JP5056353B2 - 新規ポリイミド発泡体及びその製造方法 - Google Patents

新規ポリイミド発泡体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、主成分が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットとジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットとからなる芳香族ポリイミドによって形成された新規なポリイミド発泡体及びその製造方法に関する。このポリイミド発泡体は、好ましくは変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有する。
ポリイミド発泡体は、耐熱性などの優れた特性が期待できることから種々の検討がなされている。それらの多くは、例えば特許文献1で開示されているようにテトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエステルを用いたものであった。
特許文献2には、テトラカルボン酸成分として2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分を必須成分とするポリイミドからなるポリイミド発泡体が記載されているが、具体的に開示された例としては、ジアミン成分としてp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、及び3,3’,4,4’−テトラアミノビフェニルを用いたものだけである。そして、これらの具体的に開示されたポリイミド発泡体は、優れた耐熱性を有するものであったが、変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性において改良の余地があった。
特開昭59−145222号公報 特開2002−12688号公報
本発明は、変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有する、主成分が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットとジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットとからなる芳香族ポリイミドによって形成された新規なポリイミド発泡体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で示される反復単位からなる芳香族ポリイミドで形成されていることを特徴とするポリイミド発泡体に関する。
Figure 0005056353
〔但し、一般式(1)のBは、
その80モル%以上が、下記一般式(2)で示されるビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットであり、
Figure 0005056353
一般式(1)のAは、
その80モル%以上が、下記一般式(3)で示されるジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットである。)
Figure 0005056353
また、本発明は、寸法が断面1cm×1cmで長さ5cmの前記ポリイミド発泡体を長手方向の両端部同士が接触して環状になるまで変形しても亀裂が生じない程度以上の可撓性を有することを特徴とする前記ポリイミド発泡体に関する。
また、本発明は、寸法が2cm×2cm×2cmの前記ポリイミド発泡体の一面に荷重を掛けて厚さを0.2cmになるまで圧縮し、その状態で30秒間保持した後で、荷重を取り除いたときに、厚みの永久歪みが10%以下のクッション性を有することを特徴とする前記ポリイミド発泡体に関する。
さらに、本発明は、少なくとも80モル%以上が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジエステルからなるテトラカルボン酸ジエステルと80モル%以上がメチレンジアニリンとからなる芳香族ジアミンとを均一に分散してポリイミド前駆体を調製し、次いで前記ポリイミド前駆体を加熱処理することを特徴とするポリイミド発泡体の製造方法に関する。
また、本発明は、ポリイミド前駆体が下記一般式(4)の酸性リン酸エステルを含有することを特徴とする請求項4に記載のポリイミド発泡体の製造方法に関する。
Figure 0005056353
ここで、(a)R1はOHであり、R2及びR3はそれぞれ独立にORである、(b)R1及びR2はOHであり、R3はORである、または(c)R1はCHCOOYであり、R2及びR3はそれぞれ独立にORである。
なお、Rは炭素数が1〜25のアルキル基又は炭素数が1〜25のアルケニル基であり、これらの基は更に炭素数が1〜25のアルコキシ基又は炭素数が1〜5のアルキル基からなる置換基を有してもよい。また、Yは水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。
本発明によって、主成分が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットとジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットとからなる芳香族ポリイミドによって形成された新規なポリイミド発泡体及びその製造方法を得ることができる。このポリイミド発泡体は、好ましくは変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有する。
本発明のポリイミド発泡体は、前記一般式(1)で示される反復単位からなる芳香族ポリイミドで形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明のポリイミド発泡体を形成する芳香族ポリイミドのテトラカルボン酸成分は、その80モル%以上好ましくは90モル%以上より好ましくは95モル%以上特に好ましくは100モル%が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分からなる。また、本発明のポリイミド発泡体を形成する芳香族ポリイミドのジアミン成分は、その80モル%以上好ましくは90モル%以上より好ましくは95モル%以上特に好ましくは100モル%がジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)成分からなる。
テトラカルボン酸成分とジアミン成分とが前記範囲外の芳香族ポリイミドを用いた場合には、変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有するポリイミド発泡体を得ることが難しくなる。
本発明において、テトラカルボン酸成分とは、テトラカルボン酸、その酸無水物或いはエステル化誘導体などの、ポリイミドを形成し得るテトラカルボン酸類を意味する。
本発明においては、テトラカルボン酸成分として、テトラカルボン酸の炭素数が1〜6の低級(アルキル)アルコールのエステル化誘導体、特にテトラカルボン酸の炭素数が1〜6の低級アルコールの芳香族テトラカルボン酸ジエステル(テトラカルボン酸ジエステルジカルボン酸)を好適に用いることができる。前記テトラカルボン酸ジエステルは、炭素数が1〜6の低級アルコールにテトラカルボン酸二無水物を加えて120℃以下の温度で0.1〜24時間好ましくは1〜12時間程度反応させることによって容易に得ることができる。炭素数が1〜6の低級アルコールとしては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、或いはそれらの混合物が好ましい。
2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分以外のテトラカルボン酸成分としては、例えばピロメリット酸成分、ベンゾフェノンテトラカルボン酸成分、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分、4,4’−オキシジフタル酸成分、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸成分、2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパンテトラカルボン酸成分などの芳香族テトラカルボン酸成分を挙げることができる。
本発明において、ジアミン成分とは、ジアミン、或いはそのアミノ基をイソシアネート基などに変性した誘導体などのポリイミドを形成し得るジアミン類であれば特に限定するものではない。
本発明において、ジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)成分以外のジアミン成分としては、例えば3,4’−オキシジアニリン、4,4’−オキシジアニリン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパンなどの芳香族ジアミン成分を挙げることができる。
なお、本発明においては、少量(ジアミン成分中の5モル%以下特に3モル%以下)の、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシランのようなジアミノシロキサンを用いても構わない。
本発明のポリイミド発泡体では、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを略等モル、具体的にはモル比(テトラカルボン酸成分/芳香族ジアミン成分)が0.95〜1.05の範囲で用いることが好適である。
本発明のポリイミド発泡体は、限定されるものではないが、好ましくは以下の方法によって得ることができる。
すなわち、溶媒中でテトラカルボン酸成分とジアミン成分との略等モルを、好ましくは前記(4)の酸性リン酸エステルの存在下に、均一な溶液にしてポリイミド前駆体を得る工程(工程1)、及び、前記ポリイミド前駆体を加熱処理してポリイミド発泡体を形成する工程(工程2)からなる方法によって好適に得ることができる。
工程1において、前記テトラカルボン酸成分の主成分としては2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸低級アルコールエステル(ジエステルジカルボン酸)が、前記ジアミン成分の主成分としてはジアミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)が好適に用いられる。
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸成分の溶液に、ジアミン成分を添加して均一な溶液にすることによって容易に得ることができる。具体的には、60℃以下の温度(通常室温、例えば24℃)で、0.1〜6時間(通常1〜2時間)程度混合撹拌することによって好適に得ることができる。すなわち、溶液中で、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とは分子レベルで相互作用して、カルボン酸成分とジアミン成分とが交互に配置して、いわゆる分子分散したポリイミド前駆体になると考えられる。
ポリイミド前駆体の調製時の溶媒は、芳香族テトラカルボン酸成分、芳香族ジアミン成分、及び好ましくは酸性リン酸エステルを溶解できるものであれば特に限定されない。アルコール、エーテル、ケトン、或いは他の有機溶媒を好適に用いることができるが、ポリイミド前駆体を粉末化して粉末状のポリイミド前駆体を得る場合には、低沸点溶媒が好適に採用される。また、テトラカルボン酸成分がテトラカルボン酸エステルの場合には、テトラカルボン酸二無水物をアルコールと反応してエステル化して得られるテトラカルボン酸エステルのアルコール溶液にジアミン成分を添加して均一な溶液にする方法が好適に採用できる。その際のアルコールとしては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、或いはそれらの混合物が好ましい。
工程1のポリイミド前駆体の調製に際しては、ジアミン成分と共に前記(4)の酸性リン酸エステルを添加することが、得られる芳香族ポリイミド発泡体の機械的特性がより改良されるので好ましい。酸性リン酸エステルの添加量は、均一な溶液を得ることができれば特に限定するものではないが、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との合計100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部、特に2〜3質量部である。
本発明において、酸性リン酸エステルは、前記(4)で示すものであり、分子中に少なくとも一つの水酸基を有する5価のリン化合物に加えて、分子中に少なくとも一つのCHCOOY基を有する5価のリン化合物をも意味する。具体的例としては、例えば、モノメチルホスフェート、ジメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、ジエチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、モノ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、モノオレイルホスフェート、ジオレイルホスフェート、モノイソプロピルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、モノステアリルホスフェート、ジステアリルホスフェート、さらに、エチルジエチルホスホノアセテートを好適に挙げることができる。
これらは、エチルアシッドホスフェートJP−502、ブチルアシッドホスフェートJP−504、2−エチルヘキシルアシッドホスフェートJP−508、オレイルアシッドホスフェートJP−518−0(以上、城北化学工業株式会社製)などのモノエステル体とジエステル体の混合物として、また、エチルアシッドホスフェートJUMP−18−0、ステアリルアシッドホスフェートJUMP−18(以上、城北化学工業株式会社製)などのモノエステル体として、また、ジブチルホスフェートDBP、ビス(2−エチルヘキシル)ホスフェートLB−58(以上、城北化学工業株式会社製)などのジエステル体として好適に入手できる。また、エチルジエチルホスホノアセテートJC−224(城北化学工業株式会社製)として好適に入手することができる。
本発明において、ポリイミド前駆体には、必要に応じて界面活性剤、触媒、難燃剤などの添加剤を好適に加えることができる。これらの添加剤は、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを均一な溶液にする工程では、テトラカルボン酸成分の溶液にジアミン成分に先立って加えることが好適であるが、ジアミン成分の後で加えても構わない。
界面活性剤(整泡剤)としては、ポリウレタンフォームの整泡剤として好適に使用される界面活性剤を好適に使用することができる。中でも、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がポリエチレンオキサイド基、ポリ(エチレン−プロピレン)オキサイド基またはプロピレンオキサイド基等のポリアルキレンオキサイド基で置換されたグラフト共重合体(置換したポリアルキレンオキサイド基の末端は水酸基又はメチルエーテル等のアルキルエーテル基やアセチル基等のアルキルエステル基である)などのポリエーテル変性シリコーンオイルが特に好適である。
ポリエーテル変性シリコーンオイルの具体的としては、SH−193、SH−192、SH−194、SH−190、SF−2937、SF−2908、SF−2904、SF−2964、SRX−298、SRX−2908、SRX−274C,SRX−295、SRX−294A、SRX−280A(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)、L−5340、SZ−1666、SZ−1668(以上、日本ユニカー社製)、TFA4205(GE東芝シリコーン社製)、X−20−5148(信越化学社製)などが挙げられる。
触媒としては、重合イミド化を促進するために、1,2−ジメチルイミダゾール、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール類、イソキノリンなどのキノリン類、ピリジンなどのピリジン類などを加えても構わない。
また、本発明のポリイミド発泡体は高い難燃性を有しているが、それを更に難燃化するために、3価の亜リン酸エステルなどのリン化合物を用いてもよい。
本発明のポリイミド発泡体は、例えば前記工程1で得られたポリイミド前駆体溶液を、そのまま加熱処理することによって好適に得ることができる。
また、本発明のポリイミド発泡体は、前記ポリイミド前駆体溶液から溶媒(例えばアルコール)を除去することによって容易に得ることができる粉末状のポリイミド前駆体を用いて、例えば前記粉末状のポリイミド前駆体を圧縮して得られるグリーン体を加熱処理することによって好適に得ることができる。
また、本発明のポリイミド発泡体は、前記粉末状のポリイミド前駆体を再度適当な溶媒と混合した混合体(溶液又はスラリー)を、加熱処理することによって好適に得ることができる。
ポリイミド前駆体の粉末化は、前記ポリイミド前駆体溶液から溶媒を蒸発させて乾固させ、得られた乾固物(固形物)を粉砕するか、或いはスプレードライヤーを用いて溶媒の蒸発と粉末化を同時に行う方法によって好適に行うことができる。溶媒の蒸発に際しては発泡が生じない低い温度範囲内で加熱処理するのが好ましく、好ましくは100℃以下、より好ましくは50℃以上である。前記温度よりも高温で蒸発を行って得られたポリイミド前駆体粉末は発泡性が著しく低下する。なお、溶媒の蒸発や粉末の乾燥は常圧下でも、加圧下でも、あるいは減圧下でも構わない。
グリーン体は、例えばポリイミド前駆体の粉末を室温で金型に充填し、圧縮形成することで好適に得ることができる。また、グリーン体は、例えば低級アルコールなどの適当な溶媒に溶解させたポリイミド前駆体溶液を型枠中に流延させ、そのまま溶媒を蒸発させて乾固させる方法でも得られる。
ポリイミド前駆体粉末を再度溶媒と混合する際は、ポリイミド前駆体粉末と適量の溶媒、好ましくは水、低級アルコール(具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、或いはそれらの混合物など)、エーテルなどの低沸点(好ましくは沸点が150℃以下より好ましくは100℃以下)の溶媒とを混合して、混合体(溶解若しくはスラリー化させたもの)を得る。この混合体を得るための混合時には加熱してもよいが、好ましくは100℃以下、より好ましくは60℃以下、さらに好ましくは加熱しないで室温ないし室温以下で行うことが好適である。
ポリイミド前駆体を発泡させてポリイミド発泡体を得るための加熱処理は、発泡させるための加熱を行うことができれば限定されるものではないが、例えばオーブンあるいはマイクロ波装置などの加熱装置を用いて好適に行うことができる。この時の加熱処理条件(加熱温度や時間など)は、ポリイミド前駆体の種類や処理量に対応して適宜選択することができる。
オーブンで加熱する場合は、発泡のために、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃、特に好ましくは130〜150℃の温度範囲で加熱処理することが必要であり、また加熱処理時間は好ましくは5〜60分間、より好ましくは10〜30分間程度である。前記の加熱温度よりも温度が低くなると発泡させるために長時間が必要となるので好ましくなくなる。また前記の加熱温度よりも温度が高くなると得られるポリイミド発泡体の発泡体セルを均一にするのが難しくなるので好適ではない。
マイクロ波加熱装置を日本で用いる際は、通常は電波法に基づいて2.45GHzの周波数で行う。ポリイミド前駆体の処理量を増すとより大きな出力が必要になる。例えば、ポリイミド前駆体の粉末数十グラム〜数千グラムに対して1〜5kwの出力が好適に採用される。マイクロ波を照射すると、通常は1〜2分間程度で発泡が開始し、照射時間が5〜10分間で発泡は収束する。
オーブン加熱或いはマイクロ波照射のいずれの場合も、発泡が終了した段階では、得られたポリイミド発泡体は十分な機械的強度を有していない。従って、得られたポリイミド発泡体を例えばオーブンなどの加熱装置によって、さらに後加熱することが好適である。
後加熱は、得られたポリイミド発泡体の大きさに依存するが、200℃以上でポリイミド発泡体の[ガラス転移温度+10℃]以下の温度範囲、通常は200〜310℃の温度範囲で、5分〜24時間加熱することによって好適に行うことができる。後加熱は、例えば200℃程度の比較的低温から10℃/分の昇温速度で徐々に昇温し、300℃程度の高温で最終的に加熱するような所定の温度プロフィールにしたがって加熱温度を変える方法であっても構わない。
なお、発泡倍率や見掛け密度(密度)は、発泡時の揮発成分(重合イミド化の際に発生するアルコールや水、更に溶媒やその他の揮発性の添加物など)の量や、加熱処理の方法や、加熱時の温度プロピールなどの諸条件によって適宜制御することができる。
本発明において、(4)の酸性リン酸エステルは、ポリイミド前駆体が加熱処理されて発泡しながら重合イミド化する際に重合イミド化を促進する作用を有している。しかも、その重合イミド化を促進する作用は後加熱の工程においても有効に作用する。その結果、得られるポリイミド発泡体は、従来に比べてより大きな分子量を有するポリイミドによって形成されている。すなわち、(4)の酸性リン酸エステルによって、十分に大きな分子量を有するポリイミドが得られるので、発泡工程において、発泡体セルが破壊されることなく、均一で細かな発泡体セルを形成することが容易になり、更に変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有するポリイミド発泡体を容易に得ることができる。
本発明のポリイミド発泡体は、好ましくは変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有する。ここで、変形しても容易に亀裂が生じない可撓性は、寸法が断面1cm×1cmで長さ5cmのポリイミド発泡体について、長手方向の両端部同士が接触して環状になるまで変形した時に亀裂が生じルかどうかを目視によって観察して評価した。また、クッション性は、寸法が2cm×2cm×2cmのポリイミド発泡体について、その上面から荷重を掛けて厚さを0.2cm(圧縮前の厚みの10分の1)になるまで圧縮し、その状態で30秒間保持した後で荷重を取り除き、厚みが回復したときの永久歪み(回復できなかった厚み)を測定して圧縮前の厚みに対する割合で評価した。
そして、本発明のポリイミド発泡体は、好ましくは前記のポリイミド発泡体を環状に変形する可撓性を評価する試験によっても亀裂を生じない程度以上の可撓性を有しており、さらに前記クッション性の試験によっても永久歪みが10%以下である程度以上のクッション性を有している。本発明では、前記の如き実用的な評価法によって本発明のポリイミド発泡体を評価したが、これらの結果から、本発明のポリイミド発泡体は、発泡体として極めて高い機械的特性を有していることがわかる。
本発明のポリイミド発泡体は、好ましくは発泡体セルが均一で細かなものである。発泡体セルとは、独立気泡でも連続気泡でも構わないが、発泡体を形成する発泡工程で一つの気泡として発泡したと見なされる気泡を意味する。したがって、発泡後に連続気泡化していても、各々を一つの発泡体セルと見なす。本発明のポリイミド発泡体は、発泡体セルの径が概ね5000μm以下、好ましくは3000μm以下、より好ましくは0.1〜2000μm、特に1〜1000μmの範囲内である。ここで「概ね」とは断面積の80%以上特に90%以上の面積が該発泡体セルで構成されていることであり、また発泡体セルの径とはポリイミド発泡体の断面における各発泡体セルの最大の内径を意味する。
すなわち、本発明のポリイミド発泡体は、好ましくは発泡体セルが均一で細かなものであり、特に好ましくは、断面積の80%以上好ましくは90%以上の面積が、径が1〜1000μmの範囲内の発泡体セルで構成されている。
また、本発明のポリイミド発泡体の発泡倍率は、好ましくは50倍以上(見掛け密度が0.0272g/cm以下)、より好ましくは100倍以上(見掛け密度が0.0136g/cm以下)であり、好ましくは500倍以下(見掛け密度が0.0027g/cm以上)、より好ましくは400倍以下(見掛け密度が0.0034g/cm以上)のものである。発泡倍率が50倍未満では、剛直になって可撓性やクッション性を得ることができなくなるのみならず、軽量化などの発泡体として通常期待される特質や特長が得られなくなる。一方、発泡倍率が500倍を越えると、発泡体セルの壁が薄くなり機械的特性が低下して変形によって亀裂が発生し易くなるので、可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有したポリイミド発泡体を得ることが難しくなる。
本発明のポリイミド発泡体は、主成分が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットとジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットとからなる芳香族ポリイミドによって形成された新規なポリイミド発泡体であって、好ましくは、均一で細かな発泡体セルが十分に大きな分子量を持ったポリイミドによって構成された、低発泡倍率(高密度)のポリイミド発泡体のみならず、高発泡倍率(低密度)であって且つ可撓性やクッション性が優れたポリイミド発泡体を好適に得ることができる。すなわち、限定されるものではないが、好ましくは発泡倍率が50〜500倍であって、且つ変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性やクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性が優れたポリイミド発泡体である。
次に、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の例において、各略号は次の化合物を意味する。
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
a−BPDA:2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
MPD:m−フェニレンジアミン
3,4’−ODA:3,4’−オキシジアニリン
2,4−DAT:2,4−ジアミノトルエン
MDA:4,4’−メチレンジアニリン
PPD:p−フェニレンジアミン
MeOH:メタノール
(酸性リン酸エステル)
JP−508:2−エチルヘキシルアシッドホスフェートJP−508(城北化学工業株式会社製)、モノ(エチルヘキシル)エステル体とジ(エチルヘキシル)エステル体の混合物
JC−224:エチルジエチルホスホノアセテートJC−224(城北化学工業株式会社製)、エチルジエチルホスホノアセテート
本発明で用いた測定方法について説明する。なお、特に記載がない事項については、JIS K−6400に準じた。
〔見掛け密度(ポリイミド発泡体の密度)〕
ポリイミド発泡体を50mm×50mm×50mmの立方体に切り出し、その重量を測定することによって、見掛け密度を算出した。
測定はサンプル25℃、50%RHの条件下で24時間保持したものを同条件下で行った。
〔発泡倍率〕
ポリイミド発泡体を構成しているものと同じテトラカルボン酸成分とジアミン成分とからなるポリイミドフィルムを、最高加熱温度をポリイミド発泡体の加熱温度と同一にして作成した。このポリイミドフィルムの密度(真密度)を密度勾配管及びピクノメーターを用いて測定した。
得られたポリイミドフィルムの真密度を、前記ポリイミド発泡体の見掛け密度で除することで発泡倍率を算出した。
測定はサンプルを25℃、50%RHの条件下で24時間保持したものを同条件下で行った。
〔発泡体セルの観察(均一性)〕
ポリイミド発泡体から、ミクロトームで負荷が掛からないようにして寸法:2cm×2cm×2cmのサンプルを切り出した。そのサンプルの各断面について走査型電子顕微鏡(SEM)により、倍率20倍で、断面写真を撮影した。なお、SEM測定は、発泡体サンプルを25℃、50%RHの条件下で24時間保持したものを同条件下で行った。
前記SEMによる断面写真を、画像処理ソフト(Scion Corporation社製「Scion Image」)を用いて解析した。すなわち、SEMによる断面写真の特定の発泡体セルの一端をクリックし、もう一端にドラッグすることで、その発泡体セルの内径を算出した。また、特定の発泡体セルの周囲をドラッグしながら囲むことでその面積を算出した。そして、特定の発泡体セルの面積の和を全断面積で除することで、特定の発泡体セルの全断面積に対する面積比率を算出した。
本発明では、前記方法に従って、サンプルの各断面積について測定し、その平均値を求めた。そして、発泡体セルの均一性は、径が1〜1000μmの範囲内の発泡体セルの断面積の総和が全断面積に対して80%以上を○(特に径が1〜500μmの範囲内の発泡体セルの断面積の総和が全断面積に対して80%以上は◎)、80%未満で50%以上を△、50%未満を×として評価した。
また、前記方法において、独立孔の発泡体セルの面積の和を全断面積で除することによって、独立気泡率(%)を算出した。
〔可撓性〕
断面1cm×1cmで長さ5cmのポリイミド発泡体を切り出してサンプルとした。サンプルの長手方向の両端部をもって、両端部同士が接触して環状になるまで5秒間程度で変形させた。目視観察で亀裂の有無を確認し、亀裂が入ってサンプルが2つに折れたものを×、亀裂が入ったがサンプルは2つに折れなかったものを△、亀裂が生じないものを○で評価した。
測定はサンプルを25℃、50%RHの条件下で24時間保持したものを同条件下で行った。
〔クッション性〕
2cm×2cm×2cmのポリイミド発泡体を切り出してサンプルとした。そのサンプルの上面から荷重を掛けて厚さを0.2cm(圧縮前の厚みの10分の1)になるまで引張り圧縮試験機(オリエンテック社製 ORIENTEC TENSILON RPA−500)によって上面と底面とが平行を保つようにして圧縮し、その状態で30秒間保持した後で荷重を取り除き、30秒後の厚みが回復したときの永久歪み(回復できなかった厚み)を測定した。クッション性は、永久歪みの圧縮前の厚みに対する割合で評価した。
永久歪みが0〜10%を○、11〜20%を△、20%以上を×として評価した。
なお、サンプルに異方性がある場合には3方向の測定値の平均値とした。
測定は25℃、50%RHの条件下で24時間保持したものを同条件下で行った。
〔成形時充填性〕
ポリイミド前駆体の成形体若しくはポリイミド前駆体粉末を溶液化したものを、上部が開いた20cm×20cm×20cmのフッ素樹脂製直方体型成型治具に入れ、電子レンジ(シャ−プ株式会社製RE−6200)により、マイクロ波加熱処理して発泡させることで、ポリイミド発泡体で成型治具内に充填させた。充填後、成型治具上部かはみ出した部分を切り出し、成型治具内部に充填され、直方体になった発泡体のみを200℃に設定した熱風オ−ブン(光洋サーモシステム(株)製ハイテンプオーブンHTO−9B)に投入し、後加熱処理を行った。得られた直方体状のポリイミド発泡体から、15cm×15cm×2cmの発泡体が何枚得られるかで、成形時充填性を評価した。6〜7枚得られた場合を◎、4〜5枚得られた場合を○、成形時の充填性が劣るために3枚以下しか得られなかった場合を×と定義した。
〔実施例1〕
1000mlナス型フラスコにa−BPDA 50g(0.1699mol)、MeOH 94.5823gを仕込み、80℃のオイルバス中で、還流させながら、120分間加熱攪拌を行い、a−BPDAをエステル化し、均一な反応溶液とした。得られた反応溶液を室温まで冷却した後、酸性リン酸エステルの2−エチルへキシルアシッドホスフェートJP−508(城北化学工業株式会社製) 2.8375g、芳香族ジアミン成分のMDA 33.6925g(0.1699mol)、シリコーン系界面活性剤のX−20−5148(信越シリコーン社製) 0.9458gを加えて攪拌して、沈殿物を生じることなく均一な溶液を得た。この溶液をエバポレ−タ−で溶媒のMeOHを除去して濃縮後、室温で減圧乾燥器を用い乾燥し固形物を得た。得られた固形物を、乳鉢を用いて細かく粉砕してポリイミド前駆体粉末とした。次に、ポリイミド前駆体粉末を100mm×100mm×10mmの金枠に敷き詰め、スペ−サ−を使用して、圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製 S−37.5)により、室温で圧縮成型した。得られた成型体を、上部が開いた20cm×20cm×20cmのフッ素樹脂製直方体型成型治具に入れ、電子レンジ(シャ−プ株式会社製RE−6200)を用いて、1120Wで5分間、マイクロ波加熱処理して発泡させて、ポリイミド発泡体を得た。成型治具上部かはみ出した部分を切り出し、成型治具内部に充填され、直方体になった発泡体のみを200℃に設定した熱風オ−ブン(光洋サーモシステム(株)製ハイテンプオーブンHTO−9B)に投入し、最高温度300℃で後加熱処理を行った。得られたポリイミド発泡体は発泡体セルが細かく、均一で、可撓性及びクッション性が優れていた。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
酸性リン酸エステルとしてエチルジエチルホスホノアセテートJC−224(城北化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1に準じてポリイミド発泡体を得た。得られたポリイミド発泡体は発泡体セルが細かく、均一で、可撓性及びクッション性が優れていた。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1に準じてポリイミド前駆体粉末を得た。得られたポリイミド前駆体粉末100gをMeOH12gに均一に再溶解させた。その溶液を用いて、実施例1のマイクロ波加熱条件、後加熱処理条件に準じて、ポリイミド発泡体を得た。得られたポリイミド発泡体は発泡体セルが細かく、均一で、可撓性及びクッション性が優れていた。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
芳香族ジアミン成分に、MDAの代わりに、PPD 18.3730g(0.1699mol)を用い、後加熱処理の最高温度を420℃に変更した以外は実施例1に準じてポリイミド発泡体を得た。得られた発泡体は、本願発明のポリイミド発泡体とは相違して、成形時充填性が劣る(成型治具内部に均一に充填されない)ものであった。また、可撓性及びクッション性も良好ではなかった。結果を表1に示した。
〔比較例2〕
芳香族ジアミン成分に、MDAの代わりに、MPD 18.3730g(0.1699mol)を用い、後加熱処理の最高温度を355℃に変更した以外は実施例1に準じてポリイミド発泡体を得た。発泡は極めて不均一にしか起こらなかった。また、得られたポリイミド発泡体は、本願発明のポリイミド発泡体とは全く相違して、発泡体セルの目が極めて粗く且つ不均一であり、クッション性及び可撓性がない(脆い)ものであった。結果を表1に示した。
〔比較例3〕
芳香族ジアミン成分に、MDAの代わりに、2,4−DAT 20.7567g(0.1699mol)を用いた以外は実施例1に準じてポリイミド発泡体を得た。発泡は極めて不均一にしか起こらなかった。また、得られたポリイミド発泡体は、本願発明のポリイミド発泡体とは全く相違して、発泡体セルの目が極めて粗く且つ不均一であり、クッション性及び可撓性がない(脆い)ものであった。結果を表1に示した。
〔比較例4〕
芳香族ジアミン成分に、MDAの代わりに、3,4’−ODA 34.0208g(0.1699mol)を用い、後加熱処理の最高温度を290℃に変更した以外は実施例1に準じてポリイミド発泡体を得た。発泡は極めて不均一にしか起こらなかった。また、得られたポリイミド発泡体は、本願発明のポリイミド発泡体とは全く相違して、発泡体セルの目が極めて粗く且つ不均一であり、クッション性及び可撓性がない(脆い)ものであった。結果を表1に示した。
〔比較例5〕
比較例1に準じてポリイミド前駆体粉末を得た。得られたポリイミド前駆体粉末100gをMeOH12gに均一に再溶解させた。その溶液を用いて、実施例1のマイクロ波加熱条件、後加熱処理条件、成形条件に準じて、ポリイミド発泡体を得た。得られたポリイミド発泡体は、本願発明のポリイミド発泡体とは相違して、成形時充填性が劣る(成型治具内部に均一に充填されない)ものであった。また、クッション性も良好ではなかった。結果を表1に示した。
Figure 0005056353
本発明によって、主成分が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸構造に基づく4価のユニットとジフェニルメタン構造に基づく2価のユニットとからなる芳香族ポリイミドによって形成された新規なポリイミド発泡体及びその製造方法を得ることができる。このポリイミド発泡体は、変形しても容易に亀裂が発生しない可撓性や優れたクッション性などの発泡体としての実用的な機械的特性を有する。

Claims (1)

  1. 少なくとも80モル%以上が2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジエステルからなるテトラカルボン酸ジエステルと80モル%以上がメチレンジアニリンとからなる芳香族ジアミンとを均一に分散してポリイミド前駆体を調製し、次いで前記ポリイミド前駆体を加熱処理することを特徴とするポリイミド発泡体の製造方法であって、ポリイミド前駆体が下記一般式(4)の酸性リン酸エステルを含有することを特徴とするポリイミド発泡体の製造方法。
    Figure 0005056353
    ここで、(a)R1はOHであり、R2及びR3はそれぞれ独立にORである、(b)R1及びR2はOHであり、R3はORである、または(c)R1はCHCOOYであり、R2及びR3はそれぞれ独立にORである。
    なお、Rは炭素数が1〜25のアルキル基又は炭素数が1〜25のアルケニル基であり、これらの基は更に炭素数が1〜25のアルコキシ基又は炭素数が1〜5のアルキル基からなる置換基を有してもよい。また、Yは水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。
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