以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明に係る遊技機として、弾球遊技機を例にとって説明する。
[第1の実施形態:図1〜図12]
図1は、本発明に係る遊技機の一例である弾球遊技機の外観を示す正面側の斜視図、図2はその裏面側の斜視図、そして図3は遊技盤面を示す正面図である。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態に係る弾球遊技機1は、木製の外枠4の前面に額縁状の前面枠2を開閉可能に取り付け、前面枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前面枠2の開口部に臨ませた構成を有する。上記遊技領域3aは、遊技盤3の面上に配設した球誘導レール5(図3参照)で囲まれた領域からなる。この遊技領域3aの前側に、透明ガラスを支持したガラス扉枠6が設けられている。
また弾球遊技機1は、ガラス扉枠6の下側に配設された前面操作パネル7を有している。
前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。前面操作パネル7には、球貸しボタン11およびプリペイドカード排出釦12(カード返却釦12)が設けられている。また、上受け皿9の上皿表面部分には、所属の押しボタンセンサが有効なときに押すと演出効果が切り替わる枠演出ボタン13が設けられている。この上受け皿9には、上受け皿9に貯留された遊技球を遊技機の下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。また、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。また、前面枠2の上部の両側、発射操作ハンドル15の上側には、効果音を発生するスピーカ58が設けられている。またさらに、ガラス扉枠6の各所には、光の装飾により演出効果を現出する装飾ランプ45が設けられている。
図2に示すように、弾球遊技機1の背面には、遊技盤収納フレームを覆って遊技盤3を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられ、これにより遊技盤3と前面枠2とが一体化されている。この裏機構盤16の上部の一側寄りには、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示せず)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端に接続して遊技球払出装置19を設けてある。さらに、裏機構盤16の上部の他側隅部には、パチンコホール全体の遊技機を統括的に管理する管理用コンピュータ(図示せず)に電気的に接続するための外部端子基板21が端子基板ケース22に収めて設けられている。
また、裏機構板の略中央には、遊技盤3の裏側に装着された裏カバーが嵌合しており、この裏カバーに装着された透明ケース23(副制御基板ケース23)の内部には、演出制御基板24と液晶制御基板25が設けられている。副制御基板ケース23の下方には、裏カバーに装着された透明ケース26(主制御基板ケース26)に収めた状態で主制御基板27が設けてある。さらに主制御基板ケース26の下方には、透明ケース28(払出制御基板ケース28)に収めた状態で払出制御基板29が設けてあると共に、透明ケース30(電源基板ケース30)に収めた状態で電源基板31が配設されている。さらにまた、発射操作ハンドル15に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた発射装置32(図4参照)の後側に発射制御基板33が設けられている。
次に、遊技盤3の遊技領域3aについて説明する。図3に示すように、遊技領域3aには、遊技に供する遊技部品として、発射された遊技球を誘導するための球誘導レール5、上始動口34(第1の特別図柄始動口34)、下始動口35(第2の特別図柄始動口35)、画像表示装置36からなる液晶表示装置、普通図柄始動口37、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置39、普通変動入賞装置41、特別変動入賞装置42、一般入賞口43、センター飾り48、遊技球の落下方向変換部材としての風車44や多数の遊技くぎ(図示せず)、多数の発光装置(ランプ、LED等:図示せず)などが配設されている。
上始動口34(第1の特別図柄始動口34)は、通過する遊技球を検出する特別図柄始動口センサ34a(図4参照)を有する。この特別図柄始動口センサ34aにより遊技球が検出されることに基づき特別図柄変動表示ゲームが開始され、一定時間経過後に、その特別図柄変動表示ゲームの結果を、特別図柄表示装置38に表示する。
特別図柄表示装置38は、たとえば7セグを3桁に並べたものから構成される。遊技球が上始動口34または後述する下始動口35に入賞したことに伴い、所定の始動信号が発生される。この始動信号に基づき、主制御基板27(主演算処理装置、図4参照)において乱数抽選による大当たり抽選が行なわれる。この抽選結果に応じて特別図柄(たとえば、図柄、数字、記号など)を特別図柄表示装置38に変動表示させ、上記特別図柄変動表示ゲームを行うようになっている。特別図柄表示装置38が所定の停止表示態様(たとえば、3個の7セグが全て「7」表示状態)となった場合、すなわち上記抽選結果が「大当たり」であった場合、特別変動入賞装置42の開放扉を駆動させるための特別変動入賞装置ソレノイド42a(図4参照)が作動し、前記開放扉が開き大入賞口が開放され、遊技者に有利な特別遊技状態が発生する。この特別遊技状態では、特別変動入賞装置42の開放扉が、所定秒数(たとえば29秒)開放して大入賞口が開放されるか、または所定個数(たとえば9個)の遊技球が特別変動入賞装置42に入賞するまで大入賞口が開放され、その後、所定時間(たとえば2秒)開放扉が閉まる、といった動作が所定回数(たとえば、最大16回)繰り返されるようになっている。
普通図柄始動口37はゲート型形状で構成されており、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図4参照)を有する。普通図柄始動口37に遊技球が通過したことに基づき普通図柄変動表示ゲームが開始され、2個のLED39からなる普通図柄表示装置39が点滅等の変動表示を行い、一定時間経過後に、その普通図柄変動表示ゲームの結果を、LED39の点灯と非点灯の組合せまたは双方点灯の組合せにて停止表示する。
普通変動入賞装置41は左右一対の可動翼片47を具備するいわゆるチューリップ型の電動役物として構成されている。この左右の可動翼片47の未作動時には、下始動口35への遊技球の入球が困難または不可能となるように閉じた状態を保持している。普通図柄変動表示ゲームの結果、上記した普通図柄表示装置39が所定の停止表示態様(たとえば、2個のLED39が双方共に点灯状態)となった場合、すなわち小当たりした場合には、左右の可動翼片47を駆動させるための普通変動入賞装置ソレノイド41a(図4参照)が作動し、上記可動翼片47が逆「ハ」の字状に開いて下始動口35に遊技球が流入しやすい状態となり、遊技者に有利な遊技状態である補助遊技状態が発生する。
下始動口35は、通過する遊技球を検出する特別図柄始動口センサ35a(図4参照)を有する。この特別図柄始動口センサ35aにより遊技球が検出されることに基づき前記特別図柄変動表示ゲームが開始され、一定時間経過後に、その特別図柄変動表示ゲームの結果を、特別図柄表示装置38に表示する。
画像表示装置は、ここでは遊技盤3の略中央部に配設された液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)36からなるが、これに限らず、電子ペーパを用いた表示装置、回転式ドラムによる表示装置、7セグによる表示装置、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等であっても良く、またはこれらを組合せたものであっても良い。この液晶表示装置36は、後述する液晶制御基板25(図4参照)の制御の下で、種々の演出を画像で表示させる。すなわち、特別図柄変動表示ゲームでの抽選結果を反映させた演出を生じさせ、特別図柄表示装置38における特別図柄の変動表示と連動するように装飾図柄(たとえば、図柄、数字、記号など)を3列に変動表示させて、装飾図柄変動表示ゲームを現出させる。特別図柄表示装置38での特別図柄変動表示ゲームの結果が「大当たり」であった場合、この液晶表示装置36の装飾図柄変動表示ゲームの結果も「大当たり」の演出となり、所定の表示態様(たとえば、3個の「7」の数字が揃って停止表示した状態)が現出される。
なお、特別図柄変動表示ゲームまたは普通図柄変動表示ゲームを行う最中に、さらに特別図柄始動口センサ34a、35aまたは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力がある場合には、この検出信号に基づいて各変動表示ゲームを行わせるための始動権利に関するデータである始動記憶(保留球記憶)を、変動表示中にかかわるものを除き、上限の所定個数(たとえば、4個)まで記憶され、この始動記憶個数を遊技者に明らかにするため、遊技機の適所にまたは液晶表示装置36による画面中に画像として表示させる。そして、通常は、始動記憶の発生順に、各始動記憶に対する変動表示ゲームが実行制御される。
上始動口34における特別図柄始動口センサ34aまたは下始動口35における特別図柄始動口センサ35aが遊技球を検出したことにより、もしくは上記始動記憶が1回分だけ消化されることにより始動信号(本明細書において「所定の始動信号」という)が発生される。本実施形態では、この所定の始動信号の発生後より特別図柄またはこれに連動する装飾図柄が停止表示するまでの前段階、つまり図柄変動表示中の所定のタイミングで遊技者の手振り動作が検出された場合、さらに上記演出とは別に、上記特別遊技状態への移行が期待される特定の演出を、たとえばカットイン画像の形で液晶表示装置36に表示させるようになっている。この詳細については後述する。
さらに、遊技領域3a中には、遊技者の体の一部を非接触式に検出可能な複数の検出センサが相互に離間して配設されている。本実施形態の場合、4つの検出センサ51〜54が、図3に示すように、センター飾り48上の長方形の四隅に位置するように、遊技領域3aの一部を隔てて設けられている。
これらの各検出センサ51〜54は、当該検出センサ上に遊技者の手が来た場合、その手を非接触式に感知してセンス信号を発生する常時作動型の検出センサである。本実施形態では、検出センサ51〜54としてモーションセンサの名称で市販されている小型三角測距式の反射型センサ(電磁波センサ)を用いている。
ここで「常時作動型」とは、検出センサの上に遊技者が手を差し掛けた場合、その手を常に感知して検出センサがセンス信号を発生するタイプであることを意味する。また「反射型」とは、物体に向けて電磁波たとえば赤外光を発射し、その反射光に基づいて物体を検知するタイプの検出センサであることを意味する。
(制御部:図4)
次に、図4に本実施形態に係る弾球遊技機における制御部の構成を示す。図に示すように、弾球遊技機1の制御部は、遊技動作全般の制御を司る主制御基板27と、主制御基板27からの制御コマンドを受けて演出処理を行う演出制御基板24と、外部電源から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板31とを中心に構成されている。また電源基板31と発射制御基板33とを除く他の制御基板、すなわち主制御基板27、演出制御基板24、液晶制御基板25、および払出制御基板29の各基板には、それぞれが割り当てられた各種制御処理を行うために、ROM、RAM、CPU等から構成された1チップイクロコンピュータ(図示せず)が搭載されている。
主制御基板27の入力ポートには、上始動口34に設けた特別図柄始動口センサ34a、普通変動入賞装置39(下始動口35)に設けた特別図柄始動口センサ35a、普通図柄始動口37に設けられた普通図柄始動口センサ37a、一般入賞口43に設けられた一般入賞口センサ43aが、遊技中継基板55を介して接続されている。また主制御基板27の出力ポートには、遊技中継基板55を介して、特別変動入賞装置ソレノイド42a、普通変動入賞装置ソレノイド41aが接続されている。
また主制御基板27の出力ポートには、演出I/F(インターフェース)基板56を介して、演出制御基板24が接続されている。また演出制御基板24は、演出I/F基板56および液晶I/F基板57を介して液晶制御基板25が接続され、これに画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。さらにまた演出制御基板24には、演出I/F基板56を介して、装飾ランプ45、スピーカ58が接続されている。
そして、演出制御基板24の入出力ポートには、検出センサ中継基板59および演出I/F基板56を介して、第1〜第4の検出センサ51、52、53、54が接続されている。
主制御基板27は、遊技機における遊技動作全般の制御を中心的に司る主演算処理装置として機能する。また図示はしていないが、主制御基板27の1チップマイクロコンピュータには、ROM、RAM、CPU(このCPUを「主制御CPU」とも称する)の他、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)、およびCPUに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路が設けられている。主制御基板27は、処理の進行状態に応じて周辺基板に対し、制御信号または制御コマンドを送信する。
演出制御基板24は、主制御基板27から送信される演出に関する制御コマンド(演出制御コマンド)を受けて、演出手段としてのスピーカ58や装飾ランプ45やLEDの制御を中心的に司るものであり、演出制御手段として機能する。また図示はしていないが、演出制御基板24の1チップマイクロコンピュータには、主制御基板27と同様に、ROM、RAM、CPU(このCPUを「演出制御CPU」とも称する)の他、CTC、および割り込みコントローラ回路などが設けられている。主制御基板27からの演出制御コマンドは、一方向通信により演出制御基板24に送信される。これは、外部からのゴト行為による不正な信号が演出制御基板24を介して主制御基板24に入力されることを防止するためである。
ここで、主制御基板(主制御CPU)27により各遊技動作の実行時に演出制御基板(演出制御CPU)24に対して送信される代表的な演出制御コマンドについて簡単に説明しておく。
この演出制御コマンドとしては、たとえば特別図柄の変動開始時に発生し、液晶表示装置36に停止表示される装飾図柄の組み合わせを指定する「装飾図柄」コマンド、特別図柄の変動パターンに対応する演出パターンに従った演出を現出させるための「演出パターン」コマンド、特別図柄の変動停止時に発生し、特別図柄と連動した各種演出パターンの現出を終了させるための「演出停止」コマンドがある。また、遊技状態に応じた演出を行うための「遊技状態演出」コマンドがあり、この遊技状態演出コマンドには、低確率時、確率変動時、特別図柄(または普通図柄)変動時間短縮機能(いわゆる、時短機能)作動時・未作動時等、各種遊技状態情報が含まれる。主制御基板(主制御CPU)27から演出制御基板24にコマンド送信を行う場合、主制御基板27は割り込み信号を発生し、演出制御基板24にはMODE信号とEVENT信号とで構成される2バイト長の制御コマンドを送信する。
また、図示はしていないが、演出制御基板24にはスピーカ58を制御するためのサウンドLSI、音声ROM、音処理回路を含む音響制御回路を備えている。音声ROMには演出パターンに対応した各種効果音を発生させるための音響出力用データが記憶されている。サウンドLSIは、演出制御基板24のCPUからのスピーカ制御用の音声コマンドを受けて、所定のタイミングで前記音声ROMからデータを読み出し、所定の処理を施して音処理回路に出力する。前記音処理回路は前記データをD/A変換して音声信号を生成し、音声信号を所定レベルに増幅してスピーカ58に供給する。
演出制御基板24は主制御基板27から送信される演出制御コマンドを受けて、これに関連付けられた液晶制御コマンドを液晶制御基板25に送信する。演出制御基板24からの液晶制御コマンドは、一方向通信により液晶制御基板(液晶制御CPU)25に送信される。液晶制御基板25は、上記液晶制御コマンドを受けて液晶表示装置36を駆動制御し、画像による演出を実現している。また、液晶制御基板25のROM(画像ROM)には、画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、また、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。したがって、液晶制御基板25は、演出手段としての液晶表示装置36を制御する演出制御手段として機能する。また、液晶制御基板25は、液晶表示装置36に複数の装飾図柄を変動表示させ、その後に停止表示させる図柄表示制御手段としても機能する。なお、本実施形態では、演出制御基板24と液晶制御基板25とを別個の基板で遊技機に設けているが、これらの基板が担う機能を一体的に構成し、1つの基板に搭載しても良い。
ここで、演出制御基板(演出制御CPU)24により各遊技動作の実行時に液晶制御基板(液晶制御CPU)25に対して送信される代表的な液晶制御コマンドについて簡単に説明しておく。
液晶制御コマンドとしては、演出制御基板24により指定された装飾図柄の組み合わせで停止表示するよう準備を行う「装飾図柄表示」コマンド、演出パターンの表示を開始する「演出パターン」コマンド、装飾図柄の変動表示を停止し、上記指定された装飾図柄の組み合わせで装飾図柄を停止表示させる「装飾図柄停止」コマンドなどがある。また、遊技状態の表示を指定する「遊技状態表示」コマンドがあり、この遊技状態表示コマンドには、低確率時、確率変動時、特別図柄または普通図柄変動時間短縮機能(いわゆる、時短機能)の作動、未作動時等、各種遊技状態情報が含まれる。またさらに、特別変動表示ゲームの抽選結果に応じた期待演出や予告演出、これに伴う背景表示演出等を指定する「演出表示」コマンドがある。演出制御基板(演出制御CPU)24から液晶制御基板25にコマンド送信を行う場合、演出制御基板24は割り込み信号を発生し、液晶制御基板25にはMODE信号とEVENT信号とで構成される2バイト長の制御コマンドを送信する。本実施形態では、液晶制御基板(液晶制御CPU)25は演出制御基板(演出制御CPU)25と接続されているが、主制御基板(主制御CPU)27とは接続されていない。したがって、遊技状態に関する情報は、まず、演出制御コマンドとして主制御基板27から演出制御基板24へと送信され、次に液晶制御コマンドとして演出制御基板24から液晶制御基板25へと送信される。
払出制御基板29は、主制御基板27から送信される賞球の払い出しに関する賞球制御コマンド(払出制御コマンド)を受けて、遊技球払出装置19を制御する。また、払出制御基板29は、賞球の払い出しに関する状態信号(払い出し完了信号、払い出しに関するエラー信号など)を主制御基板27に送信している。
発射制御基板33は、発射操作ハンドル15が操作された際、その発射操作に関する信号を受信して、発射装置(発射モータ)32を駆動制御する。
電源基板31は、外部電源に接続され、変圧トランスから供給される交流電圧(AC24V:メイン電源)から所要の電源を生成し、各制御基板にそれぞれ供給する。
外部端子基板21からは特別図柄の変動回数情報、遊技状態情報、賞球数に関する情報等が、管理用コンピュータ(図示せず)に送信される。
次に、図5および図6を参照して、本実施形態の弾球遊技機1において主制御基板27側における処理内容について説明する。先ず、図5を参照して、主制御基板27の主制御CPUが遊技動作制御プログラムに従い実行する主制御側メイン処理について説明する。なお、図5および図6にて説明する処理内容は主制御CPUにより実行されるものであるが、説明の便宜上、処理を実行する主体を主制御基板27として説明する。
(主制御側メイン処理:図5)
まず、遊技機本体に対して外部から電源が投入されると、電源基板31によって各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送信される。そして、主制御基板27は、図5に示す主制御側メイン処理を開始する。
この主制御側メイン処理において、主制御基板27は、遊技動作開始前における必要な初期設定処理を実行する(ステップS10)。
次に、入力ポートを介して入力されるRAMクリアスイッチの出力信号の状態(オン、オフ)を確認し、RAMクリアスイッチがオンである場合(ステップS11:YES)には後述するステップS14の処理に進み、RAMを初期化する。RAMクリアスイッチがオンでない場合(ステップS11:NO)、次に電源断が発生した際にバックアップRAMに記憶されたバックアップ用データが有効であるか否かを判断する(ステップS12)。バックアップデータが有効か否かは、電断時の際に設定されるバックアップフラグの状態による。主制御基板27は、電源が遮断された場合、電源遮断発生直前における処理状態の内容をバックアップ処理すると共に、チェックサムを算出して保存している。電源復旧の際には、上記チェックサムの比較を行うことにより、バックアップデータが有効であるか否かを確認している。
バックアップデータが有効であると判断した場合には(ステップS12:YES)、バックアップデータに基づき、電源遮断前におけるスタックポインタを復帰し、電源遮断時の処理状態から遊技を開始するために必要な遊技復旧処理が実行し(ステップS13)、バックアップデータが有効でない場合には(ステップS12:NO)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定し、RAMを初期化する(ステップS14)。そして、このRAMの初期化に伴い、RAMクリアした旨の情報を初期化コマンドとして各制御基板に送信する(ステップS15)。
次に、CPUに設けられているCTCの設定を行う(ステップS16)。本処理では、4msごとに定期的にタイマ割り込みがかかるように、初期値として4msに相当する値をCTCの時間定数レジスタに設定する。
次に、割り込み禁止状態に設定し(ステップS17)、各種乱数の更新処理を実行する(ステップS18〜S20)。
まず、変動パターン用乱数値更新処理を実行する(ステップS18)。変動パターン用乱数値更新処理は、特別図柄変動表示ゲームにおける特別図柄の変動表示に係る変動パターン用乱数値の更新を実行する処理である。この変動パターン用乱数は、大当り抽選処理の結果や遊技状態(低確率状態、確率変動時の高確率状態、保留記憶数等)に応じて、どのような演出を現出させるかを決定する際に用いられる乱数値である。
普通図柄当たり判定用初期値乱数更新処理(ステップS19)は、前記普通図柄変動表示ゲームにおける当否抽選に係る普通図柄当たり判定用乱数の初期値変更に使用する乱数の更新(たとえば、カウンタのカウント値を更新する処理)を実行する処理である。また、特別図柄当たり判定用初期値乱数更新処理(ステップS20)は、前記特別図柄表示ゲームにおける当否抽選に係る特別図柄当たり判定用乱数の初期値変更に使用する乱数の更新を実行する処理である。このように、当たり判定用乱数の初期値を定期的に更新し、後述するステップS26の処理と相まって、乱数が規則的に生成されることを防止して、大当たり(特別遊技状態)や小当たり(補助遊技状態)を遊技者が意図的に狙い当てることができないようにしている。
次に、割り込み許可状態に設定し(ステップS21)、ステップS17〜ステップS20の処理をループ処理にて実行する。
(主制御側タイマ割り込み処理:図6)
次に、図6を参照して、主制御側メイン処理において、4ms程度ごとに実行される主制御側タイマ割り込み処理について説明する。図6は、一定時間ごとの割り込みで起動される主制御側のタイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
主制御基板27における1チップマイクロコンピュータのCTCの時間定数レジスタには、4msに相当する値が設定されている。このため、前述した主制御側のメイン処理(図5参照)において、4msごとにタイマ割り込みが発生するようになっている。なお、このタイマ割り込み処理は、上記CTC内部からのマスク可能(maskableinterrupt)な割り込み信号に基づいて実行される。
主制御側タイマ割り込み処理において、まず、主制御基板27は、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理(ステップS25)を実行する。
次に、各変動表示ゲームに係る乱数を定期的に更新する定期乱数更新処理を実行する(ステップS26)。定期乱数更新処理は、図5に示したステップS19およびステップS20の処理と基本的に同じ処理を含み、普通図柄表示ゲームや特別図柄表示ゲームの当否抽選に係る乱数の更新を行う処理であり、各種乱数(普通図柄当たり判定用初期値乱数、普通図柄当たり判定用乱数、特別図柄当たり判定用初期値乱数、特別図柄当たり判定用乱数、特別図柄用停止図柄乱数等)を定期的に更新する処理である。
次に、タイマ管理処理を実行する(ステップS27)。このタイマ管理処理は、遊技動作に用いられるタイマを管理制御するための処理である。
次に、入力管理処理を実行する(ステップS28)。この入力管理処理は、遊技機に設けられた各種センサによる検出情報を記憶したり、その情報を定期的に更新したりする処理である。
次に、エラー管理処理を実行する(ステップS29)。このエラー管理処理は、遊技機に設けられた各センサからの検出情報に基づき、不正入賞を監視したり、遊技動作状態を監視したりして、遊技機の異常を監視するための処理である。
次に、賞球管理処理を実行する(ステップS30)。この賞球管理処理は、賞球の払い出しに係る処理である。主制御基板27は、遊技球の入賞を検知した場合、賞球払出制御コマンドを払出制御基板29に送信する。払出制御基板29は、上記賞球払出制御コマンドを受けて、遊技球払出装置19を駆動する。これにより、遊技球払出装置19から所定個数の遊技球が上受け皿19に排出される。
次に、普通図柄管理処理を実行する(ステップS31)。この普通図柄管理処理は、普通図柄表示ゲームによる抽選を実行したり、当該抽選結果に基づいて普通図柄表示装置39における普通図柄の変動表示パターンや停止表示態様を決定したりする処理である。
次に、普通変動入賞装置管理処理を実行する(ステップS32)。この普通変動入賞装置管理処理は、可動翼片47の開閉動作を制御するための処理である。主制御基板27は、普通図柄管理処理(ステップS31)における当否抽選の結果に基づき、ソレノイド制御用の励磁制御信号を普通変動入賞装置ソレノイド41aに送信し、可動翼片47の一連の動作を制御する。
次に、特別図柄管理処理を実行する(ステップS33)。この特別図柄管理処理は、特別図柄表示ゲームによる抽選を実行したり、当該抽選結果に基づいて特別図柄表示装置38における特別図柄の変動表示パターンや停止表示態様を決定したりする処理である。
次に、特別変動入賞装置管理処理を実行する(ステップS34)。この特別変動入賞装置管理処理は、特別変動入賞装置42の開閉扉の開閉動作を制御するための処理である。
主制御基板27は特別図柄管理処理(ステップS33)における当否抽選の結果に基づき、ソレノイド制御用の励磁制御信号を特別変動入賞装置ソレノイド42aに送信し、前記開閉扉の一連の動作を制御する。
次に、LED管理処理を実行する(ステップS35)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、普通図柄表示装置38や特別図柄表示装置39への出力データを作成したり、出力したりする処理である。
そして、ステップS26〜ステップS35の処理を実行した後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS36)、タイマ割り込み処理を終了する。なお、既に説明したように、各処理状態の進行に応じて、主制御基板27から周辺基板に対し、演出制御コマンドが送信される。
次に、図7〜図9を参照して、本実施形態の弾球遊技機1において演出制御基板24側における処理内容について説明する。先ず、図7を参照して、演出制御基板27の演出制御CPUが遊技動作制御プログラムに従い実行する演出制御側メイン処理について説明する。なお、図7〜9にて説明する処理内容は、演出制御CPUにより実行されるものであるが、説明の便宜上、処理を実行する主体を演出制御基板24として説明する。また、上述した主制御側メイン処理と実質的に同様の処理内容については重複記載を避けるため、適宜省略して説明する。
(演出制御側メイン処理:図7)
まず、遊技機本体に電源が投入されると、電源基板31によって各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送信される。電源投入信号を受信した演出制御基板24は、図7に示す演出制御側メイン処理を開始する。
この演出制御側のメイン処理において、まず、演出制御基板24は、バックアップが正常であれば遊技動作開始前における必要な初期設定を実行し(ステップS50)、電源遮断前の処理状態に復帰させる復帰処理を実行する(ステップS51)。なお、電源遮断前の処理データ(バックアップデータ)は、瞬停やノイズによる電断等に対応する全てのRAM情報のバックアップデータではなく、必要最低限の遊技動作情報(たとえば、停止図柄、変動時間情報、遊技状態)のバックアップデータである。
次に、電源遮断が発生したか否かを確認し(ステップS52)、電断の発生を確認した場合には(ステップS52:YES)、電源遮断時におけるデータを所定のバックアップ領域に保存し(ステップS57)、電断の発生を確認しない場合には(ステップS52:NO)、演出用乱数更新処理を実行する(ステップS53)。この演出用乱数更新処理では、主として、演出を選択するために利用される抽選用の演出用乱数値を定期的に更新している。
次に、コマンド受信割り込み、タイマ割り込み、外部INT等を許可する割り込み許可状態に設定し(ステップS54)、その後、割り込み禁止状態に設定する(ステップS55)。そして、ウォッチドッグタイマをクリアして(ステップS56)、電断が発生しない限り、ステップS52からステップS56の処理をループ処理にて実行する。
(コマンド受信割り込み処理:図8)
図8は、コマンド受信割り込み処理を示すフローチャートである。ここではレジスタを所定のスタック領域に退避させた後(ステップS60)、演出制御コマンドをRAMの所定領域に格納する処理を行い(ステップS61)、レジスタを復帰(ステップS62)する。主制御基板27から送られてくる各種演出制御コマンドを受けた場合、INT割り込みが発生し、この受信割り込み処理にて、演出制御コマンドを受信した時点で、これをコマンド受信バッファに格納する。このコマンド受信割り込み処理は、次に述べるタイマ割り込み処理(図9)よりも優先して処理される。
(演出制御側タイマ割り込み処理:図9)
次に、図9を参照して、演出制御基板24における演出制御側メイン処理において、4ms程度ごとに実行されるタイマ割り込み処理について説明する。図9は、一定時間ごとの割り込みで起動される演出制御側タイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
演出制御基板24における1チップマイクロコンピュータのCTCの時間定数レジスタには、4msに相当する値が設定されている。前述したメイン処理において、4msごとにタイマ割り込みが発生するようになっている。なお、このタイマ割り込み処理は、上記CTC内部からのマスク可能な割り込み信号に基づいて実行される。
まず、演出制御基板24は、レジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS70)、センサ入力管理処理(ステップS71)を実行する。このセンサ入力管理処理は、枠演出ボタン13の入力情報や検出センサ51〜54から得られるセンス信号を入力情報とし、これを有効扱いまたは無効扱いの検出信号として取り扱うべく、入力情報を記憶したり、その情報を更新したりする処理である。その詳細は後述する。
次に、タイマ管理処理を行う(ステップS71)。このタイマ管理処理は、演出制御基板24や液晶制御基板25による特定の演出の発生に関するタイムスケジュールを管理する処理である。本発明において特に関連するのは、特別図柄表示装置38に特別図柄が変動表示されている変動表示期間内、すなわち特別図柄の変動表示期間と実質的に同一期間内である、液晶表示装置36の画面に装飾図柄が変動表示されている変動表示期間内(図柄変動期間内)において、その時間軸上でどのような演出パターンを、どれだけの時間幅をもって、演出手段であるランプや画像形成装置や音響発生装置などにより現出させるかについての時間的なスケジュールを、タイマにより決定する時間管理である。端的に言えば、後述する検出センサ入力管理処理において、検出センサからセンス信号を有効扱いとするか無効扱いとするかを判断するための期間である「有効期間」や、特定の演出を現出させるタイミングに関するタイムスケジュールを管理する処理である。
図10に、その一例を示す。ここでは時刻t0から始まる図柄変動期間T中において、特別図柄の変動表示期間中で一連して現出するリーチ演出を含むメイン演出を一例にして説明する。上記図柄変動期間T中、いわゆるリーチ演出の所定演出が始まる時刻t3よりも前の時刻t1〜t2の区間で、第1の演出(先予告演出)の発生指示が可能な時間間隔(時間幅W1)が到来する。そして、リーチ演出がなされた後の時刻t4〜t5の区間で、第2の演出(後予告演出)の発生指示が可能な時間間隔(時間幅W2)が到来する。上記タイマ管理処理は、この第1の演出および第2の演出の現出が可能となるタイミングと時間幅について、図柄変動期間T中のタイムスケジュールを管理する。したがって、図柄変動期間T中では、メインの演出と検出センサからのセンス信号に起因する特定の演出とが並行的に発生可能になる。
(検出センサ入力管理処理:図11、図12)
次に、検出センサ入力管理処理(図9)について説明する。
図11に、前提となる検出センサ51〜54の配置を概略的に示す。ここでは説明の便宜上、遊技領域3aが長方形で略示され、検出センサ51〜54はその長方形の各角に位置しているものを用いている。
ここで、検出センサ入力管理処理の概要を説明する。この検出センサ入力管理処理は、有効期間内に検出センサ51〜54から発生するセンス信号が発生した場合には、前記センス信号を演出の発生に関して有効扱いとし、有効期間外に前記センス信号が発生した場合には、前記センス信号を演出の発生に関して無効扱いとする処理が行われる。すなわち、演出制御基板(演出制御CPU)24が、検出センサ51〜54のいずれかからのセンス信号を入力として受け、そのセンス信号が有効期間内に入力されていた場合は、このセンス信号を演出の発生に関して有効な検出信号として扱い、また有効期間外にセンス信号が入力されていた場合は、当該センス信号を演出の発生に関して無効な検出信号として扱う。ここで「有効期間」とは、上記図柄変動期間中の或る限られた時間幅のことであり、図10の図柄変動期間T中の一部の区間であるリーチ演出前の前予告演出用区間(時間幅W1)やリーチ演出後の後予告演出用区間(時間幅W2)はこれに属する。前予告演出用区間(時間幅W1)や後予告演出用区間(時間幅W2)では、上記検出信号に起因する特定の演出の発生契機となる時間帯である。
次に、本発明の理解を容易なものとするために、図12を参照して、遊技者の動作を検出センサ51〜54が検出する仕方について説明しておく。以下では、遊技者の動作として遊技者の手振り動作による手が検出センサにより感知される場合を例にとって説明する。
遊技者が検出センサ51(センサA)上に手をかざすと、その手が当該センサAで感知されてセンス信号が発生する。そこで演出制御基板24は、まず、演出の発生に関する有効期間W1またはW2内であるかどうかを判断する(ステップS101)。有効期間(時間幅W1またはW2)外にセンス信号が入力された場合は、演出を発生させるのに利用できない無効な検出信号と判断し、何もしないで検出センサ入力管理処理を終了する。
一方、有効期間W1またはW2内である場合(ステップS101:YES)、この有効期間内にセンサAにセンス信号が発生されたときは(ステップS102:YES)、そのセンサAのセンス信号を有効な検出信号として扱う(ステップS102)。すなわち、演出を発生させるのに利用することができる有効な検出信号であるとして扱う。なお、このような順序で処理する代わりに、センサAがセンス信号を出力したかどうかを判断し、その後、そのセンス信号が所定の有効期間W1またはW2内で生じたかどうかを判断し、YESと判断される場合に限りセンサAのセンス信号を有効な検出信号として扱っても良い。
有効な検出信号である場合、演出テーブルの中から1つの演出用コマンドを抽選により選択する(ステップS103)。ここでは、上記演出用コマンドを、液晶制御基板25に送信する液晶制御コマンドとして説明する(以下、検出センサ入力管理処理にて発生するコマンドを「演出コマンド」と称する)。上記演出テーブルには演出パターンに対応して複数種類の演出コマンドが用意されており、その中から抽選で1つの演出パターンに対応する演出コマンドが選択される。たとえば、前記特定の演出として、落雷を模した演出パターンが設定されている場合、液晶表示装置36に画像として表示する稲妻の太さ(相対的に細い稲妻、中間太さの稲妻、相対的に太い稲妻など)を指定する演出コマンドが複数用意されていて、この中から一つの演出コマンドを選択する。また演出テーブルを複数種類用意しておき、この複数種類の演出テーブルのうちから1つの演出テーブルを択一的に選択し(抽選による選択であっても良い)、その選択された演出テーブルのうちから演出コマンドを抽選により選択しても良い。
選択された演出コマンドAは、液晶制御基板25に送信され(ステップS104)、液晶制御基板25は、上記演出コマンドAを受けて、これに基づく特定の演出を液晶表示装置36にて実行させる。この演出コマンドAを送信して特定の演出を発生させる時間軸上の位置(演出発生タイミング)は、図柄変動期間T内の任意の時刻に定めることができる。たとえば、(a)有効な検出信号の発生後に直ちに演出を発生させる、(b)有効期間(時間幅W1またはW2)の終了後に演出を発生させる、(c)検出から所定期間経過後に演出を発生させる、などである。液晶制御基板25は、上記演出コマンドAを受けて、液晶表示装置36に目的とする画像を現出する。このようにすることにより、遊技者に対して、自己が手の動きで、特定の演出を開始させたかのような感覚を与えることができる。
再び、図9を参照して、演出制御側タイマ割り込み処理の説明に戻る。検出センサ入力管理処理を実行した後、次に、演出決定管理処理(ステップS73)を実行する。この演出決定管理処理では、前記コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているか否かを割り込みごとに監視し、演出制御コマンドが格納されている場合、このコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに基づいて、実行すべき演出内容を決定する。この演出決定管理処理では、前記コマンド受信割り込み処理で優先的に常に新しいものに更新された演出制御コマンドが処理されることになる。具体的には、ランプやLEDやスピーカ16などをそれぞれ駆動制御する制御信号を作成したり、液晶制御コマンドを作成したりする。また、詳細は後述するが、検出センサ入力管理処理(ステップS72)における有効期間を示す有効タイマを設定する処理も行われる。
ここでの液晶制御コマンドは、上記検出センサ入力管理処理の演出コマンドの選択処理(図12、ステップS103)で抽選される演出コマンドとはその性質が異なる。演出決定管理処理では、特別図柄の変動表示期間内で一連して現出されるメイン演出や装飾図柄の変動表示パターン等の液晶制御コマンドを決定し、検出センサ入力管理処理では、上述した特定の演出に関する液晶制御コマンド(演出コマンド)を決定している。したがって、検出センサ入力管理処理(ステップS72)における演出コマンドと、本処理における液晶制御コマンドとは別のタイミングで送信されることになる。なお、図示はしていないが、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンド選択処理(図12、ステップS103)で抽選された演出コマンドが液晶制御基板25に送信された場合、この情報を受け、対応する特定の演出に伴う装飾ランプ45やLEDやスピーカ16などに現出する演出内容が決定される。
次に、演出制御基板24は、出力管理処理(ステップS74)を実行する。出力管理処理は、演出決定管理処理(ステップS73)において作成された制御信号や液晶制御コマンドを、スピーカ58や装飾ランプ45やLED、もしくは液晶制御基板25に送信する処理である。
そして、ステップS70〜ステップS74の処理を実行した後、退避したレジスタの内容を復帰させ(ステップS75)、タイマ割り込み処理を終了する。
上述したように、検出センサ入力管理処理(ステップS72)で選択された演出コマンドが液晶制御基板25に送信され、液晶制御基板25はこれを受けて、液晶表示装置36を制御してその演出コマンドに対応する特定の演出を画像として現出する。また検出センサによらない他の演出(メイン演出)は、演出決定管理処理(ステップS73)にて決定され、出力管理処理(ステップS74)を経て、その演出がスピーカ58、装飾ランプ45により現出され、また液晶表示装置36に画像として現出される。
この上記第1の実施形態の詳細を図13に示す。これは、複数の検出センサ間にわたる手振り動作を検出して行う演出制御方法について、検出センサ入力管理処理(ステップS72)のフローチャートを示したものである。
図13は、図11に示した4つの検出センサ51、54、52、53(以下単にセンサA〜Dと称する)のうちの斜めラインに属する2つのセンサAとセンサBが、遊技者の手振り動作を、センサA、Bの順序で相前後して検出する場合を示している。
この第1の実施形態の場合、検出順序(始点、終点)が予め定まっており、遊技者が第1の検出センサであるセンサAから第2の検出センサであるセンサBにかけて手を移動させる手振り動作をすることで、まずセンサA、次いでセンサBという順に遊技者の手が感知される。なお、本実施形態ではセンサA、Bのうちの一方(センサA)を第1の検出センサと称し、他方(センサB)を第2の検出センサと称しているが、検出の順序の定め方は自由であり、複数のセンサA〜Dのうちの2つについて任意の順番に定めることができる。
有効期間内に現出させる演出の内容や演出手段にはなんら制限がないが、ここでは特定の演出として、斜め1ラインに稲妻閃光が走る落雷を模した閃光演出を液晶表示装置36に画像で表示し、同時に炎演出を装飾ランプ45の点滅やスピーカ58からの稲妻音を現出させる(以下この演出を総称して「稲妻落下演出」と称する場合がある)ものとして説明する。この場合、複数の検出センサA〜Dのうち、いずれが有効なセンサであるのかをあらかじめ遊技者に報知するため、表示器(画像表示装置を含む)や発光部材などからなる報知手段を、各検出センサA〜Dの近傍に配置しておき、そのうちの有効な検出センサA、Bに属するものだけを点灯または点滅、もしくは画像表示により遊技者に認識させる形態とするのが好ましい。
図13において、演出制御基板24は、まず現在、有効期間W1またはW2中であるかどうかを判断する(ステップS201)。この有効期間内であるか否かは、図柄変動期間の時間軸上の現在時刻が何時であるかによって、答えが異なる。つまり、上記した演出決定管理処理(図9、ステップS73)により図10の時刻t1またはt4にてセットされたタイマ値は、初期値が一定のW1またはW2であるが、この有効タイマのタイマ値は、時間の経過(現在時刻の推移)と共に徐々に減算されて行くからである。この有効タイマのタイマ値の減算は、上記したタイマ管理処理(図9、ステップS71)によりなされる。そしてタイマ値は、図10の時刻t2またはt5でゼロとなる。有効期間は、初期値W1またはW2で始まり徐々に減算されて行く有効タイマの残りのタイマ値である。
有効期間W1またはW2中である場合(ステップS201:YES)、センサA検出フラグがオフであることを確認した後(ステップS202)、第1の検出センサであるセンサAが、遊技者の手振り動作による手を感知したか否かを判断する(ステップS203)。センサAが遊技者の手を感知せずセンス信号を発生しなかった場合(S203:NO)、なにもせずに検出センサ入力管理処理を終了する。センサAが遊技者の手を感知してセンス信号を発生した場合(S203:YES)、「センサA検出フラグ」をセットし(ステップS204)、演出コマンドCを送信して検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS209)。この演出コマンドCは、センサAで遊技者の手振り動作を感知した場合に発生させる演出を、液晶制御基板25に実行させるための演出コマンドである。具体的には、センサAによる感知後からセンサBによる感知までの間に発生させる演出(前兆演出)を指定するものであり、この演出コマンドCには、センサの位置を特定する位置情報が含まれる。これにより、センサAによる感知後、センサBによる感知まで、たとえばセンサAの近傍から稲妻が走る予兆である前兆演出を液晶表示装置36で現出する。また、演出コマンドCを送信した場合、演出決定管理処理(ステップS73)にてその旨の情報を受けて、これに伴う装飾ランプ45やスピーカ58などの光発生手段や音響発生装置による演出を決定する。
ここで、上記前兆演出の発生期間の管理制御を液晶制御基板25側で行っても良く、この場合、たとえば後述するステップS208の処理で送信される演出コマンド(演出コマンドA)を受けて前記前兆演出を終了させる(演出コマンドAに対応する特定の演出に切り替え)、上記演出コマンドAを受けなかった場合、有効期間W1またはW2の経過と共に前記前兆演出を終了させる(センサAおよびBにより感知されなかった場合に用意された演出に切り替え)、というように構成することができる。また、検出センサ入力管理処理にて、有効期間W1またはW2を経過して「センサA検出フラグ」がオンである場合(ステップS201:NO、ステップS209:YES)、後述するステップS210の処理の前または後に、前記前兆演出を終了させるための終了コマンドを液晶制御基板25に送信する処理を行い、液晶制御基板25がこの終了コマンドを受けることにより前記前兆演出を終了させるように構成しても良い。
次に、プログラムは割り込みにより再びこの検出センサ入力管理処理に入って来る。演出制御基板24は、再び有効期間(W1またはW2)内であることを確認し、この有効期間(W1またはW2)内に、ステップS202においてセンサA検出フラグがオンであることが確認された場合(ステップS201:YES、ステップ202:NO)、ステップS205に進み、第2の検出センサであるセンサBが遊技者の手を感知したかどうかを判断する(ステップS205)。
上記有効期間W1またはW2内にセンサBが遊技者の手を感知した場合(S205:YES)、意図している1ライン分の長さの手振り動作があったと判断して、センサBのセンス信号を有効な検出信号として扱う。そこで、「センサA検出フラグ」をクリアする(ステップS206)。すなわち、有効期間W1またはW2内にセンサA、Bにより2回の検出がなされた場合、演出制御基板24のセンス信号処理手段は、この2回の検出信号を1検出単位とする手振り動作の検出(斜め1ライン検出)があったと把握する。このように、ステップS201〜S205の処理は、前記センス信号処理手段に相当する。
次に、上記のセンサA,Bの斜め1ライン検出にあらかじめ対応づけられた演出(閃光演出)を実行させる指示情報として、演出テーブルの中から1つの演出コマンドを抽選により選択し(ステップS207)、この選択した演出コマンド(図では「演出コマンドA」と表記)を液晶制御基板25に送信する(ステップS208)。液晶制御基板25は、演出コマンドAを受けて、これに対応する演出(閃光演出)を液晶表示装置36に画像で表示させる。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドAが選択された旨の情報を受けて上記閃光演出に連動して発生させる演出(炎演出)を決定し、出力管理処理(ステップS74)を経て、当該演出が装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音などで現出される。これにより液晶表示装置36での閃光演出に連動する形で、上記炎演出が現出され、一連の演出内容として、稲妻落下演出が現出される。なお、前記特定の演出(閃光演出)と共に、液晶表示装置36に他の演出を画像で表示しても勿論良いが、上記演出決定管理処理(ステップS73)では、説明の便宜上、液晶表示装置36による演出を除く、装飾ランプ45やスピーカ58などの光発生手段や音響発生装置による演出(制御信号の作成)を、この演出決定管理処理(ステップS73)で決定するものとして説明している(後述する第2〜第4の実施形態についても同様)。
一方、図13のステップS201において、現時点が有効期間W1またはW2外である場合(ステップS201:NO)、「センサA検出フラグ」がオンしているかどうかを確認し、オンしていればその「センサA検出フラグ」をクリアして、検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS209、S210)。
以上のように、検出センサ入力管理処理(ステップS72)は、図柄の変動期間中に所定の時間幅で設けた有効期間内に、前記複数の検出センサから前記センス信号が発生した場合には前記センス信号を有効扱いとし、前記センス信号が前記有効期間外に発生した場合には前記センス信号を無効扱いとして処理するセンス信号処理手段として機能し、さらに前記センス信号処理手段による処理結果に基づいて、所定の演出を実行指示する指示情報を遊技状態に関連して選択する選択手段として機能する。具体的には、このセンス信号処理手段は、特定の演出(本実施形態では、閃光演出)の実行に必要な少なくとも2つの前記検出センサ(本実施形態では、センサAおよびB)から前記センス信号が前記有効期間内に発生した場合、前記センス信号を有効扱いとして処理し、前記選択手段は、前記センス信号処理手段による処理結果が前記センス信号を有効扱いとする処理結果である場合、前記指示情報(本実施形態では、演出コマンドA)を選択する。また、前記センス信号処理手段は、前記有効期間内に、前記特定の演出の実行に必要な少なくとも2つの前記検出センサのうちの少なくとも一方から前記センス信号が発生した場合(本実施形態では、有効期間内にセンサAによる最初の感知があった場合)、このセンス信号を有効扱いとして処理し、前記選択手段は、前記センス信号処理手段による処理結果がこのセンス信号を有効扱いとする処理結果である場合、前記特定の演出とは異なる他の演出(本実施形態では、前兆演出)を実行指示する指示情報(本実施形態では、演出コマンドC)を遊技状態に関連して選択する選択手段としても機能する。
[第2の実施形態:図14]
図14Aおよび図14Bに本発明の第2の実施形態を示す。この第2の実施形態も、上記の斜めラインに属するセンサAとセンサBが、遊技者の手振り動作による手を相前後して検出する形態のものであるが、検出順序(始点、終点)が特には予め定まっていない点で、第1の実施形態の場合と異なる。すなわち、この第2の実施形態では、遊技者が自己の意思でいずれの方向に手を動かしたかにより、検出順序が自然と定まる。
なお、本実施形態では、センサA、Bのうちの一方(センサA)を第1の検出センサと称し、他方(センサB)を第2の検出センサと称するが、これは両者を区別するためだけのものであり、必ずしも検出の順序を意味するものではない。第2の検出センサ(センサB)、第1の検出センサ(センサA)の順に検出される場合もあり得る。
図14Aに示すように、演出制御基板24は、まず、現在、図柄変動期間T中の有効期間W1またはW2内であるかどうかを判断する(ステップS301)。有効期間内である場合(ステップS301:YES)、検出フラグが“1”でも“2”でもないことを確認した後(ステップS302:NO、S303:NO)、遊技者の手振り動作による手を第1の検出センサであるセンサAで感知したのか(ステップS304)、第2のセンサであるセンサBで感知したのか(ステップS306)を確認する。
先にセンサAが遊技者の手を感知してセンス信号を発生した場合(ステップS304:YES)、「センサ検出フラグ」に“1”をセットし、演出コマンドCAを送信して検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS318)。この演出コマンドCAは、第1実施形態で説明した「演出コマンドC」と同様の機能を有するものであり、本実施形態では、最初にセンサAで遊技者の手振り動作を感知した場合に発生させる演出(前兆演出A)を実行させるための演出コマンドである(後述する「演出コマンドCB」も同様に演出コマンドCと同様の機能を有し、本実施形態では、最初にセンサBで遊技者の手振り動作を感知した場合に発生させる演出(前兆演出B)を実行させるための演出コマンドである)。また、演出コマンドCA、CBを送信した場合、演出決定管理処理(ステップS73)にてその旨の情報を受けて、これに伴う装飾ランプ45やスピーカ58などの光発生手段や音響発生装置による演出を決定する。
ここで、上記前兆演出の発生期間の管理制御を液晶制御基板25側で行っても良く、この場合、たとえば後述するステップS313、S317の処理で送信される演出コマンド(演出コマンドAまたはB)を受けて前記前兆演出を終了させる(演出コマンドAまたはBに対応する特定の演出に切り替え)、上記演出コマンドAまたはBを受けなかった場合、有効期間W1またはW2の経過と共に前記前兆演出を終了させる(センサAおよびBにより感知されなかった場合に用意された演出に切り替え)、というように構成することができる。また、検出センサ入力管理処理にて、有効期間W1またはW2を経過して「センサ検出フラグ」が「0」ではない場合(ステップS301:NO、ステップS308:YES)、後述するステップS309の処理の前または後に、前記前兆演出を終了させるための終了コマンドを液晶制御基板25に送信する処理を行い、液晶制御基板25がこの終了コマンドを受けることにより前記前兆演出を終了させるように構成しても良い。
プログラムは割り込みにより再び、図14Aのフローに戻って来る。先にセンサAが遊技者の手を感知していた場合(S304:YES)、ステップS305で「センサ検出フラグ」に“1”がセットされ「センサ検出フラグ=1」となっているので、ステップS302の判断はYESとなる。
図14BのステップS310に進み、第2の検出センサであるセンサBで遊技者の手が感知されたかを確認する(ステップS310)。センサBで遊技者の手が感知された場合(ステップS310:YES)、「検出フラグ」をクリアする(ステップS311)。そして上記の検出フラグにあらかじめ対応づけられた特定の演出を実行させる指示情報として、演出テーブルAの中から1つの演出コマンドAを抽選により選択し(ステップS312:選択手段に相当する)、この演出コマンドAを液晶制御基板25に送信して(ステップS313)、検出センサ入力管理処理を終了する。ここで本実施形態の演出テーブルAに属する演出コマンドA群は、たとえば左から右への稲妻閃光が走る閃光演出Aを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さを指定する情報も含まれる。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドAが選択された旨の情報を受けて閃光演出Aに対応する演出(炎演出A)を決定し、出力管理処理(ステップS73)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
また先にセンサBが遊技者の手を感知してセンス信号を発生した場合(S306:YES)、「センサ検出フラグ」に“2”をセットし、上記演出コマンドCBを送信して検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS319)。プログラムは割り込みにより再び、図14Aのフローに戻って来る。先にセンサBが遊技者の手を感知していた場合(S306:YES)、ステップS307で「検出フラグ」に“2”がセットされ、「検出フラグ=2」となっているので、ステップS303の判断はYESとなる。
図14BのステップS314に進み、センサAで遊技者の手が感知されたか否かを確認する(ステップS314)。センサAで手が感知された場合(ステップS314:YES)、「検出フラグ」をクリアする(ステップS315)。そして上記の検出フラグにあらかじめ対応づけられた特定の演出を実行させる指示情報として、演出テーブルBの中から1つの演出コマンドBを抽選により選択し(ステップS316:選択手段に相当する)、この演出コマンドBを液晶制御基板24に送信して(ステップS317)、検出センサ入力管理処理する。ここで本実施形態の演出テーブルBに属する演出コマンドB群は、たとえば右から左への稲妻閃光が走る閃光演出Bを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さを指定する情報も含まれる。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドBが選択された旨の情報を受けて閃光演出Bに対応する演出(炎演出B)を決定し、出力管理処理(ステップS73)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
なお、図14AのステップS301において、現時点が図柄変動期間中の有効期間(W1またはW2)外である場合(ステップS301:NO)、検出フラグが“0”でないか、つまり検出フラグが“1”または“2”であるか否かを確認し、検出フラグが“1”または“2”であるときは(ステップS308:YES)、その検出フラグをクリアして(ステップS309)、検出センサ入力管理処理を終了する。
上記ステップS301〜S307の処理は、センス信号が有効期間内に発生した第1回目のセンス信号の発生に関し、またステップS310〜311とステップS314〜315は第2回目のセンス信号の発生に関し、それらのセンス信号を有効扱いとする処理に対応する。またステップS304、S306、S310、S314から何もしないで終了する処理は、2回のセンス信号が有効期間内に発生しない場合にセンス信号を無効な検出信号として扱う処理に対応する。また、有効期間内にセンサAとセンサBによる2回の検出がなされた場合、演出制御基板24のセンス信号処理手段は、これを1検出単位とする手振り動作の検出(斜め1ライン検出)として把握する。
[第3の実施形態:図15、図16]
図15に第3の実施形態を示す。これは上記の有効期間を前半と後半の時間区間に分割し、その分割された時間区間に応じて演出を選択させるようにしたものである。
図10において説明したように、演出決定管理処理(図9、ステップS73)により初期値がW1またはW2にセットされた有効タイマは、そのタイマ値が時間の経過(現在時刻の推移)と共に徐々に減算されて行き、その残りの有効期間がタイマ管理処理(図9、S71)により管理されている。そこで、本実施形態では図16に示すように、この有効期間の前半区間に演出Aを割り当て、後半区間に演出Bを割り当てる。両時間区間の境界は有効期間の時間長さW1またはW2(t1〜t2またはt4〜t5)の丁度半分W3の時点(ts)であり、この時点において残りの有効期間W3を有して演出が切り替わる。なお図16は、図の左側から右側になる程、残りの有効時間が短くなるように描いてある。左端が最大のW1またはW2であり、右端がゼロである。
図15において、演出制御基板24は、まず、現在、有効期間W1またはW2中であるかどうかを判断する(ステップS401)。有効期間W1またはW2中である場合(ステップS401:YES)、センサA検出フラグがオフであることを確認した後(ステップS402)、第1の検出センサであるセンサAが、遊技者の手振り動作による手を感知したか否かを判断する(ステップS403)。センサAが遊技者の手を感知せずセンス信号を発生しなかった場合は(S403:NO)、なにもせずに検出センサ入力管理処理を終了する。センサAが遊技者の手を感知してセンス信号を発生した場合(S403:YES)、「センサA検出フラグ」をセットし(ステップS404)、演出コマンドCを送信して検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS414)。この演出コマンドCは、第1実施形態で説明した「演出コマンドC」と同様の機能を有するものである。
ここで、上記前兆演出の発生期間の管理制御を液晶制御基板25側で行っても良く、この場合、たとえば後述するステップS409、S411の処理で送信される演出コマンド(演出コマンドAまたはB)を受けて前記前兆演出を終了させる(演出コマンドAまたはBに対応する特定の演出に切り替え)、上記演出コマンドAまたはBを受けなかった場合、有効期間W1またはW2の経過と共に前記前兆演出を終了させる(センサAおよびBにより感知されなかった場合に用意された演出に切り替え)、というように構成することができる。また、検出センサ入力管理処理にて、有効期間W1またはW2を経過して「センサA検出フラグ」がオンである場合(ステップS401:NO、ステップS412:YES)、後述するステップS413の処理の前または後に、前記前兆演出を終了させるための終了コマンドを液晶制御基板25に送信する処理を行い、液晶制御基板25がこの終了コマンドを受けることにより前記前兆演出を終了させるように構成しても良い。
次に、プログラムは割り込みにより再び、この検出センサ入力管理処理に入って来る。演出制御基板(演出制御CPU)25は、再び有効期間(W1またはW2)内であることを確認し(ステップ401:YES)、この有効期間(W1またはW2)内に、ステップS402においてセンサA検出フラグがオンであることが確認された場合(ステップ402:NO)、ステップS405に進み、第2の検出センサであるセンサBが手を遊技者の手を感知したかどうかを判断する(ステップS405)。
上記有効期間W1またはW2内にセンサBが遊技者の手を感知した場合(S405:YES)、意図している1ライン分の長さの手振り動作があったと判断して、センサBのセンス信号を有効な検出信号として扱う。そこで、「センサA検出フラグ」をクリアする(ステップS406)。すなわち、有効期間W1またはW2内にセンサA、Bにより2回の検出がなされた場合、この2回の検出信号を1検出単位とする手振り動作の検出(斜め1ライン検出)があったと把握する。
次に、ステップS71でタイマ管理されている有効タイマの残りの有効期間が、ステップS73セットされたタイマ値(W1またはW2)の半分(W3)に至る前であるか否かを判断する(S407:判定手段に相当する)。残りの有効期間がW3より多いとき、つまり前半区間にいるときは(S407:YES)、手振り動作の検出にあらかじめ対応づけられた前半区間用の特定の演出(閃光演出A)を実行させる指示情報として、演出テーブルAの中から1つの演出コマンドAを抽選により選択し(ステップS408:選択手段に相当する)、この演出コマンドAを液晶制御基板25に送信して(ステップS409)、検出センサ入力管理処理を終了する。ここで本実施形態の演出テーブルAに属する演出コマンドA群は、たとえば複数の稲妻閃光が走る閃光演出Aを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さを指定する情報も含まれる。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドAが選択された旨の情報を受けて閃光演出Aに対応する演出(炎演出A)の内容を決定し、出力管理処理(ステップS73)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
一方、残りの有効期間がW3より少ないとき、つまり後半区間にいるときは(S407:YES)、手振り動作の検出にあらかじめ対応づけられた後半区間用の特定の演出(閃光演出B)を実行させる指示情報として、演出テーブルBの中から演出コマンドBを抽選により選択し(ステップS410:選択手段に相当する)、この演出コマンドBを液晶制御基板25に送信する(ステップS411)。ここで本実施形態の演出テーブルBに属する演出コマンドB群は、たとえば単体の稲妻閃光が走る閃光演出Bを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さを指定する情報も含まれる。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドBが選択された旨の情報を受けて閃光演出Bに対応する演出(炎演出B)の内容を決定し、出力管理処理(ステップS73)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
一方、ステップS401において、現時点が有効期間W1またはW2外である場合(ステップS401:NO)、「センサA検出フラグ」がオンしているかどうかを確認し、オンしていればその「センサA検出フラグ」をクリアして、検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS412、S413)。
上記ステップS401〜S404の処理は、センス信号が有効期間内に発生した第1回目のセンス信号の発生に関し、またステップS405〜S406は第2回目のセンス信号の発生に関し、それらのセンス信号を有効扱いとする処理に対応する。またステップS402、S405から何もしないで終了する処理は、2回のセンス信号が有効期間内に発生しない場合にセンス信号を無効な検出信号として扱う処理に対応する。なお、本実施形態を第2の実施形態に適用することもできる。
[第4の実施形態:図17、図18]
図17に第4の実施形態を示す。これはセンサ検出間隔長に基づいて演出を決定するようにしたものである。
図18にて本実施形態の概要を説明する。有効期間W1またはW2内の時間的位置が検出カウンタにより把握される。この検出カウンタを用いて、センサ検出間隔の判定基準値Xを有効期間W1またはW2内に定める。そして、この判定基準値Xに至る前に検出センサが感知したか否かにより、演出の内容を変える。図18の左側には、センサAが感知した後、判定基準値Xに至る前の時点(検出カウンタ値X1)で検出センサBが感知したため、演出Aが発生するケース(1)を示している。また図18の右側には、センサAが感知した後、判定基準値Xを超えた後の時点(検出カウンタ値X2)で検出センサBが感知したため、演出Bが発生するケース(2)を示している。本実施形態は、有効期間を分割し、分割された前後で異なる演出を発生させる第3の実施形態とは異なり、センサ検出間隔長に基づいて発生させる演出を異ならせるようにしている。また、既知であるセンサ配置間隔L(距離)とセンサ検出間隔長dt(時間)に着目すれば、本実施形態は、遊技者の手振り動作検出速度v(=L/dt)に応じて演出を変化させる概念を含むものである。
図17において、演出制御基板24は、まず、現在、有効期間W1またはW2中であるかどうかを判断する(ステップS501)。
有効期間W1またはW2中である場合(ステップS501:YES)、センサA検出フラグがオフであることを確認した後(ステップS502:YES)、第1の検出センサであるセンサAが、遊技者の手振り動作による手を感知したか否かを判断する(ステップS503)。センサAが遊技者の手を感知せずセンス信号を発生しなかった場合は(S503:NO)、なにもせずに検出センサ入力管理処理を終了する。センサAが遊技者の手を感知してセンス信号を発生した場合(S503:YES)、「センサA検出フラグ」をセットし、検出カウンタを初期設定する(ステップS504、S505:設定手段に相当する)。そして、演出コマンドCを送信して検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS516)。この演出コマンドCは、第1実施形態で説明した「演出コマンドC」と同様の機能を有するものである。
ここで、上記前兆演出の発生期間の管理制御を液晶制御基板25側で行っても良く、この場合、たとえば後述するステップS511の処理で送信される演出コマンド(演出コマンドAまたはB)を受けて前記前兆演出を終了させる(演出コマンドAまたはBに対応する特定の演出に切り替え)、上記演出コマンドAまたはBを受けなかった場合、有効期間W1またはW2の経過と共に前記前兆演出を終了させる(センサAおよびBにより感知されなかった場合に用意された演出に切り替え)、というように構成することができる。また、検出センサ入力管理処理にて、有効期間W1またはW2を経過して「センサA検出フラグ」がオンである場合(ステップS501:NO、ステップS514:YES)、後述するステップS515の処理の前または後に、前記前兆演出を終了させるための終了コマンドを液晶制御基板25に送信する処理を行い、液晶制御基板25がこの終了コマンドを受けることにより前記前兆演出を終了させるように構成しても良い。
次に、プログラムは割り込みにより再びこの検出センサ入力管理処理に入って来る。演出制御基板(演出制御CPU)25は、再び有効期間(W1またはW2)内であることを確認し(ステップ501:YES)、この有効期間(W1またはW2)内に、センサA検出フラグがオンであると判断された場合(ステップ502:NO)、ステップS506に進み、第2の検出センサであるセンサBが遊技者の手を感知したかどうかを判断する(ステップS506)。
センサBが遊技者の手を感知しない場合(ステップS506:NO)、センサBが遊技者の手を感知する迄の間、割り込みの毎に検出カウンタを+1して行く(ステップS513)。
上記有効期間W1またはW2内にセンサBが手を感知した場合(ステップS506:YES)、意図している1ライン分の長さの手振り動作があったと判断して、センサBのセンス信号を有効な検出信号として扱う。そこで、「センサA検出フラグ」をクリアする(ステップS507)。
次に、検出カウンタの現在のカウンタ値X1を、予め設定されているセンサ検出間隔長の判定基準値Xと比較し、検出カウンタの現在値X1がセンサ検出間隔長の判定基準値Xよりも小さいか否かを判断する(S508:比較手段に相当する)。
現在のカウンタ値X1が判定基準値Xよりも小さいときは(S508:YES)、手振り動作の検出にあらかじめ対応づけられた特定の演出を実行させる指示情報として、演出テーブルAの中から1つの演出コマンドAを抽選により選択する(ステップS509:選択手段に相当する)。ここで本実施形態の演出テーブルAに属する演出コマンドA群は、たとえば稲妻閃光が相対的に速く走る閃光演出Aを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さをそれぞれ指定する情報も含まれる。そして、検出カウンタをクリアした後、この演出コマンドAを送信し(ステップS510、S511)、検出センサ入力管理処理を終了する。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドAが選択された旨の情報を受けて閃光演出Aに対応する演出(炎演出A)を決定し、出力管理処理(ステップS74)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
一方、現在のカウンタ値X1が判定基準値Xよりも大きいときは(S508:NO)、手振り動作の検出にあらかじめ対応づけられた別の特定の演出を実行させる指示情報として、演出テーブルBの中から1つの演出コマンドBを抽選により選択する(ステップS512:選択手段に相当する))。ここで本実施形態の演出テーブルBに属する演出コマンドB群は、たとえば稲妻閃光が相対的に遅く走る閃光演出Bを指定するものであり、またこれら演出コマンドには稲妻のラインの太さをそれぞれ指定する情報も含まれる。そして、検出カウンタをクリアした後、この演出コマンドAを送信し(ステップS510、S511)、検出センサ入力管理処理を終了する。
その後、演出決定管理処理(ステップS73)では、上記演出コマンドBが選択された旨の情報を受けて閃光演出Bに対応する演出(炎演出B)を決定し、出力管理処理(ステップS73)を経て、装飾ランプ45の点滅やスピーカ58による稲妻音が現出される。
なお、ステップS501において、現時点が有効期間W1またはW2外である場合(ステップS501:NO)、「センサA検出フラグ」がオンしているかどうかを確認し、オンしていればその「センサA検出フラグ」をクリアして、検出センサ入力管理処理を終了する(ステップS514、515)。
上記ステップS501〜S505の処理は、センス信号が有効期間内に発生した第1回目のセンス信号の発生に関し、またステップS506〜S507は第2回目のセンス信号の発生に関し、それらのセンス信号を有効扱いとする処理に対応する。またステップS506を経てステップS513から終了する処理は、2回のセンス信号が有効期間内に発生しない場合にセンス信号を無効な検出信号として扱う処理に対応する。なお、本実施形態を第2の実施形態に適用することもできる。
(実施形態の効果)
以上のように、上記各実施形態に係る遊技機によれば、図柄変動期間T中の所定の有効期間W1、W2内に遊技者の動作を検出センサにより感知された場合、これに反応して、特定の演出を現出させることができるようになる。このため、遊技者の動作を複数の検出センサにより動的に確実に検出することができる。また、その第1の検出センサと第2の検出センサにより相次いで検出がなされたとき、すなわち2回の検出がなされたときを1検出単位とし、演出を発生させる開始可能条件の成立としているので、特定の演出を適切なタイミングで発生させることができるようになる。さらにこの特定の演出は、遊技者の動作に反応して発生するので、遊技者に対して、自己の動作で、特定の演出を開始させたかのような感覚を与えることができるので、遊技者自身で演出内容を操作しているという遊技興趣を与えて、遊技者の遊技意欲をより一層向上させることができるようになる。また、娯楽性を増大させ、より魅力的で斬新な遊技機を提供することができる。
上記の特定の演出をいかなるものに定めるかについて特に制限はないが、大当たり(特別遊技状態)の当選期待度の高さに応じた演出(期待度演出)を採用することが好ましい。たとえば、前述した稲妻のラインの太さを変えたり、光発生手段の点滅状態を通常とは異なる状態に変化させる演出の他、スピーカ58による演出としては、大当たりへの期待が高まる効果音(たとえば大当たり直撃音)を発生させる音演出が挙げられる。また液晶表示装置による演出としては、段階的に大当たりへの期待度が変化していくステップアップ予告演出、あたかも装飾図柄が複数回変動表示しているように見える擬似連図柄変動表示予告演出、演出の途中に入り込むカットイン演出、大当たりへの期待度が高まるリーチ演出、当該リーチ演出よりもさらに大当たりへの期待度が高まるスーパーリーチ演出、これら演出への発展など、通常の演出よりも大当たりへの期待が高まるような演出が挙げられる。これらの期待度演出により、大当たり当選(特別遊技状態発生)に対する期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
またさらに、上記特定の演出として、遊技者の動きに反応して、液晶表示装置(画像表示装置)36に表示されている装飾図柄が分割される、揺れる、回転する、拡大する、などの装飾図柄変化演出を現出するようにしても良い。この場合、あたかも遊技者自身が装飾図柄の変動表示を操作しているような感覚を与えることができる。
[変形例]
上記実施形態においては、遊技者の手振り動作による手を検出センサにより検出する場合を例にとって説明したが、遊技者の他の部位の動作を検出する場合にも本発明を適用することができる。
また上記実施形態においては、複数の検出センサのうちの特定の2つの検出センサとして、複数の検出センサのなかの1組だけに着目して説明したが、本発明は特定の2つの検出センサの複数組について同時に適用しても良い。その場合、複数組の特定の2つの検出センサは、その一部の検出センサを重複的に用いた形でも良い。たとえば、図11の如く長方形の各頂部に1個宛センサを配置した構成において、左下のセンサDから左上のセンサAに抜ける手振り動作と、左下のセンサDから右上のセンサCに抜ける手振り動作とで異なる演出が発生するように構成することもできる。このように、任意の2つのセンサを1組として、複数組のセンサ対を演出の選択のために用いることができる。
さらに上記実施形態では、検出センサが4つの場合について説明したが、本発明は弾球遊技機1に設ける検出センサの数に制約はなく、任意の数だけ配設することができる。
たとえば、複数の検出センサが、ほぼ長方形の左辺に沿って3つ(センサA、B、C)、右辺に沿って3つ(センサD、E、F)配設された6つの検出センサからなり、第1の検出センサと第2の検出センサが、この6つの検出センサのうちの上側の横ライン(ADライン)、中央の横ライン(BEライン)または下側の横ライン(CFライン)のいずれかに属する特定の2つの検出センサである、形態とすることができる。
また複数の検出センサが、ほぼ長方形の左辺に沿って3つ(センサA、B、C)、右辺に沿って3つ(センサD、E、F)配設された6つの検出センサからなり、第1の検出センサと第2の検出センサは、この6つの検出センサのうちの、左辺の上側の検出センサと右辺の中間の検出センサ(センサA、E)であるか、左辺の上側の検出センサと右辺の下側の検出センサ(センサA、F)であるか、または右辺の上側の検出センサと左辺の中間の検出センサ(センサD、B)であるか、右辺の上側の検出センサと左辺の下側の検出センサ(センサD、C)であるか、のいずれかに属する特定の2つの検出センサである、ことができる。この形態は、遊技者が手を横に振る動作の検出とその検出に対応する特定の演出を現出させる遊技の実現に有効である。
また上記実施形態では狭義の遊技領域3a中のセンター飾り48に検出センサを設けているが、本発明において検出センサを配設する場所は、弾球遊技機1の前面領域中であれば、任意の場所に設けることができる。ここに「遊技機の前面領域」とは、遊技盤面の遊技領域3aという狭義の遊技領域のみならず、その周辺の装飾ランプ45などが配置された領域までを含めた広義の遊技領域を意味する。本発明の検出センサは、典型的には狭義の遊技領域3a中またはその近傍に設けるが、サイドランプ46中に設けることもできる。
検出センサは次のような取付位置に設けることができる。
(1)非透明遊技盤(ベニヤ)の場合は、(a)センターケースの所定位置に埋設などにより設ける。あるいは(b)前面ガラス面に最近接した位置に、センサ表面がくるように遊技盤面若しくは所定の遊技部品に取り付ける。
(2)透明遊技盤(樹脂)の場合は、(a)透明遊技盤よりも後側の所定位置に設ける。あるいは(b)透明遊技盤の厚み内(遊技盤表面には露出しない)にセンサの一部(若しくは全部)が嵌入した状態で取り付ける。この場合、センサ前面には遊技釘を配置しない。またセンサ前面には透明の誘導(遊技)部材を配置して保護する。またセンサ裏側に液晶表示装置(全面液晶タイプ)を配置する。
(3)ガラス扉枠側に配置する場合は、ガラス扉枠の所定部位、上受け皿の皿体所定部位などに、いずれも複数配置する。
本発明では、検出センサを選択可能し、選択されたセンサにより演出が異なるものとしている。遊技機前面の遊技領域は大きい。そこで、検出センサを設ける場合、遊技者の動作として上部の届きにくさを軽減するようなセンサ配置を考慮することが好ましい。
また、好ましい形態として有効となる検出センサの近傍には、有効である旨を報知するランプなどの報知手段を設けるが、この報知手段が検出センサを操作する旨を報知しない場合でも、検出センサが遊技者の動作を感知して演出に変化を及ぼす場合がある、という形態にすることもできる。この形態とする場合は、演出に関し有効となる検出センサの位置を報知しないタイミングでも、有効期間内では検出センサの感知が有効として扱われるように、構成することとなる。
検出センサを設けた検出部は、誤動作防止のため非作用時には隠蔽しておくことが好ましいが、本発明の場合、有効期間外の時期においてはセンス信号が無効扱いとされるので、このような隠蔽についての配慮はそれほど必要でない。ただし、センサ部を隠蔽すると、常に露出している構成よりは意匠面の向上が図れる、という利点が生まれる。また検出センサを設けた検出部の隠蔽方法には特に制限はないが、意匠面の向上という観点から、遊技盤面やセンター飾りの色合いに溶け込むような隠蔽的擬態とし、検出センサを利用する演出発生時には、報知手段などにより遊技者の注意を引くような標識的擬態として表面化するように構成しても良い。
上記実施形態では、弾球遊技機を一例として説明した。しかし、本発明は弾球遊技機の演出制御に適用されるだけでなく、回胴式遊技機、その他の遊技機にも適用することができる。