JP5053106B2 - コンタクトプローブ - Google Patents
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また、上記のような構成のコンタクトプローブでは、直径100μm程度のパイプの中に、直径80μm程度のばねを挿入し、さらに、パイプ両端又は一端の開口に電極端子を挿入して、パイプ両端又は一端を加締めている。
そのため、例えば、特許文献3及び特許文献4のように、電極端子が有する弾性を利用することで別体のばねを不要として、構成を簡素にしたコンタクトプローブも提案されている。しかし、このようなコンタクトプローブは、見掛けの径(幅)が大きくなって、回路基板の小型化及び高集積化には対応し難いという問題が依然として残存する。
本発明によれば、電極端子がパイプとともに撓むことによって、両端摺動形のコンタクトプローブと同様のコンタクトプローブを得ることができる。コンタクトプローブの撓み弾性は、パイプの形成条件、すなわち、パイプの肉厚や材質,長さの他、例えば溝や凸条など断面形状を適宜に選択することで容易に適切な撓み弾性を得ることができる。
なお、パイプの材質は、所望の撓み弾性を得られるのであれば特に限定されず、金属製であってもよいし樹脂製であってもよい。微小な肉厚でより大きな弾性を得るには、パイプは金属から形成されるのが好ましく、直径50μm程度の極細の外径を有するパイプは、請求項2に記載するような電鋳法によって形成するとよい。
さらに、請求項4に記載するように、パイプの外周面には絶縁被膜を形成してもよい。このようにすることで、特に近接して検査孔が配置されている場合に、弾性変形したコンタクトプローブが近接する他のコンタクトプローブに接触しても、誤検出を行うという不都合を回避することができる。
本発明のコンタクトプローブの具体例としては、例えば、請求項5に記載するように、前記電極端子をタングステン又はこれと同等の弾性を有する金属で形成し、前記パイプをニッケル又はこれと同等の弾性を有する金属で電鋳法により形成し、かつ、前記電極端子の直径を30μm〜40μm程度とし、前記パイプの外径を40〜50μm程度としたものを挙げることができる。
図1は、本発明のコンタクトプローブの一実施形態にかかり、(a)はその全体構成を説明する縦断面図、(b)は(a)のコンタクトプローブを軸線方向から見た正面図、(c)は(a)のコンタクトプローブが撓んだ状態を示す縦断面図、図2は、図1のコンタクトプローブの使用例を説明する図である。
パイプ3の貫通孔3bの内径は、電極端子2の外径と同一に形成されていて、電極端子2の外周面が貫通孔3bの内周面に接するようになっている。パイプ3と電極端子2とは、パイプ3を部分的又は全体的に加締めることにより若しくは接着剤や溶着によって固着される。また、パイプ3の両端面3a,3aは、電極端子2の軸線Cに対して直交するように、予め平坦状の基準面として形成されている。
パイプ3は、撓み方向の弾性を有するものであれば、金属に限らず樹脂でも形成することが可能である。しかし、コンタクトプローブ1の径を可能な限り小さくするには、パイプ3は薄肉で高弾性であるのが好ましく、樹脂よりも金属を用いるのが好ましい。例えば、ニッケル,白金,金,銅及びこれら各々の合金類等を挙げることができる。
パイプ3は、公知の電鋳法により形成することができる。電鋳法で形成したパイプ3は、その両端を垂直にカットして、予め設定された長さに形成するとともに、少なくとも一方の端面3aを、回路基板に当接する平坦な基準面として仕上げる。電鋳法により、パイプ3の外径を40μm〜50μm程度まで小さくすることができる。このような寸法のパイプ3が固定される電極端子2の外径は、おおよそ30μm〜40μm程度である。また、パイプ3の外周面には、1μm〜3μm程度の膜厚の絶縁被膜を形成してもよい。
電極端子2の材質:タングステン又はこれと同等の弾性を有する金属
電極端子2の直径:30μm〜40μm程度
パイプ:ニッケル又はこれと同等の弾性を有する金属
パイプの形成方法:電鋳法
パイプの肉厚:5μm程度(外径にして40μm〜50μm程度)
例えば、上記のコンタクトプローブ1は、パイプ3の両端から電極端子2の先端が所定長さ突出するものであるが、パイプ3の一端のみから電極端子2が突出するものであってもよい。
2:電極端子
3:パイプ
3a:端面
3b:貫通孔
3c:凹溝
5:回路基板
5a:検査孔
6:上板
6a:嵌合孔
Claims (5)
- 回路基板の検査孔に電極端子を挿入し、所定の電気的検査を行うコンタクトプローブにおいて、
所定長さの電極端子と、
この電極端子の少なくとも一端が所定長さ突出した状態で、電極端子に対する前記パイプの取り付け位置が変化しないように、前記電極端子の外周に密着して取り付けられるパイプと、
前記電極端子が突出し、かつ、前記回路基板に当接する側の前記パイプの端面に形成され、前記電極端子の軸線に対して直交する基準面とを有し、
前記パイプは、前記所定の電気的検査を行う際に、前記基準面が前記回路基板に押し付けられて弾性的に撓むことを特徴とするコンタクトプローブ。 - 前記パイプが電鋳法によって形成され、前記パイプの貫通孔に前記電極端子を挿入したことを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
- 前記パイプを加締め,接着又は溶着することによって、前記パイプを前記電極端子に固着したことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。
- 前記パイプの外周面に絶縁被膜を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
- 前記電極端子をタングステン又はこれと同等の弾性を有する金属で形成し、前記パイプをニッケル又はこれと同等の弾性を有する金属で電鋳法により形成し、かつ、前記電極端子の直径を30μm〜40μmとし、前記パイプの外径を40〜50μmとしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
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