JP5435490B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ところが、演出ボタンの操作に連動した演出は、演出ボタンが押下されたことに連動するだけであるため、面白みに欠ける。遊技者の様々な動きに連動して演出が行われれば、遊技の興趣性はより高まり、遊技者の遊技意欲の一層の向上が図れると考えられる。
特許文献1には、遊技盤の前方に配置したガラスに遊技者の指を接触させると、センサが指の接触を検知して遊技状態を変更するようにした遊技機が開示されており、この遊技機では、遊技者がガラスを指でタッチする回数が50回になると、ガラスを覆っていた透明フィルムの一部が移動し、代わりにきれいな透明フィルムの一部がガラスを覆った状態となって交換されるようになっている。
特許文献2には、プレミアムリーチ後の大当り終了演出実行中に、停止スイッチに手がかざされたことが検出されると、撮影対象画像としてのプレミアムキャラクタと共に日時情報を含む識別情報を図柄変動表示装置にて表示させる遊技機が開示されており、停止スイッチに代えて、タッチパネルを用いる構成としてもよいとの記載がある。
しかしながら、遊技盤のガラス面にタッチパネルを貼った場合、コストが高くなるとともに、電気的配線等の関係で構造が複雑になってしまう。また、遊技盤の視認性が低下するおそれもある。
特に、ガラス面全体を検出対象にする場合は、ガラス面全体にタッチパネルを貼らなければならないので、これらの問題が顕著になり、遊技者の動きに応じた演出を行うための現実的な方法とは言えない。
一方で、ガラス面全体を検出対象にしない場合は、ガラス面全体を検出対象にする場合に比べて、コスト、構造の複雑さ、遊技盤の視認性のいずれも、多少は抑えられることになるが、遊技盤によってタッチパネルを貼る位置が異なる等の不都合があるので、やはり遊技者の動きに応じた演出を行うための現実的な方法とは言い難い。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)と、を備えている。なお、演出制御部300の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161および演出キー162(以下、演出ボタン等と略記)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。なお、画像/音響制御部310の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROMには、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。画像/音響制御部310のCPUは、ROMに記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。なお、ランプ制御部320の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。ランプ制御部320のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部320のCPUは、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図4を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図2の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図2のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このエンディングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAMに保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAMにセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、演出制御部300のRAMにセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAMに保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAMにセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAMにセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAMにセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAMにセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAMにおいて計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAMに保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。本実施の形態では、モーションセンサ群170がパチンコ遊技機100に設けられているので、モーションセンサ群170が遊技者の例えば手の動きを検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
図27は、本実施形態の演出制御ユニットのハードウェア構成を示す図である。
図27に示す演出制御ユニット10は、図2に示した演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320に対応している。図示の例では、演出制御ユニット10は、演出制御基板10aとランプ制御基板10bとを接続して構成される。演出制御基板10aは、図2に示した演出制御部300および画像/音響制御部310の機能を実現する。ランプ制御基板10bは、図2に示したランプ制御部320の機能を実現する。
次に、演出制御ユニット10の動作について説明する。
パチンコ遊技機100において遊技が行われると、主制御基板(遊技制御部200)から演出制御ユニット10の演出制御基板10aへ、遊技状態を示すコマンドが定期的に送信される。演出制御基板10aがこのコマンドを受信すると、まず、シスコン11が、受信コマンドからパチンコ遊技機100の遊技状態の情報を取得し、大当たり遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態等の遊技状態に応じて、実行する演出を設定する。そして、シスコン11(演出制御部300)は、設定した演出の実行を指示するコマンドを演出制御CPU13(画像/音響制御部310)およびランプ制御基板10bのランプ制御CPU24(ランプ制御部320)に送る。
VDP15は、演出制御CPU13の指示に基づいて、CGROM16から演出に用いる画像のデータを読み出す。そして、読み出したデータからビットマップ画像等の画像データを生成し、LCDI/F22を介してLCD28へ出力する。
音IC17は、演出制御CPU13の指示に基づいて、音データROM19から演出に用いる音声のデータを音データRAM18へ読み込む。そして、音データRAM18からデータを読み出し、音声駆動基板I/F23を介して音声駆動基板29へ出力する。音声駆動基板29は、演出制御基板10aから受信したデータをアナログ信号に変換してスピーカへ送信し、楽曲や効果音、音声等を出力させる。
図28は、図1に示したパチンコ遊技機100に設けられるモーションセンサ群の第1の形態を示した図である。
図28に示すように、モーションセンサ群の第1の形態は、図1に示した枠部材150の上部に設けられたモーションセンサ群170である。なお、図は、モーションセンサ群170を正面から見たときの状態を示している。
ここで、モーションセンサは、いわゆる反射型のモーションセンサであるものとする。具体的には、光を照射し、その光が物体によって反射された場合に反射光に基づいて物体までの距離を計測する。そして、計測した距離が予め設定された有効検出距離(検知可能距離)以下であれば、ON信号を出力する。このようなモーションセンサに設定される有効検出距離には種々のものがある。有効検出距離として10cmが設定されたモーションセンサは、10cm以内に物体があればON信号を出力し、有効検出距離として20cmが設定されたモーションセンサは、20cm以内に物体があればON信号を出力し、有効検出距離として30cmが設定されたモーションセンサは、30cm以内に物体があればON信号を出力する。
なお、本実施の形態において、モーションセンサセット171a〜171jは、枠部材150の上部に等間隔で一列に設置される。また、ここでは、モーションセンサ群170に含めるモーションセンサセット171の数を10としたが、これに限られるものではない。
さらに、各モーションセンサセット171を構成する複数のモーションセンサは、枠部材150の上部に対して、横方向の位置がほぼ同じになるように取り付けられることが望ましい。本実施の形態では、複数のモーションセンサが遊技盤110に対して所定の角度をなすように取り付けられているので、図では、各モーションセンサセット171を、1つのモーションセンサおよび一部が隠れた2つのモーションセンサの形状で示している。あるいは、モーションセンサの検出対象である遊技者の手等はある程度の大きさを持つのが普通なので、各モーションセンサセット171を構成する複数のモーションセンサの横方向の位置は多少ずれていても構わない。
さらに、X軸上のX3に設置されたモーションセンサセット171は、モーションセンサS31、S32、S33からなる。そして、これらについても同様に、モーションセンサS31、S32、S33の全てがON信号を出力した場合の物体のY軸方向のおおよその座標位置はY1、モーションセンサS32、S33のみがON信号を出力した場合の物体のY軸方向のおおよその座標位置はY2、モーションセンサS33のみがON信号を出力した場合の物体のY軸方向のおおよその座標位置はY3となる。
図31は、このときのシスコン11の動作を示したフローチャートである。なお、この動作は、図26のステップ2601で遊技者の手の動き等を検知したかどうかを判断する処理として実行される。また、図31のフローチャートは、ある瞬間における遊技者の手等の位置を算出する処理を示したものであるが、このような処理を一定の時間間隔で連続的に行うことにより、遊技者の手の動き等を認識することができる。そして、この遊技者の手の動き等を示す情報を含むコマンドが図26のステップ2602でRAMにセットされ、このコマンドが図18(b)のステップ1813で画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信され、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、コマンドに基づく各種演出を行う。
そして、シスコン11は、特定したモーションセンサのうち、モーションセンサSnkに着目する(ステップ3102)。ここで、モーションセンサSnkは、X軸上のXnに設置されたモーションセンサである。また、モーションセンサSnkにおけるkは1、2、3のいずれかの値をとり、モーションセンサSn1、Sn2、Sn3のY軸方向の有効検出距離は、それぞれ、L1cosθ、L2cosθ、L3cosθである(L1<L2<L3)。なお、このステップでは、モーションセンサSn1、Sn2、Sn3については、モーションセンサSn3、Sn2、Sn1の順に着目するものとする。
kの値が3である場合(ステップ3103で3)、まず、モーションセンサSnkに対応するX座標XnをRAMに記憶する(ステップ3104)。モーションセンサSn1、Sn2、Sn3のいずれかがON信号を出力したということは、少なくともモーションセンサSn3はON信号を出力しているので、ここで、X座標を記憶している。そして、Y座標YnとしてY3をRAMに記憶する(ステップ3105)。
kの値が2である場合(ステップ3103で2)、Y座標YnをY2に書き換える(ステップ3106)。モーションセンサSn2がON信号を出力したということは、モーションセンサSn3もON信号を出力しているので、Y座標YnとしてY3が記憶されており、これをY2に書き換える。
kの値が1である場合(ステップ3103で1)、Y座標YnをY1に書き換える(ステップ3107)。モーションセンサSn1がON信号を出力したということは、モーションセンサSn2もON信号を出力しているので、Y座標YnとしてY2が記憶されており、これをY1に書き換える。
図32は、図1に示したパチンコ遊技機100に設けられるモーションセンサ群の第2の形態を示した図である。
図32に示すように、モーションセンサ群の第2の形態は、図1に示した枠部材150の上部に設けられたモーションセンサ群170、および、図1には示していない枠部材150の左部に設けられたモーションセンサ群175である。なお、図は、モーションセンサ群170、175を正面から見たときの状態を示している。
ここで、モーションセンサは、第1の形態で述べたのと同様のいわゆる反射型のモーションセンサであるものとする。ただし、この第2の形態では、同じ有効検出距離が設定されたモーションセンサ172a〜172jをモーションセンサ群170に含め、同じ有効検出距離が設定されたモーションセンサ176a〜176jをモーションセンサ群175に含めている。モーションセンサ172に設定する有効検出距離としては、例えば、図1に示した遊技盤110の縦方向の長さ程度の距離を、モーションセンサ176に設定する有効検出距離としては、例えば、図1に示した遊技盤110の横方向の長さ程度の距離を採用すればよい。
なお、本実施の形態において、モーションセンサ172a〜172jは、枠部材150の上部に等間隔で一列に設置され、モーションセンサ176a〜176jは、枠部材150の左部に等間隔で一列に設置される。また、ここでは、モーションセンサ群170に含めるモーションセンサ172の数、および、モーションセンサ群175に含めるモーションセンサ176の数をいずれも10としたが、これに限られるものではない。
図示するように、モーションセンサS0は、遊技盤110に対して角度θをなす方向を向くように取り付けられており、右上がりの斜線ハッチングを施した領域がモーションセンサS0の有効検出範囲である。
図示するように、モーションセンサT0は、遊技盤110に対して角度θをなす方向を向くように取り付けられており、右下がりの斜線ハッチングを施した領域がモーションセンサT0の有効検出範囲である。
図35は、このときのシスコン11の動作を示したフローチャートである。なお、この動作は、図26のステップ2601で遊技者の手の動き等を検知したかどうかを判断する処理として実行される。また、図35のフローチャートは、ある瞬間における遊技者の手等の位置を算出する処理を示したものであるが、このような処理を一定の時間間隔で連続的に行うことにより、遊技者の手の動き等を認識することができる。そして、この遊技者の手の動き等を示す情報を含むコマンドが図26のステップ2602でRAMにセットされ、このコマンドが図18(b)のステップ1813で画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信され、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、コマンドに基づく各種演出を行う。
そして、シスコン11は、特定したモーションセンサのうち、モーションセンサSnに着目する(ステップ3502)。ここで、モーションセンサSnは、X軸上のXnに設置されたモーションセンサである。また、モーションセンサSnに対応するX座標XnをRAMに記憶する(ステップ3503)。
その後、シスコン11は、全てのモーションセンサSnに着目したかどうかを判定する(ステップ3504)。全てのモーションセンサSnに着目していない場合(ステップ3504でNo)、シスコン11は、ステップ3502、3503の処理を繰り返す。また、全てのモーションセンサSnに着目した場合(ステップ3504でYes)、シスコン11は、ステップ3505へと処理を進める。
そして、シスコン11は、特定したモーションセンサのうち、モーションセンサTmに着目する(ステップ3506)。ここで、モーションセンサTmは、Y軸上のYmに設置されたモーションセンサである。また、モーションセンサTmに対応するY座標YmをRAMに記憶する(ステップ3507)。
その後、シスコン11は、全てのモーションセンサTmに着目したかどうかを判定する(ステップ3508)。全てのモーションセンサTmに着目していない場合(ステップ3508でNo)、シスコン11は、ステップ3506、3507の処理を繰り返す。また、全てのモーションセンサTmに着目した場合(ステップ3508でYes)、シスコン11は、全てのモーションセンサSnについて求めたX座標Xnの平均値Xaと、全てのモーションセンサTmについて求めたY座標Ymの平均値Yaとを求め、座標(Xa、Ya)をモーションセンサ群170、175によって検知された座標としてRAMに記憶する(ステップ3509)。
上述したモーションセンサ群の第1の形態および第2の形態では、モーションセンサ群170または175を枠部材150に設けたが、モーションセンサ群170または175は遊技盤110のガラス面内に設けてもよい。このような構成とすれば、モーションセンサ群170または175に対する悪戯を回避することが可能となる。なお、このように遊技盤110内にモーションセンサ群170または175を設ける場合、遊技盤110の中央部近くに設けるのでは、遊技盤110上の座標を算出することが難しくなるので、遊技盤110の周辺部(遊技領域111の周辺の部分)に設けることが望ましい。あるいは、遊技盤110と枠部材150との間に隙間があれば、そのような隙間の部分にモーションセンサ群170または175を設けてもよい。すなわち、本実施の形態においてモーションセンサ群170を設ける位置は、遊技盤110内の遊技領域111を囲む複数の辺のうちの少なくとも1つの辺の位置ということができる。
Claims (5)
- 遊技盤の遊技領域にて演出を行う遊技機であって、
前記遊技領域を囲む複数の辺のうちの少なくとも1つの辺に、前記遊技盤の前面に対して所定の角度をなす平面上の物体を検知可能に傾けて設けられ、当該物体を検知した場合にその旨の信号を出力する複数の検知手段と、
前記複数の検知手段のうち少なくとも1つの検知手段が出力する前記信号に基づいて、遊技者の身体の部分の位置を決定するとともに、当該複数の検知手段のうち2つ以上の検知手段が当該信号を出力する場合に、前記少なくとも1つの辺において当該2つ以上の検知手段が各々設けられる位置を示す位置情報に基づいて、当該遊技者の身体の部分の位置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記遊技者の身体の部分の位置に基づいて、前記遊技盤の前における当該遊技者の動きを認識する認識手段と、
前記認識手段により認識された前記遊技者の動きに応じて、前記演出を行う演出手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記複数の検知手段は、前記複数の辺のうちの特定の辺に設けられ、
前記複数の検知手段の各々は、前記信号を出力可能なときの前記物体までの距離である検知可能距離として各々に異なる距離が設定された複数のセンサを含み、
前記決定手段は、前記複数のセンサの各々からの前記信号の出力の有無に基づいて、前記遊技者の身体の部分の前記特定の辺からの距離を決定し、前記特定の辺上の前記複数のセンサが設けられた位置を示す情報と、当該特定の辺からの距離とに基づいて、前記遊技者の身体の部分の位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記複数の検知手段は、前記複数の辺のうちの第1の辺に設けられた第1のセンサ群と、前記複数の辺のうちの前記第1の辺に隣接する第2の辺に設けられた第2のセンサ群とを含み、
前記決定手段は、前記第1のセンサ群に含まれる各センサから出力された前記信号と、前記第2のセンサ群に含まれる各センサから出力された前記信号とに基づいて、前記遊技者の身体の部分の位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記複数の辺は、前記遊技盤を囲む枠部材上に存在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記複数の辺は、前記遊技盤に存在することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
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