JP5070109B2 - 環状オレフィン系重合体、それを用いた光学材料、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、冷却流延製膜法に適用可能な環状オレフィン系重合体を提供することである。
<1>
下記一般式(1A)で表される繰り返し単位と下記一般式(1B)で表される繰り返し単位とを、重合体中、50〜100モル%の割合で含む環状オレフィン系重合体であって、共重合比率x、yが、0.03≦y/(x+y)≦0.50であり、数平均分子量が7万〜30万かつ重量平均分子量が20万〜70万である環状オレフィン重合体。
(一般式(1A)および一般式(1B)中、R 1 、R 3 はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。L 1 、L 2 はそれぞれ独立に単結合、または2価の連結基を表す。m、pはそれぞれ独立に0または1の整数、n、qはそれぞれ独立に1〜3の整数を表す。一般式(1A)中、AはCOOR 2 またはOCOR 2 を表し、R 2 は炭素数1〜10の直鎖アルキル基を表す。)
<2>
前記AがOCOR 2 (R 2 は炭素数1〜10の直鎖アルキル基を表す)である<1>記載の環状オレフィン系重合体。
<3>
さらに下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含む<1>または<2>に記載の環状オレフィン系重合体。
(一般式(2)中、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシル基、カルボキシル基のいずれかを表す。rは0または1の整数を表す。)
<4>
前記一般式(1A)中のnと前記一般式(1B)中のqがともに1であって、置換基L 1 −AおよびL 2 −OHの合計のエンド比率が50〜100%である<2>または<3>に記載の環状オレフィン系重合体。
<5>
<1>〜<4>のいずれかに記載の環状オレフィン系重合体を用いてなる光学材料。
<6>
前記光学材料が、薄膜、フィルムまたはシート形状である<5>に記載の光学材料。
<7>
ReとRthが下記の範囲であることを特徴とする<6>に記載の光学材料。
(1) 0≦Re≦100nm
(2) 0≦Rth≦400nm
(式中、Re,Rthは、波長590nmにおける面内のレターデーション(Re)および厚さ方向のレターデーション(Rth)を表す。)
<8>
偏光子と、その両側に配置された2枚の保護フィルムからなる偏光板において、前記保護フィルムのうちの少なくとも1枚が、<7>に記載の光学材料である偏光板。
<9>
<8>に記載の偏光板を少なくとも1枚使用した液晶表示装置。
本発明は上記<1>〜<9>に関するものであるが、参考のためその他の事項についても記載した。
少なくとも、下記一般式(1A)で表される繰り返し単位と下記一般式(1B)で表される繰り返し単位とを含む環状オレフィン系重合体であって、共重合比率x、yが、0.03≦y/(x+y)≦0.50であり、数平均分子量が7万〜30万かつ重量平均分子量が20万〜70万である環状オレフィン重合体。
[2]
前記AがOCOR2(R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基を表す)である[1]記載の環状環状オレフィン系重合体。
[3]
さらに下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含む[1]または[2]に記載の環状オレフィン系重合体。
[4]
前記一般式(1A)中のnと前記一般式(1B)中のqがともに1であって、置換基L1−AおよびL2−OHの合計のエンド比率が50〜100%である[2]または[3]に記載の環状オレフィン系重合体。
[5]
[1]〜[4]のいずれかに記載の環状オレフィン系重合体を用いてなる光学材料。
[6]
前記光学材料が、薄膜、フィルムまたはシート形状である[5]に記載の光学材料。
[7]
ReとRthが下記の範囲であることを特徴とする[6]に記載の光学材料。
(1) 0≦Re≦100nm
(2) 0≦Rth≦400nm
(式中、Re,Rthは、波長590nmにおける面内のレターデーション(Re)および厚さ方向のレターデーション(Rth)を表す。)
[8]
偏光子と、その両側に配置された2枚の保護フィルムからなる偏光板において、前記保護フィルムのうちの少なくとも1枚が、[7]に記載の光学材料である偏光板。
[9]
[8]に記載の偏光板を少なくとも1枚使用した液晶表示装置。
[重合体の構造]
(構造)
本発明の重合体は、下記一般式(1A)で表される繰り返し単位と下記一般式(1B)で表される繰り返し単位とを含む環状オレフィン系重合体であって、数平均分子量が7万〜20万かつ重量平均分子量が20万〜70万であって、下記一般式(1A)で表される繰り返し単位と下記一般式(1B)で表される繰り返し単位との共重合比率x、yが、0.03≦y/(x+y)≦0.50を満たす。
AはCOOR2もしくはOCOR2を示し、R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基であり、好ましくは炭素数1〜6の直鎖アルキル基であり、さらに好ましくは1〜4の直鎖アルキル基であり、もっとも好ましくはメチル基、エチル基、またはブチル基である。R2が分岐状であると、加水分解を受けてフイルムの劣化が生じやすいことから、フィルム用素材として好ましくない。L1、m及びnの好ましい範囲は、それぞれ、後述の一般式(4)のL2、p及びqの好ましい範囲と同様である。
R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基であり、好ましくは炭素数1〜6の直鎖アルキル基であり、さらに好ましくは1〜4の直鎖アルキル基であり、もっとも好ましくはメチル基、エチル基、またはブチル基である。
L1、m及びnの好ましい範囲は、それぞれ、後述の一般式(4)のL2、p及びqの好ましい範囲と同様である。
本発明で使用する環状オレフィンは文献既知の方法を参考に合成することができる。例えば、Bull.Chem.Soc.Jpn.,48,3641−3644(1975)に記載の方法、およびJ.Chem.Soc.Perkin Trans.,2,17−22(1974)に記載の方法などが挙げられるが本発明の環状オレフィンはこれらの方法に限定されない。
[Pd(CH3CN)4][BF4]2、ジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−Pd(以下、「I」と略す)とメチルアルモキサン(MAO)、IとAgBF4、IとAgSbF6、[(η3−アリル)PdCl]2とAgSbF6、[(η3−アリル)PdCl]2とAgBF4、[(η3−クロチル)Pd(シクロオクタジエン)][PF6]、[(η3−クロチル)Ni(シクロオクタジエン)][B((CF3)2C6H4)4]、[NiBr(NPMe3)]4とMAO、Ni(オクトエート)2とMAO、Ni(オクトエート)2とB(C6F5)3とAlEt3、Ni(オクトエート)2と[ph3C][B(C6F5)4]とAli−Bu3、Co(ネオデカノエート)とMAO等の周期律表8族のNi、Pd.Co等のカチオン錯体またはカチオン錯体を形成する触媒を用いて、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールジメチルエーテル、ニトロメタン等の極性溶媒から選ばれた溶媒中で−20〜100℃の範囲で特定の環状オレフィン化合物を(共)重合することにより得ることができる。
また、マクロモレキュールス(Macromolecules)、1996年、29巻、2755ページ、マクロモレキュールス(Macromolecules)、2002年、35巻、8969ページ、国際特許公開WO2004/7564号に記載の方法も好適に用いられる。
x=z×w/100+y×(100−w)/100
原料モノマーと残存モノマーのエンド/エキソの比率、すなわちx/(100−x)とy/(100−y)は、NMRやガスクロマトグラフィー等で正確に測定できる。収率wも求めることができる。これらの値を代入することで、重合体中のエンド/エキソ=z/(100−z)がもとまる。
(冷却ゲル化能の判別)
本発明の環状オレフィン系重合体は冷却ゲル化能を有する。冷却ゲル化能を有する重合体を判別するには、レオメーター等で粘弾性を測定することでできる。これは重合体のドープを冷却し、ある温度で急激な粘度の上昇がみられる温度を有することである。しかし、本発明の目的は、高速製膜可能な重合体を判別することであるから、実際に冷却流延製膜を検討して判定することが好ましい。小スケールで簡易的にテストすることもできる。実際に冷却された金属板で重合体のドープを少量スケールで流延製膜し、剥ぎ取り性を確認することができる。例えば、重合体をメチレンクロライド/メタノール/ブタノール/水などの混合溶媒に溶解させ、得られたドープを0℃〜−40℃で設定されたSUS板上でアプリケーターを用いて、流延製膜を行う。このフィルムの剥ぎ取りを行い、SUS板上に剥ぎ残りがなければ、高速製膜可能と判断できる。
本発明の光学材料は、環状オレフィン系重合体を用いてなることを特徴とし、該光学材料は、薄膜、フィルムまたはシート形状であることが好ましい。以下、フィルムを例にとり説明する。
本発明のフィルムは、環状オレフィン系重合体をフィルムに含有するものをいう。該重合体を用いて作製されたフィルムは、液晶表示素子の基板、導光板、偏光フィルム、位相差フィルム、液晶バックライト、液晶パネル、OHP用フィルム、透明導電性フィルム等をはじめとする光学用途のフィルムに適する。
本発明のフィルムは、環状オレフィン系重合体を含有し、該重合体を原料として製膜することで作製することができる。製膜は、面状の優れたフィルムを得ることのできる溶液製膜方法を用いることが好ましい。本発明のフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供するのと同様の溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解機(釜)から調製されたドープを貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。
本発明の溶液流延製膜方法に用いられるドープを調製するための溶媒は、公知のいずれの溶媒をも用いることができる。特には、メチレンクロライド(ジクロロメタン)などのハロゲン化炭化水素類、酢酸メチルなどのエステル類、エーテル類、アルコール類(例えば、メタノール,エタノール,n−ブタノールなど)、ケトン類(例えば、アセトンなど)などが好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。また、これら溶媒を複数混合させた溶媒からドープを調製し、そのドープからフィルムを製膜することもできる。特に、本発明においてはメチレンクロライドを主溶媒とした混合溶媒、例えばメチレンクロライド/メタノール/ブタノール/水、を用いることが好ましい。
本発明のフィルムは、前記重合体以外の添加剤を含有していてもよく、かかる添加剤は、フィルムを作製する工程のいずれの段階で添加されてもよい。添加剤は、用途に応じて選択することができ、例えば、可塑剤、劣化防止剤、紫外線防止剤、レターデーション(光学異方性)調節剤、微粒子、剥離促進剤、赤外吸収剤、など)などが挙げられる。これらの添加剤は、固体でもよく油状物でもよい。添加する時期は溶液流延法によるフィルム作製の場合、ドープ調製工程中のいずれかの時期に添加してもよいし、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。各素材の添加量は機能が発現する限りにおいて特に限定されない。また、フィルムが多層から形成される場合、各層の添加物の種類や添加量が異なってもよい。
前述した固形分(ポリマー及び添加剤)を前述したメチレンクロライド系溶媒に仕込んだ後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させドープを調製する。このドープは濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には濾紙、濾布、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、製品フィルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
溶液流延製膜方法については多くの文献に記載がある。最近の溶液流延製膜法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持体上の成形フィルムを剥離するまでに要する時間を短縮して、制膜工手の生産性を向上させることが課題になっている。例えば、特公平5−17844号公報には、高濃度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延後、剥ぎ取りまでの時間を短縮することが提案されている。本発明における製膜では、このドラム製膜法を用いることが好ましい。以下にドラム製膜法を説明する。
前記溶液流延製膜法にて作製したフィルムを、さらに延伸処理する場合は、剥離のすぐ後の未だフィルム中に溶剤が十分に残留している状態で行うのが好ましい。延伸の目的は、(1)しわや変形のない平面性に優れたフィルムを得るため及び、(2)フィルムの面内レターデーションを大きくするために行う。(1)の目的で延伸を行うときは、比較的高い温度で延伸を行い、延伸倍率も1%からせいぜい10%までの低倍率の延伸を行う。2から5%の延伸が特に好ましい。(1)と(2)の両方の目的、あるいは(2)だけの目的で延伸する場合は、比較的低い温度で、延伸倍率も5から150%で延伸する。
本発明のフィルムの好ましい光学特性は、フィルムの用途により異なる。以下に、フィルムの厚みを80μmとして換算した、面内レターデーション(Re)及び厚さ方向レターデーション(Rth)の、各用途における好ましい範囲を示す。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(1)及び式(2)よりRthを算出することもできる。
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。式(1)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
本発明のフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いる場合は、光弾性の値が0.5×10−13〜9.0×10−13[cm2/dyn]であり、透湿度の値(但し、フィルムの厚みを80μmとして換算した値)が180〜435[g/cm224h]であるのが好ましい。光弾性の値は、0.5×10−13〜7.0×10−13[cm2/dyn]であるのがより好ましく、0.5×10−13〜5.0×10−13[cm2/dyn]であるのがさらに好ましい。また、透湿度の値(但し、フィルムの厚みを80μmとして換算した値)は、180〜400[g/cm224h]であるのがより好ましく、180〜350[g/cm224h]であるのがさらに好ましい。本発明のフィルムが上記特性を有すると、偏光板の保護フィルムとして用いた場合に、湿度の影響による性能の低下を軽減することができる。
本発明の偏光板は、本発明のフィルムと偏光膜とを少なくとも有する。通常、偏光板は、偏光膜およびその両側に配置された二枚の保護フィルムを有する。両方または一方の保護フィルムとして、本発明のフィルムを用いることができる。他方の保護フィルムは、通常のセルロースアセテートフィルム等を用いてもよい。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。本発明のフィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合、フィルムは後述の如き表面処理を行い、しかる後にフィルム処理面と偏光膜を接着剤を用いて貼り合わせる。使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス、ゼラチン等が挙げられる。偏光板は偏光膜およびその両面を保護する保護フィルムで構成されており、さらに該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルムおよびセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。また、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。本発明のフィルムの偏光膜への貼り合せ方は、偏光膜の透過軸とフィルムの遅相軸を一致させるように貼り合せることが好ましい。
本発明では、偏光膜と保護フィルムとの接着性を改良するため、フィルムの表面を表面処理することが好ましい。表面処理については、接着性を改善できる限りいかなる方法を利用してもよいが、好ましい表面処理としては、例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理および火炎処理が挙げられる。ここでいうグロー放電処理とは、低圧ガス下でおこる、いわゆる低温プラズマのことである。本発明では大気圧下でのプラズマ処理も好ましい。その他、グロー放電処理の詳細については、米国特許第3462335号、米国特許第3761299号、米国特許第4072769号および英国特許第891469号明細書に記載されている。放電雰囲気ガス組成を放電開始後にポリエステル支持体自身が放電処理を受けることにより容器内に発生する気体種のみにした特表昭59−556430号公報に記載された方法も用いられる。また真空グロー放電処理する際に、フィルムの表面温度を80℃〜180℃にして放電処理を行う特公昭60−16614号公報に記載された方法も適用できる。
ポリビニルアルコールからなる偏光膜と、表面処理された本発明のフィルムとを貼合する際には、水溶性ポリマーを含有する接着剤を用いることが好ましい。前記接着剤に好ましく使用される水溶性ポリマーとしては、N−ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルイミダゾールなどエチレン性不飽和モノマーを構成要素として有する単独重合体もしくは重合体、またポリオキシエチレン、ボリオキシプロピレン、ポリ−2−メチルオキサゾリン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースゼラチン、などが挙げられる。本発明では、この中でもPVAおよびゼラチンが好ましい。接着剤層厚みは、乾燥後に0.01〜5μmが好ましく、0.05〜3μmがより好ましい。
偏光板の、液晶セルと反対側に配置される保護フィルムには反射防止層などの機能性膜を設けることが好ましい。特に、本発明では保護フィルム上に少なくとも光散乱層と低屈折率層がこの順で積層した反射防止層または保護フィルム上に中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層がこの順で積層した反射防止層が好適に用いられる。
光散乱層は、表面散乱および/または内部散乱による光拡散性と、フィルムの耐擦傷性を向上するためのハードコート性をフィルムに寄与する目的で形成される。従って、ハードコート性を付与するためのバインダー、光拡散性を付与するためのマット粒子、および必要に応じて高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機フィラーを含んで形成される。光散乱層の膜厚は、ハードコート性を付与する観点並びにカールの発生および脆性の悪化抑制の観点から、1〜10μmが好ましく、1.2〜6μmがより好ましい。
さらに、ハードコート層、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けてもよい。
ハードコート層は、反射防止層を設けた保護フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体の表面に設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。ハードコート層は、光および/または熱の硬化性化合物の架橋反応、または、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、また加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。
帯電防止層を設ける場合には体積抵抗率が10−8(Ωcm−3)以下の導電性を付与することが好ましい。吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、カチオンポリマー、アニオンポリマー、コロイダルシリカ等の使用により10−8(Ωcm−3)の体積抵抗率の付与は可能であるが、温湿度依存性が大きく、低湿では十分な導電性を確保できない問題がある。そのため、導電性層素材としては金属酸化物が好ましい。
本発明のフィルム、該フィルムからなる位相差フィルム、該フィルムを用いた偏光板は、様々な表示モードの液晶セル、液晶表示装置に用いることができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。このうち、OCBモードまたはVAモードに好ましく用いることができる。
本発明で用いるノルボルネンカルボン酸メチル(NBCO2CH3)およびノルボルネンオール(NBOH)とノルボルネン(NB)は、東京化成社およびアルドリッチ社から購入した。ガスクロマトグラフィーにより、NBCO2CH3の純度は98.5%、エンド/エキソ比率は49/51、NBOHの純度は98.0%、エンド/エキソ比率は78/22、NBの純度は98.1%であった。これをNBCO2CH3(49/51)、NBOH(78/22)、NBのように表記し、以下同様とする。その他のノルボルネン系化合物は、以下の合成例のように製造した。
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)10940g、酢酸アリル(和光純薬社製)17720gとヒドロキノン(和光純薬社製)10gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温180℃で9時間攪拌した(回転速度=300rpm)。残存物を精密蒸留(カラム長さ=120cm、カラム充填物=Propak、還流比=10/1、圧力=10mmHg、トップ温度=89℃)に付して、無色透明なM-1を得た。ガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度99.9%、エンド/エキソ比率83/17であった。
合成例1において酢酸アリルをヘキサン酸アリル(和光純薬社製)とする以外は、合成例1と同様に行い、無色透明なM-2を得た。ガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度99.0%、エンド/エキソ比率83/17であった。
脱水テトラヒドロフラン4000mLとリチウムアルミニウムハイドライド203gをフラスコ内に仕込み、氷浴で冷却した。これに、NBCO2CH3(49/51)1173gと脱水テトラヒドロフラン1000mLの混合物を滴下した。室温にもどし、27%水酸化ナトリウム水溶液1000gを滴下した。これをセライトろ過し、エバポレーションすると、白濁した液体の租ノルボルネンメタノールを得た。これと酢酸エチル1000mL、ピリジン900mL、無水酢酸1050gをフラスコに仕込み、室温で3時間攪拌した。これを氷浴にあけて、分液抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、エバポレーションした。残存した液体を減圧蒸留に付すと、無色のM-1を得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.7%、エンド/エキソ比率は49/51であった。
合成例3において無水酢酸を無水ヘキサン酸(和光純薬社製)に変えて、合成例3と同様の操作で、M−2を得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.8%、エンド/エキソ比率は49/51であった。
NBCO2CH3(49/51)2390gを精密蒸留(カラム:直径30mm、長さ1800mmL、還流比1/30(開/閉)、10mmHg)に付した。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.9%、エンド/エキソ比率は3/97のNBCO2CH3(3/97)を得た。これを合成例3のように、還元、アセチル化、蒸留精製を行った。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.5%、エンド/エキソ比率は3/97のM-1(3/97)を得た。
NBOH(78/22)を原料とし、合成例5と同様の操作でアセチル化と蒸留精製を行いM−3を得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.8%、エンド/エキソ比率は78/22であった。
NBOH(78/22)を原料とし、合成例5と同様の操作でヘキサノイル化と蒸留精製を行いM−4を得た。ガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は99.2%、エンド/エキソ比率は78/22であった。
ノルボルナジエン(東京化成社製)1790g、酢酸(和光純薬社製)1040gとトリス(トリフェニルホスフィン)白金30gをオートクレーブ内に仕込み、120℃で75時間連続で攪拌した。得られた液をエバポレーションし、減圧蒸留を行った。無色のM−1を得た。ガスクロマトグラフィーにより、純度は99.5%、エンド/エキソ比率は0/100であった。
合成例8で得たM−3(0/100)を1390g、メタノール4500mL、水1500mLに溶かした水酸化カリウム1430gをフラスコに仕込み、4時間還流を行った。濃塩酸2000mLで中和し、酢酸エチルで抽出した。これを硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、エバポレーションを行った。得られた茶色の液体、アセトニトリル2000mLをピリジン790gを仕込み、ヘキサン酸クロライド1260gを滴下し、70℃で2時間還流した。これを酢酸エチル/水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、エバポレーションを行った。これを減圧蒸留に付し、無色の液体M−4を得た。ガスクロマトグラフィーにより、純度は99.7%、エンド/エキソ比率は0/100であった。
上記でえられたM−1〜M−4を適宜混合し、以下のエンド/エキソ比率のM−1〜M−4を合成した。いずれもガスクロマトグラフィーにより、純度は99%以上であった。
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)1600g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(和光純薬社製)2810gとヒドロキノン(和光純薬社製)1gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温180℃で4時間攪拌した(回転速度=300rpm)。残存物を単蒸留に付して、無色透明なNBCO2C2H4OHを得た。ガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度98.0%、エンド/エキソ比率45/55であった。
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)1150g、ブチルアクリレート(和光純薬社製)2230gとヒドロキノン(和光純薬社製)1gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温240℃で4時間攪拌した(回転速度=300rpm)。残存物を単蒸留に付して、無色透明なNBCO2C2H9を得た。ガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度98.9%、エンド/エキソ比率45/55であった。
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)1854g、1−オクテン(和光純薬社製)3635gとヒドロキノン(和光純薬社製)1gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温200℃で6時間攪拌した(回転速度=300rpm)。残存物を単蒸留に付して、無色透明なNBC6H13を得た。ガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度97.8%、エンド/エキソ比率80/20であった。
(重合例1)
精製トルエン6000mLとモノマーM-1(83/17) 1190gを反応容器に仕込んだ。次いでトルエン100mLに溶解したパラジウムアセチルアセトナート(東京化成社製)480mgとトリシクロヘキシルフォスフィン(ストレム社製)460mg、塩化メチレン100mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)2560mgを反応容器に投入した。加熱を開始し90℃で6時間300rpmで攪拌した。なお、この間反応溶液の粘度の上昇とともに、トルエンを適宜追加した。得られた反応溶液を、過剰のメタノール中に投入し、重合物P1を沈殿させた。沈殿を採取し、メタノールで洗浄した。得られた重合体を110℃で6時間真空乾燥した。白色固体1130g(収率95%)を得た。再沈殿のろ液を濃縮し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、残存モノマーM−1のエンド/エキソ比率は98/2であった。この結果より、P1中におけるエンド/エキソ比率は、82/18と算出した。ここで得られたP1は、P1(82/18)と表す。なお、以下同様に表記する。得られたポリマーをテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより(ポリスチレン換算)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。結果を表1に示す。
表1のとおりのモノマーを等モル量用い、重合例1と同様に重合した。さらに、収率と再沈殿ろ液中の残モノマーのエンド/エキソ比率を分析し、重合体中のエンド/エキソ導入率を算出した。分子量も同様に測定した。結果は表1にまとめた。
モノマーをM-1(83/17) 1190gとNB75gとする以外は、重合例1と同様に重合を行った。収率は98%であった。再沈殿ろ液中の残モノマーをガスクロマトグラフィーで測定したところ、残存NBは含まれていなかった。生成ポリマーのM−1/NBの導入率は90/10である。残存M−1のエンド/エキソ比率は、98/2であった。重合体中のエンド/エキソ導入率を算出した。分子量も同様に測定した。結果は表1にまとめた。
M-1を等モル量のM−2(83/17)とする以外、重合例12と同様に重合した。さらに、収率と再沈殿ろ液中の残モノマーのエンド/エキソ比率を分析し、重合体中のエンド/エキソ導入率を算出した。分子量も同様に測定した。結果は表1にまとめた。
NBC6H13を713gとM-1(83/17)を166g反応容器に仕込んだ。次いでトルエン10mLに溶解したパラジウムアセチルアセトナート(東京化成社製)152mgとトリシクロヘキシルフォスフィン(ストレム社製)150mg、塩化メチレン10mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)805mgを反応容器に投入した。さらにトルエン3.5Lを添加した。内容物を300rpmで攪拌し、加熱を開始した。内温90℃として、6時間攪拌した。トルエン14Lで希釈し、この溶液をメタノール40L中に滴下し、重合体を沈殿させた。沈殿を採取し、メタノールで洗浄した。得られた白色固体を110℃で6時間真空乾燥した。P7を871g(収率99%)得た。1HNMRを測定したところ、3.5〜4.5ppmのM−1のユニットのメチレンピークと、0.5〜3.0ppmの残りのピークの積分値の比較より、NBC6H13由来のユニットとM−1由来のユニットの比率は、79/21であった。分子量の測定結果は表1に示した。
NBCO2C4H9 421gとM-1(83/17) 360gを反応容器に仕込んだ。次いでトルエン10mLに溶解したパラジウムアセチルアセトナート(東京化成社製)187mgとトリシクロヘキシルフォスフィン(ストレム社製)195mg、塩化メチレン10mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)994mgを反応容器に投入した。内容物を300rpmで攪拌し、加熱を開始し、内温90℃として、6時間攪拌した。なお、反応の推移とともに反応液の粘度が上昇するにつれて、合計3Lのトルエンを添加していった。トルエン10Lで希釈し、メタノール40Lを3時間かけて滴下し、重合体を沈殿させた。沈殿を採取し、メタノールで洗浄した。得られた白色固体を110℃で6時間真空乾燥した。P8を586g(収率75%)得た。13CNMRを測定し、ブチルエステルとアセチルのカルボニル炭素の積分値の比較より、P8のNBCO2C4H9由来のユニットとM−1由来のユニットの比率は、35/65であった。分子量の測定結果は表1に示した。
M-1(83/17)を510g反応容器に仕込んだ。次いでトルエン20mLに溶解したパラジウムアセチルアセトナート(東京化成社製)187mgとトリシクロヘキシルフォスフィン(ストレム社製)195mg、塩化メチレン20mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)994mgを反応容器に投入した。さらにトルエン0.5Lを添加した。内容物を300rpmで攪拌し、加熱を開始した。内温90℃として、1時間経過した後、NBCO2C2H4OHを140g3時間かけて滴下した。なお、反応の進行とともに、トルエンを合計2.0Lを適宜添加した。内温90℃に達した後、6時間攪拌した。トルエンを4L添加し、メタノールを3時間かけて8L滴下し、重合体P9を沈殿させた。沈殿を採取し、メタノールで洗浄した。得られた白色固体を110℃で6時間真空乾燥した。P9を455g(収率70%)得た。13CNMRを測定し、ヒドロキシエチルエステルとアセチルのカルボニル炭素の積分値の比較より、P9のNBCO2C2H4OH由来のユニットとM−1由来のユニットの比率は、20/80であった。分子量の測定結果は表1に示した。
M−1の代わりに等モル量のNBCO2C4H9を用いて、重合例16と同様の操作で、P10(収率67%)を得た。重テトラクロロエタンにサンプルを溶かし、120℃で13CNMRを測定した。ヒドロキシエチルエステルとブチルエステル炭素の積分値の比較より、P10のNBCO2C2H4OH由来のユニットとNBCO2C4H9由来のユニットの比率は、17/83であった。分子量の測定結果は表1に示した。
メチレンクロライド9100g、メタノール1080g、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬社製)10gを混合し、上記で得られたポリマーP1(82/18)1000gを添加し、室温で攪拌した。5分後、40分後、50分後、80分後、130分後、200分後に、ドープ約1500gずつ採取した。これらを酢酸100mLとメタノール5Lの混合溶媒中で再沈殿した。得られた白色固体を吸引ろ過し、120℃で4時間真空乾燥した。かように水酸基を導入されたポリマーの分子量は、もとのポリマーの分子量からアシル部位が消失した分が減少していた。すなわち、主鎖の切断はなく、側鎖すなわちアシル基の加溶媒分解反応のみ進行したことを示す。すなわち、アシル基と水酸基の合計のエンド/エキソ比率は変動がないことを示す。
ポリマーP1(57/43)のポリマーを用いて、反応時間を調整しながら、各水酸基含有率をかえたポリマーを合成した。分子量の結果を表2に示した。水酸基導入率は、上記と同様にベンゾイル化することで算出した。剥ぎ取り性テストも、上記と同様に行った。結果を表2の実施例6〜8に示す。なお、水酸基含率72%の重合体は、不溶性で評価に至らなかった(比較例2)。
表2のポリマーを用いて、上記と同様に各水酸基含有率をかえたポリマーを合成した。水酸基導入率は、上記と同様にベンゾイル化することで算出した。剥ぎ取り性テストも、上記と同様に行った。結果を表2の実施例9〜20に示す。分子量の結果を表2に示した。
重合例で合成したポリマーを加水分解せずに、上記と同様にドープを作製し、剥ぎ取り性テストを行った。いずれも自己支持性はなく、剥ぎ残りが残った。結果を表2の比較例3〜13に記す。分子量の結果を表2に示した。
メチレンクロライド4550g、メタノール540g、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬社製)50gを混合し、上記で得られたポリマーP7を500g添加し、室温で12時間攪拌した。これらを酢酸50mLとメタノール2.5Lの混合溶媒中で再沈殿した。得られた白色固体を吸引ろ過し、120℃で4時間真空乾燥した。分子量の測定結果は表2に示した。
M-1(83/17)を532gとNBCO2C2H4OHを146g用いて、特表2006−518779号公報の合成実施例98と同様に合成し、P11を285g(収率42%)得た。13CNMRを測定し、ヒドロキシエチルエステルとアセチルのカルボニル炭素の積分値の比較より、P11のNBCO2C2H4OH由来のユニットとM−1由来のユニットの比率は、20/80であった。分子量の測定結果は表2に示した。
M-1(83/17)とノルボルネンメタノール(アルドリッチ社製)とNBを用いて、特開2007−131704号公報の実施例1と同様に合成し、P12(収率57%)を得た。上記と同様にベンゾイル化を行い、アセチル基と水酸基の比率を求めたところ、P12のM-1(83/17)由来のユニットとノルボルネンメタノール由来のユニットの比率は、90/10であった。さらに、1HNMRで、3.2〜4.7ppmのメチレンピークの積分値と0.3〜3.0ppmの残りのプロトンの積分値より、M-1(83/17)由来のユニットとノルボルネンメタノール由来のユニットとNB由来のユニットの比率は、60/7/33であった。分子量の測定結果は表2に示した。
エチリデンノルボルネン(アルドリッチ社製)とNBOH(78/22)を用いて、特開2006−16606号公報の実施例13と同様に合成し、P13を得た。共重合比率と分子量の測定結果は、特開2006−16606号公報の実施例13と同様であった。表2に示した。
メチレンクロライド4550g、メタノール540g、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬社製)5gを混合し、上記で得られたポリマーP8を500g添加し、室温で60分攪拌した。これらを酢酸50mLとメタノール2.5Lの混合溶媒中で再沈殿した。得られた白色固体を吸引ろ過し、120℃で4時間真空乾燥した。1HNMR測定したところ、ブチルエステル基の部位は未反応のまま、アセチル基の部位のみメタノリシスされていることが確認された。分子量の測定結果は表2に示した。
重合例16、17で合成したポリマーP9、P10を、上記と同様にドープを作製し、剥ぎ取り性テストを行った。結果を表2の実施例22〜23に記す。
完全に溶解し、ドープが透明(◎)
溶解はしているがドープが完全に透明でない(○)
溶解しない(×)
剥ぎ取り性評価:
剥ぎ残りなし(◎)
剥ぎ残りが生じたが、フィルム面積の1%以下(○)
剥ぎ残りあり(×)
実施例2で得られた重合体を、スケールアップ製造した。メチレンクロライド/メタノール/ブタノール/水(83/16/0.6/0.4重量比率)の混合溶媒に、実施例2で得られた重合体26.8重量部、トリフェニルフォスフェート(TPP)2.1重量部、ビフェニルジフェニルフォスフェート(BDP)1.1重量部、イルガノックス1010(IRG1010:チバガイキー社製)0.13重量部を添加し、公知の方法により調製した。固形分濃度は23重量%であった。なお、本発明において溶質の重量部とは、混合溶媒を100重量部とした場合の重量比を意味している。
実施例3,12,15で得られた重合体をスケールアッフ゜製造し、実施例24と同様に製膜した。いずれの場合も、フィルムの平滑性はよく、剥ぎ残りが見られずに高速製膜できた。連続製膜は、48、24,24時間行った。
実施例24〜27で得られたフィルムを井元製作所製の自動延伸機を用いて、温度220℃において20%の固定端延伸を行い、延伸フィルムを得た。波長590nmにおけるレターデーションを測定した。フィルムの厚みは、デジタルマイクロメーターで任意の部分を3点測定し、その平均値dをとった。これを以下の数式により、フィルム厚み80μmのRe、Rthを求めた。結果を表3に記す。
Re=実測Re/dx80
Rth=実測Rth/dx80
実施例28〜30で作製したフィルムF1〜F3とフジTAC(富士フイルム社製)を60℃の水酸化ナトリウム1.5N水溶液中で2分間浸漬した。この後、0.1Nの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、水洗浴を通し、鹸化処理した。
VA型液晶セルを使用した26インチおよび40インチの液晶表示装置(シャープ(株)製)に液晶層を挟んで設置されている2対の偏光板のうち、観察者側の片面の偏光板を剥がし、粘着剤を用い、代わりに上記偏光板Pol−1〜3を貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸とバックライト側の偏光板の透過軸が直交するように配置して、液晶表示装置を作製した。本発明のフィルムを観察者側に配置した。得られた液晶表示装置の色ムラを観察した。本発明の偏光板Pol−1〜3を組み込んだ液晶表示装置は色ムラが無く、非常に優れたものであった。
11 ミキシングタンク
12 ドープ
13 撹拌翼
14 ポンプ
15 濾過装置
19 乾燥風
20 流延室
21 流延ダイ
22 回転ドラム
22a 着地線
22b 剥取線
22c 無ゲル膜面
23 流延ビード
23b 流延ビード背面
24 ゲル膜
25 剥取ローラ
26 フィルム
27 ガス供給装置
27a ガス管路
28,30,48,49 ガス
29 送風機
31 回収装置
31a 凝縮面
32 温度計
40,41 支持体回転軸
42,43 軸受け
44 冷媒
45 冷媒供給装置
60 テンタ室
61 乾燥室
62 乾燥機
63 ローラ
64 冷却室
65 巻取機
C1 クリアランス
Claims (9)
- 下記一般式(1A)で表される繰り返し単位と下記一般式(1B)で表される繰り返し単位とを、重合体中、50〜100モル%の割合で含む環状オレフィン系重合体であって、共重合比率x、yが、0.03≦y/(x+y)≦0.50であり、数平均分子量が7万〜30万かつ重量平均分子量が20万〜70万である環状オレフィン重合体。
(一般式(1A)および一般式(1B)中、R1、R3はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。L1、L2はそれぞれ独立に単結合、または2価の連結基を表す。m、pはそれぞれ独立に0または1の整数、n、qはそれぞれ独立に1〜3の整数を表す。一般式(1A)中、AはCOOR2またはOCOR2を表し、R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基を表す。) - 前記AがOCOR2(R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基を表す)である請求項1記載の環状オレフィン系重合体。
- 前記一般式(1A)中のnと前記一般式(1B)中のqがともに1であって、置換基L1−AおよびL2−OHの合計のエンド比率が50〜100%である請求項2または3に記載の環状オレフィン系重合体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の環状オレフィン系重合体を用いてなる光学材料。
- 前記光学材料が、薄膜、フィルムまたはシート形状である請求項5に記載の光学材料。
- ReとRthが下記の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の光学材料。
(1) 0≦Re≦100nm
(2) 0≦Rth≦400nm
(式中、Re,Rthは、波長590nmにおける面内のレターデーション(Re)および厚さ方向のレターデーション(Rth)を表す。) - 偏光子と、その両側に配置された2枚の保護フィルムからなる偏光板において、前記保護フィルムのうちの少なくとも1枚が、請求項7に記載の光学材料である偏光板。
- 請求項8に記載の偏光板を少なくとも1枚使用した液晶表示装置。
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