以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した一実施形態を図1〜図12に基づき説明する。
(1)パチンコ機10全体の概略構成
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。このパチンコ機10は機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。この外枠11は、外枠11の下部を構成する合成樹脂製の腰板ユニット11aを備えている。外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15とが、それぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の上部前面には、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾を行うトップランプ16(演出装置)が前面側に向けて突出している。このトップランプ16は、図示しない発光体(発光ダイオードなど)を備え、同発光体にレンズ部材を覆い被せて構成されている。また、腰板ユニット11aの前面側における左右両側部には、遊技の演出状態に応じて各種音声(効果音、言語音声など)を出力するスピーカ17(演出装置)が互いに離間して形成されている。中枠12の前面側において上球皿15の下方には、下球皿19、操作ハンドル20及び灰皿23などが装着されている。
図1に示されるように、遊技盤13の遊技領域13aの略中央部には、矩形状開口部を有する枠状の大型装飾部材21が装着されている。大型装飾部材21の奥側には、可視表示部H(表示画面)を備えた図柄表示装置18(演出装置)が配設されている。なお、可視表示部Hは矩形状開口部から露出しており、視認可能とされている。この図柄表示装置18では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。また、図柄表示装置18では、表示演出に関連して、複数種類の演出図柄E1(図2参照)を3列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームが表示されるようになっている。演出図柄E1は、「0」〜「9」の10通りの数字を示す図柄である。なお、本実施形態の図柄表示装置18は液晶式であるが、ドットマトリクス式、エレクトロルミネッセンス素子式、7セグメント式の図柄表示装置であってもよい。
図1に示されるように、図柄表示装置18の下方には、普通電動役物22aが一体的に構成された始動入賞口22が配設されている。普通電動役物22aは、一対の羽根部材からなり、図示しないソレノイドの励磁作用により開閉するようになっている。また、始動入賞口22の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口24が配置されている。なお、始動入賞口22にて遊技球が検知された場合には、後述する特別図柄表示装置51による図柄変動ゲームが行われるとともに、該図柄変動ゲームに関連して図柄表示装置18による図柄組み合わせゲームが行われ、賞球の払い出しが行われるようになっている。
また、図柄表示装置18の左右両側には、遊技球の通過を検知する機能を有するゲート25が設けられている。なお、ゲート25にて遊技球が検知された場合、乱数抽選に基づいて普通電動役物22aのソレノイドが駆動される。これにより、一対の羽根部材が開放されるため、始動入賞口22に遊技球が入賞しやすくなる。
(2)大型装飾部材21の構成
図2に示されるように、大型装飾部材21の下部中央部には、可視表示部を備えた特別図柄表示装置51が配設されている。この特別図柄表示装置51では、始動入賞口22(図1参照)にて遊技球が検知された場合に、特別図柄B1による図柄変動ゲームが実行され、該図柄変動ゲームの結果として、大当りまたはハズレの表示結果が表示されるようになっている。例えば、図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、特別図柄B1として、「0」〜「9」の10通りの数字を示す図柄が表示される。一方、図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合、特別図柄B1として、ハズレを示す「−」の図柄が表示される。また、本実施形態では、特別図柄B1のうち、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」を特定図柄(特定遊技状態となる図柄)とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」を非特定図柄(通常遊技状態となる図柄)としている。なお、特定遊技状態は、大当りの抽選確率が高確率に変動する確率変動状態であり、通常遊技状態は、確率変動状態とならない通常状態である。なお、本実施形態では、特別図柄表示装置51での図柄変動ゲームに合わせて、図柄表示装置18による図柄組み合わせゲームが行われる。具体的には、図柄変動ゲームの開始とほぼ同時に図柄組み合わせゲームが開始され、図柄変動ゲームの終了(大当りまたはハズレの表示結果が表示)とほぼ同時に図柄組み合わせゲームの結果が表示されるようになっている。
図2に示されるように、大型装飾部材21において特別図柄表示装置51の左側には、複数(本実施形態では4個)の特別図柄保留球数表示部C1が設けられている。特別図柄保留球数表示部C1は、始動入賞口22への入賞を契機として記憶された遊技球(特別図柄保留球)が存在する場合に「◎」となり、特別図柄保留球が存在しない場合に「○」となる。各特別図柄保留球数表示部C1は、特別図柄保留球の数を示すためのものである。例えば、特別図柄保留球が3個である場合、3個の特別図柄保留球数表示部C1が「◎」となる(図2参照)。
ここで、「特別図柄保留球数」とは、前記演出図柄E1の変動中に始動入賞口22に入賞した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。特別図柄保留球数は、始動入賞口22への遊技球の入賞により「+1」され、図柄変動ゲームの開始により「−1」される。
図2に示されるように、前記大型装飾部材21の下部中央部において前記特別図柄表示装置51の右側には、可視表示部を備えた普通図柄表示装置52が配設されている。この普通図柄表示装置52では、前記ゲート25(図1参照)にて遊技球が検知された場合に、前記乱数抽選の結果を示す普通図柄D1が表示されるようになっている。なお、本実施形態の普通図柄D1は、当りの図柄「○」、または、ハズレの図柄「×」の2種類である。そして、当りの図柄が導出された場合、前記普通電動役物22aの前記ソレノイドが所定時間だけ駆動され、前記一対の羽根部材が開放されるようになっている。
また、大型装飾部材21において普通図柄表示装置52の右側には、複数(本実施形態では4個)の普通図柄保留球数表示部F1が設けられている。普通図柄保留球数表示部F1は、ゲート25への入賞を契機として記憶された遊技球(普通図柄保留球)が存在する場合に「◎」となり、普通図柄保留球が存在しない場合に「○」となる。各普通図柄保留球数表示部F1は、普通図柄保留球の数を示すためのものである。例えば、普通図柄保留球が2個である場合、2個の普通図柄保留球数表示部F1が「◎」となる(図2参照)。
ここで、「普通図柄保留球数」とは、ゲート25に入賞した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。普通図柄保留球数は、ゲート25への遊技球の入賞により「+1」され、前記普通電動役物22aの前記一対の羽根部材の開放により「−1」される。
(3)パチンコ機10の電気的構成
図3,図4に示されるように、このパチンコ機10は、『メイン制御手段』としての主制御基板31と、『統括制御手段』としての統括制御基板37とを備えている。また図3に示されるように、パチンコ機10は、『サブ制御手段』としての表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34を備えている。主制御基板31には統括制御基板37が電気的に接続され、統括制御基板37には、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が電気的に接続されている。また、主制御基板31には前記特別図柄表示装置51が電気的に接続されている。
(3−1)主制御基板31の電気的構成
図4に示されるように、主制御基板31は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU31aを備えており、メインCPU31aには、メインROM31b及びメインRAM31cが電気的に接続されている。メインCPU31aは、図柄組み合わせゲームに係る各種抽選に用いる大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU31aは、更新後の値をメインRAM31cの乱数記憶領域に設定して更新前の値を書き換えている。メインRAM31cのフラグ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のフラグが記憶(設定)されるようになっている。メインRAM31cのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。
図4に示されるメインROM31bには、『第1の変動パターン』である変動パターンP1〜P18が振り分けられた変動パターン振分テーブル(図5参照)が記憶されている。各変動パターンは、前記図柄表示装置18に表示される各列の図柄(前記演出図柄E1)が変動を開始(図柄組み合わせゲームを開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)の時間及び内容を特定するためのものである。図柄組み合わせゲーム用の変動パターンは、ハズレ演出用の変動パターンP1,P2、ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P5,P7,P9,P11,P13,P15,P17及び大当り演出用の変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18に分類されている。各変動パターンP1〜P18には、変動パターン振分乱数の値(本実施形態では、0〜99の100通りの整数)が振り分けられている。変動パターンP1,P2は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、ハズレの組み合わせで停止するハズレ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP3,P11は、図柄組み合わせゲームが、ノーマルリーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP4,P12は、図柄組み合わせゲームが、ノーマルリーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP5,P13は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタAが出現するスーパーリーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP6,P14は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタAが出現するスーパーリーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP7,P15は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタAが出現して特別なキャラクタに発展するスーパーリーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP8,P16は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタAが出現して特別なキャラクタに発展するスーパーリーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP9,P17は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタBが出現するスーパーリーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP10,P18は、図柄組み合わせゲームが、キャラクタBが出現するスーパーリーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。なお、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出は、リーチが形成されてから、大当りの組み合わせまたはハズレの組み合わせで停止または一旦停止するまでの間に行われる演出である。また、変動パターンP1,P3〜P10は、前記通常遊技状態の場合に決定されるパターンを示し、変動パターンP2,P11〜P18は、前記特定遊技状態(確率変動状態)となる場合に決定されるパターンを示している。そして、ハズレ演出、ハズレリーチ演出及び大当り演出の時間(変動時間)は、変動パターンP1〜P18ごとに異なっている。変動パターンP1,P3〜P10は、通常変動の場合のパターンであり、変動パターンP2,P11〜P18は、通常変動よりも変動時間を短縮した短縮変動の場合のパターンである。特に、変動パターンP2,P12〜P18の変動時間は、変動パターンP1,P4〜P10の変動時間よりもそれぞれ7000ms短縮されている。また、変動パターンP2,P11〜P18は、リーチを形成するまでの時間が変動パターンP1,P3〜P10と異なっており、リーチを形成した後は変動パターンP1,P3〜P10と同一の演出が行われる。これにより、変動パターンP2,P11〜P18と変動パターンP1,P3〜P10との間で、表示データの共通化を図ることができる。
次に、前記メインCPU31aが実行する図柄組み合わせゲームに係る各種処理(大当り判定、リーチ判定、大当り図柄、ハズレ図柄、変動パターンの決定など)を説明する。
図3,図4に示されるメインCPU31aは、始動入賞条件の成立を契機として、所定の周期毎に更新される前記大当り判定用乱数の値及び前記大当り図柄用乱数の値を前記メインRAM31cから読み出し、それらの値をメインRAM31cの乱数記憶領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始直前に、メインRAM31cの乱数記憶領域に格納されている大当り判定用乱数の値とメインROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定(当り抽選)を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、大当りを決定する。なお、本実施形態では、大当り判定用乱数の採りうる数値を0〜946(全947通りの整数)としている。そして、メインCPU31aは、大当り判定用乱数の採りうる数値の中からあらかじめ定めた3個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を947分の3(=315.7分の1)として大当り判定を行う。
大当りの決定がなされると、図3,図4に示されるメインCPU31aは、大当りフラグとして01Hを設定(メインRAM31cの前記フラグ記憶領域に記憶)するようになっている。そして、メインCPU31aは、図柄組み合わせゲームで導出される停止図柄(前記演出図柄E1)に関連する図柄である前記特別図柄B1を決定する。具体的には、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、「0」〜「9」のいずれか1つを示す特別図柄B1を決定する。本実施形態では、大当り図柄用乱数の採りうる数値を0〜9の10通りの整数とし、特別図柄B1の種類ごとに1つの数値が対応付けられている。そして、メインCPU31aは、決定した特別図柄B1に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAM31cに記憶する。また、メインCPU31aは、メインRAM31cから前記変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記大当り用の変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれか1つを決定する。詳述すると、前記特定遊技状態(確率変動状態)である場合、メインCPU31aは、大当り演出用の変動パターンP12,P14,P16,P18のいずれか1つを決定する。一方、前記通常遊技状態である場合、メインCPU31aは、大当り演出用の変動パターンP4,P6,P8,P10のいずれか1つを決定する。
また、図3,図4に示されるメインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、特別図柄B1が前記特定図柄であるか否かを判定する。本実施形態では、大当り図柄用乱数の値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」であれば、特別図柄B1が特定図柄であると判定され、大当り図柄用乱数の値が「0」、「2」、「4」、「6」、「8」であれば、特別図柄B1が特定図柄ではなく前記非特定図柄であると判定される。
なお、特別図柄B1が特定図柄であると判定された場合、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、大当り遊技演出の終了後に特定遊技状態(確率変動状態)の付与を開始させる。そして、確率変動が開始された場合、メインCPU31aは、前記大当り判定用乱数の採りうる数値の中から15個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を947分の15として大当り判定を行う。即ち、確率変動時の大当り判定値の数は、確率変動前の5倍となる。なお、確率変動は、次回の大当り遊技演出が開始されるまでの間、継続されるようになっていてもよいし、複数回(例えば、10000回)の図柄の変動表示が実行されるまでの間、継続されるようになっていてもよい。
また、前記大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と前記大当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレを決定する。そして、メインCPU31aは、大当りフラグとして00Hを設定(メインRAM31cのフラグ設定領域に記憶)するようになっている。そして、メインCPU31aは、特別図柄B1をハズレを示す「−」の図柄に決定する。さらに、メインCPU31aは、決定した特別図柄B1に対応したデータを、次回の図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAM31cに記憶する。さらに、メインCPU31aは、メインRAM31cから読み出した前記リーチ判定用乱数の値と前記メインROM31bに記憶されているリーチ判定値とを比較してハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレリーチを決定する。また、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P5,P7,P9,P11,P13,P15,P17のいずれか1つを決定する。詳述すると、特定遊技状態(確率変動状態)である場合、メインCPU31aは、ハズレリーチ演出用の変動パターンP11,P13,P15,P17のいずれか1つを決定する。一方、前記通常遊技状態である場合、メインCPU31aは、ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P5,P7,P9のいずれか1つを決定する。
また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが不一致)の場合、図3,図4に示されるメインCPU31aは、ハズレ(リーチを伴わないハズレ)を決定する。そして、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記ハズレ演出用の変動パターンP1またはP2を決定する。詳述すると、特定遊技状態(確率変動状態)である場合、メインCPU31aは、ハズレ演出用の変動パターンP2を決定する。一方、通常遊技状態である場合、メインCPU31aは、ハズレ演出用の変動パターンP1を決定する。
そして、特別図柄B1及び変動パターンを決定したメインCPU31aは、変動パターンごとに対応付けられた前記変動時間を変動タイマとしてメインRAM31cに設定(メインRAM31cのタイマ記憶領域に記憶)し、前記特別図柄表示装置51に特別図柄B1の変動を開始させる。また、メインCPU31aは、前記統括制御基板37の統括制御CPU37aに対して制御を指示する際、制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート41及び出力バッファ42を介して所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU31aは、最初に、変動パターンを指定するとともに図柄の変動開始を指示する第1の変動パターン指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。次に、メインCPU31aは、特別図柄B1(図柄番号)を指定する図柄番号指定コマンド(第1の図柄指定コマンド)を、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、図示しない次回以降の出力処理で、第1の変動パターン指定コマンド、図柄番号指定コマンドの順でそれぞれ出力される。また、メインCPU31aは、変動開始時に設定した変動タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。そして、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると(変動タイマが0msになると)、メインCPU31aは、変動開始時に決定した特別図柄B1を特別図柄表示装置51に表示させる。また、メインCPU31aは、変動時間の経過に合わせて、各列の図柄の停止を指示する演出図柄停止指定コマンドを、制御コマンドとして設定(出力)する。
演出図柄停止指定コマンドが出力されると、図3,図4に示されるメインCPU31aは、前記メインRAM31cの前記フラグ記憶領域に記憶された前記大当りフラグを確認する。記憶されている大当りフラグが01Hの場合、メインCPU31aは、大当り遊技状態中を示すシステムフラグとして01Hを設定(メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶)するようになっている。一方、記憶されている大当りフラグが00Hの場合、メインCPU31aは、ハズレ遊技状態中を示すシステムフラグとして00Hを設定(メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶)するようになっている。
なお、大当り遊技状態(システムフラグとして01Hが設定された状態)においては、オープニング期間と、第1〜第15のラウンド期間(前記大入賞口24が開状態になる期間)と、エンディング期間とが存在する。よって、メインCPU31aは、最初に、オープニング期間の開始を指示するオープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして出力する。次に、メインCPU31aは、第1〜第15のラウンド期間の開始を指示する第1〜第15ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして順番に出力する。その後、メインCPU31aは、エンディング期間の開始を指示するエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。
また、メインCPU31aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、統括制御基板37に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート41及び出力バッファ42を介して出力するようになっている。
(3−2)統括制御基板37の電気的構成
図4に示されるように、統括制御基板37は、統括制御CPU37aを備えている。統括制御CPU37aには、メインCPU31aが出力した制御信号及び読込信号を入力する入力バッファ43が電気的に接続されている。さらに、入力バッファ43には入力ポート44が電気的に接続されており、制御信号は入力ポート44を介して統括制御CPU37aに入力されるようになっている。
また、統括制御CPU37aには、統括ROM37b及び統括RAM37cが接続されている。統括制御CPU37aは、前記遊技演出の決定のために用いる各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、統括制御CPU37aは、更新後の値を統括RAM37cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。例えば、統括RAM37cの乱数記憶領域には、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ中図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数、演出振分用乱数1(0〜99)、演出振分用乱数2(0〜99)、加工変動パターン振分用乱数(0〜99)などが記憶されている。
図4に示される統括ROM37bには、遊技演出の内容を示す演出内容が振り分けられた演出内容振分テーブル1(図6参照)が記憶されている。ここで、演出内容振分テーブル1にて振り分けられる演出内容は、遊技演出の展開を示唆する予告演出である。各予告演出は、予告が行われない予告演出(ステップ0の予告演出)と、何らかの予告が行われる予告演出(ステップ1〜4の予告演出)とに分類されている。各予告演出には、演出振分用乱数1の値が振り分けられている。ステップ1の予告演出は、ノーマルリーチ演出を予告するリーチ予告演出であり、「リーチ?」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出である。ステップ1の予告演出は、全ての変動パターンP1〜P18において決定されうるようになっている。ステップ2の予告演出は、ノーマルリーチ演出の確定を予告するリーチ確定予告演出であり、「リーチ確定」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出である。ステップ2の予告演出は、ハズレリーチ演出用及び大当り演出用の変動パターンP3〜P18において決定されうるようになっている。ステップ3の予告演出は、スーパーリーチ演出の確定を予告するスーパーリーチ確定予告演出であり、「スーパーリーチ確定」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出である。ステップ3の予告演出は、スーパーリーチ演出用の変動パターンP5〜P10,P13〜P18において決定されうるようになっている。ステップ4の予告演出は、大当り演出の確定を予告する大当り確定予告演出であり、「大当り確定」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出である。ステップ4の予告演出は、大当り演出用の変動パターンP6,P8,P10,P14,P16,P18において決定されうるようになっている。なお、上記ステップ1〜4の各予告演出は、前記図柄組み合わせゲームが開始されてから所定時間経過後に実行される。
また、図4に示される統括ROM37bには、遊技演出の内容を示す演出内容が振り分けられた演出内容振分テーブル2(図7参照)が記憶されている。演出内容振分テーブル2での振り分けは、特定図柄での大当りとなりうる変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18が決定された場合に実行される。ここで、演出内容振分テーブル2にて振り分けられる演出内容は、確率変動状態での大当り(確変大当り)である旨を報知する報知タイミングである。報知タイミングは、図柄停止時(図柄組み合わせゲーム終了時)と、前記大当り遊技演出のエンディング時とに分類されている。各報知タイミングには、前記演出振分用乱数2の値が振り分けられている。報知タイミングが図柄停止時と決定された場合、図柄停止時の図柄(リーチ図柄)が、前記メインCPU31aから入力された前記図柄番号指定コマンドに基づいて前記特定図柄(例えば「7」)に決定される。一方、報知タイミングがエンディング時と決定された場合、図柄停止時の図柄として、図柄番号指定コマンドに指定されている特定図柄とは異なる前記非特定図柄(例えば「6」)に決定される。この場合、エンディング時に確変大当りである旨を報知する確変大当り報知演出(具体的には、「確変大当り」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出)が行われる。なお、リーチ図柄とは、前記演出図柄E1のうち演出図柄左、右をいう。また、リーチ図柄は、リーチ演出が行われる変動パターンP3〜P18である場合に図柄番号指定コマンドに基づいて決定される。
さらに、図4に示される統括ROM37bには、加工変動パターン(第2の変動パターン)が振り分けられた加工変動パターン振分テーブル(図8参照)が記憶されている。加工変動パターンは、加工なしとなる加工変動パターンと、何らかの加工が行われる加工変動パターンX,Yとに分類されている。各加工変動パターンには、前記加工変動パターン振分用乱数の値が振り分けられている。加工変動パターンXは、変動パターンを、変動開始時スーパーリーチ確定予告演出を含むように加工したパターンである。なお、ここでいう変動開始時スーパーリーチ確定予告演出とは、前記ステップ3の予告演出(スーパーリーチ確定予告演出)とは相違するものであり、変動開始(前記図柄組み合わせゲームの開始)とほぼ同時に実行される予告演出(具体的には、変動開始時の背景を通常とは異なる背景に変更する演出)である。これにより、遊技者は、変動開始と同時に図柄組み合わせゲームでのスーパーリーチの発生を予期することができ、大当りに対する期待を抱くことができる。また、加工変動パターンXは、変動パターンが変動パターンP5〜P10,P13〜P18のいずれかであって、演出内容振分テーブル1(図6参照)においてステップ3または4の予告演出が決定された場合であれば、リーチ図柄の特定、非特定に関係なく決定されうるようになっている。一方、加工変動パターンYは、変動パターンを、確変大当りを予告する確変大当り予告演出を含むように加工したパターンである。確変大当り予告演出も、変動開始時スーパーリーチ確定予告演出と同様に変動開始時に実行される予告演出(具体的には、「確変大当りかも」と記載された札を演出用キャラクタに持たせる演出)である。確変大当り予告演出は、特定図柄でリーチが発生する場合に実行される演出である。加工変動パターンYは、変動パターンが変動パターンP5〜P10のいずれかであって、リーチ図柄が特定図柄であれば、予告演出の種類(ステップ0〜4)に関係なく決定されうるようになっている。なお、変動パターンP1〜P4,P11,P12の場合、加工変動パターン振分テーブルによる振り分けが行われないため、変動パターンの加工は行われない。
ところで、図9に示されるように、前記メインCPU31aから入力される変動パターン(第1の変動パターン)は、80H○○H(「○○H」は変動パターン番号)という2バイトで構成されたコマンドである。例えば、変動パターンP1は80H01Hというコマンドであり、変動パターンP2は80H02Hというコマンドである。同様に、変動パターンP3は80H03H、変動パターンP4は80H04H、変動パターンP5は80H05H、変動パターンP6は80H06H、変動パターンP7は80H07H、変動パターンP8は80H08H、変動パターンP9は80H09Hというコマンドである。また、変動パターンP10は80H0AH、変動パターンP11は80H0BH、変動パターンP12は80H0CH、変動パターンP13は80H0DH、変動パターンP14は80H0EH、変動パターンP15は80H0FHというコマンドである。さらに、変動パターンP16は80H10H、変動パターンP17は80H11H、変動パターンP18は80H12Hというコマンドである。
そして、加工変動パターン振分テーブル(図8参照)に基づいて加工なしとなる加工変動パターンが決定された場合、変動パターンをそのまま加工変動パターンとする。一方、加工変動パターン振分テーブルに基づいて加工変動パターンXが決定された場合、変動パターンの上位バイト「80H」を「81H」または「83H」に加工(変換)して、それを加工変動パターンとする(図9参照)。なお、変動パターン番号である下位バイトについては加工を行わない。同様に、加工変動パターン振分テーブルに基づいて加工変動パターンYが決定された場合、変動パターンの上位バイト「80H」を「82H」に加工(変換)して、それを加工変動パターンとする(図9参照)。この場合も、変動パターン番号である下位バイトについては加工を行わない。
従って、加工変動パターンを受け取った前記表示制御基板33の表示制御CPU33aは、上位バイトのコマンドを受け取った時点で、変動パターンの加工が行われたか否かを判断できる。なお本実施形態では、加工変動コマンドを指定する第2の変動パターン指定コマンドに、変動開始とほぼ同時に実行される予告演出の内容が組み込まれているため、表示制御CPU33aは、加工変動パターンを受け取った時点で、予告演出を実行するか否かをすぐに判断できる。
図4に示される前記統括RAM37cには、前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されてから前記図柄番号指定コマンドの入力を待機するコマンド待機時間(規定時間)が記憶(設定)されるようになっている。即ち、統括RAM37cは、『規定時間設定手段』としての機能を有している。なお本実施形態において、コマンド待機時間は、第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合に統括RAM37cに記憶され、変更開始条件となる初期値(50ms)から変更終了条件となる閾値(0ms)まで減算されるようになっている。また、コマンド待機時間が初期値に設定された際の残り時間(50ms)は、図柄組み合わせゲームにおいて図柄(大当りまたはハズレの組み合わせ)が仮停止してから確定停止するまでの時間(「ゆれ変動」の時間)よりも短く設定されている。
また、図4に示される統括ROM37bには、変動パターン指定コマンド入力判定プログラム、図柄指定コマンド入力判定プログラム、図柄指定コマンド未受信データ生成プログラム、変動パターン決定プログラム、指定コマンド出力プログラム、演出内容決定プログラム、図柄決定プログラム、規定時間変更プログラム、残り時間判定プログラムなどが記憶されている。
変動パターン指定コマンド入力判定プログラムとは、図3,図4に示される統括制御CPU37aを『変動パターン指定コマンド入力判定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、前記メインCPU31aから前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたか否かを判定するようになっている。第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合、統括制御CPU37aは、第1の変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを統括RAM37cに記憶するようになっている。即ち、統括RAM37cは、『変動パターン指定コマンド記憶手段』としての機能を有している。
前記規定時間変更プログラムとは、図3,図4に示される統括制御CPU37aを『規定時間変更手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されたコマンド待機時間を2ms減算するようになっている。
前記残り時間判定プログラムとは、統括制御CPU37aを『残り時間判定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、同統括制御CPU37aによって減算されたコマンド待機時間が前記閾値(0ms)に到達するまでの残り時間が、0msであるか否かを判定するようになっている。
前記図柄指定コマンド入力判定プログラムとは、統括制御CPU37aを『図柄指定コマンド入力判定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、残り時間が0msではないと判定された場合に、前記メインCPU31aから前記図柄番号指定コマンドが入力されたか否かを判定するようになっている。図柄番号指定コマンドが入力されたと判定された場合、統括制御CPU37aは、図柄番号指定コマンドが指定する前記特別図柄B1を統括RAM37cに記憶するようになっている。即ち、統括RAM37cは、『図柄指定コマンド記憶手段』としての機能を有している。
前記図柄指定コマンド未受信データ生成プログラムとは、図3,図4に示される統括制御CPU37aを『図柄指定コマンド未受信データ生成手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、残り時間が0msであると判定された場合、即ち図柄番号指定コマンドが入力されていないと判定された場合に、図柄指定コマンド未受信データを生成し、生成した図柄コマンド未受信データを統括RAM37cに記憶するようになっている。
前記演出内容決定プログラムとは、統括制御CPU37aを『演出内容決定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている前記変動パターンP1〜P18に基づいて、遊技演出の内容を示す演出内容を決定するようになっている。
具体的に言うと、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、前記演出振分用乱数1の値を統括RAM37cから取得するようになっている。次に、統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブル1(図6参照)から演出内容を決定するようになっている。詳述すると、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている変動パターン、及び、統括RAM37cから取得した演出振分用乱数1の値に基づいて、演出内容振分テーブル1からステップ0〜4の予告演出のいずれか1つを選択するようになっている。
さらに、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている変動パターンが大当りの変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれか1つであるか否かを判定するようになっている。変動パターンが大当りの変動パターンであると判定された場合、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている前記特別図柄B1が特定図柄であるか否かを判定するようになっている。特別図柄B1が特定図柄である場合、統括制御CPU37aは、前記演出振分用乱数2の値を統括RAM37cから取得するようになっている。次に、統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブル2(図7参照)から演出内容を決定するようになっている。詳述すると、統括制御CPU37aは、統括RAM37cに記憶されている変動パターン、及び、統括RAM37cから取得した演出振分用乱数2の値に基づいて、確変大当りである旨を報知する報知タイミングを、図柄停止時またはエンディング時から選択するようになっている。なお、報知タイミングを決定した統括制御CPU37aは、決定した報知タイミングを示す報知タイミングフラグ(図示略)を統括RAM37cのフラグ記憶領域に記憶させる。詳述すると、通常、報知タイミングフラグとしては「0」が設定(記憶)されており、報知タイミングとしてエンディング時が選択された場合には、報知タイミングフラグとして「1」が設定(記憶)される。なお、報知タイミングフラグは、後述する演出図柄E1の決定及びエンディング期間の演出の決定の際に用いられる。また、ここで設定された報知タイミングフラグは、大当り終了時にクリアされる(「0」が設定される)。
前記図柄決定プログラムとは、図3,図4に示される統括制御CPU37aを『図柄決定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、決定された演出内容(報知タイミングフラグなど)、及び、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1などに基づいて、前記演出図柄E1を決定するようになっている。
例えば、統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が「0」〜「9」のいずれか1つである場合、統括RAM37cに記憶されている変動パターンは大当り演出用の変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれか1つとなる。この場合、統括制御CPU37aは、前記図柄表示装置18に最終的に停止させる演出図柄E1(演出図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。具体的には、統括RAM37cに記憶された図柄停止時の報知タイミングフラグに基づいて、演出図柄左、演出図柄中及び演出図柄右(各演出図柄は同一種類)を決定する。報知タイミングフラグが「0」である場合、特別図柄B1に対応する図柄を演出図柄E1とする(例えば、特別図柄B1が「0」であれば演出図柄E1を「0」とし、特別図柄B1が「1」であれば演出図柄E1を「1」とする)。一方、報知タイミングフラグが「1」である場合、特別図柄B1とは異なる図柄を演出図柄E1とする(例えば、特別図柄B1を−1した値、具体的には、特別図柄B1が「1」であれば演出図柄E1を「0」する)。この決定された演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右が、図柄表示装置18に最終的な図柄組み合わせとして導出される。そして、統括制御CPU37aは、決定した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAM37cに記憶する。
図3,図4に示される統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P5,P7,P9,P11,P13,P15,P17のいずれか1つである場合、統括制御CPU37aは、ハズレリーチを決定する。この場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、左列と右列が同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。具体的には、前記ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左及び演出図柄右(両演出図柄は同一種類)を決定する。そして、前記ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を決定する。ハズレ中図柄用乱数の値とハズレ左図柄用乱数の値(または前記ハズレ右図柄用乱数の値)とが一致していた場合、統括制御CPU37aは、演出図柄中と演出図柄左(または演出図柄右)とが一致しないように演出図柄中を決定する。特に、統括RAM37cに記憶されている変動パターンが変動パターンP5,P7,P9,P11,P13,P15,P17のいずれか1つである場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左(または演出図柄右)よりも1大きく(または1小さく)なるように演出図柄中を決定する。本実施形態では、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数及びハズレ中図柄用乱数の各乱数の採りうる数値を0〜9の10通りの整数とし、図柄の種類ごとに1つの数値が対応付けられている。
図3,図4に示される統括RAM37cに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレ演出用の変動パターンP1またはP2である場合、統括制御CPU37aは、ハズレを決定する。この場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。具体的には、ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左を決定し、ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を決定し、ハズレ右図柄用乱数の値に基づいて演出図柄右を決定する。ハズレ左図柄用乱数の値とハズレ右図柄用乱数の値とが一致していた場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左と演出図柄右とが一致しないように演出図柄右を決定する。
前記変動パターン決定プログラムとは、図3,図4に示される統括制御CPU37aを『変動パターン決定手段』として機能させるためのプログラムである。統括制御CPU37aは、同統括制御CPU37aによって演出図柄E1が決定された場合に、演出内容振分テーブル1(図6参照)によって決定された演出内容(予告演出など)、演出図柄E1(リーチ図柄)、及び、統括RAM37cに記憶されている変動パターンに基づいて、演出内容を含んだ加工変動パターンを決定するようになっている。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、前記加工変動パターン振分乱数の値を統括RAM37cから取得するようになっている。次に、統括制御CPU37aは、加工変動パターン振分テーブル(図8参照)から加工変動パターンを決定するようになっている。
なお、図3,図4に示される統括RAM37cに図柄指定コマンド未受信データが記憶されている場合、前記メインCPU31aから前記図柄番号指定コマンドが入力されていないため、図柄指定コマンドに基づいてリーチ図柄を作成できない。この場合、加工変動パターン振分テーブル(図8参照)から加工変動パターンを決定しようとしても、リーチ図柄がないために決定できない。そこで、本実施形態の統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブル1(図6参照)によって決定された予告演出、統括RAM37cに記憶されている図柄指定コマンド未受信データ及び変動パターンに基づいて、演出内容振分テーブル(図8参照)における「リーチ図柄が非特定」のテーブルから加工変動パターンを決定するようになっている。
前記指定コマンド出力プログラムとは、統括制御CPU37aを『指定コマンド出力手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、統括制御CPU37aは、同統括制御CPU37aによって決定された加工変動パターンを指定する第2の変動パターン指定コマンドを、制御コマンドとして前記表示制御基板33の前記表示制御CPU33a、及び、前記音声・ランプ制御基板34の音声・ランプ制御CPU34aに出力するようになっている。これにより、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板37によって統括的に制御される。
さらに、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、前記演出図柄E1の演出図柄左を指定する演出図柄左指定コマンド(第2の図柄指定コマンド)を、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。同様に、統括制御CPU37aは、演出図柄E1の演出図柄右を指定する演出図柄右指定コマンド(第2の図柄指定コマンド)、及び、演出図柄E1の演出図柄中を指定する演出図柄中指定コマンド(第2の図柄指定コマンド)を、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。なお、図柄指定コマンド未受信データが統括RAM37cに記憶された場合、統括制御CPU37aは、第2の図柄指定コマンドを出力しない。
そして、統括制御CPU37aは、前記ステップ1〜4のいずれか1つの予告演出を指定する予告演出指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
その後、図3,図4に示されるメインCPU31aから前記演出図柄停止指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力された演出図柄停止指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
また、メインCPU31aから前記オープニング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力されたオープニング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。次に、メインCPU31aから前記第1〜第15ラウンド指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、入力された第1〜第15ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして順番に表示制御CPU33aに出力する。その後、メインCPU31aから前記エンディング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブル2(図7参照)にて決定された前記報知タイミングが、前記図柄停止時であるか前記エンディング時であるかを確認する(具体的には、前記報知タイミングフラグとして「1」が統括RAM37cに設定されているか否かを確認する)。報知タイミングが図柄停止時である場合、統括制御CPU37aは、通常のエンディング期間の演出の実行を指示するエンディング指定コマンド1を、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。一方、報知タイミングがエンディング時である場合、統括制御CPU37aは、通常のエンディング期間の演出に代えて確変大当り報知演出の実行を指示するエンディング指定コマンド2を、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。この場合、図柄組み合わせゲームにて非特定図柄の組み合わせが表示されたとしても、大当りのエンディング時に確変大当り報知演出が行われるため、遊技者は、図柄組み合わせゲームのみならず、大当り遊技演出(エンディング期間の演出)にも興味を抱くことができる。
なお、図3,図4に示される統括制御CPU37aは、上記各制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート45及び出力バッファ46を介して所定のタイミングで出力する。また、統括制御CPU37aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート45及び出力バッファ46を介して出力するようになっている。
(3−3)表示制御基板33の電気的構成
図3に示されるように、表示制御基板33は前記表示制御CPU33aを備えており、表示制御CPU33aには表示ROM(図示略)及び表示RAM(図示略)が接続されている。表示RAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、表示ROMには、図柄組み合わせゲームが行われる際に用いられる複数種類の表示演出データ及び複数種類の予告表示演出データが記憶されている。各表示演出データは、前記加工変動パターンごとに対応付けて記憶されている。各予告表示演出データは、前記ステップ1〜4の予告演出ごとに対応付けて記憶されている。表示演出データ及び予告表示演出データとは、表示制御CPU33aが、前記図柄表示装置18の表示内容(図柄変動など)を制御するための情報、即ち、図柄表示装置18に表示演出及び予告表示演出の実行を指示するための情報である。
さらに、表示ROMには、図柄組み合わせゲーム後の大当り遊技状態において用いられる1種類のオープニング期間用表示演出データ、15種類のラウンド期間用表示演出データ、及び、2種類のエンディング期間用表示演出データが記憶されている。オープニング期間用表示演出データは、前記オープニング期間に対応付けて記憶されている。各ラウンド期間用表示演出データは、前記第1〜第15のラウンド期間ごとに対応付けて記憶されている。各エンディング期間用表示演出データは、前記エンディング期間ごとに対応付けて記憶されている。オープニング期間用表示演出データ、ラウンド期間用表示演出データ及びエンディング期間用表示演出データとは、表示制御CPU33aが、図柄表示装置18にオープニング期間、第1〜第15のラウンド期間及びエンディング期間の演出の実行を指示するための情報である。
そして、図3,図4に示される前記統括制御CPU37aから前記第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、第2の変動パターン指定コマンドにて指定された加工変動パターンを前記表示RAMに記憶するようになっている。同様に、統括制御CPU37aから前記予告演出指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、予告演出指定コマンドにて指定された予告演出を表示RAMに記憶するようになっている。
また、表示制御CPU33aは、統括制御CPU37aから前記演出図柄左指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄左を表示RAMに記憶するようになっている。同様に、表示制御CPU33aは、統括制御CPU37aから前記演出図柄右指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄右を表示RAMに記憶し、前記演出図柄中指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄中を表示RAMに記憶するようになっている。
その後、図3,図4に示される統括制御CPU37aから前記演出図柄停止指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、変動開始時に入力された表示RAMに記憶された演出図柄左、右、中に基づいて、前記図柄表示装置18に演出図柄E1の停止を指示するようになっている。これにより、指定された演出図柄E1が停止して、図柄表示装置18に表示される。
なお、前記第2の図柄指定コマンド(演出図柄左、中、右指定コマンド)が入力されていない場合、表示制御CPU33aは、任意の図柄を生成して図柄組み合わせゲームを実行する。そして、統括制御CPU37aから演出図柄停止指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、停止すべき演出図柄が表示RAMに記憶されていないため、図柄表示装置18にてエラー表示(「?、?、?」を表示)を行わせる。
また、前記第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、前記表示ROMに記憶された複数種類の前記表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、第2の変動パターン指定コマンドや表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。さらに、前記予告演出指定コマンドが入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された複数種類の前記予告表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した予告表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、予告演出指定コマンドや予告表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されている表示演出データや予告表示演出データを図柄信号に変換し、図柄表示装置18に出力する。その結果、図柄表示装置18は、図柄信号に基づき所定の表示を行うことができるようになる。
さらに、前記オープニング指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶されたオープニング期間用表示演出データを設定(生成)して、設定したオープニング期間用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、オープニング指定コマンドやオープニング期間用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。前記第1〜第15ラウンド指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された15種類のラウンド期間用表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したラウンド期間用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、第1〜第15ラウンド指定コマンドやラウンド期間用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。
前記エンディング指定コマンド1または2が入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された2種類のエンディング期間用表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したエンディング期間用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、エンディング指定コマンド1,2やエンディング期間用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているオープニング期間用表示演出データ、ラウンド期間用表示演出データ、エンディング期間用表示演出データを図柄信号に変換し、図柄表示装置18に出力する。その結果、図柄表示装置18は、図柄信号に基づき所定の表示を行うことができるようになる。
(3−4)音声・ランプ制御基板34の電気的構成
図3に示されるように、音声・ランプ制御基板34は前記音声・ランプ制御CPU34aを備えており、音声・ランプ制御CPU34aには音声・ランプROM(図示略)及び音声・ランプRAM(図示略)が接続されている。音声・ランプRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、音声・ランプROMには、図柄組み合わせゲームが行われる際に用いられる複数種類の発光演出データ、複数種類の音声演出データ及び複数種類の予告演出データが記憶されている。発光演出データ及び音声演出データは、それぞれ前記加工変動パターンごとに対応付けて記憶されている。各予告演出データは、前記ステップ1〜4の予告演出ごとに対応付けて記憶されている。発光演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、前記トップランプ16の発光出力態様を制御するための情報である。また、音声演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、前記スピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。予告演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、トップランプ16及びスピーカ17に予告演出の実行を指示するための情報である。
さらに、音声・ランプROMには、図柄組み合わせゲーム後の大当り遊技状態において用いられる1種類のオープニング期間用演出データ、及び、2種類のエンディング期間用演出データが記憶されている。オープニング期間用演出データは、前記オープニング期間に対応付けて記憶されている。各エンディング期間用演出データは、前記エンディング期間ごとに対応付けて記憶されている。オープニング期間用演出データ及びエンディング期間用演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、トップランプ16及びスピーカ17にオープニング期間及びエンディング期間の演出の実行を指示するための情報である。
そして、図3,図4に示される前記統括制御CPU37aから前記第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、第2の変動パターン指定コマンドにて指定された加工変動パターンを前記音声・ランプRAMに記憶するようになっている。同様に、統括制御CPU37aから前記予告演出指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、予告演出指定コマンドにて指定された予告演出を音声・ランプRAMに記憶するようになっている。
その後、統括制御CPU37aから前記演出図柄停止指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、前記トップランプ16の発光停止を指示するとともに、前記スピーカ17の音声出力停止を指示するようになっている。
また、第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記発光演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した発光演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、第2の変動パターン指定コマンドに対応する発光演出データに基づいて発光制御を行うようになる。さらに、前記予告演出指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記予告演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した予告演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、予告演出指定コマンドや予告演出データに基づいて発光制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている発光演出データや予告演出データを発光制御信号に変換し、トップランプ16に出力する。その結果、トップランプ16は、発光制御信号に基づき所定の発光動作(点灯、点滅など)を行うことができるようになる。
また、第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、前記音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記音声演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した音声演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、第2の変動パターン指定コマンドに対応する音声演出データに基づいて音声制御を行うようになっている。さらに、予告演出指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の前記予告演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した予告演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、予告演出指定コマンドや予告演出データに基づいて音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている音声演出データや予告演出データを音声信号に変換し、前記スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の出力動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
さらに、前記オープニング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたオープニング期間用演出データを設定(生成)して、設定したオープニング期間用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、オープニング指定コマンドやオープニング期間用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。前記エンディング指定コマンド1または2が入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された2種類のエンディング期間用演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したエンディング期間用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、エンディング指定コマンド1,2やエンディング期間用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されているオープニング期間用演出データ、エンディング期間用演出データを発光制御信号や音声信号に変換し、トップランプ16やスピーカ17に出力する。その結果、トップランプ16やスピーカ17は、発光制御信号や音声信号に基づき所定の発光や音声出力を行うことができるようになる。
次に、主制御基板31のメインCPU31aによって行われる処理(図柄開始処理)について説明する。この図柄開始処理では、大当り判定が行われるとともに、特別図柄B1や変動パターンの決定が行われる。なお、この処理を行うためのプログラムは、メインCPU31aにおいて所定の割込み周期ごとに(4msごとに)実行される。
図10に示されるステップTK10において、メインCPU31aは、メインRAM31cの特別図柄保留球記憶領域に記憶されている特別図柄保留球数を確認する。なお、ステップTK10では、図示しない入力処理にて始動入賞口22への入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合に、特別図柄保留球数の加算と、取得・格納した大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数の確認とを行う。そして、ステップTK20において、メインCPU31aは、ステップTK10にて確認した特別図柄保留球数が0よりも大きいか否かを判定する。特別図柄保留球数が0よりも大きい場合、即ち、特別図柄保留球数が1,2,3,4のいずれかである場合(ステップTK20:Y)、メインCPU31aはステップTK30の処理へ移行する。一方、特別図柄保留球数が0である場合(ステップTK20:N)、始動入賞口22への遊技球の入賞がないため、メインCPU31aは、ここでの処理を終了する。
ステップTK30において、メインCPU31aは、特別図柄保留球数を「−1」して、ステップTK40の処理へ移行する。ステップTK40において、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り判定用乱数と、メインROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較し、ステップTK50の処理へ移行する。ステップTK50において、メインCPU31aは、ステップTK40にて比較した結果が一致するか否かを判定する。比較結果が一致して大当りと判定された場合(ステップTK50:Y)、メインCPU31aは、ステップTK60の処理へ移行する。一方、比較結果が一致せずにハズレと判定された場合(ステップTK50:N)、メインCPU31aは、ステップTK90の処理へ移行する。
ステップTK60において、メインCPU31aは、大当りフラグとして01Hを設定(メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶)し、ステップTK70の処理へ移行する。ステップTK70において、メインCPU31aは、前記ステップTK10にてメインRAM31cの乱数格納領域に記憶された大当り図柄用乱数の確認を行い、確認した大当り図柄用乱数に基づいて、「0」〜「9」のいずれか1つを示す特別図柄B1を決定する。具体的に言えば、メインCPU31aは、特別図柄B1を指定する図柄番号指定コマンドを、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。
さらにステップTK80において、メインCPU31aは、大当り演出用の変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれか1つを決定し、ここでの処理を終了する。具体的に言えば、メインCPU31aは、変動パターンを指定する第1の変動パターン指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。なお、メインCPU31aは、変動パターンごとに対応付けられた変動時間を変動タイマとして設定(メインRAM31cのタイマ記憶領域に記憶)し、特別図柄表示装置51に特別図柄B1の変動を開始させる。そして、ここでセットされた制御コマンドは、図示しない次回以降の出力処理で、第1の変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドの順でそれぞれ統括制御CPU37aに出力される。また、メインCPU31aは、変動開始時に設定した変動タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。そして、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると(変動タイマが0msになると)、メインCPU31aは、変動開始時に決定した特別図柄B1を特別図柄表示装置51に表示させる。また、メインCPU31aは、変動時間の経過に合わせて演出図柄停止指定コマンドの設定を行う。ここで設定した演出図柄停止指定コマンドは、後の出力処理(図示略)にて統括制御CPU37aに出力される。
一方、前記ステップTK90において、メインCPU31aは、大当りフラグとして00Hを設定(メインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶)し、ステップTK100の処理へ移行する。ステップTK100において、メインCPU31aは、特別図柄B1を「−」と決定し、ステップTK105の処理へ移行する。ステップTK105において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されているリーチ判定用乱数を取得する。なお、取得したリーチ判定用乱数は、メインROM31bに記憶されているリーチ判定値と比較する際に用いられる。これにより、ハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定が行われる。
ステップTK110において、メインCPU31aは、変動パターンを決定し、ここでの処理を終了する。具体的には、リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P5,P7,P9,P11,P13,P15,P17のいずれか1つを決定する。また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが不一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレ演出用の変動パターンP1またはP2を決定する。
次に、統括制御基板37の統括制御CPU37aによって行われる処理について説明する。なお、この処理を行うためのプログラムは、統括制御CPU37aにおいて所定の割込み周期ごとに(2msごとに)実行される。なお、後述する図11,図12に示す処理は、発明の要部を抽出しているものであり、これらの図に示す処理を2msごとに実行している訳ではない。
図11に示されるステップS10において、統括制御CPU37aは、メインCPU31aから第1の変動パターン指定コマンドが入力されたか否かを判定する。メインCPU31aから第1の変動パターン指定コマンドが入力されていない場合(ステップS10:N)、統括制御CPU37aは、ステップS20の処理へ移行する。
ステップS20において、統括制御CPU37aは、メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されたか否かを判定する。メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されていない場合(ステップS20:N)、統括制御CPU37aは、ステップS30の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。なお、ステップS10,S20の処理は、メインCPU31aから第1の変動パターン指定コマンドまたは図柄番号指定コマンドが入力されるまでの間、繰り返される。一方、図柄番号指定コマンドが入力された場合(ステップS30:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS30の処理へ移行する。ステップS30において、統括制御CPU37aは、第1の変動パターン指定コマンドが入力される筈なのに図柄番号指定コマンドが入力されたとして、エラー処理を行う。
一方、前記ステップS10において第1の変動パターン指定コマンドが入力された場合(ステップS10:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS40の処理へ移行する。ステップS40において、統括制御CPU37aは、第1の変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンをRAM37cに記憶して、ステップS50の処理へ移行する。ステップS50において、統括制御CPU37aは、コマンド待機時間を初期値(50ms)に設定(統括RAM37cのタイマ記憶領域に記憶)し、ステップS60の処理へ移行する。
ステップS60において、統括制御CPU37aは、メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されたか否かを判定する。メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されていない場合(ステップS60:N)、統括制御CPU37aは、ステップS70の処理へ移行する。ステップS70において、統括制御CPU37aは、コマンド待機時間を2ms減算して、ステップS80の処理へ移行する。ステップS80において、統括制御CPU37aは、ステップS70にて減算したコマンド待機時間が0msではないか否かを判定する。コマンド待機時間が0msではないと判定された場合(ステップS80:N)、統括制御CPU37aは、再びステップS60の処理へ移行する。なお、ステップS60〜S80の処理は、コマンド待機時間が0msになるまでの間繰り返される。
なお、コマンド待機時間が0msになる前にメインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力された場合(ステップS60:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS100の処理へ移行する。ステップS100において、統括制御CPU37aは、図柄番号指定コマンドが指定する特別図柄B1を統括RAM37cに記憶し、図12に示すステップS110の処理へ移行する。
一方、コマンド待機時間が0msになってしまった場合(ステップS80:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS90の処理へ移行する。ステップS90において、統括制御CPU37aは、図柄指定コマンド未受信データを生成して統括RAM37cに記憶し、ステップS110の処理へ移行する。
ステップS110において、統括制御CPU37aは、演出作成処理1を実行し、ステップS120の処理へ移行する。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、前記ステップS40において統括RAM37cに記憶された変動パターン、及び、統括RAM37cから取得した演出振分用乱数1の値に基づいて、演出内容振分テーブル1(図6参照)からステップ0〜4の予告演出のいずれか1つを選択する。
ステップS120において、統括制御CPU37aは、メインCPU31aから図柄番号指定コマンドがまだ入力されていないか否かを判定する。メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されている場合(ステップS120:N)、統括制御CPU37aは、ステップS130の処理へ移行する。
ステップS130において、統括制御CPU37aは、前記ステップS40の処理にて統括RAM37cに記憶された変動パターンが大当り演出用の変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれかであるか否かを判定する。即ち、統括制御CPU37aは、変動パターンが大当りの際に選択されるものであるか否かを判定する。変動パターンが変動パターンP4,P6,P8,P10,P12,P14,P16,P18のいずれかである場合(ステップS130:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS140の処理へ移行する。一方、変動パターンが大当りの際に選択されるものではない場合、即ち、変動パターンP1〜P3,P5,P7,P9,P11,P13,P15,P17のいずれかである場合(ステップS130:N)、統括制御CPU37aは、ステップS140,S150の処理を行わずに、ステップS160の処理へ移行する。
ステップS140において、統括制御CPU37aは、前記ステップS100の処理にて統括RAM37cに記憶された特別図柄B1が特定図柄であるか否かを判定する。特別図柄B1が特定図柄であると判定された場合(ステップS140:Y)、統括制御CPU37aは、ステップS150の処理へ移行する。一方、特別図柄B1が特定図柄ではなく非特定図柄であると判定された場合(ステップS140:N)、統括制御CPU37aは、ステップS150の処理を行わずに、ステップS160の処理へ移行する。
ステップS150において、統括制御CPU37aは、演出作成処理2を実行し、ステップS160の処理へ移行する。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、前記ステップS40において統括RAM37cに記憶された変動パターン、及び、統括RAM37cから取得した演出振分用乱数2の値に基づいて、確率変動状態での大当り(確変大当り)である旨を報知する報知タイミングを演出内容振分テーブル2(図7参照)から選択する。詳述すると、統括制御CPU37aは、メインCPU31aからエンディング指定コマンドが入力された際に、上記報知タイミングを図柄停止時(図柄組み合わせゲーム終了時)にするか、大当り遊技演出のエンディング時にするかを選択する(具体的には、報知タイミングフラグとして「0」または「1」を統括RAM37cに設定する)。なお、報知タイミングが図柄停止時と決定された場合、統括制御CPU37aは、通常のエンディング期間の実行を指示するエンディング指定コマンド1を、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。一方、報知タイミングがエンディング時と決定された場合、統括制御CPU37aは、通常のエンディング期間の演出に代えて確変大当り報知演出の実行を指示するエンディング指定コマンド2を、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。この場合、図柄組み合わせゲームにて非特定図柄の組み合わせが表示されたとしても、大当りのエンディング時に確変大当り報知演出が行われるため、遊技者は、図柄組み合わせゲームのみならず、大当り遊技演出(エンディング期間の演出)にも興味を抱くことができる。
ステップS160において、統括制御CPU37aは、作成した演出内容(予告演出など)と、ステップS100の処理にて統括RAM37cに記憶された特別図柄B1とに基づいて、演出図柄E1を決定する。例えば、特別図柄B1が「0」〜「9」のいずれか1つである場合、即ち、ステップS40にて統括RAM37cに記憶された変動パターンが大当り演出用の変動パターンである場合、統括制御CPU37aは、演出図柄E1(演出図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。また、特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレリーチ演出用の変動パターンである場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、左列と右列が同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。さらに、特別図柄B1が「−」であって、統括RAM37cに記憶されている変動パターンがハズレ演出用の変動パターンである場合、統括制御CPU37aは、演出図柄左、中、右を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。そして、統括制御CPU37aは、決定した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAM37cに記憶する。
続くステップS170において、統括制御CPU37aは、作成した演出内容(予告演出)、演出図柄E1(リーチ図柄)、ステップS40の処理にて統括RAM37cに記憶された変動パターンに基づいて、加工変動パターンを決定し、ステップS190の処理へ移行する。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、統括RAM37cから取得した加工変動パターン振分乱数の値に基づいて、加工変動パターン振分テーブル(図8参照)から加工変動パターンを決定する。
なお、前記ステップS120にてメインCPU31aから図柄番号指定コマンドが入力されていない場合(ステップS120:Y)、即ち、前記ステップS90にて統括RAM37cに図柄指定コマンド未受信データが記憶された場合、統括制御CPU37aは、ステップS180の処理へ移行する。ステップS180において、統括制御CPU37aは、作成した演出内容(予告演出)、図柄指定コマンド未受信データ、ステップS40の処理にて統括RAM37cに記憶された変動パターンに基づいて、演出内容振分テーブル(図8参照)における「リーチ図柄が非特定」のテーブルから加工変動パターンを決定する。そして、統括制御CPU37aは、ステップS190の処理へ移行する。
ステップS190において、統括制御CPU37aは、ステップS170,S180にて決定された加工変動パターンを指定する第2の変動パターン指定コマンドを、表示制御基板33の表示制御CPU33a等に出力し、ステップS200の処理へ移行する。ステップS200において、統括制御CPU37aは、前記ステップS160の処理にて決定された演出図柄E1を指定する演出図柄指定コマンドを、表示制御基板33の表示制御CPU33aに出力し、ステップS210の処理へ移行する。具体的に言うと、統括制御CPU37aは、演出図柄E1の演出図柄左を指定する演出図柄左指定コマンド、演出図柄E1の演出図柄右を指定する演出図柄右指定コマンド、及び、演出図柄E1の演出図柄中を指定する演出図柄中指定コマンドを、表示制御CPU33aに対して出力する。さらにステップS210において、統括制御CPU37aは、前記ステップS110の処理にて決定された予告演出を指定する予告演出指定コマンドを、表示制御基板33の表示制御CPU33a等に出力し、ここでの処理を終了する。従って、表示制御CPU33aは、入力された第2の変動パターン指定コマンド、演出図柄指定コマンド及び予告演出指定コマンドに基づいて、図柄表示装置18に表示演出を実行させることができる。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)メインCPU31aから図柄番号指定コマンドが出力されたにもかかわらず、外的要因によって偶然発生したノイズなどの影響により、統括制御CPU37aに図柄番号指定コマンドが入力されない場合(コマンドの欠落)や、コマンドが書き換わってしまう場合がある。また、メインCPU31aから出力される制御コマンド(図柄番号指定コマンドなど)は、出力ポート41、出力バッファ42、入力バッファ43及び入力ポート44を介して統括制御CPU37aに入力されるため、入力までに時間が掛かる(遅れる)可能性もある。この場合、統括制御CPU37aに入力されるデータが不足するため、図柄表示装置18に演出を実行させることが困難となる。
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、図柄番号指定コマンドが統括制御CPU37aに入力されない場合、統括制御CPU37aによって図柄指定コマンド未受信データを生成し、生成した図柄指定コマンド未受信データと統括RAM37cに記憶されている変動パターンとに基づいて加工変動パターンを決定する。これにより、図柄番号指定コマンドが入力されなかったとしても、加工変動パターンが確実に決定されるため、決定した加工変動パターンに基づいて表示演出を行うことができる。即ち、図柄番号指定コマンドが統括制御CPU37aに入力されなくても何らかの演出が行われるため、遊技者は、演出が何ら実行されないことに違和感を覚えなくても済む。
また従来の統括制御CPU37aは、第1の図柄指定コマンドが入力されないと第2の変動パターン指定コマンドを出力しなかった。一方、本実施形態では、図柄番号指定コマンド(第1の図柄指定コマンド)が入力された場合だけでなく、第1の変動パターン指定コマンドが入力されてから50ms経過した時点で図柄番号指定コマンドが入力されていない場合であっても、変動パターンを加工してから第2の変動パターン指定コマンドを出力するようになっている。これにより、統括制御CPU37aは、表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに対して確実に変動パターンを指示することができる。
(2)ところで、特許文献1に記載の従来技術は、単に変動パターン及び停止図柄に基づいて乱数振り分けを行うのみで遊技演出を決定しているが、遊技演出の種類をさらに増やすためには、別の方法を用いて遊技演出を決定することが求められる。そこで、本実施形態の統括制御CPU37aは、図柄番号指定コマンドと変動パターンとに基づいて変動パターン(加工変動パターン)を複数通りに決定している。これにより、加工変動パターンをより細かく決定できるため、遊技演出の種類を確実に増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)本実施形態では、『図柄指定コマンド未受信データ生成手段』及び『変動パターン決定手段』としての機能を、メインCPU31a、表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aではなく統括制御CPU37aに持たせている。このため、遊技演出の種類が多いにもかかわらずメインCPU31a、表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aの負担を低減できる。しかも、演出図柄E1の作成を、メインCPU31a、表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aではなく統括制御CPU37aにて行っている。このため、メインCPU31a、表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aの負担をよりいっそう低減できる。
(4)本実施形態では、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34を統括的に制御する統括制御基板37を設け、統括制御基板37の統括制御CPU37aにおいて演出内容(予告演出など)を決定している。そして、統括制御CPU37aは、決定した演出内容を指定する制御コマンド(予告演出指定コマンドなど)を各制御基板33,34に出力している。これにより、各制御基板33,34は、統括制御CPU37aで決定した同一の演出内容に基づき、それぞれ遊技演出を行わせるための制御を実行することになる。従って、遊技演出の種類を増やした場合であっても、図柄表示装置18の表示演出、トップランプ16の発光演出、スピーカ17の音声演出を同調させることができる。そして、遊技演出を同調させることにより、遊技演出全体に統一性(統一感)を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1の変動パターン指定コマンドが入力されてから図柄番号指定コマンドの入力を待機するにあたり、統括制御CPU37aは、コマンド待機時間を減算していたが、加算してもよい。
・上記実施形態では、統括制御CPU37aから制御コマンドを出力するにあたり、演出図柄E1を作成(ステップS160)した後で加工変動パターンを作成(ステップS170)していたが、先に加工変動パターンを作成した後で演出図柄E1を作成してもよい。
・上記実施形態では、統括RAM37cに図柄指定コマンド未受信データが記憶されている場合、統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブル(図8参照)における「リーチ図柄が非特定」のテーブルから加工変動パターンを決定していた。しかし、統括制御CPU37aは、演出内容振分テーブルにおける「なし」のテーブルを選択するようにしてもよい。即ち、図柄番号指定コマンドが入力されない場合、統括制御CPU37aは、変動パターンの加工を行わなくてもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項2において、前記変動パターン決定手段は、前記演出内容を含んだ前記第2の変動パターンを決定することを特徴とする遊技機。
(2)請求項3において、前記規定時間設定手段によって規定時間が初期値に設定された際の残り時間は、図柄組み合わせゲームにおいて図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間よりも短いことを特徴とする遊技機。
(3)始動入賞条件の成立に基づいて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示装置と、遊技機全体を制御するための制御コマンドを出力するメイン制御手段と、前記制御コマンドに基づいて遊技演出を前記図柄表示装置を含む複数の演出装置に実行させる制御を行う複数のサブ制御手段と、前記制御コマンドに基づいて前記複数のサブ制御手段を統括的に制御する統括制御手段とを有し、前記メイン制御手段が、前記図柄組み合わせゲームが行われる度に、遊技演出の時間及び内容を特定するための第1の変動パターンを指定する第1の変動パターン指定コマンドを出力した後、前記図柄組み合わせゲームで導出される停止図柄に関連する図柄を指定する第1の図柄指定コマンドを出力する遊技機において、前記統括制御手段は、前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたか否かを判定する変動パターン指定コマンド入力判定手段と、前記変動パターン指定コマンド入力判定手段によって前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合に、前記第1の変動パターン指定コマンドを記憶する変動パターン指定コマンド記憶手段と、前記変動パターン指定コマンド入力判定手段によって前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合に、前記第1の図柄指定コマンドが入力されたか否かを判定する図柄指定コマンド入力判定手段と、前記図柄指定コマンド入力判定手段によって前記第1の図柄指定コマンドが入力されたと判定された場合に、前記第1の図柄指定コマンドを記憶する図柄指定コマンド記憶手段と、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターン指定コマンドが指定する前記第1の変動パターンに基づいて、遊技演出の内容を示す演出内容を決定する演出内容決定手段と、前記演出内容決定手段によって決定された前記演出内容と、前記図柄指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の図柄指定コマンドとに基づいて、前記停止図柄を決定する図柄決定手段と、前記演出内容決定手段によって決定された前記演出内容、前記図柄決定手段によって決定された前記停止図柄、及び、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターン指定コマンドに基づいて、第2の変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記変動パターン決定手段によって決定された前記第2の変動パターンを指定する第2の変動パターン指定コマンド、前記図柄決定手段によって決定された前記停止図柄を指定する第2の図柄指定コマンド、及び、前記演出内容決定手段によって決定された前記演出内容を指定する演出内容指定コマンドを出力する指定コマンド出力手段とを備えることを特徴とする遊技機。
(4)始動入賞条件の成立に基づいて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示装置と、遊技機全体を制御するための制御コマンドを出力するメイン制御手段と、前記制御コマンドに基づいて遊技演出を前記図柄表示装置を含む複数の演出装置に実行させる制御を行う複数のサブ制御手段と、前記制御コマンドに基づいて前記複数のサブ制御手段を統括的に制御する統括制御手段とを有し、前記メイン制御手段が、前記図柄組み合わせゲームが行われる度に、遊技演出の時間及び内容を特定するための第1の変動パターンを指定する第1の変動パターン指定コマンドを出力した後、前記図柄組み合わせゲームで導出される停止図柄に関連する図柄を指定する第1の図柄指定コマンドを出力する遊技機において、前記統括制御手段は、前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたか否かを判定する変動パターン指定コマンド入力判定手段と、前記変動パターン指定コマンド入力判定手段によって前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合に、前記第1の変動パターン指定コマンドを記憶する変動パターン指定コマンド記憶手段と、前記変動パターン指定コマンド入力判定手段によって前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されたと判定された場合に、規定時間を変更開始条件となる初期値に設定する規定時間設定手段と、前記規定時間設定手段に設定された規定時間を変更する規定時間変更手段と、前記規定時間変更手段によって変更された規定時間が変更終了条件となる閾値に到達するまでの残り時間が零であるか否かを判定する残り時間判定手段と、前記残り時間判定手段によって残り時間が零ではないと判定された場合に、前記第1の図柄指定コマンドが入力されたか否かを判定する図柄指定コマンド入力判定手段と、前記図柄指定コマンド入力判定手段によって前記第1の図柄指定コマンドが入力されたと判定された場合に、前記第1の図柄指定コマンドを記憶する図柄指定コマンド記憶手段と、前記図柄指定コマンド入力判定手段によって前記第1の図柄指定コマンドが入力されていないと判定された場合に、図柄指定コマンド未受信データを生成する図柄指定コマンド未受信データ生成手段と、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターンに基づいて、遊技演出の内容を示す第1の演出内容を決定する第1の演出内容決定手段と、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターンが大当りの変動パターンであるか否かを判定する変動パターン判定手段と、前記変動パターン判定手段によって前記第1の変動パターンが大当りの変動パターンであると判定された場合に、前記図柄指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の図柄指定コマンドが指定する図柄が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる特定図柄であるか否かを判定する図柄判定手段と、前記図柄判定手段によって前記第1の図柄指定コマンドが指定する図柄が前記特定図柄であると判定された場合に、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターンに基づいて、遊技演出の内容を示す第2の演出内容を決定する第2の演出内容決定手段と、前記第2の演出内容決定手段によって決定された前記第2の演出内容と、前記図柄指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の図柄指定コマンドとに基づいて、前記停止図柄を決定する図柄決定手段と、前記図柄指定コマンド記憶手段に前記第1の図柄指定コマンドが記憶された場合に、前記図柄指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の図柄指定コマンド、及び、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターン指定コマンドに基づいて、第2の変動パターンを決定するとともに、前記図柄指定コマンド未受信データ生成手段によって前記図柄指定コマンド未受信データが生成された場合に、前記図柄指定コマンド未受信データ、及び、前記変動パターン指定コマンド記憶手段に記憶されている前記第1の変動パターン指定コマンドに基づいて、第2の変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、前記変動パターン決定手段によって決定された前記第2の変動パターンを指定する第2の変動パターン指定コマンドを出力する変動パターン指定コマンド出力手段と、前記図柄決定手段によって決定された前記停止図柄を指定する第2の図柄指定コマンドを出力する図柄指定コマンド出力手段とを備えることを特徴とする遊技機。