JP5055583B2 - ブレ補正機構及びレンズ鏡筒 - Google Patents

ブレ補正機構及びレンズ鏡筒 Download PDF

Info

Publication number
JP5055583B2
JP5055583B2 JP2008199970A JP2008199970A JP5055583B2 JP 5055583 B2 JP5055583 B2 JP 5055583B2 JP 2008199970 A JP2008199970 A JP 2008199970A JP 2008199970 A JP2008199970 A JP 2008199970A JP 5055583 B2 JP5055583 B2 JP 5055583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
correction mechanism
fixed
movable
optical axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008199970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010039072A (ja
Inventor
大亮 築山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2008199970A priority Critical patent/JP5055583B2/ja
Publication of JP2010039072A publication Critical patent/JP2010039072A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5055583B2 publication Critical patent/JP5055583B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

本発明は、ブレ補正機構及びレンズ鏡筒に関するものである。
従来、レンズ鏡筒の本体に固定された固定部と、その固定部に対して光軸と垂直な方向に移動可能であるとともにブレ補正レンズを保持する可動部とを備えるブレ補正機構が知られている。このようなブレ補正機構として、固定部と可動部とが球を挟んでばね部材で付勢され、ばね部材の両端が、それぞれ固定部及び可動部に対して固定されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3754810号公報
しかし、ばね部材の両端を固定部及び可動部に固定すると、固定しない場合と比較してばね部材の伸び量が大きくなる。このため、変位に対する負荷が増大し、消費電力が増大する。一方、ばね部材の両端を固定部及び可動部に固定せずに、例えば固定部及び可動部に設けられたばね掛け部に移動可能に保持する場合、ばね力の制御が容易ではない。
本発明の課題は、ばね部材の制御性を向上すると共に、省電力化可能なブレ補正機構及びレンズ鏡筒を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、光軸(L)と垂直な方向に移動可能な可動部(30)と、前記光軸(L)と垂直な前記方向に対して固定された固定部(40)と、前記可動部(30)と前記固定部(40)とを、転動部材(80)を間に挟持した状態で互いに引き合う状態に付勢するばね部材(70)と、を具備するブレ補正機構(10)であって、前記可動部(30)及び前記固定部(40)は、それぞれ、前記光軸(L)と垂直な方向に延びる直線(A,B)に沿って設けられたばね掛け部(32,43)を備え、前記ばね掛け部(32,43)は、前記直線(A,B)を通り、前記光軸(L)と平行な第1の断面において、第1の半径(r2)で内側に湾曲する溝部(90)を有し、該溝部(90)は、前記第1の断面と直交し、前記光軸(L)と平行で、且つその底部(91B)を通る第2の断面において、第2の半径(R2)で外側に突出して湾曲し、前記ばね部材(70)の両端には、前記ばね部材(70)の中心軸上に直径を有するとともに前記可動部の前記ばね掛け部(32)と前記固定部の前記ばね掛け部(43)に掛止される環状の掛止部(72,73)が設けられ、前記第1の半径(r2)は、前記ばね部材(70)の線径(d)の1/2に第1の所定量(α)を加えた長さで、前記第2の半径(R2)は、前記ばね部材(70)の前記掛止部(72,73)の内径(D)の1/2に第2の所定量(β)を減算した長さであること、を特徴とするブレ補正機構(10)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブレ補正機構(10)であって、前記第1の所定量(α)は前記溝部(90)の前記底部(91B)の前記内側に湾曲した部分を形成する際の上の寸法許容差であり、前記第2の所定量(β)は前記溝部(90)の前記底部(91B)の前記外側に湾曲した前記部分を形成する際の下の寸法許容差、であること、を特徴とするブレ補正機構(10)である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正機構(10)であって、ブレ補正レンズ(20)を駆動すること、を特徴とするブレ補正機構(10)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のブレ補正機構(10)であって、撮像部を駆動すること、を特徴とするブレ補正機構(10)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレ補正機構を備えるレンズ鏡筒である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、ばね部材の制御性を向上すると共に、省電力化可能なブレ補正機構を提供することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るブレ補正機構10の光軸Lに沿った断面図であり、図2は、支持装置10の、図1と異なる位置における光軸Lに沿った断面図である。
ブレ補正機構10は、カメラの撮影光学系の一部であるブレ補正レンズ20を光軸Lと直交する平面内で移動可能に支持している。そして、そのブレ補正レンズ20を、撮影者の手ブレ等に起因する被写体像の像ブレを打ち消す方向に移動させ、像ブレを補正するものである。
ブレ補正機構10は、ブレ補正レンズ20,可動レンズ枠30,固定フレーム40,ボイスコイルモータ(VCM)50および位置検出装置60等を備える。
ブレ補正レンズ20は、可動レンズ枠30に支持されている。この可動レンズ枠30とブレ補正レンズ20とが、本実施形態において可動部を構成する。可動レンズ枠30は、略円盤状でその中央に円筒状のレンズ保持部31を備えており、このレンズ保持部31にブレ補正レンズ20が収容保持されている。可動レンズ枠30は、図2に示すように周方向に均等に配置された複数のボール80を介在させて、引張ばね70によって固定フレーム40に取り付けられている。
固定フレーム40は、可動レンズ枠30を収容可能な浅い円筒状で、像側(Zマイナス側)側にフレームベース41が一体に結合される。この固定フレーム40が、本実施形態における固定部を構成する。
引張ばね70は、詳しくは後述するが、所定の線径の鋼線等によって、コイル状のばね本体部71の両端にそれぞれ円環状の掛止部としてのフック72,73を備えて形成されている。一方、固定フレーム40の前面部42には、光軸を中心とした径方向に延びる直線Aに沿って固定側ばね掛け部43が形成され、また、可動レンズ枠30には、光軸と垂直な方向に延びる直線Bに沿って可動側ばね掛け部32が形成されている。
引張ばね70は、一方のフック72を固定フレーム40の固定側ばね掛け部43に引っ掛けると共に、他方のフック73を可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32に引っ掛けることにより、可動レンズ枠30と固定フレーム40とを連結し、これにより、引張ばね70は、その弾性復帰力で可動レンズ枠30を固定フレーム40の前面部42に近接する側に付勢している。
ボール80は、固定フレーム40の前面部42の可動レンズ枠30と対向する部位に形成された凹部44に収容され、凹部44の内面と可動レンズ枠30の対向面の間に配置されている。このボール80は、引張ばね70の引っ張り力で近接する側に付勢される固定フレーム40の前面部42と可動レンズ枠30の間の間隔を規定すると共に、その転動によって可動レンズ枠30の固定フレーム40に対する移動を許容するように作用する。
これにより、可動レンズ枠30(ブレ補正レンズ20)は、固定フレーム40に対して、光軸Lと平行な方向の移動は引張ばね70の付勢力によって規制される一方、光軸Lと直交する方向にはボール80の転動によって円滑に移動可能となっている。
可動レンズ枠30(ブレ補正レンズ20)の光軸Lと直交する平面内での移動は、左右方向(X軸方向)と上下方向(Y軸方向)とにそれぞれ対応して設けられた2対のボイスコイルモータ(VCM)50によって行われる。図1においては例えばY軸方向に設けられた1対のVCM50のみ図示するが、X軸方向とY軸方向に設けられたVCM50は、可動レンズ枠30を駆動する方向が異なる以外は同様な構成となっている。
VCM50は、駆動用マグネット51と、駆動用ヨーク52と、コイル53およびコイル用ヨーク54とから構成されている。駆動用マグネット51と駆動用ヨーク52とは、一体化されてフレームベース41に設けられている。コイル53は、可動レンズ枠30の、フレームベース41に支持された駆動用マグネット51と対向する位置に配置されている。コイル用ヨーク54は、固定フレーム40の、可動レンズ枠30に設けられたコイル53と対向する位置に設けられている。
このように構成されたVCM50は、コイル53に電流を流すことにより、フレミングの左手の法則に従って電流方向および磁力線方向と垂直な方向に電磁力を生じ、コイル53と一体の可動レンズ枠30(ブレ補正レンズ20)を光軸Lと直交する面内で移動する。そして、2対のVCM50は、一方のVCM50で可動レンズ枠30を水平方向であるX軸方向に、他方のVCM50でレンズ保持枠2を上下方向であるY軸方向にそれぞれ移動させる。これにより、ブレ補正レンズ20を光軸Lと直交する平面内における任意の方向に移動させることができるようになっている。
位置検出装置60は、X軸方向とY軸方向に設けられたVCM50のそれぞれに対応して2対設けられている。図1においては、VCM50と同様に1対のみ示す。位置検出装置60は、可動レンズ枠30に支持された位置検出用マグネット61および位置検出用ヨーク62と、固定フレーム40に固定されたホール素子63とで構成されている。そして、ホール素子33からの出力によって可動レンズ枠30(ブレ補正レンズ20)の位置を検知できるようになっている。この位置検出装置60による可動レンズ枠30(ブレ補正レンズ20)の位置検知情報は、図示しない制御装置に出力されて、VCM50が駆動制御される。
上記のごとく構成されたブレ補正機構10は、位置検出装置60によってブレ補正レンズ20(可動レンズ枠30)の位置情報が検知され、図示しない制御装置によってVCM50が制御駆動され、ブレ補正レンズ20が光軸Lと直交する平面内における任意の位置に移動される。これにより、ブレ補正レンズ20が、撮像部(撮像素子又はフィルム等)に対して撮影者の手ブレ等に起因する被写体像の像ブレを打ち消す方向に移動され、像ブレが補正される。
次に、本実施形態の要部である、引張ばね70と、この引張ばね70が装着される固定フレーム40の固定側ばね掛け部43および可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32の構成についてより詳細に説明する。
図3は固定フレーム40の固定側ばね掛け部43への引張ばね70の装着状態を示す斜視図である。図4(A)は固定側ばね掛け部43および可動側ばね掛け部32における、直線A,B及び光軸L(図2に図示)を通る第1の断面図である。なお引張ばね70の螺旋状のばね本体部71は、わかりやすいように側面から見た形で示す。図4(B)は、図4(A)のD部拡大断面図である。
図5(A)は固定側ばね掛け部43および可動側ばね掛け部32における、第1の断面と直交し、光軸Lと平行で、且つ溝部90の底部91Bを通る第2の断面図である。なお図5においても、引張ばね70のばね本体部71は、わかりやすいように側面から見た形で示す。図4(B)は図5(A)のF部拡大図である。
引張ばね70は、前述のごとく、所定の線径の鋼線等の線状部材を屈曲して形成され、コイル状のばね本体部71の両端にそれぞれ円環状のフック72,73を備えている。そして、一方のフック72は固定フレーム40の固定側ばね掛け部43に引っ掛けられると共に、他方のフック73は可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32に引っ掛けられている。なお、初期設置状態(図1及び図2に示すようにブレ補正レンズ20の中心が撮影光学系の光軸Lと一致した状態)では、引張ばね70はその中心軸が光軸Lと平行になるように設けられている。
引張ばね70を引っ掛ける固定フレーム40の固定側ばね掛け部43および可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32にそれぞれ設けられている溝部90は、ばね本体部71の配置側に対して各々逆側に開くようにして形成されている。そして引張ばね70はそのフック72,73をそれらの溝部90に引っ掛けて装着されている。
溝部90は、上述した図4(A)で示す、直線A,B及び光軸L(図2に図示)を通る第1の断面において、所定深さのV字状となり、そのV字状断面に対して、引張ばね70はそのフック72,73が線状に見える姿勢(直径が第1の断面と直交する姿勢)で引っ掛けられる。
また、溝部90は、第1の断面と直交し、光軸Lと平行で、且つその溝部90の底部91Bを通る第2の断面において、図5(A)に示すように、フック72,73の引っ掛かる側(引張ばね70から見て外側)に凸の円弧状となっている。
次に、溝部90の底部91の形状を説明する。なお、底部91は三次元曲面に形成されているため、溝部90を見る方向によって異なる符号を付して説明する。すなわち、溝部90がV字状に見える第1の断面における底部を91Aとし、これと直交す方向に沿った第2の断面における、外側に凸の円弧状の底部を91Bとする。なお、方向性にこだわらない場合には、底部91として説明する。
溝部90の第1の断面のV字状の底部91Aは、図4(B)に示すように、引張ばね70のフック72,73を形成する線状部材の線径dの1/2である半径r1に、当該底部91Aの上の寸法許容差αを加えた値、r1+α、すなわちd/2+αである半径r2の円弧状に設定されている。
たとえば、引張ばね70のフック72,73の線径:d=0.09mmで、溝部90の底部91の当該方向における寸法公差:±0.05mmの場合、半径r2は、0.09/2mm+0.05mm=0.1mm程度とする。この、上の寸法許容差αが、本実施形態における第1の所定量である。
また、溝部90の第2の断面における外側に凸の円弧状の底部91Bは、図5(B)に示すように引張ばね70のフック72,73の内径Dの1/2である半径R1から、当該底部91Bの下の寸法許容差βを減じた値、R1−β、すなわちD/2−βである半径R2の円弧状に設定されている。
たとえば、引張ばね70のフック72,73の内周径:D=1.2mmで、当該方向の底部91Xの寸法公差:±0.05mmの場合、半径R2は、1.2/2mm−0.05mm=0.55mm程度となる。この、下の寸法許容差βが、本実施の形態における第2の所定量である。
なお、本明細書において、「上の寸法公差」、「下の寸法許容差」及び「寸法公差」という文言を用いた。上の寸法許容差とは、設計寸法と最大許容寸法との差をいい、下の寸法許容差とは、設計寸法と最小許容寸法との差をいう。そして、寸法公差とは、上の寸法許容差と下の寸法許容差との差をいう。
上記のごとく、引張ばね70のフック72,73と、可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32および固定フレーム40の固定側ばね掛け部43のそれぞれの溝部90の底部91(91A,91B)の形状および寸法関係を規定することで、引張ばね70のフック72,73は、溝部90の底部91に対して一点で接触した状態で設置される。
引張ばね70は、前述のごとく初期状態ではその中心軸を光軸Lと平行に設定されており、可動レンズ枠30が光軸Lと直交する平面内で移動すると、これに伴って伸長変形すると共に光軸Lと平行な状態から角度変化する。この際、図4(A)および図5(A)に示すように、可動レンズ枠30が径方向(X軸方向またはおよびY軸方向)に変位して、引張ばね70の姿勢が図中実線で示す状態から二点鎖線で示す状態に変化する。
この際、引張ばね70のフック72,73は、溝部90の底部91に対して一点で接触しているため、引張ばね70のフック72の内周面と溝部90の底部91Aとの接触点は、図4(B)中に示すP1からP2に僅かに移動はするが、その移動は円滑に行われる。また、フック72,73の内周面と溝部90の底部91Bとの接触点も図5(A)中に示すようにP1からP2に変位するが、その変位も円滑に行われる。
これにより、可動レンズ枠30の固定フレーム40に対する移動に起因する引張ばね70の荷重変化は、最小限で且つ極めて円滑に行われることとなり、その結果、引張ばね70のフック72,73が、可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32および固定フレーム40の固定側ばね掛け部43と係合する部位における摩擦抵抗等に起因する制御性の悪化がなく、負荷の安定と制御性の向上を実現できる。
すなわち、ブレ補正機構10では、可動レンズ枠30を固定フレーム40の前面部42に向けて付勢する力は、可動レンズ枠30の移動量に拘わらず一定であることが望ましい。しかし、付勢手段としてバネ(引張ばね70)を用いているため、そのバネの撓み(変形量)に応じた付勢力の変化は避けられない。ここで、引張ばね70のフック72,73が、係合する部位(可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32および固定フレーム40の固定側ばね掛け部43)に対して広い面積や複数の点で接触していると、その摩擦抵抗等に起因して係合部位でフック72,73が円滑に姿勢変化することができず、間欠的に(ガクガクと)動くこととなる。その結果、可動レンズ枠30の移動量に対する引張ばね70の付勢力が非線形に変化して負荷が不安定となり、制御性が悪化する。本実施形態においては、この付勢力の変化を極力小さく且つ円滑とし、負荷の安定と制御性を向上することが可能となる。
図6から図8に、本実施形態に対する比較形態を示す。なお、図中前述の実施の形態と同じ機能を有する部位には、基本的に同じ符号を付して説明は省略する。
[第1比較形態]
図6に本実施形態の第1比較形態を示す。図6(A)は、図4(A)に対応する、ばね掛け部43,32の第1の断面図、図6(B)は、図5(V)に対応する、ばね掛け部43,32の第2の断面図である。この比較形態は、ばね掛け部43,32の溝部90′の第1の断面における断面形状がV字状で、その底部91A′の半径が引張ばね70のフック72,73の線径半径より小さく、更に、溝部90′の底部91B′の第2の断面における断面形状が直線状となっている(円弧状となっていない)形態である。
この構成では、底部91A′,91B′のいずれに対しても、フック72,73の内周面がそれぞれP′で示す2点で接することとなる。その結果、引張ばね70の姿勢変化に対する抵抗が大きく、姿勢変化が円滑に行われず、前述のごとく引張ばね70の付勢力が非線形に変化して負荷が不安定となり、制御性の悪化を招く。
[第2比較形態]
図7に本実施形態の第2比較形態を示す。図7(A)は、図4(A)に対応する、ばね掛け部43,32の第1断面図、図7(B)は、図4(B)に対応する、ばね掛け部43,32の第2の断面図である。この比較形態は、ばね掛け部43,32が円柱状で、実施形態における溝部90が形成されていない。この構成では、可動レンズ枠30がばね掛け部43,32の延設方向と直交する方向に移動する場合には、引張ばね70が円滑に姿勢変化して対応できるが、可動レンズ枠30がばね掛け部43,32の延設方向と平行に移動する場合には、(A)に示すように可動レンズ枠30の移動に伴って係合部位が移動してしまう。この移動は、係合部位における移動操作力が摩擦抵抗を上回った時点で生ずるために円滑に行われず、負荷が非線形に変化してしまう。
[第3比較形態]
図8に本実施形態の第3比較形態を示す。図8(A)は、図4(A)に対応する、ばね掛け部43,32の第1の断面図であり、図8(B)は、図4(A)と同様な、本発明の実施形態における、ばね掛け部43,32の第1の断面図である。この比較形態は、引張ばね70のフック72,73をばね掛け部43,32に接着剤等によって移動不能に固着したものである。この構成では、フック72,73がばね掛け部43,32に対して移動することはないので、可動レンズ枠30の移動に伴って引っ引張ばね70の付勢力が非線形に変化することはない。しかし、図8(B)に示す場合のように、フック72,73がばね掛け部43,32に形成された断面形状V字状の溝部90に係合し、この係合部を支点として引張ばね70の中心軸が揺動して姿勢変化する構成と比較すると、ばね本体部71の変形量が大きくなる(L>l)。このため、可動レンズ枠30の移動量に対する荷重の増加率が大きくなって、より大きな駆動力が必要となると共に応答性の悪化等制御性が劣る。また、制御に要する消費電力も増大する。
以上、比較形態と比べ本実施形態のブレ補正機構によれば、引張ばね70のフック72,73は、可動レンズ枠30の可動側ばね掛け部32および固定フレーム40の固定側ばね掛け部43のそれぞれの溝部90の底部91に対して、可動レンズ枠30の移動にかかわらず常に一点で接触する。
そして、引張ばね70は、可動レンズ枠30の光軸Lと直交する平面内の移動によって姿勢変化するが、フック72,73は溝部90に係合しているために固定側ばね掛け部43および可動側ばね掛け部32に沿ってスライド移動することはない。
また、可動レンズ枠30の移動に伴う引張ばね70の姿勢変化に対する抵抗は小さく、可動レンズ枠30の移動に伴う引張ばね70の付勢力の変化は小さく且つ円滑となる。その結果、負荷変化が小さく安定するために制御性が向上し、制御の省電力化も可能となる。
なお、本願発明は、以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、ブレ補正レンズを固定部(固定フレーム)に対して移動させるブレ補正機構について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、撮像部を固定部に対して移動させるブレ補正機構であってもよい。
(2)例えば、ばね部材としての引張ばねやフックの形状等は、上述の形状に限定されず、適宜変更可能である。
(3)上記実施形態では、引張ばねやフックを引っ掛ける固定側ばね掛け部および可動側ばね掛け部は、固定フレームおよび可動レンズ枠の径方向に延設されているが、周方向に延設した構成としても良い。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
本発明の一実施形態に係る支持装置の光軸に沿った断面図である。 支持装置の、図1と異なる位置における光軸に沿った断面図である。 固定フレームへの引張ばねの装着状態を示す斜視図である。 (A)は固定側ばね掛け部および可動側ばね掛け部における、直線A,B及び光軸を通る第1の断面図であり、(B)は(A)のD部拡大断面図である。 (A)は、固定側ばね掛け部および可動側ばね掛け部における、第1の断面と直交し、光軸Lと平行で、且つ溝部の底部を通る第2の断面図であり、(B)は(A)のF部拡大図である。 第1比較形態を示し、(A)はばね掛け部の第1断面図、(B)はばね掛け部の第2断面図である。 第2比較形態を示し、(A)はばね掛け部の第1断面図、(B)はばね掛け部の第2断面図である。 (A)は第3比較形態のばね掛け部の第1断面図、(B)は本発明の実施形態のばね掛け部の第1断面図である。
符号の説明
10:ブレ補正機構、30:可動レンズ枠、32:可動側ばね掛け部、40:固定フレーム、43:固定側ばね掛け部、70:引張ばね、72:フック、73:フック、80:ボール、90:溝部、91,91A,91B:底部、A,B:直線L:光軸、r2:第1の半径、R2:第2の半径、d:引張ばねの線径、D:フックの内径、α:第1の所定量、β:第2の所定量

Claims (5)

  1. 光軸と垂直な方向に移動可能な可動部と、
    前記光軸と垂直な前記方向に対して固定された固定部と、
    前記可動部と前記固定部とを、転動部材を間に挟持した状態で互いに引き合う状態に付勢するばね部材と、を具備するブレ補正機構であって、
    前記可動部及び前記固定部は、それぞれ、前記光軸と垂直な方向に延びる直線に沿って設けられたばね掛け部を備え、
    前記ばね掛け部は、前記直線を通り、前記光軸と平行な第1の断面において、第1の半径で内側に湾曲する溝部を有し、
    該溝部は、前記第1の断面と直交し、前記光軸と平行で、且つその底部を通る第2の断面において、第2の半径で外側に突出して湾曲し、
    前記ばね部材の両端には、前記ばね部材の中心軸上に直径を有するとともに前記可動部の前記ばね掛け部と前記固定部の前記ばね掛け部に掛止される環状の掛止部が設けられ、
    前記第1の半径は、前記ばね部材の線径の1/2に第1の所定量を加えた長さで、前記第2の半径は、前記ばね部材の前記掛止部の内径の1/2に第2の所定量を減算した長さであること、
    を特徴とするブレ補正機構。
  2. 請求項1に記載のブレ補正機構であって、
    前記第1の所定量は前記溝部の前記底部の前記内側に湾曲した部分を形成する際の上の寸法許容差であり、
    前記第2の所定量は前記溝部の前記底部の前記外側に湾曲した前記部分を形成する際の下の寸法許容差、であること、
    を特徴とするブレ補正機構。
  3. 請求項1または2に記載のブレ補正機構であって、
    ブレ補正レンズを駆動すること、
    を特徴とするブレ補正機構。
  4. 請求項1または2に記載のブレ補正機構であって、
    撮像部を駆動すること、
    を特徴とするブレ補正機構。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレ補正機構を備えるレンズ鏡筒。
JP2008199970A 2008-08-01 2008-08-01 ブレ補正機構及びレンズ鏡筒 Expired - Fee Related JP5055583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008199970A JP5055583B2 (ja) 2008-08-01 2008-08-01 ブレ補正機構及びレンズ鏡筒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008199970A JP5055583B2 (ja) 2008-08-01 2008-08-01 ブレ補正機構及びレンズ鏡筒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010039072A JP2010039072A (ja) 2010-02-18
JP5055583B2 true JP5055583B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=42011724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008199970A Expired - Fee Related JP5055583B2 (ja) 2008-08-01 2008-08-01 ブレ補正機構及びレンズ鏡筒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5055583B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5641883B2 (ja) * 2010-11-05 2014-12-17 キヤノン株式会社 振れ補正装置
JP2015040866A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 日立マクセル株式会社 手振れ補正装置およびズームレンズユニット
JP2016051078A (ja) 2014-08-29 2016-04-11 日本電産コパル株式会社 レンズ駆動装置
KR102334197B1 (ko) 2014-10-08 2021-12-02 엘지이노텍 주식회사 렌즈 구동장치
JP6593990B2 (ja) * 2014-12-24 2019-10-23 キヤノン株式会社 像振れ補正装置、撮像装置、および光学装置
KR101696172B1 (ko) * 2015-02-23 2017-01-23 자화전자(주) 손 떨림 보정 장치 및 이를 포함하는 카메라 렌즈 모듈
JP6517962B2 (ja) * 2018-02-06 2019-05-22 マクセル株式会社 手振れ補正装置およびズームレンズユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010039072A (ja) 2010-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5055583B2 (ja) ブレ補正機構及びレンズ鏡筒
JP4491565B2 (ja) カメラレンズアセンブリの手振れ補正装置
KR102510364B1 (ko) 렌즈 구동장치, 카메라 모듈, 및 카메라 탑재 장치
JP5383734B2 (ja) 像ブレ補正装置および撮像装置
JP2017522615A5 (ja)
US7925145B2 (en) Image vibration reduction apparatus and camera equipped with same
JP2009019517A (ja) 形状記憶合金アクチュエータ
JP3928435B2 (ja) ブレ補正装置
JPH0980550A (ja) 像ブレ補正装置
US20160187669A1 (en) Image blur correction apparatus, image pickup apparatus and optical apparatus
JP5686642B2 (ja) 像振れ補正装置及び光学機器
JP4709647B2 (ja) 振れ補正装置及びレンズ装置
KR101601816B1 (ko) Ois 카메라 모듈
JP2004191453A (ja) レンズ駆動装置および撮像装置
JP6602059B2 (ja) 像振れ補正装置
JP2008076646A (ja) ブレ補正装置およびこれを備えた機器
JP4228715B2 (ja) ブレ補正装置、及びレンズ鏡筒
JP5239856B2 (ja) ブレ補正装置及びそれを用いた光学機器
JP2008155794A (ja) 可動部材のスライド機構
US11556014B2 (en) Image stabilization apparatus, lens apparatus, and camera system
JP2009134022A (ja) アクチュエータ、撮像装置および電子機器
JP2002287196A (ja) 画像安定化装置におけるブレ補正光学装置
JP2017219675A (ja) レンズ駆動用板バネ、レンズ駆動装置
JP2008233527A (ja) カメラ
US10416411B2 (en) Optical apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120208

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5055583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees