JP5060149B2 - 電子写真用トナー - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などに用いられる電子写真用トナーに関する。
近年、高画質化の追求から、定着性に優れた小粒径トナーの開発が望まれている。トナーに用いられる結着樹脂としては、スチレン−アクリル樹脂やポリエステル等が知られているが、耐久性及び定着性に優れる点からポリエステルが使用されている。このようなポリエステルを用いたトナーとして、特に定着性の観点から、炭素数10以上のアルキルコハク酸又はアルケニルコハク酸をカルボン酸成分として含有するポリエステルを結着樹脂として用いる溶融混練粉砕法によるトナーが開示されている(特許文献1、特許文献2)。
しかし、上記のトナーは、高温高湿下での画像安定性、低温定着性、耐オフセット性等の観点からは、未だ十分なものではなかった。また、近年の電子写真装置の高速化に対しては、トナーの帯電量も不十分であった。
特開昭57−109825号公報 特開2000-35695号公報
本発明は、高温高湿下で安定した画像濃度が得られ、また、低温定着性、耐オフセッ性及び帯電性に優れた電子写真用トナーを提供する。
本発明は、
(1)ポリエステルを含む結着樹脂、及び式(1)
Figure 0005060149
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基、Mは亜鉛、ジルコニウム、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル又はコバルト、mは2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含有し、溶融粉砕法により得られる電子写真用トナーであって、前記ポリエステルが、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位を有する電子写真用トナー、及び
(2)ポリエステルを含む結着樹脂、及び上記式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含有し、溶融粉砕法により得られる電子写真用トナーであって、前記ポリエステルが、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合して得られるものであり、前記カルボン酸成分が、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するものである、電子写真用トナー、
に関する。
本発明によれば、高温高湿下でも安定した画像濃度が得られ、また、低温定着性、耐ホットオフセット性及び帯電性に優れた電子写真用トナーを提供することができる。
[電子写真用トナー]
本発明の電子写真用トナーは、ポリエステルを含む結着樹脂、及び式(1)
Figure 0005060149
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基、Mは亜鉛、ジルコニウム、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル又はコバルト、mは2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含有し、溶融粉砕法により得られる電子写真用トナーであって、前記ポリエステルが、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位を有するものである。
ポリエステルを含む結着樹脂
結着樹脂に含有されるポリエステルは、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位を有するものであり、あるいは、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合して得られ、該カルボン酸成分が、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するものである。該ポリエステルは低温定着性、耐ホットオフセット性、高温高湿下における画像濃度の安定性に優れるものである。
本発明においては、カルボン酸成分のモノマーとして、分子構造的に多種類の構造異性体から構成されるアルキルコハク酸及び/またはアルケニルコハク酸を含有することで、エステル結合付近の立体障害が大きくなり、これにより、樹脂の疎水性が高くなり、高温高湿下でも安定した画像濃度が得られる。また、アルキル分布を有することにより、ポリエスエテルの分子量分布が広くなり、低温定着に効果的な低分子量成分、ホットオフセットに効果的な高分子量成分を同時にポリマー中に含有することができる。
また、上記ポリエステルを含む結着樹脂と前記式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を用いることで、本発明のトナーは、高速機にも対応できる十分な帯電性を有することができるものであるが、これは該サリチル酸誘導体の金属化合物の分散性が高まるためと推測される。
樹脂の疎水性および分子量分布の観点から、アルキルコハク酸は、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種からなり、アルケニルコハク酸は、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種からなる。分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基あるいはアルケニル基としては、具体的には、イソドデセニル基、イソドデシル基等が挙げられる。このような炭素数の異なるアルキル基を有するアルキルコハク酸及び/又は炭素数の異なるアルケニル基を有するアルケニルコハク酸を含有するカルボン酸成分を使用することで、得られるポリエステルの分子量が広がり、該ポリエステルを含有するトナーは、例えば、示差走査熱量分析(DSC)におけるガラス転移点付近の吸熱ピークが広くとなる。このため、上記ポリエステルを用いたトナーは、非常に広範囲な定着領域を持ち、更に低温定着と耐オフセット性という相反する特性を両立できるという驚くべき効果を奏する。
樹脂の疎水性および分子量分布の観点から、アルキルコハク酸は、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基に由来するアルキルコハク酸の構造異性体を含有することが好ましく、アルケニルコハク酸は、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基に由来するアルケニルコハク酸の構造異性体を含有することが好ましい。同様の観点から、上記アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸は、前記構造異性体を好ましくは20種以上、より好ましくは25種以上、さらに好ましくは30種以上含有する。
尚、本発明においては、上記アルキル基又はアルケニル基にそれぞれ由来するアルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸の各々の構造異性体同士は、異なるアルキルコハク酸、又はアルケニルコハク酸として扱うものとする。
樹脂の疎水性および分子量分布の観点から、アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸は、アルキレン基を有する化合物(アルキレン化合物)と、マレイン酸及び/またはフマル酸とから得られるものであることが好ましく、アルキレン化合物とマレイン酸とから得られるものであることがより好ましい。該アルキレン化合物としては、炭素数9〜14のものが好ましく、具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ノルマルブチレン等から得られるアルキレン化合物、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ノルマルブチレン等のトリマー、テトラマーなどが好ましく用いられる。また、前記アルキレン化合物は、ガスクロマトグラフィー質量分析において、後述の測定条件で、炭素数9〜14のアルキレン化合物に相当するピークを20以上有することが好ましく、より好ましくは25以上、さらに好ましくは30以上有する。
ガスクロマトグラフィー質量分析において観測されるこれらのピークはアルキレン化合物の構造異性体に由来するものと考えられ、この構造異性体を一定数以上有するアルキレン化合物を原料として製造したアルキルコハク酸やアルケニルコハク酸もまた同様の構造異性体を有していると認められる。この構造異性体を一定数以上有するアルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸から得られたポリエステルは、立体障害性が極めて高いため疎水性が高く、このポリエステルを含有したトナーは、高温高湿下での画像濃度安定が向上する。また、複数種の異性体を含有することにより、得られる樹脂の分子量分布が広がるため、低温定着性および耐ホットオフセット性も向上する。尚、本発明の目的の観点から、上記ピークの数は多い方が好ましいが、数学的組合せの制約から、おのずから上限は限定される。
アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸は、前記公知のアルキレン化合物と、マレイン酸及び/またはフマル酸とを混合し、加熱することで、エン反応を利用することにより得られるが、アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸の製造の容易性の観点から、前記公知のアルキレン化合物、マレイン酸とを混合し、加熱することで、エン反応を利用することにより得る方法が好ましい。分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸を得るためには、公知の方法がいずれも使用できる。例えば、アルキレン化合物の合成に用いられるアルキレン化合物の原料あるいは触媒の種類の選択や、反応速度、反応時間、反応圧力、溶媒などを調整する方法や、アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸製造時における蒸留条件を調整する方法等がいずれも用いられる(特開昭48−23405号公報、特開昭48−23404号公報、米国特許3374285号明細書等参照)。
アルキレン化合物の合成に使用される好適な原料としては、分岐鎖を有するアルキレン化合物であるプロピレン、イソブチレンが挙げられ、構造異性体数を増やす観点から、分子量の小さいプロピレンがより好ましい。
アルキレン化合物の合成に使用される好適な触媒としては、液体リン酸、固体リン酸、タングステン、三フッ化ホウ素錯体等が挙げられる。尚、構造異性体の数の制御容易性の観点から、ランダム重合した後に、蒸留条件(例えば温度)により調整する方法が好ましい。
ポリエステルの原料モノマーである該カルボン酸成分中における、アルキルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸の総含有量は、樹脂の疎水性すなわちトナーの高温高湿下での画像安定性とトナーの定着性、保存性の観点から、3〜50モル%が好ましく、4〜45モル%がより好ましい。5〜43モル%が更に好ましい。
本発明においては、カルボン酸成分として、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸以外の2価あるいは3価以上のカルボン酸成分を使用することもでき、2価のカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、炭素数が1〜7もしくは15以上のアルキル基又は炭素数2〜7もしくは15以上のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;それらの酸無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、トナーの耐久性、定着性及び着色剤の分散性の観点から、芳香族ジカルボン酸化合物が好ましい。上記芳香族ジカルボン酸化合物のなかでは、トナーの帯電性及び定着性の観点から、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
また、3価以上の多価カルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の誘導体が挙げられ、このうち、安価で、反応制御が容易である観点から、トリメリット酸及びその酸無水物が好ましい。
なお、カルボン酸、カルボン酸の無水物、及びカルボン酸のアルキルエステルを、本明細書では以下総称してカルボン酸化合物と呼ぶことがある。
また、上記ポリエステルの原料モノマーであるアルコール成分としては、ポリオキシプロピレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等のジオール;ソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等の3価以上の多価アルコール等が挙げられる。これらの中では、帯電性の観点から芳香族系のアルコールであるビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物が好ましい。
アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、エステル化触媒の存在下で行うことが好ましい。上記縮重合に好適に用いられるエステル化触媒としては、ジオクチルスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、チタン化合物、Sn−C結合を有していない錫(II)化合物等が挙げられ、これらの中では、本発明の効果がより顕著に発揮される点で、チタン化合物Sn−C結合を有していない錫(II)化合物が好ましい。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
チタン化合物としては、Ti−O結合を有するチタン化合物が好ましく、総炭素数1〜28のアルコキシ基、アルケニルオキシ基又はアシルオキシ基を有する化合物がより好ましい。
チタン化合物の具体例としては、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C37O)2〕、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート〔Ti(C4102N)2(C37O)2〕、チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C511O)2〕、チタンジエチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C25O)2〕、チタンジヒドロキシオクチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(OHC816O)2〕、チタンジステアレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)2(C1837O)2〕、チタントリイソプロピレートトリエタノールアミネート〔Ti(C6143N)1(C37O)3〕、チタンモノプロピレートトリス(トリエタノールアミネート)〔Ti(C6143N)3(C37O)1〕等が挙げられ、これらの中ではチタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート及びチタンジペンチレートビストリエタノールアミネートが好ましく、これらは、例えばマツモト交商(株)の市販品としても入手可能である。
他の好ましいチタン化合物の具体例としては、テトラ−n−ブチルチタネート〔Ti(C49O)4〕、テトラプロピルチタネート〔Ti(C37O)4〕、テトラテアリルチタネート〔Ti(C1837O)4〕、テトラミリスチルチタネート〔Ti(C1429O)4〕、テトラオクチルチタネート〔Ti(C817O)4〕、ジオクチルジヒドロキシオクチルチタネート〔Ti(C817O)2(OHC816O)2〕、ジミリスチルジオクチルチタネート〔Ti(C1429O)2(C817O)2〕等が挙げられ、これらの中ではテトラステアリルチタネート、テトラミリスチルチタネート、テトラオクチルチタネート及びジオクチルジヒドロキシオクチルチタネートが好ましく、これらは、例えばハロゲン化チタンを対応するアルコールと反応させることにより得ることもできるが、ニッソー社等の市販品としても入手可能である。
Sn−C結合を有していない錫(II)化合物としては、Sn−O結合を有する錫(II)化合物、Sn−X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する錫(II)化合物等が好ましく挙げられ、Sn−O結合を有する錫(II)化合物がより好ましい。
Sn−O結合を有する錫(II)化合物としては、シュウ酸錫(II)、酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、ラウリル酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)、オレイン酸錫(II)等の炭素数2〜28のカルボン酸基を有するカルボン酸錫(II);オクチロキシ錫(II)、ラウロキシ錫(II)、ステアロキシ錫(II)、オレイロキシ錫(II)等の炭素数2〜28のアルコキシ基を有するアルコキシ錫(II);酸化錫(II);硫酸錫(II)等が、Sn−X(Xはハロゲン原子を示す)結合を有する化合物としては、塩化錫(II)、臭化錫(II)等のハロゲン化錫(II)等が挙げられ、これらの中では、帯電立ち上がり効果及び触媒能の点から、(R1COO)2Sn(ここでR1は炭素数5〜19のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表される脂肪酸錫(II)、(R2O)2Sn(ここでR2は炭素数6〜20のアルキル基又はアルケニル基を示す)で表されるアルコキシ錫(II)及びSnOで表される酸化錫(II)が好ましく、(R1COO)2Snで表される脂肪酸錫(II)及び酸化錫(II)がより好ましく、オクタン酸錫(II)、ステアリン酸錫(II)及び酸化錫(II)がさらに好ましく用いられる。
上記チタン化合物及び錫(II)化合物は、その各々について2種以上組み合わせて使用することができる。
上記エステル化触媒の存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.01〜1.0重量部が好ましく、0.1〜0.6重量部がより好ましい。
アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、例えば、前記エステル化触媒の存在下、不活性ガス雰囲気中にて、180〜250℃の温度で行うことができる。
本発明においては、上記分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位は、高温高湿下の画像濃度安定性の観点から、本発明のトナー中に1〜30重量%含有されることが好ましく、より好ましくは3〜20重量%である。
トナーの保存性の観点から、ポリエステルの軟化点は70〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。ポリエステルの軟化点及びガラス転移点は、原料のモノマー組成及びその比率、重合開始剤、分子量、触媒量等の調整、又は軟化点を高くするため反応時間を長くする等の反応条件の選択により容易に調整することができる。また、酸価は6〜35mgKOH/gが好ましい。酸価はアルコールとカルボン酸の仕込み比率、縮重合の温度、反応時間を調節することにより所望のものを得ることができる。
トナーの耐久性の観点から、ポリエステルの数平均分子量は1,000〜10,000が好ましく、2,000〜8,000がより好ましい。
尚、本発明において、ポリエステルには、ポリエステルのみならず、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルも含まれる。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む2種以上の樹脂ユニットを有する複合樹脂が挙げられる。
結着樹脂には上記ポリエステルが含有されるが、ポリエステルの含有量は、定着性及び耐久性の観点から、結着樹脂中、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、実質100重量%であることが更に好ましい。
ポリエステル以外の樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、スチレン−アクリル共重合体、エポキシ、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
さらに、本発明の結着樹脂には、トナーの定着性の観点から、離型剤を含有させても良い。離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン・ポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらのなかでは、離型性及び安定性の観点から、脂肪族炭化水素系ワックスが好ましい。
結着樹脂中に離型剤を含有させる方法としては、例えば、離型剤の存在下で原料モノマーを重合させる方法が挙げられる。
本発明のトナーには、前記式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物が含有される。式(1)において、なお、サリチル酸誘導体の金属化合物は、金属塩及び金属錯体のいずれであってもよく、また単独の化合物であっても、2種以上の化合物が併用されていてもよい。
式(1)において、R2は水素原子が好ましく、R1及びR3は、各々好ましくは分岐鎖状のアルキル基、より好ましくはtert−ブチル基である。Mとしては、電気陰性度が高く、帯電性の付与効果が良好な亜鉛及びクロムが好ましい。従って、式(1)はR1及びR3がいずれもtert−ブチル基であり、Mが亜鉛又はクロムであることがより好ましく、この化合物は無色であるために、本発明のトナーをカラー用トナーとして使用する場合には、画像特性の観点から好適に用いられれる。
本発明において好適に用いられる、R2が水素原子、R1及びR3がいずれもtert−ブチル基である市販品としては、「ボントロンE−84」(M:亜鉛、オリエント化学工業(株)製)、「TN−105」(M:ジルコニウム、保土谷化学工業( 株)製)、「ボントロンE−81」(M:クロム、オリエント化学工業(株)製)、「ボントロンE−88」(M:アルミニウム、オリエント化学工業(株)製)等が挙げられる。
式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物の含有量は、帯電性、高温高湿下での現像性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0,01〜7.5重量部がより好ましく、0.01〜5重量部が更に好ましい。
本発明においては、上記サリチル酸誘導体の金属化合物とともに、必要に応じて、他の公知荷電制御剤、例えば安息香酸の金属塩、上記式(1)で表わされるサリチル酸誘導体の金属化合物以外のアルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などを用いてもよい。
本発明の電子写真用トナーは、耐オフセット性の観点から、離型剤を含有することが好ましい。
該離型剤としては、前述の結着樹脂に含有させることができる離型剤に加え、カルナバロウワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス等が挙げられ、これらは単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用してもよい。離型剤の融点は、トナーの定着性と耐オフセット性の観点より、60〜140℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。
離型剤の含有量は、トナー中、結着樹脂100重量部に対して、結着樹脂中への分散性の観点から、0.5〜10重量部が好ましく、1〜8重量部がより好ましく、1.5〜7重量部がさらに好ましい。
本発明の電子写真用トナーは、分散性に優れることから、着色剤を含有することが好ましい。また、本発明の電子写真用トナーは、高画質画像が要求されるカラートナー、特にイエロー、マゼンター、シアン及びブラックトナーによるフルカラートナーとして好適に用いられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。これらの中では、キナクリドン系顔料であるC.I.ピグメントレッド122が好ましい。
イエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー173、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。これらの中では、イソインドリン系顔料であるC.I.ピグメントイエロー185が好ましい。
シアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。これらの中では、銅フタロシアニン系顔料であるC.I.ピグメントブルー15;3が好ましい。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。これらの中では、カーボンブラックが好ましい。
本発明においては、着色剤として、顔料のほか、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系等の各種染料を1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、これらの着色剤は必要に応じて2種以上を併用しても良い。又、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲に設定するのがよい。
本発明により得られるトナーには、必要に応じ、更に体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤等の添加剤が、適宜添加されていてもよい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、高画質化と生産性の観点から、3〜15μmが好ましく、4〜10μmがより好ましく、4〜9μmがさらに好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
また、トナーの軟化点は、低温定着性の観点から、80〜160℃が好ましく、80〜150℃がより好ましく、90〜140℃がさらに好ましい。また、ガラス転移点は、同様の観点から、45〜80℃が好ましく、50〜70℃がより好ましい。
本発明のトナーは、溶融粉砕法により得られるものであるが、該方法については後述する。
本発明の電子写真用トナーは、例えば、少なくとも、ポリエステルを含む結着樹脂、及び前記式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含む原料を溶融混練する工程、及び得られた混練物を粉砕する工程、を有する電子写真用トナーの製造方法であって、前記ポリエステルが、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルキル基を有するアルキルコハク酸の少なくとも2種、及び/又は分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位を有する製造方法により得ることができる。上記ポリエステル、これを含む結着樹脂については、前述のトナーの説明においてしたものと同様である。また、サリチル酸誘導体の金属化合物を含むその他の原料成分についても前述したとおりである。
本発明の電子写真用トナーは、混練粉砕法により製造される。混練粉砕法によりトナーを製造する方法としては特に制限はないが、例えば、上記結着樹脂、式(1)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物及び必要に応じて使用される離型剤、着色剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練する工程、及びこの溶融混練物を流動層式ジェットミル、気流式ジェットミル等のジェット式粉砕機、ターボミル等の機械式粉砕機等で粉砕する工程を有し、更に該粉砕の前に必要に応じ冷却し、また粉砕後に必要に応じ分級する工程を有するものである。上記冷却、粉砕及び分級は溶融粉砕法において通常行われる方法をいずれも使用することができる。
本発明において用いられる押出混練機の市販品としては、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM2軸押出機(池貝鉄工社製)等が挙げられるが、これらの中では、原料の分散性の観点から、PCM2軸押出機(池貝鉄工社製)が好ましい。
本発明においては、粉砕機として、気流式ジェットミルが好適に用いられ、その市販品としては、トナー小粒径化の観点から、日本ニューマチック社製の「IDS」シリーズ等が挙げられる。
さらに、製造過程における粗粉砕物や、得られたトナー(トナー母粒子ともいう)の表面に、必要に応じて外添剤として疎水性シリカ等の流動性向上剤等を添加してもよい。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子が使用できる。
外添剤の個数平均粒子径は好ましくは4〜200nm、より好ましくは8〜30nmである。外添剤の個数平均粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を用いて求められる。
外添剤の配合量は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、0.8〜5.0重量部が好ましく、1.0〜5.0重量部がより好ましく、1.5〜3.5重量部がさらに好ましい。
本発明の電子写真用トナーは、一成分系現像剤として、又はキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
以下に実施例等により、本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例等においては、各性状値は次の方法により測定、評価した。
1.樹脂の酸価
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))とした。
2.樹脂の軟化点及びガラス転移点
(1)軟化点
フローテスター(島津製作所、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)ガラス転移点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて、試料を0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
3.トナーの粒径
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させて分散液を得る。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mlに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
4.離型剤の融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を融点とする。
5.質量分析ガスクロマトグラフィーによる分析
質量分析ガスクロマトグラフ(GC/MS)にCIイオンソースと下記分析カラムを取り付け、立上げを行なう。なお、CI反応ガス(メタン)を流し、MS部の真空排気作業から24時間経過後にチューニングを行なう。
(1)GC
ガスクロマトグラフ : Agilent社 HP6890N
分析カラム : HP社製 Ultra1(カラム長50m、内径0.
2mm、膜厚0.33μm)
GCオーブン昇温条件: 初期温度 100℃(0min)
第1段階昇温速度 1℃/min(150℃まで)
第2段階昇温速度 10℃/min(300℃まで)
最終温度 300℃(10min)
サンプル注入量 : 1μL
注入口条件 : 注入モード スプリット法
スプリット比 50:1
注入口温度 300℃
キャリアガス : ガス ヘリウム
流量 1ml/min(定流量モード)
(2)検出器
質量分析器 : Agilent社製5973N MSD
イオン化法 : 化学イオン化法
反応ガス : イソブタン
温度設定 : 四重極 150℃
イオン源 250℃
検出条件 : スキャン
スキャン範囲 : m/z 75〜300
検出器ON時間 : 5min
キャリブレーション(質量校正および感度調整)
: 反応ガス メタン
キャリブラント PFDTD(ペルフルオロ−5,
8―ジメチル-3,6,9−トリオキシドデカン)
チューニング法 オートチューニング
(3)試料調製
プロピレンテトラマーをイソプロピルアルコールに溶解し5%とした。
(データ処理法)
C9〜C14の範囲にある各炭素数のアルケン成分について、それぞれ分子イオンに該当する質量数によるマスクロマトグラムを抽出し、S/N(シグナル/ノイズ比)>3の条件下で、成分毎の積分条件に従い積分を実行する。表1〜5の各々に示す検出結果から、特定アルキル鎖長成分の割合を以下の式により計算する。
特定アルキル鎖長成分の割合=[(特定アルキル鎖長の積分値の総和)/(C9〜C14全ての積分値の総和)]×100(%)
Figure 0005060149
(4)積分条件
918
Figure 0005060149
1020
Figure 0005060149
1122、C1224及びC1326
Figure 0005060149
1428
Figure 0005060149
本発明において、炭素数9〜14に相当するアルキレン化合物とは、ガスクロマトグラフィー質量分析において、分子イオンに対応するピークのことを言う。
アルキレン化合物Aの製造
新日本石油株式会社製のプロピレンテトラマー(商品名:ライトテトラマー)を分留して、183〜208℃の温度範囲の分留物をアルキレン化合物Aとして得た。得られたアルキレン化合物Aは,ガスクロマトグラフィー質量分析において、40個のピークを有していた。
アルキレン化合物Bの製造
アルキレン化合物Aの製造例の分留条件を171〜175℃に変更した以外は同様にしてアルキレン化合物Bを得た。得られたアルキレン化合物Bはガスクロマトグラフィー質量分析において、25個のピークを有していた。
アルケニル無水コハク酸Aの製造
1Lの日東高圧製オートクレーブにアルキレン化合物A 542.4g、無水マレイン酸157.2g、チェレックス−O 0.4g(堺化学工業(株)社製)、ブチルハイドロキノン(以下、BHQと略)0.1gを仕込み、加圧窒素置換(0.2MPaG)を3回繰り返した。60℃で撹拌開始後、230℃まで1時間かけて昇温して6時間反応を行った。反応温度到達時の圧力は、0.3MPaGであった。反応終了後、80℃まで冷却し、常圧(101.3kPa)に戻して1Lの4つ口フラスコに移しかえた。180℃まで撹拌しながら昇温し、1.3kPaにて残存アルキレン化合物を1時間で留去した。ひきつづき、室温(25℃)まで冷却後、常圧(101.3kPa)に戻して目的物のアルケニル無水コハク酸A(406.1g)を得た。
アルケニル無水コハク酸Bの製造
原料として、アルキレン化合物Aに代えてアルキレン化合物Bを用いた以外は、アルケニル無水コハク酸Aの製造と同様にしてアルケニル無水コハク酸Bを得た。
ドデセニル無水コハク酸の製造
アルキレン化合物Aに代えて市販のガスクロマトグラフィー質量分析において1個のピークを有する1−ドデセンを用いた以外は、アルケニル無水コハク酸Aの製造と同様にして無水ドデセニルコハク酸を得た。
製造例1及び3〜5(樹脂A及びC〜Eの製造)
表6に示す無水トリメリット酸を除くポリエステルの原料モノマー、及びエステル化触媒を、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、230℃、常圧(101.3kPa)にて10時間反応させ、さらに8kPaにて1時間反応させた。210℃まで冷却して表6に示す量の無水トリメリット酸を添加し、1時間反応させた後、8kPaにて所望の軟化点まで反応させ、ポリエステル樹脂A,C,D及びEをそれぞれ得た。得られた各樹脂について、酸価、軟化点及びガラス転移点を測定した結果を表7に示す。
製造例2(樹脂Bの製造)
表6に示すフマル酸を除くポリエステルの原料モノマー、及びエステル化触媒を、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、230℃、常圧(101.3kPa)にて10時間反応させ、さらに8kPaにて1時間反応させた。180℃まで冷却して表6に示すフマル酸、ハイドロキノンを添加し、210℃まで4時間かけて昇温した後、8kPaにて所望の軟化点まで反応させ、ポリエステル樹脂Bを得た。得られた樹脂について、酸価、軟化点及びガラス転移点を測定した結果を表7に示す。
製造例6(樹脂Fの製造)
表6に示す、無水トリメリット酸を除くポリエステルの原料モノマー、及びエステル化触媒を、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットルの四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、230℃、常圧(101.3kPa)にて10時間反応させ、その後、8kPaにて1時間反応させた。その後、210℃まで冷却して表6に示す量の無水トリメリット酸を添加し、1時間反応させた後、8kPaにて所望の軟化点まで反応させ、ポリエステル樹脂Fを得た。得られた樹脂について、酸価、軟化点及びガラス転移点を測定した結果を表7に示す。
Figure 0005060149
実施例1
樹脂A 100重量部、シアン顔料としてToner Cyan BG;C.I.ピグメントブルー15;3(クラリアント社製)6重量部、ポントロンE−84(オリエント化学工業社製)2重量部、及び離型剤としてHNP−9(日本精鑞社製、融点:70℃)2重量部をヘンシェルミキサーで十分に混合した後、同方向回転二軸押出し機(池貝鉄工社製PCM−30)を用い、ロール回転速度200r/min、ロール内の加熱温度80℃で溶融混練した。得られた溶融混練物を冷却、粗粉砕した後、ジェットミル(日本ニューマチック社製IDS−5)にて粉砕し、分級して、体積中位粒径(D50)が8.0μmの粉体のトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100重量部に、外添剤として「アエロジル R−972」(日本アエロジル社製)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
実施例2〜7及び比較例1、2
実施例1において、樹脂A及びシアン顔料を表7に示す樹脂及び顔料にそれぞれ代えた以外は同様にして各トナーを得た。

実施例1〜7及び比較例1、2の各々で得られたトナーについて、以下の方法で、低温定着性、耐オフセット性、現像性及び帯電性を評価した。結果を表7に示す。
〔低温定着性及び耐オフセット性の評価〕
プリンター「ページプレスト N−4」(カシオ計算機社製、定着:接触定着方式、現像方式:非磁性一成分現像方式、現像ロール径:2.3cm)にトナーを実装し、トナー付着量を0.8mg/cm2に調整して未定着画像を得た。得られた未定着画像を接触定着方式の複写機「AR−505」(シャープ社製)の定着機を装置外での定着が可能なように改良した定着機(定着速度:350mm/s)を用いて、定着ロールの温度を100℃から240℃へと10℃ずつ上昇させながら未定着画像を定着させ、定着試験を行った。
各定着温度で得られた画像を、「ユニセフセロハン」(三菱鉛筆社製、幅18mm、JISZ−1522)を貼りつけ、30℃に設定した上記定着機の定着ロールを通過させた後、テープを剥し、テープ剥離前後の光学反射密度を反射濃度計「RD−915」(マクベス社製)を用いて測定した。剥離前後の両者の濃度比(剥離後/剥離前)が最初に98%を超える定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。また同時に、ホットオフセットの発生を目視にて観察し、以下の評価基準に従って耐オフセット性を評価した。
評価基準
(低温定着性)
4:最低定着温度が160℃未満
3:最低定着温度が160℃以上170℃未満
2:最低定着温度が170℃以上180℃未満
1:最低定着温度が180℃以上
(耐オフセット性)
4:220℃でもホットオフセットは発生しない。
3:200℃以上220℃未満でホットオフセットが発生する。
2:190℃以上200℃未満でホットオフセットが発生する。
1:190℃未満でホットオフセットが発生する。
[高温、高湿(H/H)環境下での現像性の評価]
非磁性一成分現像装置として、「OKI Microline 18」(沖データ社製)にトナーを実装し、40℃、相対湿度90%の環境下で500枚の画像を得た。50枚目と500枚目の画像を透過型マクベス濃度計「TR−927」を用いて画像濃度を測定し、H/H環境帯電安定性(500枚目の画像濃度の値/50枚目の画像濃度の値)として、下記の基準で評価を行った。
評価基準
4:H/H環境帯電安定性0.95以上
3:H/H環境帯電安定性0.85以上0.95未満
2:H/H環境帯電安定性0.7以上0.85未満
1:H/H環境帯電安定性0.7未満
(帯電性評価)
トナー0.6gとシリコーンフェライトキャリア(関東電化工業社製、平均粒子径90μm)19.4gとを50mL容のポリ瓶に入れ、ボールミルを用いて250r/minで10分間混合し、帯電量をq/mメーター(EPPING社製)を用いて測定した。所定の混合時間後、q/mメーター付属のセルに規定量の現像剤を投入し、目開き32μmのふるい(ステンレス製、綾織、線径:0.0035mm)を通してトナーのみを90秒間吸引した。そのとき発生するキャリア上の電圧変化をモニターし、以下の評価基準に従って帯電性(帯電量)を評価した。電圧変化が大きいほど高帯電量であることを示す。
評価基準
4:電圧変化が−25以上
3:電圧変化が−20以上−25未満
2:電圧変化が−15以上−20未満
1:電圧変化が−15未満
Figure 0005060149
さらに、実施例のイエロートナー、マゼンタトナー、各シアントナー、クロトナーを前記評価機に実装してフルカラー画像を印字したところ、良好なフルカラー画像が得られた。その後、シアントナーのみ比較例のトナーに変えてフルカラー画像を印字したところ、色再現性に劣る結果となった。
本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などにおいて使用される電子写真用トナーとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. ポリエステルを含む結着樹脂、及び式(1)
    Figure 0005060149
    (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基、Mは亜鉛、ジルコニウム、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル又はコバルト、mは2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含有し、溶融粉砕法により得られる電子写真用トナーであって、前記ポリエステルが、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の少なくとも2種を含有するカルボン酸成分由来の構成単位を有しており、
    前記カルボン酸成分が、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の構造異性体を少なくとも20種含有する電子写真用トナー。
  2. ポリエステルを含む結着樹脂、及び式(1)
    Figure 0005060149
    (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基、Mは亜鉛、ジルコニウム、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル又はコバルト、mは2以上の整数、nは1以上の整数を示す)で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物を含有し、溶融粉砕法により得られる電子写真用トナーであって、前記ポリエステルが、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合して得られるものであり、前記カルボン酸成分が、分岐鎖を有する炭素数9〜14のアルケニル基を有するアルケニルコハク酸の構造異性体を少なくとも20種含有するものである、電子写真用トナー。
  3. ルケニルコハク酸が、アルキレン化合物とマレイン酸及びフマル酸から選ばれる少なくとも一種とから得られるものであって、前記アルキレン化合物が、ガスクロマトグラフィー質量分析において、炭素数9〜14の範囲内のアルキレン化合物に相当するピークを少なくとも20有する、請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
  4. カルボン酸成分中における、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸の総含有量が3〜50モル%である、請求項1〜のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  5. 下記工程(1)〜(3)を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法、
    工程(1):炭素数9〜14のアルキレン基を有する化合物と、マレイン酸及びフマル酸から選ばれる少なくとも一種とから、前記アルケニルコハク酸を得る工程
    工程(2):工程(1)で得られたアルケニルコハク酸とアルコール成分とを縮重合してポリエステルを得る工程
    工程(3):工程(2)で得られたポリエステルを含む結着樹脂及び前記式(1)で表わされるサリチル酸誘導体の金属化合物に、溶融粉砕方法を施して電子写真用トナーを得る工程
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