JP5065728B2 - 粉砕装置 - Google Patents

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Description

本発明は、耐金属汚染性に優れ且つ耐久性に優れたローター部品を使用して、高純度・高品質の粉体を製造し得ると共に、装置の運用コストを低減させ得る粉砕装置に関する。
従来より、セラミックス、金属および非金属等の粉体を製造する粉砕装置は種々提案されている。特に、炭化ケイ素については、高温強度、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等の優れた特性有するため、炭化ケイ素粉体を製造することにより得られる焼結体は、種々の分野において用いられ、特に電子情報機器材料、半導体製造用材料等に適することが知られている。
このような用途に用いる場合、炭化ケイ素粉体の焼結時における成形性が要望され、ホットプレス法、反応焼結法、常圧焼結法等、炭化ケイ素粉体の種々の焼結法に対して高い成形性が要求されている。近年では、この炭化ケイ素粉体の粒度分布を最適化することにより、得られる焼結体の成形性、例えば鋳込み性、注型時の流動性、粒子の充填性等が向上することが見出され、粒度分布の制御方法が注目されている。
炭化ケイ素粉体等を含む粉体の粒度分布調整としては、粒状原料を粉砕して分級する方法が一般的であるが、通常の粉砕方法、即ちポールミル、サンドミルまたはコロイドミル等の粉砕機による粉砕では、粉砕機の金属部材に炭化ケイ素粉末が直接接触する際に、金属系の不純物が混入し、このような粉末は半導体製造用材料等には適さないという問題があった。
例えば特開平11−171647号公報の「炭化ケイ素粉体及びその製造方法」では、粒径、粒度が制御されて成形性に優れ、且つ高純度である炭化ケイ素粉末を製造し得る高効率の炭化ケイ素粉体の製造方法が提案されている。この従来の炭化ケイ素粉体の製造方法においても、金属などの不純物の混入なく粉砕・分級を行う手法として、粉砕装置の内壁に金属との接触を防止し得る手段を採用したものを用いる方法、或いは、ジェットミル等の高圧気流式を用いて、粉砕物と粉砕装置部材との接触が少ない装置を用いる方法などを採用して、種々の対処を行っていた。
特開平11−171647号公報
ところで、上述した特許文献1に開示された技術等においては、粉砕装置で分級を行うためのローターに付属するローター部品についても、金属汚染(コンタミネーション)を生じることなく高純度の粉体を得るために、金属汚染が少ない樹脂(例えば、ポリアセタールコポリマー等)をその素材として使用している。つまり、ローターを保護するライナーや、ローターと原料排出路との接続部分の気密性を保持するためのシールリングについては、樹脂を使用していた。
しかしながら、樹脂製の部品は、金属製の部品と対比して耐金属汚染性には優れるものの、金属製品の持つ部品精度(例えば、平面度、寸法精度、平坦性等)や、耐久性(例えば、耐摩耗性、熱安定性等)などについては劣る性質を有している。このため、粉砕粉の平均粒度、粒度分布の均一性維持など、粉体品質の維持・安定化のためには、頻繁にローター部品を交換する必要があり、交換用のローター部品の常備や交換作業などに多大な費用を要するという事情があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、耐金属汚染性に優れ且つ耐久性に優れたローター部品を使用して、高純度・高品質の粉体を製造し得ると共に、装置の運用コストを低減させ得る粉砕装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の粉砕装置は、粉砕容器と、前記粉砕容器に接続されて粒状原料を導入する原料導入路と、前記粉砕容器内で前記粒状原料を撹拌により粉砕した粉体を分級するローターと、前記ローター下部に分級した粉体を排出する原料排出路と、を備える粉砕装置であって、前記ローターは、表面が炭化ケイ素で覆われた保護部材、または炭化ケイ素製の保護部材を備え、前記ローターと前記原料排出路とは、表面が炭化ケイ素で覆われたシール部材、または炭化ケイ素製のシール部材を介して接続されることを特徴とする。なお、前記保護部材を、前記ローターの上面および下面に設置される上面ライナーおよび下面ライナーとし、前記シール部材をシールリングとすることが望ましい。
上記特徴の本発明の粉砕装置によれば、ローターを保護する保護部材(上面ライナーおよび下面ライナー)や、ローターと原料排出路との接続部分の気密性を保持するためのシール部材(シールリング)に、表面が炭化ケイ素で覆われた部材または炭化ケイ素製の部材を用いた構造とすることにより、耐金属汚染性に優れ且つ耐久性に優れたローター部品を使用して、高純度・高品質の粉体を製造し得ると共に、装置の運用コストを低減させ得る粉砕装置を実現することができる。
以下、本発明の粉砕装置の実施例について図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では当該粉砕装置が粉砕・分級する粉体として炭化ケイ素粉体を一例として説明するものとし、粉砕装置の具体的な構造を説明する前に、まず、本発明の粉砕装置を使用して粉砕・分級を行う炭化ケイ素について説明する。
炭化ケイ素粉体は、例えば、液状のケイ素化合物と、酸素を分子内に含有し、加熱により炭素を生成する液状の有機化合物(以下、適宜、炭素源と称する)と、少なくとも有機化合物と均一に溶化する重合または架橋触媒とを均質に混合して得られた混合物を、非酸化性雰囲気下で加熱焼成して製造され、好ましくは、前記液状のケイ素化合物と炭素源と触媒とを均質に混合して得られた混合物を、非酸化性雰囲気下で焼成する焼成工程と、得られた焼成物を粉砕・分級する工程と、を含む製造方法により得ることができる。
この炭化ケイ素粉体の製造方法に用いられるケイ素源としては、高純度のテトラアルコキシシラン、その重合体、酸化ケイ素から選択される1種以上を用いる。ここで、酸化ケイ素とは、二酸化ケイ素、一酸化ケイ素を包含するものとする。ケイ素源としては、具体的には、テトラエトキシシランに代表されるアルコキシシラン、その低分子量重合体(オリゴマー)、並びに、さらに重合度が高いケイ酸ポリマー等や、シリカゾル、微粉体シリカ等の酸化ケイ素化合物が挙げられる。アルコキシシランとしては、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が例示され、なかでも、ハンドリング性の観点から、エトキシシランが好ましく用いられる。ここで、オリゴマーとは重合度2〜15程度の重合体を指す。
これらケイ素源のなかでも、均質性やハンドリング性が良好な観点から、テトラエトキシシランのオリゴマーや、テトラエトキシシランのオリゴマーと微粉体シリカとの混合物等が好適である。また、これらのケイ素源は用途に応じて高純度の物質を用いることが好ましく、その場合には、初期の不純物含有量が20[ppm]以下であることが好ましく、5[ppm]以下であることがさらに好ましい。
また、炭化ケイ素粉体と混合され、加熱により炭素を生成する有機化合物として用いられる物質は、具体的には、残炭率の高いコールタールピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等の少糖類、セルロース、デンプン等の多糖類などの各種糖類が挙げられる。これらはケイ素源と均質に混合するという目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するもの、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱することにより軟化するもの或いは液状となるものが好適に用いられるが、なかでも、残炭率が高く、触媒または加熱により重合または架橋する炭素原子、水素原子、および窒素原子のみから構成される化合物、具体的には例えば、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなどが好ましい。
また、炭素とケイ素の比(以下、C/Si比と略記)は、混合物を炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。化学量論的には、C/Si比が3.0の時に生成炭化ケイ素中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生する。この生成炭化ケイ素粉体中の遊離炭素量が焼結体製造用途に適当でない量にならないように、予め配合を決定することが重要である。通常、1気圧近傍で1600[℃]以上での焼成では、C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制することができ、この範囲を好適に用いることができる。C/Si比を2.5以上にすると遊離炭素が顕著に増加するが、この遊離炭素は粒成長を抑制する効果を持つため、粒子形成の目的に応じて適宜選択しても良い。但し、雰囲気の圧力を低圧または高圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必ずしも前記C/Si比の範囲に限定するものではない。
炭化ケイ素粉体は、常温で液状のケイ素化合物と炭素源とをよく混合した後、これらの化合物と均一に溶化する触媒とを均質に混合して混合物を得るものであるが、触媒はこれらの原料を十分攪拌した後に添加することが好ましい。
炭化ケイ素粉体を得るにあたって使用される触媒としては、少なくとも有機化合物と均一に溶化し、炭素原子、水素原子および酸素原子のみから構成される化合物が好ましく、具体的には、反応に使用される有機化合物と均一に溶化しうる、カルボキシル基を含む化合物が好ましい。カルボキシル基を含む化合物としては、例えば、飽和または不飽和のカルボン酸、ジカルボン酸類、芳香族カルボン酸、なかでも、飽和脂肪族ジカルボン酸類、不飽和脂肪族カルボン酸類およびその誘導体等が好適である。
また、混合物の配合比としては、例えば、ケイ素源100[重量部]に対して、炭素源が40〜60[重量部]、触媒が5〜10[重量部]程度であることが好ましい。触媒は、不純物を含有しない溶媒に溶解して配合することもでき、例えば、水、アセトン等の飽和溶液として配合することができる。この混合物を均質に混合することが、その後の炭化・焼成工程の均一な反応に重要であるため、混合物の均質度合いに応じ適宜、混合物に界面活性剤を添加してもよい。ここで用い得る界面活性剤としては、スパン(Span)20、ツィーン(Tween )20(商品名、関東化学社製)などが挙げられ、添加量としては、混合物総量に対して5〜10[重量%]程度であることが好ましい。
こうして、配合後によく攪拌されて均一化された混合物は焼成工程に付されるが、その前処理として、あらかじめ混合物を非酸化雰囲気下で加熱し、固化してもよい。即ち、必要に応じて、該混合物を窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気中800[℃]〜1000[℃]の温度において30〜120[分]間加熱することで炭化する工程を加えてもよい。こうして得られた炭化物は、アルゴン雰囲気中において、1350[℃]〜2000[℃]で加熱することにより炭化ケイ素になる。焼成温度と時間は希望する粒径などの特性に応じて適宜選択できるが、より効率的な生産のためには、1600〜1900[℃]での焼成が好ましい。
焼成された炭化ケイ素は、例えば対面衝突型ジェット粉砕機を用いて粉砕・分級が行われる。ここでは、得られる炭化ケイ素粉体の平均粒径が1.50〜8.00[μm]であり、かさ比重が1.1〜1.9[g/cm3 ]となるように制御される。粒径が1.50[μm]未満であると、スラリー調製の際、粘度が高くなりすぎて鋳込み性が低下し、成形体を製造する際に乾燥切れ等が発生しやすくなり好ましくない。また、8.00[μm]を超えると比表面積が小さく、即ち、隣接する粉体との接触面積が小さくなって成形性が低下するおそれがあり、スラリー調製の際にも、粒子の沈降が生じやすくなり、いずれも好ましくない。この平均粒径は常法、例えば、レーザー法回折法により測定することができる。
また、粒度分布は、その粉体の粒度分布より算出される90%累積径(D90)と10[%]累積径(D10)との比、即ち、D90/D10の値が8〜15であることが好ましい。D90/D10の値が15を超えて粒度分布が広くなると、好適な平均粒径よりも大きい粒子や小さい粒子が多く混入することになり、いずれの粒径に偏っても、前記したのと同様の不都合が生じやすくなり、一方、8未満であると粒子の充填率が低くなるため、得られる成形体のかさ比重が小さくなり、いずれも好ましくない。
また、かさ比重が1.1[g/cm3 ]未満であるとスラリーを調製する際に、気孔を満たすための水分量が多く必要になるため好ましくなく、一方、このかさ比重は大きければ大きいほど成形性の観点からは好ましいが、製造の簡易性の観点から、現実的には1.9[g/cm3 以下が好適である。粉末のかさ比重は、以下のようにして求める。すなわち、直径50.3[mm]、高さ50.3[mm](容積100[cm3 ])の円筒容器に円筒のキャップを接続して、試験粉体を24メッシュのふるいを通して上方から均一にキャップの上面まで供給する。次に、タップ高さ18[mm]のタッピングを180[回]行った後、キャップを外して、円筒容器上端部ですり切り秤量して密充填状態のかさ比重を算出することができる。
次に、本実施例の粉砕装置について図1および図2を参照しながら説明する。炭化ケイ素粉体の製造において、金属等の不純物の混入がなく、この平均粒径とかさ比重を達成する粉砕・分級手段としては、粉砕装置の内壁に金属との接触を防止しうる手段を採用したものを用いる方法、ジェットミル等の高圧気流方式を用いた、粉砕物と粉砕装置部材との接触が少ない装置を用いた方法等が挙げられるが、ここでは、対面衝突型ジェット粉砕機を用いる場合について説明する。
図1は本発明の一実施例に係る粉砕装置の粉砕タンク内の概略構成を示す断面図であり、図2は実施例の粉砕装置の全体構成を概略的に示す構成図である。
まず、本実施例の粉砕装置の全体構成は、図2に示すように、対面衝突型ジェット粉砕機10と、サイクロン28とを備えた構成である。
また、対面衝突型ジェット粉砕機10の基本的構成としては、図1に示すように、粉砕容器20と、粉砕容器20に接続されて粒状原料を導入する原料導入路14と、粉砕容器20内で粒状原料を撹拌により粉砕した粉体を分級するローター12と、ローター12下部に分級した粉体を排出する原料排出路16と、高圧の空気流を噴出する粉砕ノズル18a,18bと、を備えた構成である。
また、ローター部品としては、ローター12を保護する保護部材(ローター12の上面および下面に設置される上面ライナー11aおよび下面ライナー11b)、並びに、ローター12と原料排出路16との接続部分の気密性を保持するためのシール部材(シールリング13)を備えており、これらローター部品は、表面が炭化ケイ素で覆われた部材または炭化ケイ素製の部材を用いている。ここで、表面が炭化ケイ素で覆われた部材としては、例えばステンレス等の金属にCVD手法で炭化ケイ素コーティングした部材が挙げられる。
また、対面衝突型ジェット粉砕機10では、粉砕容器20の内壁、粉砕ノズル18a,18bなどの、セラミックス粉体と接触する部材は、金属系不純物含有量が少ない樹脂材料で被覆されている。ここで、金属系不純物の含有量が少ないとは、B、Na、Al、K、Cr、Fe、Ni、Cu、Zn、Wなどの金属系の不純物が各1[ppm]以下のものをいう。このような樹脂材料としては、例えば、ポリウレタンゴム、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シリコンゴム、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。中でもポリウレタン樹脂およびポリアセタール樹脂が好ましく用いられる。また、原料粉体を粉砕容器20に供給する原料導入路14の金属部分、対面衝突型ジェット粉砕機10とサイクロン28とを結ぶ原料排出路16および連結部の金属部分や、サイクロン28内部、サイクロン28から粉体を排出する部分等の、粉体と接触する部材についても、上記の如き金属系不純物を含まない被覆層を有していることが好ましい。
次に、本実施例の粉砕装置による粉体製造について簡単に説明すると、まず、焼成された粉体を対面衝突型ジェット粉砕機10の原料投入口(14)より投入する。粉体はダブルフラップ弁(図示せず)を通過して、原料導入路14から、粉砕ノズル18a,18bが対向位置に配置された粉砕容器20の底部へと導入される。なお、粉砕容器20のローター12配置部分は、軸シール24などにより気密性を保持しうるようになしてある。
粉体は、粉砕容器20の底部で粉砕ノズル18a,18bより噴出する高圧の空気流に乗って加速され、粉砕容器20内で互いに衝突することにより粉砕が行われる。空気流は、装置に付属して配置されたコンプレッサー(図示せず)により加圧され、供給される。
粉砕され、粒径が小さくなった粉体は装置内の上昇流に乗って、粉砕容器20上部に配置されたローター12へと搬送され、ローター12の回転力により、所定の粒径となった時点でローター12を通過し、サイクロン28へ搬送され、その下部に配置された回収容器30に補集される。サイクロン28には、粉体の流出防止用バグフィルター(図示せず)が接続され、これを介して濾過された空気が排出される。
以上説明したように、本実施例の粉砕装置では、粉砕容器20と、粉砕容器20に接続されて粒状原料を導入する原料導入路14と、粉砕容器20内で粒状原料を撹拌により粉砕した粉体を分級するローター12と、ローター12下部に分級した粉体を排出する原料排出路16と、を備える粉砕装置であって、ローター12は、表面が炭化ケイ素で覆われた保護部材、または炭化ケイ素製の保護部材を備え、ローター12と原料排出路16とは、表面が炭化ケイ素で覆われたシール部材、または炭化ケイ素製のシール部材を介して接続される。なお、保護部材は、ローター12の上面および下面に設置される上面ライナー11aおよび下面ライナー11bとし、シール部材をシールリング13とすることが望ましい。
このように、ローター12を保護する保護部材(上面ライナー11aおよび下面ライナー11b)や、ローターと原料排出路との接続部分の気密性を保持するためのシール部材(シールリング13)に、表面が炭化ケイ素で覆われた部材または炭化ケイ素製の部材を用いた構造とする点に本発明の特徴があるが、これにより、以下のような効果を奏することができる。
まず第1に、当該粉砕装置が製造する粉体品質を向上させることができる。つまり、ローター部品に表面が炭化ケイ素で覆われた部材または炭化ケイ素製の部材を用いることにより、従来の樹脂製のものと比較して部品精度(平面性、寸法精度等)を向上させることができ、その結果、粉砕粒径および粒度分布を安定させ且つ向上させることができる。
第2に、当該粉砕装置が製造する粉体について高純度性を確保することができる。つまり、部品そのものの素材またはコーティング材として高純度の炭化ケイ素を使用することにより、金属汚染(コンタミネーション)のリスクが無くなり、高純度(高品質)の粉体を製造することができる。
第3に、当該粉砕装置による粉体製造の効率化を図ることができる。つまり、ローター部品に表面が炭化ケイ素で覆われた部材または炭化ケイ素製の部材を用いることによって該ローター部品の耐久性を向上させることができ、その結果、ローター部品の部品交換の頻度を著しく低減させることができ、当該粉砕装置の連続運転が可能となる。さらに第4に、当該粉砕装置による粉体製造の製造コストを低減させることができる。つまり、ローター部品の耐久性向上により消耗部品を著しく低減させることができるためである。
本実施例の具体的な適用例として、上面ライナー11a、下面ライナー11bおよびシールリング13にSiC高純度ピュアベータ(ここでピュアベータは、(株)ブリヂストンのSiC部材の製品名であり、液相反応により超高純度の原料粉末を製造し、さらに非金属助剤を用いたホットプレス焼結により超高純度成形品を製造したもの)を使用した場合と、従来例として、樹脂系部材(比較例1:ウレタン、比較例2:ウルモラ)、金属系部材(比較例3:ステンレス、比較例4:アルミ)およびセラミック系部材(比較例5:アルミナ、比較例6:SiC常圧焼結体)をそれぞれ使用した場合と、について、製造した粉体の「純度」、粉砕装置における該当部品の「耐久性(寿命)」、製造した粉体の「粉体品質(粒度均一性)」および製造作業の「作業性」の各項目について比較評価を行った。その結果を図3の説明図に示す。なお、評価は0〜100の指数表示で実施し、80以上が合格レベルである。
図3に示すように、まず、樹脂系部材(比較例1および比較例2)を用いた場合には、耐金属汚染性に優れていることから「純度」の評価は高いものの、相対的に部品精度が劣ることから「粉体品質」の評価は低く、また「耐久性」も極めて劣っており、その結果、部品交換の頻度も高いこと等から「作業性」の評価も低い。
また、金属系部材(比較例3および比較例4)並びにセラミック系部材(比較例5および比較例6)を用いた場合には、部品精度に優れていることから「粉体品質」の評価は高く、また「耐久性」も相対的に優れており、その結果、部品交換の頻度を低減できること等から「作業性」の評価も高いが、その反面、金属汚染(コンタミネーション)が発生してしまうので「純度」の評価は極めて低い。
これらに対して、本実施例の具体的適用例であるSiC高純度ピュアベータを用いた場合には、部品精度に優れていることから「粉体品質」の評価は高く、また「耐久性」にも優れており、その結果、部品交換の頻度を低減できること等から「作業性」の評価も高く、さらに、殆ど金属汚染(コンタミネーション)が発生することなく耐金属汚染性に優れていることから「純度」の評価も極めて高い。
本発明の一実施例に係る粉砕装置の粉砕タンク内の概略構成を示す断面図である。 実施例の粉砕装置の全体構成を概略的に示す構成図である。 実施例と比較例1〜比較例6における純度、粉体品質、耐久性および作業性についての評価結果を説明する説明図である。
符号の説明
10 対面衝突型ジェット粉砕機
12 分級ローター(ローター)
11a 上面ライナー(保護部材)
11b 下面ライナー(保護部材)
13 シールリング(シール部材)
14 原料導入路
16 原料排出路
18a,18b 粉砕ノズル
20 粉砕容器
22 モータ
24 軸シール
28 サイクロン
30 回収容器

Claims (1)

  1. 粉砕容器と、前記粉砕容器に接続されて粒状原料を導入する原料導入路と、前記粉砕容器内で前記粒状原料を撹拌により粉砕した粉体を分級するローターと、前記ローター下部に分級した粉体を排出する原料排出路と、を備える粉砕装置であって、
    前記ローターは、表面が炭化ケイ素で覆われた保護部材、または炭化ケイ素製の保護部材を備え、
    前記ローターと前記原料排出路とは、表面が炭化ケイ素で覆われたシール部材、または炭化ケイ素製のシール部材を介して接続され
    前記保護部材は、前記ローターの上面および下面に設置される上面ライナーおよび下面ライナーであり、前記シール部材はシールリングであることを特徴とする粉砕装置
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