JP5058099B2 - 遅延プロファイル推定装置およびその方法 - Google Patents

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本発明は、直交周波数分割多重信号(OFDM信号)における伝送路の遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定装置、および、その方法に関する発明である。
直交周波数分割多重方式(以下、「OFDM方式」ともいう)によるデジタル伝送技術では、互いの周波数が直交する複数のサブキャリアによって情報を変調および多重して送受信する伝送方式であり、放送や通信の分野で特に実用化が進んでいる。
OFDM方式の伝送では、送信しようとする情報(以下、「送信データ」ともいう)は、複数のサブキャリアに振り分けられ、各サブキャリアにおいて、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)または多値PSKでデジタル変調される。また、OFDM方式の信号(以下、「OFDM信号」ともいう)には、サブキャリアを受信側で復調する際に利用される既知信号(以下、「パイロット信号」ともいう)が、特定のサブキャリアとして多重化されている。これらの多重化されたサブキャリアは、所定時間(シンボル区間)ごとに逆フーリエ変換によって直交変換され、所望の送信周波数の信号に周波数変換されて伝送される。
具体的には、送信時に送信しようとする伝送データを、各サブキャリアの変調方式に応じてマッピングし、これらに逆フーリエ変換を行う。次に、逆フーリエ変換後の信号の最後部をコピーした部分を、当該信号の先頭に付加してから送信する。コピー部分は、ガードインターバル(以下、「GI」ともいう)と呼ばれる。このGIの付加により、ガードインターバル長(以下、「GI長」ともいう)以下の遅延時間を有する遅延波が存在しても、受信側において、異なるシンボル区間の信号が互いに干渉することなく、信号を再生できるようになる。
以上のようなOFDM方式では、全てのサブキャリアは互いに直交するため、送受信間でサブキャリア周波数の同期が確立した場合には、送信データを正しく再生することができる。従って、OFDM信号を受信する復調装置では、受信したOFDM方式の複素デジタル信号、つまり、受信信号を直交復調して、所望の周波数帯域の周波数に変換する。そして、送受信間のタイミング同期、サブキャリア周波数同期を確立しつつ、上記周波数変換された受信信号にフーリエ変換を行ってサブキャリアごとの信号を生成し、復調を行っている。
次に、送信信号に予め挿入されている上述のパイロット信号について説明する。日本の地上デジタルTV放送方式では、伝送路の遅延プロファイルの推定に用いられるスキャッタードパイロット信号(以下、「SP信号」ともいう)が周期的に挿入されている。スキャッタードパイロット信号は、周波数方向には、12サブキャリアごとに1個、時間方向には、一のサブキャリアにおいて4シンボル区間ごとに1個の割合で挿入される。そして、SP信号が、4シンボル周期で同じ周波数位置(サブキャリア位置)に挿入されるように、1シンボル区間経過するたびに3サブキャリアずらした位置に挿入される。なお、シンボルとは、送信側において同じタイミングで逆フーリエ変換された搬送波の集まりに相当する。また、所定数のシンボル区間で構成される伝送単位を1フレームと呼ぶ。
一方、OFDM信号を移動しながら受信する際に、異なるシンボル区間の信号が互いに干渉することなく信号を再生するためには、伝送路の変動に追従して上述のフーリエ変換のタイミングを制御する必要がある。その手法の一つに、特許文献1に記載されているように、伝送路の遅延プロファイル推定の結果を用いたタイミング制御方式がある。このように、受信側で遅延プロファイル推定を行うことは、送受信間の伝送路状態を解析するのに有用な情報となる。次に、従来の遅延プロファイル推定方法について説明する。
遅延プロファイル推定を行う第1の手法として、特許文献2に記載されているように、受信したOFDM信号(以下、「受信信号」とも記す)の自己相関を利用する手法がある。この手法では、OFDM信号の自己相関特性が急峻であることを利用する。具体的には、受信信号の一部を参照値メモリに記録し、記録したOFDM信号の自己相関値を算出することで、遅延プロファイル推定を行っている。
遅延プロファイル推定を行う第2の手法として、特許文献1に記載されているように、上述のSP信号を利用する手法がある。受信信号をフーリエ変換した後、SP信号を抽出して、既知のSP信号で複素除算し、複素除算結果を逆フーリエ変換することで、遅延プロファイル推定を行う。
遅延プロファイル推定を行う第3の手法として、特許文献3に記載されているように、受信信号の電力スペクトルを利用する方法がある。この方法では、受信信号を時間領域で二乗し、電力次元に逆フーリエ変換することで、遅延プロファイル推定を行う。
遅延プロファイル推定を行う第4の手法として、特許文献4に記載されているように、受信信号の一部にプリアンブルとして含まれる既知のパイロット信号との相互相関を行う方法がある。この方法では、遅延プロファイル推定を行う第1の手法と同様に、OFDM信号の自己相関特性が急峻であることを利用して、予め既知の時間領域の受信信号をデータとして記憶しておき、受信信号との相互相関値を算出することで、遅延プロファイル推定を行う。ただし、送信信号には、既知のプリアンブル信号が含まれている必要がある。
特許第3654646号公報 特開2004−328583号公報 特開2006−93760号公報 特開2004−241804号公報
しかしながら、第1の手法では、受信信号の自己相関を用いて相関値を算出するため、受信信号に含まれる遅延波自体も参照信号として扱われることになり、本来存在しない擬似遅延波を算出するという問題があった。また、相関のピークを主波としたとき、先行波と遅延波とを区別することができないという問題があった。
また、第2の手法では、SP信号を用いて遅延プロファイル推定を行うが、推定可能な最大遅延時間を広げるため、SP信号は周波数方向および時間方向に内挿補間を行う。しかし、内挿補間したSP信号は、4シンボル区間ごとに1個の間隔で配置されるため、理論上、8シンボル区間よりも早い周期で変動する高速移動受信時の伝送路などでは、遅延プロファイル推定結果に誤りが生じるという問題があった。また、SP信号に対し、時間内挿補間を行っても、推定可能な受信信号の到来時間差は、有効シンボル長の1/3に制限されるという問題があった。
また、第3の手法では、受信信号の電力スペクトルを用いて遅延プロファイル推定を算出する。しかしながら、複数の遅延波が合成されたOFDM信号を受信した場合には、遅延波同士の相互の干渉による混変調により擬似遅延波を算出するという問題があった。また、先行波と遅延波とを区別することができないという問題があった。
また、第4の手法では、プリアンブルとして含まれる既知のパイロット信号を用いて相互相関演算を行うが、送信信号としてプリアンブル信号が含まれていなければ、遅延プロファイル推定ができないという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、伝送路が高速に変動したり、受信信号の到来時間差が有効シンボル長の1/3を超える場合であっても、精度良く遅延プロファイルを推定することを可能にし、さらに、先行波と遅延波とを区別可能な遅延プロファイル推定装置およびその方法を提供することを目的とする。
本発明に係る遅延プロファイル推定装置は、送信データと複数の既知のパイロット信号とがOFDM方式で送信される伝送路からOFDM信号を受信して、前記伝送路の遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定装置であって、少なくとも一の前記既知のパイロット信号を逆フーリエ変換して、参照信号を生成する参照信号生成手段を備える。そして、前記OFDM信号と、前記参照信号生成手段で生成された前記参照信号との相関値を算出する相関演算手段と、前記参照信号の自己相関値を要素とする正方行列の逆行列と、前記相関演算手段で算出された相関値との演算を行う行列演算手段とを備え、前記行列演算手段の演算結果を、前記遅延プロファイルとして出力する。
本発明の遅延プロファイル推定装置によれば、既知のパイロット信号に基づいて遅延プロファイルを推定するため、伝送路が高速に変動しても精度良く遅延プロファイル推定を行うことができる。また、推定可能なOFDM信号の最大の到来時間差は、4シンボル区間となるため、有効シンボル長の1/3を超えても遅延プロファイルを推定することができる。また、先行波と遅延波とを区別することができる。
<実施の形態1>
本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法では、日本における地上デジタル放送で用いられるOFDM信号を受信しているものとして説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。図1は、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法を説明するためのブロック図である。図1に示すように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、参照信号生成部1と、相関演算部2と、行列演算部3とを備える。
本実施の形態では、受信されるOFDM信号(以下、「受信信号」ともいう)に、SP信号は、4種類の挿入パターンで周波数位置(サブキャリアの位置)に挿入される。1シンボル区間内では、SP信号は、そのうちの1つのパターンで挿入される。そこで、以下、遅延プロファイル推定装置が受信するOFDM信号のSP信号の挿入パターンを、SP信号SPb(b=1,2,3,4、)と記すこともある。ここで、bは、4種類の挿入パターンの種別を表す。このSPbは、1シンボル区間ごとに、別のSPbに変更される。例えば、1シンボル区間経過すると、SP1からSP2に変更される。
本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、送信データと複数の既知のSP信号SPbとがOFDM方式で送信される伝送路からOFDM信号を受信して、伝送路の遅延プロファイルを推定する。
次に、動作について簡単に説明する。受されたOFDM信号は、相関演算部2に入力され、当該相関演算部2において、参照信号生成部1の出力信号との相関演算が行われる。相関演算部2の出力である演算結果は、行列演算部3により、行列演算が行われる。この行列演算部3の演算結果は、遅延プロファイルとして出力される。次に、各構成について詳しく説明する。
図2は、本実施の形態に係る参照信号生成部1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、参照信号生成手段である参照信号生成部1は、既知信号生成部11と、逆フーリエ変換部12とを備える。
既知信号生成手段である既知信号生成部11は、上述の既知のSP信号SPbのうち、少なくとも一の既知のSP信号を生成する。既知信号生成部11は、本実施の形態では、SP信号を12サブキャリア間隔で1個挿入し、通常のOFDM信号であれば送信データが入るべきサブキャリアには「0」を挿入してなる挿入パターンを、少なくとも一の既知のSP信号として出力する。
上述したように、本実施の形態に係る受信信号の既知のSP信号SPbは、4種類の挿入パターンのいずれか一つの挿入パターンで挿入され、1シンボル区間経過ごとに他の挿入パターンで挿入される。それに対し、既知信号生成部11が生成する少なくとも一つの既知のSP信号は、本実施の形態では、4種類の既知のSP信号SPbのうちのいずれか一つのパイロット信号のみを含むものとする。例えば、既知信号生成部11は、SP信号SP1を生成するが、その他のSP信号SP2〜SP4は生成しないことを意味する。なお、後の実施の形態で説明するが、既知信号生成部11は、遅延プロファイル結果に現れるピーク周期に応じて、4種類のSP信号SPbのいずれか一つを順次に変更して出力するものであってもよい。
逆フーリエ変換手段である逆フーリエ変換部12は、既知信号生成部11が生成した既知のSP信号を逆フーリエ変換して、次式(1)のように、参照信号を生成する。こうして、参照信号生成手段である参照信号生成部1は、少なくとも一の既知パイロット信号を逆フーリエ変換して、次式(1)のように、参照信号を生成する。
Figure 0005058099
ここで、SPn,cは、既知信号生成部11から出力され、n番目のサブキャリアに含まれるSP信号の複素数である。ac(i)は、参照信号生成部1のシンボル区間内のi番目の参照信号、Nは、逆フーリエ変換のサンプル数を示す。cは、上述のbと同様、SP信号の挿入パターンを示す。以下、簡単のため、下付き添え字のnは省略する。
こうして生成される参照信号ac(i)を図3に示す。上述したように、既知のSP信号SPcは、12サブキャリア間隔で1個挿入され、他のサブキャリアを「0」にしている。参照信号ac(i)は、このような既知のSP信号SPcを逆フーリエ変換した信号であるため、1/12のシンボル長ごとに同じ信号が繰返し現れる周期信号となる。
なお、参照信号生成部1は、図4に示すような構成であってもよい。図4に係る参照信号生成部1は、図2に係る構成に加えて、GI結合部13をさらに備える。GI結合手段であるGI結合部13は、逆フーリエ変換部12で生成された参照信号の一部を複写して、当該複写された参照信号の一部を、もとの参照信号の所定の位置、例えば、先頭に結合する。以上の構成にすることにより、仮に、受信信号にGIが付加されていても、受信信号と参照信号ac(i)との相関値を適切に算出することができる。この相関値については後述する。
また、参照信号生成部1は、図5に示すような構成であってもよい。図5に係る参照信号生成部1は、図2に係る構成の代わりに、既知信号記憶装置14を備える。既知信号記憶手段である既知信号記憶装置14は、参照信号ac(i)が予め記憶されている。この既知信号記憶装置14は、例えば、参照信号ac(i)が予め記憶されているメモリと、そのメモリの内容を出力するメモリコントローラとを備える。これにより、上述の逆フーリエ変換部12を省略することができる。
次に、図1に係る相関演算部2について説明する。相関演算手段である相関演算部2は、受信信号(受信したOFDM信号)と、参照信号生成部1で生成された参照信号ac(i)との相関値である相互相関値M(i)を、次式(2)から算出する。
Figure 0005058099
ここで、r(i+l)は受信信号の(i+l)番目のサンプル値、ac(l)は参照信号生成部1で生成されたl番目の出力、Lは1つのシンボル区間内のサンプル数である。なお、上付き添え字「*」は、複素共役を示す。一方、遅延波を含めた上述の受信信号r(i)は、次式(3)のようになる。
Figure 0005058099
ここで、x(i)は受信したOFDM信号のi番目のサンプル値、cmはm番目の遅延波の位相回転と振幅レベルを示す複素定数、dmは遅延時間を示す。ここで、受信信号r(i)において、4種類のSPb信号(b=1,2,3,4)のうちいずれか一つが多重化されるが、以下、参照信号生成部1が生成する既知のSP信号SPcと同じであると仮定する。つまり、b=cと仮定する。そうすると、x(i)は、式(1)の参照信号ac(i)を用いて、次式(4)のように表すことができる。
Figure 0005058099
s(i)は、送信データのみのOFDM信号、つまり、SP信号SPcと関係がない信号である。式(3)と式(4)を式(2)に代入すると、次式(5)のように表すことができる。
Figure 0005058099
式(5)を展開すると、次式(6)のように表すことができる。
Figure 0005058099
この式(6)の第一項および第三項は、SP信号SPcに係る信号ac(i)と、SP信号SPcと関係がない信号s(i)との積であるが、これら信号には相関がないため、相関値が小さくなる。また、b≠cの場合も相関値は小さい。一方、式(6)の第二項は、i=0のときに相関値が大きくなり、第四項は、i=dmのときに、cmに応じた小さくない相関値を示す。
ここで、参照信号ac(i)は、図3に示したように周期信号であるため、相互相関値の出力の絶対値|M(i)|は、図6のように、到来波の先頭を中心として三角方の特性を持って現れる(以下、図6のような特性を持った波形を「三角型の特性」ともいう)。なお、図6は、遅延波がなく、直接波のみを受信した場合の図である。
なお、図示しなかったが、相関演算部2は、受信信号r(i)を保持するメモリおよびメモリコントローラや、相互相関値M(i)を保持するメモリおよびメモリコントローラを備える構成であってもよい。
次に、図1に係る行列演算部3について説明する。行列演算手段である行列演算部3は、参照信号ac(i)の自己相関値を要素とする正方行列の逆行列と、相関演算部2で算出された相互相関値M(i)との演算を行う。ここでいう正方行列は、次式(7)の参照信号ac(i)の自己相関値k(i)を要素とする(2L−1)×(2L−1)の正方行列である。以下、この正方行列を係数行列Kと記すこともある。
Figure 0005058099
なお、参照信号生成部1を、GI結合部13を含む構成(図4)にした場合には、参照信号ac(i)にガードインターバル長相当分を付加した信号に置き換えてk(i)を導出する。
また、参照信号生成部1を、既知信号記憶装置14を含む構成(図5)にした場合には、既知信号記憶装置14のメモリの内容と同一の信号ac(i)を用いて、k(i)を導出する。自己相関値k(i)を要素とする係数行列Kを次式(8)に示す。
Figure 0005058099
行列演算部3は、次式(9)のように、この係数行列Kと、相互相関値M(i)との行列演算を行う。
Figure 0005058099
ここで、pは、到来波ごとの受信電力、すなわち、遅延プロファイルを表すp(i)を要素とする(2L−1)×1行列である。Mは、相互相関結果である式(2)のM(i)を要素とする(2L−1)×1行列である。
受信信号r(i)が直接波のみの場合、相関演算部2の出力M(i)は、上述したように、図6のような三角型の特性を有する。ここで、式(9)を用いて求めたp(i)を、図7に示す。図7に示されるように、参照信号ac(i)の周期性によって生じた到来波の先頭を中心とした三角型の特性が除去され、直接波の受信電力成分を抽出することができる。受信電力成分の抽出は、複数の遅延波および先行波に対しても同様に抽出することができる。複数の遅延波および先行波がある場合の遅延プロファイル推定結果の例を図8に示す。ここでは最も大きい受信電力成分を主波として示している。本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、行列演算部3の演算結果p(i)を、遅延プロファイルとして出力する。
なお、ここでは、係数行列Kの行数と列数は、(2L−1)×(2L−1)としたが、これに限ったものではなく、遅延プロファイルを求めるサンプル数、および、演算可能な行列数に応じて変更してもよい。ただし、その場合には、相互相関値M(i)の行列数も同様に、サンプル数に応じて変更する必要がある。なお、行列Kは既知の係数であるため、予め計算された行列Kをメモリに保持しておいても構わない。
以上のような本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、相関演算部1、参照信号生成部2、行列演算部3を備え、遅延プロファイル推定を行う。そして、本実施の形態では、参照信号生成部1が生成する少なくとも一の既知のSP信号SPcは、受信信号に多重化されるSP信号SPb(b=1〜4)のうちのいずれか一つのみを含む。これにより、SP信号を時間方向に内挿する必要がなくなるため、内挿を失敗することがなくなる。そのため、例えば、高速移動しながら受信する場合に、伝送路が高速に変動しても、精度良く遅延プロファイル推定を行うことができる。また、推定可能な受信信号の最大の到来時間差は、受信信号r(i)のSP信号が現れる4シンボル区間となるため、受信信号r(i)の到来時間差が有効シンボル長の1/3を超えても遅延プロファイルを推定することができる。また、先行波と遅延波とを区別することができる。また、OFDM復調にフーリエ変換部を設けなくてもよいという利点がある。また、既知のSP信号SPcからなる参照信号ac(i)の自己相関値を用いるため、受信信号r(i)の自己相関値を用いた従来の装置よりも、遅延波の推定精度が高いという利点がある。
<実施の形態2>
図9は、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法を説明するためのブロック図である。上述したように、受信信号のSP信号SPb(b=1,2,3,4)は4種類のパターンが存在し、それが順次に変更される。それに対して、参照信号生成部1が生成する既知のSP信号SPcは、実施の形態1では、受信信号に多重されるSP信号SPbのうちのいずれか一つのSP信号のみであった。そのため、実施の形態1に係る構成では、4シンボル区間ごとにしか遅延プロファイルを推定することができない。そこで、本実施の形態では、4シンボル区間よりも小さなシンボル区間ごとに遅延プロファイルの推定を可能にすることを目的とする。
図9に示すように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、上述の参照信号生成部1に相当する第1〜第4の参照信号生成部1a〜dと、上述の相関演算部2に相当する第1〜第4の相関演算部2a〜dと、上述の行列演算部3に相当する第1〜第4の行列演算部3a〜dと、選択部4とを備える。このように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、参照信号生成部、および、相関演算部、および、行列演算部を複数備え、かつ、選択部4を備えている点で、実施の形態1と異なる。
次に、第1〜第4の参照信号生成部1a〜dの動作について説明する。本実施の形態では、第1〜第4の参照信号生成部1a〜d全体で生成される既知のパイロット信号SPcは、受信信号r(i)に挿入される4つのSP信号SPb(b=1,2,3,4)のうちの少なくとも2以上のパイロット信号を含む。本実施の形態では、第1〜第4の参照信号生成部1a〜d全体で生成される既知のパイロット信号SPcは、受信信号のパイロット信号の種類の数と同じ、4つのパイロット信号SPc(c=1,2,3,4)を含むものとする。そして、参照信号生成部1a〜dの既知のSP信号SPcは、3サブキャリア間隔ずつずらした位置にSP信号が挿入されている。本実施の形態では、参照信号生成部1a〜d、および、相関演算部2a〜d、および、行列演算部3c〜dは、4つのパイロット信号SPcそれぞれに対応して設けられている。
第1〜第4の参照信号生成部1a〜dは、参照信号ac(i)を生成する(c=1,2,3,4)。この参照信号ac(i)は、SP信号が3キャリアずつずらした位置に挿入されてなる既知のSP信号SPcを逆フーリエ変換して生成される。こうして、第1〜第4の参照信号生成部1a〜dを備えることにより、受信信号のSP信号SPbが、シンボル区間ごとに別のSP信号SPbに変更されても、第1〜第4の参照信号生成部1a〜dの既知のSP信号SPc(c=1,2,3,4)のいずれか一つは、SP信号SPbと一致することになる。
次に、選択部4について説明する。選択手段である選択部4は、4つのパイロット信号SPc(c=1,2,3,4)に対応する第1〜第4の行列演算部3a〜dの演算結果のいずれか一つを、出力すべき遅延プロファイルとして選択する。図10は、選択部4の構成を示すブロック図である。図10に示すように、本実施の形態に係る選択部4は、第1〜第4のピーク検出部41a〜dと、出力選択部42とを備える。
ピーク検出手段である第1〜第4のピーク検出部41a〜dは、4つのパイロット信号SPc(c=1,2,3,4)に対応する第1〜第4の行列演算部3a〜dの演算結果に対応する信号から、所定数のシンボル区間ごとのピーク値を検出する。この信号は、第1〜第4の参照信号生成部1a〜dで生成された参照信号ac(i)を元に生成される。本実施の形態に係る第1〜第4のピーク検出部41a〜dは、1シンボル区間ごとのピーク値を出力選択部42に出力する。なお、図示していないが、ここでいう1シンボル区間は、予め与えられているか、または、遅延プロファイルのピーク間隔を繰返し検知するかなどして求められる。
次に、出力選択部42について説明する。出力選択部42は、図11に示すように、第1〜第4のピーク検出部41a〜dで検出されたピーク値のうち、最大のピーク値が検出された信号に対応する演算結果を、出力すべき遅延プロファイルとして選択し、出力する。なお、出力選択部42は、図示しないメモリを備え、最大のピーク値を検出したときの前後の行列演算部3a〜dの出力を、選択部4の出力としてもよい。
以上のような本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、受信されるOFDM信号に多重化されたSP信号SPbが、シンボル区間ごとに別のSP信号SPbに変更されても、シンボル区間ごとに連続して遅延プロファイルを推定することができる。
なお、本実施の形態では、参照信号生成部、および、相関演算部、および、行列演算部を4つ備えた構成になっているが、必ずしも4つである必要はない。例えば、少なくとも2以上設けられていれば、実施の形態1の最大到来時間差(4シンボル区間)よりも小さい間隔で遅延プロファイルを推定することができる。
<実施の形態3>
図12は、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法を説明するためのブロック図である。以下の実施の形態において、実施の形態1に係る遅延プロファイル推定装置と同じ構成については、同じ符号を付すものとし、以下で新たに説明しない限り、実施の形態1と同じものであるとする。図12に示すように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、実施の形態1の構成に加えて、フレーム同期部5をさらに備える。この点で、実施の形態1と異なる。なお、本実施の形態に係るOFMD信号は、所定数のシンボル区間を1フレームとするフレーム単位で構成されているものとする。
次に動作について説明する。フレーム同期部5は、受信したOFDM信号のフレームから、例えば、当該OFDM信号のサブキャリアに含まれるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)と呼ばれる伝送制御キャリアのフレーム同期信号を検出する。こうして、フレーム同期手段であるフレーム同期部5は、受信信号のフレーム同期を確立する。
フレーム同期が確立すれば、4シンボル周期で同じ周波数位置になるように3キャリアずつ変更されているSP信号SPbの位置が確定する。そこで、参照信号生成部1は、フレーム同期部5で確立されたフレーム同期に応答して、参照信号ac(i)を生成する。参照信号生成部1で生成される参照信号ac(i)は、本実施の形態では、1シンボル区間ごとに順次に変更される。これにより、行列演算部3は、実施の形態1で示した係数行列Kを、対応する既知のSP信号SPcの変更にあわせて切り替えて出力する。
例えば、受信信号のSP信号SPbが、SP1を先頭にして、SP1,SP2,SP3,SP4の順からなるフレームで繰り返されているとする。この場合、フレームの先頭は、SP1から始まることが予め分かっている。そのため、図13に示すように、最初のシンボル区間では、参照信号生成部1は、SP1に対応する参照信号a1(i)を設定し、行列演算部3は、SP1に対応する行列係数Kを設定する。次のシンボル区間では、参照信号生成部1は、SP2に対応する参照信号a2(i)を設定し、行列演算部3は、SP2に対応する行列係数Kを設定する。こうして、1シンボル区間ごとに参照信号ac(i)と、行列係数Kとを切替える。なお、受信信号r(i)と参照信号ac(i)との間のずれは、先行波、遅延波のいずれを検出するかに応じて、変更してもよい。
以上のような本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、実施の形態2と同様、受信されるOFDM信号に多重化されたSP信号SPbが、シンボル区間ごとに別のSP信号SPbに変更されても、シンボル区間ごとに連続して遅延プロファイルを推定することができる。ただし、実施の形態2と異なり、参照信号生成部、および、相関演算部、および、行列演算部は1つずつ備えるだけでよいという利点がある。
<実施の形態4>
以上の実施の形態1〜3までの相関演算部2は、相互相関値M(i)の演算のみを行った。それに対し、本実施の形態では、相互相関演算を行う前に受信信号r(i)を加工する処理を追加する。
図14は、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法を説明するためのブロック図である。図14に示すように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置が備える相関演算部2は、リサンプル部20と、相互相関演算部21とを備える。このうち、相互相関演算部21は、実施の形態1〜3までに示した相関演算部2と同一の動作を行う。つまり、本実施の形態は、リサンプル部20を備える点で、実施の形態1〜3と異なる。
実施の形態1で説明したように、既知信号生成部1で生成される既知のSP信号SPcは、12サブキャリア間隔で1個のSP信号が挿入される挿入パターンとなる。そのため、参照信号ac(i)は、図3に示したように、1/12シンボル長ごとに同じ信号が繰返し現れる周期信号となった。しかし、例えば、受信信号r(i)の1シンボルが、8192サンプルの場合、8192/12は、682.666・・・となり、非整数倍のサンプル数の周期を持った信号となる。このとき、図6で示される相関演算値M(i)は、非整数倍の周期信号の影響で本来の相関値レベルよりも低下し、ノイズとの区別をすることが難しくなるという問題が生じる。
そこで、リサンプル手段であるリサンプル部20は、受信信号r(i)のサンプル数を、既知のSP信号SPcのサブキャリア間隔の整数倍にリサンプルする。例えば、1シンボルが、8192サンプルである場合、それに近い12の整数倍である8196にリサンプルする。これにより、8196/12=683となり、受信信号r(i)は、12の整数倍で割り切れるサンプル数となる。本実施の形態では、相互相関演算手段である相互相関演算部21は、リサンプル部20でリサンプルされた受信信号r(i)と、参照信号生成部1で生成された参照信号ac(i)との相関値を算出する。そして、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、相互相関演算部21で算出した相関値を、相関演算部2で算出した相関値として、行列演算部3に与える。
ただし、相関演算部2が、リサンプル部20を含む場合、行列演算で使用する係数行列Kの要素となる式(7)のk(i)も、同じレートでリサンプルされた信号ac(i)を使用する必要がある。
以上のようにリサンプルを行うことにより、係数行列Kの要素であるk(i)は、683サンプルごとに大きな値を持つ信号となり、それ以外はOFDM信号の自己相関特性により他より小さな値となる。図6で示した三角型の特性も同様に、各到来波に対し、ちょうど683サンプルごとにのみ大きな相関値を持った信号となる。この三角型の特性を取り除くためには、各到来波に対し、683サンプルごとの相関値と、683サンプルごとの係数行列Kの要素である係数k(i)を抽出して行列演算を行えばよい。
従来の構成と比較すると、従来では、1シンボルが、L=8192サンプルの場合に、全てのサンプルを用いて、式(9)の行列演算を行うと、16383×16383の行列演算になる。しかし、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、リサンプル部20を備えるため、三角型の特性を構成するピークの数だけ行列演算を行えばよい。例えば、図6の例の場合、周期成分が到来波の先頭を中心に前後12個においてのみ現るので、ピークの先頭から683サンプル周期で抽出した係数k(i)、および、相互相関値M(i)を用いて、25×25の行列演算を行えばよい。そして、抽出する先頭サンプルを1サンプルずつ変更しながら、残り合計682回の行列演算を行うことで、図7や図8のような遅延プロファイルを得ることができる。
以上のような本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、行列演算部3の演算に必要な行数と列数を少なくすることができるという利点がある。
<実施の形態5>
以上の実施の形態1〜3までの相関演算部2は、相互相関値M(i)の演算のみを行った。それに対し、本実施の形態では、相互相関演算を行う前に受信信号r(i)を加工する処理を追加する。
図15は、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法を説明するためのブロック図である。図15に示すように、本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置が備える相関演算部2は、相互相関演算部21と、フィルタリング部22とを備える。このうち、相互相関演算部21は、実施の形態1〜3までに示した相関演算部2と同一の動作を行う。つまり、本実施の形態は、フィルタリング部22を備える点で、実施の形態1〜4と異なる。
受信信号r(i)は、式(3)および式(4)で示したように、SP信号SPbに係る信号ab(i)と、伝送データ信号s(i)とを含む(ただし、式(4)では、b=cと仮定した式を示した)。そのため、実施の形態1〜3で示した相関演算部2の相関値、および、実施の形態4で示した相互相関演算部21の相関値は、伝送データ信号s(i)と、参照信号ac(i)との相関値を多からずとも含むことになる。これは、ノイズ成分となるため、ノイズレベルより小さな受信信号r(i)の到来波の推定ができなくなってしまう。
そこで、フィルタリング手段であるフィルタリング部22は、受信信号r(i)から、SP信号SPbに対応するOFDM信号を抽出する。換言すれば、フィルタリング部22は、受信信号r(i)に含まれる伝送データ信号s(i)を除去するフィルタリングを行う。このようなフィルタリング部22は、例えば、図16に示されるようなIIR(Infinite Impulse Response)フィルタで構成することができる。
ここで、図16に示される「Z-M」は、単位遅延素子をM個縦列接続したものであり、「g」は、複素定数である。図16に係るフィルタは、くし型フィルタとも呼ばれている。例えば、g=−0.8とした場合、フィルタリング部22は、図17のような周波数成分を抽出する。ここで、伝送データ信号s(i)を除去するように、M(単位遅延素子を縦列接続する個数)と、g(複素定数)を設定することにより、SP信号SPbの周波数成分を有するOFDM信号を抽出することができる。
相互相関演算部21は、フィルタリング部22で抽出されたOFDM信号と、参照信号生成部1で生成された参照信号ac(i)との相関値を算出する。フィルタリング部22でフィルタリングしたOFDM信号と、参照信号ac(i)との相互相関を演算すると、式(6)で表される相互相関値M(i)の式において、第1項と第3項が0となるため、ノイズ成分のより少ない遅延プロファイル推定結果が得られる。その結果、より小さな受信レベルの到来波の推定が可能となる。本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置は、相互相関演算部21で算出した相関値を、相関演算部2で算出した相関値として行列演算部3に与える。
以上のような本実施の形態に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、SP信号SPbに対応する周波数成分のOFDM信号のみを抽出することができるため、ノイズ成分のより少ない遅延プロファイル推定結果を得ることができる。その結果、より小さな受信レベルの到来波の推定が可能となる。
なお、図18に示すように、本実施の形態で説明したフィルタリング部22と、実施の形態4で説明したリサンプル部20との両方を同時に使用する構成であってもよい。この場合、フィルタリング部22は、リサンプル部20でリサンプルされたOFDM信号から、SP信号SPbに対応するOFDM信号を抽出する。
図18に係る遅延プロファイル推定装置およびその方法によれば、行列演算部3の演算に必要な行数と列数を少なくすることができ、かつ、ノイズ成分が少ない遅延プロファイル推定結果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態1〜5は、本発明の適用可能な態様を例示したものであって、本発明はこれに限られるものではない。また、本発明の活用例として、直交周波数分割多重方式を用いた地上デジタル放送の遅延プロファイル推定装置に適用することができる。
実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の参照信号生成部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の参照信号生成部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の参照信号生成部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の参照信号を示す図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の相関波形の出力を示す図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の行列演算部の出力を示す図である。 実施の形態1に係る遅延プロファイル装置の遅延プロファイルの推定結果を示す図である。 実施の形態2に係る遅延プロファイル装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る遅延プロファイル装置の選択部の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る遅延プロファイル装置の遅延プロファイルの推定結果を示す図である。 実施の形態3に係る遅延プロファイル装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る遅延プロファイル装置の遅延プロファイルの推定結果を示す図である。 実施の形態4に係る遅延プロファイル装置の相関演算部の構成を示すブロック図である。 実施の形態5に係る遅延プロファイル装置の相関演算部の構成を示すブロック図である。 実施の形態5に係る遅延プロファイル装置のフィルタリング部の構成を示すブロック図である。 実施の形態5に係る遅延プロファイル装置のフィルタリング部の周波数特性を示す図である。 実施の形態5に係る遅延プロファイル装置の相関演算部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 参照信号生成部、1a 第1の参照信号生成部、1b 第2の参照信号生成部、1c 第3の参照信号生成部、1d 第4の参照信号生成部、2 相関演算部、2a 第1の相関演算部、2b 第2の相関演算部、2c 第3の相関演算部、2d 第4の相関演算部、3 行列演算部、3a 第1の行列演算部、3b 第2の行列演算部、3c 第3の行列演算部、3d 第4の行列演算部、4 選択部、5 フレーム同期部、11 既知信号生成部、12 逆フーリエ変換部、13 GI結合部、14 既知信号記憶装置、20 リサンプル部、21 相互相関演算部、22 フィルタリング部、41a 第1のピーク検出部、41b 第2のピーク検出部、41c 第3のピーク検出部、41d 第4のピーク検出部、42 出力選択部。

Claims (12)

  1. 送信データと複数の既知のパイロット信号とがOFDM方式で送信される伝送路からOFDM信号を受信して、前記伝送路の遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定装置であって、
    少なくとも一の前記既知のパイロット信号を逆フーリエ変換して、参照信号を生成する参照信号生成手段と、
    前記OFDM信号と、前記参照信号生成手段で生成された前記参照信号との相関値を算出する相関演算手段と、
    前記参照信号の自己相関値を要素とする正方行列の逆行列と、前記相関演算手段で算出された相関値との演算を行う行列演算手段とを備え、
    前記行列演算手段の演算結果を、前記遅延プロファイルとして出力する、
    遅延プロファイル推定装置。
  2. 前記少なくとも一の既知のパイロット信号は、前記複数の既知のパイロット信号のうちのいずれか一つのパイロット信号のみを含む、
    請求項1に記載の遅延プロファイル推定装置。
  3. 前記少なくとも一の既知のパイロット信号は、前記複数の既知のパイロット信号のうちの少なくとも2以上のパイロット信号を含み、
    前記参照信号生成手段、および、前記相関演算手段、および、前記行列演算手段は、前記少なくとも2以上のパイロット信号それぞれに対応して設けられ、
    前記少なくとも2以上のパイロット信号に対応する前記行列演算手段の前記演算結果のいずれか一つを、出力すべき前記遅延プロファイルとして選択する選択手段をさらに備える、
    請求項1に記載の遅延プロファイル推定装置。
  4. 前記選択手段は、
    前記少なくとも2以上のパイロット信号に対応する前記行列演算手段の前記演算結果に対応する信号から、所定数のシンボル区間ごとのピーク値を検出するピーク検出手段と、
    前記ピーク検出手段で検出されたピーク値のうち、最大のピーク値が検出された前記信号に対応する前記演算結果を、出力すべき前記遅延プロファイルとして選択する出力選択手段とを備える、
    請求項3に記載の遅延プロファイル推定装置。
  5. 前記OFDM信号は、所定数のシンボル区間を1フレームとするフレーム単位で構成され、
    前記OFDM信号のフレーム同期を確立するフレーム同期手段をさらに備え、
    前記参照信号生成手段は、前記フレーム同期手段で確立されたフレーム同期に応答して、前記参照信号を生成する、
    請求項1に記載の遅延プロファイル推定装置。
  6. 前記相関演算手段は、
    前記OFDM信号のサンプル数を、前記既知のパイロット信号のサブキャリア間隔の整数倍にリサンプルするリサンプル手段と、
    前記リサンプル手段でリサンプルされた前記OFDM信号と、前記参照信号生成手段で生成された前記参照信号との相関値を算出する相互相関演算手段とを備え、
    前記相互相関演算手段で算出した相関値を、前記相関演算手段で算出した相関値として前記行列演算手段に与える、
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遅延プロファイル推定装置。
  7. 前記相関演算手段は、
    前記OFDM信号から、前記パイロット信号に対応するOFDM信号を抽出するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング手段で抽出された前記OFDM信号と、前記参照信号生成手段で生成された前記参照信号との相関値を算出する相互相関演算手段とを備え、
    前記相互相関演算手段で算出した相関値を、前記相関演算手段で算出した相関値として前記行列演算手段に与える、
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遅延プロファイル推定装置。
  8. 前記相関演算手段は、
    前記OFDM信号のサンプル数を、前記既知のパイロット信号のサブキャリア間隔の整数倍にリサンプルするリサンプル手段と、
    前記リサンプル手段でリサンプルされた前記OFDM信号から、前記パイロット信号に対応するOFDM信号を抽出するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング手段で抽出された前記OFDM信号と、前記参照信号生成手段で生成された前記参照信号との相関値を算出する相互相関演算手段とを備え、
    前記相互相関演算手段で算出した相関値を、前記相関演算手段で算出した相関値として前記行列演算手段に与える、
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遅延プロファイル推定装置。
  9. 前記参照信号生成手段は、
    前記少なくとも一の既知のパイロット信号を生成する既知信号生成手段と、
    前記既知信号生成手段が生成した前記既知のパイロット信号を逆フーリエ変換して、前記参照信号を生成する逆フーリエ変換手段とを備える、
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の遅延プロファイル推定装置。
  10. 前記参照信号生成手段は、
    前記逆フーリエ変換手段が生成した前記参照信号の一部を複写して、当該複写された参照信号の一部を、もとの参照信号に結合するGI結合手段をさらに備える、
    請求項9に記載の遅延プロファイル推定装置。
  11. 前記参照信号生成手段は、前記参照信号が予め記憶された既知信号記憶手段を備える、
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の遅延プロファイル推定装置。
  12. 送信データと複数の既知のパイロット信号とがOFDM方式で送信される伝送路からOFDM信号を受信して、前記伝送路の遅延プロファイルを推定する遅延プロファイル推定方法であって、
    (a)少なくとも一の前記既知のパイロット信号を逆フーリエ変換して、参照信号を生成する工程と、
    (b)前記OFDM信号と、前記工程(a)で生成された前記参照信号との相関値を算出する工程と、
    (c)前記工程(a)で生成された前記参照信号の自己相関値を要素とする正方行列の逆行列と、前記工程(b)で算出された相関値との演算を行う工程とを備え、
    前記工程(c)の演算結果を、前記遅延プロファイルとして出力する、
    遅延プロファイル推定方法。
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