JP5070139B2 - 通信中継装置、通信システム、通信方法およびプログラム - Google Patents

通信中継装置、通信システム、通信方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、アドレス変換技術に関し、より詳細には、ITU−T勧告T.38に規定されるリアルタイム型インターネット・ファクシミリ(以下、ファクシミリをFAXとして参照する。)通信に関するアドレス変換を実行する通信中継装置、通信システム、通信方法およびプログラムに関する。
近年、インターネットのブロードバンド化に伴い、FAX通信をインターネットを介してリアルタイムに実現するリアルタイム型インターネットFAX通信機能を備えたFAX装置が普及しつつある(特許文献1)。ITU−T勧告T.38に準拠するインターネットFAXは、同勧告T.37に準拠したインターネットFAXがメールサーバを経由してデータ伝送を行うため蓄積型と呼ばれるのに対して、G3FAXと同様に相手装置に接続した状態で直接データ伝送を行なうため、リアルタイム型と呼ばれている。
このリアルタイム型インターネットFAXでは、能力交換および送達確認が即時的に可能であり、従来のPSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆交換電話網)を介したFAX通信と同等な機能を実現することができる。リアルタイム型インターネットFAXにおいて、呼制御は、ITU−T勧告H.323に準拠するプロトコル・スタック、またはIETF標準のSIP(Session Initiation Protocol)を用いて行われる。その他、MGCP(Media Gateway Control Protocol)も呼制御で用いるプロトコルとして勧告されている。
上記リアルタイム型インターネットFAXでは、実際のFAXデータを伝送するデータ通信チャネルで使用するポート番号が、上記呼制御のプロトコルにより動的に決定されるため、企業などにおいて内部ネットワークのノードをインターネットなどの外部ネットワークに接続するためのアドレス交換を実行するNAT(Network Address Translation)を透過することができず、問題となっている。
このようなネットワーク通信におけるアドレス変換による不具合に対応する技術として、上記特許第3875453号(特許文献1)は、パケット網に接続され、ITU−T勧告T.38に基づいた手順によりパケット網を介して相手装置との間でFAXメッセージのやりとりを行うネットワークFAXにおいて、相手装置が呼制御チャネルを使用したデータ転送に対応している旨が検知された場合に、新たなデータチャネルの開設を行わずに呼制御チャネルを使用して相手装置との間でデータ転送を行う通信制御手段を備えたことを特徴とするネットワークFAX装置を開示する。
その他、例えば特開2006−246385号公報(特許文献2)は、送信先アドレスと送信元アドレスとを対応付けた変換表を予め記憶装置に記憶し、グローバルネットワークを介してサーバからデータを受信すると、受信データに含まれる送信元アドレスを抽出し、該送信元アドレスに対応する送信先アドレスを上記変換表から抽出し、該送信先アドレスに示されるクライアントに、プライベートネットワークを介してデータを中継するルーティング装置を開示している。
また、特開2000−341337号公報(特許文献3)は、インターネットを介してプライベートネットワーク間を接続するシステムであって、プライベートネットワークの各々に設けられ、IPマスカレード機能を有し、インターネットへの接続時に、予め接続が要求される端末の複数の予約ホスト名、予約ホスト名の各々に対応する複数の内部予約ポート番号を各ルータ間で共通に保持するポート番号予約テーブルを参照して、パケットの送信元ポート番号として内部予約ポート番号を用い、一方、プライベートネットワークへの接続時に、上記ポート番号予約テーブルを参照して、パケットの送信元ポート番号として用いられた内部予約ポート番号から予約ホスト名を認識して、認識された予約ホスト名の端末にパケットを渡すルータを備えるシステムを開示している。
さらに、特許第3522118号(特許文献4)は、自局内のコンピュータのIPアドレス、そのコンピュータの対応電話機の電話番号、およびコンピュータの受信可能な状態を登録する登録テーブルを有し、着信したIPパケットに含まれる着アドレスが自局内の電話番号の場合には、上記登録テーブルを検索して電話番号に対応するコンピュータのIPアドレスを取得し、かつそのコンピュータが受信可能な状態の時に、その取得したIPアドレスのコンピュータへ発信処理を行なうことを特徴とする、IP電話用ゲートウェイ装置を開示している。その他、特許第3501269号(特許文献5)は、パケット網でパケット遅延が発生している場合に、相手ファクシミリ装置から受信される信号の正常な最大応答時間であるタイマー値を変更することを特徴とするファクシミリ装置を開示している。
特許第3875453号 特開2006−246385号公報 特開2000−341337号公報 特許第3522118号 特許第3501269号
上記特許文献1に開示される従来技術は、ファイヤウォールやNATでの透過性を向上させるために、データチャネルを別途確立することなく、呼制御で用いたチャネルを使用してデータ転送をも実行しようというものである。しかしながら、双方のファクシミリ装置において、呼制御チャネルを用いたデータ転送に対応している必要があり、汎用性の観点から充分なものではなかった。
また、上記特許文献2〜5に開示される従来技術では、NAT技術を拡張するものであるものの、依然として、勧告T.38に準拠する通信において、呼制御プロトコルにより決定されたポート番号を使用するデータ・チャンネルを、NATを越えて確立することを可能とするものではなかった。また、上記従来技術では、多重通信により負荷が増大した場合に、安定したファクシミリ通信を維持することが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、異なるアドレス空間のネットワークに接続される通信装置の間で、ファクシミリ通信のファクシミリ・データの伝送に用いる通信チャネルを確立することを可能とする通信中継装置、通信システム、通信方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために、通信中継装置は、通信装置間でファクシミリ通信の呼制御プロトコルに従って交わされるメッセージを中継処理する。その際に、通信中継装置は、ファクシミリ通信のファクシミリ・データの伝送に用いる通信チャネルについて、ネットワーク間での中継に用いる中継アドレスを決定し、各通信装置から受信した上記メッセージに含まれる通信チャネルのアドレスを、それぞれ対応するアドレス空間上の中継アドレスに書き換える。そして、通信中継装置は、通信チャネルを介したファクシミリ・データの中継の許可を登録する。
上記構成により、呼制御プロトコルに従うメッセージ内に含まれるアドレスが書き換えられるため、第1アドレス空間の第1ネットワークの第1通信装置と、第2アドレス空間の第2ネットワークの第2通信装置との間で、アドレス空間の相違に関わらず、中継アドレスに対応する通信中継装置を介して、ファクシミリ・データの伝送経路の確立が可能とされる。また、両端の通信装置が接続するネットワークのアドレス空間が相違していても伝送経路の確立が可能とされるため、セキュリティの高いファクシミリ通信が可能となる。
また本発明では、上記両方のネットワークに接続される少なくとも1つのデータ用通信中継装置を設け、このデータ用通信中継装置のアドレスを登録するテーブルを参照して中継アドレスを決定することができる。このデータ用通信中継装置は、通信チャネルについて、両端のチャネル構成情報を登録し、該当するパケットを中継することができる。画像情報を含むファクシミリ・データの伝送が、他のデータ用通信中継装置へ振り分けられるため、負荷が分散され、安定性の高いファクシミリ通信が可能となる。
また、本発明では、中継アドレスは、各通信中継装置が維持している中継数の多寡に応じて決定することができ、通信装置がゲートウェイ装置または直結型ファクシミリ装置のいずれであるか、通信チャネルがUDPポートまたはTCPポートのいずれにより構成されているかを考慮して決定されてもよい。
維持している中継数の多寡に応じて中継チャネルを決定する構成により、呼制御の際に、比較的負荷の小さな通信中継装置の中継アドレスが選択され、安定性の高いファクシミリ通信が可能となる。また、パケット遅延および消失の起こりやすいゲートウェイ装置を含む通信、コネクションレス型プロトコルであり、同様にパケット遅延および消失の起こりやすいUDPをトランスポート層プロトコルとした通信に対し、予め比較的低負荷となるよう設定されたグループの中から通信中継装置を選択することが可能となり、より安定性の高いファクシミリ通信が可能となる。
以下、本発明の実施形態を用いて説明するが、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、ネットワーク環境の実施形態を示す概略図である。図1に示すネットワーク環境10は、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)などの適切なトランスポート層/ネットワーク層のプロトコルを使用してノードを相互接続するインターネット36と、例えばイーサネット(登録商標)などのローカル・エリア・ネットワーク(以下、LANとして参照する。)として構成される内部ネットワーク40とを含んで構成される。
ネットワーク環境10は、さらに、インターネット36に直接的に接続され、ITU−T勧告T.38に準拠するFAX画像通信を実行する直結型のインターネットFAX装置(Internet Aware Fax:以下、IAF装置として参照する。)38と、内部ネットワーク40に接続され、同じくFAX画像通信を実行する複合機42と、T.38ゲートウェイ装置44および電話網46を介して内部ネットワーク40に接続されるG3FAX装置48とを含んで構成される。T.38ゲートウェイ装置44は、G3などの電話網を介した通信を行うFAX装置をパケット・ネットワークに接続する機器である。
本実施形態のネットワーク環境10においては、インターネット36に接続されるノードには、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が管理し、インターネット36上でノード一意に識別するグローバルIPアドレスが割り当てられる。一方、内部ネットワーク40に接続されるノードには、内部ネットワーク40上でノードを一意に識別するプライベートIPアドレスが割り当てられている。
インターネット36および内部ネットワーク40のネットワーク間には、通信システムを構成するNAT(Network Address Translation)サーバ群12が設置されている。NATサーバ群12は、インターネット36のグローバルIPアドレス空間上のアドレスと、内部ネットワーク40のプライベートIPアドレス空間上のアドレスとの間のT.38通信に関するアドレス変換処理を実行し、ネットワーク間をまたぐパケット伝送を中継している。本実施形態において、NATサーバ群12は、内部ネットワーク40上の複合機42およびゲートウェイ装置44のプライベートアドレスを、グローバルアドレスに静的に対応付ける。これらのFAX装置は、内部ネットワーク40の外部から着信可能に構成されている。
NATサーバ群12は、より具体的には、T.38通信に関して、呼制御に関するメッセージを専ら中継する呼制御用サーバ20と、FAXデータを伝送するデータチャネルのIFP(Internet Facsimile Protocol)パケットを専ら中継するデータ通信用サーバ30−1〜データ通信用サーバ30−N(以下、特に特定のサーバを指定するとき以外は、データ通信用サーバ30として参照する。)とを含んで構成される。
呼制御用サーバ20は、インターネット36に接続するネットワーク・インタフェース・カード(以下、NICとして参照する。)22、および内部ネットワーク40に接続するNIC24の2つのNICを備えるように構成されている。同様に、各データ通信用サーバ30は、インターネット36に接続するNIC32、および内部ネットワーク40に接続するNIC34の2つのNICを備えるように構成されている。上記各NIC22,32およびNIC24,34には、それぞれ、グローバルIPアドレスおよびプライベートIPアドレスが割り当てられる。
本実施形態のNATサーバ群12において、インターネット36から内部ネットワーク40のノードに宛てて送信されるパケット、または内部ネットワーク40からインターネット36へ向かうパケットは、呼制御用サーバ20を経由するようにルーティングされている。一方、データ転送用サーバ30は、T.38に準拠するFAX通信におけるIFPパケットを中継するよう構成されている。上記NATサーバ群12の中継により、インターネット36から内部ネットワーク40へ、または内部ネットワーク40からインターネット36へ、IFPパケットを伝送するデータチャネルが確立される。
なお、図1には示さないが、電話番号やメールアドレス形式などのアドレスとIPアドレスとの間のアドレス解決を行う、H.323におけるゲートキーパーや、SIPにおけるSIPサーバをインターネット36や内部ネットワーク40に別途設置したり、上記NATサーバ群12の機能に含めてもよい。
以下、通信中継装置として構成される呼制御用サーバ20の詳細を説明する。図2は、本実施形態の呼制御用サーバ20の概略的なハードウェア構成を示すブロック図である。呼制御用サーバ20は、中央処理装置(CPU)52と、CPU52が使用するデータの高速アクセスを可能とするキャッシュ・メモリ54と、CPU52の処理を可能とするRAM、DRAMなどの固体メモリ素子から形成されるシステム・メモリ56とを備える。CPU52、キャッシュ・メモリ54、およびシステム・メモリ56は、システム・バス58を介して、他のデバイスまたはドライバ、例えば、グラフィックス・ドライバ60、プライベート側NIC24およびグローバル側NIC22へと接続されている。
グラフィックス・ドライバ60は、システム・バス58を介してディスプレイ64に接続されて、CPU52による処理結果をディスプレイ画面上に表示させることができる。また、NIC22,24は、物理層およびデータリンク層レベルで呼制御用サーバ20を外部のネットワークへと接続している。本実施形態では、プライベート側NIC24は、図1に示した内部ネットワーク40に接続され、グローバル側NIC22は、図1に示したインターネット36に接続されている。
システム・バス58には、さらにI/Oバス・ブリッジ66が接続されている。I/Oバス・ブリッジ66の下流側には、PCIなどのI/Oバス68を介して、IDE、ATA、ATAPI、シリアルATA、SCSI、USBなどにより、ハードディスク装置(以下、HDDとして参照する。)70などの記憶装置が接続されている。また、I/Oバス68には、キーボードなどの入力装置72が接続され、システム管理者などのオペレータによる入力および指令を受付けている。
なお、図1に示したデータ通信用サーバ30も、図2に示したものと同様な構成とすることができる。さらに、図1に示した複合機42、ファクシミリ装置48、T.38ゲートウェイ装置44、IAF装置38なども、適宜、ハードウェアの追加および削除、接続の変更を行なうことにより、図2に示したものと同様に構成することができる。IAF装置38などの画像通信装置として構成する場合には、システム・バス58に、画像処理ドライバ74および画像処理デバイス76を接続することができる。画像処理ドライバ74および画像処理デバイス76は、図示しないADF(Automatic Document Feeder)、イメージスキャナおよび電子写真法を使用した画像処理エンジンを駆動して、画像処理・画像出力を行う場合に用いることができる。
以下、NATサーバ群12で実現される機能について説明する。図3は、呼制御用サーバ20およびデータ通信用サーバ30上で実現される機能ブロック図である。図3に示す呼制御用サーバ20は、インターネット36側とのパケット交換を制御する第1ネットワーク制御部102と、内部ネットワーク40側とのパケット交換を制御する第2ネットワーク制御部104と、アドレス変換処理部100とを含んで構成される。
各ネットワーク制御部102,104は、ネットワーク層およびトランスポート層レベルでパケットを処理し、パケットに指定されるポート番号に従ってパケットを渡す機能部を判定している。TCP/UDPの1720番および5060番など、呼制御で用いられるポート番号が指定されるパケットは、呼接続処理部108へ渡され、一方、それ以外のポート番号が指定されるパケットは、アドレス変換処理部100へと渡される。
アドレス変換処理部100は、内部ネットワーク40に接続されるノードのプライベートIPアドレスおよびポート番号と、グローバルIPアドレスおよびポート番号とを対応付けて登録するアドレス変換テーブル106を参照し、IPパケットのヘッダのIPアドレス、適宜パケット内のポート番号を書き換えて、アドレス変換処理を行う。アドレス変換されたパケットは、宛先側のネットワーク制御部102,104へ渡され、宛先へと送信されることとなる。また、アドレス変換テーブル106に登録の無いIPアドレスおよびポート番号のパケットは、破棄されることとなる。
呼接続処理部108は、ネットワーク制御部102,104から渡されるH.323またはSIPプロトコルに従った処理が指定されるパケットをデコードして、呼設定要求やその応答などの呼接続メッセージを抽出し、システム・メモリ56などの記憶領域上に格納する。呼接続処理部108は、呼接続メッセージを抽出すると、中継アドレス決定部110に中継アドレスの決定を依頼する。この中継アドレスは、インターネット側FAX装置と、内部ネットワーク側FAX装置との間のIFPパケットを中継するためのサーバのアドレスである。
中継アドレス決定部110は、依頼を受けて、IFPパケットの中継が可能なサーバのIPアドレスを予め登録するサーバ登録テーブル116を参照して、中継アドレスを決定する。中継アドレスは、例えば、各サーバの現在の中継数、データチャネルがTCPであるかUDPであるかの別、各サーバの通信設定、インターネット側および内部ネットワーク側のFAX装置のデバイス情報などに応じて、決定することができる。中継アドレスの決定処理については、詳細は後述する。
図1に示したネットワーク環境10において、中継が可能なサーバとしては、データ通信用サーバ30−1〜データ通信用サーバ30−Nを含み、呼制御用サーバ20をデータ通信用サーバとして兼ねる場合には、呼制御用サーバ20自体を含むことができる。なお、決定される中継アドレスは、各サーバ20,30の2つのNICに設定されるグローバルIPネットワークおよびプライベートIPアドレスをセットとして含む。中継アドレス決定部110は、決定後、アドレス書換部112に対し呼接続メッセージ中に記述されるIPアドレス情報の書き換えを依頼するとともに、データチャネル登録部114に対しデータチャネルの登録処理を依頼する。
アドレス書換部112は、メモリ上に記憶された呼接続メッセージのデータチャネルに関する情報(以下、チャネル構成情報として参照する。)の記述を、対応する中継アドレスに書き換えて、書き換えの完了を呼接続処理部108へ通知する。ここで、対応する中継アドレスとは、宛先側ネットワークのアドレス空間上の中継アドレスをいう。例えば、インターネット36から内部ネットワーク40へ向かう呼接続メッセージに対しては、中継アドレスのプライベートIPアドレスで書き換える。
また書き換えられる上記チャネル構成情報は、発呼側FAX装置または着呼側FAX装置のIPアドレスおよびポート番号などを含むことができる。例えば、アドレス書換部112は、H.323のファーストコネクト手順であれば、SETUPのfastStart要素中のreverseLogicalChannelParametersまたはCONNECTのfaststart要素中のforwardLogicalChannelParametersにセットされたIPアドレス情報を、中継アドレスに書き換える。あるいは、例えばSIPであれば、アドレス書換部112は、SDP(Session Description Parameters)にセットされたIPアドレス情報を中継アドレスに書き換える。
呼接続処理部108は、書き換えの完了後、アドレス情報が書き換えられた呼接続メッセージをエンコードして、アドレス変換処理部100に対しパケットのヘッダ部に対するアドレス変換処理および中継処理を依頼する。アドレス変換処理部100は、IPパケット・ヘッダの、内部ノードのIPアドレスおよび適宜ポート番号を宛先側ネットワーク上のアドレス空間のアドレスに変換して、宛先側のネットワーク制御部102,104に渡す。そして、パケットは、宛先へと送信されることとなる。
一方、登録処理の依頼を受けたデータチャネル登録部114は、決定された中継アドレスに対応する装置に対し、データチャネル両端のチャネル構成情報をそれぞれ通知して、IFPパケットの中継の登録を依頼する。この登録の依頼は、内部ネットワーク40およびインターネット36のいずれを介して通知されてもよい。
図3に示すデータ通信用サーバ30は、呼制御用サーバ20と同様に、インターネット36側とのパケット交換を制御する第1ネットワーク制御部122と、内部ネットワーク40側とのパケット交換を制御する第2ネットワーク制御部124とを含んで構成される。データ通信用サーバ30は、さらに、IFPパケットを中継する中継処理部120と、データチャネル登録受付部126とを含んで構成される。
各ネットワーク制御部122,124は、受信したパケットを中継処理部120へと渡す。中継処理部120は、自身が中継しているデータチャネルの両端のチャネル構成情報を対応付けて登録するデータチャネル登録テーブル128を参照して、送られてくるパケットのヘッダのIPアドレス、適宜パケット内のポート番号を書き換えて、宛先側のネットワーク制御部122,124へ渡す。パケットは、データチャネル登録テーブル128にIPアドレスおよびポート番号の登録が無い場合、破棄されることとなる。
データチャネル登録受付部126は、呼制御用サーバ20からのデータチャネルの中継の登録依頼を受け付けて、中継処理部120に対し、依頼されたデータチャネルの中継を設定させる。中継処理部120は、データチャネルのチャネル構成情報をデータチャネル登録テーブル128へ登録し、ポートを開く。そして、その後、FAX画像通信が完了するなどによりデータチャネルの切断が報告されるまで、登録を維持する。
図4は、NATサーバ群12による中継処理のデータフローを示す図である。図4は、インターネット側FAX装置130と、内部ネットワーク側FAX装置140とが、呼制御用サーバ20およびデータ通信用サーバ30を介して通信を行っている様子を示す。以下の説明では、FAX装置130には、グローバルIPアドレスXが割当てられ、FAX装置140には、プライベートIPアドレスAが割り当てられ、FAX装置130がFAX装置140を発呼するものとする。また、データ通信用サーバ30には、グローバルIPアドレスFgおよびプライベートIPアドレスFpが割り当てられ、呼制御用サーバ20は、FAX装置140にグローバルIPアドレスGを割り与え、アドレスFg,Fpを中継アドレスとして決定するものとする。
T.38通信の確立にあたっては、まず、FAX装置130およびFAX装置140間で呼接続メッセージが交換される。呼制御用サーバ20は、発呼側のFAX装置130から送信された呼接続メッセージ200に含まれる発呼側装置のアドレスXを、決定した中継アドレスFpで置き換え、書き換え後のメッセージ202として着呼側FAX装置140へと中継する。また、呼制御用サーバ20は、着呼側FAX装置140から送信された呼接続メッセージ204に含まれる着呼側装置のアドレスAを、決定した中継アドレスFgで置き換え、メッセージ206として着呼側FAX装置130へ中継する。
そして、呼制御用サーバ20は、呼接続メッセージに指定されるポート番号とともに、発呼側FAX装置130のアドレスXと、着呼側FAX装置140のアドレスAとを、決定した中継アドレスに対応するデータ通信用サーバ30に通知する。上記の呼接続メッセージの中継処理により、各FAX装置130,140は、IFPパケットの送信先としてデータ通信用サーバ30を特定することが可能となる。
データチャネルが確立されると、FAX装置130,140の間でデータ通信用サーバ30を介したIFPパケットが交換されることとなる。データ通信用サーバ30は、インターネット側のFAX装置130からのIFPパケット208については、送信元アドレスXを中継アドレスFpに変換し、一方、宛先とされていた中継アドレスFgを、FAX装置140のIPアドレスAに変換し、IFPパケット210としてFAX装置140へ宛てて送信する。
また、データ通信用サーバ30は、内部ネットワーク側のFAX装置140からのIFPパケット212については、送信元アドレスAを中継アドレスFgに変換し、宛先とされた中継アドレスFpをFAX装置130アドレスXに変換し、IFPパケット214としてFAX装置130へ宛てて送信する。上記のIFPパケットの中継処理により、FAX装置130,140間でFAXデータを送信するためのデータチャネルが滞りなく交換されるようになる。
以下、呼制御メッセージの中継処理について、フローチャートを参照して説明する。図5は、本実施形態の呼制御用サーバ20が実行する中継処理を示すフローチャートである。図5に示す処理は、例えば呼制御用サーバ20の起動に応答して、ステップS100から開始される。
ステップS101では、パケットを受け取ったネットワーク制御部102,104は、該パケットに指定されるポート番号を参照して、SIPに対応する5060ポートへの着信であるか否かを判定する。ステップS101で、5060ポートへの着信であると判定された場合(YES)には、ステップS111へ処理を分岐させる。一方、ステップS101で、5060ポートへの着信ではないと判定された場合(NO)には、ステップS102へ処理を分岐させる。
ステップS102では、ネットワーク制御部102,104は、H.323に対応する1720ポートへの着信であるか否かを判定する。ステップS102で、1720ポートへの着信であると判定された場合(YES)には、ステップS103へ処理を分岐させ、一方、1720ポートへの着信ではないと判定された場合(NO)には、ステップS101へ処理を分岐させ、次に5060ポートまたは1720ポートに着信するまで待ち受ける。
図5において、ステップS103からステップS109までの処理は、H.323プロトコル・スタックに対応する処理を示している。ステップS103では、呼接続処理部108は、受信したパケットをデコードし、H.323に従う呼接続メッセージであるか否かを判定する。ステップS103で、H.323のメッセージではないと判定された場合(NO)には、ステップS117へ処理を分岐させる。ステップS117では、パケットを破棄して、ポイントAを経て再びステップS101へと処理を渡し、次の5060ポートまたは1720ポートの着信まで待ち受ける。
一方、ステップS103で、受信したパケットがH.323に従う呼接続メッセージであると判定された場合(YES)には、ステップS104へ処理を分岐させる。ステップS104では、呼接続処理部108は、呼接続メッセージにfaststart要素が含まれているか否かを判定する。ステップS104で、faststart要素が含まれていなかった場合(NO)には、ポイントBを経てステップS110へ処理を分岐させる。ステップS110では、そのままパケットを送信させ、次の5060ポートまたは1720ポートの着信まで処理をループさせる。
一方、ステップS104で、faststart要素が含まれていた場合(YES)には、ステップS105へ処理を分岐させる。ステップS105では、呼接続処理部108は、呼接続メッセージがSETUPに対応する発呼側からのものであるか、CONNECTに対応する着呼側のからのものであるかを判定する。
ステップS105で、発呼側のものであると判定された場合(YES)には、ステップS106へ処理を分岐させ、中継アドレスの決定処理を呼び出し、中継アドレスを取得する。ステップS107では、SETUPのreverseLogicalChannelParametersにセットされたIPアドレスを、決定された対応する中継アドレスで書き換える。より具体的には、インターネット側からの着呼である場合には、プライベートIPアドレスに書き換え、一方、内部ネットワーク側からの着呼である場合には、グローバルIPアドレスに書き換える。
ステップS109では、決定された中継アドレスに対応するサーバに対して、発呼側のチャネル構成情報を通知して、データチャネルの登録を依頼する。そして、ステップS110で、書き換えた呼接続メッセージをエンコードして、パケットを宛て先へと送信し、ステップS101へ処理を戻し、次の5060ポートまたは1720ポートの着信まで処理をループさせる。
一方、ステップS105で、着呼側のものであると判定された場合(NO)には、ステップS108へ処理を分岐させる。ステップS108では、forwardLogicalChannelParametersにセットされたIPアドレスを、発呼側の呼接続メッセージにより決定された、対応する中継アドレスで書き換える。ステップS109では、中継アドレスに対応するサーバに対して、着呼側のチャネル構成情報を通知して、データチャネルの登録を依頼する。そして、ステップS110で、書き換えた呼接続メッセージをエンコードして、パケットを送信し、ステップS101へ処理を戻す。
ステップS111からステップS116までの処理は、SIPプロトコルの場合の処理を示す。ステップS111では、呼接続処理部108は、受信したパケットがSIPに従う呼接続メッセージであるか否かを判定する。ステップS103で、SIPメッセージではないと判定された場合(NO)には、ステップS117へ処理を分岐させ、パケットを破棄して、ポイントAを経て再びステップS101へと処理を戻す。
一方、ステップS111で、受信したパケットがSIPに従う呼接続メッセージであると判定された場合(YES)には、ステップS112へ処理を分岐させる。ステップS112では、呼接続処理部108は、呼接続メッセージにSDPが含まれているか否かを判定する。ステップS112で、SDPが含まれていなかった場合(NO)には、ポイントBを経てステップS110へ処理を分岐させる。ステップS110では、そのままパケットを送信させ、次の5060ポートまたは1720ポートの着信まで処理をループさせる。
一方、ステップS112で、SDPが含まれていた場合(YES)には、ステップS113へ処理を分岐させる。ステップS113では、呼接続処理部108は、呼接続メッセージがINVITEであり、発呼側からのものであるか、200OKなどINVITEに対する応答であり、着呼側のからのものであるかを判定する。
ステップS113で、発呼側のものであると判定された場合(YES)には、ステップS114へ処理を分岐させ、中継アドレスの決定処理を呼び出し、中継アドレスを取得する。ステップS115では、SIPメッセージのSDPにセットにセットされたIPアドレスを、決定された対応する中継アドレスで書き換える。ステップS116では、決定された中継アドレスに対応するサーバに対して、発呼側のチャネル構成情報を通知して、データチャネルの登録を依頼する。そして、ステップS110で、書き換えた呼接続メッセージのパケットを宛て先へと送信し、ステップS101へ処理を戻し、次の5060ポートまたは1720ポートの着信まで処理をループさせる。
一方、ステップS113で、着呼側のものであると判定された場合(NO)には、ステップS115へ処理を分岐させる。ステップS115では、SIPメッセージのSDPにセットにセットされたIPアドレスを、発呼側の呼接続メッセージにより決定された、対応する中継アドレスで書き換える。ステップS116では、中継アドレスに対応するサーバ30に対して、着呼側のチャネル構成情報を通知して、データチャネルの登録を依頼する。そして、ステップS110で、書き換えた呼接続メッセージのパケットを送信し、ステップS101へ処理を戻す。
以下、図5に示したステップS106およびS114で呼び出される中継アドレスの決定処理について説明する。図6は、中継アドレス決定部110が実行する中継アドレスの決定処理を示すフローチャートである。図6に示す処理は、図5に示したステップS106およびS114で呼び出されて、ステップS200から開始される。ステップS201では、サーバ登録テーブル116を参照し、データ通信用サーバ30が登録されているか否かを判定する。
ここで、図8を参照して、ステップS201で参照されるサーバ登録テーブルについて説明する。図8は、サーバ登録テーブル116のデータ構造の実施形態を示す。図に示すサーバ登録テーブル116は、登録されたデータ通信用サーバ30のサーバ識別値が入力されるフィールド116aと、該データ通信用サーバ30のグローバルIPアドレスが登録されるフィールド116bと、同じくプライベートIPアドレスが登録されるフィールド116cとを含み構成される。
さらにサーバ登録テーブル116は、該サーバに中継を許可する中継数の上限値が入力されるフィールド116dと、負荷の多寡により分けられたグループが入力されるフィールド116eと、該サーバの現在の中継数を登録するフィールド116fとを含んで構成され、各サーバの中継数を管理する構成とされている。上記サーバ登録テーブル116は、管理者などにより、ユーザインタフェースを介して予め登録され、データチャネルの登録等により更新される。
再び図6を参照する。ステップS201で、データ通信用サーバ30が登録されていないと判定された場合(NO)には、ステップS202へ分岐させる。ステップS202では、呼制御用サーバ20自機の中継用グローバルIPアドレスおよびプライベートアドレスのセットを、中継アドレスとして決定し、ステップS206で当該処理を終了させ、図5に示した元の処理に制御を渡す。
一方、ステップS201で、データ通信用サーバ36の登録が少なくとも1つあると判定された場合には、ステップS203へ処理を分岐させる。ステップS203では、データ通信用サーバ30の登録が1つであるか否かを判定する。ステップS203で、登録が1つしかないと判定された場合(YES)には、ステップS204へ分岐させる。ステップS204では、ただ1つ登録されているデータ通信用サーバ30のグローバルIPアドレスおよびプライベートアドレスのセットを、中継アドレスとして決定し、ステップS206で当該処理を終了させ、図5に示した元の処理に制御を渡す。
一方、ステップS203で、登録が複数あると判定された場合(NO)には、ステップS205へ処理を分岐させる。ステップS205では、最も最適な中継アドレスの検索処理を呼び出し、検索範囲内において、中継数が最も少ないサーバを検索し、検索されたサーバのグローバルIPアドレスおよびプライベートIPアドレスのセットを中継アドレスとして決定し、ステップS206で当該処理を終了させ、図5に示した元の処理に制御を渡す。
以下、図6に示したステップS205で呼び出される検索処理について説明する。図7は、中継アドレス決定部110が実行する検索処理を示すフローチャートである。図7に示す処理は、図6に示したステップS205で呼び出されて、ステップS300から開始される。ステップS301では、サーバ登録テーブル116のフィールド116dおよびフィールド116fを比較して、現在の中継数が上限値以下のデータ通信用サーバが少なくとも1つ存在するか否かを判定する。
ステップS301で、現在の中継数が上限値以下のデータ通信用サーバが存在しないと判定された場合には、ステップS310へ分岐させる。ステップS310で、呼制御用サーバ20自機をデータチャネル用として設定し、自機の中継数の値を加算する。ステップS306では、自機の中継用グローバルIPアドレスおよびプライベートアドレスのセットを中継アドレスとして決定し、ステップS307で検索処理を終了させて、図6に示した処理に戻す。
一方、ステップS301で、中継数が上限値以下のデータ通信用サーバが少なくとも1つ存在すると判定された場合(YES)には、ステップS302へ処理を分岐させる。ステップS302では、発呼側および着呼側のいずれかに、T.38ゲートウェイ装置が含まれているか否かを判定する。この判定は、例えば、呼接続メッセージの交換時に、該メッセージに含まれている着呼側および発呼側FAX装置の識別情報を取得し、予めゲートウェイ装置またはIFA装置の識別情報を登録するテーブルを参照することによって実施することができる。
ステップS302で、いずれかにT.38ゲートウェイ装置が含まれていると判定された場合(YES)には、ステップS309へ処理を分岐させる。ステップS309では、サーバ登録テーブル116のフィールド116eを参照して、負荷が「低」としてグループ分けされたサーバのエントリを検索範囲に設定し、ステップS305では、サーバ登録テーブル116の設定した検索範囲において、現在の中継数が最も少ないデータ通信用サーバを検索し、検索されたサーバをデータチャネル用として設定し、そのサーバの中継数の値を加算する。ステップS306で、そのサーバのグローバルIPアドレスおよびプライベートアドレスのセットを中継アドレスとして決定し、ステップS307で検索処理を終了させて、図6に示した処理に戻す。
一方、ステップS302で、いずれにもT.38ゲートウェイ装置が含まれていないと判定された場合(NO)には、ステップS303へ処理を分岐させる。ステップS303では、データチャネルのトランスポート層がUDPで確立されているか否かを判定する。ステップS303で、UDPであると判定された場合(YES)には、ステップS308へ分岐させる。
ステップS308では、サーバ登録テーブル116のフィールド116eを参照して、負荷が「中」としてグループ分けされたサーバのエントリを検索範囲に設定し、ステップS305では、設定した検索範囲において、現在の中継数が最も少ないデータ通信用サーバ30を検索し、検索されたサーバをデータチャネル用として設定し、そのサーバの中継数の値を加算する。ステップS306で、そのサーバのグローバルIPアドレスおよびプライベートアドレスのセットを中継アドレスとして決定し、ステップS307で検索処理を終了させて、図6に示した処理に戻す。
一方、ステップS303で、UDPではなくTCPであると判定された場合(NO)には、ステップS304へ処理を分岐させる。ステップS304では、サーバ登録テーブル116のフィールド116eを参照して、負荷が「高」としてグループ分けされたサーバのエントリを検索範囲に設定し、ステップS305では、設定した検索範囲において、現在の中継数が最も少ないデータ通信用サーバ30を検索してデータチャネル用として設定し、中継数の値を加算する。ステップS306で、そのサーバのアドレスのセットを中継アドレスとして決定し、ステップS307で検索処理を終了させて、図6に示した処理に戻す。
以下、呼制御用サーバ20からの通知を受けるデータ通信用サーバ側の処理を説明する。図9は、データ通信用サーバ30が実行するデータチャネル登録処理の実施形態を示す図である。図9に示す処理は、例えばテータ通信用サーバ30の起動に応答して、ステップS400から開始される。ステップS401では、データチャネル登録受付部126は、データチャネルの登録依頼を待ち受け、登録依頼を受けるまでステップS401内で処理をループさせる。
一方、ステップS401では、データチャネル登録の依頼があったと判定された場合、ステップS402へ処理を分岐させる。ステップS402では、データチャネル登録受付部126は、中継処理部120に対して、通知されたチャネル構成情報に従って、登録依頼されたデータチャネルの中継を許可するように、IPアドレスおよびポート番号をデータチャネル登録テーブル128に登録し、再びステップS401へ処理をループさせる。
以上説明した図5、図6、図7および図9に示す処理により、呼接続メッセージ内に含まれるアドレス情報が、データチャネルを中継するテータ通信用サーバ30の対応するアドレスに書き換えられることとなる。これにより、グローバルIPアドレス空間のインターネット側のFAX装置130と、プライベートIPアドレス空間の内部ネットワーク側のFAX装置140との間で、アドレス空間の相違に関わらず、中継アドレスのサーバを介したFAXデータのデータチャネルの確立が可能となる。両端のFAX装置130,140それぞれがに割り当てられたアドレスのアドレス空間が相違していても、データチャネルの確立が可能とされる。一方、登録に無いパケットは、破棄されることとなるため、セキュリティの高いファクシミリ通信が可能となる。
また、上記実施形態では、各サーバが現在維持している中継数の多寡に応じて、両端の装置がゲートウェイ装置またはIAF装置のいずれであるか、通信チャネルがUDPポートまたはTCPポートのいずれにより構成されているかを考慮して中継アドレスが決定される。このため、呼制御時に比較的負荷の小さなサーバが自動選択され、安定性の高いファクシミリ通信が可能となる。また、パケット遅延および消失の起こりやすいゲートウェイ装置が含まれる通信、コネクションレス型プロトコルであり、同様にパケット遅延および消失の起こりやすいUDPをトランスポート層プロトコルとした通信に対し、予め比較的低負荷となるよう設定されたグループの中から中継アドレスを決定することが可能となり、個別の通信の特性に応じた、より安定性の高いファクシミリ通信が可能となる。
なお、上述までの説明では、データチャネルを登録する処理を中心に説明してきた。しかしながら、ファクシミリ画像通信が完了し、データチャネルがクローズされた場合に、適宜、データチャネル登録テーブルから不要となったチャネルの登録を削除することができることは言うまでもない。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、異なるアドレス空間のネットワークに接続される通信装置の間で、ファクシミリ通信のファクシミリ・データの伝送に用いる通信チャネルを確立することを可能とする通信中継装置、通信システム、通信方法およびプログラムを提供することができる。
なお上記機能は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)、などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−RW、DVD、SDメモリ、MOなど装置可読な記録媒体に格納して頒布することができる。
通信中継装置としては、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ブレードサーバ、アプライアンスサーバ、メインフレームなど如何なるコンピュータ装置、ルータ、ゲートウェイなどの如何なるネットワーク通信装置として構成することができる。
以上本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
ネットワーク環境の実施形態を示す概略図。 本実施形態の呼制御用サーバの概略的なハードウェア構成を示すブロック図。 呼制御用サーバおよびテータ通信用サーバ上で実現される機能ブロック図。 NATサーバ群による中継処理のデータフロー図。 本実施形態の呼制御用サーバが実行する中継処理を示すフローチャート。 中継アドレス決定部が実行する中継アドレスの決定処理を示すフローチャート。 中継アドレス決定部が実行する検索処理を示すフローチャート。 サーバ登録テーブルのデータ構造の実施形態を示す図。 テータ通信用サーバが実行するデータチャネル登録処理の実施形態を示すフローチャート。
符号の説明
10…ネットワーク環境、12…NATサーバ群、20…呼制御用サーバ、22,24…NIC、30…テータ通信用サーバ、32,34…NIC、36…インターネット、38…IAF装置、40…内部ネットワーク、42…複合機、44…ゲートウェイ装置、46…電話網、48…G3FAX装置、52…CPU、54…キャッシュ・メモリ、56…システム・メモリ、58…システム・バス、60…グラフィックス・ドライバ、64…ディスプレイ、66…I/Oバス・ブリッジ、68…I/Oバス、70…HDD、72…入力装置、74…画像処理ドライバ、76…画像処理デバイス、100…アドレス変換処理部、102…第1ネットワーク制御部、104…第2ネットワーク制御部、106…アドレス変換テーブル、108…呼接続処理部、110…中継アドレス決定部、112…アドレス書換部、114…データチャネル登録部、116…サーバ登録テーブル、120…データ中継処理部、122…第1ネットワーク制御部、124…第2ネットワーク制御部、126…データチャネル登録受付部、128…データチャネル登録テーブル、130,140…FAX装置、200,202,204,206…メッセージ、208,210,212,214…IFPパケット

Claims (12)

  1. 第1通信装置が接続する第1アドレス空間の第1ネットワークと、第2通信装置が接続する第2アドレス空間の第2ネットワークとの両方に接続し、前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの間をまたぐパケット伝送を中継する通信中継装置であって、
    前記通信装置の間でファクシミリ通信の呼制御プロトコルに従って交わされるメッセージを中継処理する処理手段と、
    前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの両方に接続される複数のデータ用通信中継装置の中から、前記ファクシミリ通信のファクシミリ・データ用の通信チャネルでの前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの間をまたぐデータ伝送を中継させるデータ用通信中継装置を決定する決定手段
    を含み、決定された前記データ用通信中継装置を介して、前記第1通信装置および前記第2通信装置により、前記ファクシミリ・データの伝送が行われる、通信中継装置。
  2. 前記通信装置各々から受信した前記メッセージに含まれる前記通信チャネルのアドレスを、決定された前記データ用通信中継装置のそれぞれ対応するアドレス空間上の中継アドレスに書き換える書換手段と、
    決定された前記データ用通信中継装置に対し前記通信チャネルを介した前記ファクシミリ・データの中継の許可を登録する登録手段と
    をさらに含む、請求項1に記載の通信中継装置。
  3. 前記決定手段は、前記データ用通信中継装置のアドレスを登録するテーブルを参照して前記中継アドレスを決定し、前記登録手段は、決定された前記データ用通信中継装置に対し、前記通信チャネルを構成する情報を通知して、前記ファクシミリ・データの中継の許可を登録する、請求項に記載の通信中継装置。
  4. 前記決定手段は、各通信中継装置が維持している中継数の多寡に応じて、前記中継アドレスを決定する、請求項2または3に記載の通信中継装置。
  5. 前記決定手段は、前記通信装置がゲートウェイ装置または直結型ファクシミリ装置のいずれであるかに応じて、前記中継アドレスを決定する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の通信中継装置。
  6. 前記書換手段は、前記第1通信装置から前記第2通信装置へ中継する前記メッセージに記述される前記通信チャネルの前記第1通信装置側のアドレスを、前記第2アドレス空間上の前記中継アドレスに書き換え、前記第2通信装置から前記第1通信装置へ中継する前記メッセージに記述される前記通信チャネルの前記第2通信装置側のアドレスを、前記第1アドレス空間上の前記中継アドレスに書き換える、請求項2に記載の通信中継装置。
  7. 前記第1アドレス空間および前記第2アドレス空間は、それぞれ、プライベートIPアドレス空間およびグローバルIPアドレス空間であり、前記通信チャネルは、IPアドレスおよびポート番号から構成される、請求項〜6のいずれか1項に記載の通信中継装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の通信中継装置と、
    前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの両方に接続され、通信チャネルのデータ伝送を中継するための1以上のデータ用通信中継装置と
    を含む、通信システム。
  9. 第1通信装置が接続する第1アドレス空間の第1ネットワークと、第2通信装置が接続する第2アドレス空間の第2ネットワークとの両方に接続され、前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの間をまたぐパケット伝送を中継する通信中継装置が実行する通信方法であって、
    前記通信装置の間でファクシミリ通信の呼制御プロトコルに従って交わされるメッセージを受信するステップと、
    前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの両方に接続される複数のデータ用通信中継装置の中から、前記ファクシミリ通信のファクシミリ・データ用の通信チャネルでの前記第1ネットワークと前記第2ネットワークとの間をまたぐデータ伝送を中継させるデータ用通信中継装置を決定するステップ
    決定された前記データ用通信中継装置を介して前記第1通信装置および前記第2通信装置が前記ファクシミリ・データの伝送を行えるようにするステップと
    を含む、通信方法。
  10. 前記ファクシミリ・データの伝送を行えるようにするステップは、各前記通信装置から受信した前記メッセージに含まれる前記通信チャネルのアドレスを、決定された前記データ用通信中継装置のそれぞれ対応するアドレス空間上の中継アドレスに書き換えるステップと、書き換えられたメッセージを送信するステップと、決定された前記データ用通信中継装置に対し前記通信チャネルを介したファクシミリ・データの中継の許可を登録するステップとを含む、請求項9に記載の通信方法。
  11. 前記決定するステップは、前記データ用通信中継装置のアドレスを登録するテーブルを参照するサブステップを含み、
    前記登録するステップは、決定された前記中継アドレスに対応するデータ用通信中継装置に対し、前記通信チャネルを構成する情報を通知するサブステップを含む、請求項10に記載の通信方法。
  12. 通信中継装置を請求項1〜7のいずれか1項に記載の各手段として機能させるための装置実行可能なプログラム。
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