JP5053077B2 - 新規の歩留及び濾水向上剤に対応する紙及び厚紙の製造工程、及び得られる紙及び厚紙 - Google Patents

新規の歩留及び濾水向上剤に対応する紙及び厚紙の製造工程、及び得られる紙及び厚紙 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも三つの歩留及び濾水(draining)向上剤を使用する紙、厚紙または同様の製品の製造の工程に関し、各々主剤(main aid)、一つか現実には二つまで、第二向上剤及び第三向上剤である。本発明の他の主題は、この工程によって得られた紙または厚紙である。最終的に、本発明は、第三の歩留向上剤としての特定の架橋したアニオン性有機ポリマーの使用に関する。
微粒子タイプ(microparticulate−type)保持システムは、紙の製造工程においてよく知られている。それらの機能は、シートの製造の間の歩留、濾水及びフォーメーション(formation)の改良である。
以下は従来技術において知られている。
特許US−A−3052595は、ベントナイト(無機ミクロ粒子)を線形ポリアクリルアミド(主歩留向上剤)と混合することを提案している。
特許EP−A−235893は、高分子量のカチオン性ポリマー(主歩留向上剤)を添加し、その後せん断を与える段階(shearing stage)を経て、その後ベントナイト(第二歩留向上剤)を添加することを開示している。この特許によると、前記ポリマーは本質的に線形(分岐剤を意図的に添加することなく)でなくてはならない。
特許US−A−5180473及びWatanabeらの記事(Pulp Gijitsu Times、March 1989、pages17−21)は、“二重”型システムにおける、ポリマー(主歩留向上剤)及び有機ミクロ粒子(第二歩留向上剤)の使用に関する。ミクロ粒子(アニオン性またはカチオン性)が、可能な限り均一で且つ可能な限り細かいサイズでなくてはならないことが特定されている(カラム3、1.65)。
これは無機ミクロ粒子を用いた保持システムに関する事例なので、当業者は1989年から有機ミクロ粒子のサイズは、微粒子の凝集、及び結果として生じる保持(特にアニオン性またはカチオン性に帯電したサイトの有効性の増大を可能にすることによって)に関する性能の直接的な指標であることを知っていたことは指摘されてよい。
Watanabeの教示に続いて、以下の文書が続いて発行された。
特許EP−A−462365は、ポリマー(主歩留向上剤)及び有機ミクロ粒子(第二歩留向上剤)の使用にも関し、ミクロ粒子の平均サイズは750nmより未満でなくてはならないことで特徴付けられる。
文書WO02/33171は、上述の特許(p.7、1.16+)と同様の方法で、カチオン性有機ポリマー(主歩留向上剤)に加えて、無機粒子(第二歩留向上剤)と、750nm未満のサイズを持つ必要があるアニオン性有機粒子(第三歩留向上剤)との共同の使用を提供する。これは三元系、すなわち三つのタイプの歩留向上剤を持つシステムである。
文書WO98/29604はカチオン性ポリマー(主歩留向上剤)と、それに続く、完全に水に可溶な、及び3dl/gよりも大きなIVを示す分岐アニオン性有機ポリマー(第二歩留向上剤)の使用を開示する。この文書による第二歩留向上剤としての分岐アニオン性ポリマーの使用は、シートのフォーメーション(formation)及び保持(retention)を可能にするであろう。加えて、この文書及び分割EP−B−1167392は、分岐ポリマーの概念と架橋ポリマーの概念を区別している。結果として、また文書EP−A−374458の教示を考慮すると、約6から約25molar ppmの間のレベルの架橋剤の存在下で、移動剤(transfer agent)なしに、水に可溶なアニオン性モノマーを逆相重合することによって得られたポリマーは必然的に架橋される。文書EP−B−1167392から明らかになるように、結果として、6molar ppm未満の架橋剤レベルにおいて、且つ移動剤が存在しない状況で、得られたアニオン性ポリマーは分岐するが、6から25molar ppmの間の範囲では、分岐ポリマーを得るために移動剤の存在が必要であることを意味する。より高い架橋剤レベルに関して、もしも移動剤が存在しない場合には、ポリマーは後に架橋される必要がある。二つの分岐/架橋の概念を区別することを可能にする他の判断基準は、これらの文書に記載されるパラメータであるタンジェントデルタの計算であろう。実際には、0.7未満のタンジェントデルタを有するポリマーは架橋しており、そうではない場合にはそれらは分岐している。結果として、文書EP−A−374458の例57Aから59Aにおいて特に開示されたポリマーであって、架橋剤が各々6.9、11.6及び23.2molar ppmの存在下で、且つ移動剤が存在しない状況で得られ、各々タンジェントデルタが0.54、0.32及び0.51に等しく、実際には水に不完全に溶解するポリマー、すなわち架橋ポリマーに対応する。文書WO98/29604において、アニオン性ポリマーの混合物の形態で第二の歩留向上剤を使用することも考えられている。そのような仮定において、各ポリマーが特定のアニオン性ポリマーの特性(分岐、水への完全な可溶性、3dl/gよりも大きな粘度、及び0.7より大きいタンジェントデルタ)を再現するか、または全部の混合物がこれらの特性を再現する。後者の仮定において、全体的に分岐している混合物が、分岐ポリマーを殆ど含まず、分岐ポリマーと線形ポリマーとの混合物を圧倒的に含むものであってよく、従って、架橋ポリマーと線形ポリマーとの混合物は分岐した混合物の製造に繋がりえないことを意味していることは明らかである。
文書EP−A−1228273及びWO01/34909は、3元系であることを除いて文書EP−A−950138において述べられたものと同様の系を開示している。より詳細には、アニオン性ポリマーの前または後に、ベントナイトまたはシリカを含む材料の添加に関して供給がなされる。
出願人は、従来技術の他の有機ポリマーに代わって、標準的なサイズの架橋ポリマーを歩留向上剤として使用し、任意にアニオン性ポリマーまたは両性ポリマーとの混合物として使用することが、少なくともフォーメーションに関して、ある場合には歩留及び濾水に関して非常に良い結果を与えることを見出した。
本発明の主題は、結果的に紙、厚紙または類似の製品の製造工程であり、その工程は、
−第一に、繊維の懸濁液にカチオン性(コ)ポリマーで構成された少なくとも一つの主歩留向上剤を加え、
−その後任意に得られた綿状沈殿物にせん断(shearing)を与え、
以下のものが続けて懸濁液へと添加されるが、別々にまたは混合物として添加され、添加はどのような順序であってもよいことで特徴付けられる。
−シリカ誘導体、及びアニオン性または両性有機ポリマーからなる群から選択される少なくとも一つの第二歩留向上剤、
−サイズが1マイクロメーター以上で、固有粘度が3dl/g未満の値を示す架橋アニオン性有機ポリマーで構成される、少なくとも一つの第三歩留向上剤。
従来技術を読むと分かるように、当業者は、第二歩留向上剤として、大きなサイズ及び/または低比表面積の複合材を使用することを、これらの特性が低凝集性に関連することから、長い間完全に断念してきた。
当業者は、低分子量(低固有粘度)のポリマーを使用することを、後者が歩留及び濾水に関して低い性能を示すことが知られていたために断念させられた。
この完全に否定的な知見のために、失敗のリスクは結果として高かった。このことは、“ミクロ粒子”系において、サイズが1ミクロン以上であり低固有粘度の架橋アニオン性有機ポリマーを使用することを目的とした本発明の技術が、これまで使用されてこなかったことを説明する。
本発明の一つの利点は、紙パルプの製造に関する工程を開発したことであり、それによって第三向上剤の調製のプロセスに関する特定の拘束がなく、第三向上剤は重合条件に関して特定の予防措置を必要としない従来の分散重合工程によって得られる。
市場の理由から、目的は可能なかぎり最も濃縮された形態において、好ましくは分散状態で、第三向上剤を提供することであり、当業者には良く知られるようにこの形態は大量の界面活性剤の使用を必要としない。
前記第三向上剤は結果として、逆エマルジョンまたは“油中水滴”エマルジョンとして、または“水中水滴”エマルジョンとしても知られる水溶性の分散系として製造される。
既に述べたように、本発明は改良された工程を目的としており、その工程は、懸濁液、または繊維状の塊、または綿状凝集した紙パルプに、主歩留向上剤として、少なくとも一つのカチオン性ポリマーを加え、その後、混合物または非混合物として、少なくとも一つの第二向上剤、及び第二向上剤とは異なる、サイズが1ミクロン以上であり低固有粘度(3dl/g未満)を有する少なくとも一つの架橋アニオン性有機第三歩留向上剤を加えることを含む。
主歩留向上剤、及び、第二、第三歩留向上剤の添加は、例えばファンポンプ(fan pump)として知られるミキシングポンプにおけるせん断段階(shearing stage)によって分離されるか、または分離されない。この分野において、特許USP4753710の記載及び機械上に存在するせん断段階に関連する歩留向上剤の追加という点に関する非常に多くの従来技術、特にUSP3052595、Unbehend、Tappi Vol.59,No.10,October 1976,Luner,1984 Papermakers Conference、または、Tappi,April 1984,pp.95−99,Sharpe,Merck and Co.Inc.,Rahway,NJ,USA,1980頃,Chapter 5,“Polyelectrolyte Retention Aids”,Britt,Tappi Vol.56,October 1973,p.46 ff.,及びWaech,Tappi,March 1983,pp.137,またはUSP4388150に参照される。
本発明の工程は、顕著に改良された歩留を得ることを可能にし、負の効果がないものである。この改良のさらなる特徴は、シートのフォーメーションの品質における有害な効果を持つことなく、濾水特性もまた改善されることである。
サイズが1ミクロン以上であり、低固有粘度を有し、架橋されているアニオン性有機粒子の選択は、全部の及びフィラーの保持に関する、及び濾水に関する製紙用途において、現在のところ、匹敵するもののない性能のレベルを達成することを可能にする。
本発明の工程は幾つかの実施形態をとることができる。
第一の実施形態では、一つ以上のシリカ誘導体、好ましくはベントナイト、からなる単一の第二の歩留向上剤が懸濁液に添加される。この場合、第三歩留向上剤が別途、同時に、または別々に、第二向上剤の前または後に添加される。
この後の記載において、及び請求項において、“単一の第二向上剤”という表現は、前記向上剤が、同じ性質を有して提供されるいくつかの製品を含んでよいことを意味する。これは、例えば、第二向上剤が一つ以上のシリカ誘導体から構成される場合である。
第二の実施形態では、第三歩留向上剤とは異なる一つ以上のアニオン性または両性有機ポリマーで構成される単一の第二歩留向上剤が懸濁液に添加される。そのような仮定において、第二及び第三歩留向上剤は、その後一度に注入される混合物を構成してよい。これは、一般的には、二つの製品が相溶性を有する物理形態で存在する場合であるだろう。
第三の実施形態では、各々一つ以上のシリカ誘導体及び第三の歩留向上剤とは異なる一つ以上のアニオン性または両性有機ポリマーである二つの第二歩留向上剤が懸濁液に添加される。
このケースにおいて及び上述したように、本質的に工業プロセスの単純化の理由で、第三向上剤及び第二向上剤の一つがそれらの混合物を相溶性にする物理的形態にあるとき、これらの向上剤は好ましくは混合物として使用されるだろう。溶媒として何が選択されても、目的は、手段を簡略化するために、工程において必要な注入ポンプの数を減少することである。
主歩留向上剤、第二歩留向上剤及び第三歩留向上剤について詳細に述べる。
A)主歩留向上剤:カチオン性ポリマー
好ましくは、実際上、主カチオン性歩留向上剤は以下に基づくカチオン性ポリマーである。
−以下のタイプのモノマーからなる群から選択される少なくとも一つのカチオン性不飽和エチレン単量体:ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ジアリルアミン、メチルジアリルアミン及びそれらの四級アンモニウム塩または酸塩。特に、以下についても記載する。すなわち、四級化された、または塩化されたジメチルアミノエチルアクリレート(ADAME)及び/またはジメチルアミノエチルメタクリレート(MADAME)、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(APTAC)及び/またはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)、
−任意に、アクリルアミド及び/またはメタクリルアミド及び/またはそれらの置換された誘導体の一つ及び/またはN−イソプロピルアクリルアミド及び/またはN,N−ジメチルアクリルアミド及び/またはN−ビニルホルムアミド及び/またはN−ビニルアセトアミド及び/またはN−ビニルピロリドンからなる群から選択される少なくとも一つの非イオン性モノマー、
−任意に、例えばN−(tert−ブチル)−アクリルアミドまたはオクチルアクリルアミド等のN−アルキルアクリルアミド類、及び、例えばN,N−ジヘキシルアクリルアミド等のN,N−ジアルキル−アクリルアミド類のようなアクリルアミド誘導体、及び/またはアルキルアクリレート類及びメタクリレート類等のアクリル酸誘導体からなる群から選択される少なくとも一つの疎水性アクリル、アリル、またはビニルモノマー、
−任意に、分岐/架橋剤。
任意に、主歩留向上剤は、カチオン性の電荷と組み合わせて、例えばメタクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩等のアニオン性モノマーによって保持されるアニオン性の電荷を含むことによって両性のものであってもよい。
このポリマーは特定の重合工程の開発を必要としない。それは、当業者に良く知られるどのような重合技術:ゲル重合、沈殿重合、蒸留及び/またはスプレードライ段階がその後行われる場合もある(水性、または逆相)乳化重合、懸濁重合、溶液重合及びそれらに類似のものによって得られて良い。
分岐及び/または架橋は、分岐/架橋剤及び任意に移動剤の存在下で、好ましくは、重合の間(任意に重合後)に行われてよい。分岐/架橋剤のリストは以下のとおりであるが、これに制限されるものではなく、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート、トリアリルアミン、ホルムアルデヒド、グリオキサール、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテルタイプの化合物、またはエポキシ化合物、または当業者によって良く知られた、架橋を可能にする他の方法によってもよい。
よく知られた方法では、重合条件の最適化(使用される分岐/架橋剤の量、重合のための活材料の濃度、重合温度、開始剤、任意に移動剤のタイプ及び量)によって、所望の分岐ポリマー、または架橋ポリマーのどちらを得ることも可能である。
実際上は、分岐/架橋剤は、100万分の5から10000重量部の割合で、好ましくは、5から1000重量部の割合で添加されたメチレンビスアクリルアミド(MBA)である。
移動剤としては、イソプロピルアルコール、次亜リン酸ナトリウム、メルカプトエタノール、及びそれに類似するものが挙げられるが、これらに制限されない。
当業者は、以下の例と同様に、彼ら自身の知識及び現在の記載に従って最良の組み合わせを如何に選択するかを知っているであろう。
カチオン性ポリマーは、2dl/gより大きく上限がないIVを有することで特徴付けられる。
好ましくは、懸濁液を繊維状に凝集するのに添加されるカチオン性ポリマーの量は、ドライパルプ1トンあたり活性ポリマー30から3000グラム(30から3000g/t)の間であり、すなわち、0.003パーセントから0.3パーセントの間である。もしも量が0.003%より少ない場合には、有意の歩留が得られない。同様に、量が0.3%を超えると、有意の改善は得られない。好ましくは、添加される主歩留向上剤の量が、ドライパルプの量の0.01から0.05パーセント(0.01から0.05%)の間、すなわち、150g/tから500g/tの間である。
本発明による主歩留向上剤は、任意のせん断段階の前に、当業者の実務上の経験に従って多かれ少なかれ希釈された紙パルプ(または繊維状に凝集された繊維の塊)内部に、一般的には希釈された紙パルプまたは希薄な原料内部に、すなわちセルロース繊維、任意のフィラー、紙の製造における通常の添加剤のような固体材料のおよそ0.7−1.5%に希釈されたパルプに注入され、または添加される。
本発明の他の形態は分割された添加に関する。本発明によるカチオン性ポリマーの一部が、固体材料を約5%またはそれ以上含む濃厚なパルプまたは濃厚な原料の調製段階で、またはせん断段階以前の濃厚なパルプの調製と同時に添加される。
B)第二の歩留向上剤
これらの向上剤は、好ましくは、以下を単独で、または混合物として含むが、これらには制限されない:
−例えば、ヘクトライト類由来のベントナイト類、スメクタイト類、モンモリロナイト類、ノントロナイト類、サポナイト類、ソーコナイト類、ホーマイト類、アタパルジャイト類、及びセピオライト類を含むシリカ粒子、シリケート誘導体、アルミノシリケートまたはボロシリケートタイプ、ゼオライト類、カオリナイト類、または修飾されたまたは非修飾のコロイダルシリカ類等のシリカ誘導体。このタイプの第二向上剤は、好ましくはヘッドボックスの上流で、繊維懸濁液の乾燥重量に関して乾燥重量で0.01から0.5パーセント(0.01から0.5%)直ちに導入され、
−架橋された、分岐した、または線形の、及びアニオン性または両性の、第三歩留向上剤とは異なる有機ポリマー。有利には、実際上、それは、好ましくは、例えばメタクリル酸、アクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩であってUL粘度が2より大きく、好ましくは4より大きく且つ上限はないモノマーからなるグループから選択される、少なくとも一つのアニオン性不飽和エチレンモノマーの線形(コ)ポリマーに関する。
このタイプの第二向上剤は、好ましくは、紙パルプの繊維懸濁液の乾燥重量に関してポリマーの活性材料の重量で30から1000g/t、好ましくは30から600g/tの比率で、ヘッドボックスの上流で直ちに添加される。
C)第三歩留向上剤:1ミクロン以上のサイズの、低固有粘度の架橋したアニオン性有機分散系
実際上、第三歩留向上剤は、架橋され、粒子サイズが1ミクロン以上であり、3dl/g未満の低固有粘度のアニオン性有機ポリマーである。
さらに詳しくは、本発明は、例えば1ミクロン以上の粒子サイズ及び低固有粘度(3dl/gより小さい)を有する少なくとも一つの架橋アニオン性ポリマーを重量にして10から80%含む分散形態で得られる、アニオン性の単位を含む有機ポリマーの分散系に関する。
当業者は、本発明で使用されるポリマーに関する“分散”という用語または類似の用語は、連続的な油相、非連続的な水性相及び少なくとも一つの油中水滴タイプの乳化剤を含む組成、または、連続相として、ブライン(水+塩)及び少なくとも一つの安定剤を含む組成のどちらをも示すことを理解するだろう。
本発明の第三の歩留向上剤は、重合の間、当業者に知られた架橋剤を、好ましくは移動剤なしに使用することによって得られる。
より詳細には、第三の歩留向上剤は、架橋剤の存在下で、少なくとも一つのアニオン性モノマー及び任意に他の非イオン性またはカチオン性モノマーの重合(または、各々共重合、テキスト及びクレームを通じて“重合”)によって得られる。それらは、全体でアニオン性電荷を示さなくてはならない。
当業者は、自身の知識またはルーチン試験の使用によって、要求される固有粘度を示す最終ポリマーを得るために使用される重合条件をどのように判断するかを知っている。
さらに、例えば共沸蒸留、沈積、スプレードライ、及びそれらに類似するどのような周知の技術によって濃縮されることも可能である。
本発明によると、驚くことに、歩留及び濾水に関して今までとは同等ではない性能レベルの達成を可能にする新規のアニオン性有機分散系のグループが見出されている。
好ましい実施形態によると、コポリマーは
−アニオン電荷を有する少なくとも一つのモノマー10−100mol%、
−中性及び/またはカチオン電荷を有する少なくとも一つのモノマー0−90mol%、
−重合濃度は好ましくは20から50%の間、
−及び架橋剤。好ましくは、架橋剤のレベルは5ppmより大きく、好ましくは15ppm、
から、得られる。
使用され得るモノマーのリストは以下に挙げられるが、これらに制限されない。
a)カルボキシ官能基を有するアニオン性不飽和エチレンモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの塩、及びそれらの類似物)、スルホン酸官能基を有するアニオン性不飽和エチレンモノマー(例:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)及びその塩、及び類似物)、およびそれらの類似物、
b)非イオン性モノマー:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、アクリレートエステル、アリルアルコール、及びその類似物、及び/またはカチオン性モノマー:特に述べると、制限されるわけではないが、四級化された、または塩化されたジメチルアミノエチルアクリレート(ADAME)及び/またはジメチルアミノエチルメタクリレート(MADAME)、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(APTAC)及び/またはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)。
これらのモノマーと一緒に、例えば疎水性基を含むアクリルモノマー、アリルモノマー、またはビニルモノマー等の水に不可溶なモノマーを使用することも可能なことを示すことは重要である。それらが使用されるとき、これらのモノマーは、20mol%より少なく、好ましくは10mol%より少ない、非常に少ない量で使用され、それらは、好ましくは、例えばN−(tert−ブチル)−アクリルアミドまたはオクチルアクリルアミド等のN−アルキルアクリルアミド類、及び、例えばN,N−ジヘキシルアクリルアミド等のN,N−ジアルキルアクリルアミド類のようなアクリルアミド誘導体、及びその類似物、例えばアルキルアクリレート類及びアルキルメタクリレート類等のアクリル酸誘導体、及びその類似物からなる群から選択される。
架橋剤としては以下が挙げられるが、これらに制限されない:メチレンビスアクリルアミド(MBA)、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート、トリアリルアミン、ホルムアルデヒド、グリオキサール、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテルまたはエポキシ化合物等のグリシジルエーテルタイプの化合物、または架橋を可能にする技術領域における当業者によく知られた他のどのような手段であってもよい。
第三歩留向上剤は、繊維懸濁液の乾燥重量に関して活性材料(ポリマー)の重量が30g/tから1000g/tの比率で、好ましくは30g/tから600g/tの比率で、完全に好ましい方法で、懸濁液に添加される。
既に示したように、ポリマー粒子は、水中で分散、溶解または“逆相”形態、または前記分散系の乾燥によって得られたパウダーの水溶液の形態、のどちらで使用されてもよい。
一つの有利な実施形態では、主歩留向上剤の添加の前に、凝固剤が繊維懸濁液に添加される。
当業者にはよく知られているように、このタイプの製品の使用は、0.01から10kg/tの、好ましくは0.03から3kg/tの間での(活性成分の)使用量において、歩留性能のさらなる改善を可能にする。特に、例として、例えばポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム、ポリアルミニウム塩化硫酸塩(polyaluminum chlorosulphate)、及びその類似物等の無機凝固剤、及び、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)に基づくポリマー、一級または二級アミンをエピクロルヒドリンで濃縮することによって製造された四級ポリアミン類、ビニルアミンタイプの官能基を示すポリマー、またはジシアンジアミド型の樹脂、及びその類似物を含む有機凝固剤、からなる群から選択される凝固剤に言及する。これらの凝固剤は単独で、または混合物として使用されてよく、好ましくは粘度が高いペーストとして添加される。
第二及び第三歩留向上剤の添加は、どのような順であってよく、混合物として、または非混合物として、添加が実行されてよいことが指摘される。
本発明は、サイズが1ミクロン以上で、3dl/g未満の固有粘度を示す、架橋されたアニオン性有機ポリマーを、任意に前記架橋されたアニオン性有機ポリマーとは異なる一つ以上のアニオン性または両性有機ポリマーとの混合物として、紙またはボール紙または同様の製品の製造に関する工程における歩留向上剤として使用することにも関する。
ある特定のケースでは、他の本発明の主題は、1マイクロメーター以上のサイズを有し、3dl/g未満の固有粘度を有し、任意に一つ以上の線形アニオン性有機ポリマーとの混合物として提供される、少なくとも一つの架橋アニオン性有機ポリマーからなる第三または第二歩留向上剤である。
以下の例は、本発明の範囲を限定することなく、本発明を説明する。
1.粒子サイズ及び固有粘度の測定法
a)粒子サイズは、レーザー光回折によって、Horibaの装置LA−900シリーズを用いて測定された。
b)固有粘度測定は、ISO標準1628/1、1988年10月、“希薄溶液におけるポリマーの還元粘度及び極限粘度を決定する方法の標準化に関するガイドライン”において定義された方法によって実行された。
c)UL粘度の測定:UL粘度は、ULアダプターを備えたLVTタイプのブックフィールドビスコメーターを用いて測定され、ユニットは60回転/分で回転する(1M塩水塩化ナトリウム溶液中でポリマー重量にして0.1%)。
d)フォーメーションの測定:
表3:視覚的評価(Frm).得られたシートのフォーメーションのスケール:1:優秀、均一;2:良好、クローズド;3:中間、若干曇り;4:不良、曇り。
表6:2次元ルックスルーメーター(look−through meter)を用いたフォーメーション指標(LT指標)の測定:値が低い程、シートのフォーメーションもより良い。
2.ポリマーの説明
A)主歩留向上剤:カチオン性ポリマー
以下の例において、以下のポリマーが使用される:
Figure 0005053077
B)第三歩留向上剤:架橋されたアニオン性有機ポリマー分散系
E3を除いて、全ての粒子はアクリルアミド30mol%及びアンモニウムアクリレート70mol%に基づく逆乳化重合技術によって調製された。
E3はアクリルアミド50mol%及びアクリル酸50mol%の水性分散系(“水中油滴”エマルジョン)中で製造された。
Figure 0005053077
例Eは本発明の第三歩留向上剤に関する。例Xは反例である。
3.エマルジョンに関する試験手順
様々な試験が“ブリットジャー(Britt Jar)”型の容器中で、以下の混合物からなるパルプで実行された。
−漂白された堅木クラフト 70%
−漂白された軟木クラフト 10%
−メカニカルパルプ 20%
−天然のカルシウムカーボネート 20%
−2%のアルキルケテンダイマーエマルジョンの中性媒体内でのサイジング(sizing)
使用されたパルプは、乾燥パルプを基にして1.5%・2.24g、すなわち1.5%パルプ149g、の濃度に希釈され、引き抜かれ、その後清浄な水で0.4%に希釈される。この希釈されたパルプの体積にして560mlが、自動化されたハンドシートフォーマのプレキシグラスシリンダー内部に添加され、後続の手順が開始される。
1000rpm(毎分回転数)におけるブリットジャーシーケンス:
T=0s:任意に凝集剤を添加
T=70s:主歩留向上剤の添加
T=80s:第二歩留向上剤の添加
T=85s:第三歩留向上剤の添加
T=90s:デッドボリュームに対応する最初の20mlの除去、ブリットジャー試験での濾過に関するその後の正確な100mlのサンプリング
その後以下の分析の実行:
−%FPAR:第1経路におけるアッシュリテンション(first pass ash retention)のパーセンテージ
−%FPR:第1経路の歩留(first pass retention)のパーセンテージ(全歩留)
−CSF:パルプの濾水性の程度の測定(標準 Tappi T 2270M−94)
これら全ての分析について、最高の値が最高の性能に対応する。
4.結果
Figure 0005053077
Tab.1で使用された凝集剤は塩化ポリアルミニウム(添加量:1kg/t)である。
結果に対するコメント:
与えられた主歩留向上剤に関して、本発明による、第二歩留向上剤と組み合わせた第三歩留向上剤の使用は、歩留及び濾水に関して、紙の製造工程の効率を大きく改善する。
特に、
−本発明の第三歩留向上剤をベントナイトと組み合わせることによって(試験8/試験2、5、6及び7)、今までのところ匹敵するもののない性能を可能とする。
−同様に、本発明の第三歩留向上剤をコロイダルシリカと組み合わせることによって(9/3)、またはPolyflex CP3等の有機ミクロ粒子と組み合わせることによって(10/4)、比較系と比べて歩留及び濾水レベルが高い。
試験5、6、7及び8は、分散サイズ及び固有粘度の基準によって影響を受ける本質的な役割を示す。
Figure 0005053077
結果に対するコメント:
試験結果は粒子性能がそれらのサイズとは相互に関連し得ないことを示し、当業者の知識及び予測とは反対のものである。1ミクロンより大きなサイズ、架橋度及び3未満の固有粘度を同時に兼ね備えた本発明の粒子だけが、全歩留、フィラー保持及び濾水に関連してより優れた効率を示すことを可能にする。
Figure 0005053077
結果に対するコメント:
本発明による第三歩留向上剤としての有機分散系の使用は、工程の性能に影響することなしに、第二歩留向上剤の添加量を減らすことを可能にする。
さらに、非常に驚くべきことに、シートのフォーメーションは有害な影響を受けることがなく、場合によっては本発明の第三歩留向上剤を使用することによって改善され、濾水性能の向上(これは一般的にはシートのフォーメーションという犠牲を払って起こる)にもかかわらず、そのような結果が得られる。
Figure 0005053077
結果に対するコメント:
第三歩留向上剤として使用された本発明による有機粒子は、主歩留向上剤の性質によって大きく影響されなかった(8、21−23;24−26;27)。第二及び第三歩留向上剤の添加の順番もまた、際だって特徴的な基準ではなかった(28)。
結論として、低固有粘度であって且つ粒子サイズが1ミクロン以上と大きいにもかかわらず、他の第二歩留向上剤と組み合わせて、本発明による組み合わせは、フィラー保持に関する、及び全保持に関するネットゲインを提供し、従来存在するシステムよりも優れていることを証明する。
Figure 0005053077
結果に対するコメント:
本発明で与えられた保持システムに関して、凝集剤の使用は紙の製造に関する工程の効率を完全に及び大きく改善する。
Figure 0005053077
以下のことが見出された。
−本発明のポリマーを使用したときのみ、歩留及びフォーメーションの両方に関連して高い性能を同時に得ることを可能にする。
−本発明の架橋ポリマーを、ベントナイトに加えて、線形アニオン性ポリマータイプの第二の第二歩留向上剤とともに組み合わせることで、歩留を大きく改善することが可能であり、それに対してシートのフォーメーションにおける悪影響は非常に限定され且つ産業的に許容可能なものである。
これは製紙業者の目的に柔軟に対応可能な、また調整可能な複数成分歩留システムの提供を可能にする(生産アウトプット及び製品品質性能)。
第三歩留向上剤として使用された分岐ポリマー(試験40)は、この出願の序文で明白に示したように、線形ポリマー+架橋ポリマーブレンドとは異なる特性を有し、不十分な結果を与える。

Claims (18)

  1. 紙、厚紙または類似の製品を製造するための工程であって、前記工程は、
    まず、繊維懸濁液にカチオン性(コ)ポリマーからなる少なくとも一つの主歩留向上剤を加える段階と、
    その後任意に得られた綿状沈殿物にせん断を与える段階と、
    続けて、以下のものが別々にまたは混合物として懸濁液へと添加され、
    −シリカ誘導体、及び、アニオン性または両性有機ポリマーからなる群から選択され、第三歩留向上剤とは異なる、少なくとも一つの第二歩留向上剤
    −サイズが1マイクロメーター以上で、固有粘度が3dl/g未満の値を示す架橋アニオン性有機ポリマーからなる、少なくとも一つの第三歩留向上剤
    前記添加はどのような順序であってもよい段階とを含むことを特徴とする工程。
  2. 一つ以上のシリカ誘導体からなる単一の第二歩留向上剤が懸濁液に添加されることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  3. 一つ以上のアニオン性または両性有機ポリマーからなる単一の第二歩留向上剤が懸濁液に添加されることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  4. 各々がひとつ以上のシリカ誘導体、及び一つ以上のアニオン性または両性有機ポリマーである二つの第二歩留向上剤が懸濁液に添加されることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  5. 前記アニオン性または両性有機ポリマーが、第三歩留向上剤との混合物として添加されることを特徴とする、請求項3または4に記載の工程。
  6. 前記第三歩留向上剤が分散系の形態で調製され、前記紙パルプ繊維懸濁液の乾燥重量に対するポリマー活性材料の重量にして30g/tから1000g/tの濃度で、紙パルプ内部に添加され、
    前記第二歩留向上剤は、
    ヘクトライト由来のベントナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、ホーマイト、アタパルジャイト、及びセピオライトを含むシリカ粒子、シリケート誘導体、アルミノシリケートまたはボロシリケートタイプ、ゼオライト、カオリナイト、または修飾されたまたは非修飾のコロイダルシリカ、からなる群から選択されるシリカ誘導体であり、前記繊維懸濁液の乾燥重量に対して乾燥重量で0.01から0.5%の割合で添加され、及び/または、アニオン性または両性有機ポリマーであり、前記繊維懸濁液の乾燥重量に対してポリマー活性材料の重量にして30から1000g/tの割合で添加されることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  7. 前記第二の第二歩留向上剤が、線形アニオン性有機ポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  8. 前記線形アニオン性有機ポリマーが、(メタ)アクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩等、UL粘度が2より大きいモノマーからなる群から選択される、少なくとも一つのアニオン性不飽和エチレンモノマーの(コ)ポリマーであることを特徴とする、請求項7に記載の工程。
  9. 前記主歩留向上剤が、
    以下のタイプのモノマーからなる群から選択される少なくとも一つのカチオン性不飽和エチレンモノマー:ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン、メチルジアリルアミン及びそれらの四級アンモニウム塩または酸塩、
    及び、任意に、アクリルアミド及び/またはメタクリルアミド及び/またはN−イソプロピルアクリルアミド及び/またはN,N−ジメチルアクリルアミド及び/またはN−ビニルホルムアミド及び/またはN−ビニルアセトアミド及び/またはN−ビニルピロリドンからなる群から選択される少なくとも一つの非イオン性モノマー、及び/または(メタ)アクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも一つのアニオン性モノマー、
    任意に、N−(tert−ブチル)−アクリルアミドまたはオクチルアクリルアミド等のN−アルキルアクリルアミド、及び、N,N−ジヘキシルアクリルアミド等のN,N−ジアルキル−アクリルアミドのようなアクリルアミド誘導体、及び/またはアルキルアクリレート及びメタクリレート等のアクリル酸誘導体からなる群から選択される少なくとも一つの疎水性アクリルモノマー、アリルモノマー、またはビニルモノマー、
    任意に、分岐/架橋剤、
    に基づくカチオン性ポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  10. 前記主歩留向上剤の固有粘度が2dl/gより大きいことを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  11. 前記第三歩留向上剤が、
    アクリル酸またはメタクリル酸を含むカルボキシ官能基を有するモノマー及びそれらの塩、及び/または2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を含むスルホン酸官能基を有するモノマー及びそれらの塩、からなる群から選択される少なくとも一つのアニオン性不飽和エチレンモノマー、
    任意に、アクリルアミド及び/またはメタクリルアミド及び/またはN−イソプロピルアクリルアミド及び/またはN,N−ジメチルアクリルアミド及び/またはN−ビニル−ホルムアミド及び/またはN−ビニルアセトアミド及び/またはN−ビニルピロリドンからなる群から選択される少なくとも一つの非イオン性モノマー、
    及び架橋剤、
    に基づくポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  12. 前記分岐/架橋剤が、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート、トリアリルアミン、ホルムアルデヒド、グリオキサール、エチレングリコールジグリシジルエーテルまたはエポキシ化合物等のグリシジルエーテルタイプの化合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の工程。
  13. 前記架橋剤が、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジアクリルアミド、シアノメチルアクリレート、ビニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート、トリアリルアミン、ホルムアルデヒド、グリオキサール、エチレングリコールジグリシジルエーテルまたはエポキシ化合物等のグリシジルエーテルタイプの化合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の工程。
  14. 選択された前記架橋剤がMBAであり、モノマー重量に対して5ppm以上の濃度で添加されることを特徴とする、請求項11に記載の工程。
  15. 前記第二歩留向上剤が、繊維懸濁液の乾燥重量に対して乾燥重量にして0.1から0.5%の割合で使用されたベントナイトであることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  16. 添加された主歩留向上剤の量が乾燥パルプに対してポリマー活性材料の重量にして0.003から0.3%の間であることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  17. 前記主歩留向上剤の添加よりも前に、凝固剤が前記懸濁液に添加されることを特徴とする、請求項1に記載の工程。
  18. 前記凝固剤が、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム、ポリアルミニウム塩化硫酸塩、及びその類似物、及び、
    ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(DADMAC)に基づくポリマー、
    一級または二級アミンをエピクロロヒドリンで濃縮することによって製造された四級ポリアミン、ビニルアミンタイプの官能基を有するポリマー、またはジシアンジアミド型の樹脂、を含む有機凝固剤、
    からなる群から選択されることを特徴とする、請求項17に記載の工程。
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