JP5058737B2 - 所在管理システム - Google Patents

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本発明は、建屋内などの所定の空間を複数のエリアに分割し、誰がどのエリアに存在するか、またどのような経路で移動推移したかなどを検知することができる所在管理システムに関する。
前記のような所在管理システムの典型的な従来技術は、特許文献1で示されている。その従来技術は、端末器が定期的に自機のIDデータを発報しており、各部屋に設けられた受信機がそれを受信し、その受信結果を上位装置で取り纏めることで、前記のように誰がどのエリアに存在するか、またどのような経路で移動推移したかなどを前記上位装置で管理できるようになっている。この従来技術は、部屋毎の管理であるが、たとえば営業職のオフィスにおいて、各人の机を予め決めておかず、空いている机で作業するような用途では、部屋内でも、誰がどのエリアに存在するのかを検知したいという要望がある。
特開平5−54284号公報
上述の従来技術では、端末器は定期的に自機のIDデータを発報しているので、使用者が帰宅したり、オフィスから退出したり、或いはずっと着席したままで、特に位置を検知(更新)しなくてもよいようなケースでも発報してしまう。このため、その発報の内、有効な位置検知(更新)に使用されるのは極僅かである。一方で、IDタグなどで実現される端末器は、釦電池を電源としており、低消費電力化による電池の長寿命化が要望される。しかしながら、上述の従来技術のように常時発報していると、現状では、持って1年程度であり、これを、たとえば端末器寿命、すなわち電池交換無しの5年程度に延長することが要望される。
本発明の目的は、消費電力を削減し、端末器に内蔵する電源(電池)の長寿命化を図ることができる所在管理システムを提供することである。
本発明の所在管理システムは、複数に分割されたエリア内にそれぞれ第1の読取り装置が配置され、移動体に付設された端末器からの個別の識別情報を含む発信信号を前記第1の読取り装置が受信することで、前記端末器の所在を管理するようにした所在管理システムにおいて、前記複数のエリアを少なくとも一方に有する2つの空間領域の往来部付近に設置され、前記端末器へ質問信号を送信し、それに対する応答信号が受信されることで前記往来部における前記端末器の通過を検出する第2の読取り装置をさらに備え、前記端末器は、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してから、予め定める時間が経過するまでは前記第1の読取り装置に対して発信信号を送信し、前記予め定める時間が経過すると、再度第2の読取り装置へ応答信号を送信するまでは前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信を休止する通信制御部を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、複数に分割された各空間にそれぞれ所在管理リーダとなる第1の読取り装置が配置され、移動体(使用者)に付設され、無線アクティブタグとなる端末器が前記第1の読取り装置に対して一定の時間間隔で個別の識別情報(ユニークな自ID)を含む発信信号を発報することで、複数に分割された各空間における該端末器の移動の推移や現在位置を第1の読取り装置側に管理させる所在管理システムにおいて、前記複数に分割された空間を少なくとも一方に有する2つの空間領域の往来部付近に、前記第1の読取り装置とは異なる通信手順であって、前記端末器へ質問信号を送信し、それに対する応答信号が受信されることで前記往来部における前記端末器の通過を検出し、入退室管理リーダとなる第2の読取り装置を設置し、入退室の管理を行う。その際、前記端末器に、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してから、予め定める時間が経過するまでは前記第1の読取り装置に対して発信信号を送信し、前記予め定める時間が経過すると、再度第2の読取り装置へ応答信号を送信するまでは前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信を休止する通信制御部を設ける。
したがって、端末器は、使用者が入室し、席に着く時間程度は発報を継続して該使用者の前記移動の推移や現在位置の管理を可能にするが、席に着いたであろう時間以降は発報しなくなる。これによって、消費電力を削減し、端末器に内蔵する電源(電池)の長寿命化を図ることができる。
また、本発明の所在管理システムでは、前記通信制御部は、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してからの時間経過に伴って、前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信間隔を延長してゆくことを特徴とする。
上記の構成によれば、使用者が入室してから前記自IDの発報時間間隔を徐々に長くしてゆく。
したがって、同じ消費電力であれば、発報を休止するまでの時間を長くすることができ、前記使用者の移動の推移や現在位置の管理を長時間行うことができる。
さらにまた、本発明の所在管理システムでは、前記端末器は、内蔵電池と、前記第2の読取り装置からの質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、前記内蔵電池を電源として、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信するとともに、前記第1の読取り装置へ発信信号を送信するRF送信回路およびRFアンテナと、前記LFアンテナおよびLF受信回路で受信された前記質問信号に応答し、予め設定されている固有の前記識別情報を含む応答信号および発信信号を生成して前記RF送信回路およびRFアンテナに与える制御部とを含み、前記第1の読取り装置は、前記発信信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、前記RFアンテナおよびRF受信回路で受信された発信信号に基づき、前記端末器の所在管理を行う所在管理回路とを含み、前記第2の読取り装置は、前記応答信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、前記質問信号を生成するとともに、前記応答信号を処理する制御部と、前記質問信号を誘導磁界の信号成分に重畳して前記端末器へ送信するLF送信回路およびLFアンテナとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、前述の所在管理システムを実現する端末器、第1の読取り装置および第2の読取り装置を構成することができる。
本発明の所在管理システムは、以上のように、複数に分割された各空間にそれぞれ所在管理リーダとなる第1の読取り装置が配置され、移動体(使用者)に付設され、無線アクティブタグとなる端末器が前記第1の読取り装置に対して一定の時間間隔で個別の識別情報(ユニークな自ID)を含む発信信号を発報することで、複数に分割された各空間における該端末器の移動の推移や現在位置を第1の読取り装置側に管理させる所在管理システムにおいて、前記複数に分割された空間を少なくとも一方に有する2つの空間領域の往来部付近に、前記端末器へ質問信号を送信し、それに対する応答信号が受信されることで前記往来部における前記端末器の通過を検出し、入退室管理リーダとなる第2の読取り装置を設置するとともに、前記端末器に、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してから、予め定める時間が経過するまでは前記第1の読取り装置に対して発信信号を送信し、前記予め定める時間が経過すると、再度第2の読取り装置へ応答信号を送信するまでは前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信を休止する通信制御部を設ける。
それゆえ、端末器は、使用者が入室し、席に着く時間程度は発報を継続して該使用者の前記移動の推移や現在位置の管理を可能にするが、席に着いたであろう時間以降は発報しなくなる。これによって、消費電力を削減し、端末器に内蔵する電源(電池)の長寿命化を図ることができる。
また、本発明の所在管理システムは、以上のように、前記通信制御部は、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してから、すなわち使用者が入室してからの時間経過に伴って、前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信間隔を延長してゆく。
それゆえ、同じ消費電力であれば、発報を休止するまでの時間を長くすることができ、前記使用者の移動の推移や現在位置の管理を長時間行うことができる。
さらにまた、本発明の所在管理システムは、以上のように、前記端末器は、内蔵電池と、前記第2の読取り装置からの質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、前記内蔵電池を電源として、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信するとともに、前記第1の読取り装置へ発信信号を送信するRF送信回路およびRFアンテナと、前記LFアンテナおよびLF受信回路で受信された前記質問信号に応答し、予め設定されている固有の前記識別情報を含む応答信号および発信信号を生成して前記RF送信回路およびRFアンテナに与える制御部とを含み、前記第1の読取り装置は、前記発信信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、前記RFアンテナおよびRF受信回路で受信された発信信号に基づき、前記端末器の所在管理を行う所在管理回路とを含み、前記第2の読取り装置は、前記応答信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、前記質問信号を生成するとともに、前記応答信号を処理する制御部と、前記質問信号を誘導磁界の信号成分に重畳して前記端末器へ送信するLF送信回路およびLFアンテナとを含む。
それゆえ、前述の所在管理システムを実現する端末器、第1の読取り装置および第2の読取り装置を構成することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係る所在管理システムの概略構成を説明するための図である。本所在管理システムは、建屋内を、オフィスなどの所在管理エリアである第1の空間領域Aと、廊下などの非管理エリアである第2の空間領域Bとに区画し、それらの間を往来部C(ドア)で接続した例を示しているが、第2の空間領域Bも所在管理エリアであってもよい。前記第1の空間領域Aは所在管理単位である複数のエリアA1〜A12(総称するときは、以下参照符号Aで示す)に分割され、各エリアAにはそれぞれ第1の読取り装置である所在管理リーダ1が設置され、移動体に付設され、端末器である無線アクティブタグ2からの個別の識別情報(ID)を含む発信信号を該所在管理リーダ1が受信し、その受信結果を図示しない上位装置が収集することで、前記上位装置で前記無線アクティブタグ2の所在を管理するようになっている。注目すべきは、本発明では、このような所在管理システムにおいて、前記往来部C付近に、第2の読取り装置である入退室管理リーダ3が設置され、この入退室管理リーダ3の検知エリア3a内で無線アクティブタグ2が該入退室管理リーダ3と通信し、その結果から、前記発信信号の送信を制御することである。
図2は、前記所在管理システムの一構成例を示すブロック図である。入退室管理リーダ3において、制御部31は、自身に予め設定されている固有の識別情報(ID)を含む質問信号を生成し、LF送信回路32において、誘導磁界の信号成分に重畳させ、増幅させてLFアンテナ33から第1の無線通信方式(LF)にて無線アクティブタグ2に向けて送信させる。これによって、入退室管理リーダ3の周囲には前記検知エリア3aが形成され、その検知エリア3a内に入った使用者が所持する前記無線アクティブタグ2では、内蔵電池24の電力によって動作して、前記質問信号を、X,Y,Zの3軸のLFアンテナ21で受信した後に、LF受信回路22が制御部23を起動し、該制御部23は、前記入退室管理リーダ3の識別情報に、自身に予め設定されている固有の識別情報(ID)を含む応答信号を生成し、RF送受信回路25からRFアンテナ26を介して、第2の無線通信方式であるUHF帯(極超短波帯:300MHz〜3GHz)にて、入退室管理リーダ3に対して返信させる。
前記応答信号は、入退室管理リーダ3のRFアンテナ34からRF送受信回路35で受信され、前記制御部31に入力されて、応答した無線アクティブタグ2を識別する。識別した無線アクティブタグ2が予め登録された識別情報を有するものであれば、制御部31は、前記RF送受信回路35からRFアンテナ34を介して、前記第2の無線通信方式(UHF)にて、認証完了した無線アクティブタグ2の識別情報をACK信号として送信する。そのACK信号をRFアンテナ26からRF送受信回路25で受信すると、制御部23は応答信号の送信を終了する。
また、認証を完了した際には、制御部31は、表示部36とブザー37とで認証完了を示すと同時に、ドアの解錠を行う。また、この入退室管理リーダ3が接続される前記上位装置は、制御部31の認証結果から、どの使用者が何時に出入りしたかを管理することができる。
このようにLF帯の起動信号で無線アクティブタグ2を起動させて、制御部23がRF送受信回路25にUHF帯の応答信号を返信させるRFID(RADIO FREQUENCY IDENTIFICATION)システムの構成を用いることで、安くて使い勝手(向きを選ばない)が良く、また前記検知エリア3aを、1.5〜2mの比較的狭い範囲に正確に規定することができるようになっている。また、UHF帯のRF送受信回路25の消費電力が10〜20mAと大きいのに対して、LF帯のLF受信回路22が数μAの微弱な電力で起動するので、待機状態でそのRF送受信回路25を使用しないことで、前記内蔵電池24の電力消費を抑え、無線アクティブタグ2の長寿命化が図られている。
一方、前記無線アクティブタグ2の制御部23は、内蔵電池24の電力によって、一定の時間間隔で動作して、自身の識別情報(ID)を含む発信信号を生成し、前記RF送受信回路25からRFアンテナ26を介して、前記所在管理リーダ1へ送信するようになっている。前記所在管理リーダ1は、前記発信信号をRFアンテナ11からRF受信回路12で受信し、制御部13に与える。所在管理回路である制御部13の検出結果は前記上位装置に与えられ、こうして該上位装置では、前記各エリアAにおける使用者の移動の推移や現在位置の管理が可能となっている。
そして、また注目すべきは、本実施の形態では、前記無線アクティブタグ2の通信制御部である制御部23は、図3で示すように、前記入退室管理リーダ3へ応答信号を送信してから、タイマ27でカウント動作を開始し、予め定める時間T0が経過するまでは、前記タイマ27でカウントしている予め定める時間T毎に、前記所在管理リーダ1に対して発信信号を送信し、前記予め定める時間T0が経過すると、再度入退室管理リーダ3へ応答信号を送信するまでは前記所在管理リーダ1に対する発信信号の送信を休止することである。図3は、本発明の実施の第1の形態に係る所在管理システムにおける動作を説明するためのタイミングチャートである。
したがって、無線アクティブタグ2は、使用者が所在管理エリアである第1の空間領域Aに入室し、席に着く時間程度は発報を継続して該使用者の前記移動の推移や現在位置の管理を可能にするが、席に着いたであろう時間以降は発報しなくなる。これによって、消費電力を削減し、該無線アクティブタグ2に内蔵する電池24の長寿命化を図ることができ、特に前記廊下などの非管理エリアである第2の空間領域Bへ退室した場合に有効である。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の第2の形態に係る所在管理システムにおける動作を説明するためのタイミングチャートである。本実施の形態の所在管理システムには、前述の図1および図2で示す構成を用いることができ、前記無線アクティブタグ2の制御部23の動作が、前述の図3とこの図4とで異なるだけである。注目すべきは、本実施の形態では、前記制御部23は、前記入退室管理リーダ3へ応答信号を送信してからの時間経過に伴って、前記所在管理リーダ1に対する発信信号の送信間隔(前記時間T)を延長してゆくことである(図4の例では、T,2T,4T,・・・と2倍とされている。
このように構成することで、使用者が入室してから前記自IDの発報時間間隔を徐々に長くしてゆくので、同じ消費電力であれば、発報を休止するまでの時間を長くすることができ、前記使用者の移動の推移や現在位置の管理を長時間行うことができる。
本発明の実施の一形態に係る所在管理システムの概略構成を説明するための図である。 前記所在管理システムの一構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の第1の形態に係る所在管理システムにおける動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の第2の形態に係る所在管理システムにおける動作を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 所在管理リーダ
2 無線アクティブタグ
3 入退室管理リーダ
3a 検知エリア
11,26,34 RFアンテナ
12 RF受信回路
13,23,31 制御部
21,33 LFアンテナ
22 LF受信回路
24 内蔵電池
25,35 RF送受信回路
32 LF送信回路
36 表示部
37 ブザー
A 第1の空間領域
A1〜A12 エリア
B 第2の空間領域
C 往来部

Claims (3)

  1. 複数に分割されたエリア内にそれぞれ第1の読取り装置が配置され、移動体に付設された端末器からの個別の識別情報を含む発信信号を前記第1の読取り装置が受信することで、前記端末器の所在を管理するようにした所在管理システムにおいて、
    前記複数のエリアを少なくとも一方に有する2つの空間領域の往来部付近に設置され、前記端末器へ質問信号を送信し、それに対する応答信号が受信されることで前記往来部における前記端末器の通過を検出する第2の読取り装置をさらに備え、
    前記端末器は、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してから、予め定める時間が経過するまでは前記第1の読取り装置に対して発信信号を送信し、前記予め定める時間が経過すると、再度第2の読取り装置へ応答信号を送信するまでは前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信を休止する通信制御部を有することを特徴とする所在管理システム。
  2. 前記通信制御部は、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信してからの時間経過に伴って、前記第1の読取り装置に対する発信信号の送信間隔を延長してゆくことを特徴とする請求項1記載の所在管理システム。
  3. 前記端末器は、
    内蔵電池と、
    前記第2の読取り装置からの質問信号を受信するLFアンテナおよびLF受信回路と、
    前記内蔵電池を電源として、前記第2の読取り装置へ応答信号を送信するとともに、前記第1の読取り装置へ発信信号を送信するRF送信回路およびRFアンテナと、
    前記LFアンテナおよびLF受信回路で受信された前記質問信号に応答し、予め設定されている固有の前記識別情報を含む応答信号および発信信号を生成して前記RF送信回路およびRFアンテナに与える制御部とを含み、
    前記第1の読取り装置は、
    前記発信信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、
    前記RFアンテナおよびRF受信回路で受信された発信信号に基づき、前記端末器の所在管理を行う所在管理回路とを含み、
    前記第2の読取り装置は、
    前記応答信号を受信するRFアンテナおよびRF受信回路と、
    前記質問信号を生成するとともに、前記応答信号を処理する制御部と、
    前記質問信号を誘導磁界の信号成分に重畳して前記端末器へ送信するLF送信回路およびLFアンテナとを含むことを特徴とする請求項1または2記載の所在管理システム。
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