JP5055185B2 - ジシクロヘキサン誘導体の製造方法 - Google Patents

ジシクロヘキサン誘導体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5055185B2
JP5055185B2 JP2008094237A JP2008094237A JP5055185B2 JP 5055185 B2 JP5055185 B2 JP 5055185B2 JP 2008094237 A JP2008094237 A JP 2008094237A JP 2008094237 A JP2008094237 A JP 2008094237A JP 5055185 B2 JP5055185 B2 JP 5055185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl group
hydrogen
palladium
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008094237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009242357A (ja
Inventor
悟史 田中
剛希 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2008094237A priority Critical patent/JP5055185B2/ja
Priority to CN 200910132918 priority patent/CN101550077B/zh
Publication of JP2009242357A publication Critical patent/JP2009242357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5055185B2 publication Critical patent/JP5055185B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、ジシクロヘキサン誘導体の製造方法に関する。より詳しくは、ビフェニル誘導体を溶液中で水素化し、トランス体を優先的に得ることができるジシクロヘキサン誘導体の製造方法に関する。
ジシクロヘキサン誘導体のトランス体は表示用液晶化合物や医薬品中間体等の原料として期待される化合物である。
ジシクロヘキサン誘導体をビフェニル誘導体から得ようとする場合、通常金属触媒を用いてベンゼン環の水素化反応を行うが、ベンゼン環への水素化は、置換基に水酸基を有する場合を除きシス体のシクロヘキサン環を与えるのが一般的である(非特許文献1)。
一方、特許文献1〜3のようにシクロヘキサン環の置換基として−COOHや−COOR、フェニル基を有する場合は、水素化後にトランス体へと異性化させることが可能であることが知られている。
特開平10−237015号公報 特開平10−298144号公報 特開2004−256490号公報 J. Prakt. Chem./ Chem. -Ztg., 334 (1992), 625-629
しかし、シクロヘキサン環の置換基がアルキル基等の場合は、トランス体への異性化は極めて困難である。例えば、下記の4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の場合、B環は上記特許文献に記載の方法によりトランス体へと異性化できるが、A環のトランス体への異性化は極めて困難である。
Figure 0005055185
従って、シクロヘキサン環の置換基がアルキル基等の場合に、トランス体を優先的に与える水素化反応が求められている。
本発明の目的は、トランス体を優先的に得ることができるジシクロヘキサン誘導体を与える製造方法を提供することである。
上記課題は以下の手段により達成された。
〔1〕下記一般式(I)で表される化合物の水素化反応を、パラジウム触媒存在下、水素圧力2MPa以下で行うことにより、下記一般式(II)で表されるシクロヘキサン誘導体をトランス体優先的に得ることを特徴とするジシクロヘキサン誘導体の製造方法。
Figure 0005055185
[式中、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、それぞれ独立して水素原子または置換基を表す。Rは−COOR11又は−CONR1213を表す。R11、R12、及びR13はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基を表す。Rはアルキル基、シクロアルキル基、又はアルコキシ基を表す。R14はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又は−COR15を表す。R15はアルキル基を表す。]
〔2〕前記パラジウム触媒が、担体に1〜30質量%のパラジウムが担持され、その担体がカーボンまたはアルミナであることを特徴とする〔1〕に記載のジシクロヘキサン誘導体の製造方法。
本発明に係るジシクロヘキサン誘導体の製造方法によれば、特定のビフェニル誘導体を、パラジウム触媒存在下に、特定の溶媒中低い水素圧(2MPa以下)で水素化することによって、高い選択性、収率で目的とするトランスジシクロヘキサンを得ることができる。
以下、本発明に係るジシクロヘキサン誘導体の製造方法について具体的に説明する。
[一般式(I)・一般式(II)で表される化合物]
、R、R、R、R、R、R、及びR10は、それぞれ独立して水素原子または置換基を表し、好ましくは、水素原子である。
置換基としては、以下のものが挙げられる。
シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換または無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、ベンジル基、4−メトキシベンジル基。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、末端に重合性基を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜30のもの)、末端にカルバミン酸ベンジル基を有するアルキル基(好ましくは炭素数9〜30のもの)、末端にカルバミン酸t−ブチル基を有するアルキル基(好ましくは炭素数6〜30のもの)、末端にベンゼン環を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10のもの)、エーテル連結を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜30のエーテル連結を有するアルキル基、例えば2−メトキシブチル基、3−メトキシブチル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル))等。
は−COOR11又は−CONR1213を表す。R11、R12、及びR13はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基を表す。R11、R12、及びR13がアルキル基の場合は、炭素数は例えば1〜30である。
は好ましくは−COOR11であり、より好ましくは−COOHである。
はアルキル基、シクロアルキル基、又はアルコキシ基を表す。これらは、無置換でもよいし、置換基を有するものであってもよい。置換基としては、前記R等の説明で例示した置換基が挙げられる。
は、好ましくは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基である。
14はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又は−COR15を表す。R15はアルキル基を表す。これらは、無置換でもよいし、置換基を有するものであってもよい。置換基としては、前記R等の説明で例示した置換基が挙げられる。R15がアルキル基の場合は、炭素数は例えば1〜30である。
[触媒]
本発明に係る水素化反応は、パラジウム触媒を使用する。パラジウム触媒は、触媒金属活性成分としてのパラジウム成分を担体に担持させたものである。担体としては、例えば、カーボン、アルミナ、シリカアルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、活性白土などが挙げられる。特にカーボンおよびアルミナが好ましい。パラジウム触媒を形成するパラジウム化合物としては、具体的には、金属パラジウム、パラジウム酸化物またはパラジウム水酸化物などが挙げられる。
担体に担持されるパラジウム成分の量は、金属パラジウムの量として、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30重質量%である。
パラジウム触媒の使用量は、原料のビフェニル誘導体100質量部に対して、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部の割合である。
[水素圧]
水素化する際の水素圧は、2MPa以下であり、より好ましくは0.1〜1MPaであり、さらに好ましくは0.1〜0.5MPaである。
[溶媒]
ビフェニル誘導体の水素化は溶媒中で行われる。溶媒としては、炭素数1〜12の脂肪族飽和アルコール、ヘキサン、水、酢酸エチル、炭素数1〜5のカルボン酸等が挙げられる。特に、酢酸や水が好ましい。
[ビフェニル誘導体の水素化]
本発明に係るジシクロヘキサン誘導体の製造方法の好ましい態様としては、前記パラジウム触媒存在下に溶媒(好ましくは水または酢酸)中で、ビフェニル誘導体の水素化を行う。水素化は、系内を窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスで置換した後、水素置換して行うことが望ましい。反応温度は80〜230℃が好ましい。反応時間は、プロトンNMR測定やGC測定によりモニターするので、反応時間は特に限定されない。通常は、数10分〜30時間程度である。
シクロヘキサン誘導体からのトランス体の分離・回収は、カラムを用いる方法(例えば、シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー)、あるいは再結晶化方法などにより行うことができる。
なお、本明細書において「トランス体優先的に得る」とは、シクロヘキサン環のトランス体比率が51%以上、より好ましくは70%以上で得ることを意味する。
(実施例1)
[4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−エチル−ビフェニル−4−カルボン酸0.50g(2.2mmol)と酢酸2mlを仕込み、パラジウム触媒として10%パラジウム/カーボン(川研ファインケミカル社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、125℃に達した時点で系内の水素圧力が0.4MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を125℃で16時間行った後、系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸を0.52g(>99%)得た。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Aのシス体/トランス体比は18/82であった。(シクロヘキサン環Bに関しては前述のように異性化可能。)
Figure 0005055185
(実施例2)
[4’−プロピル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−プロピル−ビフェニル−4−カルボン酸0.50g(2.1mmol)と蒸留水2mlを仕込み、パラジウム触媒として10%パラジウム/カーボン(川研ファインケミカル社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、125℃に達した時点で系内の水素圧力が0.4MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を125℃で16時間行った後、系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−プロピル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸を0.52g(>99%)得た。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Cのシス体/トランス体比は17/83であった。(シクロヘキサン環Dに関しては前述のように異性化可能。)
Figure 0005055185
(実施例3−1)
[4’−アセチル−ビフェニル−4−カルボン酸の調製]
Figure 0005055185
ビフェニル2gをオルトジクロロベンゼン10mlに溶解させ、塩化アルミニウム4.5g、ジエチルカルバモイルクロライド2.14mlを添加後100℃にて4時間攪拌した。反応液を30℃まで冷却し、アセチルクロライドを1.01ml滴下した(内温40℃以下)。40℃にて1時間攪拌後、反応液を室温まで冷却し氷冷水20mlへ滴下した。酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄し、有機層を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにて精製を行い、2を3.5g得た。
23.5gを12N塩酸水32mlに溶解させ、130℃で24時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、結晶をろ過し、水で洗浄した。得られた結晶にメタノールを1L加え煮沸洗浄し、室温にした後ろ過、乾燥し4’−アセチル−ビフェニル−4−カルボン酸3を2.8g得た。
H−NMR(溶媒:ジメチル-d6スルホキシド、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
2.61(3H、s)
7.80−7.90(4H、m)
8.00−8.10(4H、m)
(実施例3−2)
[4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−アセチル−ビフェニル−4−カルボン酸0.50g(2.1mmol)と酢酸2mlを仕込み、パラジウム触媒として10%パラジウム/カーボン(川研ファインケミカル社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、125℃に達した時点で系内の水素圧力が0.4MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を85℃で5時間行いその後125℃で16時間行った。その後系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸を0.52g(>99%)得た。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Aのシス体/トランス体比は20/80であった。(シクロヘキサン環Bに関しては前述のように異性化可能。)
Figure 0005055185
(実施例4)
[4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸エチルエステルの調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−エチル−ビフェニル−4−カルボン酸エチルエステル0.50g(1.9mmol)と酢酸2mlを仕込み、パラジウム触媒として10%パラジウム/カーボン(川研ファインケミカル社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、125℃に達した時点で系内の水素圧力が0.4MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を160℃で8時間行った後、系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸エチルエステルを0.52g(>99%)得た。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Eのシス体/トランス体比は24/76であった。(シクロヘキサン環Fに関しては前述のように異性化可能。)
Figure 0005055185
(比較例1)
[4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−エチル−ビフェニル−4−カルボン酸0.50g(2.2mmol)と酢酸2mlを仕込み、触媒として10%パラジウム/カーボン(川研ファインケミカル社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、160℃に達した時点で系内の水素圧力が5.5MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を160℃で16時間行った後、系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸を0.52g(>99%)得た。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Aのシス体/トランス体比は37/63であった。
Figure 0005055185
(比較例2)
[4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸の調製]
内容量50mlのオートクレーブに4’−エチル−ビフェニル−4−カルボン酸0.50g(2.2mmol)と水2mlを仕込み、触媒として5%ルテニウム/カーボン(N.E.CHEMCAT社製50%wet品)を100mg添加した。
上記仕込み終了後、窒素でオートクレーブ内を0.5MPaまで昇圧し、その後脱圧する操作を計3回繰り返し、系内の窒素置換を行った。次いで、水素で上記窒素置換と同様の操作で系内を水素置換し、その後系内を昇温し、160℃に達した時点で系内の水素圧力が5.5MPaになるように調整し、水素化に必要な理論水素量の水素を供給した。
水素化反応を160℃で16時間行った後、系内の反応液を室温まで冷却し、反応液から触媒を濾別除去した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮し目的物である4’−エチル−ジシクロヘキシル−4−カルボン酸を得た(90%)。ガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロヘキサン環Aのシス体/トランス体比は73/27であった。
Figure 0005055185
これらの結果から、本発明の方法により70%以上の高い選択性でトランス体のシクロヘキサン環が得られることがわかる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物の水素化反応を、パラジウム触媒存在下、水素圧力2MPa以下で行うことにより、下記一般式(II)で表されるシクロヘキサン誘導体をトランス体優先的に得ることを特徴とするジシクロヘキサン誘導体の製造方法。
    Figure 0005055185
    [式中、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、それぞれ独立して水素原子または置換基を表す。Rは−COOR11又は−CONR1213を表す。R11、R12、及びR13はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基を表す。Rはアルキル基、シクロアルキル基、又はアルコキシ基を表す。R14はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又は−COR15を表す。R15はアルキル基を表す。]
  2. 前記パラジウム触媒が、担体に1〜30質量%のパラジウムが担持され、その担体がカーボンまたはアルミナであることを特徴とする請求項1に記載のジシクロヘキサン誘導体の製造方法。
JP2008094237A 2008-03-31 2008-03-31 ジシクロヘキサン誘導体の製造方法 Active JP5055185B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008094237A JP5055185B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ジシクロヘキサン誘導体の製造方法
CN 200910132918 CN101550077B (zh) 2008-03-31 2009-03-31 联二环己烷衍生物的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008094237A JP5055185B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ジシクロヘキサン誘導体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009242357A JP2009242357A (ja) 2009-10-22
JP5055185B2 true JP5055185B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=41154604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008094237A Active JP5055185B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ジシクロヘキサン誘導体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5055185B2 (ja)
CN (1) CN101550077B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104230757B (zh) * 2013-07-26 2016-08-10 河北允升精细化工有限公司 一种制备4-联苯腈的改进方法
JP7027541B2 (ja) * 2018-06-11 2022-03-01 富士フイルム株式会社 ジシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルの製造方法およびジシクロヘキサンジカルボン酸の製造方法
CN112771020B (zh) * 2018-09-27 2023-11-07 富士胶片株式会社 二羧酸单酯的制造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56125318A (en) * 1980-03-07 1981-10-01 Kanto Kagaku Kk Preparation of ee type monosubstituted cycloheaxane-1- carbonyl compound
JPH04279537A (ja) * 1991-03-05 1992-10-05 New Japan Chem Co Ltd ビシクロヘキシルジオールの製造方法
JPH1036320A (ja) * 1996-07-18 1998-02-10 Teijin Ltd 4,4’−ジシクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステルの製造方法
DE60118510T2 (de) * 2000-12-26 2006-08-24 Mitsubishi Gas Chemical Co., Inc. Verfahren zur Herstellung von einem Hydrierungsprodukt einer aromatischen Carbonsäure
DE60239286D1 (de) * 2001-10-26 2011-04-07 Mitsubishi Chem Corp Verfahren zur herstellung von trans-1,4-cyclohexandicarbonsäure
JP2004331645A (ja) * 2003-04-15 2004-11-25 Mitsubishi Chemicals Corp 多環脂環式ポリカルボン酸の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101550077A (zh) 2009-10-07
JP2009242357A (ja) 2009-10-22
CN101550077B (zh) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1928838B1 (en) Process for the production of amides
JP5667576B2 (ja) トランス4−アミノ−シクロヘキシル酢酸エチル・エステルHClの製法
US10266469B2 (en) Process for preparing terpinene-4-ol
US9988268B2 (en) Preparation of 2,6- and 2,7-disubstituted anthraquinone derivatives
JP5055185B2 (ja) ジシクロヘキサン誘導体の製造方法
US20120136162A1 (en) Process for the preparation of pyrazole carboxylic acid amides
JP6005064B2 (ja) 触媒による炭素炭素二重結合水素化による4−アセトキシ−2−メチルブタナールの調製
EP3199516B1 (en) Process for the preparation of metaraminol
BR112016016397B1 (pt) Processo para preparar 1-alquil-3-difluorometil-5- fluoro-1h-pirazol-4-carbaldeídos ou os seus ésteres
JP2007119501A (ja) 二塩基酸の製造方法。
JP6420673B2 (ja) シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビス[4−(6−アクリロイルオキシヘキシル)フェニル]の製造方法
JPH08291106A (ja) 光学活性な2−プロピルオクタン酸の製造方法
WO2010038633A1 (ja) ジシクロヘキサン誘導体の製造方法
JP5233299B2 (ja) 光学活性1−(2−トリフルオロメチルフェニル)エタノールの精製方法
JP3814881B2 (ja) シクロヘキシルアミノ酸類の製造方法
Tungle et al. New asymmetric heterogeneous catalytic hydrogenation reactions
JPS61118328A (ja) オレフイン系不飽和化合物の製造方法
WO2014051021A9 (ja) 1,4-テトラリンジカルボン酸ジアルキルエステルとその製造方法
JP2018135315A (ja) 6−アミノ−2h−1,4−ベンズオキサジン−3(4h)−オン類の製造方法
JP4389683B2 (ja) トランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステル塩酸塩の製造方法
JP2008260723A (ja) シス−4−アルキルシクロヘキシルアミンの製造方法
EP0331422A2 (en) Method of preparing 2-acylresorcinols
JP2006193433A (ja) ピロリジン誘導体の製造方法
Szőllősia et al. Substituent position-driven reaction pathways in the heterogeneous one-pot reduction/asymmetric hydrogenation of nitro-substituted (E)-2, 3-diphenylpropenoic acids over Pd catalyst.
JP2005289981A (ja) テトラロン類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100713

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5055185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250