JP5067412B2 - コネクタの実装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、前面に開口部が形成された本体部の後面から複数のリードがそれぞれ後方に延びるとともに、本体部の両側面から一対の支持片がそれぞれの側方に延びた構成を有するコネクタを基板に搭載するコネクタの実装方法に関するものである。
従来、前面に開口部が形成された本体部の後面から複数のリードが延びるとともに、本体部の両側面から一対の支持片が外方に延びた形状のコネクタが知られている。このようなコネクタは、基板の端部に形成された切り欠き部内に本体部が位置し、複数のリードが基板上の切り欠き部の後方領域に設けられた複数の基板側電極と接合され、かつ一対の支持片が基板上の切り欠き部の側方領域に設けられた一対の固定用パッドに接合されるようにして基板に搭載される(例えば、特許文献1)。
このようなコネクタの基板への搭載を行う部品実装機は、基板の位置決めを行う基板搬送路と、基板搬送路によって位置決めされた基板に対して移動自在に設けられた実装ヘッドを備えており、実装ヘッドに設けられた吸着ノズルによってコネクタの(本体部の)上面を吸着し、その吸着したコネクタを下方から撮像して画像認識をしたうえで、半田が印刷された基板側電極及び固定用パッドにリード及び支持片を位置合わせした後、本体部を吸着ノズルで基板に押し付けるようにしてリードを基板側電極に、また一対の支持片を固定用パッドに接合させて、コネクタを基板に搭載する。
特開平7−211408号公報
しかしながら、近年、コネクタが基板領域内に占める面積を縮小化して実装基板の小型化を図る観点から、基板の切り欠き部の深さは小さくなってきており、支持片の本体部における取り付け位置は、本体部の中心位置よりも後方(リードが設けられた側)に大きく偏ってきている。このため、本体部上面における吸着ノズルの吸着位置が一対の支持片同士を結ぶ仮想線上よりも前方(開口部が設けられている側)に少しでもずれると、コネクタを基板に搭載する際の吸着ノズルの押し付け力によってコネクタが一対の支持片回りに回転して基板側電極とリードとの間に「浮き」が生じて実装不良となってしまい、ひいては実装基板の生産コストが高くなってしまうという問題点があった。
そこで本発明は、吸着ずれによるコネクタの実装不良の発生を防止して実装基板の生産コストの増大を防ぐことができるコネクタの実装方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載のコネクタの実装方法は、前面に開口部が形成された本体部の後面から複数のリードがそれぞれ後方に延びるとともに、本体部の両側面から一対の支持片がそれぞれの側方に延びた構成を有するコネクタを、基板の端部に形成された切り欠き部内に本体部が位置し、複数のリードが基板上の切り欠き部の後方領域に設けられた複数の基板側電極と接合され、かつ一対の支持片が基板上の切り欠き部の側方領域に設けられた一対の固定用パッドに接合されるようにして基板に搭載するコネクタの実装方法であって、コネクタの本体部の上面であって、コネクタの平面視において一対の支持片同士を結ぶ仮想線
上又はこの仮想線よりも本体部の後面側の領域内に設定した目標吸着位置を吸着ノズルにより吸着する吸着工程と、吸着ノズルにより本体部の上面が吸着されたコネクタを下方から撮像して画像認識を行い、本体部の上面の吸着ノズルによる実際の吸着位置と目標吸着位置との間の位置ずれである吸着ずれを算出する吸着ずれ算出工程と、算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっているか否かの判定を行う判定工程と、判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていると判定した場合に、吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってコネクタを基板に搭載する搭載工程と、判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていないと判定した場合に、吸着ノズルにより吸着したコネクタを所定のコネクタ載置部に載置してコネクタの吸着を解除した後、吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってコネクタを再吸着する工程とを含み、コネクタを再吸着した後、引き続き吸着ずれ算出工程、判定工程及び搭載工程を実行する。
請求項2に記載のコネクタの実装方法は、請求項1に記載のコネクタの実装方法であって、コネクタ載置部は、コネクタの供給装置と基板との間の領域に設けられたテーブルである。
請求項3に記載のコネクタの実装方法は、請求項1に記載のコネクタの実装方法であって、コネクタ載置部は、コネクタその他の部品を排出するためのコンベア上である。
請求項4に記載のコネクタの実装方法は、請求項1に記載のコネクタの実装方法であって、コネクタ載置部は、凹部にコネクタを載せて供給する担体の空になった凹部である。
本発明では、吸着ノズルによりコネクタを吸着するときには、本体部の上面であって、コネクタの平面視において一対の支持片同士を結ぶ仮想線上又はこの仮想線よりも後方(リードが設けられている側)の領域内に設定した目標吸着位置を吸着する。コネクタを基板に搭載する際には、吸着したコネクタを下方から撮像し、画像認識することによって、本体部の上面の吸着ノズルによる実際の吸着位置と目標吸着位置との間の位置ずれである吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっているかの判定を行い、吸着ずれが許容範囲内に収まっていると判定した場合に基板への搭載を行う。これにより吸着ノズルの押し付け力による「浮き」の発生を防止し実装不良の発生を防止している。また、吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっていなかった場合には、吸着ノズルにより吸着したコネクタを所定のコネクタ載置部に載置してコネクタの吸着を解除した後、吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってコネクタを再吸着するようになっているので、吸着ずれが許容範囲内に収まっていなかった場合であってもコネクタが廃棄されることがなく、実装基板の生産コストの増大を防ぐことができる。また、コネクタの再吸着は吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってなされることから、再吸着後のコネクタはほぼ確実に基板に搭載することができ、再吸着に伴うタクトロスを抑えることができる。
本発明の一実施の形態における部品実装機の平面図 (a)(b)本発明の一実施の形態における基板の平面図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるコネクタの斜視図 本発明の一実施の形態におけるコネクタの平面図 本発明の一実施の形態における部品実装機が備える実装ヘッドを基板とともに示す図 本発明の一実施の形態における部品実装機の制御系統を示すブロック図 本発明の一実施の形態における部品実装機が備える電子部品供給装置の部分拡大平面図 本発明の一実施の形態における部品実装機が備えるコネクタ供給装置の部分拡大平面図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるコネクタの部分拡大図 本発明の一実施の形態における部品実装機が備える操作パネルに表示される部品情報の編集画面の一例を示す図 本発明の一実施の形態における部品実装機が実行するコネクタ搭載工程の手順を示すフローチャート (a)(b)本発明の一実施の形態における部品実装機によりコネクタを基板に搭載するときの様子を示す図 本発明の一実施の形態における部品実装機によりコネクタが基板に正常に搭載される状態を示す図 本発明の一実施の形態における部品実装機によりコネクタが基板に正常に搭載されない状態を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1において、本発明の一実施の形態における部品実装機1は、その上流側(図1の紙面左方)に設置された半田印刷機(図示せず)を含む部品実装ラインを構成する部品実装用装置の一つであり、半田印刷機によって半田が印刷された複数の基板(単位基板)2が所定のレイアウトで載置された多面取り基板3を上流側に設置された他の装置(上記の半田印刷機や他の部品実装機など)より搬入し、各基板2に電子部品4とコネクタ5を搭載した後、多面取り基板3を下流側に設置された他の装置(例えば、他の部品実装機やリフロー装置など)に搬出するものとなっている。
各基板2は、図2(a)に示すように、四辺の一辺側にコネクタ取り付け用の切り欠き部2kを有しており、基板2の中央部には電子部品4が搭載される複数の部品用電極DT1が設けられている。また、切り欠き部2kに臨む領域にはコネクタ5が搭載される基板側電極としての複数のコネクタ用電極DT2及び一対の固定用パッドFPが設けられている。図2(b)は、部品用電極DT1を含む領域から成る電子部品搭載位置に電子部品4が搭載され、コネクタ用電極DT2及び一対の固定用パッドFPを含む領域から成るコネクタ搭載位置にコネクタ5が搭載された状態を示している。
図3(a),(b)において、コネクタ5は、前面6aに他のコネクタ(図示せず)を受容するための開口部6kを有した、全体として横長の直方体形状の本体部6と、本体部6の後面6bから水平方向後方に延びて設けられた複数のリード7と、本体部6の両側面6c,6cそれぞれから水平方向外方に延びて設けられた一対の支持片8を備えている。
図2(b)に示すように、コネクタ5は、本体部6の後面6b側(リード7が設けられている側)の一部のみが平面視において基板2とオーバーラップするように取り付けられる。具体的には、基板2の切り欠き部2k内に本体部6の後面6b側の一部が位置し、かつ、複数のリード7及び一対の支持片8が基板2の表面の切り欠き部2kの縁部に臨む箇所に接合されるようにして基板2に搭載される。このため、一対の支持片8は、図4に示すように、本体部6の中心位置PVよりも本体部6の後面6b側(図4では紙面上方)に偏った位置から側方(図4では紙面左右方向)に延びている。
図1において、部品実装機1は、基台11上に多面取り基板3の搬送及び位置決めを行う基板搬送路12を備えるほか、基台11上に設けられたXYロボット13、XYロボット13により水平面内方向に移動自在であり、下方に延びた複数の吸着ノズル14nを備えた実装ヘッド14(図5も参照)、電子部品4を供給するテープフィーダ(電子部品供
給装置15)及びコネクタ5を供給するテープフィーダ(コネクタ供給装置16)、XYロボット13によって実装ヘッド14とともに水平面内方向に移動される基板カメラ17(図5も参照)、基台11上に取り付けられた部品カメラ18、外部から操作が可能な操作パネル19並びに基台11内に設けられてこれらの各装置の作動制御を行う制御装置20(図6)を備えている。
図1において、基台11の基板搬送路12を挟む両端の領域にはそれぞれ複数のスロットSLが設けられており、電子部品4又はコネクタ5(以下、「部品」と称することがある)の供給装置である電子部品供給装置15及びコネクタ供給装置16は、これらのスロットSLに選択的に取り付けられている。
また、図1において、基台11の両端それぞれと基板搬送路12との間の領域には、交換用の吸着ノズル14nを保持したノズルチェンジャ(ノズル交換具)21、部品が一時的に載置される部品載置テーブル22及び部品が廃棄される廃棄ボックス23が設けられており、スロットSLの一つには、駆動プーリ24aと従動プーリ24bによりコンベアベルト24cを走行させる構成の部品排出コンベア24が設けられている。
基板搬送路12は一対のベルトコンベアから成り、上流側に設置された他の装置より搬出された多面取り基板3を搬入して基台11の中央の作業位置(図1に示す位置)に位置決めする。
図1において、XYロボット13は、基板搬送路12による多面取り基板3の搬送方向(X軸方向とする)と直交する水平面内方向(Y軸方向とする)に延びて設けられたY軸テーブル13aと、X軸方向に延びて一端がY軸テーブル13aに支持され、Y軸テーブル13aに沿って(すなわちY軸方向に)移動自在に設けられたX軸テーブル13bと、X軸テーブル13bに沿って(すなわちX軸方向に)移動自在に設けられた移動ステージ13cを備えている。
図1及び図5において、実装ヘッド14はXYロボット13の移動ステージ13cに取り付けられており、XYロボット13の作動(Y軸テーブル13aに対するX軸テーブル13bのY軸方向への移動及びX軸テーブル13bに対する移動ステージ13cのX軸方向への移動)によって水平面内で移動させることができる。実装ヘッド14の下端から下方に延びて設けられた複数の吸着ノズル14nは、それぞれ実装ヘッド14に対して上下方向(Z軸方向とする)に昇降(図5中に示す矢印A)及び上下軸回りの回転(図5中に示す矢印B)が自在となっている。
基板カメラ17は撮像視野を下方に向けてXYロボット13の移動ステージ13cに取り付けられており(図1及び図5)、部品カメラ18は撮像視野を上方に向けて基台11上に取り付けられている(図1)。
図6において、制御装置20は、実装制御部20a、画像認識部20b、部品情報編集部20c、吸着ずれ判定部20d及び再吸着処理部20eを備えている。
制御装置20の実装制御部20aは、図示しないアクチュエータ等から成る基板搬送路駆動部31(図6)の作動制御を行うことによって、基板搬送路12による多面取り基板3の搬送及び位置決めを実行し、図示しないアクチュエータ等から成る実装ヘッド駆動部32(図6)の作動制御を行うことによって、XYロボット13の作動による実装ヘッド14の水平面内方向移動、各吸着ノズル14nの実装ヘッド14に対する昇降及び上下軸回りの回転並びに各吸着ノズル14nによる部品(電子部品4又はコネクタ5)の吸着及び離脱(吸着解除)を実行する。
図1において、各スロットSLには、そのスロットSLに固有の供給基準座標SSが定められており、電子部品供給装置15をスロットSLに取り付けると、その電子部品供給装置15の電子部品取り出し口15aの中心位置がそのスロットSLの供給基準座標SS上に位置し、コネクタ供給装置16をスロットSLに取り付けると、そのコネクタ供給装置16のコネクタ取り出し口16aの中心位置がそのスロットSLの供給基準座標SS上に位置するようになっている。
スロットSLに取り付けられた電子部品供給装置15は、制御装置20の実装制御部20aにより行われる部品供給装置駆動部33(図6)の制御によって作動し、図7に示すように、テープフィーダを構成するキャリヤテープCTの長手方向に並設された多数の凹部(ポケット)PK内の電子部品4のうち、電子部品取り出し口15aに供給された電子部品4の中心位置PVが電子部品取り出し口15aの中心位置(すなわちそのスロットSLにおける供給基準座標SS)で一定時間静止するように、キャリヤテープCTのピッチ送りを行う(図7中に示す矢印C1)。このため、電子部品供給装置15の電子部品取り出し口15aには、電子部品4が間欠的に供給される。
同様に、スロットSLに取り付けられたコネクタ供給装置16は、制御装置20の実装制御部20aにより行われる上記部品供給装置駆動部33の制御によって作動し、図8に示すように、キャリヤテープCTの長手方向に並設された多数の凹部PK内のコネクタ5のうち、コネクタ取り出し口16aに供給されたコネクタ5の中心位置(本体部6の中心位置PVを意味する。以下同じ)がコネクタ取り出し口16aの中心位置(すなわちそのスロットSLにおける供給基準座標SS)で一定時間静止するように、キャリヤテープCTのピッチ送りを行う(図8中に示す矢印C2)。このため、コネクタ供給装置16のコネクタ取り出し口16aには、コネクタ5が間欠的に供給される。
吸着ノズル14nは、スロットSLに取り付けられた電子部品供給装置15又はコネクタ供給装置16から供給される部品(電子部品4又はコネクタ5)を吸着するとき、供給基準座標SSを基準とする吸着実行座標VV(図7及び図8)に下端を位置させて部品の吸着を行う。この吸着実行座標VVは後述するようにスロットSLの供給基準座標SSからのオフセット値を与えて任意に設定することができるので、部品実装機1のオペレータは、各電子部品4の上面における吸着ノズル14nの下端が接触する位置としての目標吸着位置TV(図7参照)を、その電子部品4の中心位置PVを基準とした相対位置として任意に設定し、その設定した目標吸着位置TVが吸着ノズル14nによって吸着されるようにすることができる。例えば、図7に示すように、各電子部品4の中心位置PVからキャリヤテープCTの進行方向に距離Δだけ離れた位置を目標吸着位置TVに設定してその目標吸着位置TVが吸着ノズル14nによって吸着されるようにしたい場合には、その電子部品4を供給する電子部品供給装置15が取り付けられるスロットSLの供給基準座標SSからキャリヤテープCTの進行方向に距離Δだけ離れた座標をそのスロットSLの吸着実行座標VVとして設定すればよい。
同様に、オペレータは、各コネクタ5の上面(本体部6の上面6d。図3参照)における吸着ノズル14nの下端が接触する位置としての目標吸着位置TV(図8参照)を、そのコネクタ5の中心位置PVを基準とした相対位置として任意に設定し、その設定した目標吸着位置TVが吸着ノズル14nによって吸着されるようにすることができる。例えば、図8に示すように、各コネクタ5の中心位置PVからキャリヤテープCTの進行方向に距離Δだけ離れた位置を目標吸着位置TVに設定してその目標吸着位置TVが吸着ノズル14nによって吸着されるようにしたい場合には、そのコネクタ5を供給するコネクタ供給装置16が取り付けられるスロットSLの供給基準座標SSからキャリヤテープCTの進行方向に距離Δだけ離れた座標をそのスロットSLの吸着実行座標VVとして設定すれ
ばよい。
また、制御装置20の実装制御部20aは、図示しないアクチュエータ等からなるカメラ駆動部34(図6)の作動制御を行うことによって、基板カメラ17及び部品カメラ18による撮像を実行する。基板カメラ17及び部品カメラ18の撮像によって取得された画像データは画像データ記憶部35(図6)に取り込まれて記憶される。制御装置20が備える画像認識部20bは、画像データ記憶部35に取り込まれた画像データに基づいて所要の画像認識処理を行う。
制御装置20に繋がる記憶部36(図5)には、スケジュールデータ記憶部36a、部品供給情報記憶部36b、スロット情報記憶部36c、基板情報記憶部36d及び部品情報記憶部36eが設けられている。
スケジュールデータ記憶部36aには、基板2上の部品搭載位置(部品用電極DT1を含む領域から成る電子部品搭載位置又はコネクタ用電極DT2及び一対の固定用パッドFPを含む領域から成るコネクタ搭載位置)の座標とこれらの部品搭載位置に搭載される部品の供給装置(電子部品供給装置15又はコネクタ供給装置16)が装着されるスロットSLの番号(スロットSLの位置)とが連結されたデータを時系列(作業順)に並べたスケジュールデータが記憶されており、部品供給情報記憶部36bには、スロットSLの番号と、そのスロットSLに取り付けられた供給装置(電子部品供給装置15又はコネクタ供給装置16)から供給される電子部品4又はコネクタ5との関係を規定する部品供給情報が記憶されている。また、スロット情報記憶部36cには、スロットSLの番号と、そのスロットSLにおける供給基準座標SSとの関係を示すスロット情報が記憶されており、基板情報記憶部36dには、多面取り基板3における基板2のレイアウト等に関する基板情報が記憶されている。
また、部品情報記憶部36eには、各基板2に搭載される部品(電子部品4及びコネクタ5)に関する詳細情報(部品情報)が記憶されている。部品情報には、その部品(電子部品4又はコネクタ5)の形状やサイズ等のデータのほか、吸着に使用される吸着ノズル14nのデータ、その部品についての目標吸着位置TVのデータ及び吸着ノズル14nによる部品の実際の吸着位置と目標吸着位置TVとの間の位置ずれである吸着ずれの許容範囲のデータ等が含まれている。
各部品(電子部品4又はコネクタ5)についての目標吸着位置TVは、前述のようにオペレータが任意に設定することができるが、基板2の中央部に搭載される電子部品4は、基板2への搭載時に吸着ノズル14nによって電子部品4が基板2に押し付けられても電子部品4を回転させるモーメントは発生しないので、電子部品4についてはその中心位置PVが目標吸着位置TVに設定されている。
一方、コネクタ5は、前述のように(図2(b)参照)、基板2の端部に設けられた切り欠き部2k内に本体部6の後面6b側の一部が位置し、かつ、複数のリード7及び一対の支持片8が基板2の切り欠き部2kの縁部に臨む基板2の表面に接合されるようにして基板2に搭載されるようになっており、一対の支持片8は本体部6の中心位置PVよりも後面6b側に偏った位置から側方に延び設けられているので(図4参照)、コネクタ5の(本体部6の)上面の中心位置PVを目標吸着位置TVとして吸着したのでは、基板2への搭載時に吸着ノズル14nによってコネクタ5が基板2に押し付けられると、一対の支持片8回りにコネクタ5を回転させるモーメントが発生してしまい、コネクタ5を基板2に正常に搭載させることができなくなる。このため、コネクタ5については、そのコネクタ5の中心位置PVではなく、コネクタ5の中心位置PVから本体部6の後面6b側(ここではキャリヤテープCTの進行方向側)に距離Δだけ離れた、一対の支持片8同士を結
ぶ仮想線L0上又はこの仮想線L0よりも本体部6の後面6b側の領域内の位置が目標吸着位置TVとして設定されている(図4及び図8参照)。
また、吸着ノズル14nによる部品(電子部品4又はコネクタ5)の実際の吸着位置と目標吸着位置TVとの間の位置ずれである吸着ずれは、例えば図9に示すように、目標吸着位置TVに対する実際の吸着位置RVのコネクタ5の横方向(リード7の並設方向)のずれ成分δ1と、目標吸着位置TVに対する実際の吸着位置RVのコネクタ5の縦方向(リード7の並設方向と直交する方向)のずれ成分δ2とによって表すことができ、このような吸着ずれは、吸着ノズル14nによって部品を吸着した後、その部品を部品カメラ18によって撮像し、得られた画像に基づく画像認識を行うことによって算出することができる。なお、このような吸着ずれは、部品の供給装置(電子部品供給装置15又はコネクタ供給装置16)が備えるキャリヤテープCTの初期弛みや、これらの供給装置をスロットSLに取り付けたときの取り付け誤差等に起因して生じることが多い。
吸着ずれの許容範囲は、吸着ノズル14nによる部品(電子部品4又はコネクタ5)の実際の吸着位置RVが目標吸着位置TVからずれている場合に、実際の吸着位置RVの目標吸着位置TVからのずれの量の許容値をずれの方向に応じて定めたものであり、ずれの方向をコネクタ5の横方向と縦方向に応じて定めた場合には、図4に示す目標吸着位置TVを含む矩形の吸着許容領域Rg(網掛けを付した領域)と等価となる。したがって、吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVがこの吸着許容領域Rg内に入っているときには、吸着ずれは許容範囲内となり、吸着許容領域Rg内に入っていないときには、吸着ずれは許容範囲外となる。なお、図9(a)は実際の吸着位置RVが吸着許容領域Rg内に入っていることから吸着ずれは許容範囲内であり、図9(b)は実際の吸着位置RVが吸着許容領域Rg内に入っていないことから、吸着ずれは許容範囲外である。
本実施の形態における部品実装機1では、上記目標吸着位置TV及び吸着ずれの許容範囲の各データは、操作パネル19に表示される部品情報の編集画面から、制御装置20の部品情報編集部20cを通してオペレータが編集(変更)することができる。図10は、制御装置20の部品情報編集部20cによって操作パネル19に表示される部品情報の編集画面Gの例であり、目標吸着位置TV及び吸着ずれの許容範囲の編集対象としているコネクタ5のグラフィック画像が表示される表示部Q1のほか、「吸着位置オフセット」、「吸着ずれ許容範囲」及び「吸着位置不正時の再吸着」の各項の編集領域Q2,Q3,Q4が表示されている。
「吸着位置オフセット」の項は、部品(電子部品4又はコネクタ5)の目標吸着位置TVをその部品の中心位置PVからのオフセット値を入力することによって設定する項であり、オペレータは表示部Q1に表示されるコネクタ5のグラフィック画像を見ながら、コネクタ5の横方向(前述のようにリード7の並設方向であり、図10ではX方向)のオフセット値を編集領域Q2内の入力欄T1から入力し、コネクタ5の縦方向(前述のようにリード7の並設方向と直交する方向であり、図10ではY方向)のオフセット値を編集領域Q2内の入力欄T2から入力する。本実施の形態では、コネクタ5を基板2に搭載するときに、一対の支持片8回りのモーメントが発生して正常な搭載が行えなくなるようになることを防ぐため、目標吸着位置TVは、コネクタ5(本体部6)の上面の、一対の支持片8同士を結ぶ仮想線L0上又はこの仮想線L0よりも本体部6の後面6b側の領域内の位置に設定するようにする。
「吸着ずれ許容範囲」の項は、吸着ずれの許容範囲を、上記「吸着位置オフセット」の項で設定した目標吸着位置TVを基準としたコネクタ5の横方向(X方向)の許容値とコネクタ5の縦方向(Y方向)の許容値を入力することによって設定する項であり、オペレータは、表示部Q1に表示されるコネクタ5のグラフィック画像を見ながら、横方向の許
容値(図4中に示す吸着許容領域Rgの横方向寸法aの半分の値)を編集領域Q3内の入力欄T3から入力し、縦方向の許容値(図4中に示す吸着許容領域Rgの縦方向寸法bの半分の値)を編集領域Q3内の入力欄T4から入力する。
「吸着位置不正時の再吸着」の項は、算出した吸着ずれが、設定した許容範囲内に収まっていなかった(吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVが吸着許容領域Rg内に入っていなかった)場合に、吸着ノズル14nによるコネクタ5の吸着を一旦解除した後、吸着ノズル14nによるコネクタ5の再吸着を行うか否かの選択を行う項であり、再吸着を行わないことを選択する場合には編集領域Q4内の「無効」の欄T5にチェックを入れ、再吸着を行うことを選択する場合には編集領域Q4内の「有効」の欄T6にチェックを入れる。
オペレータが上記の3つの項についての入力を終わり、「設定」ボタンB1を操作した後、「閉じる」ボタンB2を操作して入力事項の決定を行うと、制御装置20の部品情報編集部20cは、部品情報記憶部36eに記憶されている目標吸着位置TVのデータと吸着ずれの許容範囲のデータ及び算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていなかった場合にコネクタ5の再吸着を行うか否かのデータを更新(書き換え)して保存する。
次に、部品実装機1の動作を説明する。部品実装機1の制御装置20は、上流側に設置された他の装置より多面取り基板3が搬出されたことを検知したら、基板搬送路12を作動させてその多面取り基板3を受け取り、X軸方向に搬送して作業位置に位置決めする。そして、多面取り基板3に設けられた基板マーク(図示せず)の上方に基板カメラ17を(実装ヘッド14を)移動させて基板マークを撮像し、得られた基板マークの画像を画像認識部20bにおいて画像認識することによって、多面取り基板3の位置ずれ(多面取り基板3の正規の作業位置からの位置ずれ)を求める。
部品実装機1の制御装置20は、多面取り基板3の位置ずれを求めたら、多面取り基板3上に載置された各基板2の電子部品搭載位置に電子部品4を搭載する工程(電子部品搭載工程)と、各基板2のコネクタ搭載位置にコネクタ5を搭載する工程(コネクタ搭載工程)とを実行する。
制御装置20は、電子部品搭載工程では、実装ヘッド14を移動させ、電子部品供給装置15から供給される電子部品4を吸着ノズル14nにより吸着する動作と、吸着した電子部品4を基板2の電子部品搭載位置(部品用電極DT1)上で離脱する動作とを繰り返す。このとき吸着ノズル14nは、電子部品供給装置15の電子部品取り出し口15aに供給された電子部品4の中心位置PV(スロットSLの供給基準座標SSでもある)を目標吸着位置TVとして吸着する。
制御装置20は、吸着ノズル14nにより電子部品4を吸着したら、吸着ノズル14nにより吸着した電子部品4が部品カメラ18の上方に位置するように実装ヘッド14を移動させ、部品カメラ18による電子部品4の撮像を行う。そして、得られた画像に基づき画像認識部20bにより画像認識を行って、電子部品4の異常(変形や欠損など)が認められるか否かの検査を行うとともに、電子部品4上の吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVと目標吸着位置TVとの間の位置ずれである吸着ずれの算出を行う。
制御装置20は、上記のようにして電子部品4の画像認識を行い、電子部品4に異常が認められるか否かの検査と吸着ずれの算出を行ったら、吸着ノズル14nにより吸着した電子部品4が基板2上の電子部品搭載位置の直上に位置するように実装ヘッド14を移動させる(図5)。そして、吸着ノズル14nを実装ヘッド14に対して下降(図5中に示す矢印D)及び上昇させ、電子部品4が部品用電極DT1に接触したところで吸着ノズル
14n内の真空状態を破壊して電子部品4を基板2上に搭載する。
基板2上の部品用電極DT1には、前述のように、この部品実装機1の上流側に配置された半田印刷機によって半田Sd(図5)が印刷されており、実装ヘッド14は吸着ノズル14nによって、電子部品4の下面の電極4a(図5)を部品用電極DT1上の半田Sdに押し付けるようにする。なお、制御装置20は、電子部品4を基板2上に搭載するときは、既に求めている基板2(直接的には多面取り基板3)の位置ずれと電子部品4の吸着ずれが修正されるように、基板2に対する吸着ノズル14nの位置補正(回転補正を含む)を行う。
このような実装ヘッド14の動作によって、各基板2の電子部品搭載位置に電子部品4が次々と搭載されていく。なお、画像認識によって異常が認められた電子部品4については、基板2に搭載することなく、廃棄ボックス23に投入して廃棄し、或いは、電子部品4を部品排出コンベア24のコンベアベルト24c上に載置した後、部品排出コンベア24を駆動することによってその電子部品4を回収するようにしてもよい。
一方、制御装置20は、コネクタ搭載工程では、実装ヘッド14を移動させ、コネクタ供給装置16から供給されるコネクタ5を吸着ノズル14nにより吸着する動作と、吸着したコネクタ5を基板2のコネクタ搭載位置(コネクタ用電極DT2及び固定用パッドFP)上で離脱する動作とを繰り返す。
具体的には、制御装置20は先ず、記憶部36から必要な情報を読み取る(図11に示すステップST1)。ここで読み取る情報には、スケジュールデータ記憶部36aに記憶されスケジュールデータ、部品供給情報記憶部36bに記憶された部品供給情報、スロット情報記憶部36cに記憶されたスロット情報、基板情報記憶部36dに記憶された基板情報及び部品情報記憶部36eに記憶された部品情報が含まれる。
制御装置20は、記憶部36から必要な情報を読み取ったら、その読み取ったスケジュールデータ、部品供給情報、スロット情報及び部品情報等の各情報に基づいて、現在実装ヘッド14に取り付けられている吸着ノズル14nが、これから吸着しようとするコネクタ5に適合したもの(部品情報に記載されているもの)であるかどうかの確認を行う(図11に示すステップST2)。そして、現在実装ヘッド14に取り付けられている吸着ノズル14nを交換する必要があるか否かの判断を行い(図11に示すステップST3)、その結果、吸着ノズル14nを交換する必要があると判断した場合には、基台11上に設けられたノズルチェンジャ21を用いて、現在実装ヘッド14に取り付けられている吸着ノズル14nを取り外すとともに、これから吸着しようとするコネクタ5に適合した吸着ノズル14nを実装ヘッド14に取り付けて吸着ノズル14nの交換を行う(図11に示すステップST4)。
制御装置20は、吸着ノズル14nの確認及び必要な吸着ノズル14nへの交換が終了したら、実装ヘッド14を移動させ、コネクタ供給装置16から供給されるコネクタ5を吸着ノズル14nにより吸着する(図11に示すステップST5)。このとき吸着ノズル14nは、オペレータが部品情報の編集画面Gから設定した目標吸着位置TVを吸着する。この目標吸着位置TVは、前述のように、コネクタ5の本体部6の上面であって、コネクタ5の平面視において一対の支持片8同士を結ぶ仮想線L0上の位置である。
制御装置20は、吸着ノズル14nによりコネクタ5を吸着したら、吸着ノズル14nにより吸着したコネクタ5が部品カメラ18の上方に位置するように実装ヘッド14を移動させ、部品カメラ18によるコネクタ5の撮像を行い、得られた画像に基づき画像認識部20bにより画像認識を行う(図11に示すステップST6)。
制御装置20は、コネクタ5について画像認識を行ったら、その結果に基づいて、コネクタ5に異常(変形や欠損など)が認められるか否かの検査を行い(図11に示すステップST7)、コネクタ5に異常が認められなかった場合には、部品情報の編集画面Gの「吸着位置不正時の再吸着」の項で「有効」が選択されているか否かの判断を行う(図11に示すステップST8)。そして、この判断において、「吸着位置不正時の再吸着」の項で「有効」が選択されていた場合には、制御装置の再吸着処理部20eは、ステップST6で行った画像認識結果に基づいて、本体部6の上面6dにおける吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVと目標吸着位置TVとの位置ずれである吸着ずれの算出を行う(図11に示すステップST9)。
一方、ステップST7でコネクタ5に異常が認められた場合には、その異常が認められたコネクタ5は廃棄する(図11に示すステップST10)。このコネクタ5の廃棄は、実装ヘッド14を廃棄ボックス23の上方に移動させ、そこで吸着ノズル14nによるコネクタ5の吸着を解除し、コネクタ5を廃棄ボックス23内に投入することによって行う。或いは、電子部品4を部品排出コンベア24のコンベアベルト24c上に載置した後、部品排出コンベア24を駆動することによって回収するようにしてもよい。
制御装置20は、コネクタ5を廃棄(或いは回収)したら、それまで行ったコネクタ5の廃棄(及び回収)回数を積算し、廃棄回数が予め定めた制限回数を超えたか否かの判断を行う(図11に示すステップST11)。その結果、コネクタ5の廃棄回数が制限回数を超えていなかったときにはステップST5に戻ってコネクタ5(新たなコネクタ5)の吸着を行い、コネクタ5の廃棄回数が制限回数を超えていたときには、オペレータに点検を促すため、部品実装機1の動作を停止させる(図11に示すステップST12)。
ステップST9で吸着ずれを算出したら、制御装置20の吸着ずれ判定部20dは、ステップST9で算出した吸着ずれが予め定めた(オペレータが設定した)許容範囲内に収まっているか否かの判定を行う(図11に示すステップST13)。その結果、算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっていた場合(吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVが吸着許容領域Rg内に入っていた場合)には、現在吸着ノズル14nに吸着しているコネクタ5を基板2上のコネクタ搭載位置(コネクタ用電極DT2及び固定用パッドFPが設けられている位置)に搭載する(図11に示すステップST14)。
基板2上のコネクタ搭載位置へコネクタ5を搭載するには、先ず、吸着ノズル14nにより吸着したコネクタ5が基板2上のコネクタ搭載位置の直上に位置するように実装ヘッド14を移動させる(図12(a))。そして、吸着ノズル14nを実装ヘッド14に対して下降(図12(a)中に示す矢印E1)及び上昇させ(図12(b)中に示す矢印E2)、各リード7が対応するコネクタ用電極DT2に接触し、かつ、各支持片8が対応する固定用パッドFPに接触したところで吸着ノズル14n内の真空状態を破壊してコネクタ5を基板2上に搭載する(図12(b))。コネクタ用電極DT2及び固定用パッドFPには、前述のように、この部品実装機1の上流側に配置された半田印刷機によって半田Sdが印刷されており、実装ヘッド14は吸着ノズル14nによって、各リード7をコネクタ用電極DT2上の半田Sdに押し付け、また一対の支持片8を一対の固定用パッドFP上の半田Sdに押し付けるようにする。
制御装置20は、コネクタ5を基板2上に搭載するときは、既に求めている基板2(直接的には多面取り基板3)の位置ずれとコネクタ5の吸着ずれが修正されるように、基板2に対する吸着ノズル14nの位置補正(回転補正を含む)を行う。これによりコネクタ5は、その本体部6が基板2の端部に形成された切り欠き部2k内に位置し、かつ複数のリード7が基板2上の切り欠き部2kの後方領域に設けられた複数の基板側電極であるコ
ネクタ用電極DT2と接合され、かつ一対の支持片8が基板2上の切り欠き部2kの側方領域に設けられた一対の固定用パッドFPに接合されるようにして基板2に搭載される。
ここで、吸着ずれが許容範囲内に収まっている状態からコネクタ5を基板2に搭載した場合には、図13に示すように、コネクタ5を基板2に押し付けたときの押し付け力Pのコネクタ5への作用点Wの水平方向位置は、一対の支持片8を結ぶ仮想線L0上又はこの仮想線L0よりも本体部6の後面6b側の領域内にあることから、押し付け力Pは一対の支持片8が基板2から受ける反力R1と各リード7が基板2から受ける反力R2によって支持され、コネクタ5に一対の支持片8回りのモーメントが生じることはない。したがって、押し付け力Pは一対の支持片8が基板2から受ける反力R1及び複数のリード7が基板2から受ける反力R2との合力によって支持され、コネクタ5を安定した状態で基板2に取り付けることができる。
これに対し、ステップST9で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっておらず、しかも、吸着ノズル14nの実際の吸着位置RVが、一対の支持片8を結ぶ仮想線L0よりも本体部6の前面6a側であった状態からコネクタ5を基板2に搭載した場合には、図14に示すように、コネクタ5を基板2に押し付けたときの押し付け力Pのコネクタ5への作用点Wの水平方向位置は、一対の支持片8を結ぶ仮想線L0よりもリード7とは反対の側にあることから、押し付け力Pは一対の支持片8が基板2から受ける反力R1によって支持されるものの、コネクタ5には一対の支持片8回りのモーメントMが生じてしまう。したがって、コネクタ5はこのモーメントMによって一対の支持片8回りに回転することとなり、基板2上のコネクタ用電極DT2とリード7との間には「浮き」が生じ、コネクタ5は基板2上に正常に搭載させることができなくなる。
なお、ステップST8の判断において、「吸着位置不正時の再吸着」の項で「有効」が選択されていなかった(「無効」が選択されていた)場合には、制御装置の再吸着処理部20eは、ステップST9の吸着ずれの算出及びステップST10の判断を行うことなく、基板2へのコネクタ5の装着工程(ステップST14)を実行する。
制御装置20は、上記のステップST13において、ステップST9で算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっていなかった場合(吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVが吸着許容領域Rg内に入っていなかった場合)には、コネクタ5の再吸着を行う(図11に示すステップST15)。このコネクタ5の再吸着では、制御装置20は先ず、実装ヘッド14を基台11上に設けられた部品載置テーブル22の上方に移動させ、そこから吸着ノズル14nの下降及び上昇を行い、コネクタが部品載置テーブル22に接触したとこで吸着ノズル14nによるコネクタ5の吸着を一旦解除してコネクタ5を部品載置テーブル22に載置する。そして、ステップST9で算出した吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nの位置補正を行い、その位置補正を行った位置から吸着ノズル14nによるコネクタ5の吸着を改めて行う。これによりコネクタ5は、吸着ずれが解消された状態で吸着ノズル14nによって吸着される。
制御装置20は、ステップST15でコネクタ5の再吸着を行ったら、ステップST6に戻って、コネクタ5の画像認識以降の工程を再実行する。この再実行におけるステップST15では、吸着ずれは許容範囲内に収まっているはずであるので、その後のステップST13では、吸着ずれが許容範囲内に収まっていると判断されることになり、次のステップST14において、コネクタ5は基板2上に正常に搭載される。
制御装置20は、ステップST14で基板2上へのコネクタ5の搭載を行ったら、現在コネクタ5の搭載対象としている基板2に搭載すべき全てのコネクタ5の搭載が終了したか否かの判断を行う(図11に示すステップST16)。その結果、全てのコネクタ5の
搭載が終了しなかったときにはステップST1に戻って次のコネクタ5の搭載のための準備を行い、全てのコネクタ5の搭載が終了していたときには、その基板2についてのコネクタ5の搭載作業を終了する。
制御装置20は、このようにして現在基板搬送路12によって位置決めしている多面取り基板3上の全ての基板2について電子部品搭載工程とコネクタ搭載工程が終了したら、その多面取り基板3を下流側に設置された他の装置に搬出する。
以上説明したように、本実施の形態における部品実装機1による部品実装方法は、コネクタ5の本体部6の上面6dであって、コネクタ5の平面視において一対の支持片8同士を結ぶ仮想線L0上又はこの仮想線L0よりも本体部6の後面6b側の領域内に設定した目標吸着位置を吸着ノズル14nにより吸着する吸着工程(ステップST5)と、吸着ノズル14nにより本体部6の上面6dが吸着されたコネクタ5を下方から撮像して画像認識を行い(ステップST6)、本体部6の上面6dの吸着ノズル14nによる実際の吸着位置RVと目標吸着位置TVとの間の位置ずれである吸着ずれを算出する吸着ずれ算出工程(ステップST9)と、算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっているか否かの判定を行う判定工程(ステップST13)と、判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていると判定した場合に、吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nの位置補正を行ってコネクタ5を基板2に搭載する搭載工程(ステップST14)と、判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていないと判定した場合に、吸着ノズル14nにより吸着したコネクタ5を所定のコネクタ載置部(部品載置テーブル22)に載置してコネクタ5の吸着を解除した後、吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nの位置補正を行ってコネクタ5を再吸着する再吸着工程(ステップST15)とを含み、コネクタを再吸着した後、引き続き吸着ずれ算出工程(ステップST9)、判定工程(ステップST13)及び搭載工程(ステップST14)を実行するものとなっている。
このように本実施の形態におけるコネクタ5の実装方法では、算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっていなかった場合には、吸着ノズル14nにより吸着したコネクタ5を所定のコネクタ載置部(部品載置テーブル22)に載置してコネクタ5の吸着を解除した後、吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nの位置補正を行ってコネクタ5を再吸着するようになっているので、吸着ずれが許容範囲内に収まっていなかった場合であってもコネクタ5が廃棄されることがなく、実装基板の生産コストの増大を防ぐことができる。また、コネクタ5の再吸着は吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nの位置補正を行ってなされることから、再吸着後のコネクタ5はほぼ確実に基板2に搭載することができ、再吸着に伴うタクトロスを抑えることができる。
ところで、前述したように、コネクタ5の吸着ずれは、コネクタ供給装置16が備えるキャリヤテープCTの初期弛み等に起因して生じるものが多いことから、或るコネクタ5について再吸着を行うことになった場合、そのコネクタ5を供給したコネクタ供給装置16が次に供給するコネクタ5を吸着するときも、同様な吸着ずれが生ずる場合が多いと考えられる。このため、或るコネクタ5について再吸着を行うことになった場合には、そのとき算出された吸着ずれの値を記憶しておき、次に同じスロットSLに取り付けられたコネクタ供給装置16から供給されたコネクタ5を吸着する際には、その記憶した吸着ずれが解消されるように吸着ノズル14nを移動させて(位置補正を行って)コネクタ5の吸着を行うようにする学習機能を制御装置20が有するようにしてもよい。
また、上述の説明では、ステップST15でコネクタ5の再吸着を行うとき、コネクタ5は、コネクタ5の供給装置であるコネクタ供給装置16と基板搬送路12により位置決めされた多面取り基板3上の各基板2との間の領域に設けられたテーブル(部品載置テー
ブル22)上に載置されるようになっていたが、コネクタ5の再吸着時のコネクタ載置部は、必ずしもコネクタ5の供給装置と基板2との間の領域になくてもよく、例えば、コネクタ5やその他の部品(電子部品4等)を排出するための部品排出コンベア24上や、凹部PKにコネクタ5を載せて供給する担体であるキャリヤテープCTの空になった凹部PK等であってもよい。
また、上述の説明では、コネクタ5を供給する手段としてテープフィーダから成るコネクタ供給装置16を示したが、所定の位置にコネクタを供給するものであれば、テープフィーダ以外(例えばトレイフィーダ)から成っていてもよい。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述の実施の形態で示したものに限定されない。例えば、上述の実施の形態で示したコネクタ5の形状は一例であり、前面に開口部を有した本体部の後面から複数のリードがそれぞれ後方に延びるとともに、本体部の両側面から一対の支持片がそれぞれの側方に延びた構成を有するものであれば、必ずしも上述の実施の形態に示した構成を有していなくてもよい。
また、部品情報の編集画面Gにおいて行う「吸着ずれ許容範囲」の設定において、前述の実施の形態では、その許容範囲をコネクタ5の横方向の許容値とコネクタ5の縦方向の許容値を数値入力するようになっていたが、オペレータが、表示部Q1に表示されるコネクタ5のグラフィック画像を見ながら、マウス等を用いた視覚的な領域設定方法によって「吸着ずれ許容範囲」の設定を行うことができるようになっているのであってもよい。
吸着ずれによるコネクタの実装不良の発生を防止して実装基板の生産コストの増大を防ぐことができるコネクタの実装方法を提供する。
2 基板
2k 切り欠き部
5 コネクタ
6 本体部
6a 前面
6b 後面
6c 側面
6d 上面
6k 開口部
7 リード
8 支持片
14n 吸着ノズル
16 コネクタ供給装置(供給装置)
22 部品載置テーブル(コネクタ載置部、テーブル)
DT2 コネクタ用電極(基板側電極)
FP 固定用パッド
L0 仮想線
TV 目標吸着位置
RV 実際の吸着位置

Claims (4)

  1. 前面に開口部が形成された本体部の後面から複数のリードがそれぞれ後方に延びるとともに、本体部の両側面から一対の支持片がそれぞれの側方に延びた構成を有するコネクタを、基板の端部に形成された切り欠き部内に本体部が位置し、複数のリードが基板上の切り欠き部の後方領域に設けられた複数の基板側電極と接合され、かつ一対の支持片が基板上の切り欠き部の側方領域に設けられた一対の固定用パッドに接合されるようにして基板に搭載するコネクタの実装方法であって、
    コネクタの本体部の上面であって、コネクタの平面視において一対の支持片同士を結ぶ仮想線上又はこの仮想線よりも本体部の後面側の領域内に設定した目標吸着位置を吸着ノズルにより吸着する吸着工程と、
    吸着ノズルにより本体部の上面が吸着されたコネクタを下方から撮像して画像認識を行い、本体部の上面の吸着ノズルによる実際の吸着位置と目標吸着位置との間の位置ずれである吸着ずれを算出する吸着ずれ算出工程と、
    算出した吸着ずれが予め定めた許容範囲内に収まっているか否かの判定を行う判定工程と、
    判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていると判定した場合に、吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってコネクタを基板に搭載する搭載工程と、
    判定工程において、吸着ずれ算出工程で算出した吸着ずれが許容範囲内に収まっていないと判定した場合に、吸着ノズルにより吸着したコネクタを所定のコネクタ載置部に載置してコネクタの吸着を解除した後、吸着ずれが解消されるように吸着ノズルの位置補正を行ってコネクタを再吸着する工程とを含み、
    コネクタを再吸着した後、引き続き吸着ずれ算出工程、判定工程及び搭載工程を実行することを特徴とするコネクタの実装方法。
  2. コネクタ載置部は、コネクタの供給装置と基板との間の領域に設けられたテーブルであることを特徴とする請求項1に記載のコネクタの実装方法。
  3. コネクタ載置部は、コネクタその他の部品を排出するためのコンベア上であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタの実装方法。
  4. コネクタ載置部は、凹部にコネクタを載せて供給する担体の空になった凹部であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタの実装方法。
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