト画像S1、Sx、Sy、Szは例えば主人公と脇役、のようなキャラクタなどの画像表現とすることができる。
スプライト画像S1、Sx、Sy、Szは、例えば図12(b)の左側に示すように、重畳して表示され、その重ね合せの順序はS1、Sz、Sy、Sxの順になっている。スプライト画像S1、Sx、Sy、Szは重畳して各々の下のスプライト画像を隠すように表示されるが、その重ね合せの順序(表示順)は、図11(b)に示したようなフレーム生成を制御する制御データ(レイヤー情報)1020、1021の配置順によって指定したり、あるいは制御データ(レイヤー情報)1020、1021中に重ね合せの順序を記述した制御情報を配置することなどによって指定される。
このうち、スプライト動画表現において主要であり、かつ、第2動画(ムービー)2002の切り換え直前に表示されるスプライト画像S1に対して、そのスプライト画像S1を画質を劣化(低画質化)させたスプライト画像S2をROM506に用意しておき、第2動画(ムービー)2002の表示を開始する前に例えば図12(b)の左側に示すようにスプライト画像S1を用いて生成した画像フレームを表示した後、スプライト画像S1のかわりにスプライト画像S2を用いて生成したスプライト画像S2の対応部分の画質を低下させた画像フレームを表示する(他のスプライト画像Sz、Sy、Sxの表示は同様とする)。
一方、第2動画(ムービー)2002は、ムービーデータM1、M2、M3…のような複数の動画から構成されている。ムービーデータM1、M2、M3は、例えば図12(b)右側に示すように、異なるサイズ(ここではM1、M2、M3の順でだんだん大きくなっている)で構成されたムービーデータで、第2動画(ムービー)2002のムービーデータM1、M2、M3は、例えば図12(b)右側に示すように表示することにより、ズームアップしながらまずスプライト画像S2の領域を隠し(上段、M1)、続いて背景Sを一部残して表示され(中段、M2)、さらに演出画像表示装置157全体の大きさで表示される(下段、M3)。
以上のように、ムービー表示(M1、M2、M3)が予定される表示領域に表示していたスプライト画像(S1、Sz、Sy、Sx)のうち、一部画像(例えば最前面に配置していたS1)に対してのみ画質を劣化させたスプライト画像S2を用意し、スプライト画像S1に換えてフレーム生成に用いるようにすることにより、第2動画と、第1動画をスムーズに連続させることができ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画と第2動画から成る動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができる。
特に本実施例によれば、大きな表示領域を書き換えるスプライト画像S2を用意する必要がなく、ROM506の記憶容量が少なくて済み、また画像処理の負担も大きく軽減することができる。
ここでは、スプライト画像S2とスプライト画像S1は表示位置、大きさが同じであるため、フレーム生成制御、およびVDP534に対してCPU504が行うパラメータ指定は図11(a)、(b)に示したのと同様に実施することができる。また、遊技者の操作との関係においては、図11(c)と同様に第1動画(スプライト動画)2001(表示期間T1)、および第2動画(ムービー)2002(表示期間T3)を切り換えることができ、その間の表示期間T2において、スプライト画像S2によるフレーム生成を行うことができる。
また、以上では、第1動画(スプライト動画)2001から第2動画(ムービー)2002への切り換えのみを図示したが、図12(b)に示したのと逆の順序で(図12(b)右下段から上へ、そして左下段から上へ)動画生成を行えば、図10と同様に第2動画(ムービー)2002から第1動画(スプライト動画)2001への切り換えも行える。このとき、用いるムービーデータやスプライト画像(S1、S2を除く)は、図10の場合と同様、図12(a)のものと異なるもの(例えば図10におけるスプライト画像Sd、Se、Sf)であってよい。
本実施例では、図13、図14を参照して第1動画(スプライト動画)3001、および第2動画(ムービー)3002を切り換えて表示する場合に適用可能な、さらに異なる画像表示制御につき説明する。図13(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、図13(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図、図14(a)、図13の画像表示制御に続いて行うことができる第2動画から第1動画への切り換え処理を示した説明図、図14(b)は第1動画を構成するスプライト画像の変倍の様子を示した説明図である。
図13(a)、(b)は、実施例1の図9(a)、(b)と同等の様式で本実施例の第1動画(スプライト動画)3001、および第2動画(ムービー)3002、およびその切り換えの際の画像表示制御を示している。本実施例の第1動画(スプライト動画)3001は、背景Sの前に同時に表示されるスプライト画像S1(あるいはさらに実施例1の図9と同様に、実施すべき動画表現に応じてスプライト画像Sa、Sb、Sc、Sd、Se、Sfなどを用意しておくことができる)から構成される。また、第2動画(ムービー)3002は、実施例1の図9における第2動画(ムービー)1002と同等のものである。
本実施例では、図13(b)に示すように第2動画(ムービー)3002に動画表示方式を切り換える前の第1動画(スプライト動画)3001aにおいて、背景Sの前で、スプライト画像S1を用いて生成したフレームを演出画像表示装置157に表示するに際し、第2動画(ムービー)3002に切り換える直前に、スプライト画像をS1を順次変倍(この例では拡大)して用いフレームを生成する。そして、その後、第2動画(ムービー)3002に切り換える。この例ではスプライト画像S1を4段階に順次変倍(この例では拡大)して演出画像表示装置157に表示させている。
また、図14は、逆に第2動画(ムービー)3002から切り換えた後の第1動画(スプライト動画)3001bの表示期間を示しており、ここでは図示のように第1動画(スプライト動画)3001bに切り換えた直後、まず背景Sと拡大状態にあるスプライト画像S1で生成したフレームを表示し、しかる後に第1動画(スプライト動画)3001bでは、背景Sの前で、スプライト画像S1を順次変倍(この例は拡大されていたスプライト画像S1を順次縮小)してフレーム生成に用い、演出画像表示装置157に表示する。この例ではスプライト画像S1を4段階に順次変倍(この例では縮小)して演出画像表示装置157に表示させている。
このように、本実施例では、第1動画(スプライト動画)3001と第2動画(ムービー)3002との境界において表示されるスプライト画像S1に対して画像を変倍(拡大/縮小)することにより画質を劣化させたスプライト画像を用いて画像フレーム生成を行う。
一般に、スプライト画像を変倍(拡大/縮小)する処理は、図14(b)に示すようにそのサイズを変更する処理である。図14(b)の例では、最初のスプライト画像3020を1.5倍に拡大してスプライト画像3021を、を0.7倍に縮小してスプライト画像3022を得ている。スプライト画像3020をオリジナルの画質劣化のないビットマップとすると、このような変倍処理は、拡大では画素の補完により、また、縮小処理は間引きにより実施され、このような画素の補完、間引き処理により構成された変倍処理を元のスプライト画像3020に加えると、得られるスプライト画像3021、スプライト画像3022の画質は、通常、元のスプライト画像3020をよりも劣化する。
本実施例では、第2動画(ムービー)のほうが画質の点で不利であるから、図13(b)、図14(a)におけるオリジナル画像は倍率の小さいスプライト画像S1(図13(b)では左上段、図14(a)では右下段のスプライト画像S1)とする。そして、図13(b)では、オリジナル画像を拡大することにより画質の劣化したスプライト画像S1を生成し、逆に、図14(a)においては拡大状態にあり画質の劣化したスプライト画像S1の倍率を低下させ、縮小することによって除々に劣化した画質からオリジナル画像にその画質を近付けていく。
もちろん、図13(b)および図14(a)とは変倍方向をそれぞれ逆に取ることもでき、その場合は、大きい方のサイズの画像をスプライト画像S1のオリジナル画像とし、小さい方のサイズの画像を画質を劣化させたスプライト画像として用いることができる。
以上のように、本実施例では、第1動画(スプライト動画)3001と第2動画(ムービー)3002との境界において表示されるスプライト画像S1に対して画像を変倍(拡大/縮小)することにより画質を劣化させたスプライト画像を用いてフレーム生成を行うことにより、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画)3001と第2動画(ムービー)3002との動画シーケンスを連続させることができる。
特に、本実施例において画質を低下させた画像フレームを生成する変倍処理は、イメージデータの間引きや補完など、よく知られた比較的低負荷の画像処理をVDP534やCPU504で実行するによって、リアルタイムで実施でき、第1動画(スプライト動画)をソフトウェアアップデートなどに応じて変更するような場合でも、容易に新しい第1動画(スプライト動画)に対応して以前と同じ画質低下処理を行うことができ、また、ROM506に必要なデータ領域の容量も節約することができる。
本実施例では、図15を参照して第1動画(スプライト動画)4001、および第2動画(ムービー)4002を切り換えて表示する場合に適用可能な、さらに異なる画像表示制御につき説明する。図15(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、図15(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図である。
図15(a)、(b)は、実施例1の図9(a)、(b)と同等の様式で本実施例の第1動画(スプライト動画)4001、および第2動画(ムービー)4002、およびその切り換えの際の画像表示制御を示している。本実施例の第1動画(スプライト動画)4001は、背景Sの前に同時に表示されるスプライト画像S1およびSa、Sb、Sc(図15(b))、から構成される(あるいはさらに実施例1の図9と同様に、実施すべき動画表現に応じてスプライト画像Sd、Se、Sfなどを用意しておくことができる)。第2動画(ムービー)3002は、実施例1の図9における第2動画(ムービー)1002と同等のものである。
本実施例では、第2動画(ムービー)1002の表示に移行するに際し、スプライト画像S1の画質を劣化させるために、不透明ではない、例えば透過率が0%ではないスプライト画像S2をVDP534またはCPU504の画像処理によって生成して用いる。ただし、スプライト画像S2はあらかじめ生成してROM506に格納しておいてもよい。
スプライト画像S2は、例えば透過率50%〜80%程度の特定色、例えば乳白色の画像とする。このようなスプライト画像S2は、以下では必要に応じて靄のような画像、の意味で「モヤ画像」ともいう。
本実施例では、図15(b)に示すように第2動画(ムービー)4002に動画表示方式を切り換える前の第1動画(スプライト動画)4001において、背景Sの前で、スプライト画像をSa、Sb、Sc、S1の順で用いて生成したフレームを演出画像表示装置157に表示するに際し、第2動画(ムービー)4002に切り換える直前に、演出画像表示装置157の表示領域のうち所定の領域(この例では表示領域全体であるが、例えばその時表示しているスプライト画像S1の領域のみでもよい)にスプライト画像S2(モヤ画像)を生成し、重ねて表示する(図15(b)右下段)。そして、その後、第2動画(ムービー)3002に切り換える。
以上のように、本実施例では、第1動画(スプライト動画)4001と第2動画(ムービー)4002との境界において表示されるスプライト画像S1に対して、透過率が0%ではない(不透明ではない)特定色のスプライト画像S2(モヤ画像)を重ねて表示し、画質を劣化させたスプライト画像を用いてフレーム生成を行うことにより、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画)4001と第2動画(ムービー)4002との動画シーケンスを連続させることができる。
以上では、第1動画(スプライト動画)4001から第2動画(ムービー)4002への切り換えのみを図示したが、図15(b)に示したのと逆の順序で(図15(b)右下段から上へ、そして左下段から上へ)動画生成を行えば、図10と同様に第2動画(ムービー)4002から第1動画(スプライト動画)4001への切り換えも行える。このとき、用いるムービーデータやスプライト画像(S1、S2を除く)は、図10の場合と同様、図15(a)のものと異なるもの(例えば図10におけるスプライト画像Sd、Se、Sf)であってよい。
本実施例では、図16を参照して第1動画(スプライト動画)5001、および第2動画(ムービー)4002を切り換えて表示する場合に適用可能な、さらに異なる画像表示制御につき説明する。図16(a)は第1動画および第2動画の構成を示した説明図、図16(b)は第1動画から第2動画への切り換え処理を示した説明図、図16(c)は第1動画から第2動画への切り換えと遊技者の操作の関係を示した説明図である。
図16(a)、(b)は、実施例1の図9(a)、(b)と同等の様式で本実施例の第1動画(スプライト動画)5001、および第2動画(ムービー)5002、およびその切り換えの際の画像表示制御を示している。本実施例の第1動画(スプライト動画)5001は、背景Sの前に同時に表示されるスプライト画像S1から構成される(あるいはさらに実施例1の図9、図10と同様に、実施すべき動画表現に応じてスプライト画像Sa、Sb、Sc、Sd、Se、Sfなどを用意しておくことができる)。
そして、本実施例では、第2動画(ムービー)5002の表示に移行するに際し、第1動画(スプライト動画)5001の画質、特にスプライト画像S1に対応する部分の画質を劣化させるために、図16(b)に示すようにスプライト画像S1のフレーム中の表示位置をフレームごとに少しづつ移動させる。図16(b)の例では、左上段〜左下段〜右上段〜右下段、さらに左上段へとループしてスプライト画像S1の位置を左右に移動させて演出画像表示装置157に表示させる。このようなスプライト画像S1の演出画像表示装置157の画面中での移動は、遊技者にはスプライト画像S1が振動し、あるいはブレているように知覚され、実質的にスプライト画像S1に該当する表示領域の表示画質が劣化しているように知覚される。図16(b)のような第1動画(スプライト動画)の表示の後、第2動画(ムービー)表示に移行する(図16(b)では不図示)。
また、遊技制御との関係では、例えば図16(c)に示すように、上述のスタートレバー135(図1)を操作した後、ストップボタン137を操作するまでの表示期間T1においては、第1動画(スプライト動画)5001をスプライト画像S1を移動なしで表示し(あるいはこれに先立ってスプライト画像Sa、Sb、Scを表示してもよい)、その後、ストップボタン137が操作されると、表示期間T3から第2動画を表示する、その直前の表示期間T2において上述のようにしてスプライト画像S1を移動なしで表示することができる。
以上のように、本実施例では、第1動画(スプライト動画)5001と第2動画(ムービー)5002との境界において表示されるスプライト画像S1の表示位置を順次変更することによりスプライト画像S1の表示画質を実質的に劣化させ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画)5001と第2動画(ムービー)5002との動画シーケンスを連続させることができる。
<作用効果>
以上に示した各実施例の構成をより抽象的にとらえ、本発明において得ることができる作用効果を要約して示すと次の通りとなる。上記各実施例中の部材との対応は主にかっこ書きで示す。
本発明においては、第1のデータ形式で表現された第1動画(1001、2001、3001、4001、5001)と第1のデータ形式よりも圧縮率が高い第2のデータ形式で表現された第2動画(1002、2002、3002、4002、5002)とを記憶する記憶手段(ROM506)と、第1動画および第2動画から演出画像表示装置157で表示する画像フレームを生成する画像生成手段(VDP534、VRAM536、あるいはCPU504)を有し、前記第1動画および第2動画の間で動画表示方式を切り換える場合、前記第1動画および第2動画の間の過渡期間において前記第1動画として表示画質の低い画像フレームを生成する画像表示制御を行う構成を採用しており、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画と第2動画との動画シーケンスを連続させることができることがある。
特に、前記第1動画はスプライト画像により表現されたスプライト動画、前記第2動画はムービーデータにより表現されたムービー動画とすることができ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画:1001、2001、3001、4001、5001)と第2動画(ムービー動画:1002、2002、3002、4002、5002)との動画シーケンスを連続させることができることがある。
また、第1動画(スプライト動画:1001、2001、3001、4001、5001)と第2動画(ムービー動画:1002、2002、3002、4002、5002)との間で動画表示方式を切り換える場合、前記第1動画および第2動画の間の過渡期間において前記第1動画としてスプライト画像から表示画質の低い画像フレームを生成する画像表示制御を行う構成を採用することにより、第1動画と、通常、第1動画よりも低画質な、あるいはそのように遊戯者に知覚される第2動画とをスムーズに連続させることができ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画と第2動画から成る動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができることがある。
また、第1動画(1001、3001)から第2動画(1002、3002)に動画表示方式を切り換える場合、第2動画表示開始直前の所定期間に前記第1動画として表示画質の低い画像フレームを生成する画像表示制御を行うか、あるいは、前記第2動画(1002、3002)から第1動画(1001、3001)に動画表示方式を切り換える場合、第1動画表示開始直後の所定期間に前記第1動画として表示画質の低い画像フレームを生成する画像表示制御を行うことにより、第1動画と、通常、第1動画よりも低画質な、あるいはそのように遊戯者に知覚される第2動画とをスムーズに連続させることができ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画と第2動画から成る動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができることがある。
また、第1動画(スプライト動画:1001)の表示においては、重ね合せ表示される複数のスプライト画像の表示順を制御する制御データ(1020、1021)に基づいてスプライト動画表示を行い、その場合、最前列に表示するスプライト画像については表示画質の低いスプライト画像(S2)から画像フレームを生成する画像表示制御を行うことにより、第1動画(スプライト動画)と、通常、第1動画よりも低画質な、あるいはそのように遊戯者に知覚される第2動画(ムービー動画)とをスムーズに連続させることができ、遊技者に違和感を感じさせることなく、よりスムーズに第1動画(スプライト動画)と第2動画(ムービー動画)から成る動画シーケンスを形成し、効果的な遊技演出を行うことができることがある。
また、スプライト画像から表示画質の低い画像フレームを生成する画像表示制御をスプライト画像(S1)の表示の大きさを変更する変倍処理により構成することにより、比較的低負荷の画像処理によってリアルタイムで画質低下処理を実行でき、第1動画(スプライト動画)をソフトウェアアップデートなどに応じて変更するような場合でも、容易に新しい第1動画(スプライト動画)に対応して以前と同じ画質低下処理を行うことができ、また、記憶手段(ROM506)に必要なデータ領域の容量も節約することができることがある。
上述の実施例により説明した本発明の画像表示制御は、パチンコ機、スロット機、アーケードゲーム機、カジノマシンなどの遊技台において、第1のデータ形式で表現された第1動画と第1のデータ形式よりも圧縮率が高い第2のデータ形式で表現された第2動画を切り換えて動画表示を行い、遊技演出を行う場合に当業者において適宜必要な設計変更を加えて上で実施することができる。
例えば、パチンコ機、特に遊技盤の中央に装飾表示装置を配置し、その遊技台のテーマに応じたシーンを遊技進行に応じて表示するようなパチンコ機などにおいて、上述の各実施例に示した、第1動画および第2動画の切り換えの過渡期間において第1動画として画質を低下させたフレームを表示する技術は上述同様に実施することができる。その場合、図11(c)、図16(c)などに示した第1動画および第2動画の切り換えの契機となる遊技者の操作は、例えばパチンコ機においてはチャンスボタンの操作などに置き換えることができる。
100 スロットマシン
101 本体
102 前面扉
110 左リール
111 中リール
112 右リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
120 入賞ライン表示ランプ
121 遊技開始ランプ
122 再遊技ランプ
123 告知ランプ
124 遊技メダル投入可能ランプ
125 貯留枚数表示器
126 遊技情報表示器
127 払出枚数表示器
128 リールパネルランプ
129 遊技メダル投入ランプ
130 ベットボタン
131 ベットボタン
132 ベットボタン
133 メダル返却ボタン
134 メダル投入口
135 スタートレバー
136 ストップボタンユニット
137〜139 ストップボタン
140 ドアキー孔
141 メダル投入口
143 音孔
144 サイドランプ
155 メダル払出口
156 メダル受皿
157 液晶表示装置
160 演出装置
161 メダル受け皿
162 タイトルパネル
163a 右シャッタ
170 メダルセレクタ
180 メダル払出装置
210 主制御基板収納ケース
220 副制御基板収納ケース
240 メダル補助収納庫
242 背面板
244 電源スイッチ
248 外部集中端子板
249 通風口
252 電源装置
260 側面板
261 上面板
262 電源コード用穴
264 下面板
266 通路
272 上部スピーカ
276 ヒンジ装置
277a 音孔
300 主制御部
302 基本回路
304 CPU
306 ROM
308 RAM
310 I/O
312 カウンタタイマ
314 水晶発振器
316 乱数発生回路
322 駆動回路
324 駆動回路
326 駆動回路
328 駆動回路
338 起動信号出力回路
400 第1副制御部
402 基本回路
404 CPU
406 ROM
408 RAM
410 I/O
412 カウンタタイマ
414 水晶発振器
418 音源IC
420 各種ランプ
422 駆動回路
424 駆動回路
426 駆動回路
500 第2副制御部
600 主制御基板
604 マイクロコンピュータ
606 ROM
608 RAM
652 情報入力回路
1001、2001、3001、4001、5001 第1動画(スプライト動画)
1002、2002、3002、4002、5002 第2動画(ムービー)
1010、1011 フレーム
1020、1021 制御データ
3020、3021、3022 スプライト画像

Claims (3)

  1. スプライト動画データと、ムービー動画データとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記スプライト動画データおよび前記ムービー動画データに基づいて演出画像表示装置で表示する動画を生成する画像生成手段と、を有し、
    前記画像生成手段は、複数種類のスプライト画像の重ね合せの表示順を制御する制御データに基づいてスプライト動画を生成し、
    前記画像生成手段は、前記スプライト動画および前記ムービー動画の間の過渡期間において前記スプライト動画として表示画質の低い画像フレームを生成し、
    前記画像フレームは、最前列に表示するスプライト画像について表示画質の低いスプライト画像とする画像フレームとした、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記画像生成手段は、スプライト画像を低画質化させる処理を行うことにより表示画質の低いスプライト画像を生成する、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記記憶手段は、表示画質の低い低画質スプライト画像の画像データを記憶し、
    前記画像生成手段は、前記記憶手段に記憶された前記低画質スプライト画像の画像データに基づいて前記表示画像の低いスプライト画像を生成する、
    こと特徴とする遊技台。
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